JP4519052B2 - 吸収性物品の裏面シート - Google Patents

吸収性物品の裏面シート Download PDF

Info

Publication number
JP4519052B2
JP4519052B2 JP2005297946A JP2005297946A JP4519052B2 JP 4519052 B2 JP4519052 B2 JP 4519052B2 JP 2005297946 A JP2005297946 A JP 2005297946A JP 2005297946 A JP2005297946 A JP 2005297946A JP 4519052 B2 JP4519052 B2 JP 4519052B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorbent article
back sheet
styrene
mass
sensitive adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005297946A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007105168A (ja
Inventor
博志 小平
幸弘 仲野
章 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2005297946A priority Critical patent/JP4519052B2/ja
Publication of JP2007105168A publication Critical patent/JP2007105168A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4519052B2 publication Critical patent/JP4519052B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、吸収性物品の裏面シートに関し、詳しくは、吸収性物品の裏面シート及びそれを用いた吸収性物品等に関する。
従来、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品においては、裏面シートに粘着剤層を設け、該粘着剤層を介して吸収性物品をショーツ等の衣類に固定することが広く行われている。粘着剤層を介したショーツ等への固定により、適切な位置に容易に固定することができ、また、着用中の位置ずれを防止することができる。しかし、その一方において、吸収性物品をショーツ等から剥離する際に音が発生し、他人に吸収性物品の使用や交換等を気付かれたくない使用者等を不安にさせることにもなる。
特許文献1には、表面に剥離処理部が設けられ且つ裏面に下着類に固定するための粘着部が設けられた補助シートを、吸収性物品と下着の間に介在させ、吸収性物品の着脱時に発生する音を低減する方法が提案されている。
特開2004−290546号公報
しかし、特許文献1記載の方法では補助シートが不可欠な上に、補助シートの分だけ装着部分が厚くなり、装着者が違和感を覚えやすい。また、補助シートを下着から剥がす際に発生する音の対策については何ら記載されていない。
従って、本発明の目的は、吸収性物品をショーツ等の衣類から引き剥がす際の音を低減することができる、吸収性物品の裏面シート及びそれを用いた吸収性物品等を提供することにある。
本発明は、衣類当接面に粘着剤層が設けられる吸収性物品の裏面シートであって、温度25℃、周波数2000Hzにおける損失正接(tanδ)が0.2〜3.0である吸収性物品の裏面シートを提供することにより前記目的を達成したものである。
また、本発明は、吸収層及び請求項1〜4の何れかに記載の裏面シートを備え、該裏面シートの衣類当接面に粘着剤層が設けられている吸収性物品であって、前記粘着剤層が、軟化剤を20〜45質量%含むホットメルト型の粘着剤を用いて形成されている吸収性物品を提供するものである。
また、本発明は、吸収層及び請求項1〜4の何れかに記載の裏面シートを備え、該裏面シートの衣類当接面に粘着剤層が設けられている吸収性物品を、クロッチ部が天竺編の布からなるショーツと組み合わせて使用することを推奨する表示を有する包装材に収納してなる、吸収性物品の包装体、及び吸収層及び請求項1〜4の何れかに記載の裏面シートを備え、該裏面シートの衣類当接面に粘着剤層が設けられている吸収性物品と、クロッチ部が天竺編の布からなるショーツとを組み合わせてなる、吸収性物品セットを提供するものである。
本発明の吸収性物品の裏面シートによれば、吸収性物品をショーツ等の衣類から引き剥がす際の音を低減することができる。
本発明の吸収性物品によれば、吸収性物品をショーツ等の衣類から引き剥がす際の音を一層低減することができる。
本発明の吸収性物品の包装体及び吸収性物品セットによれば、吸収性物品をショーツから引き剥がす際の音の低減効果に優れた、吸収性物品及びショーツの組み合わせを提供することができる。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の吸収性物品の裏面シートは、温度25℃、周波数2000Hzにおける損失正接(tanδ,以下、単に「tanδ」ともいう)が0.2〜3.0である。tanδが0.2未満であると、吸収性物品を衣類から引き剥がす際の音の低減効果が充分に得られず、tanδが3.0超であると、裏面シートとして使用するに充分な強度を確保することが困難になる。
裏面シートについて、周波数2000Hzにおけるtanδを規定した理由は以下の通りである。即ち、ショーツ等の衣類から吸収性物品を引き剥がす際における、裏面シートに設けられた粘着剤層とショーツとの界面の状態を観察したところ、裏面シートとショーツとの間の距離が拡大するに連れて、裏面シートとショーツとの間で粘着剤の一部が引き伸ばされ、その引き伸ばされた粘着剤の一部がショーツから離れる際に、裏面シートに振動を与えて音を発生させることを知見した。その音(以下、剥離音ともいう)の周波数成分を、騒音計(リオン株式会社製「普通騒音計NL−20」および「小型FFT分析器SA−78」)を用いて分析したところ、2000Hz付近の音の成分が特に多く含まれており、2000Hzにおけるtanδが大きいシート材を裏面シートとして用いることにより、人が感じ易い剥離音を効果的に低減可能であることを知見した。尚、tanδが大きくなると剥離音が小さくなるのは、粘着剤によって生じた振動をシートから熱エネルギーとして散逸するためであると考えられる。
裏面シートは、吸収性物品を衣類から引き剥がす際の音の一層の低減及び強度の確保の観点から、温度25℃、周波数2000Hzにおけるtanδが、0.5〜2.0であることが好ましく、0.8〜1.5であることがより好ましい。
裏面シートは、温度25℃、周波数2000Hzにおける貯蔵弾性率E’が、5.0×106〜1.0×1010Paであることが好ましく、1.0×107〜1.0×109Paであることがより好ましい。
裏面シートを構成するシート材として、熱可塑性エラストマーを主成分とする樹脂フィルムを用いた場合には、tanδが高いほど粘着性が高くなる傾向にあり、粘着性が高くなり過ぎるとシートどうしのブロッキングが起こり、裏面シート及び吸収性物品の製造上好ましくない。しかし、裏面シートの貯蔵弾性率E’を5.0×106Pa以上とすることにより、そのようなブロッキングを起こりにくくすることができ、裏面シート及び吸収性物品の安定した製造が可能となる。また、裏面シートの貯蔵弾性率E’を1.0×1010Pa以下とすることにより、シートを柔軟に形成することができる。
裏面シートは、動的粘弾性測定において、温度25℃、周波数2000Hzにおけるtanδが0.2〜3.0である限り、その構成材料は特に制限されないが、成形加工性の点から、熱可塑性エラストマーを主成分とする樹脂組成物(熱可塑性エラストマーが100質量%のものも含む)からなる樹脂フィルム又は該樹脂フィルムを含む積層体であることが好ましく、特に、オレフィン系熱可塑性エラストマー又はスチレン系熱可塑性エラストマーを主成分とする樹脂組成物からなる樹脂フィルム又は該樹脂フィルムを含む積層体であることが好ましい。オレフィン系熱可塑性エラストマー又はスチレン系熱可塑性エラストマーを主成分とする樹脂組成物は、オレフィン系熱可塑性エラストマー又はスチレン系熱可塑性エラストマーの含有率が、50〜100質量%であり、好ましくは60〜100質量%であり、より好ましくは70〜100質量%である。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンと1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン中にエチレン−プロピレンゴム(EPMまたはEPDM)を微分散させたもの等が挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン成分(A)とゴム成分(B)とを有するAB型又はABA型のブロック共重合体等が挙げられる。より具体的には、スチレン−ブタジエンジブロック共重合体およびその水添物、スチレン−イソプレンジブロック共重合体およびその水添物、スチレン−イソブチレンジブロック共重合体、スチレン−ビニルイソプレンジブロック共重合体およびその水添物などのAB型ジブロック共重合体、及びスチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体(SBS)およびその水添物(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(SIS)およびその水添物(SEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン−ビニルイソプレン−スチレンブロック共重合体(SVIS)およびその水添物などのABA型トリブロック共重合体が挙げられる。これらの熱可塑性エラストマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記AB型又はABA型のブロック共重合体は、シートの強度及び柔軟性の観点から、A成分であるスチレンの含有量(共重合比)が5〜80質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましい。
裏面シートを構成する樹脂フィルムは、成形加工性を向上するために、上述した熱可塑性エラストマーに、該熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性樹脂や、可塑剤を混合した樹脂組成物からなるものであっても良い。ここでいう熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)およびその加水分解物、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)などの変性ポリエチレンなどが挙げられる。可塑剤としては、パラフィンオイル、パラフィンワックス、液状ポリブテン、液状ポリイソプレン、液状ポリイソブチレンなどの液状ゴムおよびそのカルボキシル基変性物や水酸基変性物、エチレン−α−オレフィンオリゴマーなどが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂及び可塑剤は、それぞれ、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
樹脂フィルムからなる裏面シートの成形方法としては、熱可塑性エラストマーを溶融してシートに成形可能な一般的な方法を用いることができ、例えばプレス成形、インフレーション成形、Tダイ押出成形などが挙げられる。これらの中でも、連続生産性の点から、インフレーション成形、Tダイ押出成形が好ましい。樹脂フィルムを含む積層体は、このようにして得た樹脂フィルムに、各種公知の方法により、不織布、織布、紙等を積層し、層間を接合してなる。積層体の層間の接合方法としては、熱融着や接着剤による接着等が挙げられる。また、積層体の層間の接合は全面的に接合されていても部分的に接合されていても良い。樹脂フィルムと不織布、織布、紙等の積層体とする場合は、樹脂フィルムを衣類当接面側に配する。裏面シートの厚さは、強度や装着性の点から15〜100μmが好ましく、より好ましくは30〜50μmである。
本発明の吸収性物品の裏面シートは、例えば図1に示す生理用ナプキンのように、ショーツ等の衣類に当接される面(衣類当接面)31に粘着剤層6が設けられて、吸収性物品の裏面シート3として好ましく用いられる。
図1に示す生理用ナプキン1は、液透過性の表面シート2及び液保持性の吸収体4からなる吸収層5と、液不透過性又は撥水性の裏面シート3とが積層状態で一体化された構造を有しており、その裏面シート3の衣類当接面に粘着剤が塗工されて、ナプキン1をショーツ等の衣類(装着具)に固定するための粘着剤層6が形成されている。図1に示す生理用ナプキン1は、着用時における着用者の前後方向と同じ方向に長い形状を有しており、その粘着剤層6は、ナプキン1の長手方向を長辺とする長方形状に形成されており且つナプキン長手方向の全長に対して50〜95%程度の長さに亘って連続的に形成されている。
粘着剤層を形成する粘着剤としては、従来公知の各種の粘着剤を用いることができるが、塗工作業性の観点からホットメルト型の粘着剤を用いることが好ましい。
ホットメルト型の粘着剤としては、例えば、スチレン系ブロックポリマー、粘着付与剤及び軟化剤を主成分とするものが好ましく用いられる。
前記スチレン系ブロックポリマーとしては、スチレン-ブタジエンジブロック共重合体及びその水添物、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体及びその水添物、スチレン−イソプレンジブロック共重合体及びその水添物、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体及びその水添物などが挙げられる。これらのスチレン系ブロックポリマーは、接着力の観点から、好ましくは、スチレン部分の分子量が5000〜20000であり、ゴム部分の分子量が25000〜70000である。前記粘着付与剤としては、軟化点が10℃以下で数平均分子量が400〜2000であるC5系石油樹脂、C9系石油樹脂、α−ピネン、β−ピネン又はジペンテンの共重合体であるポリテルペン樹脂、ロジン系樹脂、若しくはこれらの水添物などが挙げられる。前記軟化剤としては、軟化点が10℃以下で数平均分子量が150〜700のプロセスオイル、各種可塑剤、ポリブテン、液状樹脂などが挙げられる。
これらのスチレン系ブロックポリマー、粘着付与剤及び軟化剤は、それぞれ、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記軟化剤の含有量は、剥離音の低減と粘着性の兼ね合いから、粘着剤全量に対して20〜45質量%であることが好ましく、より好ましくは24〜38質量%、さらに好ましくは28〜32質量%である。
粘着剤層の坪量は、例えば10〜100g/m2とすることができ、好ましくは30〜60g/m2である。
本発明の裏面シートを用いた吸収性物品又は本発明に係る吸収性物品は、通常、裏面シートの衣類当接面に設けられる粘着剤層又は設けられた粘着剤層を介してショーツ等の衣類に固定され、その状態で着用者に装着される。本発明の裏面シート及び吸収性物品は、衣類の素材を選ばずに剥離音の低減効果があるが、クロッチ部が天竺編の布、特に綿の天竺編の布からなるショーツと組み合わせて用いた場合に一層剥離音が低減される。
生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品は、一般に、ショーツとは別個に流通(市販等)されているため、消費者が、クロッチ部が天竺編の布からなるショーツとの組み合わせで使用できるようにする観点から、本発明の裏面シートを用いた吸収性物品又は本発明に係る吸収性物品は、クロッチ部が天竺編の布からなるショーツと組み合わせて使用することを推奨する表示を付した包装材(樹脂フィルム材からなる包装袋や、紙等からなる箱等)に収納し、吸収性物品の包装体として流通(市販等)させることが好ましい。クロッチ部が天竺編の布からなるショーツと組み合わせて使用することを推奨する表示は、そのようなショーツを商品名や品番等で特定し、該商品名や品番等のショーツの使用を勧める表示であっても良い。
また、これに代えて、本発明の裏面シートを用いた吸収性物品又は本発明に係る吸収性物品と、クロッチ部が天竺編の布からなるショーツとを組み合わせて、吸収性物品セットとして流通(市販等)させることもできる。
本発明における吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等であっても良い。吸収性物品の裏面シート以外の構成は、特に制限されず、公知のものと同様とすることができる。例えば、表面シートとしては、各種製法による不織布や開孔フィルム等を用いることができ、吸収体としては、親水性繊維の繊維集合体又はこれと高分子吸水ポリマーとを併用したもの等を用いることができる。また、吸収性物品は、いわゆるウイングを有するものであっても有しないものであっても良く、また、表面シートの両側部が吸収体4と裏面シート3との間に巻き下げられておらずに、吸収体4の周縁部外方で裏面シート3に接合されていても良い。
粘着剤層の平面視形状も、適宜の形態とすることができ、従来公知の各種形態のものと同様の形態とすることもできる。例えば、上述した矩形状の粘着剤層に代えて、楕円形、円形、菱形、正方形、五角形、六角形等の形状の粘着剤層を設けることもできる。また、ナプキンの幅方向及び/又は長手方向に離間させて複数の粘着剤層を形成しても良く、例えば、ナプキンの幅方向に延びる帯状の粘着剤層及び/又は長手方向に延びる帯状の粘着剤層を多数設けても良いし、粘着剤層をドット状(散点模様状)あるいは市松模様状に分散配置することもできる。
裏面シートは、温度25℃、周波数2000Hzにおけるtanδが上述した範囲の単層の樹脂フィルムからなることが好ましい。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕 オレフィン系熱可塑性エラストマー((株)プライムポリマー製 プライムTPO M142E,オレフィン系熱可塑性エラストマーの含有量50質量%超)100%を、Tダイ成形機に投入し、温度200℃で成形し、厚さ35μmのシートを得た。得られたシートを裏面シートとして用い、幅10cm長さ22cmの生理用ナプキンを製造した。
生理用ナプキンは、台紙に包まれた吸収体を、表面シートと裏面シートではさみ、これら両シートの周囲をヒートシールによって接合して製造した。台紙に包まれた吸収体と裏面シートとの間はホットメルト系接着剤で固定した。裏面シート以外は、花王株式会社製の市販の生理用ナプキン「ロリエさらさらクッション(商品名)」と同一の材料を用いた。
裏面シートの衣類当接面には、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)15質量%、水添石油系樹脂(タッキファイヤー)55質量%、オイル(軟化剤)30質量%からなるホットメルト型粘着剤を、幅3cm、長さ10cm、坪量30g/m2になるように塗布して粘着剤層を形成した。
〔実施例2〕
AB型スチレン系熱可塑性エラストマー[(株)クラレ製 ハイブラー7350(スチレン含量 50質量%,ゴム成分:ビニルイソプレン水添物 50質量%)]を、裏面シートの材料としてTダイ成形機に投入した以外は、実施例1と同様にして、生理用ナプキンを製造した。
〔実施例3〕
AB型スチレン系熱可塑性エラストマー[(株)クラレ製 ハイブラー7311S(スチレン含量 12質量%,ゴム成分:ビニルイソプレン水添物 88質量%)]を、裏面シートの材料としてTダイ成形機に投入した以外は、実施例1と同様にして、生理用ナプキンを製造した。
〔実施例4〕
ABA型熱可塑性エラストマー[(株)クラレ製 HYBRAR7311S(スチレン含量 12質量%,ゴム成分:ビニルイソプレン水添物 88質量%)]50質量%および直鎖低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー製 ウルトゼックスUZ4050)50質量%を、裏面シートの材料としてTダイ成形機に投入した以外は、実施例1と同様にして、生理用ナプキンを製造した。
〔実施例5〕
実施例4と同様にして生理用ナプキンを製造した。但し、裏面シートの衣類当接面には、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)25質量%、水添石油系樹脂(タッキファイヤー)55質量%、軟化剤20質量%からなる粘着剤を、幅3cm、長さ10cm、坪量30g/m2になるように塗布した。
〔比較例1〕
直鎖低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー製 ウルトゼックスUZ4050)のペレットを、裏面シートの材料としてTダイ成形機に投入した以外は、実施例1と同様にして、生理用ナプキンを製造した。
[粘弾性の測定]
実施例及び比較例で得られた裏面シートを、幅5mm、長さ20mmに裁断し、得られた試料を用いて、裏面シートの動的粘弾性を、動的粘弾性測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製 DMS6100)で測定した。測定条件は以下の通りである。測定結果を表1に示した。
変形モード : フィルムずりモード
測定周波数 : 0.5、1、2、5、10Hz
測定温度範囲 : −130℃〜+120℃
昇温速度 : 2℃/分
雰囲気 : 窒素ガス200mL/分
得られた測定結果を用い、温度時間換算則によって作成されたマスターカーブ(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製 マスターカーブ解析プログラムにより作成)から、2000HzにおけるE’およびtanδを導いた。
[フィルムのブロッキング性の評価]
実施例及び比較例におけるシート製造時に直径10cmの紙管に巻き取られたシートから、シートを引き出す際に引き出せる場合を「○」、粘着はするが引き出せる場合を「△」、シートどうしが粘着して引き出せない場合を「×」とした。「△」および「○」の場合、取り扱い可能と判断した。評価結果を表1に示した。
[剥離音低減効果の評価]
実施例及び比較例で得られた生理用ナプキンの粘着剤面を、クロッチ布が綿の天竺編からなるショーツに貼り付け、次いでナプキンを引きはがしたときの剥離音を次の方法で評価した。まず、質量2kgのローラー(直径60mm、幅65mm)を用い、該ローラーを1往復転がし、ナプキンをショーツに圧着した。また、比較基準品として、花王株式会社製の市販の生理用ナプキン「ロリエさらさらクッション(商品名)」を同様の方法で同一構成のショーツに圧着した。そして、10人のパネラーに、評価対象である実施例又は比較例のナプキンと比較基準品とを、それぞれショーツから引き剥させ、その引き剥がしの際に発生する音の大小を評価させた。
パネラーの10人(全員)が、評価対象のナプキンについて、引き剥がしの際に発生する剥離音が比較基準品のナプキンに比べて低減したと答えた場合を「◎」、8〜9人が剥離音が低減したと答えた場合を「○」、5人〜7人が剥離音が低減したと答えた場合を「△」、4人以下が剥離音が低減したと答えた場合を「×」と評価した。なお「△」「○」「◎」の場合、剥離音の低減効果があると判断した。評価結果を表1に示した。
また、実施例4の生理用ナプキンについては、クロッチ部がパイル地からなるショーツ(花王(株)製「ロリエアクティブガードお出かけモード」)を用いる以外は、上記の方法と同様にして、クロッチ部がパイル地の場合の剥離音の低減効果を評価した。その結果を、表1中に実施例4−2として示した。
Figure 0004519052
表1に示す結果から、実施例の生理用ナプキン(裏面シート)においては、剥離音が低減していることが判る。
図1は、本発明に係る吸収性物品の一例である生理用ナプキンの幅方向断面を示す概略断面図である。
符号の説明
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 吸収層
6 粘着剤層

Claims (6)

  1. 衣類当接面に粘着剤層が設けられている吸収性物品の裏面シートであって、
    温度25℃、周波数2000Hzにおける損失正接(tanδ)が0.〜3.0であり、
    スチレン系熱可塑性エラストマーを50質量%以上含有する樹脂フィルムからなり、該スチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン成分(A)とゴム成分(B)とを有するAB型又はABA型のブロック共重合体であり、該スチレン系熱可塑性エラストマー中の前記スチレン成分(A)の含有量が5〜80質量%であり、
    前記粘着剤層が、軟化剤を20〜45質量%含むホットメルト型の粘着剤を用いて形成されており、
    吸収性物品が生理用ナプキンである、吸収性物品の裏面シート。
  2. 衣類当接面に粘着剤層が設けられている吸収性物品の裏面シートであって、
    温度25℃、周波数2000Hzにおける損失正接(tanδ)が0.5〜3.0であり、
    スチレン系熱可塑性エラストマーを50質量%以上含有する樹脂フィルムを含む積層体からなり、該スチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン成分(A)とゴム成分(B)とを有するAB型又はABA型のブロック共重合体であり、該スチレン系熱可塑性エラストマー中の前記スチレン成分(A)の含有量が5〜80質量%であり、前記樹脂フィルムが前記衣類当接面を形成しており、
    前記粘着剤層が、軟化剤を20〜45質量%含むホットメルト型の粘着剤を用いて形成されており、
    吸収性物品が生理用ナプキンである、吸収性物品の裏面シート。
  3. 温度25℃、周波数2000Hzにおける貯蔵弾性率E'が、5.0×106〜1.0×1010Paである請求項1又は2記載の吸収性物品の裏面シート。
  4. 吸収層及び請求項1〜の何れかに記載の裏面シートを備えた吸収性物品。
  5. 吸収層及び請求項1〜の何れかに記載の裏面シートを備えた吸収性物品を、クロッチ部が天竺編の布からなるショーツと組み合わせて使用することを推奨する表示を有する包装材に収納してなる、吸収性物品の包装体。
  6. 吸収層及び請求項1〜の何れかに記載の裏面シートを備えた吸収性物品と、クロッチ部が天竺編の布からなるショーツとを組み合わせてなる、吸収性物品セット。
JP2005297946A 2005-10-12 2005-10-12 吸収性物品の裏面シート Expired - Fee Related JP4519052B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005297946A JP4519052B2 (ja) 2005-10-12 2005-10-12 吸収性物品の裏面シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005297946A JP4519052B2 (ja) 2005-10-12 2005-10-12 吸収性物品の裏面シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007105168A JP2007105168A (ja) 2007-04-26
JP4519052B2 true JP4519052B2 (ja) 2010-08-04

Family

ID=38031503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005297946A Expired - Fee Related JP4519052B2 (ja) 2005-10-12 2005-10-12 吸収性物品の裏面シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4519052B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724005A (ja) * 1993-07-09 1995-01-27 Kao Corp 多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品
JPH10243964A (ja) * 1997-03-05 1998-09-14 Oji Paper Co Ltd おむつ用フロントシート
JP2003104441A (ja) * 2001-10-01 2003-04-09 Uni Charm Corp 体液吸収製品の個包装体
JP2004019063A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Maruten Tenmaya:Kk 生理用又は失禁用ショーツ
JP2004073471A (ja) * 2002-08-19 2004-03-11 Nitto Lifetech Kk 粘着テープ付き使い捨ておむつ、フロンタルテープ、及びファスナーテープ
JP2004173855A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Ykk Corp 静音面ファスナーと、同面ファスナーの装着製品
JP2004290546A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Daio Paper Corp 吸収性物品用の補助シート
JP2005073897A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Ykk Corp 静音面ファスナー

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724005A (ja) * 1993-07-09 1995-01-27 Kao Corp 多孔性シート及びそれを用いた吸収性物品
JPH10243964A (ja) * 1997-03-05 1998-09-14 Oji Paper Co Ltd おむつ用フロントシート
JP2003104441A (ja) * 2001-10-01 2003-04-09 Uni Charm Corp 体液吸収製品の個包装体
JP2004019063A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Maruten Tenmaya:Kk 生理用又は失禁用ショーツ
JP2004073471A (ja) * 2002-08-19 2004-03-11 Nitto Lifetech Kk 粘着テープ付き使い捨ておむつ、フロンタルテープ、及びファスナーテープ
JP2004173855A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Ykk Corp 静音面ファスナーと、同面ファスナーの装着製品
JP2004290546A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Daio Paper Corp 吸収性物品用の補助シート
JP2005073897A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Ykk Corp 静音面ファスナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007105168A (ja) 2007-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2712781C (en) Extrusion bonded laminates for absorbent articles
JP5628762B2 (ja) ファスニングフィルムシステムおよび基材を備えるアセンブリ
JP4976067B2 (ja) 吸収性物品
JP4596965B2 (ja) 吸収性物品
TWI359008B (en) Method for production of disposable absorbent arti
JP4533653B2 (ja) 吸収性物品
JP2008011932A5 (ja)
WO2016031621A1 (ja) 伸縮性積層体およびそれを含む物品
JP2015077784A (ja) 伸縮性部材およびそれを含む物品
TWI359654B (ja)
JP2009153835A (ja) 吸収性物品
JP2007105184A (ja) 吸収性物品の裏面シート
JP2007105185A (ja) 吸収性物品の裏面シート
AU2006285403B2 (en) Fastening system
JP4519052B2 (ja) 吸収性物品の裏面シート
JP6174977B2 (ja) 吸収性物品
JP4619307B2 (ja) 吸収性物品
JP4295004B2 (ja) 積層シートおよび積層シートを用いた使い捨て吸収性物品
JP5075619B2 (ja) 吸収性物品
JP4986544B2 (ja) 吸収性物品
JP4809051B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2007167368A (ja) 使い捨ておむつ
JP2007105173A (ja) 吸収性物品の裏面シート
JP2001187088A (ja) 吸収性物品
JP3594860B2 (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100518

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100518

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4519052

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140528

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees