JP4752606B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記検知部材は前記係止位置への移動時に押圧される操作部を有し、前記検知部材側ロックアームは前記操作部の両端から嵌合方向に突出して一対形成され、前記一方のコネクタハウジングには嵌合方向に延びるタワー部が設けられ、このタワー部の両側面に沿って前記一対の検知部材側ロックアームが配されるようになっており、かつ、前記他方のコネクタハウジングには前記一対の検知部材側ロックアームと対応して前記ロック受け部が一対設けられているところに特徴を有する。
両コネクタハウジングが正規嵌合される前は、検知部材が係止位置側へ押圧されても、押し込み規制部と留め部とが係止し合うことで検知部材が押し込み規制位置に留められる一方、両コネクタハウジングが正規嵌合されたときに、検知部材が係止位置側へ押圧されると、検知部材側ロックアームの撓み動作に伴って押し込み規制部と留め部との係止状態が解除されて検知部材の係止位置への移動が許容されるから、検知部材の移動の可否によって両コネクタハウジングの嵌合状態を検知することができる。この場合に、両コネクタハウジングの嵌合動作を開始する前であっても、押し込み規制部と留め部との係止作用によって検知部材の係止位置への移動が規制されるから、検知部材が偶発的に係止位置側へ押し込まれるのを回避できる。
また、検知部材が係止位置に至るに伴い、検知部材側ロックアームが復動してハウジング側ロックアームと並び合ってこの検知部材側ロックアームがハウジング側ロックアームと共にロック受け部を弾性的に係止するようになっているから、検知部材側ロックアームとハウジング側ロックアームのうちのいずれかがロック受け部に対する係止状態を偶発的に解除させても、残りのロックアームによって両コネクタハウジングのロック状態を維持することができる。結果、両コネクタハウジングが不用意に離脱される事態を阻止できる。
さらに、検知部材を嵌合方向に押し込むことにより、両コネクタハウジングの嵌合状態を検知するようになっているから、検知部材を押しながら両コネクタハウジングの嵌合動作を進めることが可能となる。よって、両コネクタハウジングの嵌合動作と検知部材の押し込み動作とを切り離して行う必要がなく、作業性が良好となる。
検知部材側ロックアームの外面とハウジング側ロックアームの外面とが略面一で連なるから、両ロックアーム間に段差が生じない。したがって、両ロックアーム間に外側から異物が進入して両ロックアームのうちのいずれかに引っ掛かりそのロックアームが不用意に撓み変形される事態を防止できる。
<請求項3の発明>
検知部材側ロックアームは操作部の両端から嵌合方向に突出して一対形成され、両検知部材側ロックアームと対応してロック受け部も一対設けられているから、両コネクタハウジングがバランスよくロックされるとともにそのロック強度が高められ、嵌合信頼性が向上する。
検知部材側ロックアームの検知部材側ロック部は検知部材の係止位置への移動方向に沿って斜めに傾斜するガイド面を有する一方、干渉部は検知部材側ロックアームの受け入れ方向に沿って斜めに傾斜するガイド面を有しており、両コネクタハウジングが正規嵌合されたときに、両ガイド面同士が摺接し合うことで、検知部材側ロックアームの撓み動作が案内されるから、検知部材側ロックアームの撓み動作が円滑となる。また、干渉部側にガイド面を有することにより、検知部材の押し込み時、検知部材と干渉部とが互いに向き合ったときに両者間の相対位置が所定位置より多少ずれていてもそのずれ量を吸収することが可能となる。
検知部材にはショート端子による短絡状態を解除するための短絡解除片が設けられているから、検知部材を別途設けなくて済み、部品点数を削減できる。結果、部品管理上の煩わしさを軽減できる。
本発明の実施形態1を添付図面に基づいて説明する。本実施形態は、インフレータ用のコネクタ、つまりインフレータを内蔵したエアバッグ装置の回路を構成するコネクタを例示するものであり、互いに嵌合可能な雌雄一対のコネクタF,Mからなる。なお、以下の説明において、前後方向については両コネクタF,Mの嵌合面側を前方とし、上下方向については図1を基準とする。
初めに、雌雄の両ハウジング10,80同士を嵌合する場合について説明する。両ハウジング10,80の嵌合作業に先立ち、雌ハウジング10側についてはカバー30を開き状態として、タワー部11のキャビティ27内に端子金具12の端子接続部15を挿入するとともに、収容部26の端子収容溝74に同端子金具12のリード部16を嵌め入れる。端子金具12は前もって電線91にかしめ付けておく。続いて、収容部26のコイル収容溝73にコイル13を嵌め入れ、コイル13のリード線14を同コイル13に隣接する端子金具12のリード部16に載せたあと開口窓99を通して溶接を施し、もって端子金具12にコイル13を接続する。
なお、上記した雌雄の両ハウジング10,80同士の嵌合作業は、検知部材50の操作部51を指先で後方から押しながら進めることが可能である。つまり、操作部51を押圧すると、雌ハウジング10のタワー部11が嵌合凹部83内に押し込まれ、上記した一連の動作が間断なく順次実行されることとなる。
さらに、検知部材側ロックアーム52の外面とハウジング側ロックアーム71の外面とが略面一で連続しているから、両ロックアーム52,71間に外側から異物が進入し難い構造となり、異物との引っ掛かりに起因する検知部材側ロックアーム52またはハウジング側ロックアーム71の不用意な撓み動作を回避することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、カバーと雌ハウジングとがヒンジを介して一体化されていたが、本発明によれば、カバーと雌ハウジングとが別体として切り離されていてもよい。
(2)上記実施形態では、検知部材側ロックアームの外面とハウジング側ロックアームの外面と略面一で連なっていたが、本発明によれば、検知部材側ロックアームの外面とハウジング側ロックアームの外面とは、段付き状に連なっていてもよく、あるいは相互に離間して並び配されていてもよい。
(3)上記実施形態では、雌ハウジングにコイルと端子金具とを収容していたが、本発明によれば、雌ハウジングに収容するのは端子金具(電線の端末部を含む)のみとしても構わない。
(4)上記実施形態では、検知部材側ロック部が干渉部と突き当たり、それに起因して検知部材側ロックアームが撓み変形される構成であったが、本発明によれば、検知部材側ロックアームのうちの検知部材側ロック部以外の部分(別に設ける場合も含む)が干渉部と突き当たり、それに起因して検知部材側ロックアームが撓み変形される構成であってもよい。
(5)本発明は、雄ハウジング側に、ハウジング側ロックアームを形成するとともに検知部材を組み付ける構成であってもよい。
M…雄型コネクタ
10…雌ハウジング(一方のコネクタハウジング)
29…収容部
30…カバー
50…検知部材
51…操作部
52…検知部材側ロックアーム
54…検知部材側ロック部
57…押し込み規制部
59…留め部
71…ハウジング側ロックアーム
72…ハウジング側ロック部
80…雄ハウジング(他方のコネクタハウジング)
84…端子ピン
88…ロック受け部
Claims (5)
- 互いに嵌合可能な一対のコネクタハウジングを備え、このうち、一方のコネクタハウジングには、両コネクタハウジングの嵌合状態を検知する検知部材が組み付けられるとともに、前記両コネクタハウジングを離脱規制状態にロックするハウジング側ロックアームが撓み変形可能に形成されており、前記両コネクタハウジングが正規嵌合されたときには、前記ハウジング側ロックアームが他方のコネクタハウジングに設けられたロック受け部を弾性的に係止するようになっているコネクタであって、
前記検知部材は、前記一方のコネクタハウジングに対し押し込み規制位置とそこから嵌合方向に押し込まれた係止位置とを移動可能とされ、かつこの検知部材には、組み付け状態において前記ハウジング側ロックアームとその撓み方向と直交する高さ方向に並んで配される検知部材側ロックアームが撓み変形可能に形成され、前記検知部材側ロックアームと前記ハウジング側ロックアームの両撓み動作が互いに独立してなされ、
さらに、前記一方のコネクタハウジングには、端子金具を収容可能な収容部が形成され、前記ハウジング側ロックアームは、前記収容部の外部に突出する形態とされ、前記収容部の内部には、前記検知部材を挿通可能な検知部材挿通孔が形成され、前記収容部における前記検知部材挿通孔の内面には、前記検知部材が前記押し込み規制位置にあるときに、前記検知部材側ロックアームに設けられた押し込み規制部を係止して、前記検知部材の前記係止位置への移動を規制する留め部が形成されており、
前記両コネクタハウジングが正規嵌合される前は、前記検知部材が前記係止位置側へ押圧されると、前記押し込み規制部と前記留め部とが係止し合うことで、前記検知部材が前記押し込み規制位置に留められ、
前記両コネクタハウジングが正規嵌合されたときに、前記検知部材が前記係止位置側へ押圧されると、前記検知部材側ロックアームが前記他方のコネクタハウジングに設けられた干渉部に摺接しつつ撓み変形され、その撓み動作に伴って前記押し込み規制部が前記留め部から離間して前記検知部材が前記係止位置へ移動し、さらに前記検知部材が前記係止位置に至るに伴い、前記検知部材側ロックアームが復動し前記ハウジング側ロックアームと並び合ってこの検知部材側ロックアームが前記ハウジング側ロックアームと共に前記ロック受け部を弾性的に係止する構成としたことを特徴とするコネクタ。 - 前記検知部材が組み付け状態にあるときに、前記検知部材側ロックアームの外面と前記ハウジング側ロックアームの外面とが略面一で連なることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 前記検知部材は前記係止位置への移動時に押圧される操作部を有し、前記検知部材側ロックアームは前記操作部の両端から嵌合方向に突出して一対形成され、前記一方のコネクタハウジングには嵌合方向に延びるタワー部が設けられ、このタワー部の両側面に沿って前記一対の検知部材側ロックアームが配されるようになっており、かつ、前記他方のコネクタハウジングには前記一対の検知部材側ロックアームと対応して前記ロック受け部が一対設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
- 前記検知部材側ロックアームには、前記ロック受け部に対する検知部材側ロック部が形成され、この検知部材側ロック部は、前記検知部材の前記係止位置への移動方向に沿って斜めに傾斜するガイド面を有し、かつ、前記干渉部は、前記検知部材側ロックアームの受け入れ方向に沿って斜めに傾斜するガイド面を有しており、前記両コネクタハウジングが正規嵌合されたときに、両ガイド面同士が摺接し合うことで、前記検知部材側ロックアームの撓み動作が案内されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ。
- 前記他方のコネクタハウジングには、ここに収容された複数の端子金具同士を電気的に橋絡するショート端子が設けられており、前記検知部材には、前記両コネクタハウジングの嵌合時に、前記ショート端子による短絡状態を解除するための短絡解除片が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコネクタ。
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