JP4502113B2 - 弾球遊技機の球抜き装置 - Google Patents

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Description

本発明は、球貯留部に貯留された遊技球を遊技機外部に排出させる球抜き装置に関し、なお詳細には、遊技者による不正な球抜き操作を抑制し得る弾球遊技機の球抜き装置に関する。
遊技盤を収容保持する前枠の後方に、賞球として払い出す遊技球を貯留する球貯留部とこの球貯留部から供給された遊技球を入賞状態に応じて払い出す球払出装置とを有する球貯留払出機構を備えた弾球遊技機の代表例としてパチンコ機がある。パチンコ機では、球貯留払出機構に形成された球通路の清掃や構成部品の保守点検等のメンテナンス作業を行うため、またいわゆる打ち止めと称される定量制を採る場合に払出球数を一定化し、あるいは営業日あたりの各パチンコ機の払出数量を計数するため、球払出貯留機構に貯留された遊技球を機体外部に排出させる球抜き機構が設けられている。球抜き機構は、球貯留部と球払出装置との間を結ぶ球通路の途上に通路壁の一部を開閉する開閉弁部材を設け、この開閉弁部材を開放位置に切り換えたときに開閉弁部材よりも上流側に位置する遊技球が球抜き通路を介して機体の外部に排出されるように構成されている。
ここで、例えば打ち止め時の球抜き作業や、営業終了後に全台数の球抜き作業を行うようなときに、遊技島に閉鎖保持されたパチンコ機を逐一解錠および横開き開放して開閉弁部材を開放位置に切り換える操作を行わなければならないとすれば球抜き作業が繁雑である。またパチンコ機を開放した状態で球抜き作業を行うとすれば、機体から排出された遊技球を受け止める球貯留箱を別途準備する必要があるうえ、球貯留箱に排出された遊技球を遊技島の回収装置に流し込んで回収させる作業も必要になり作業の繁雑を免れない。
このため、球抜き機構は、パチンコ機が閉鎖施錠された状態でも機体の前面側から球抜き操作を行えるように構成されている。すなわち、パチンコ機の前面には閉鎖施錠された機体の前面側から球抜き機構を開閉操作可能な球抜き操作孔が設けられ、この球抜き操作孔にハートキーと称される細長い棒状の操作部材を挿入して押圧操作することで開閉弁部材を開閉し、球抜き作業を行えるように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−164628号公報(第9〜11頁、第15〜22図)
ところが、上記のような球抜き機構を備えたパチンコ機では、機体前面に開口する球抜き操作孔にハートキーに相当する細長い針金等を挿入して押圧すれば、それが遊技者による悪戯であっても球抜き可能になっている。このため、近年ではパチンコ遊技で賞球を獲得できなかった遊技者が、負けた腹いせに球抜き孔に針金を挿入して球抜き操作を行い、パチンコ機を球抜き状態にして遊技施設を退場するという悪戯行為が発生している。
このような悪戯行為が行われると、次にそのパチンコ機で遊技を開始した遊技者がパチンコ遊技で入賞しても、球貯留払出機構に払い出すべき遊技球が無い球切れ状態の発生、または球払出装置よりも上流側からの遊技球の流出によって賞球の払い出しが行われず、当該遊技者に不利益、不快感を与えるという問題があり、特にその入賞状態がいわゆる大当たりであったような場合には、不測の不利益を被った遊技者が遊技施設の係員や周囲の遊技者とトラブルを引き起こすことがあるという問題があった。
また、このように遊技施設が本来予定しない球抜きが行われると、ホールコンピュータで管理している各パチンコ機ごとの遊技球集計値に異常をきたすばかりでなく、パチンコ機からの球切れ信号に応じて遊技球を供給する遊技島側の遊技球自動供給装置が連続して作動状態になり、その連続動作時間によっては駆動モータの過熱等により遊技球自動供給装置や遊技島の関連装置を破損させてしまうおそれがあるという問題もあった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、遊技施設の係員が行う球抜き作業の作業性を悪化させることなく、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めた球抜き装置を提供することを目的とし、併せて悪戯行為を早期に検知して迅速な対応が可能な球抜き装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、前枠の前方に開閉可能に設けられ遊技状態において遊技盤の前面を覆って閉止保持されるガラス扉と、前枠の後方に設けられ遊技球を貯留する球貯留部およびこの球貯留部から供給された遊技球を入賞状態に応じて払い出す球払出装置を有する球貯留払出機構と、球貯留部と球払出装置との間を結ぶ球通路に通路壁の一部を開閉可能に設けられた開閉弁部材、開閉弁部材を開閉操作する操作部材をガラス扉が閉止された状態で当該ガラス扉の前面に形成された開口部から受容して挿通させる球抜き操作孔、操作部材により開閉弁部材が開放位置に切り換えられたときに当該開閉弁部材よりも上流側に位置する遊技球を排出させる球抜き通路を有してなる球抜き機構とを備えた弾球遊技機の球抜き装置に関するものである。そのうえで、本発明では、ガラス扉の前面に形成された球抜き操作孔の開口部の後方に、操作部材が球抜き操作孔を通って前枠の後方まで挿通されることを許容する挿通位置と操作部材の挿通を規制する遮蔽位置とに変位可能に設けられガラス扉を閉止した状態でガラス扉の側方から変位操作可能な遮蔽部材と、遮蔽部材を遮蔽位置に付勢する付勢手段とを有する遮蔽機構を設け、遮蔽部材を付勢手段による付勢力に抗して挿通位置に変位させた状態で、上記開口部から球抜き操作孔に操作部材を挿通して開閉弁部材を開閉操作するように球抜き装置を構成する。
なお、上記球抜き装置に、遮蔽部材が挿通位置に配設されたことを検出する挿通位置検出手段(例えば、実施形態における位置検出センサ271)と、挿通位置検出手段により遮蔽部材が挿通位置に配設されたことが検出されたときに警報作動を行う警報手段とを設けることが好ましい。ここで、本明細書における「警報作動」とは、遊技機のスピーカやランプ等を用いて警報を行う作動、球払出装置や遊技球発射装置の動作を規制する作動、遊技島のランプやホールコンピュータの表示装置を用いて警報を行う作動、ホールコンピュータを介して遊技施設の係員が携帯するインカムに通報する作動などを含めた作動を意味する。
上記のように、本発明の球抜き装置では、ガラス扉の前面側に開口する球抜き操作孔の開口部の後方に、操作部材が球抜き操作孔を通って前枠の後方まで挿通されることを許容する挿通位置と操作部材の挿通を規制する遮蔽位置とに変位可能な遮蔽部材が設けられ、常には付勢手段により付勢されて遮蔽位置に配設される。遮蔽部材はガラス扉を閉止した状態でガラス扉の側方から変位操作可能になっており、球抜き作業を行うときに遮蔽部材を付勢手段の付勢力に抗して遮蔽位置から挿通位置に変位させることで、操作部材の挿通を許容する状態となり、この状態で開口部から球抜き操作孔に操作部材を挿入して開閉弁部材を開閉操作可能に構成される。このため、遊技者が単に球抜き操作孔の開口部に針金等を挿入しても、開口部の後方で遮蔽部材に突き当たって針金を挿通させることができず、簡単には悪戯操作を行うことができない。一方、遊技施設の係員は、前枠前方に閉止されたガラス扉の側方から遮蔽部材を挿通位置に変位させ、ガラス扉前面の開口部から球抜き操作孔に操作部材を挿入して開閉操作することで、ガラス扉や前枠を閉鎖施錠した状態のまま遊技機の前面側から球抜き操作を行うことができる。従って本構成によれば遊技施設の係員が行う球抜き作業の作業性を悪化させることなく、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めた球抜き装置を提供することができる。
なお、上記球抜き装置に、遮蔽部材が挿通位置に配設されたことを検出する挿通位置検出手段と、挿通位置検出手段により遮蔽部材が挿通位置に配設されたことが検出されたときに警報作動を行う警報手段とを設けることにより、遊技施設の係員や管理者は、警報作動により当該パチンコ機が球抜き操作され得る状態になったことを早期に検知することができ、状況に応じて迅速かつ適切な対応をとることができる。
従って、以上のような本発明によれば、遊技施設の係員が行う球抜き作業の作業性を悪化させることなく、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めた球抜き装置を提供することができ、挿通位置検出手段と警報手段を併設することにより悪戯行為を早期に検知して迅速な対応が可能な球抜き装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。本発明に係る球抜き装置を備えた弾球遊技機の一例として、図1および図2にそれぞれパチンコ機の正面図および背面図を示しており、まずこれらの図面を参照してパチンコ機PMの全体構成について要約説明する。なお図1では球抜き装置の配設位置を明示するためガラス扉5および上球皿6を開放した状態で示し、図2では球抜き装置およびその周辺の球通路等を明示的に示すため球通路の背後を覆う通路カバーおよび球払出装置のケースを取り外した状態で示している。
パチンコ機PMは、外郭方形枠サイズに構成されて遊技島に固定される固定保持用の外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに形成された開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に設けられたヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、前枠2の前側面域に合わせた方形状のガラス扉5および上球皿6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cによりそれぞれ横開き開閉および着脱が可能に組付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4および球皿施錠装置を利用して常には前枠2の前面を覆う閉止状態に施錠保持される。上球皿6の下側には下球皿8および発射ハンドル9が取り付けられ、前枠2の裏面側には遊技球発射装置10が装備されている。
ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、遊技盤の外形寸法に合わせた額縁状の収容枠2aが前枠2に一体に形成されており、この収容枠2aに所定のゲージ設定で構成された遊技盤20が着脱可能にセット保持され、前方を覆って閉鎖保持されるガラス扉5の透明ガラスを通して遊技領域PAを視認可能に配設される。また前枠2の上部には遊技盤20を囲むように複数の表示ランプ16が設けられており、ガラス扉5の枠部に設けられたランプ飾りを透過させて光による演出が可能になっている。
遊技盤20は所定板厚の積層合板にセルを貼り付けた化粧板21を基板とし、その前面側に内外の案内レール22に囲まれて略円形の遊技領域PAが区画形成され、この遊技領域PAに多数本の遊技釘とともに、風車、各種の入賞具23、画像表示装置24などが取り付けられ、遊技領域PAの下端には入賞具23に落入せずにこの領域を落下した遊技球を化粧板21の背面側に排出させるアウト口25が形成されている。遊技盤20の前面側には遊技の展開状況に応じて効果照明を行う各種の表示ランプ26が設けられ、裏面側には各入賞具23に落入して化粧板21の裏面側に導出された遊技球およびアウト口25を通って化粧板21の裏面側に排出された遊技球(これらをまとめて「遊技済み球」という。)を次述する裏セット盤30の遊技済み球排出通路に導く球寄せカバー29が取り付けられている。
上球皿6の背後に位置する前枠2の上下中間部には、遊技補助盤と称される補助機構部が形成されており、遊技球発射装置10のハンマに叩打された遊技球を遊技盤20の案内レールに導く発射レール11、遊技領域PAに到達できずに戻ってきたファール球を回収して下球皿8に流下させるファール球回収通路12、遊技の展開状況に応じた効果音を発生するスピーカ13などが設けられている。
一方、前枠2の後方には、裏セット盤30が後方に横開き開閉および着脱可能に取り付けられ、常には遊技盤20の背面を覆う閉止状態に保持される。裏セット盤30は、中央部に遊技盤20の画像制御装置を受容する窓口32を有して外枠1の内寸サイズよりも幾分小さめに形成された基枠体31をベースとして構成される。基枠体31は、表裏に球通路が形成された前後二層構造になっており、基枠体31を前後に仕切る支持面31a(図3を参照)の前面側に主として遊技盤20から排出された遊技済み球を遊技島の回収装置に導く遊技済み球排出通路および球抜き通路が形成され、支持面31aの後面側に主として遊技球を払い出す球貯留払出機構40が設けられている。
球貯留払出機構40は、基枠体31の左上部に取り付けられて遊技島の遊技球自動供給装置から供給された遊技球を貯留保持する球貯留タンク41、球貯留タンク41の下側に右傾する傾斜姿勢で取り付けられ球貯留タンク41から供給された遊技球を流下させる過程で前後2列に整列させる整列樋部材42、整列樋部材42と球払出装置45との間を結んで基枠体の右枠杆(背面視における窓口32右側の枠杆部)33に設けられ整列樋部材42から供給された遊技球を前後2列の整列状態で待機通路に待機させる待機通路部材44、待機通路に待機された遊技球を入賞状態等に応じて払い出す球払出装置45、球払出装置45の下方に設けられて球払出装置から払い出された遊技球を上下の球皿6,8に導く球払出通路46などから構成される。
また基枠体31の背面各部には、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御装置81、遊技盤20からの入賞検出信号やCR機における球貸し操作パネルからの球貸し要求信号に基づいてこれらの信号に応じた払出指令信号を出力し球払出装置45の作動を制御する球払出制御装置82、遊技の展開状況に応じて前枠2に設けられた表示ランプ16やスピーカ13および遊技盤20に設けられた表示ランプ26等の作動を制御するランプ・音声制御装置83、各制御装置や電子部品に電力を供給する電源ユニット84、遊技施設側の装置と信号や電力の入出力を行う外部中継端子基板85などの各種制御装置や回路基板、球切れ検出スイッチ等の電子部品が取り付けられ、これらが図示しないコネクタケーブルで接続されてパチンコ機PMが作動可能に構成される。
パチンコ機PMは、上球皿6およびガラス扉5が閉止され施錠保持された状態で遊技に供され、上球皿6に遊技球を貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が上球皿6の背面に装備された球送り装置によって1球ずつ発射レール11に送り出され、遊技球発射装置10により遊技領域PAに打ち出されてパチンコゲームが展開される。
このように概要構成されるパチンコ機PMにあって、裏セット盤30における右枠杆33の上部に開閉弁部材110、操作連繋部材120、球抜き操作孔130および球抜き通路140などからなる球抜き機構101が設けられ、ガラス扉5の背後に位置する前枠2の左側部に遮蔽部材150、付勢バネ160などからなる遮蔽機構105が設けられて、球貯留払出機構40に貯留された遊技球をパチンコ機PMの正面から球抜き操作可能な球抜き装置100が構成される。以下では、まず図3を参照して右枠杆33に設けられた球抜き機構101について説明し、続けて図4〜図8の各図を参照しながら遮蔽機構105を含む球抜き装置100について説明する。なお、図3は待機通路部材44の後方を覆う蓋部材49(図7を参照)を取り外した状態で右枠杆33の上部を斜め後方から見た斜視図である。
球抜き機構101は、待機通路部材44と隣接する支持面31aの後面側に支持面と平行な面内に揺動可能に枢支され待機通路の通路壁の一部を開閉可能な開閉弁部材110と、この開閉弁部材110に隣接して支持面の前面側に取り付けられ操作部材による開閉操作を連繋する操作連繋部材120と、操作連繋部材120を介して開閉弁部材110を開閉操作する操作部材をパチンコ機の前面側に設けられた開口部から受容して挿通させる球抜き操作孔130(131,132)と、開閉弁部材110が開放位置に切り換えられたときに開閉弁部材よりも上流側に位置する遊技球を流下させ基枠体の下端に形成された球排出口から機体外部に排出させる球抜き通路140などから構成される。
待機通路部材44は、前後を仕切る仕切壁の前後両面に遊技球の球径よりも幾分大きめの間隔をおいて左右平行に立設された通路壁44L,44Rを有し、それぞれ通路壁44L,44Rで囲まれた前後各一列の通路溝が形成されている。このうち背面視右側の通路壁44Rは上方の一部が切り欠かれており、常には閉止位置にある開閉弁部材110の揺動通路壁110Rにより閉鎖されて連続した通路溝が形成される。待機通路部材44は通路溝の清掃容易化等のため基枠体31と別体に形成されており、支持面31aに立設された支持ボス34に嵌挿して支持させ、後方から蓋部材49をねじ固定することにより右枠杆33に取り付けられる。
待機通路部材44が右枠杆33に取り付けられると、通路溝の開放部が前方の支持面31aと後方の蓋部材49とに覆われて仕切壁の前後に各一列の待機通路44a,44bが形成される(図2および図3では後列側の待機通路44bのみが現れている)。待機通路は全体としてS字状に屈曲して形成されるとともに、切り欠き部は球圧が作用する屈曲部の外側壁面に形成されており、上流側に停留された遊技球の自重による押圧力が下流側で過大な圧力にならないように分散させるとともに、切り欠き部が開放されたときに遊技球が滑らかに流出するようになっている。
開閉弁部材110は、本体の上下中間部に形成された円筒状の支軸孔112、支軸孔112の下側に位置して通路壁44Rの切り欠き部に相当する壁面が形成された揺動通路壁110R、支軸孔112の斜め上方に本体部から側方に突出して形成されたアーム部113、アーム部113の基端側に開口形成され揺動通路壁110Rで切り欠き部を閉止させた閉止位置で操作連繋部材120の係合突起123と係合し得る閉止保持係合孔113a、アーム部の下面を利用して形成され開閉弁部材110を背面視における反時計廻りに揺動させて切り欠き部を開放させた開放位置で操作連繋部材の係合突起123と係合し得る開放保持係合辺113bなどから構成される。開閉弁部材110は、支軸孔112を右枠杆の支持面31aに立設された枢支軸35に嵌挿することで支持面31aと平行な面内で揺動可能に支持され、その後方から蓋部材49をねじ固定することにより、上述した待機通路部材44とともに右枠杆33に取り付けられる。
操作連繋部材120は、図6および図7に示すように、縦長箱枠状のレバーケース120Aと、このレバーケース120Aに枢着されたレバー部材120Bとを主体として構成され、支持面31aの一部が後方に膨出されて形成された補助支持面31bの前面側に取り付けられている。レバー部材120Bは、上下に延びる揺動本体121と、この揺動本体121の上部に側方に突出して形成されたレバー部122、揺動本体121の下部に後方に突出して形成された先端半球のピン状の係合突起123、および揺動本体121の上下中間部に左右に突出して形成された枢結軸部125などからなり、枢結軸部125がレバーケース側の軸支孔に枢着されて、上方のレバー部122と下方の係合突起123とが所定の角度範囲で前後反対方向に揺動変位可能に配設される。
レバー部材120Bは、詳細図示省略する付勢手段によりレバー部122が前方に、係合突起123が後方に(すなわち図7に示す側面視において時計廻りに)付勢されており、係合突起123が補助支持面31bに開口形成された係合突起挿通孔36を通って補助支持面31bの後面側に突出し、通常の遊技状態では、図2および図3に示すように開閉弁部材110の閉止保持係合孔113aと係合した状態、すなわち揺動通路壁110Rが待機通路部材44の切り欠き部を塞ぐ閉止位置に係止保持される。
球抜き操作孔130(131,132)は、ガラス扉5および裏セット盤30を前枠2に閉止させた状態で操作連繋部材のレバー部122の前方に対峙する整合位置に、それぞれガラス扉5および前枠2を前後に貫通して形成されており、ガラス扉5側の球抜き操作孔131と前枠2側の球抜き操作孔132とが一連の球抜き操作孔130を形成し、後述する遮蔽部材150を挿通位置に配設したときにハートキー180(図4および図8を参照)を前枠2の後方に挿通可能になっている。このため、ガラス扉5を閉止した状態でもパチンコ機PMの前面側から球抜き操作孔130にハートキー180を挿入してレバー部122を押圧操作できるようになっている。
また球抜き通路140は、待機通路部材44の切り欠き部に隣接して支持面31aの後面側に形成された予備通路、予備通路の下部に支持面31aを前後に貫通して形成された連絡開口、および支持面31aの前面側に下方に延びて形成された下降通路などからなり、下降通路の下端部が遊技盤20から排出された遊技済み球を集合させる遊技済み球排出通路に合流して、基枠体31の下端に形成された球排出口に繋がっている。
このような球抜き機構101では、通常の遊技状態、すなわち前枠2やガラス扉5、裏セット盤30等が閉止保持され、操作連繋部材の係合突起123が開閉弁部材の閉止保持係合孔113aと係合した状態において、揺動通路壁110Rが待機通路部材44の切り欠き部を塞いで待機通路44a,44bの通路壁を構成し、整列樋部材42から供給された遊技球が待機通路44a,44bを通って球払出装置45に導かれる。開閉弁部材110は係合突起123と閉止保持係合孔113aとの係合により自由な揺動が規制され、待機通路部材44の切り欠き部を塞ぐ閉止位置に係止保持される。
一方、レバー部122がハートキー180により後方に押圧操作されると、係合突起123が補助支持面31bの前方に揺動待避して係合突起123と閉止保持係合孔113aとの係合が解除され、それまで規制されていた開閉弁部材110の揺動規制が解除される。待機通路44a,44bに遊技球が貯留された状態では、揺動通路壁110Rは待機通路44a,44b内に保持された遊技球の圧力を受けており、揺動規制が解除されるとこの圧力によって開閉弁部材110が枢支軸35を中心として背面視における反時計まわりに揺動され、揺動通路壁110Rが待機通路部材44の切り欠き部を開放する開放位置に変位する。そして、このように一旦開閉弁部材110が開放位置に変位すると、切り欠き部から次々に溢れ出る遊技球に押圧されて揺動通路壁110Rが揺動変位した状態が継続され、通過する遊技球がなくなるまで開放状態が保持される。
ここで、開閉弁部材110が開放位置に変位した状態では、斜め上方に変位した閉止保持係合孔113aに代わってアーム部下面の開放保持係合辺113bが係合突起挿通孔36の前方に位置する。このため、開閉弁部材110が開放位置に変位した状態でレバー部122への押圧力を解除すると、係合突起123が係合突起挿通孔36を通って開放保持係合辺113bの下側に突出して係合し、開閉弁部材110を開放位置に係止する。このため、レバー部122を常時押圧していなくとも、開閉弁部材110を開放位置に切り替えた状態で保持させることができる。
従って、例えば球貯留タンク41に貯留する遊技球を全量球抜きするような場合には、前枠2を開放してレバー部122を直に操作することなく、前枠2およびガラス扉5を閉鎖した状態のままハートキー180を用いてパチンコ機前面側からレバー部122を揺動操作することができ、機体の前方からハートキー180をワンプッシュする簡単な操作だけで開閉弁部材110を閉止位置から開放位置に切り替えて、開閉弁部材110よりも上流側に貯留された遊技球を球抜き通路140に導き、継続して球抜きを行わせることができる。
また、球抜きが完了し、待機通路の上部に遊技球がなくなったときには、球抜き操作と同様にレバー部122を前方からワンプッシュして係合突起123と開放保持係合辺113bとの係合を解除し、係合突起123による揺動規制を解除する。すると、すでに遊技球からの押圧力が解除された開閉弁部材110は、その重心位置に対する支軸孔112の形成位置の関係により自重で時計廻りに揺動し、揺動通路壁110Rが切り欠き部を塞ぐ閉止位置に変位する。そして、レバー部122への押圧力を解除してハートキー180を引き抜くと係合突起123が補助支持面31bの後方に突出して閉止保持係合孔113aと係合し、開閉弁部材110が閉止位置に保持される。これにより待機通路部材44の切り欠き部が揺動通路壁110Rにより閉止保持され、待機通路44a,44bに流入した遊技球が球払出装置45に導かれる通常の遊技状態に復帰する。
以上のように構成される球抜き機構101に対して、ガラス扉5の背後に位置する前枠2の前面側に遮蔽機構105が設けられている。以下、図4〜図8の各図を参照しながら遮蔽機構105について説明する。なお、図4は前枠2の左上側部を斜め前方から見た遮蔽機構105の分解斜視図、図5はガラス扉5を擬似的に180度展開した状態で遮蔽位置にある遮蔽機構105を前枠の前方から見た正面図、図6は図5中のVI−VI矢視の平断面図、図7は球抜き装置100の左側面図、図8は遮蔽機構105を挿通位置に設定してハートキー180を挿通させた状態を示す正面図である。
遮蔽機構105は、ガラス扉5の後方に位置する前枠2の左側縁部に、ハートキー180が球抜き操作孔130を通って前枠2の後方まで挿通されることを許容する挿通位置とハートキーの挿通を規制する遮蔽位置とにスライド変位可能に設けられ、ガラス扉5を閉止した状態でガラス扉5の側方から変位操作可能な遮蔽部材150と、この遮蔽部材150を遮蔽位置に付勢する付勢バネ160とを主体として構成される。
前枠2の左側縁部は、ガラス扉5および上球皿6を揺動開閉したときの基端側の旋回軌跡に合わせて平断面視円弧状の扉受け2bが形成されており、その上部に球抜き操作孔132と隣接して遮蔽部材取付部17が設けられている。遮蔽部材取付部17には、前枠2を前後に貫通して遮蔽部材150の導出辺部を挿通させるスリット状の導出孔17a、ネジ158を受容して螺合保持するネジ受容孔17b、扉受け後方のリブ2cを左右に貫通してネジ162の昇降変位をガイドする長孔状のネジガイド孔17cなどが形成され、ガラス扉5の対応位置にはガラス扉5を開放したときにネジ158を受容する受容切り欠き部5aが形成されている(図6を参照)。
遮蔽部材150は、扉受け2bの前面に沿った円弧形状に形成されたスライド辺部151、スライド辺部151の右端側が導出孔17aの形成位置に合わせて直角に折り曲げられ後方に延びる導出辺部152、導出辺部152の後端部が右方に直角に折り曲げられて形成されるシャッタ片部153、スライド辺部151の前端部に扉受け2bの先端形状に合わせて屈曲成型されたスライド操作部155などからなり、スライド辺部151の略中央部には長孔状のガイド孔151b、導出辺部152にはネジ162を受容するネジ孔152cが形成されている。またスライド辺部151の右端側には前方に突出して操作ピン157が固着されている。遮蔽部材150は、例えば板厚1.0〜1.6mm程度の鋼板を打ち抜きおよび曲げ成形して操作ピン157をカシメ固着し、必要に応じて所要の表面処理を施して形成される。
遮蔽部材150は、扉受け2bの前面側から導出孔17aに導出辺部152を挿通して前枠2の後面側に挿通させ、スライド辺部151を扉受け2bの前面に、スライド操作部155を扉受け2bの先端部に係合させて、前枠2の後面側に突出したシャッタ片部153を球抜き操作孔132の後面位置に合わせて図4中の部分拡大図に示すように右方に直角に折り曲げることで遮蔽部材取付部17に装着される。次いで扉受け2bの前方からガイド孔151bを通してネジ受容穴17bにネジ158を螺合させ、扉受け2bの後面側でネジガイド孔17cを通してネジ孔152cにネジ162を螺合させることで、これらの長孔によって規定される所定範囲で上下方向にのみスライド変位自在に支持される。
ここで、シャッタ片部153は、球抜き操作孔132の後端開口部を開放または遮蔽する開閉板であり、上記のように支持された遮蔽部材150を下方にスライドさせたときに、スライド範囲の下端位置でシャッタ片部153が球抜き操作孔132の下方に位置してハートキー180を挿通可能な挿通状態とする一方、この挿通位置から遮蔽部材150を上方にスライドさせたときには、シャッタ片部153が球抜き操作孔132の後方に位置して開口後面を遮蔽し、ハートキー180の挿通を規制する遮蔽状態にするように位置および形状寸法が設定されている。
また、ガイド孔151bおよびネジガイド孔17cは、それぞれネジ158およびネジ162の軸径よりも幾分大きめの溝幅で上下に長い長孔状に形成されており、上下方向の寸法は、球抜き操作孔132の後端の開口部をシャッタ片部153により遮蔽状態と挿通状態とに切り替え得る所定のストローク、具体的にはハートキー180の直径よりも幾分大きく設定されている。すなわちガイド孔151bおよびネジガイド孔17cは、シャッタ片部153が球抜き操作孔132の開口部を開閉する上記所定のスライド範囲内に遮蔽部材の昇降範囲を規定するとともに、スライド操作部155と扉受け前端部との係合作用と相まって、このスライド範囲で遮蔽部材150が前後に傾動することなく滑らかに上下に昇降変位するようにガイドする。
そして、扉受け2bの後面側で、導出辺部に螺着されたネジ162と、その上方のリブ2cに螺着されたネジ162とに付勢バネ両端の各フック部を係止し、所定の初期張力をもって付勢バネ160を張り渡す。これにより遮蔽部材150は、シャッタ片部153が球抜き操作孔132の後方に位置して球抜き操作孔132を遮蔽する遮蔽位置(図7を参照)と、シャッタ片部153が球抜き操作孔132の下方に位置してハートキー180を前枠2の後方に挿通させる挿通位置(図8を参照)との間で上下にスライド変位可能に装着され、常には付勢バネ160のバネ力により上方に付勢されて球抜き操作孔132を塞ぐ遮蔽位置に配設される。
以上のように構成される球抜き機構101および遮蔽機構105を備えた球抜き装置100では、図6に示すように、遊技提供状態において遮蔽機構105がガラス扉5の背後に配設され、遮蔽部材150のシャッタ片部153が球抜き操作孔132の後端開口部を塞ぐ遮蔽位置に配設される。またガラス扉側の球抜き操作孔131は円筒部が後方に延びて形成され、ガラス扉5の閉鎖姿勢で前枠側の球抜き操作孔132の直前に位置して配設される。
このため、不正行為を行おうとする者がガラス扉5の前面側から球抜き操作孔131に針金等を差し込んでも、針金の先端部が遮蔽部材のシャッタ片部153に突き当たって針金を前枠2の後方に挿通させることができず、裏セット盤30に設けられた球抜き機構101に対して悪戯行為を行うことができない。またガラス扉側の球抜き操作孔131は、その直径に比して孔の深さが長く形成されたうえ後端部が前枠側の球抜き操作孔132の直前に位置して配設され、かつ球抜き操作孔132の開口前縁にはテーパー状の面取りが施されている。このため、ガラス扉5の前面側から球抜き操作孔131に挿入した針金は前枠2の前面で屈曲されることなく前枠側の球抜き操作孔132に受容され、球抜き操作孔132の右側方に位置する遊技盤20に対して悪戯行為を行うこともできない。
一方、遮蔽部材150のスライド操作部155は、ガラス扉5を閉鎖した状態においてガラス扉5の後方に目立たないように配設されており、パチンコ機前方の椅子に着座した遊技者の視線位置からは直接的に視認されない位置にスライド操作可能に配設されている。そしてこのスライド操作部155に指を掛けて下方に押圧し、付勢バネ160のバネ力に抗して遮蔽部材150を挿通位置までスライドさせると、シャッタ片部153が球抜き操作孔132の下方に移動してハートキーを挿通させる挿通状態に設定される。
従って遊技施設の係員は、このように遮蔽部材150を挿通位置にスライド変位させた状態で球抜き操作孔130(131,132)にハートキー180を挿入して前枠2の後方に挿通させることができ、球抜き操作孔132の後方に位置整合して配設された操作連繋部材120のレバー部122を押圧して球抜き操作を行うことができる(図8を参照)。すなわち、遊技施設の係員は球抜き操作を行うにあたって、逐一ガラス扉5や前枠2の閉鎖施錠状態を解除する必要がなく、パチンコ機PMの前面側から球抜き操作を行うことができる。
他方、このような球抜き操作は、パチンコ機PMの前方に立って両手で操作を行う必要がある。このため、周囲の遊技者の視線や防犯用の監視カメラの存在を気にしながら悪戯行為を行う不正行為者にとっては大きな抵抗感を生じさせ、かかる悪戯行為を抑制する抑止的効果を発揮させることができる。
なお、遮蔽機構105では、スライド辺部151に操作ピン157が設けられており、ガラス扉5を開放した状態でパチンコ機の正面から昇降操作可能になっている。このため、例えばガラス扉5を開放して保守作業を行っているときに球抜きが必要になったような場合には、操作ピン157に指を掛けて遮蔽部材150を挿通位置にスライド変位させ、球抜き操作孔132にハートキーを挿入して球抜き作業を行うことも可能になっている。
従って、以上説明した球抜き装置100によれば、コンパクト且つ低廉な装置構成で、遊技施設の係員が行う球抜き作業の作業性を悪化させることなく、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めた球抜き装置を提供することができる。
次に、遮蔽機構の他の構成例を図9に示しており、以下本図を参照しながらこの遮蔽機構205について説明する。なお、図9は前枠2の左上側部を斜め後方から見た遮蔽機構205の分解斜視図である。遮蔽機構205は、ガラス扉5を閉止した状態でガラス扉の側方から変位操作可能な遮蔽部材250と、この遮蔽部材250を遮蔽位置に付勢する付勢バネ160とを主体として構成され、本実施形態では遮蔽機構205に位置検出構造270を併設して球抜き装置を構成した例を示す。なお遮蔽機構205の配設位置および全体的な構成形態は前述した遮蔽機構105と同様であり、以下では同様の構成部分に同一番号を付して重複説明を省略し相違する部分を中心に説明する。
前枠2の左側縁上部には、球抜き操作孔132と隣接して遮蔽部材取付部18が設けられている。遮蔽部材取付部18は、扉受け2bを前後に貫通して形成され操作ピン257の昇降変位をガイドする長孔状のピンガイド孔18c、ネジ158を扉受けの後面側から受容して螺合保持するネジ受容孔、位置検出センサ271を取着するセンサ取付部、および扉受け後方のリブ2cが切り欠かれて位置検出センサ271の検出レバーを挿通させる切り欠き部18dなどから構成される。
遮蔽部材250は、扉受け2bの後面に沿った円弧形状に形成されたスライド辺部251、スライド辺部251の右端側がリブ2cの形成位置に合わせて折り曲げられ後方に延びる導出辺部252、導出辺部252の後端部が右方に直角に折り曲げられて形成されたシャッタ片部253、スライド辺部251の前端部に扉受け2bの先端形状に合わせて屈曲成型されたスライド操作部255などからなり、スライド辺部251の略中央部には長孔状のガイド孔251b、導出辺部252の中央部にはネジ162を受容するネジ孔252c、導出辺部252の下部には舌片状の被検出片部252d、導出辺部の後端にはシャッタ片部253の上下にリブ2cの厚さに合わせたガイドクリップ252eが形成されている。またスライド辺部251には前方に突出して操作ピン257が固着されている。遮蔽部材250は、前述した遮蔽部材150と同様の金属材料を用い同様の加工手段で形成される。
遮蔽部材250は、扉受け2bの後面側から上下のガイドクリップ252eをリブ2cに係合させ、操作ピン257をピンガイド孔18cに係合させて、スライド操作部255を扉受け2bの背面側から先端に嵌合させることで遮蔽部材取付部18に装着される。次いで扉受け2bの後方からガイド孔251bを通してネジ受容穴にネジ258を螺合させることで、ガイド孔251bおよびピンガイド孔18cによって規定される所定範囲で上下方向にのみスライド変位自在に支持される。
シャッタ片部253は、上記のように支持された遮蔽部材250を下方にスライドさせたときに、スライド範囲の下端位置で球抜き操作孔132の下方に位置してハートキー180を挿通可能な挿通状態とする一方、この挿通位置から遮蔽部材250を上方にスライドさせたときに、球抜き操作孔132の後方に位置して開口後面を遮蔽し、ハートキー180の挿通を規制する遮蔽状態にするように位置および形状寸法が設定されている。
また、ガイド孔251bおよびピンガイド孔18cは、それぞれネジ258および操作ピン257の外径よりも幾分大きめの溝幅で上下に長い長孔状に形成されており、上下方向の寸法は、シャッタ片部253により球抜き操作孔132の後端の開口部を遮蔽状態と挿通状態とに切り替え得るストロークに設定されている。すなわちガイド孔251bおよびピンガイド孔18cは、シャッタ片部253が球抜き操作孔132の開口部を開閉するスライド範囲内に遮蔽部材の昇降範囲を規定するとともに、スライド操作部255およびガイドクリップ252eのガイド作用と相まって、このスライド範囲で遮蔽部材250が滑らかに上下に昇降変位するようにガイドする。
そして、扉受け2bの後面側で、導出辺部のネジ孔252cに螺着されたネジ162とその上方のリブ2cに螺着されたネジとに付勢バネ160の両端のフック部を係止し、所定の初期張力をもって付勢バネ160を張り渡す。これにより遮蔽部材250は、シャッタ片部253が球抜き操作孔132の後方に位置して球抜き操作孔132を遮蔽する遮蔽位置と、球抜き操作孔132の下方に位置してハートキー180の挿通を許容する挿通位置との間で上下にスライド変位可能に装着され、常には付勢バネ160のバネ力により上方に付勢されて球抜き操作孔132を塞ぐ遮蔽位置に配設される。
一方、球抜き操作孔の下方に位置する前枠2の後面側に位置検出構造270が設けられている。位置検出構造270は、球抜き操作孔下側のセンサ取付部に取着された位置検出センサ271を主体として構成される。図では位置検出センサ271として検出レバーを有するリミットスイッチを用いた形態を例示しており、検出レバーが切り欠き部18dを通って遮蔽部材250の被検出片部252dの摺動軌跡上に配設され、被検出片部252dの高さ位置を検出することで遮蔽部材250の位置、すなわち遮蔽部材250が遮蔽位置にあるか挿通位置にあるかを検出する。位置検出センサ271の検出信号は主制御装置81に入力されている。
例えば図9に示すように遮蔽部材250が遮蔽位置にあるときには、被検出片部252dが切り欠き部18dの上部に位置検出センサ271の検出レバーと離れて位置しており、位置検出センサ271は検出レバーの角度位置から遮蔽部材250が遮蔽位置にあることを検出し、これに応じた検出信号(例えばOFF号)を主制御装置81に出力する。
一方、遮蔽部材250が付勢バネ160のバネ力に抗して下方にスライドされると、下動する被検出片部252dが位置検出センサ271の検出レバーと係合して検出レバーを揺動変位させ、シャッタ片部253が球抜き操作孔132の後端開口部を開放した挿通位置では位置検出センサの接点を反転させる。これにより位置検出センサ271は遮蔽部材250が挿通位置に切り替えられたことを検出し、これに応じた検出信号(例えばON信号)を主制御装置81に出力する。
主制御装置81は、入力された検出信号が挿通位置を表す信号(上記例ではON信号)であるときに警報作動を行う。例えば、前枠2に設けられた表示ランプ16や遊技盤20に設けられた表示ランプ26のうち何れかを点灯または点滅作動させ、あるいはスピーカ13から所定の警報音を発生させ、または外部中継端子基板85を介して遊技島の報知ランプやホールコンピュータの表示装置に警報を表示させ、若しくはホールコンピュータを介して遊技施設の係員が携帯するインカムに警報信号を送信して通報するような警報作動を行う。
以上のように構成される遮蔽機構205を備えた球抜き装置においても、前述した遮蔽機構105を備えた球抜き装置と同様に、不正行為を行おうとする者がガラス扉5の前面側から球抜き操作孔131に針金等を差し込んでも、針金の先端部が遮蔽部材のシャッタ片部253に突き当たって針金を前枠2の後方に挿通させることができず、裏セット盤30に設けられた球抜き機構101に対して悪戯行為を行うことができない。
一方、パチンコ機前方の椅子に着座した遊技者の視線位置からは直接的に視認されないガラス扉5の後方位置に、遮蔽部材250のスライド操作部255が操作可能に配設されており、このスライド操作部255に指を掛けて遮蔽部材250を挿通位置にスライドさせることで、ハートキー180を挿通可能な挿通状態に設定される。このため、遊技施設の係員は、遮蔽部材250を挿通位置にスライド変位させて球抜き操作孔130(131,132)にハートキー180を挿入し、レバー部122を押圧操作することで球抜き作業を行うことができ、ガラス扉5や前枠2の閉鎖施錠状態を解除することなく、パチンコ機PMの前面側から球抜き作業を行うことができる。
他方、このような球抜き操作は、パチンコ機PMの前方に立って両手で操作を行う必要があることから、周囲の遊技者の視線や防犯用の監視カメラの存在を気にする不正行為者に大きな抵抗感を惹起させ、悪戯行為を効果的に抑制することができる。さらに、本構成の球抜き装置では、遮蔽部材250が挿通位置に配設されると位置検出センサ271によりその状態が検出され、主制御装置81により所定の警報作動が行われる。このため、遊技施設の係員や管理者は、当該パチンコ機PMが球抜き操作され得る状態になったことを早期に検知することができ、状況に応じて迅速かつ適切な対応をとることができる。
また遮蔽機構205では、スライド辺部251に操作ピン257が設けられており、ガラス扉5を開放した状態でパチンコ機の正面から昇降操作可能になっている。このため、ガラス扉5を開放して保守作業を行っているときに球抜きが必要になったような場合には、操作ピン257に指を掛けて遮蔽部材250を挿通位置にスライド変位させ、球抜き操作孔132にハートキーを挿入して球抜き作業を行うことも可能になっている。
従って、以上説明したような球抜き装置によれば、コンパクトな構成で、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めるとともに、悪戯行為を早期に検知して迅速な対応が可能な球抜き装置を提供することができる。
なお、位置検出センサ171は遮蔽部材250の高さ位置を検出可能な検出器であればよく、例示したリミットスイッチ形態の検出器の他、近接スイッチやフォトインタラプタ等の検出器を用いてもよい。また、以上説明した実施形態では、遮蔽部材を上下にスライド変位させることで球抜き操作孔130を遮蔽位置と挿通位置とに切り替える形態を例示したが、遮蔽部材の変移形態は上下方向のスライド変位に限るものではなく、例えば、球抜き操作孔に直交する面内での左右方向のスライド変位や上下方向の揺動変位、球抜き操作孔に直交する軸廻りの回動変位などであってもよい。
本発明に係る球抜き装置を備えた弾球遊技機の一例として、ガラス扉および上球皿を開放した状態で示すパチンコ機の正面図である。 上記パチンコ機の背面図である。 待機通路部材の後方を覆う蓋部材を取り外した状態で右枠杆の上部を斜め後方から見た斜視図である。 本発明に係る球抜き装置における遮蔽機構の分解斜視図である。 遮蔽位置にある遮蔽機構の正面図である。 図5中のVI−VI矢視の平断面図である。 本発明に係る球抜き装置の左側面図である。 遮蔽機構を挿通位置に設定してハートキーを挿通させた状態を示す正面図である。 本発明に係る球抜き装置の他の構成形態を示す分解斜視図である。
符号の説明
PM パチンコ機
PA 遊技領域
1 外枠
2 前枠(2a 収容枠、2b 扉受け、2c リブ)
3a,3b ヒンジ機構
4 施錠装置
5 ガラス扉(5a 受容切り欠き部)
6 上球皿
7a,7b,7c ヒンジ機構
8 下球皿
9 発射ハンドル
10 遊技球発射装置
11 発射レール
12 ファール球回収通路
13 スピーカ
16 表示ランプ
17 遮蔽部材取付部(17a 導出孔、17b ネジ受容孔、17c ネジガイド孔)
18 遮蔽部材取付部(18c ピンガイド孔、18d 切り欠き部)
20 遊技盤
21 化粧板
22 案内レール
23 入賞具
24 画像表示装置
25 アウト口
26 表示ランプ
29 球寄せカバー
30 裏セット盤
31 基枠体(31a 支持面、31b 補助支持面)
32 窓口
33 右枠杆
34 支持ボス
35 枢支軸
36 係合突起挿通孔
40 球貯留払出機構
41 球貯留タンク
42 整列樋部材
44 待機通路部材(44a,44b 待機通路、44L,44R 通路壁)
45 球払出装置
46 球払出通路
49 蓋部材
81 主制御装置
82 球払出制御装置
83 ランプ・音声制御装置
84 電源ユニット
85 外部中継端子基板
100 球抜き装置
101 球抜き機構
105 遮蔽機構(第1構成形態)
110 開閉弁部材(110R 揺動通路壁)
112 支軸孔
113 アーム部(113a 閉止保持係合孔、113b 開放保持係合辺)
120 操作連繋部材(120A レバーケース、120B レバー部材)
121 揺動本体
122 レバー部
123 係合突起
125 枢結軸部
130 球抜き操作孔
131 ガラス扉に形成された球抜き操作孔
132 前枠に形成された球抜き操作孔
140 球抜き通路
150 遮蔽部材
151 スライド辺部(151b ガイド孔)
152 導出辺部(152c ネジ孔)
153 シャッタ片部
155 スライド操作部
157 操作ピン
158 ネジ
160 付勢バネ
162 ネジ
180 ハートキー
205 遮蔽機構(第2構成形態)
250 遮蔽部材
251 スライド辺部(251b ガイド孔)
252 導出辺部
(252c ネジ孔、252d 被検出片部、252e ガイドクリップ)
253 シャッタ片部
255 スライド操作部
257 操作ピン
258 ネジ
270 位置検出構造
271 位置検出センサ

Claims (2)

  1. 遊技盤を収容保持する前枠と、
    前記前枠の前方に開閉可能に設けられ遊技状態において前記遊技盤の前面を覆って閉止保持されるガラス扉と、
    前記前枠の後方に設けられ遊技球を貯留する球貯留部およびこの球貯留部から供給された遊技球を入賞状態に応じて払い出す球払出装置を有する球貯留払出機構と、
    前記球貯留部と前記球払出装置との間を結ぶ球通路に通路壁の一部を開閉可能に設けられた開閉弁部材、前記開閉弁部材を開閉操作する操作部材を前記ガラス扉が閉止された状態で当該ガラス扉の前面に形成された開口部から受容して挿通させる球抜き操作孔、前記操作部材により前記開閉弁部材が開放位置に切り換えられたときに当該開閉弁部材よりも上流側に位置する遊技球を排出させる球抜き通路を有してなる球抜き機構と
    を備えた弾球遊技機において、
    前記開口部の後方に、前記操作部材が前記球抜き操作孔を通って前記前枠の後方まで挿通されることを許容する挿通位置と操作部材の挿通を規制する遮蔽位置とに変位可能に設けられ前記ガラス扉を閉止した状態で前記前記ガラス扉の側方から変位操作可能な遮蔽部材と、前記遮蔽部材を前記遮蔽位置に付勢する付勢手段とを有する遮蔽機構を設け、
    前記遮蔽部材を前記付勢手段による付勢力に抗して前記挿通位置に変位させた状態で、前記開口部から前記球抜き操作孔に前記操作部材を挿通して前記開閉弁部材を開閉操作するように構成したことを特徴とする弾球遊技機の球抜き装置。
  2. 前記遮蔽部材が前記挿通位置に配設されたことを検出する挿通位置検出手段と、前記挿通位置検出手段により前記遮蔽部材が前記挿通位置に配設されたことが検出されたときに警報作動を行う警報手段とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の球抜き装置。
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