JP4474174B2 - 電子制御スロットル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アクセル開度とエンジン運転状態とに応じて目標トルクを設定し、この目標トルクを生成するような電子スロットル弁の目標スロットル開度を設定する電子制御スロットル装置に関する。
従来、この種の電子制御スロットル装置として、アクセル開度を電気的に検出し、この踏込み量に応じてスロットル弁の開度を電気的に制御する技術が知られている。
電子制御スロットル装置は、基本的にアクセル開度とエンジン回転数とに基づいて運転者の要求するトルクを設定し、この要求トルクに基づいて目標スロットル開度を設定し、この目標スロットル開度に応じた駆動信号にて電子スロットル弁を開閉動作させると共に、電子スロットル弁の実際の開度をスロットル開度センサで検出し、電子スロットル弁が目標スロットル開度に収束するようにフィードバック制御する技術が多く採用されている。
例えば、特開2002−195077号公報には、発進時のトルクの移行速度をアクセル開度の大小に応じて変化させることで、発進時の加速性を損なうことなく、トルク段差に伴うショックの発生を抑制する技術が開示されている。
特開2002−195077号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術は、アクセル開度が大きいほど、目標駆動力の移行速度が早くなるように制御しているため、発進時等、アクセルペダルを大きく踏み込むような場合は、ある応答性で制御させることができるが、渋滞走行等、アイドル回転数付近での走行でのアクセル操作では、アクセルペダルを僅かしか踏み込まないため、アクセル操作後、駆動力が発生するまでに遅れが生じやすく、運転者にもたつき感を与えてしまう。
これに対処するに、例えば、アクセル開度とスロットル開度とを1:1で対応させることで、応答性を改選することも考えられるが、アクセルペダルを僅かに踏み込んだときでも過敏に応答してしまうため、トルク段差によるショックが発生し易くなり、運転者に不快感を与えてしまう。
本発明は、上記事情に鑑み、少ないアクセル開度であっても、アクセル開度を速く変化させれば鋭敏な加速性能を得ることができて、運転者にもたつき感を与えることが無く、一方、アクセル開度を緩やかに変化させたときは、トルク段差に伴うトルクショックを緩和して良好な走行性能を得ることのできる電子制御スロットル装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明による第1の電子制御スロットル装置は、エンジン運転状態及びアクセル開度に基づいてエンジンに要求するトルクを演算周期毎に設定する要求トルク設定手段と、アクセル開度の変化量に基づいてアクセル開速度を設定するアクセル開速度設定手段と、上記アクセル開速度に応じて上記要求トルクの変化を制限て目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、上記目標トルクが生成されるように電子スロットル弁の目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段とを備え、上記目標スロットル開度設定手段は上記目標スロットル開度に収束するように上記電子スロットル弁を制御することを特徴とする。
第2の電子制御スロットル装置は、エンジン運転状態及びアクセル開度に基づいてエンジンに要求するトルクを演算周期毎に設定する要求トルク設定手段と、上記アクセル開度の変化量に基づいてアクセル開速度ゲインを設定するアクセル開速度ゲイン設定手段と、上記アクセル開速度ゲインに応じて上記要求トルクの変化を制限して目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、上記目標トルクが生成されるように電子スロットル弁の目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段とを備え、上記目標スロットル開度設定手段は上記目標スロットル開度に収束するように上記電子スロットル弁を制御することを特徴とする。
本発明によれば、少ないアクセル開度であっても、アクセル開度を速く変化させれば鋭敏な加速性能を得ることができて、運転者にもたつき感を与えることが無く、一方、アクセル開度を緩やかに変化させたときは、トルク段差に伴うトルクショックを緩和して良好な走行性能を得ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。図1は電子制御スロットル装置の概略構成図である。
同図に示すように、電子制御スロットル装置(ETC)は、スロットルボディ1に併設されている電子スロットル2と、この電子スロットル2を制御する制御ユニット(ECU)3と、アクセルペダル4aを有するアクセルペダルモジュール4とを備えている。更に、アクセルペダルモジュール4に、アクセルペダル4aの踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ6が併設されている。尚、アクセル開度センサ6の代表として、ポテンショメータがある。
又、スロットルボディ1に介装されている電子スロットル弁としてのスロットル弁5とアクセルペダルモジュール4とは機械的に連設されておらず、スロットル弁5は併設するスロットルアクチュエータ2aの回動により弁開度が制御される。尚、スロットルアクチュエータ2aとしては、電動モータ、油圧モータ等がある。
又、スロットル弁5には、このスロットル弁5の実際のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ2bが連設されている。尚、スロットル開度センサ2bは、マグネットと、このマグネットの内側に配設された非接触式のホールICと、このホールICへの磁束を集中させるステータとを有する非接触式センサであっても良い。この非接触式センサは、スロットル弁5が回転すると、このスロットル弁5と一体にマグネットが回転して、ホールICの感磁面がマグネットの磁界を相対的に通過する際に起電力が発生する。
制御ユニット(ECU)3は、CPU,ROM,RAM等を備えたマイクロコンピュータ等コンピュータであり、このECUの入力側に、アクセル開度センサ6がA/D変換器8を介して接続されていると共に、スロットル開度センサ2bがA/D変換器9を介して接続されている。
ECU3では、スロットル開度センサ2bからの出力信号に基づきスロットル弁5の実開度(実スロットル開度)を検出する。尚、ECU3の入力側には、クランク角センサ(図示せず)から出力されるエンジン回転数を示すエンジン回転数信号、水温センサで検出した冷却水温を示す冷却水温信号等、エンジンの運転状態を示す信号が入力される。
一方、ECU3の出力側に、駆動回路10を介してスロットルアクチュエータ2aが接続されている。
運転者がアクセルペダル4aを踏み込むと、アクセル開度センサ6からA/D変換器8を介してECU3に対し、アクセルペダル4aの踏込み量(アクセル開度)に比例する信号(アクセル開度信号)が出力される。
ECU3では、アクセル開度信号に基づいて設定したアクセル開度θaとエンジン回転数信号に基づいて設定したエンジン回転数Neとに基づき、運転者がアクセルペダル4aを介してエンジンに要求するトルク(以下「アクセル要求トルク」と称する)Tqを設定し、このアクセル要求トルクTqと前回の演算時に算出したアクセル要求トルクTq(n-1)との差分(以下「トルク差分」と称する)ΔTqを、前回算出した目標トルクTe(n-1)に加算して、今回のエンジンから得るべき目標トルクTeを設定する(Te=Te(n-1)+ΔTq)。
そして、目標トルクに応じた目標スロットル開度θteを設定する。その間、スロットル弁5の実際のスロットル開度(以下「実スロットル開度」と称する)θthを読込み、実スロットル開度θthが目標スロットル開度θteに収束するようにフィードバック制御する。
図2はECU3で実行される電子制御スロットル装置のスロットル開度制御を示す機能ブロック図である。スロットル開度制御機能は、要求トルク設定手段としてのアクセル要求トルク設定部21、基本値設定部22、アクセル開度ゲイン設定部23、アクセル開速度ゲイン設定手段としてのアクセル開速度ゲイン設定部24、トルク変化量制限値設定手段としてのトルク変化量制限値算出部25、記憶部26、トルク差分算出手段としてのトルク差分算出部27、トルク制限値設定手段としてのトルク制限値設定部28、目標トルク設定手段としての目標トルク設定部29、実スロットル開度検出部30、目標スロットル開度設定部31で構成されている。
アクセル要求トルク設定部21は、アクセル開度θaとエンジン回転数Neとに基づきアクセル要求トルクマッブを参照してアクセル要求トルクTqを設定する。尚、図示しないが、アクセル要求トルクマッブには、アクセル開度θaとエンジン回転数Neの増加に対して、スロットル弁5が、おおよそ1:1で開くように、すなわち、f(Tq)=θa・Neを満足するアクセル要求トルクTqが格納されている。
従って、アクセル開度θaが急変した場合、それに対応して、アクセル要求トルクTqも急増するが、アクセル開度θaを大きく変動させても、エンジンから出力されるトルクは急激に上昇しないため却ってレスポンスが悪化する。一方、アクセル開度θaを、全体の30〜50%程度まで急変させた場合は、エンジントルクが急変してトルク段差によるショックが発生し易くなる。
そのため、トルク制限値設定部28では、アクセル要求トルクTqの演算周期(本形態では、50ms)毎の変化量(トルク差分ΔTq)を監視し、この変化量が大きい場合は、トルクリミッタを働かせて、目標トルク設定部29で設定する目標トルクTeを制限することで、レスポンスの悪化、及びトルク段差によるショックの発生を抑制する。
又、基本値設定部22、アクセル開度ゲイン設定部23、アクセル開速度ゲイン設定部24、トルク変化量制限値算出部25において、過渡運転時(特に、加速運転時)におけるアクセル要求トルク設定部21で設定するアクセル要求トルクTqを制限するトルク変化量制限値ΔKqを算出する。過渡運転時に設定されるアクセル要求トルクTqをトルク変化量制限値ΔKqで制限することで、トルクの急変によるトルクショックを緩和することができると共に、アクセル操作後の応答遅れによるもたつき感を解消することができる。
以下、各設定部22〜25の機能について説明する。基本値設定部22は、エンジン回転数Neと、図示しないトランスミッションユニットのギヤ位置Pgとに基づき、トルク制限基本値テーブルを補間計算付きで参照して、トルク制限基本値Kq[Nm]を設定する。尚、本形態はオートマチックトランスミッション(A/T)車とマニュアルトランスミッション(M/T)車の何れにも適用できる。ギヤ位置Pgは、A/T車ではECU3において運転状態に基づいて設定したギヤ位置信号に基づいて検出し、M/T車ではシフトポジションセンサから出力されるギヤ位置信号に基づいて検出する。
図3〜図7に、前進5速のトランスミッションを搭載する車両の1速〜5速の各ギヤ位置Pg毎に設定されているトルク制限基本値テーブルを例示する。この各トルク制限基本値テーブルに格納されているトルク制限基本値Kq[Nm]は、実験等により求めたものであり、各ギヤ位置毎にエンジン回転数Neに応じたトルク制限基本値Kq[Nm]が設定されている。
トルク制限基本値Kq[Nm]は、アクセル要求トルクTqをギヤ位置Pg毎に補正して、各ギヤ位置Pgにおいてエンジントルクをスムーズに立ち上げるようにするためのものであり、各ギヤ位置Pg毎に、低エンジン回転数領域から高エンジン回転数領域へ移行するに従い次第に高くなる値のトルク制限基本値Kq[Nm]が設定されている。
アクセル開度ゲイン設定部23は、アクセル開度θaとギヤ位置Pgとに基づき、アクセル開度ゲインテーブルを補間計算付きで参照して、アクセル開度θaに応じてなまし処理を行うアクセル開度ゲインKθg[PHY]を設定する。
図8〜図12に、1速〜5速の各ギヤ位置Pg毎に設定されているアクセル開度ゲインテーブルを例示する。この各アクセル開度ゲインテーブルに格納されているアクセル開度ゲインKθg[PHY]は、実験等により求めたものであり、各ギヤ位置Pg毎にアクセル開度θaに応じたアクセル開度ゲインKθg[PHY]が設定されている。各図に示すように、アクセルペダル4aが未踏の開放状態では、アクセル開度ゲインKθgが約0.5〜0.75[PHY]に設定されており、アクセル開度θaが10[deg]付近で約1.0[PHY]に設定されている。従って、アクセルペダル4aを開放した状態から、約10[deg]程度の少ないアクセル開度θaの間に設定されるアクセル開度ゲインKθgは減少係数となる。
尚、アクセル開度θaに対応するアクセル開度ゲインKθgの増加割合は、ギヤ位置Pgが1速のときのアクセル開度ゲインテーブル(図8参照)が一番大きく、ギヤ位置Pgが2〜5速のときのアクセル開度ゲインテーブル(図9〜図12参照)では、殆ど同じ増加割合を示している。従って、2〜5速のときのアクセル開度ゲインテーブルは共用化することも可能である。
アクセル開速度ゲイン設定部24は、アクセル開速度(演算周期当たりのアクセル開度θaの変化量)Δθa[deg/ms]に基づき、アクセル開速度ゲインテーブルを補間計算付きで参照して、アクセル開速度ゲインKdθa[PHY]を設定する。図13に示すようにアクセル開速度ゲインテーブルには、アクセル開速度Δθa[deg/ms]が増加するに従い増加するアクセル開速度ゲインKdθaが格納されている。すなわち、定速走行等、アクセル開度θaが一定の場合は、Δθa=0であり、このときのアクセル開速度ゲインKdθaは、1.0に設定される。
尚、本形態では、50msの演算周期で処理しているため、アクセル開速度Δθaは50ms毎に算出される。アクセル開速度Δθaはアクセル開度θaの時間的変化量であるため、アクセル開度θaが小さい場合であっても、単位時間当たりの変化量が大きいときは、大きな値のアクセル開速度ゲインKdθaが設定される。
トルク変化量制限値算出部25は、基本値設定部22で設定したトルク制限基本値Kq[Nm]を、アクセル開度ゲイン設定部23で設定したアクセル開度ゲインKθg[PHY]とアクセル開速度ゲインKdθa[PHY]とで補正して、トルク変化量制限値ΔKqを算出する。
ΔKq=(Kq・Kθg)・Kdθa …(1)
尚、トルク制限基本値Kqとアクセル開度ゲインKθgとを乗算した値が基本変化量制限値となる。
ところで、上述したように、定速走行等、アクセル開度θaが一定の場合、アクセル開速度ゲインKdθaは、1.0に設定されるため(図13参照)、(1)式は、
ΔKq=Kq・Kθg …(1’)
となり、基本変化量制限値と同じ値を示す。従って、トルク変化量制限値ΔKqは、加速運転等の過渡運転時にのみアクセル開速度ゲインKdθaが加味された値となり、過渡時の応答性が向上する。尚、アクセル開度θaを緩やかに変化させた場合でも、アクセル開速度Δθaは、0以上の値を示すため、アクセル開速度ゲインKdθaも1.0以上となり、トルク変化量制限値ΔKqは僅かに増加される。
記憶部26は、演算結果を一時記憶するもので、アクセル要求トルク設定部21で設定した前回のアクセル要求トルクTq(n-1)、及び、後述する目標スロットル開度設定部31で設定した前回の基本スロットル開度θp(n-1)等が格納される。
トルク差分算出部27は、アクセル要求トルク設定部21で設定したアクセル要求トルクTqと、記憶部26に格納されている前回のアクセル要求トルクTq(n-1)との差分であるトルク差分ΔTq(ΔTq=Tq−Tq(n-1))を算出する。
トルク制限値設定部28は、トルク差分算出部27で算出したトルク差分ΔTqと、トルク変化量制限値算出部25で算出したトルク変化量制限値ΔKqとを比較して、何れか小さい値を選択し、選択した値をトルク制限値KTeとして設定する。尚、トルク制限値KTeはトルクリミッタとしての機能を有する。
目標トルク設定部29は、記憶部26に記憶されている前回のアクセル要求トルクTq(n-1)に、トルク制限値設定部28で設定したトルク制限値KTeを加算して目標トルクTeを設定する。
Te=Tq(n-1)+KTe …(2)
従って、ΔTq>ΔKqのとき、目標トルクTeはトルク変化量制限値ΔKq分だけ増加する。一方、ΔTq<ΔKqのときの目標トルクTeは、トルク差分ΔTqの分だけ増加される。アクセル開度θaの変化が少ない定常運転では、トルク差分ΔTqが、ΔTq≒0となり、トルク差分ΔTqがトルクリミッタとして作用するため、目標トルクTeは、前回のアクセル要求トルクTq(n-1)とほぼ同じ値となる。
一方、アクセル開度θaを大きく変動させた場合、トルク差分ΔTqが大きな値を示すため、ΔTq>ΔKqとなり、トルク変化量制限値ΔKqがトルクリミッタとして作用する。
ところで、アクセル開度θaを、0〜10[deg}程度の少ない範囲で変動させた場合、アクセル要求トルク設定部21で設定するアクセル要求トルクTqは、アクセル開度θaの変化に応じて増加するため、そのトルク差分ΔTqを前回のアクセル要求トルクTq(n-1)に加算して、目標トルクTeを算出した場合、トルクの急変によりトルクショックが発生し易くなる。
一方、このような過渡状態において、トルク変化量制限値ΔKqを、アクセル開速度ゲインKdθaを考慮することなく、トルク制限基本値Kqとアクセル開度ゲインKθgとの乗算値である基本変化量制限値(Kq・Kθg)のみにより設定し、このトルク変化量制限値ΔKq(ΔKq=Kq・Kθg)を前回のアクセル要求トルクTq(n-1)に加算して、目標トルクTeを算出した場合は、目標トルクTeがトルク変化量制限値ΔKqにより、なまされるため、図14(d)に一点鎖線で示すように、応答遅れによるもたつきが発生し易くなる。
これに対し、本形態で算出するトルク変化量制限値ΔKqは、(1)式に示すように、基本変化量制限値(Kq・Kθg)にアクセル開速度ゲインKdθaを乗算して算出している。アクセル開速度ゲインKdθaは、アクセル開度θaの時間微分値であるため、図14(b)に示すように、少ないアクセル開度θaであっても、アクセル開度θaが変化しているときは、1.0[PHY]以上に設定される。このアクセル開速度ゲインKdθaは、アクセル開度θaの変化量が大きいとき、すなわちアクセルペダル4aを速く踏み込んだときは大きな値となり、変化量が少ないとき、すなわちアクセルペダル4aをゆっくりと踏み込んだときは小さな値となる。
従って、(1)式に基づいて算出されるトルク変化量制限値ΔKqは、少ないアクセル開度θaであっても、その速度に応じて変化するため、運転者の意思を充分に反映させることができる。その結果、このトルク変化量制限値ΔKqを、前回の目標トルクTe(n-1)に加算して、今回の目標トルクTeを算出した場合、図14(d)に示すように、実スロットル開度θthが急激に開弁することが無く、又は遅れて開弁することが無く、エンジントルクを運転者の意思に沿った適正な状態で立ち上げることができる。
又、実スロットル開度検出部30は、スロットル開度センサ2bから出力されるスロットル開度信号に基づき、スロットル弁5の実スロットル開度θthを検出する。
目標スロットル開度設定部31は、目標トルク設定部29で設定した目標トルクTeに対応する基本スロットル開度θpを設定すると共に、実スロットル開度検出部30で検出した実スロットル開度θthと、記憶部26に格納されている前回の基本スロットル開度θp(n-1)との差分(θth−θp(n-1))に基づいてフィードバック補正ゲインλを設定し、基本スロットル開度θpをフィードバック補正ゲインλで補正して、目標スロットル開度θteを設定し(θe=θp+λ)、駆動回路10へ出力する。
駆動回路10では、目標スロットル開度θteに対応する駆動信号をスロットルアクチュエータ2aへ出力して、スロットル弁5を所定に開閉動作させる。
次に、図2に示すECU3で実行されるスロットル開度制御の一例を、図14に示すタイムチャートを参照しながら説明する。同図に示すタイムチャートには、渋滞走行等、アクセル開度θaが0〜10[deg]程度の少ない範囲で、アクセル操作を行っているときの各信号波形が示されている。尚、ギヤ位置Pgは1速にセットされているものとする。
アクセルペダル4aを浅く踏んで、アイドル回転数付近で定速走行している場合、アクセル要求トルク設定部21で設定されるアクセル要求トルクTqは低い値でほぼ一定しているので、今回のアクセル要求トルクTqと前回のアクセル要求トルクTq(n-1))とは、Tq≒Tq(n-1)であり、従って、トルク差分算出部27で算出するトルク差分ΔTqは、ΔTq≒0となる。
一方、基本値設定部22では、エンジン回転数Neがアイドル回転数付近にあるため、エンジン回転数Neとギヤ位置Pgとに基づいて設定されるトルク制限基本値Kqは、図3に示すように、1.2[Nm]付近に設定される。更に、アクセル開度ゲインKθgは、図8に示すように、0.75[PHY]付近に設定される。又、アクセル開度θaは一定値を示しているため、アクセル開速度ゲインKdθaは、図13に示すように、約1.0[PHY]に設定される。
その結果、トルク変化量制限値算出部25で算出するトルク変化量制限値ΔKqは、(1)式から、
ΔKq≒1.2・0.75・1.0≒0.9[Nm]
となる。
従って、ΔKq>ΔTqであるため、トルク制限値設定部28では、トルク差分算出部27で算出したトルク差分ΔTqをトルク制限値KTe(KTe=ΔTq≒0)として設定する。、
目標トルク設定部29で設定される目標トルクTeは、前回の目標トルクTe(n-1)にトルク制限値KTeを加算して設定されるため(Te=Te(n-1)+KTe)、Te≒Te(n-1)となりほぼ一定値を示す。
このように、アクセルペダル4aを開放、或いはアクセルペダル4aの踏込み量が一定の場合は、トルク差分算出部27で算出したトルク差分ΔTq(≒0)がトルクリミッタとして機能し、トルク変化量制限値算出部25で算出されたトルク変化量制限値ΔKqは、目標トルクTeに加算されることがなく、目標スロットル開度設定部31では、ほぼ一定値を示している目標トルクTeに基づいて目標スロットル開度θteが設定される。
その後、図14(d)に示すように、やや加速させるためにアクセルペダル4aを軽く踏むと、アクセル要求トルク設定部21では、アクセル開度θaとエンジン回転数Neとに対して、おおよそ1:1で対応するアクセル要求トルクTqが設定される(f(Tq)=θa・Ne)。
その結果、トルク差分算出部27で、演算周期(50ms)毎に算出するトルク差分ΔTqは、アクセルペダル4aの踏み込み速度が速い場合は大きな値となり、ゆっくりと踏み込んだ場合は小さな値となる。
一方、基本値設定部22で設定するトルク制限基本値Kqは、ギヤ位置Pgとエンジン回転数Neとに基づいて設定されるため、アクセルペダル4aを軽く踏み込んだ場合であっても、エンジン回転数Neが上昇するまで、すなわち、駆動力が発生するまでに遅れが生じている間は、アクセルペダル4aを踏み込む前の値(本形態では、約1.2[Nm])が維持される。
又、アクセル開度ゲイン設定部23で設定されるアクセル開度ゲインKθgは、図8に示すように、アクセル開度θaにほぼ比例した値で上昇する。
又、アクセル開速度ゲイン設定部24で設定されるアクセル開速度ゲインKdθaは、図13に示すように、アクセルペダル4aの踏込み量に拘わりなく、演算周期(50ms)毎に検出されるアクセル開度θaの変化量から設定されるものであるため、踏み込み速度が速ければ大きな値に設定される。従って、図14(a),(b)に示すように、アクセルペダル4aを踏み込んだ直後の各ゲインKθg,Kdθaは共に上昇した値となる。
その結果、トルク変化量制限値算出部25で算出するトルク変化量制限値ΔKqは、(1)式に従い、エンジン回転数Neが上昇する迄は、アクセルペダル4aを踏み込む前の値(本形態では、約1.2[Nm])のトルク制限基本値Kqに、各ゲインKθg,Kdθaを乗算した値に設定される。
そして、エンジン回転数Neが上昇するに従い、トルク制限基本値Kqが増加するため、相対的にトルク制限基本値Kqが増加する。更に、アクセルペダル4aを踏み込む途上では、図14(b)に示すように、アクセル開速度ゲインKdθaが増加するため、その分、トルク変化量制限値ΔKqの増加割合が大きくなる。
そして、トルク制限値設定部28で、トルク差分ΔTqとトルク変化量制限値ΔKqとを比較すると、トルク差分ΔTqは、アクセル開度θaとエンジン回転数Neとの関係(f(Tq)=θa・Ne)から求めたしたアクセル要求トルクTqの変化量であり、一方、トルク変化量制限値ΔKqは、トルク制限基本値Kqを、アクセル開度θaの変化に基づいて設定したアクセル開度ゲインKθgとアクセル開速度ゲインKdθaとで補正しているため、ΔTq>ΔKqとなる。
その結果、トルク変化量制限値ΔKqがトルクリミッタとして機能し、アクセルペダル4aを、0〜10[deg]程度の浅い範囲でアクセル操作した場合であっても、トルクショックが発生せず、又、アクセル操作後の駆動遅れによるもたつき感を与えることが無く、良好な走行性能を得ることができる。
そして、アクセルペダル4aの踏み込みが完了すると、アクセル開速度Δθaは0となるため、アクセル開速度ゲインKdθaは1.0[PHY]となり、トルク変化量制限値ΔKqは、基本変化量制限値((1')式参照)となる。従って、アクセルペダル4aの踏み込みを完了した後も、アクセル開速度ゲインKdθaを演算式から外す必要が無く、過渡運転、定常運転の何れにおいても、トルク変化量制限値ΔKqを常時算出することができる。
このように、本形態では、基本変化量制限値(Kq・Kθg)にアクセルペダル4aの踏み込み速度に応じて設定されるアクセル開速度ゲインKdθaを乗算してトルク変化量制限値ΔKqを算出するようにしたので、アクセルペダル4aを踏み込む途上では、その踏み込み速度に応じて目標トルクTeが増加するため、少ないアクセル開度θaであっても、応答性が良く、アクセル開度θaの変化速度に応じた加速性を得ることができる。
又、トルク変化量制限値ΔKqがトルクリミッタとして作用するため、アクセルペダル4aを急激に踏み込んでも、エンジントルクが急変せず、エンジントルクの急変によるトルクショックが発生せず、良好な走行性能を得ることができる。
尚、本発明は上述した形態に限るものではなく、例えば減速時においても、本発明を適用することができる。又、アクセル開速度ゲインテーブルはギヤ位置毎に備えられていても良い。
電子制御スロットル装置の概略構成図 電子制御スロットル装置の機能ブロック図 ギヤ位置が1速のときに選択されるトルク制限基本値テーブルの説明図 ギヤ位置が2速のときに選択されるトルク制限基本値テーブルの説明図 ギヤ位置が3速のときに選択されるトルク制限基本値テーブルの説明図 ギヤ位置が4速のときに選択されるトルク制限基本値テーブルの説明図 ギヤ位置が5速のときに選択されるトルク制限基本値テーブルの説明図 ギヤ位置が1速のときに選択されるアクセル開度ゲインテーブルの説明図 ギヤ位置が2速のときに選択されるアクセル開度ゲインテーブルの説明図 ギヤ位置が3速のときに選択されるアクセル開度ゲインテーブルの説明図 ギヤ位置が4速のときに選択されるアクセル開度ゲインテーブルの説明図 ギヤ位置が5速のときに選択されるアクセル開度ゲインテーブルの説明図 アクセル開速度ゲインテーブルの説明図 アクセル操作を行っているときの各信号波形を示すタイムチャート
符号の説明
2 電子スロットル
2a スロットルアクチュエータ
4a アクセルペダル
5 スロットル弁
21 アクセル要求トルク設定部
22 基本値設定部
23 アクセル開度ゲイン設定部
24 アクセル開速度ゲイン設定部
25 トルク変化量制限値算出部
27 トルク差分算出部
28 トルク制限値設定部
28 トルク変化量制限値算出部
29 目標トルク設定部
31 目標スロットル開度設定部
Δθa アクセル開速度
ΔKq トルク変化量制限値
ΔTq トルク差分
θa アクセル開度
θp 基本スロットル開度
θte 目標スロットル開度
θth 実スロットル開度
Kθg アクセル開度ゲイン
KTe トルク制限値
Kdθa アクセル開速度ゲイン
Kq トルク制限基本値
Ne エンジン回転数
Pg ギヤ位置
Te 目標トルク
Tq アクセル要求トルク

代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (2)

  1. エンジン運転状態及びアクセル開度に基づいてエンジンに要求するトルクを演算周期毎に設定する要求トルク設定手段と、
    アクセル開度の変化量に基づいてアクセル開速度を設定するアクセル開速度設定手段と、
    上記アクセル開速度に応じて上記要求トルクの変化を制限て目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、
    上記目標トルクが生成されるように電子スロットル弁の目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段とを備え
    上記目標スロットル開度設定手段は上記目標スロットル開度に収束するように上記電子スロットル弁を制御する
    ことを特徴とする電子制御スロットル装置。
  2. エンジン運転状態及びアクセル開度に基づいてエンジンに要求するトルクを演算周期毎に設定する要求トルク設定手段と、
    上記アクセル開度の変化量に基づいてアクセル開速度ゲインを設定するアクセル開速度ゲイン設定手段と、
    上記アクセル開速度ゲインに応じて上記要求トルクの変化を制限して目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、
    上記目標トルクが生成されるように電子スロットル弁の目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段とを備え
    上記目標スロットル開度設定手段は上記目標スロットル開度に収束するように上記電子スロットル弁を制御する
    ことを特徴とする電子制御スロットル装置。
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