JP4465042B2 - 粘着シ―ト類 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器内部の接合用途などに使用される、粘着シ―ト類本体とこれに貼り合わされた剥離ライナとからなる粘着シ―ト類(シ―ト、テ―プなど)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粘着シ―ト類は、様々な用途に利用されるため、高タツク、高接着性、凝集性を有するものが設計されている。とくに近年では、電子機器内部に粘着シ―ト類を利用するようになつている。このような用途では、上記の粘着特性に加えて、気密性の維持、揮発性のガス成分の低減なども求められている。
【0003】
ところで、粘着シ―ト類では、粘着面の保護や取り扱い性の点より、接着使用するまでの間、粘着剤層の表面に剥離ライナを貼り合わせるようにしており、アクリル系粘着剤では、良好な剥離性を得るため、表面にシリコ―ン処理を施した剥離ライナを使用している。しかし、このような剥離ライナを使用すると、粘着面にシリコ―ンが移行して、電子機器内部でシロキサンガスが発生し、これが原因で電子機器の腐食や誤動作を引き起こすことがあつた。
【0004】
このため、最近では、シリコ―ン処理を施していない剥離ライナの使用が検討され、その代表的なものとして、ポリエチレンフイルムなどのポリオレフインフイルムを使用する試みがなされている。このようなポリオレフインフイルムは、分子内にカ―ボネ―ト結合を持つポリエステル系重合体を主剤成分とした粘着剤層などに対して、とくに良好な剥離性を示すことが知られており、剥離ライナとしての性能を十分に期待できるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、本発明者らの検討によると、上記のようなポリオレフインフイルムを用いることで、シロキサンガスの発生を防止できても、それによつて電子機器の腐食や誤動作などの悪影響を確実に回避できない場合があることがわかつた。本発明者らは、この原因について、さらに検討してみたところ、ポリオレフインフイルム中には炭素数8〜20の炭化水素が少量含まれていて、これが粘着面に移行し、電子機器内部における高温の使用環境下でガス成分として揮散して、電子機器に悪影響を及ぼすものであることがわかつた。
【0006】
本発明は、このような事情に照らして、炭化水素ガスによる電子機器への悪影響を回避した粘着シ―ト類を提供することを目的としている。また、本発明は、炭化水素ガスによる悪影響だけでなく、シロキサンガスによる悪影響もなく、そのために、電子機器の腐食や誤動作などを確実に回避できるとともに、高接着力などの本来の粘着特性にすぐれ、また剥離ライナの剥離性にもすぐれた粘着シ―ト類を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的に対し、鋭意検討した結果、剥離ライナ中に含まれる炭素数8〜20の炭化水素の量を規制して、この剥離ライナから粘着剤層へ移行する炭化水素の量を特定値以下に低減すると、炭化水素ガスの発生による電子機器への悪影響を回避できることを見い出した。
【0008】
また、このような剥離ライナとして、低密度ポリエチレン、とくに直鎖低密度ポリエチレンからなるものを選択使用し、これを貼り合わせる粘着剤層として、分子内にカ―ボネ―ト結合を持つ特定のポリエステル系重合体またはこれと特定のアクリル系重合体を主剤成分としたものを使用すると、上記炭化水素ガスとさらにシロキサンガスによる悪影響がなく、電子機器の腐食や誤動作などを確実に回避できるとともに、高接着力などの粘着特性にすぐれ、また剥離ライナの剥離性にもすぐれた粘着シ―ト類が得られることを見い出した。
【0009】
本発明は、このような知見をもとにして、完成されたものである。
すなわち、本発明は、粘着シート類本体とこれに貼り合わされた剥離ライナとからなる、電子機器内部の接合用途に使用される粘着シート類において、粘着シート類本体における粘着剤層が、A)脂肪族系ポリカーボネートジオールを必須のポリオール成分としたポリエステル系重合体50〜100重量%と、B)ガラス転移温度が−10℃以下のアクリル系重合体50〜0重量%とを含有してなり、かつ剥離ライナの剥離層が低密度ポリエチレンからなると共に、剥離ライナを剥離した粘着シート類本体を85℃で10分加熱したときの炭化水素の発生ガス量が0.05μg/cm2 以下であることを特徴とする粘着シート類(請求項1)係るものである。
【0010】
また、本発明は、このような構成とされた粘着シート類としてとくに上記剥離ライナの剥離層が直鎖低密度ポリエチレンからなる粘着シート類(請求項)を提供できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着シ―ト類は、粘着シ―ト類本体とこれに貼り合わされた剥離ライナとからなり、剥離ライナを剥離した粘着シ―ト類本体を85℃で10分加熱したときの炭化水素の発生ガス量が0.05μg/cm2 以下、好ましくは0.03μg/cm2 以下、最も好ましくは0μg/cm2 であることを特徴とする。ここで、上記の炭化水素は、その多くが炭素数8〜20の範囲にあるものであり、この炭化水素を上記のように低減すると、この粘着シ―ト類を電子機器内部の接合用途に使用しても、炭化水素ガスに起因した電子機器の腐食や誤動作などの問題を引き起こすことはない。上記の発生ガス量が0.05μg/cm2 を超えると、上記問題をさけられなくなる。
【0012】
本発明において、粘着シ―ト類本体とこれに貼り合わされた剥離ライナとは、上記特性を満たす限り、その材料構成について、とくに限定されない。しかし、上記の炭化水素ガスによる悪影響だけでなく、シロキサンガスの発生による悪影響をも防止し、かつ高接着力などのすぐれた粘着特性と、さらにすぐれた剥離性を得るため、粘着シ―ト類本体における粘着剤層が、A)脂肪族系ポリカ―ボネ―トジオ―ルを必須のポリオ―ル成分としたポリエステル系重合体50〜100重量%と、B)ガラス転移温度が−10℃以下のアクリル系重合体50〜0重量%とを含有してなり、かつ剥離ライナの剥離層が低密度ポリエチレン、とくに直鎖低密度ポリエチレンからなる構成とされているのが望ましい。
【0013】
粘着シ―ト類本体の粘着剤層において、A成分のポリエステル系重合体は、脂肪族系ポリカ―ボネ―トジオ―ルを必須のポリオ―ル成分としたポリエステル、つまり脂肪族系ポリカ―ボネ―トジオ―ルを50重量%以上、好ましくは60重量%以上含有するポリオ―ル成分と、多塩基酸成分とのポリエステルであつて、重量平均分子量が1万〜20万、好ましくは2万〜15万、より好ましくは3万〜12万であるものが用いられる。このポリエステル系重合体の分子量が低くなりすぎると、接着力などの粘着特性に好結果が得られない。
【0014】
脂肪族系ポリカ―ボネ―トジオ―ルとは、つぎの式;
Figure 0004465042
(式中、Rは炭素数2〜20の脂肪族の炭化水素基である)
で表される繰り返し単位を有するジオ―ルであり、市販品として、ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD220PL」、「同CD210PL」、「同CD205PL」、「同CD220」、「同CD210」などがある。ポリオ―ル成分としては、これ以外に、エチレングリコ―ル、プロピレングリコ―ル、ブタンジオ―ル、ヘキサンジオ―ル、オクタンジオ―ル、デカンジオ―ル、オクタデカンジオ―ルなどの直鎖状のジオ―ルなどが用いられる。
【0015】
このようなポリオ―ル成分と反応させる多塩基酸成分は、炭素数が2〜20の脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨格としたものであり、上記の炭化水素基が直鎖状のものであつてもよいし、分枝状のものであつてもよい。たとえば、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、n−ヘキシルアジピン酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸などのジカルボン酸や、これらの酸無水物などの誘導体などが用いられる。
【0016】
粘着シ―ト類本体の粘着剤層において、B成分のアクリル系重合体は、A成分のポリエステル系重合体単独では初期接着性に劣る場合に、これを補うために、用いられるものである。このようなアクリル系重合体は、炭素数が4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50〜100重量%含有する単量体の重合体で、ガラス転移温度が−10℃以下、好ましくは−15℃以下(通常−90℃程度まで)となるものである。ガラス転移温度が−10℃より高くなると、初期接着性の改善効果に劣るため、好ましくない。
【0017】
上記の炭素数が4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルには、ブチル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、ラウリル基、イソミリスチル基などのアルキル基を有するものが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、酢酸ビニル、スチレン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ―ト、(メタ)アクリロニトリルなどの改質用単量体を使用してもよい。改質用単量体として、(メタ)アクリル酸などの酸成分の使用は、電子機器の金属への腐食の問題があり、好ましくない。
【0018】
粘着シ―ト類本体の粘着剤層において、上記A成分のポリエステル系重合体とB成分のアクリル系重合体との使用割合は、両者の合計量中、A成分のポリエステル系重合体が50〜100重量%、好ましくは60〜100重量%、B成分のアクリル系重合体が50〜0重量%下、好ましくは40〜0重量%であるのがよい。なお、上記A成分のポリエステル系重合体とB成分のアクリル系重合体との混合物を調製する際は、各重合体成分を別々に合成したのち、塊状または溶液状で混合するか、一方の重合体中で他方を重合するという方法で調製してもよく、さらには両者を同時に重合するという方法で調製してもよい。
【0019】
粘着シ―ト類本体の粘着剤層は、上記A成分のポリエステル系重合体またはこれとB成分のアクリル系重合体とを主剤成分としたものであるが、通常はこれを架橋処理して、粘着特性にすぐれたものとすることができる。架橋処理は、架橋剤として、ポリイソシアネ―ト化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などを加えて、これと上記の重合体に含まれる水酸基などの官能基と反応させればよい。また、このような粘着剤層中には、必要に応じて、粘着付与剤、無機または有機の充填剤、金属粉、顔料などの粉体、粒子状物、箔状物などの従来公知の各種の添加剤を任意に含ませることができる。
【0020】
粘着シ―ト類本体は、上記粘着剤層だけで構成してもよいが、通常は支持体の片面または両面に上記粘着剤層を設けてシ―ト状やテ―プ状などの形態とされるのが望ましい。支持体としては、ポリエステルフイルムなどのプラスチツクフイルム、紙、不織布、発泡体、金属箔、これらの積層物などが用いられる。また、粘着剤層の厚さは、通常5〜200μmの範囲にあるのがよい。
【0021】
このような粘着シ―ト類本体に貼り合わせる剥離ライナには、シリコ―ン処理していない剥離ライナとして、低密度ポリエチレン、とくに直鎖低密度ポリエチレンからなるものが好ましく用いられる。この剥離ライナは、上記ポリエチレン単独からなる単層フイルムであつてもよいし、上記ポリエチレンを剥離層としてこれに他のプラスチツクフイルムを2層ないしそれ以上積層した多層フイルムであつてもよい。上記の低密度ポリエチレンとは、密度が0.90〜0.93の範囲にあるものであり、また直鎖低密度ポリエチレンとは、エチレンとα−オレフインとを共重合させてなる直鎖型のものであり、α−オレフインには、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、4−メチルペンテン−1、デセン−1などが用いられる。
【0022】
本発明において、剥離ライナを剥離した粘着シ―ト類本体を85℃で10分加熱したときの炭化水素の発生ガス量が0.05μg/cm2 以下となるようにするには、剥離ライナ中に含まれる炭素数8〜20の炭化水素の量を規制して、剥離ライナから粘着剤層へ移行する炭化水素の量を低減すればよい。たとえば、低密度ポリエチレンのペレツトやフイルムに対し、溶剤抽出や加熱処理を施すなどして、低密度ポリエチレン中の炭素数8〜20の炭化水素の量を低減すればよい。また、多層フイルムでは、低密度ポリエチレンからなる剥離層を極めて薄い層とすることにより、剥離ライナ全体中の炭素数8〜20の炭化水素の絶対量を減らすことができるので、このような方法を採用してもよい。
【0023】
本発明の粘着シ―ト類は、上記特定の粘着シ―ト類本体と上記特定の剥離ライナとの組み合わせ構成においては、一般に、接着力(被着体:アルミニウム板)が0.5Kg/20mm幅以上、好ましくは0.8Kg/20mm幅以上であり、また、剥離ライナの剥離力が200g/50mm幅以下、好ましくは100g/50mm幅以下、より好ましくは50g/50mm幅以下である。
【0024】
本発明の粘着シ―ト類は、このように構成されていることにより、接着使用時に剥離ライナを剥離して電子機器部品の接合などに適用したときでも、炭化水素ガスの発生による電子機器内部への悪影響を回避することができる。また、とくに粘着剤層として分子内にカ―ボネ―ト結合を持つ特定のポリエステル系重合体またはこれと特定のアクリル系重合体を主剤成分としたものを用い、これに貼り合わせる剥離ライナとして低密度ポリエチレンからなるものを用いたものでは、上記炭化水素ガスとさらにシロキサンガスの発生による悪影響がいずれもなく、電子機器の腐食や誤動作などを確実に回避することができ、しかも高接着力などのすぐれた粘着特性を発現させることができ、さらに剥離ライナの粘着シ―ト類本体からの引き剥がしも容易に行うことができる。
【0025】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例によりなんら制限を受けるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。
【0026】
実施例1
撹拌機、温度計および水分離管を付した四つ口セパラブルフラスコに、液状のポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水酸基価56.1KOHmg/g〕250部、セバシン酸26.6部、触媒としてのチタニウムテトライソプロポキシド0.1部を仕込み、反応水排出溶剤としての少量のトルエンとキシレンの存在下、撹拌を開始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばらくすると水の流出分離が認められ、反応が進行し始めた。約25時間反応を続けて、重量平均分子量が3.8万のポリエステル系重合体Aの溶液を得た。
【0027】
このポリエステル系重合体Aの溶液に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物(日本ポリウレタン社製の「コロネ―トL」)3部(固形分)を加えて、混合し、粘着剤組成物の溶液とした。この溶液を、アプリケ―タを用いて、厚さが38μmのポリエチレンテレフタレ―トフイルム(以下、PETフイルムという)上に塗布し、120℃で3分間乾燥して、厚さが30μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層上に、剥離ライナとして、直鎖低密度ポリエチレン(エチレンとオクテン−1との共重合体樹脂)のペレツトをトルエンにより抽出し、減圧乾燥したものをフイルム化してなる、厚さが150μmのフイルム(密度0.915)を貼り合わせて、粘着テ―プとした。
【0028】
実施例2
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、溶媒としてトルエン100部と、アクリル酸イソノニル50部、アクリル酸エチル40部、メタクリル酸メチル6部、アクリル酸2−ヒドロキシルエチル4部、過酸化ベンゾイル0.2部を入れ、窒素気流中で重合し、ガラス転移温度が−42℃で、重量平均分子量が45万のアクリル系重合体Bの溶液を得た。
【0029】
このアクリル系重合体Bの溶液と、実施例1で得たポリエステル系重合体Aの溶液とを、ポリエステル系重合体A75部あたり、アクリル系重合体B25部となるように混合し、これにさらにトリメチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物(日本ポリウレタン社製の「コロネ―トL」)3部(固形分)加えて、混合し、粘着剤組成物の溶液とした。この粘着剤組成物の溶液を用いて、以下、実施例1と同様にして、粘着テ―プを作製した。
【0030】
実施例3
厚さが150μmの低密度ポリエチレンフイルム(密度0.92)を用意し、これを40℃の雰囲気下、7日間トルエン中に浸漬する抽出処理を施したのち、乾燥して、剥離ライナとした。この剥離ライナを使用するようにした以外は、実施例1と同様にして、粘着テ―プを作製した。
【0031】
実施例4
剥離ライナとして、実施例3と同様の抽出処理した低密度ポリエチレンフイルムを使用した以外は、実施例2と同様にして、粘着テ―プを作製した。
【0032】
比較例1
厚さが150μmの高密度ポリエチレンフイルム(密度0.94)を用意し、これをそのまま剥離ライナとして使用した以外は、実施例1と同様にして、粘着テ―プを作製した。
【0033】
比較例2
剥離ライナとして、実施例3で使用した厚さが150μmの低密度ポリエチレンフイルム(密度0.92)を、トルエン浸漬による抽出処理を施さずに、そのまま使用した以外は、実施例1と同様にして、粘着テ―プを作製した。
【0034】
上記の実施例1〜4および比較例1,2の各粘着テ―プについて、下記の方法で、剥離ライナを剥離した粘着テ―プ本体を85℃で10分加熱したときの炭化水素の発生ガス量を測定した。また、これとは別に、下記の方法により、上記の各粘着テ―プの接着力および剥離ライナの剥離力を測定した。これらの測定結果は、表1に示されるとおりであつた。
【0035】
<炭化水素の発生ガス量の測定>
粘着テ―プの剥離ライナを取り除き、秤量後、パ―ジ&トラツプヘツドスペ―スサンプラにより、85℃で10分加熱を行い、発生したガスを−120℃でコ―ルド・トラツプした。このトラツプ(発生ガス)成分について、ガスクロマトグラフ/質量分析計で炭素数8〜20の炭化水素の発生ガス量を測定した。
【0036】
<接着力の測定>
粘着テ―プを20mm×100mmに切断し、23℃,65%RHの雰囲気中で、粘着テ―プから剥離ライナを剥がして、被着体であるアルミニウム板に2kgロ―ラ1往復の条件で圧着したのち、30分後に、剥離速度300mm/分の条件で、180℃剥離接着力(kg/20mm幅)を測定した。
【0037】
<剥離ライナの剥離力の測定>
粘着テ―プを50mm×100mmに切断し、PETフイルム側を両面テ―プによつてステンレス板に固定したのち、23℃,65%RHの雰囲気中で、粘着テ―プから剥離ライナを引張り速度300mm/分の条件で剥離したときの剥離力(g/50mm幅)を測定した。
【0038】
Figure 0004465042
【0039】
上記表1の結果から明らかなように、実施例1〜4の各粘着テ―プは、比較例1,2の粘着テ―プと比べ、炭化水素の発生ガス量が少ないため、電子機器への悪影響がなく、また特定のポリエステル系重合体またはこれにアクリル系重合体を混合した粘着剤層と低密度ポリエチレンフイルムからなる剥離ライナとの組み合わせ構成であることにより、シロキサンガス発生による電子機器への悪影響もなく、しかも接着力が大きく、かつ剥離ライナの剥離性にもすぐれている。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、剥離ライナを剥離した粘着シ―ト類本体を85℃で10分加熱したときの炭化水素の発生ガス量が0.05μg/cm2 以下となるような構成としたことにより、電子機器の接合用途などに使用した場合の悪影響を回避した粘着シ―ト類を提供できる。また、本発明では、上記の構成に加え、分子内にカ―ボネ―ト結合を持つ特定のポリエステル系重合体またはこれと特定のアクリル系重合体を主剤成分とした粘着剤組成物と低密度ポリエチレンからなる剥離ライナとの組み合わせ構成としたことにより、上記の炭化水素ガスとさらにシロキサンガスの発生がみられず、電子機器の腐食や誤動作を確実に回避することができ、しかも高接着力などの本来の粘着特性にすぐれるとともに、剥離ライナの剥離性にもすぐれる粘着シ―ト類を提供できる。

Claims (2)

  1. 粘着シート類本体とこれに貼り合わされた剥離ライナとからなる、電子機器内部の接合用途に使用される粘着シート類において、粘着シート類本体における粘着剤層が、A)脂肪族系ポリカーボネートジオールを必須のポリオール成分としたポリエステル系重合体50〜100重量%と、B)ガラス転移温度が−10℃以下のアクリル系重合体50〜0重量%とを含有してなり、かつ剥離ライナが低密度ポリエチレンを剥離層とすると共に、剥離ライナを剥離した粘着シート類本体を85℃で10分加熱したときの炭化水素の発生ガス量が0.05μg/cm2 以下であることを特徴とする粘着シート類。
  2. 剥離ライナが直鎖低密度ポリエチレンを剥離層とする請求項に記載の粘着シート類。
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