JP4519343B2 - 結晶性導電性微粒子、該微粒子の製造方法ならびに透明導電性被膜形成用塗布液、透明導電性被膜付基材および表示装置 - Google Patents
結晶性導電性微粒子、該微粒子の製造方法ならびに透明導電性被膜形成用塗布液、透明導電性被膜付基材および表示装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、結晶性導電性微粒子、該微粒子の製造方法、該微粒子を含む透明導電性被膜形成用塗布液、透明導電性被膜付基材、および該基材を備えた表示装置に関する。さらに詳しくは、前記結晶性導電性微粒子が粒子外表面および/または内部に穴部または空洞を有し、かつ結晶性が高いため、屈折率が低く、このため結晶性導電性微粒子からなる導電性微粒子層の導電性を低下させることなく屈折率を低下させることができ、導電性微粒子層と該層上に形成された透明被膜との屈折率差を小さくすることができる上に、視感反射率が低く(反射率カーブがブロードで)、帯電防止性、電磁波遮蔽性、反射防止性等に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる結晶性導電性微粒子、該微粒子の製造方法、該微粒子を含む透明導電性被膜形成用塗布液、透明導電性被膜付基材および該基材を備えた表示装置に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来、陰極線管、蛍光表示管、液晶表示板などの表示パネルのような透明基材の表面の帯電防止および反射防止を目的として、これらの表面に帯電防止機能を有する導電性被膜と、反射防止機能を有する透明被膜とを形成することが行われていた。
【0003】
また、陰極線管などから電磁波が放出されることが知られており、従来の帯電防止、反射防止に加えてこれらの電磁波および電磁波の放出に伴って形成される電磁場を導電性被膜によって遮蔽することも行われている。
帯電防止用導電性被膜としては、表面抵抗が107Ω/□程度の表面抵抗を有している必要があり、電磁遮蔽用の導電性被膜としては102〜104Ω/□程度の表面抵抗を有することが必要である。
【0004】
上記帯電防止機能を有する導電性被膜は、たとえばSbドープ酸化錫またはSnドープ酸化インジウムのような導電性酸化物から構成され、このような導電性酸化物を含む塗布液を塗布し、乾燥することによって得ることができる。
また、電磁波遮蔽用の導電性被膜は、たとえばAgなどの金属から構成され、たとえばコロイド状の金属微粒子を極性溶媒に分散させた導電性被膜形成用塗布液を、基材の表面に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
【0005】
さらにまた、反射防止を目的とする透明被膜は、通常シリカ等の低屈折率材質から構成され、CVD法、塗布法などの公知の方法で通常導電性被膜表面に形成される。
ところで、このような透明被膜付基材では、可視光(波長域:400〜700nm)領域では、ボトム反射率(波長400〜700nmの範囲で反射率が最も低い波長での反射率)が1%程度となるものの、400nmおよび700nm付近の波長域になると反射率が高くなり、このため反射(映り込み)や着色が認められ、画像の一部が不鮮明になるなど表示性能に劣る問題があり、このためボトム反射率とともに視感反射率(可視光全域にわたる平均反射率)の低減が求められている。
【0006】
本発明者等は、反射防止性能に優れた透明導電性被膜についてさらに検討した結果、導電性微粒子として、粒子の外部表面および/または内部に穴部および/または空洞を有する結晶性導電性微粒子を用いることにより、導電性を維持できるとともに、導電性微粒子の屈折率を下げることができ、その結果、得られる透明導電性被膜付基材が高い帯電防止性能、電磁波遮蔽性能を維持しつつ、視感反射率が低く反射防止性能に優れていることを見出して本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、107Ω/□程度以下の低い表面抵抗を有し、帯電防止性、電磁波遮蔽性に優れるとともに、視感反射率が低く反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材の形成に用いることができる結晶性導電性微粒子、該微粒子の製造方法、該微粒子を含む透明導電性被膜形成用塗布液、透明導電性被膜付基材および該基材を備えた表示装置を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る結晶性導電性微粒子は、空隙率が0.10〜0.60ml/gの範囲にあることを特徴としている。
前記結晶性導電性微粒子が、酸化スズ、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化スズ、酸化インジウム、SnまたはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、低次酸化チタンまたはこれらの混合物が好ましい。
【0009】
本発明に係る結晶性導電性微粒子の製造方法は、下記の工程(a)〜(e)からなる;
(a)金属塩水溶液に、必要に応じてドーピング剤を添加し、これにアルカリを添加して加水分解し、該金属の水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を調製する工程
(b)前記水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を濾過し、洗浄する工程
(c)洗浄した水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を水に分散させ、これを50〜350℃で熟成する工程
(d)前記熟成した分散液から水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を濾別し、乾燥する工程
(e)前記乾燥した水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を200〜800℃で焼成する工程。
【0010】
前記金属塩がSn、In、Sb、Tiから選ばれる1種の金属の金属塩であり、前記ドーピング剤がSb、F、Pから選ばれる1種の元素を含む化合物であることが好ましい。
本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液は、前記結晶性導電性微粒子と極性溶媒とからなる。
【0011】
本発明に係る透明導電性被膜付基材は、
基材と、
基材上の前記結晶性導電性微粒子を含む透明導電性微粒子層と、
該透明導電性微粒子層上に設けられ、該透明導電性微粒子層よりも屈折率が低い透明被膜とからなる。
【0012】
本発明に係る表示装置は、
前記透明導電性被膜付基材で構成された前面板を備え、透明導電性被膜が該前面板の外表面に形成されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
結晶性導電性微粒子
まず、本発明に係る結晶性導電性微粒子について説明する。
本発明に係る結晶性導電性微粒子は0.10〜0.60ml/g、好ましくは0.15〜0.50ml/gの範囲にある空隙率を有している。
【0014】
結晶性導電性微粒子の空隙率が0.10ml/g未満の場合は、導電性微粒子層の屈折率を低下させる効果が不充分であり、視感反射率を低下させる効果が充分に得られず、結晶性導電性微粒子の空隙率が0.60ml/gを越えると、導電性微粒子の導電性が低下し、帯電防止性能が不充分となることがある。
このような結晶性導電性微粒子の空隙率は以下のようにして求めることができる。
【0015】
結晶性導電性微粒子を200℃で2時間加熱処理した試料について、液体窒素温度での窒素吸着等温線を求め、穴部径が1nm〜20nmに相当する相対圧の範囲での窒素の吸着容積(ml/g)を空隙率として求める。
このような結晶性導電性微粒子の1例として、後述する実施例1で得られた結晶性導電性微粒子の透過型電子顕微鏡写真(TEM写真)を図1に示す。図1中、色調の薄い箇所が穴部・空洞である。
【0016】
結晶性導電性微粒子は、導電性を有し、かつ上記の特性を有するもので有れば、とくに制限無く用いることができるが、本発明に用いる結晶性導電性微粒子としては、酸化スズ、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化スズ、酸化インジウム、SnまたはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、低次酸化チタン、またはこれらの混合物であることが好ましい。
【0017】
本発明に係る結晶性導電性微粒子は、平均粒子径が2〜200nmの範囲、好ましくは4〜150nmの範囲にある。
結晶性導電性微粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、粒子が小さすぎて、空隙率が小さいために屈折率を有効に低下できる結晶性導電性微粒子を得ることが困難である。また、粒子が小さいもので空隙率を高めようとすると、結晶性が不充分となり、導電性が充分発現しないことがある。また、粒径が小さすぎると粒界抵抗が大きくなるために粒子層の表面抵抗が急激に大きくなり、帯電防止性能、電磁波遮蔽性能が不充分となることがある。
【0018】
結晶性導電性微粒子の平均粒子径が200nmを越えると、透明導電性被膜形成用塗布液の安定性が低下したり、被膜の形成性、基材との密着性、膜の強度等が低下したり、被膜の膜厚にもよるが粒子層の光透過率が低下したり、ヘーズが大きくなることがある。
このような本発明の結晶性導電性微粒子の外部表面および/または内部には穴部(外部表面の場合)あるいは空洞(内部の場合)を有している。穴部および空洞の大きさとしては、特に制限されるものではなく、通常、直径が1〜20nm、好ましくは1〜10nmの範囲にある。穴部または空洞の直径が1nm未満の場合は、粒子自体が緻密なため、空隙率が0.10ml/g未満となり導電性微粒子層の屈折率が充分低くならないために視感反射率を下げる効果が得られないことがある。
【0019】
本発明に係る結晶性導電性微粒子は穴部または空洞のいずれか一方を有していればよく、また双方を有していてもよい。このような、穴部または空洞の直径は、TEM写真を撮影し、長径および短径を測定しその平均値として求めることができる。
本発明に係る結晶性導電性微粒子は、結晶度が0.9〜1.3、好ましくは1〜1.25の範囲にあることが望ましい。結晶度が0.9未満であると導電性が不充分であり帯電防止効果が充分に得られないことがある。また、結晶度が1.3以上の結晶性導電性微粒子は得ることが困難であり、得られたとしても空隙率が不充分となる傾向がある。
【0020】
上記結晶度は以下のようにして求めることができる。
結晶性導電性微粒子粉体のX線回折スペクトルを測定し、回折強度の最も高いピークの高さ(Ic)を、標準試料(1)の同様のピークの高さ(Is)と比較し、以下のようにして求める。
結晶度=Ic/Is
なお、標準試料(1)としては、空隙率が実質的にゼロのものを用いるがたとえば、後述する実施例の結晶性導電性微粒子の製造方法において、同一組成であるが熟成工程を経ることなく得られた導電性微粒子を1000℃で5時間焼成した粒子を用いる。
【0021】
このような結晶性導電性微粒子は、体積抵抗率が概ね0.1Ω・cm以下であることが好ましい。結晶性導電性微粒子は体積抵抗率が上記範囲にあれば、得られる透明導電性被膜付基材の表面抵抗値が102〜107Ω/□の範囲となり、膜厚にもよるが充分な帯電防止性能と、電磁波遮蔽性能を有する透明導電性被膜付基材を得ることができる。たとえば、結晶性導電性微粒子がSnまたはFがドーピングされた酸化インジウムの場合、表面抵抗が概ね102〜104Ω/□の範囲にある透明導電性被膜付基材を形成できるので、帯電防止性能に加えて電磁波の放出に伴って生じる電磁場を効果的に遮蔽することができる。また、結晶性導電性微粒子が、酸化スズ、酸化インジウム、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化スズ、酸化アンチモン、低次酸化チタンの場合、表面抵抗が概ね104〜107Ω/□にある透明導電性被膜を形成できるとともに、優れた帯電防止性能を発揮することができる。
【0022】
このような結晶性導電性微粒子は、たとえば、以下のような製造方法で得ることができる。
結晶性導電性微粒子の製造方法
つぎに、本発明の結晶性導電性微粒子の製造方法について説明する。
本発明の結晶性導電性微粒子の製造方法は、下記の工程(a)〜(e)からなっている。
【0023】
工程 (a) :
金属塩水溶液に、必要に応じてドーピング剤を添加し、これにアルカリを添加して加水分解し、該金属の水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を調製する。
金属塩としては所望の酸化物前駆体(すなわち水酸化物)が得られるもので有れば特に制限はなく使用することができるが、上記したように、酸化物としては、酸化スズ、酸化インジウム、酸化アンチモン、低次酸化チタンまたはこれらの混合物が好ましいので、金属塩として具体的には、塩化錫、硝酸錫、硫酸錫、塩化インジウム、硝酸インジウム、硫酸インジウム、塩化アンチモン、硝酸アンチモン、硫酸アンチモン、4塩化チタン、3塩化チタン、硝酸チタン、硫酸チタニルなどが好適に使用される。
【0024】
ドーピング剤としては、酸化物が酸化錫、酸化インジウムである場合に、これらにSb、Sn、FまたはPがドーピングできるものであれば特に制限されるものではない。なお前記したように酸化スズ、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化スズ、酸化インジウム、SnまたはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、低次酸化チタンまたはこれらの混合物たとえば、塩化アンチモン、硝酸アンチモン、塩化錫、硝酸錫、フッ化カルシウム、リン酸などが使用される。
【0025】
前記金属塩の水溶液に、必要に応じて前記ドーピング剤を添加し、アルカリを添加して加水分解し、水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子を調製する。
前記金属塩水溶液の濃度は、金属酸化物として0.5〜30重量%、さらには5〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
【0026】
金属塩水溶液の濃度が0.5重量%未満の場合は、濃度が低いために水和酸化物粒子の収率や生産効率が低く、金属塩水溶液の濃度が30重量%を越えると、後述する熟成後の結晶度が0.9を越えて高くならないことがあり、また最終的に得られる結晶性導電性微粒子の穴部や空洞が充分生成しないことがある。
また、必要に応じて添加するドーピング剤の量は、前記水和酸化物粒子あるいはドーピング剤の種類によって異なるが、従来公知のドーピング剤入り導電性酸化物と同様に、通常酸化物として、前記金属酸化物の1〜20重量%、さらには2〜10重量%の範囲にあることが好ましい。
【0027】
ドーピング剤の添加量が上記範囲にあれば、結晶性を損なうことなく、導電性の高い結晶性導電性微粒子を得ることができる。
添加するアルカリは、前記金属塩を加水分解することができればとくに制限はなく、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ金属水溶液、アンモニア水溶液、4級アミンなどの塩基性化合物を用いることができる。このようなアルカリの添加量は水和酸化物が得られれば特に制限はないが、通常水溶液のpHが7〜13の範囲となるように添加すればよい。また、加水分解する際の水溶液の温度は通常室温であるが、必要に応じて加熱することもできるし、冷却することもできる。
【0028】
水溶液のpHが7未満の場合は、最終的に得られる導電性微粒子が緻密になる傾向があり、空隙率が小さくなり、屈折率の低下効果が得られないことがある。
水溶液のpHが上記範囲にあると、結晶度が高く、空隙率が0.10〜0.60ml/gの範囲にある結晶性導電性微粒子を得ることができる。
工程 (b) :洗浄
調製された前記水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を、次ぎに洗浄する。
【0029】
洗浄方法としては、前記金属塩やドーピング剤、添加するアルカリに由来するカチオンやアニオンなどの不純物を除去することができればとくに制限はなく、従来公知の方法によって洗浄することができる。
具体的には、通常の濾過洗浄方法、限外濾過膜法などが好適である。洗浄後の不純物量が水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子中に1重量%以下、さらには0.5重量%以下であることが好ましい。不純物量が1重量%以下であれば、結晶性や導電性が高く、0.10〜0.60ml/gの範囲の空隙率を有する結晶性導電性微粒子を得ることができる。
【0030】
工程 (c) :熟成
洗浄した水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子を水に分散させ、これを50〜350℃、好ましくは60〜250℃で熟成する。この熟成工程によって水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の結晶度が高くなるとともに、最終的に得られる導電性酸化物粒子の穴部および/または空洞が形成される。
【0031】
水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の水分散液中の濃度は、水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子を酸化物に換算した濃度が1〜20重量%、さらには2〜10重量%の範囲にあることが好ましい。
水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の濃度が酸化物に換算して1重量%未満の場合は、粒子成長速度が遅く、得られる結晶性導電性微粒子の粒子径が微細であったり不均一であったり、結晶度が不充分となることがある。
【0032】
水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の濃度が20重量%を越えると、粒子が凝集する傾向があり、最終的に得られる結晶性導電性微粒子の空隙率が小さくなり、導電性微粒子層の屈折率を低下させる効果が不充分となる傾向がある。
また、熟成温度が50℃未満の場合は、熟成時間にもよるが、粒子成長速度が遅く、得られる結晶性導電性微粒子の粒子径が微細であったり不均一であったり、結晶度が不充分となることがある。
【0033】
熟成温度が350℃を越えると、最終的に得られる結晶性導電性微粒子には穴部および空洞などの空隙が殆ど無く、導電性微粒子層の屈折率を低下させる効果が得られない。
また、熟成時間は、熟成温度によっても異なるが、通常0.5〜48時間である。
【0034】
本発明の結晶性導電性微粒子の製造方法においては、熟成後の水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の結晶性が重要であり、このときの結晶度は1以上、好ましくは1.1以上であることが好ましい。
熟成後の粒子の結晶度が1未満の場合は、最終的に得られる結晶性導電性微粒子の結晶度が不充分であり、また前述したような空隙率を有する微粒子を得ることができないことがある。
【0035】
また、上記熟成後の水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の平均粒子径は特に制限されるものではないが、通常、2〜200nmの範囲にあることが望ましい。
熟成後の水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、空隙率の高い結晶性導電性微粒子が生成しにくく、本願発明の効果が得られない。
【0036】
熟成後の水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の平均粒子径が200nmを越えると、得られる結晶性導電性微粒子を用いた導電性微粒子層を形成するための塗布液の安定性が低下したり、導電性微粒子層の透明性が低下したり、導電性微粒子層と基材との密着性が不充分となることがある。
上記、熟成後の水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の結晶性は次のようにして求める。
【0037】
粒子を105℃で5時間乾燥し、乾燥した微粒子粉体のX線回折スペクトルを測定し、回折強度の最も高いピークの高さ(Ica)を、標準試料(II)の同様のピークの高さIsa)と比較し、以下のようにして求める。
結晶度=Ica/Isa
なお、標準試料(II)としては、後述する本願発明の結晶性導電性微粒子の製造方法において、同一組成の洗浄後の水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子を105℃で5時間乾燥して得られた粒子を用いる。
【0038】
工程 (d) 分離・乾燥
前記熟成を終了した分散液から水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子を濾別し、乾燥する。乾燥温度は、溶媒が揮散する温度で有れば特に制限されるものではない。なお、乾燥処理は、水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子を完全に乾燥することなく、次工程の焼成処理をおこなってもよい。
【0039】
工程 (e) 焼成
前記乾燥した水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子を200〜800℃で焼成する。
水和酸化物粒子またはドーピング剤入り水和酸化物粒子の焼成温度が200℃未満の場合は、結晶水が残存しているために充分な導電性が得られないことがある。
【0040】
焼成温度が800℃を越えると、穴部および/または空洞が消失して充分な空隙率が得られないことがあり、またドーピング剤入り粒子ではドーピング剤が昇華等して導電性が損なわれることがある。
また、本発明の結晶性導電性微粒子の製造方法では、前記工程(d)および/または工程(e)の後に、必要に応じて粉砕して所望の大きさに調整してもよい。粉砕方法としてはボールミル、サンドミルなど従来公知の方法を好適に採用することができる。粉砕時には、硝酸、塩酸などの酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどのアルカリでpHを調整してもよく、さらに粉砕後にイオン交換樹脂で処理して不純物(酸、アルカリ)イオンを除去してもよい。
【0041】
透明導電性被膜形成用塗布液
ついで、本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液について説明する。
本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液は、結晶性導電性微粒子と極性溶媒からなっている。
結晶性導電性微粒子としては前記のものを用いることができる。
【0042】
本発明では、透明導電性被膜形成用塗布液中に、前記結晶性導電性微粒子が0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲で含まれていることが望ましい。
透明導電性被膜形成用塗布液中の結晶性導電性微粒子の濃度が0.1重量%未満の場合は、得られる被膜の膜厚が薄くなり、充分な導電性が得られないことがある。
【0043】
透明導電性被膜形成用塗布液中の結晶性導電性微粒子の濃度が10重量%を越えると、塗布液の安定性が低下したり、膜厚が厚くなり光透過率が低下して透明性が悪化するとともに外観が悪くなる傾向がある。
また、極性溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用してもよい。
【0044】
このような透明導電性被膜形成用塗布液には、上記結晶性導電性微粒子以外の導電性微粒子が含まれていてもよい。
結晶性導電性微粒子以外の導電性微粒子としては、Ag、Ag-Pd等従来公知の金属微粒子、合金微粒子あるいは微粒子カーボンなどを用いることができる。
このような結晶性導電性微粒子以外の導電性微粒子の平均粒子径も1〜200nm、好ましくは2〜150nmの範囲にあることが好ましい。
【0045】
本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液には、被膜形成後の結晶性導電性微粒子のバインダー(マトリックスともいう)として作用するマトリックス形成成分が含まれていてもよい。このようなマトリックス形成成分として、具体的には、アルコキシシランなどの有機ケイ素化合物の加水分解重縮合物またはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱アルカリして得られるケイ酸重縮合物、または(ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂)などの塗料用樹脂などが挙げられる。このマトリックス形成成分は、前記結晶性導電性微粒子1重量部当たり、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.03〜0.3重量部の量で含まれていればよい。また、硬化用の触媒が含まれていてもよい。
【0046】
また、本発明の透明導電性被膜形成用塗布液には、結晶性導電性微粒子の分散性や安定性を向上させるため、透明導電性被膜形成用塗布液中に有機系安定剤が含まれていてもよい。このような有機系安定剤として具体的には、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸などの多価カルボン酸およびその塩、複素環化合物あるいはこれらの混合物などが挙げられる。
【0047】
このような有機系安定剤は、結晶性導電性微粒子1重量部に対し、0.005〜0.5重量部、好ましくは0.01〜0.2重量部含まれていればよい。有機系安定剤の量が0.005重量部未満の場合は充分な分散性や安定性が得られないことがあり、0.5重量部を超えて高い場合は導電性が阻害されることがある。
さらに透明導電性被膜形成用塗布液には、可視光の広い波長領域において可視光の透過率が一定になるように、染料、顔料などが添加されていてもよい。
【0048】
本発明で用いられる透明導電性被膜形成用塗布液中の固形分濃度(結晶性導電性微粒子と必要に応じて添加される結晶性導電性微粒子以外の導電性微粒子、染料、顔料などの添加剤の総量)は、液の流動性、塗布液中における結晶性導電性微粒子などの粒状成分の分散性などの点から、15重量%以下、好ましくは0.15〜5重量%であることが好ましい。
【0049】
透明導電性被膜付基材
次に、本発明に係る透明導電性被膜付基材について具体的に説明する。
本発明に係る透明導電性被膜付基材では、ガラス、プラスチック、セラミックなどからなるフィルム、シートあるいはその他の成形体などの基材上に形成された前記結晶性導電性微粒子を含む透明導電性微粒子層と、該透明導電性微粒子層上に設けられ、該透明導電性微粒子層よりも屈折率が低い透明被膜とからなることを特徴としている。
【0050】
[透明導電性微粒子層]
結晶性導電性微粒子としては前記したと同様のものを用いることができる。
透明導電性微粒子層は、膜厚が約5〜200nm、好ましくは10〜150nmの範囲にあることが好ましく、この範囲の膜厚であれば帯電防止性能、電磁波遮蔽性能に優れるとともにとくに視感反射率が低く反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる。
【0051】
このような透明導電性微粒子層には、必要に応じて、上記結晶性導電性微粒子以外の導電性微粒子、バインダー、有機系安定剤を含んでいてもよい。結晶性導電性微粒子以外の導電性微粒子、有機系安定剤として具体的には、前記透明導電性被膜形成用塗布液にて例示したものと同様のものが挙げられる。また、バインダーとしては、前記マトリックス形成成分である有機ケイ素化合物の加水分解重縮合物、ケイ酸重縮合物などから誘導されるシリカ、塗料用樹脂などが使用される。
【0052】
本発明では、透明導電性微粒子層が異なる2層以上の透明導電性微粒子層を積層したものであってもよい。積層する場合、基材側の層から外側に向かって、順次、屈折率を低下させることが好ましい。
[透明被膜]
本発明に係る透明導電性被膜付基材では、前記透明導電性微粒子層の上に、前記透明導電性微粒子層よりも屈折率の低い透明被膜が形成されている。
【0053】
形成される透明被膜の膜厚は、50〜300nm、好ましくは80〜200nmの範囲にあることが好ましい。
このような透明被膜は、たとえば、シリカ、チタニア、ジルコニアなどの無機酸化物、およびこれらの複合酸化物などから形成される。本発明では、透明被膜として、特に加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解重縮合物、またはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱アルカリして得られるケイ酸重縮合物からなるシリカ系被膜が好ましい。このような透明被膜が形成された透明導電性被膜付基材は、反射防止性能に優れている。
【0054】
また、このような透明被膜には、本願出願人による特開平7−133105号で提案した屈折率が1.44以下の複合酸化物粒子を配合して用いると、得られる透明被膜の屈折率が低くなり、さらに反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材が得られる。
また、上記透明被膜中には、必要に応じて、フッ化マグネシウムなどの低屈折率材料で構成された微粒子、染料、顔料などの添加剤を含まれていてもよい。
【0055】
本発明では、透明被膜が異なる2層以上の透明被膜を積層膜であってもよい。透明膜を積層する場合、内側の被膜から外側に向かって、順次、屈折率を低下させることが好ましい。
透明導電性被膜付基材の製造方法
次に、このような本発明に係る透明導電性被膜付基材の製造方法について説明する。
【0056】
上記透明導電性被膜付基材は、まず上記した透明導電性被膜形成用塗布液を基材上に塗布・乾燥して透明導電性微粒子層を形成し、次いで該微粒子層上に透明被膜形成用塗布液を塗布して前記透明導電性微粒子層上に該微粒子層よりも屈折率の低い透明被膜を形成することによって得ることができる。
なお、用いられる透明導電性被膜形成用塗布液は、液中に存在するアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンおよび多価金属イオンならびに鉱酸などの無機陰イオン、酢酸、蟻酸などの有機陰イオンなどのイオン濃度の合計量が、少ないことが望ましく、具体的には塗布液中の固形分100g当り10ミリモル以下の量であることが望ましい。イオン濃度を少なくするために、たとえば、アニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂、活性炭などで処理してもよい。
【0057】
透明導電性微粒子層を形成する方法としては、たとえば、透明導電性被膜形成用塗布液をディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷法などの方法で、基材上に塗布したのち、常温〜約90℃の範囲の温度で乾燥する。
透明導電性被膜形成用塗布液中に上記のようなマトリックス形成成分が含まれている場合には、マトリックス形成成分の硬化処理を行ってもよい。
【0058】
具体的には、このような透明被膜形成用塗布液を塗布して形成した被膜を、乾燥時、または乾燥後に、150℃以上で加熱するか、未硬化の被膜に可視光線よりも波長の短い紫外線、電子線、X線、γ線などの電磁波を照射するか、あるいはアンモニアなどの活性ガス雰囲気中に晒してもよい。このようにすると、被膜形成成分の硬化が促進され、得られる透明導電性微粒子層の硬度が高くなる。
【0059】
上記のような方法によって形成された透明導電性微粒子層の膜厚は、約50〜200nmの範囲が好ましく、この範囲の膜厚であれば電磁遮蔽効果に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる。
次ぎに、上記のようにして形成された透明導電性微粒子層の上に、該微粒子層よりも屈折率の低い透明被膜を形成する。
【0060】
透明被膜の膜厚は、50〜300nm、好ましくは80〜200nmの範囲であることが好ましく、このような範囲の膜厚であると優れた反射防止性を発揮する。
透明被膜の形成方法としては、特に制限はなく、この透明被膜の材質に応じて、真空蒸発法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの乾式薄膜形成方法、あるいは上述したようなディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷法などの湿式薄膜形成方法を採用することができる。
【0061】
上記透明被膜を湿式薄膜形成方法で形成する場合、従来公知の透明被膜形成用塗布液を用いることができる。このような透明被膜形成用塗布液としては、具体的に、シリカ、チタニア、ジルコニアなどの無機酸化物、またはこれらの複合酸化物を透明被膜形成成分として含む塗布液が用いられる。
本発明では、透明被膜形成用塗布液として加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解重縮合物、またはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱アルカリして得られるケイ酸液を含むシリカ系透明被膜形成用塗布液が好ましく、特に下記一般式[1]で表されるアルコキシシランの加水分解重縮合物を含有していることが好ましい。このような塗布液から形成されるシリカ系被膜は、複合金属微粒子含有の導電性微粒子層よりも屈折率が小さく、得られる透明被膜付基材は反射防止性に優れている。
【0062】
RaSi(OR')4-a [1]
(式中、Rはビニル基、アリール基、アクリル基、炭素数1〜8のアルキル基、水素原子またはハロゲン原子であり、R'はビニル基、アリール基、アクリル基、炭系数1〜8のアルキル基、−C2H4OCnH2n+1(n=1〜4)または水素 原子であり、aは1〜3の整数である。)
このようなアルコキシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラオクチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
【0063】
上記のアルコキシシランの1種または2種以上を、たとえば水−アルコール混合溶媒中で酸触媒の存在下、加水分解すると、アルコキシシランの加水分解重縮合物を含む透明被膜形成用塗布液が得られる。このような塗布液中に含まれる被膜形成成分の濃度は、酸化物換算で0.5〜2.0重量%であることが好ましい。本発明で使用される透明被膜形成用塗布液は、前記透明導電性被膜形成用塗布液の場合と同様に、脱イオン処理を行い、透明導電性塗布液のイオン濃度を前記透明導電性被膜形成用塗布液中の濃度と同じレベルまで低減させてもよい。
【0064】
また、このような透明被膜形成用塗布液には、本願出願人による特開平7−133105号公報で提案した屈折率が1.44以下の複合酸化物粒子を配合して用いると、得られる透明被膜の屈折率が低くなり、さらに反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材が得られる。
さらにまた、本発明で使用される透明被膜形成用塗布液には、フッ化マグネシウムなどの低屈折率材料で構成された微粒子、透明被膜の透明度および反射防止性能を阻害しない程度に少量の導電性微粒子および/または染料または顔料などの添加剤が含まれていてもよい。
【0065】
本発明では、このような透明被膜形成用塗布液を塗布して形成した被膜を、乾燥時、または乾燥後に、150℃以上で加熱するか、未硬化の被膜に可視光線よりも波長の短い紫外線、電子線、X線、γ線などの電磁波を照射するか、あるいはアンモニアなどの活性ガス雰囲気中に晒してもよい。このようにすると、被膜形成成分の硬化が促進され、得られる透明被膜の硬度が高くなる。
【0066】
さらに、透明被膜形成用塗布液を塗布して被膜を形成する際に、透明導電性微粒子層を約40〜90℃に保持しながら透明被膜形成用塗布液を塗布して、前記のような処理を行うと、透明被膜の表面にリング状の凹凸が形成し、ギラツキの少ないアンチグレアの透明被膜付基材が得られる。
表示装置
つぎに、本発明に係る表示装置について説明する。
【0067】
本発明に係る前記透明導電性被膜付基材は、帯電防止、電磁波遮蔽に必要な102〜107Ω/□の範囲の表面抵抗を有し、かつ可視光領域および近赤外領域で充分な反射防止性能を有する透明導電性被膜付基材は、表示装置の前面板として好適に用いられる。
本発明に係る表示装置は、ブラウン管(CRT)、蛍光表示管(FIP)、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶用ディスプレイ(LCD)などのような電気的に画像を表示する装置であり、上記のような透明導電性被膜付基材で構成された前面板を備えている。
【0068】
従来の前面板を備えた表示装置を作動させると、基材が帯電しこれに粉塵等が付着したり、また前面板に画像が表示されると同時に電磁波が前面板から放出され、この電磁波が観察者の人体に影響を及ぼすことがある。
これに対して、本発明に係る表示装置では、特定の表面抵抗を有する全面板が形成されているので、発生した静電気が効果的に除去され、さらに前面板から放出される電磁波も効果的に除去される。特に前面板の表面抵抗が概ね104〜107Ω/□にあるときは帯電防止性能を発揮することができ、また前面板の表面抵抗が概ね102〜104Ω/□にあるときは帯電防止性能に加えて電磁波、およびこの電磁波の放出に伴って生じる電磁場を効果的に遮蔽することができる。
【0069】
また、表示装置の前面板で反射光が生じると、この反射光によって表示画像が見にくくなったり、また視感反射率が大きいと目で感じる反射(映り込み)が強く感じられたり反射色の色付きを抑制することが困難なことがあるが、本発明に係る表示装置では、屈折率の低い結晶性導電性微粒子を用いて導電性微粒子層が形成されているので、透明導電性微粒子層と透明導電性微粒子層上に形成された透明導電性微粒子層よりも屈折率の低い透明被膜との屈折率差が小さく、このため反射光を効果的に防止することができるとともに、視感反射率が小さいために映り込みが弱く、反射色の色付きが抑制されている。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、帯電防止性能、電磁波遮蔽性能を有するとともに屈折率の低い透明導電性微粒子層が形成され、ボトム反射率とともに視感反射率(可視光全域にわたる平均反射率)の低い、反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材に用いることができる結晶性導電性微粒子を得ることができる。
【0071】
本発明によれば、帯電防止性能、電磁波遮蔽性能を有するとともに屈折率の低い透明導電性微粒子層が形成された反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材に用いることができる結晶性導電性微粒子の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、帯電防止性能、電磁波遮蔽性能を有するとともに屈折率の低い透明導電性微粒子層が形成され反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材を製造するための透明導電性被膜形成用塗布液を得ることができる。
【0072】
さらに、本発明によれば、帯電防止性能、電磁波遮蔽性能を有するとともに屈折率の低い透明導電性微粒子層が形成された反射防止性能に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる。
このような透明導電性被膜付基材を表示装置の前面板として用いれば、電磁遮蔽性に優れるとともに反射防止性にも優れた表示装置を得ることができる。
【0073】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0074】
【実施例1】
導電性微粒子 (P-1) の調製
硝酸インジウム79.9gを水686gに溶解して得られた溶液と、ドーピング剤として錫酸カリウム12.7gを濃度10重量%の水酸化カリウム溶液に溶解して得られた溶液とを調製し、これらの溶液を、50℃に保持された1000gの純水に2時間かけて添加した。この間、系内のpHを11に保持した。得られたSnドープ水和酸化インジウム粒子分散液からSnドープ水和酸化インジウム粒子を濾別・洗浄した。
【0075】
洗浄したSnドープ水和酸化インジウム粒子を酸化物としての濃度が10重量%となるように純水に懸濁し、ついで温度95℃で24時間熟成をした。熟成した水和物粒子を105℃で乾燥し、結晶度と平均粒子径を測定した。なお結晶度は前記した方法で評価し、微粒子の粒子径は、マイクロトラック粒度分析計((株)日機装製)で評価した。結果を表1に示す。
【0076】
次いで空気中、350℃で、熟成後の水和物粒子を3時間焼成し、さらに窒素ガス雰囲気中、600℃で2時間焼成することによりSnドープ酸化インジウム微粒子(P-1)を得た。このときの結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率を測定した。なお結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率を前記した方法で評価した。
【0077】
結果を表1に示す。
得られたSnドープ酸化インジウム微粒子(P-1)を濃度が30重量%となるように純水に分散させ、さらに硝酸水溶液でpHを3.5に調製した後、この混合液を30℃に保持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製した。次に、このゾルをイオン交換樹脂で処理して硝酸イオンを除去し、純水を加えて濃度20重量%のSnドープ酸化インジウム微粒子(P-1)分散液を調製した。得られた分散液の微粒子の平均粒子径を測定し、結果を表1に示す。
【0078】
また得られた微粒子分散液の一部を採取し、乾燥してTEM写真観察を行った。得られた微粒子の写真を図1に示す。図1より、粒子内に空隙(空洞、穴部)を有するSnドープ酸化インジウム微粒子が得られた。
【0079】
【実施例2】
導電性微粒子 (P-2) の調製
熟成温度を180℃とした以外は実施例1と同様にしてSnドープ酸化インジウム微粒子(P-2)分散液を調製した。熟成後の水和物粒子の結晶度と平均粒子径、および焼成後の導電性微粒子の結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率、および最終的に得られた分散液中の導電性微粒子(P-2)の平均粒子径を測定した。
【0080】
結果をあわせて表1に示す。
【0081】
【実施例3】
導電性微粒子 (P-3) の調製
熟成温度を30℃とした以外は実施例1と同様にしてSnドープ酸化インジウム微粒子(P-3)分散液を調製した。
熟成後の水和物粒子の結晶度と平均粒子径、および焼成後の導電性微粒子の結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率、および最終的に得られた分散液の微粒子の平均粒子径(P-3)を測定した。
【0082】
結果をあわせて表1に示す。
【0083】
【比較例1】
導電性微粒子 (P-4) の調製
熟成をしなかった以外は実施例1と同様にしてSnドープ酸化インジウム微粒子(P-4)分散液を調製した。
調製時の水和物の結晶度と平均粒子径、焼成後の導電性微粒子の結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率、さらに最終的に得られた分散液中の微粒子(P-4)の平均粒子径を測定した。
【0084】
その結果もあわせて表1に示す。
【0085】
【実施例4】
導電性微粒子 (P-5) の調製
塩化錫57.7gとドーピング剤の塩化アンチモン7.0gとをメタノール100gに溶解して溶液を調製した。調製した溶液を4時間かけて、90℃、攪拌下の純水1000gに添加して加水分解を行い、得られたSbドープ水和酸化錫分散液からSbドープ水和酸化錫を濾別・洗浄した。ついで、洗浄したSbドープ水和酸化錫を、酸化物としての濃度が20重量%となるように純水に懸濁し、ついで温度95℃で24時間熟成をした。熟成した水和物を105℃で乾燥し、結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率を測定した。結果を表1に示す。
【0086】
ついで、空気中、500℃で2時間焼成してSbをドーピングした導電性酸化錫の粉末(P-5)を得た。粉末(P-5)の結晶度と平均粒子径を測定した。結果を表1に示す。
この粉末30gを水酸化カリウム水溶液(KOHとして3.0g含有)70gに加え、混合液を30℃に保持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製した。ついでこのゾルをイオン交換樹脂処理して、脱アルカリし、純水を加えて濃度20重量%のSbドープ酸化錫微粒子(P-5)分散液を調製した。
【0087】
分散液中の微粒子の平均粒子径を測定した。結果を表1に示す。
【0088】
【比較例2】
導電性微粒子 (P-6) の調製
熟成をしなかった以外は実施例4と同様にしてSnドープ酸化インジウム微粒子(P-6)の分散液を調製した。調製時の水和物粒子の結晶度と平均粒子径、焼成後の導電性微粒子の結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率、および分散液中の導電性微粒子(P-6)の微粒子の平均粒子径を測定した。
【0089】
結果を表1に示す。
【0090】
【実施例5】
導電性微粒子 (P-7) の調製
硝酸インジウム79.9gを水686gに溶解して得られた溶液を、50℃に保持された1000gの純水に2時間かけて添加した。この間、系内のpHを11に保持した。得られた水和酸化インジウム粒子分散液から水和酸化インジウム粒子を濾別・洗浄した。
【0091】
洗浄した水和酸化インジウム粒子を酸化物としての濃度が10重量%となるように純水に懸濁し、ついで温度95℃で24時間熟成をした。熟成した水和酸化インジウム粒子を105℃で乾燥し、結晶度と平均粒子径を測定した。
次いで空気中、350℃で3時間焼成し、さらに窒素ガス雰囲気中、600℃で2時間焼成することにより酸化インジウム微粒子(P-7)を得た。このときの結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率を測定した。結果を表1に示す。
【0092】
これを濃度が30重量%となるように純水に分散させ、さらに硝酸水溶液でpHを3.5に調製した後、この混合液を30℃に保持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製した。次に、このゾルをイオン交換樹脂で処理して硝酸イオンを除去し、純水を加えて濃度20重量%の酸化インジウム微粒子(P-1)分散液を調製した。得られた分散液の微粒子の平均粒子径を測定した。
【0093】
結果を表1に示す。
【0094】
【比較例3】
導電性微粒子 (P-8) の調製
熟成をしなかった以外は実施例5と同様にして酸化インジウム微粒子(P-8)および酸化インジウム微粒子(P-8)分散液を調製した。水和物粒子の結晶度と平均粒子径、焼成後の導電性微粒子の結晶度、平均粒子径、穴部・空洞径および空隙率、および分散液中の導電性微粒子(P-8)の平均粒子径を測定した。
【0095】
結果を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】
【実施例6〜10、比較例4〜6】
a)透明導電性被膜形成用塗布液の調製
表1に示す(P-1)〜(P-8)の分散液と、エタノール/1-エトキシ-2-プロパノール(1:1重量混合比)とを混合して固形分濃度3重量%の透明導電性被膜形成用塗布液(C-1)〜(C-8)を調製した。
【0098】
b)透明被膜形成用塗布液の調製
正珪酸エチル(SiO2:28重量%)50g、エタノール194.6g、濃硝酸1.4gおよび純水34gの混合溶液を室温で5時間攪拌してSiO2濃度5重量%のマトリックス形成成分を含む液を調製した。ついで、これに、エタノール/ブタノール/ジアセ トンアルコール/イソプロパノール(2:1:1:5重量混合比)の混合溶媒を加え、SiO2濃度1重量%の透明被膜形成用塗布液を調製した。
【0099】
c)透明導電性被膜付パネルガラスの製造
ブラウン管用パネルガラス(14")の表面を40℃に保持しながら、スピナー 法で100rpm、90秒の条件で上記透明導電性被膜形成用塗布液(C-1)〜(C-8)をそれぞれ塗布し乾燥した。
次いで、このようにして形成された透明導電性微粒子層上に、同じように、スピナー法で100rpm、90秒の条件で透明被膜形成用塗布液を塗布・乾燥し、160℃で30分焼成して透明導電性被膜付基材を得た。
【0100】
これらの透明導電性被膜付基材の表面抵抗を表面抵抗計(三菱油化(株)製:LORESTA)で測定し、ヘーズをへーズコンピューター(日本電色(株)製:3000A)で測定した。ボトム反射率および視感反射率は反射率計(大塚電子(株)製:MCPD-2000)を用いて測定し、波長400〜700nmの範囲で、反射率が最も低い波長でのボトム反射率と、前記波長範囲での平均反射率を視感反射率として表示した。
【0101】
また、導電性微粒子層の屈折率は、上記c)でのブラウン管用パネルガラスの代わりにシリコンウェハーを用い、この表面を40℃に保持しながら、スピナー法で100rpm、90秒の条件で透明導電性被膜形成用塗布液(C-1)〜(C-8)をそれぞれ塗布し乾燥し、160℃で30分間焼成して導電性微粒子層を形成した。各導電性微粒子層について、分光エリプソメータで屈折率を測定した。
【0102】
結果をあわせて表2に示す。
また、上記で得た透明導電性被膜付基材を用いて、表示装置を組み立て、表示性能として画像および画像面から5mの距離にある蛍光灯の反射の程度(映り込み)および着色程度を観察し、以下の基準で評価した。
反射(映り込み)および着色が弱く、画像が鮮明であるもの :◎
反射(映り込み)は弱いが着色が認められるものの画像が鮮明であるもの:○
反射(映り込み)および着色が強く、画像の一部が不鮮明であるもの :△
反射(映り込み)および着色が強く、映り込みが画像より鮮明であるもの:×
この結果も表2に示す。
【0103】
【表2】
【0104】
表2の結果より、本発明に係る結晶性導電性微粒子を使用した透明導電性被膜付基材は、ボトム反射率が低いとともに、視感反射率も低く反射防止性能に優れている。また表示性能にも優れている。
これに対し、比較例1〜3のように結晶度が低く、空隙率の小さい導電性微粒子では、ボトム反射率、視感反射率ともに高く、反射防止性能が不充分である。また、表示性能も必ずしも満足しうるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶性導電性微粒子の透過型電子顕微鏡写真(TEM写真)を示す。
Claims (6)
- 空隙率が0.10〜0.60ml/gの範囲にあり、X線回折スペクトルから測定される結晶度が、0.9〜1.3の範囲にあり、かつ酸化スズ、Sb、FまたはPがドーピングされた酸化スズ、酸化インジウム、SnまたはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチモン、低次酸化チタンまたはこれらの混合物からなることを特徴とする結晶性導電性微粒子。
- 下記の工程(a)〜(e)からなる請求項1に記載の結晶性導電性微粒子の製造方法。
(a)金属塩水溶液に、必要に応じてドーピング剤を添加し、これにアルカリを添加して加水分解し、該金属の水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を調製する工程、
但し、前記金属塩がSn、In、Sb、Tiから選ばれる1種の金属の金属塩であり、前記ドーピング剤がSb、F、Pから選ばれる1種の元素を含む化合物である
(b)前記水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を濾過し、洗浄する工程
(c)洗浄した水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を水に分散させ、これを50〜350℃で熟成する工程
(d)前記熟成した分散液から水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を濾別し、乾燥する工程
(e)前記乾燥した水和酸化物粒子またはドーピング水和酸化物粒子を200〜800℃で焼成する工程。 - アルカリを水溶液のpHが7〜13の範囲となるように添加することを特徴とする請求項2に記載の結晶性導電性微粒子の製造方法。
- 請求項1に記載の結晶性導電性微粒子と極性溶媒とからなる透明導電性被膜形成用塗布液。
- 基材と、基材上の、請求項1に記載の結晶性導電性微粒子を含む透明導電性微粒子層と、該透明導電性微粒子層上に設けられ、該透明導電性微粒子層よりも屈折率が低い透明被膜とからなる透明導電性被膜付基材。
- 請求項5に記載の透明導電性被膜付基材で構成された前面板を備え、透明導電性被膜が該前面板の外表面に形成されていることを特徴とする表示装置。
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