JP4465313B2 - ウォータジャケットスペーサ - Google Patents

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Description

本発明は、水冷式エンジンのシリンダブロックに形成されたウォータジャケットに挿入され、ウォータジャケットの冷却水流通容量を調整する為のウォータジャケットスペーサに関するものである。
内燃機関、特に、水冷式エンジンのシリンダブロックのウォータジャケットによる冷却構造には、オープンデッキタイプとクローズドデッキタイプがある。オープンデッキタイプの冷却構造は、シリンダブロックにおけるシリンダボアの周囲に、平面形状が長円形状や、くびれを有した略長円形状等の上端開放のループ状ウォータジャケットを形成し、シリンダヘッドを締結して上端が閉塞されたウォータジャケット内に冷却水を流通・循環させて、エンジンブロックの冷却を行うように構成される。
一般に、シリンダブロックはアルミ合金等の鋳造によって製造される。鋳造は複数の分割型からなる鋳型に鋳物材を装填してなされるが、その鋳造時の型割構造上から、ウォータジャケットに相当する部分は雄型となり、この雄型部分の金型強度を確保するには、エンジンの規模(排気量)によってはウォータジャケットとして必要な幅よりも大となり、その結果、ウォータジャケットの冷却水容量が、そのエンジンに適正な冷却水の量より過大となることがある。また、シリンダボア壁温は、燃焼室付近の上部が高く、クランク室に近い下部は比較的低くなる傾向となるが、エンジンの効率的且つ円滑な作動の為にはボア壁温が上部から下部にかけて略均一になっていることが好ましく、その為に、ボアの高さ方向で冷却水の流量・流速を変えるよう調整することが望まれる。特許文献1には、ウォータジャケット内に、これの形状に合せて形成されたスペーサを挿入することにより、ウォータジャケット内を流れる冷却水容量の適性化を図るようにしたシリンダブロックの冷却構造が開示されている。
更に、排気量の異なる複数種のエンジンを製造する場合、1種類の金型でこれら複数のエンジンに共用するようにすれば、コストの高い金型に要する費用が削減でき、エンジンの低コスト化に寄与することにもなる。特許文献2には、同一の金型を共用化する為、排気量の最も大きいエンジンに適合するようシリンダブロックのウォータジャケットを形成し、このウォータジャケット内にエンジンの排気量に応じて適宜挿入するようにしたスリーブ(上記スペーサに相当)が開示されている。
そして、特許文献1及び特許文献2においては、ウォータジャケット内でスペーサが振動すると、シリンダボア壁温がばらつき、燃費が安定しなくなる等の観点から、ウォータジャケット内への挿入性を良好に保ったまま、スペーサがウォータジャケット内で安定的に保持されるよう、スペーサをウォータジャケット内に固定する為の一体又は別体の固定用部材を設けること(前者)、或いはスペーサを冷却水を吸収して膨潤する樹脂材料で構成し、その膨潤によってウォータジャケットの内壁面に圧接する内方突起を形成すること(後者)も開示されている。
特開2002−266695号公報 実公平1−34677号公報
然るに、特許文献1に開示のウォータジャケット用スペーサにおいては、その図4及び図5の例以外は、ウォータジャケットに挿入後、何らかの荷重をスペーサに加えて固定用部材をウォータジャケット内に緊合或いは押入させて固定するか、ボルトからなる固定用部材により、上下方向或いは横方向からスペーサをウォータジャケット内に固定するものであるが、スペーサの挿入・固定操作になお煩わしさを伴うことは否めなかった。また、図4及び図5の例は、水膨潤ゴムからなる固定用部材をスペーサに取付け、ウォータジャケット内への挿入後の冷却水による固定用部材の膨潤をして、スペーサをウォータジャケット内に緊合固定するものであるが、固定用部材は単に固定する為のものであり、むしろ3次元的に膨張する水膨潤ゴムによって冷却水の流れが変化し、適正な冷却水流量の調整が難しくなると言う問題点があった。
一方、特許文献2に開示されたスペーサは、全体を水膨潤樹脂材料で構成するものであり、ウォータジャケットへの挿入・固定性は向上するが、上記同様挿入後の冷却水による膨潤が3次元的にアトランダムになされる為、ウォータジャケット内での冷却水の適性流通容量の設定が難しく、所期のエンジン排気量に応じた精度の高い冷却水の容量調整が困難となる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、ウォータジャケットへの挿入性が良く且つ挿入後のウォータジャケットスペーサとウォータジャケットとの密着が確実になされると共に、所期の冷却水流量・容量調整を精度良くなし得る新規なウォータジャケット用スペーサを提供することを目的としている。
請求項1の発明に係るウォータジャケットスペーサは、シリンダブロックのウォータジャケット内に嵌め入れられて、該ウォータジャケット内における冷却水の流通容量を調整する為のウォータジャケットスペーサであって、前記ウォータジャケットの形状に沿うよう成型されたスペーサ基体が、芯材と、該芯材に担持され冷却水により膨潤する膨潤材とよりなる調整部を備え、上記芯材が、多数の透孔を備えた板状体からなり、上記膨潤材がこの透孔を介して表裏に連通するよう板状体に担持一体とされ、上記膨潤材は、エラストマーに吸水性高分子材料を配合した水膨潤性エラストマーからなり、且つ、該吸水性高分子材料の配向方向に直交する方向が上記スペーサ基体の厚み方向と整合するよう上記芯材に担持され、上記膨潤材の冷却水による膨張が、上記芯材の担持拘束作用により、スペーサ基体の面域方向には規制され、概ね厚み方向には許容されるようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明に係るウォータジャケットスペーサは、前記調整部における芯材が、多数の透孔を備えた板状体に代えて多数の短繊維を面域方向に配向させた繊維基材からなり、前記膨潤材がこの繊維基材の繊維間に含浸するよう担持一体とされているものであることを特徴とし、請求項3の発明に係るウォータジャケットスペーサは、前記調整部における芯材が、多数の透孔を備えた板状体に代えて網体からなり、前記膨潤材がこの網体の網目を介して表裏に連通するよう網体に担持一体とされているものであることを特徴とする。
また、請求項の発明のように、前記調整部が、スペーサ基体の所定位置に取付手段を介して取付固定されるものとすることもできる。そして、前記膨潤材としては、エラストマーに吸水性高分子材料を配合した水膨潤性エラストマーが採用される。更に具体的には、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)等の合成ゴムや、ポリイソブチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のゴム状弾性樹脂に、ポリアクリル酸塩系、イソブチル・マレイン酸系共重合体架橋物或いはポリエチレンオキシド系の吸水性高分子材料を配合したものが採用される。ポリエチレンオキシド系の吸水性高分子材料は、本発明者等の知見によれば、ロール混練機を用いて、上記合成ゴムやゴム状弾性樹脂(エラストマー)に配合・練合してシート状に成型する際、ロールの回転方向に配向する特性を備えている。従って、請求項の発明のように、このシート状成型体の厚み方向(ポリエチレンオキシド系吸水性高分子材料の配向方向に直交する方向)がスペーサ基体の厚み方向と整合するよう芯材に担持一体とさせるようにすれば、後記する膨潤材の膨張特性をより効果的に発現させることができ、望ましく採用される。
請求項1〜3の発明に係るウォータジャケットスペーサによれば、ウォータジャケットへの挿入時は調整部がまだ膨潤していないから、スペーサ基体とのトータル厚みをウォータジャケット内壁間幅より小としておけば、その挿入はウォータジャケット内壁で抵抗を受けることなく円滑になされる。挿入後は冷却水により膨潤材が膨潤するから、ウォータジャケット内壁間で密着して安定固定化される。そして、上記芯材の担持拘束作用により、スペーサ基体の面域方向には膨潤材の膨張が規制され、ウォータジャケットとウォータジャケットスペーサとの間が埋められことになるから、調整部の上記面域方向の大きさや形成位置或いは形成個数等を、実験データ等に基づき事前に適宜設定することより、ボア壁温が上下方向に亘り略均等温度となるような冷却水の流通容量の適正化が極めて合理的になし得る。また、膨潤材の冷却水による膨張が、概ね厚み方向には許容されるようになされているから、厚み方向への膨張部分によってウォータジャケットの内壁間での上記密着・固定がより確実になされる。また、膨潤材が水膨潤性エラストマーからなるものとしているので、ウォータジャケット内での設置状態において、膨潤材の弾力性によりエンジンの振動が吸収され、膨潤によるウォータジャケットの内壁間での密着・固定がより安定的になされる。
また、調整部を請求項の発明のように構成すれば、既存の材料の使用と公知の加工技術により、上記厚み方向への膨張許容及び面域方向への膨張規制特性を備えた調整部の形成が簡易になし得、これらの選択的採用によって本発明のウォータジャケットスペーサを簡易且つ安価に供給することができる。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明のウォータジャケットスペーサの例を示す斜視図、図2は同ウォータジャケットスペーサが装着されるエンジンブロックの横断面図、図3(a)(b)は本発明のウォータジャケットスペーサの一実施形態としての図1のA−A線縦断面図であって、(a)は同スペーサをエンジンブロックのウォータジャケットに挿入した直後の状態を、(b)は冷却水を流通させた状態を、夫々示し、図4(a)(b)は同変形例の図3(a)(b)と同様図、図5(a)(b)(c)は同ウォータジャケットスペーサの別の変形例を示す同様図である。
図6(a)は本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のB−B線縦断面図であって、図6(b)(c)(d)はその変形例の同様図、図7(a)は更に別の変形例の部分切欠分解斜視図であり、図7(b)はその縦断面図である。図8(a)は本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のC線矢視部部分切欠平面図、図8(b)はその変形例の同様図、図9は本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のD−D線縦断面図、図10は本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のE−E線縦断面図、図11は本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のF−F線縦断面図、図12は本発明に適用可能な補助調整部を備えたウォータジャケットスペーサの一構成部分を示す縦断面図、図13は同他の例を示す部分切欠縦断面図である。
図1は、便宜上本発明で採用可能な種々の形態の調整部を1個のウォータジャケットスペーサに具現化させて示したものであり、実際には、エンジンの規模や所望の冷却水容量等に応じ、これら調整部の1種若しくは複数種が組合わされて1個のウォータジャケットスペーサに形成される。図例のウォータジャケットスペーサSは、図2に示すような3気筒エンジンのエンジンブロック2に掘設されたオープンデッキタイプのウォータジャケット3内に、上端開口部から嵌め入れるように挿入されるものであり、そのスペーサ基体1は合成樹脂等の成型体によって構成される。
ウォータジャケット3は、並設された3個のシリンダボア4の回りを取囲むように一連的に形成され、スペーサ基体1は、このウォータジャケット3に沿うような形状に成型される。ウォータジャケット3は、その一端部にウォータポンプ(不図示)に連結される冷却水流入口3aと、排出口3bとを備えており、流入口3aから供給された冷却水(不凍液が混合された冷却水も含む)は、ウォータジャケット3内を循環し、ボア壁4aを冷却しながら、排出口3bより排出される。ウォータジャケットスペーサSは、ウォータジャケット3内の冷却水の流通容量を調整し、後記する調整部5〜10の機能とも相俟って、ボア壁4aの温度が上下に亘り略均等となるよう機能するものである。図1では、上記スペーサ基体1に6種の調整部5〜10が形成された例が示されており、以下これらについて説明する。
図1及び図3に示す調整部5は、上記スペーサ基体1とは別体に形成され、芯材としての板状(シート状)非膨潤性材51と、膨潤材50とが固着一体とされてなり、スペーサ基体1の内面に、膨潤材50がボア壁4a側に向くよう接着剤5aによって貼着されている。スペーサ基体1への貼着は、接着剤5aによる場合の他、熱溶着も可能である。膨潤材50は、例えば、EPDMに前記吸水性高分子材料を配合してなり、また、非膨潤性材51はこれと同じゴム成分(同じ加硫剤を含む)であり吸水性高分子材料を含まないEPDMからなり、両者は同時成型(2色成型)により重合一体に固着される。ゴム成分を同一とすれば、このような2色成型により重合一体化が容易になし得るが、非膨潤性材51と、膨潤材50とを接着剤により固着一体とすることも除外するものではない。スペーサ基体1と調整部5とのトータル厚みは、ウォータジャケット3の内壁間幅より小とされている。
図3(a)は、上記スペーサSをウォータジャケット3内に嵌め入れた直後の状態、即ち、冷却水をウォータジャケット3内に流通させていない状態を示し、従って、膨潤材50は未だ膨潤せず、その嵌め入れはウォータジャケット3の内壁等で抵抗を受けることなく遊挿状態で円滑になされる。斯くして、ウォータジャケット3に冷却水が流通されると、膨潤材50は水を吸って膨潤し、図3(b)の白抜矢示のようにスペーサ基体1の厚み方向に膨張する。そして、この膨張部分はウォータジャケット3のボア壁4a側内壁面に弾接し、この反作用でウォータジャケットスペーサSはウォータジャケット3の内壁間に密着・固定される。従って、エンジンの振動等によって、ウォータジャケットスペーサS自体がウォータジャケット3内で上下動することがない。また、調整部5がEPDMのようなゴム材(エラストマー)によって構成されていると、その弾性によって、エンジンの振動が吸収され、上記密着・固定がより安定的になされる。
膨潤材50は、非膨潤性材51に固着一体とされているから、冷却水が流通されても、膨潤しない非膨潤性材51の芯材としての担持拘束作用によって、スペーサ基体1の面域方向には膨張することがない。従って、調整部5の面域方向の大きさは変化しないから、ボア壁4aの温度が、エンジンの規模に応じ適正化され、また、上下に亘って略均等となるよう、冷却水が、調整部5の大きさ、個数、形成位置等によって設定された適正容量によってウォータジャケット3内を流通し、これにより設計者が意図した所期の冷却機能が的確且つ持続的に発現され、自動車の燃費向上等に大きく寄与する。
図4(a)(b)は、上記の変形例を示し、膨潤材50が上下に2分されている。このように、膨潤材50を複数に分割したり、或いは断面積を変えることによって、実質的な冷却水の流通容量を可変とすることができ、これらの任意の選択的設定により、所期のボア壁4aの適正温度設定が精度よくなされる。本例のその他の構成は図3(a)(b)と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図5(a)(b)(c)は、上記の変形例を示し、(a)は芯材が多数の透孔52aを備えた板状体としてのステンレス等の鋼板(フック鋼板)52からなり、上記同様の水膨潤性エラストマーからなる膨潤材50がこの透孔52aを介して表裏に連通するよう鋼板52に担持一体とされており、この鋼板52と膨潤材50とにより調整部5が構成されている。調整部5は、スペーサ基体1の内面に接着剤5aにより貼着一体とされている。本例のウォータジャケットスペーサSも、図2に示すシリンダブロック2のウォータジャケット3内に嵌め入れられ、ウォータジャケット3内に冷却水を流通させると、調整部5の膨潤材50が水を吸って膨潤する。
上記膨潤の際、膨潤材50が透孔52aを介して表裏に連通するよう鋼板52に担持一体とされているから、この連通部分のアンカー的な担持拘束作用により、鋼板52の面域方向、即ち、スペーサ基体1の面域方向への膨張は、接着剤5aによる接着力も相俟って規制される。特に、図例のようなフック鋼板の場合、各透孔52aの周縁部分が互いに反方向に切立つよう形成されているので、この規制作用がより有効に発現される。一方、鋼板52の厚み方向、即ち、スペーサ基体1の厚み方向には膨張が許容されるから、上記同様この膨張部分はウォータジャケット3のボア壁4a側内壁面に弾接し、その反作用でウォータジャケットスペーサSはウォータジャケット3の内壁間に密着・固定される。
図5(b)の例は、芯材が網体53からなり、上記同様の水膨潤性エラストマーからなる膨潤材50がこの網体53の網目53aを介して表裏に連通するよう網体53に担持一体とされており、この網体53と膨潤材50とにより調整部5が構成されている。調整部5は、スペーサ基体1の内面に接着剤5aにより貼着一体とされている。網体53は、線径0.1〜1mmの金属線材53bを、編成或いは織成(10〜100メッシュ)した金網シートからなる。金属線材53bとしては、ステンレス鋼(SUS301、SUS304、SUS316等)、鉄線、亜鉛鉄線、アルミニウム線、銅線、リン青銅線、ニッケル線、モネルメタル線等が採用される。また、金網シート53の形態としては、これら金属線材53bによる、平織、綾織、畳織、平畳織、筵織、簾織等の織物、或いは結節網、無結節網、本目網、蛙叉網、ラッセル網、綟子網、織網等の編物が採用される。
本例のウォータジャケットスペーサSも、図2に示すシリンダブロック2のウォータジャケット3内に嵌め入れられ、ウォータジャケット3内に冷却水を流通させると、調整部5の膨潤材50が水を吸って膨潤する。この膨潤による膨張は、網目53aを介した表裏の連通部分の上記同様のアンカー的な担持拘束作用により、網体53の面域方向、即ち、スペーサ基体1の面域方向には、接着剤5aによる接着力も相俟って規制される。一方、スペーサ基体1の厚み方向には膨張が許容されるから、上記同様この膨張部分はウォータジャケット3のボア壁4a側内壁面に弾接し、その反作用でウォータジャケットスペーサSはウォータジャケット3の内壁間に密着・固定される。
尚、図5(a)(b)に示す例の調整部5は、未加硫のゴム材を加硫して膨潤材50と鋼板52若しくは網体53とを一体成型して得られるが、この時事前に鋼板52若しくは網体53に接着剤を塗布しておけば、これら芯材52、53と膨潤材50との一体化が強固になされ、上記面域方向への膨張規制作用がより顕著となる。
図5(c)の例は、芯材が多数の短繊維54a…、54b…を互いに直交する面域方向に配向させた繊維基材54からなり、上記同様の水膨潤性エラストマーからなる膨潤材50がこの繊維基材54の短繊維54a…、54b…間に含浸するよう担持一体とされており、この繊維基材54と膨潤材50とにより調整部5が構成されている。調整部5は、上記同様スペーサ基体1の内面に接着剤5aにより貼着一体とされている。繊維基材54は互いに直交するようよう配向された短繊維54a…、54b…からなる。即ち、1種類の短繊維を膨潤材50にロールミキシングにより練り混み調製する際、該短繊維をロールの回転方向に向くよう配向させてシート状にし、このシートを2枚切り取り短繊維の配向方向が直交するよう貼り合わせて、図例のような互いに直交する短繊維54a…、54b…を含んだ調整部5を得る。
上記調整部5において、短繊維54a…、54b…は直交関係にあり、これら短繊維54a…、54b…間に含浸するよう担持一体とされた膨潤材50は、冷却水を吸って膨潤する際、各短繊維54a…、54b…の配向方向ではその拘束作用によって膨張が規制される。従って、この両短繊維54a…、54b…の複合した2次元的な拘束作用によって、スペーサ基体1の面域方向では、膨潤材50の膨張が規制される。しかし、スペーサ基体1の厚み方向では、このような拘束作用が働かず、水の膨潤による膨張が許容され、上記同様この膨張部分はウォータジャケット3のボア壁4a側内壁面に弾接し、その反作用でウォータジャケットスペーサSはウォータジャケット3の内壁間に密着・固定される。
これら変形例のその他の構成は、図3に示す例と同様であり、従って、設計者が意図した所期の冷却機能が的確且つ持続的に発現される点も上記と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、ここではその説明を割愛する。
図1及び図6(a)に示す調整部6は、スペーサ基体1とは別体に調製され、スペーサ基体1の所定位置に取付手段11を介して取付固定するようにしたものであり、図6(b)(c)(d)はその種々の変形例を示すものである。図6(a)の調整部6は、図3の例と同様に、芯材としての板状(シート状)非膨潤性材61と、膨潤材60とが固着一体とされてなる。スペーサ基体1の所定位置には複数の取付孔1a…が穿設され、また非膨潤性材61のスペーサ基体1側取付面には、該取付孔1a…に対応する位置に茸形ピン状突起61a…が成型一体に形成され、該突起61a…と取付孔1a…とにより取付手段11が構成される。即ち、突起61a…を、その笠部分を弾性変形させて取付孔1a…に圧入させ、笠部分の復元弾力をして突起61a…を取付孔1a…に係合保持させることにより、調整部6がスペーサ基体1の所定位置に取付固定される。
図6(b)に示す例は、上記突起61a…の先端笠部分を更に熱カシメした状態を示している。また、図6(c)に示す例は、複数の硬質合成樹脂若しくは金属からなるリベットピン11aにより、上記同様の取付孔1a…をして、調整部6をスペーサ基体1の所定位置に取付固定せんとするものである。更に、図6(d)に示す例は、上下のばね性のあるクリップ部材11b、11bにより取付手段11が構成され、このクリップ部材11b、11bにより、調整部6の上下辺部をスペーサ基体1の上下辺部に挟持させ、これにより調整部6をスペーサ基体1の所定位置に取付固定せんとするものである。
これらの例における芯材としての非膨潤性材61及び膨潤材60の機能は上記と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。また、図6(c)及び(d)の例の取付手段11は、図5(a)(b)(c)の例における調整部5の取付固定にも適用し得るものであり、この場合、接着剤5aに代え、或いは接着剤5aを併用することが可能である。
図7(a)(b)は、スペーサ基体1とは別体に調製された調整部6を、スペーサ基体1の所定位置に取付手段11を介して取付固定する更に別の変形例を示すものである。即ち、幅狭板状若しくは棒状に形成された図6(a)の例と同様の膨潤材60が、芯材としての板状若しくはシート状の非膨潤性材61に固着一体とされて、調整部6が構成されている。スペーサ基体1の所定位置には、下端開口の縦溝1bが形成されている。また、非膨潤性材61のスペーサ基体1側取付面には、上記縦溝1bの溝幅略幅で同長さの縦長突状基部62aと、該基部62aより幅大の係合片62bとよりなる断面T字形の係合体62が成型一体に突設され、該係合体62と縦溝1bとにより取付手段11が構成される。
本例の調整部6は、係合体62の基部62aを縦溝1bに下端開口部から挿入し、基部62aを縦溝1bに沿って摺動させ、縦溝1b上端にまで至らせ、係合体62を係合片62bをして縦溝1bの側辺部に係合保持させる。この状態では、係合体62と縦溝1bとの係合関係によって、調整部6は、スペーサ基体1の周方向及び厚み方向への移動が不能に位置設定される。尚、膨潤材60と非膨潤性材61とが同じ大きさであっても良いことは言うまでもない。その他の構成及び作用・効果は上記と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図1及び図8(a)に示す調整部7は、芯材としての多孔鋼板71に、その透孔71aを介して表裏に連通するよう、膨潤材70を担持一体として構成され、スペーサ基体1の上辺部より切欠形成された矩形の切欠部1dに、図1の矢示Xのように上から抜差し可能に取付固定するようにしたものである。切欠部1dの側辺部近傍のスペーサ基体1の内外面には縦方向の凹溝1eが形成され、一方、多孔鋼板71の側辺部には、互いに向き合う形で湾曲する複数の円弧状係止爪71bが上下方向に間隔を以って延出され、該係止爪71bと凹溝1eとにより取付手段11が構成される。
本例の調整部7は、図1の矢示Xのように上から切欠部1dに差込む際、係止爪71bを外方に弾性変形させ、その復元弾力により先端部を凹溝1e内に弾性係止させることによって、スペーサ基体1の所定位置に固定保持される。そして、ウォータジャケット3内に嵌め入れられ、冷却水が流通された時には、膨潤材70の膨潤による膨張がスペーサ基体1の厚み方向両側に指向され、ウォータジャケット3の両内壁に緊合するので、本ウォータジャケットスペーサSはウォータジャケット3内に安定保持される。
図8(b)は上記の変形例を示し、芯材が多数の透孔72aを備えたフック鋼板(図5(a)の例と同様)72からなり、その透孔72aを介して表裏に連通するよう、膨潤材70を該フック鋼板72に担持一体として調整部7を構成したものである。本調整部7は、上記同様スペーサ基体1の上辺部より切欠形成された矩形の切欠部1dに、上から抜差し可能に取付固定されるようになされている。調整部7の両側辺部には突条7aが形成され、また、切欠部1dの両切欠側縁部内面には凹溝1fが形成され、該凹溝1fと突条7aとにより取付手段11が構成される。
本例の調整部7も、取付手段11の凹溝1f及び突条7aの嵌合により、上記と同様に切欠部1dに取付固定され、ウォータジャケット3内に嵌め入れられて、冷却水が流通された時には、膨潤材70の膨潤による膨張がスペーサ基体1の厚み方向両側に指向され、ウォータジャケット3の両内壁に緊合するので、本ウォータジャケットスペーサSはウォータジャケット3内に安定保持される。図8(a)(b)における調整部7の冷却水流通容量調整機能も、上記と同様であるので、ここではその説明を割愛する。
図1及び図9に示す調整部8は、スペーサ基体1の一部分が調整部の芯材を兼ねるようにしたものである。即ち、事前に形成されたスペーサ基体1の所定位置(調整部形成位置)には複数の透孔1g…が穿設され、このスペーサ基体1を調整部用キャビティが形成された金型に入れ、膨潤材80用の未加硫ゴム材料(前記吸水性高分子材料入りEPDM等)をキャビティに注入して加硫成型することにより得られる。この加硫成型の際、上記透孔1g…をして、また加硫接着によって、膨潤材80がスペーサ基体1に担持一体とされる。従って、ウォータジャケット3内に嵌め入れられて、冷却水が流通された時には、上記透孔1g…が規制手段として機能し、芯材を兼ねるスペーサ基体1の一部分の担持拘束作用によって、膨潤材80の膨潤による膨張は、スペーサ基体1の面域方向には規制されるが、厚み方向には許容されることになり、上記同様所期の冷却水流通容量調整機能が有効に発現される。
図1及び図10の調整部9は、スペーサ基体1の一部が調整部の芯材を兼ねるようにした別の例を示すものである。即ち、事前に形成されたスペーサ基体1の所定位置(調整部形成位置)には複数の透孔1g…が縦方向に並ぶよう穿設され、且つその両側内面には2条の堰堤1h、1hが***形成され、このスペーサ基体1を調整部用キャビティが形成された金型に入れ、膨潤材90用の未加硫ゴム材料(同上)をキャビティに注入して加硫成型することにより得られる。従って、ウォータジャケット3内に嵌め入れられて、冷却水が流通された時には、上記透孔1g…及び堰堤1h、1hが規制手段として機能し、芯材を兼ねるスペーサ基体1の一部分の担持拘束作用によって、膨潤材90の膨潤による膨張は、スペーサ基体1の面域方向には規制されるが、厚み方向には許容されることになり、上記同様所期の冷却水流通容量調整機能が有効に発現される。
図1及び図11に示す調整部10は、芯材としての棒状非膨潤性材101と、膨潤材100とが断面台形状に固着一体とされてなる。また、スペーサ基体1には、溝間があり溝形状をなす2条の堰堤1i、1iが形成され、調整部10はこの堰堤1i、1i間に縦方向より嵌挿されて固定保持されている。従って、このあり溝形状の堰堤1i、1iも上記同様の取付手段11を構成することになる。尚、上記固定保持をより強固にする為、堰堤1i、1iによる溝内面に対して、調整部10を接着剤により貼着或いは熱溶着することも可能である。膨潤材100及び非膨潤性材101は、前記と同様のエラストマーが望ましく採用される。この例の場合は、芯材としての非膨潤性材101の他に規制手段としての堰堤1i、1iの機能も加わり、これらの担持拘束作用によって、ウォータジャケット3内に嵌め入れられて、冷却水が流通された時には、膨潤材100の膨潤による膨張は、スペーサ基体1の面域方向には規制されるが、厚み方向には許容されることになる。
図12及び図13は、上記本発明の各種調整部と併用されて、ウォータジャケットスペーサをウォータジャケット内に安定保持させ、且つ流通冷却水容量を補助的に調整する補助調整部を備えたウォータジャケットスペーサの例を示すものである。図12の補助調整部12は、芯材としての金網からなる網体121に、上記同様の水膨潤性膨潤材120がその網目を介して表裏に連通するよう担持一体とされてなり、スペーサ基体1の内面に、その下端に突出するよう固着されている。そして、この下方に突出する部分は膨潤材120のみからなり、冷却水の吸水に伴う膨潤によって、膨潤材120はこの突出部分も含めて、図12の2点鎖線に示すようにスペーサ基体1の厚み方向だけではなく、ウォータジャケット3の底部へ膨張する。従って、本補助調整部12は、ウォータジャケット3の底部でのスペーサSの補助的な安定位置決め保持機能と、冷却水流通容量の補助的な調整機能とを奏する
図13の補助調整部13は、倒コの字形に形成された芯材としての上記同様の非膨潤性材131に上記同様の水膨潤性板状(シート状)膨潤材130が固着一体とされてなる。非膨潤性材131は、図13に示すように、スペーサ基体1の上端に嵌着され、膨潤材130は、非膨潤性材131の上面に、その両側、即ち、スペーサ基体1の厚み方向に突出するよう固着一体とされており、冷却水の吸水に伴う膨潤によって、この突出部分も含めて図13の2点鎖線に示すように膨張する。従って、本補助調整部13は、ウォータジャケット3の上部でのウォータジャケットスペーサSの補助的な安定位置決め保持機能と、冷却水流通容量の補助的な調整機能とを奏する。
図12及び図13に示す補助調整部12或いは13を上記各調整部5〜10と併用することにより、ウォータジャケットスペーサSのウォータジャケット3内への挿入性を維持した上で、ウォータジャケットスペーサSのウォータジャケット3内での安定保持がより有効になされると共に、所期の冷却水流通容量のより精度の高い設定が可能となり、自動車エンジンの燃費向上等に大きく寄与する。
尚、上記実施例の調整部5,6、8、9及び10は、スペーサ基体1の内面に形成され、各膨潤材50、60、80、90及び100が膨潤によってボア壁4a側に膨張するようにした例について述べたが、スペーサ基体1の外面に形成して、反ボア壁4a側に膨張するよう構成することは可能である。従って、これらをスペーサ基体1の周方向に適宜配置すれば、多様な冷却水流通容量の設定がなし得、設計自由度がより広がることになる。更に、3気筒エンジン用に限らずその他のエンジンのウォータジャケット用スペーサにも本発明が適用可能であることは言うまでもない。その他、調整部の形態は、図例のものに限定されず、本発明を域脱しない限り他の形態も採用可能であることも言うまでもない。
本発明のウォータジャケットスペーサの例を示す斜視図である。 同ウォータジャケットスペーサが装着されるエンジンブロックの横断面図である。 (a)(b)は本発明のウォータジャケットスペーサの一実施形態としての図1のA−A線縦断面図であって、(a)は同スペーサをエンジンブロックのウォータジャケットに挿入した直後の状態を、(b)は冷却水を流通させた状態を、夫々示す。 (a)(b)は同ウォータジャケットスペーサの変形例を示す図3(a)(b)と同様図である。 (a)(b)(c)は同ウォータジャケットスペーサの別の変形例を示す同様図である。 (a)は本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のB−B線縦断面図であって、(b)(c)(d)はその変形例の同様図である。 (a)は更に別の変形例の部分切欠分解斜視図であり、(b)はその縦断面図である。 (a)は本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のC線矢視部部分切欠平面図、(b)はその変形例の同様図である。 本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のD−D線縦断面図である。 本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のE−E線縦断面図である。 本発明のウォータジャケットスペーサの別実施形態としての図1のF−F線縦断面図である。 本発明に適用可能な補助調整部を備えたウォータジャケットスペーサの一構成部分を示す縦断面図である。 同他の例を示す部分切欠縦断面図である。
符号の説明
1 スペーサ基体
1g 透孔(規制手段)
1h 堰堤(規制手段)
1i 堰堤(規制手段)
2 シリンダブロック
3 ウォータジャケット
5 調整部
50 膨潤材
51 非膨潤性材(芯材)
52 フック鋼板(芯材)
52a 透孔
53 網体(芯材)
53a 網目
54 繊維基材(芯材)
6 調整部
60 膨潤材
61 非膨潤性材(芯材)
7 調整部
70 膨潤材
71 多孔鋼板(芯材)
72 フック鋼板(芯材)
8 調整部
80 膨潤材
9 調整部
90 膨潤材
10 調整部
100 膨潤材
11 取付手段
S ウォータジャケットスペーサ

Claims (5)

  1. シリンダブロックのウォータジャケット内に嵌め入れられて、該ウォータジャケット内における冷却水の流通容量を調整する為のウォータジャケットスペーサであって、
    前記ウォータジャケットの形状に沿うよう成型されたスペーサ基体が、芯材と、該芯材に担持され冷却水により膨潤する膨潤材とよりなる調整部を備え、
    上記芯材が、多数の透孔を備えた板状体からなり、上記膨潤材がこの透孔を介して表裏に連通するよう板状体に担持一体とされ、
    上記膨潤材は、エラストマーに吸水性高分子材料を配合した水膨潤性エラストマーからなり、且つ、該吸水性高分子材料の配向方向に直交する方向が上記スペーサ基体の厚み方向と整合するよう上記芯材に担持され、
    上記膨潤材の冷却水による膨張が、上記芯材の担持拘束作用により、スペーサ基体の面域方向には規制され、概ね厚み方向には許容されるようにしたことを特徴とするウォータジャケットスペーサ。
  2. シリンダブロックのウォータジャケット内に嵌め入れられて、該ウォータジャケット内における冷却水の流通容量を調整する為のウォータジャケットスペーサであって、
    前記ウォータジャケットの形状に沿うよう成型されたスペーサ基体が、芯材と、該芯材に担持され冷却水により膨潤する膨潤材とよりなる調整部を備え、
    上記芯材が、多数の短繊維を面域方向に配向させた繊維基材からなり、上記膨潤材がこの繊維基材の繊維間に含浸するよう担持一体とされ、
    上記膨潤材は、エラストマーに吸水性高分子材料を配合した水膨潤性エラストマーからなり、且つ、該吸水性高分子材料の配向方向に直交する方向が上記スペーサ基体の厚み方向と整合するよう上記芯材に担持され、
    上記膨潤材の冷却水による膨張が、上記芯材の担持拘束作用により、スペーサ基体の面域方向には規制され、概ね厚み方向には許容されるようにしたことを特徴とするウォータジャケットスペーサ。
  3. シリンダブロックのウォータジャケット内に嵌め入れられて、該ウォータジャケット内における冷却水の流通容量を調整する為のウォータジャケットスペーサであって、
    前記ウォータジャケットの形状に沿うよう成型されたスペーサ基体が、芯材と、該芯材に担持され冷却水により膨潤する膨潤材とよりなる調整部を備え、
    上記芯材が、網体からなり、上記膨潤材がこの網体の網目を介して表裏に連通するよう網体の芯材に担持一体とされ、
    上記膨潤材は、エラストマーに吸水性高分子材料を配合した水膨潤性エラストマーからなり、且つ、該吸水性高分子材料の配向方向に直交する方向が上記スペーサ基体の厚み方向と整合するよう上記芯材に担持され、
    上記膨潤材の冷却水による膨張が、上記芯材の担持拘束作用により、スペーサ基体の面域方向には規制され、概ね厚み方向には許容されるようにしたことを特徴とするウォータジャケットスペーサ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のウォータジャケットスペーサにおいて、
    前記膨潤材が、上記エラストマーに上記吸水性高分子材料を配合してロール成型した水膨潤性エラストマーのシート状体からなり、このシート状体の厚み方向とスペーサ基体の厚み方向とを整合させるようにしたことを特徴とするウォータジャケットスペーサ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のウォータジャケットスペーサにおいて、
    前記調整部が、スペーサ基体の所定位置に取付手段を介して取付固定されるものであることを特徴とするウォータジャケットスペーサ。
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