JP4435635B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍機、空気調和機の圧縮機等に用いられるブラシレスモータの制御装置に関する。
従来、3相ブラシレスモータの駆動制御では、回転しているロータ位置に合わせて(同期させて)、各相のステータ巻線に通電する必要がある。ロータの位置検出において、空気調和機や冷蔵庫などで使用されている圧縮機では、内部が高温状態になり、ホールICなどのロータ位置を検出するセンサを設けることが困難である。そのため、ステータ巻線の誘起電圧を検出して、ロータ位置情報とする位置検出方法が一般的に用いられている。この位置検出方法は、3相巻線の2相に通電し、残り1相の無通電巻線を利用して、ロータ側磁石の回転により生じる誘起電圧を検出して、ロータ位置を確定し、次に通電する相を順次切り替えていく方法である。
この位置検出方法を使用したブラシレスモータの制御装置として、例えば図8に示すような構成が特許文献1に開示されている。ブラシレスモータの制御装置は、直流電源1をインバータ部2でスイッチングして三相交流として、ブラシレスモータ3に供給する。また、ブラシレスモータ3の電機子巻線の端子電圧(誘起電圧)U,V,Wと比較用基準電圧とをそれぞれ比較器4u,4v,4wで比較し、この比較結果である位置検出信号をマイクロコンピュータ5に入力する。
マイクロコンピュータ5は、ブラシレスモータ3のロータ3aを制御するために、その位置検出信号の変化点(位置検出点)を検出し、この検出点をもとにしてインバータ部2のトランジスタからなるスイッチング素子2u,2v,2w,2x,2y,2zを駆動し、かつその駆動期間をチョッピングする信号を制御回路6に出力する。比較用基準電圧は、インバータ部2の母線電圧Vccを抵抗回路7で1/2に分圧して得たものである。なお、抵抗回路7を構成する2つの抵抗の抵抗値は同じである。
ブラシレスモータ3を運転している場合、例えばステータ巻線の端子電圧Uが図9(a)に示す形となり、この端子電圧Uは比較器4uに入力する。なお、他のステータ巻線の端子電圧V,Wも同様の電圧波形となり、これら電圧波形の入力電圧が比較器4v,4wに入力する。
すると、比較器4uは、入力電圧と比較用基準電圧とを比較して、図9(b)に示す位置検出信号を出力する。比較器4v,4wも同様の位置検出信号を出力する。
マイクロコンピュータ5は、上記位置検出信号の変化をもとにしてステータ巻線の通電切替タイミングを算出する。また、ブラシレスモータ3の現回転数および目標回転数をもとにしてPWMのデューティ比(オンオフ比)を算出する。
制御回路6は、マイクロコンピュータ5によって算出された通電切替タイミングおよび所定デューティ比のチョッピング情報をもとにして、図9(c)に示すようなインバータ部2のトランジスタを駆動する信号を出力する。
そして、ブラシレスモータ3の制御において、PWM信号のデューティ比のオン時間を長くすると、ブラシレスモータ3の回転数が上昇する。デューティ比のオン時間を短くすると、ブラシレスモータ3の回転数が下降する。このようにしてデューティ比のオン時間を可変することにより、ブラシレスモータ3の回転数を目標回転数にすることができる。このようなブラシレスモータ3において、埋込磁石型のロータ3aを用いると、弱め界磁制御を行うことにより、リラクタンストルクを有効に利用できるという利点がある。
しかしながら、この埋込磁石型のロータ3aを用いた場合、図10に示すように、誘起電圧の波形には、基準電圧とクロスするゼロクロス点Zp付近で平らになった平坦部分Ftができてしまう。位置検出がこの平坦部分Ftにおいて行われると、位置検出が遅れたり、早くなったりして、位置検出が不安定になるという不都合が生ずる。すると、位置検出精度が悪くなり、ブラシレスモータ3の運転が不安定となる。その結果、騒音、振動が増加し、モータ効率も悪化する。
ロータ3aの位置検出精度を高めるための技術が特許文献2に開示されている。すなわち、図11に示すように、母線電圧Vccを分圧するための抵抗回路7において、2つの抵抗7a、7b以外に、さらに複数の抵抗7c、7dを追加する。マイクロコンピュータ5からの制御信号によりスイッチング素子8a、8bをオンオフして、これらの追加した抵抗7c、7dの中間点を交互に短絡することによって、仮想中性点電圧よりも高い比較用基準電圧と低い比較用基準電圧を交互に切り換えるようにした上下変動型の仮想中性点電圧を生成する。この上下変動型の仮想中性点電圧と立ち上がり時における誘起電圧との交点あるいは仮想中性点電圧と立ち下がり時における誘起電圧との交点を各比較器4u,4v,4wにより比較検出する。これによって、上記の平坦部分Ftを外れた位置にゼロクロス点Zpをずらすことができ、位置検出の安定化を図り、ブラシレスモータ3を安定に運転することが可能となる。
特開平8−182378号公報 特開平11−146685号公報
特許文献2に記載されているように、位置検出のための比較用基準電圧となる仮想中性点を変化させることによって、位置検出が不安定になるという問題を解消できる。しかし、これを実現するために、仮想中性点を生成するためのスイッチング素子を設けるとともに、その駆動制御を行う必要が生じる。新たにスイッチング素子を設けることにより、部品点数が増え、しかもスイッチング素子を駆動するタイミングをインバータ部のスイッチングのタイミングに合わせなければならず、駆動制御が複雑になる。
そこで、本発明は、上記に鑑み、部品点数を増やさずに簡単な構成によって、位置検出の信頼性を高め、安定した運転を実現できるブラシレスモータの制御装置の提供を目的とする。
本発明は、直流電源をインバータ部でスイッチングしてブラシレスモータのステータ巻線に印加し、前記ステータ巻線に発生する誘起電圧から前記ブラシレスモータのロータの位置検出を行い、この位置検出情報に基づいて前記インバータ部を駆動して前記ステータ巻線の通電を切り替えるブラシレスモータの制御装置であって、前記誘起電圧の立ち上がり時あるいは立ち下がり時に、誘起電圧と前記インバータ部の母線電圧を1/2して所定量だけシフトして得られる基準電圧とを比較することにより位置検出を行う手段と、比較結果による位置検出信号に基づき電気角R相当の時間を算出する手段と、算出された時間に基づいて前記ステータ巻線の通電を切り替える切替時間を設定する手段と、前記位置検出を行った時点から前記切替時間経過後に通電切り替えを行う手段とを有するものである。
基準電圧は、母線電圧を抵抗値の異なる2つの抵抗によって分圧して決定される。これにより、基準電圧は、母線電圧を1/2した値よりも所定量だけ上下にシフトされ、母線電圧を1/2した値よりも低電圧あるいは高電圧となる。すなわち、基準電圧は、誘起電圧に生じる平坦部分を避けた電圧となり、位置検出を正確に行うことができ、位置検出が不安定になることを防げる。また、基準電圧の分圧比と同じ分圧比で誘起電圧を分圧した電圧を基準電圧と比較して、位置検出を行ってもよい。
ブラシレスモータをパルス幅変調方式で回転数制御する際、インバータ部の上相のスイッチング素子をPWMスイッチングする。このとき、位置検出のタイミングは、誘起電圧の立ち上がり時とし、基準電圧は、母線電圧を1/2した値よりも低電圧側に所定量シフトさせる。また、インバータ部の下相のスイッチング素子をPWMスイッチングするときには、位置検出のタイミングは、誘起電圧の立ち下がり時とし、基準電圧は、母線電圧を1/2した値よりも高電圧側に所定量シフトさせる。なお、電圧のシフトする量は、抵抗の分圧比によって決定される。
そして、誘起電圧と基準電圧を比較して、そのゼロクロス点を検出したときに位置検出信号が出力される。この位置検出信号に基づき前回の位置検出から今回の位置検出までの時間を計時して、この時間を電気角Rに相当する時間として、この時間に基づいて第1の切替時間および第2の切替時間を設定する。なお、電気角Rは、矩形波、正弦波等の通電方式に応じて120度、180度、90度等のように、(360/n)度とされる。nは自然数である。また、第1の切替時間から第2の切替時間までの間隔は、電気角R/2相当の時間とする。例えば、電気角120度の場合、第1の切替時間から第2の切替時間までの間隔は、電気角60度相当の時間とする。
他の通電の切替時間の設定として、ブラシレスモータの相数がM、極数がp極(pは偶数)であるとき、M/2×p回前の位置検出から今回の位置検出までの時間を計時して、この時間を電気角R×M/2×p相当の時間とし、この時間に基づいて第1の切替時間および第2の切替時間を設定する。例えば、3相ブラシレスモータの場合、3/2×p回前の位置検出から今回の位置検出までの時間を計時して、この時間を電気角R×3/2×p相当の時間とし、この時間に基づいて第1の切替時間および第2の切替時間を設定する。
本発明によると、ロータの位置検出を行う際に、従来のような誘起電圧と比較する基準電圧を切り替えるためのスイッチング素子を不要とし、その駆動を行うための制御も不要としながら、埋込磁石型ロータなどによって生ずる誘起電圧の平坦部分を避けた部分において位置検出を行うことができる。したがって、簡単な構成で信頼性の高いブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
本実施形態の3相ブラシレスモータを駆動するための制御装置の概略を図1に示す。本制御装置は、図8に示した従来のものとほぼ同じ構成であり、位置検出部および制御部から構成され、スイッチング素子、ダイオードからなる周知のインバータ部2を駆動制御する。
位置検出部は、ブラシレスモータ3のステータ巻線に発生する誘起電圧と比較用基準電圧とを比較してロータ3aの位置検出を行うものであり、インバータ部2の母線電圧を分圧することによって基準電圧を生成するための基準電圧用抵抗回路10と、誘起電圧と基準電圧とを比較する3つの比較器4u,4v,4wとから構成される。抵抗回路10は、2つの抵抗10x,10yからなり、それぞれの抵抗値は互いに異なるように設定されている。
制御部は、各比較器4u,4v,4wから入力された位置検出信号に基づいてインバータ部2のスイッチング素子2u,2v,2w,2x,2y,2zを制御するマイクロコンピュータ5と、マイクロコンピュータ5からの指令に基づいてスイッチング素子2u,2v,2w,2x,2y,2zに駆動信号を出力してインバータ部2を駆動する制御回路6とから構成される。
ここで、抵抗回路10の抵抗10xの抵抗値をX、抵抗10yの抵抗値をYとすると、X>Yとされる。このとき、基準電圧は、インバータ部2の母線電圧VccをY/(X+Y)倍した値となり、図2に示すように、母線電圧を1/2した従来の基準電圧よりも低くなる。すなわち、基準電圧は、母線電圧Vccを1/2した電圧より所定量だけ低電圧側にシフトすることになり、基準電圧は誘起電圧の平坦部分Ftに対応する電圧より低い値となる。これにより、平坦部分Ftを外れた位置にゼロクロス点Zpをずらすことができ、位置検出時の不安定要因を排除できる。
このとき、誘起電圧の立ち上がり時のゼロクロス点は前方にシフトし、誘起電圧の立ち下がり時のゼロクロス点は後方にシフトする。このままでは、位置検出間隔がばらついてしまう。そこで、誘起電圧の立ち下がり時にゼロクロス点検出を行わず、誘起電圧の立ち上がり時にのみゼロクロス点検出を行う。制御部は、誘起電圧の立ち上がり時に位置検出部から出力された位置検出信号に基づいてロータ3aの位置検出を行う。
図8に示す従来技術であれば、誘起電圧のゼロクロス点検出は、「U相立ち上がり」→「W相立ち下がり」→「V相立ち上がり」→「U相立ち下がり」→「W相立ち上がり」→「V相立ち下がり」→「U相立ち上がり」といった順に繰り返し行われる。位置検出間隔は、電気角60度相当の時間となる。一方、本実施形態では、誘起電圧の立ち上がり時にのみゼロクロス点検出を行うため、「U相立ち上がり」→「V相立ち上がり」→「W相立ち上がり」→「U相立ち上がり」といった順に繰り返し行われる。位置検出間隔は、電気角120度相当の時間となる。
次に、ロータ3aの位置検出を行なって、ブラシレスモータ3を駆動するときの動作を図3に基づいて説明する。「U相立ち上がり」時の位置検出のタイミングが発生すると(タイミングt1)、前回行った「W相立ち上がり」時の位置検出から今回の位置検出までの位置検出間隔である電気角120度相当の時間が測定される。この時間の測定は、マイクロコンピュータ5のタイマカウンタ機能を使用することによって行われる。マイクロコンピュータ5は、前回のゼロクロス点検出時の位置検出信号が入力したときから今回のゼロクロス点検出時の位置検出信号が入力したときまでの時間を計時する。この計時された時間が、電気角120度相当の時間となる。
そして、マイクロコンピュータ5は、電気角120度相当の時間に基づいてステータ巻線の通電を切り替える切替時間を設定する。通電の切り替えは2段階で行われ、第1の切替時間および第2の切替時間が設定される。第1の切替時間は、電気角30度相当の時間とされる。第2の切替時間は、第1の切り替え後からの時間であり、電気角60度相当の時間とされる。
切替時間の設定後、タイマの計時により、位置検出時(タイミングt1)から電気角30度相当の時間経過すると、1回目の通電切り替えを行う(タイミングt2)。通電を切り替えてから電気角60度相当の時間経過後(位置検出時からは電気角90度相当の時間経過後)に、2回目の通電切り替えを行う(タイミングt3)。その後、位置検出時から電気角120度相当の時間が経過して、「V相立ち上がり」時の位置検出のタイミングがくる(タイミングt4)。以降、同様に繰り返し、ブラシレスモータ3の駆動制御が行われる。
なお、ブラシレスモータ3の1回転分の時間に基づいて通電の切替時間を算出してもよい。ブラシレスモータ3の1回転分の時間は、次式から算出する。
(電気角120度相当の時間)×M/2×p
p:ブラシレスモータの極数(偶数)
Mはブラシレスモータの相数であり、ここではM=3となる。例えば、ブラシレスモータ3の極数が4極であるとき、ブラシレスモータ3の1回転前にあたる6回前の位置検出から今回の位置検出までの時間は、上記のように計時した電気角120度相当の時間から得られる。すなわち、1回転分の時間は電気角120度×6=720度相当の時間になる。このように算出したブラシレスモータ3の1回転分の時間に基づいて、第1の切替時間および第2の切替時間を設定する。なお、電気角120度相当の時間を計時する代わりに、電気角R×n相当の時間、例えばR=120度であると、電気角360度や720度相当の時間を計時してもよい。また、ブラシレスモータ3の極数は6極以上であってもよい。
また、第1の切替時間を電気角30度相当の時間、第2の切替時間を第1の通電切り替え後から電気角60度相当の時間としたが、これに限定されるものではない。例えば、実験により、ブラシレスモータ3の効率が最適となる第1の切替時間が電気角15度相当の値であれば、第1の切替時間を電気角15度相当の時間としてもよい。第2の切替時間は、同様に第1の通電切り替え後から電気角60度相当の時間とする。
上記実施形態では、抵抗回路10の各抵抗10x,10yの抵抗値の関係をX>Yとしたが、X<Yとしてもよい。この場合、図4に示すように、基準電圧は、インバータ部2の母線電圧を1/2した従来の基準電圧よりも高くなる。すなわち、基準電圧は、母線電圧Vccを1/2した電圧より所定量だけ高電圧側にシフトすることになり、基準電圧は誘起電圧の平坦部分Ftに対応する電圧より高い値となる。これにより、平坦部分Ftを外れた位置にゼロクロス点Zpをずらすことができ、位置検出時の不安定要因を排除できる。
このとき、誘起電圧の立ち上がり時のゼロクロス点は後方にシフトし、誘起電圧の立ち下がり時のゼロクロス点は前方にシフトする。このままでは、位置検出間隔がばらついてしまう。そこで、誘起電圧の立ち上がり時にゼロクロス点検出を行わず、誘起電圧の立ち下がり時にのみゼロクロス点検出を行う。制御部は、誘起電圧の立ち下がり時に位置検出部から出力された位置検出信号に基づいてロータ3aの位置検出を行う。ロータ3aの位置検出に基づくブラシレスモータ3の制御は、上記と同じである。
ところで、本制御装置において、ブラシレスモータ3をパルス幅変調方式で回転数制御する際、図5に示すように、上相のスイッチング素子2u,2v,2wをPWMスイッチングする。この場合、通電切り替え時に発生するダイオード還流時間が上相転流時と下相転流時とで異なる。これは、下相転流時にはDC電流の回生が発生するため、モータ巻線電流の立ち下がりが早くなり、ダイオード還流時間もその分上相転流時に比べ短くなるためである。ダイオード還流中は、誘起電圧の検出が不可能であるため、このダイオード還流時間はなるべく短いことが望ましい。したがって、上相のスイッチング素子2u,2v,2wをPWMスイッチングする場合は、ダイオード還流時間が長くなる上相転流時、つまり誘起電圧の立ち下がり時にゼロクロス点検出を行わず、ダイオード還流時間が短くなる下相転流時、つまり誘起電圧の立ち上がり時にのみゼロクロス点検出を行う。これにより、位置検出の信頼性を向上することができる。
また、ブラシレスモータ3をパルス幅変調方式で回転数制御する際、図6に示すように、下相のスイッチング素子2x,2y,2zをPWMスイッチングする場合には、上相転流時はDC電流の回生が発生するため、モータ巻線電流の立下がりが早くなり、ダイオード還流時間もその分、下相転流時に比べ短くなる。したがって、下相のスイッチング素子2x,2y,2zをPWMスイッチングする場合は、ダイオード還流時間が長くなる下相転流時、つまり誘起電圧の立ち上がり時にゼロクロス点検出を行わず、ダイオード還流時間が短くなる上相転流時、つまり誘起電圧の立ち下がり時にのみゼロクロス点検出を行う。これにより、位置検出の信頼性を向上することができる。
さらには、誘起電圧および基準電圧を同じ比で分圧した電圧を比較器4u,4v,4wへの入力信号としてもよい。図7に示すように、各相の誘起電圧を分圧するための抵抗回路11を設ける。抵抗回路11は、各相に対応して3組とされ、同じ分圧比で各相の誘起電圧を分圧する。抵抗回路11は、2つの抵抗11u1,11u2,11v1,11v2,11w1,11w2からなり、抵抗11u1,11u2における分圧比は、基準電圧用抵抗回路10における分圧比と同じ比となるように抵抗値が設定されている。他の抵抗11v1,11v2,11w1,11w2も同様である。その他の構成は、図1に示す上記実施形態と同じである。
U相の誘起電圧は、抵抗回路11の抵抗11u1、11u2で分圧され、比較器4uに入力される。V相、W相も同様に、抵抗11v1、11v2、抵抗11w1、11w2で分圧され、比較器4v,4wに入力される。また、基準電圧用抵抗回路10により、インバータ部2の母線電圧を1/2し、さらに所定量だけシフトし、抵抗回路11と同じ分圧比で分圧して、この基準電圧が比較器4u,4v,4wに入力される。このように、誘起電圧および基準電圧を同じ分圧比で分圧することにより、比較器4u,4v,4wに入力される分圧後の電圧を比較器4u,4v,4wの動作範囲内に収めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。本実施形態では、3相ブラシレスモータに適用したが、2相、4相のブラシレスモータに適用してもよい。また、電気角も120度以外に、90度、180度の場合に適用してもよい。
本発明の一実施形態のブラシレスモータの制御装置の概略構成を示す図 誘起電圧の信号波形と基準電圧のゼロクロス点を示す図 ロータの位置検出のタイミングとステータ巻線の通電切替時期との関係を示す図 他の実施形態における誘起電圧の信号波形と基準電圧のゼロクロス点を示す図 インバータ部の上相のスイッチング素子をPWMスイッチングするときのタイムチャート インバータ部の下相のスイッチング素子をPWMスイッチングするときのタイムチャート 他の実施形態のブラシレスモータの制御装置の概略構成を示す図 従来のブラシレスモータの制御装置の概略構成を示す図 ブラシレスモータの各部の動作信号波形を示す図 従来の誘起電圧の信号波形と基準電圧のゼロクロス点を示す図 他の従来のブラシレスモータの制御装置の概略構成を示す図
符号の説明
2 インバータ部
3 ブラシレスモータ
3a ロータ
4u,4v,4w 比較器
5 マイクロコンピュータ
6 制御回路
10 抵抗回路
10x,10y 抵抗

Claims (5)

  1. 直流電源をインバータ部でスイッチングしてブラシレスモータのステータ巻線に印加し、前記ステータ巻線に発生する誘起電圧から前記ブラシレスモータのロータの位置検出を行い、この位置検出情報に基づいて前記インバータ部を駆動して前記ステータ巻線の通電を切り替えるブラシレスモータの制御装置であって、前記誘起電圧の立ち上がり時に、誘起電圧と前記インバータ部の母線電圧を1/2して所定量だけシフトして得る基準電圧とを比較することにより位置検出を行う手段と、比較結果による位置検出信号に基づき前回の位置検出から今回の位置検出までの時間を計時して、この時間を電気角R相当の時間とする手段と、電気角R/2相当の時間を第1の切替時間から第2の切替時間までの間隔として、前記ステータ巻線の通電を切り替える第1の切替時間および第2の切替時間を設定する手段と、前記位置検出を行った時点から前記切替時間経過後に通電切り替えを行う手段とを有することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  2. ブラシレスモータをパルス幅変調方式で回転数制御する際、インバータ部の上相のスイッチング素子をPWMスイッチングすることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
  3. 直流電源をインバータ部でスイッチングしてブラシレスモータのステータ巻線に印加し、前記ステータ巻線に発生する誘起電圧から前記ブラシレスモータのロータの位置検出を行い、この位置検出情報に基づいて前記インバータ部を駆動して前記ステータ巻線の通電を切り替えるブラシレスモータの制御装置であって、前記誘起電圧の立ち下がり時に、誘起電圧と前記インバータ部の母線電圧を1/2して所定量だけシフトして得られる基準電圧とを比較することにより位置検出を行う手段と、比較結果による位置検出信号に基づき前回の位置検出から今回の位置検出までの時間を計時して、この時間を電気角R相当の時間とする手段と、電気角R/2相当の時間を第1の切替時間から第2の切替時間までの間隔として、前記ステータ巻線の通電を切り替える第1の切替時間および第2の切替時間を設定する手段と、前記位置検出を行った時点から前記切替時間経過後に通電切り替えを行う手段とを有することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  4. ブラシレスモータをパルス幅変調方式で回転数制御する際、インバータ部の下相のスイッチング素子をPWMスイッチングすることを特徴とする請求項3記載のブラシレスモータの制御装置。
  5. 基準電圧は、母線電圧を抵抗値の異なる2つの抵抗によって分圧して決定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブラシレスモータの制御装置。
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