JP4432335B2 - 空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置およびその電子制御ユニット - Google Patents

空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置およびその電子制御ユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気圧を液圧に変換して車輪にブレーキ力を付与する空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置およびその電子制御ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を発生するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、ホイールシリンダに供給される液圧を制御するアンチスキッド液圧制御部と、エアタンクとエアマスタシリンダとの間にブレーキバルブと並列に接続されたソレノイド開閉エアバルブとを設け、車両の発進時に駆動輪のスリップを検出するとソレノイド開閉エアバルブを開いて車輪にブレーキ力を付与する空気圧‐液圧変換式ブレーキ制御装置が実用新案登録第2562962号公報に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第2562962号公報(第4乃至6ページ、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような空気圧‐液圧変換式ブレーキ制御装置において、エアバルブの自己診断を行うことは、故障を運転者に早く知らせる上で重要である。しかしながら、自己診断のためにエアバルブを短時間だけ開くとエアタンクからエアマスタシリンダに空気が流れて異音が発生し、運転者に不快感を与え、或いは車輪に不要なブレーキ力が付与される虞があった。
【0005】
本発明は、係る従来の不具合を解消するためになされたもので、エアタンクとエアマスタシリンダとの間にブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブを異音または不要なブレーキ力を発生することなく自己診断可能な空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置およびその電子制御ユニットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を送出するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する電子制御ユニットを備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置において、前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期であるときに、前記エアタンクから前記エアマスタシリンダに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけ前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を設けたことである。
【0007】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記エアバルブを開く前記微小時間が0.002秒程度であることである。
【0008】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を発生するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間に接続され前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する電子制御ユニットを備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置において、前記電子制御ユニットは、前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期に、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの接続を前記液圧制御ユニットにより遮断した状態で、前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を有することである。
【0009】
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記ホイールシリンダに前記液圧が供給されてブレーキ力を付与される車輪が駆動輪であり、前記エアバルブがソレノイド開閉エアバルブであることである。
【0010】
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記エアバルブの自己診断時期は、エンジン始動時のシステム初期状態であることである。
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を送出するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、を備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置に適用され、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニットにおいて、前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期であるときに、前記エアタンクから前記エアマスタシリンダに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけ前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を設けたことである。
請求項7に係る発明の構成上の特徴は、圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を発生するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間に接続され前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、を備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置に適用され、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニットにおいて、前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期に、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの接続を前記液圧制御ユニットにより遮断した状態で、前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を有することである。
【0011】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、ブレーキペダルが踏まれてブレーキバルブが作動されると、ブレーキペダルの操作量に応じた空気圧がエアマスタシリンダに供給され、該空気圧に応じた液圧がホイールシリンダに供給されて車輪にブレーキ力が付与される。例えば車両の発進時にアクセルが踏み込まれて車輪がスリップすると、エアバルブが開かれてエアタンクから圧縮空気がエアマスタシリンダに供給され、スリップを抑制するように車輪にブレーキ力が付与される。エアバルブが正常に作動するか否か自己診断するために、車両走行状態に応じて車輪にブレーキ力を付与する液圧制御ユニットが非作動状態で且つエアバルブの自己診断時期にエアタンクからエアマスタシリンダに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけエアバルブを駆動してエアバルブの動作チェックを行う。これにより、エアバルブの自己診断時に、エアタンクからエアマスタシリンダに空気が流れなくて異音が発生することがなく、運転者に不快感を与えることがない。さらに、車輪に不要なブレーキ力が付与されることも防止できる。また、液圧制御ユニットが非作動状態でエアバルブを開くので、車輪へのブレーキ力付与制御に影響を与えることがない。
【0012】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、自己診断のためにエアバルブを0.002秒程度の微小時間開くので、エアタンクからエアマスタシリンダへの空気の実質的な流れを生じることなく、エアバルブの動作チェックを行うことができる。
【0013】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、エアバルブが正常に作動するか否か自己診断するために、エアバルブの自己診断時期に、エアマスタシリンダとホイールシリンダとの接続を液圧制御ユニットにより遮断してエアバルブを開いてエアバルブの動作チェックを行うので、自己診断時にエアマスタシリンダからホイールシリンダに空気が流れることがなく、エアバルブの自己診断により不要なブレーキ力が車輪に付与されることがない。
【0014】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、駆動輪が許容値以上スリップすると、ソレノイド開閉エアバルブが開かれてエアタンクから圧縮空気がエアマスタシリンダに供給され、スリップを抑制するように駆動輪にブレーキ力が付与される。このソレノイド開閉エアバルブの自己診断を診断時に異音を発生することなく、車輪に不要なブレーキ力を付与することなく正確に行うことができる。
【0015】
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、エンジン始動時のシステム初期状態において、エアバルブが正常に動作するか否か自己診断するので、エアバルブが故障した状態で走行することを有効に防止することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニットは、エアバルブが正常に作動するか否か自己診断するために、車両走行状態に応じて車輪にブレーキ力を付与する液圧制御ユニットが非作動状態で且つエアバルブの自己診断時期にエアタンクからエアマスタシリンダに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけエアバルブを駆動してエアバルブの動作チェックを行う。これにより、エアバルブの自己診断時に、エアタンクからエアマスタシリンダに空気が流れなくて異音が発生することがなく、運転者に不快感を与えることがない。さらに、車輪に不要なブレーキ力が付与されることも防止できる。また、液圧制御ユニットが非作動状態でエアバルブを開くので、車輪へのブレーキ力付与制御に影響を与えることがない。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニットは、エアバルブが正常に作動するか否か自己診断するために、エアバルブの自己診断時期に、エアマスタシリンダとホイールシリンダとの接続を液圧制御ユニットにより遮断してエアバルブを開いてエアバルブの動作チェックを行うので、自己診断時にエアマスタシリンダからホイールシリンダに空気が流れることがなく、エアバルブの自己診断により不要なブレーキ力が車輪に付与されることがない。
【0016】
【実施の形態】
以下、本発明に係る空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態に係る空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置1では運転者がブレーキペダル2を踏むことにより左右の後輪3rl,3rrおよび左右の前輪3fl,3frに夫々ブレーキ力を付与する略同じ構成の後輪ブレーキ系統4rおよび前輪ブレーキ系統4fが分離して設けられている。図1において後輪および前輪ブレーキ系統4r,4fを夫々構成する構成部品は構成および作動が同じであるので、夫々対応する構成部品には同一の算用数字にローマ字のr、fを夫々付加した参照符号を付して前後を区別した。さらに、左右輪における同一構成部品には、前後輪を区別するローマ字のr、fの次にl、rを付加して左右を区別した。なお、明細書中で構成部品を前後左右の区別無く示すときは対応する算用数字のみを参照番号として付した。
【0017】
5は圧縮空気を貯溜するエアタンクで、後輪および前輪ブレーキ系統用に分けられた各区分5r,5fはデュアルブレーキバルブ6の後輪および前輪用ブレーキバルブ6r,6fの入力ポートに接続されている。デュアルブレーキバルブ6は運転者によりブレーキペダル2が踏まれると、その踏込み量である操作量に応じた空気圧を各ブレーキバルブ6r,6fの出力ポートから夫々出力するようになっている。ブレーキバルブ6r,6fの出力ポートは逆止弁7r,7fを介してエアマスタシリンダ8r,8fの空気圧室9r,9fに接続され、ブレーキバルブ6r,6fから出力された空気圧は、空気圧室9r,9fに摺動可能に嵌合されたエアピストン10r,10fに作用し、マスタシリンダ11r,11fのマスタピストンを押圧して液圧を管路12r,12fに送出する。マスタシリンダ11r,11fから送出された液圧は管路12r,12fにより液圧制御ユニット13を介して左右のホイールシリンダ14rl,14rr,14fl,14frに夫々供給され、例えばドラムブレーキのブレーキシューを拡張して左右の後輪3rl,3rr、左右の前輪3fl,3frにブレーキ力を付与する。19はブレーキ液を貯溜するリザーバで、マスタシリンダ11r,11fにブレーキ液を補給する。
【0018】
エアタンク5の各区分5r,5fとエアマスタシリンダ8r,8fの空気圧室9r,9fとの間には、ソレノイド開閉エアバルブ15r,15fがブレーキバルブ6r,6fと並列に接続されている。エアバルブ15r,15fを通過した圧縮空気がブレーキバルブ6r,6fに逆流することは逆止弁7r,7fにより阻止される。
【0019】
液圧制御ユニット13は管路12r,12fに各種ソレノイドバルブが接続されて構成されている。16r,16fは坂道を発進する場合にブレーキペダル2が解放された後にホイールシリンダ14内に設定液圧を保持するためのソレノイド液圧比例制御弁で、車両が坂道に停車したことを傾斜センサ30が検出すると左位置にシフトされ、入口側の液圧がゼロに低下しても出口側の液圧が、傾斜センサ30により検出された車両前後方向の傾斜角度に応じてソレノイド17r,17fに印加される電圧に比例した設定圧力に保持される。車両が坂道に停車された場合以外は、入口および出口を直通する右位置にシフトされている。ソレノイド液圧比例制御弁16r,16fの各入口および出口間には入口側から出口側への流れを許容する逆止弁が接続されている。後輪側のソレノイド液圧比例制御弁16rの入口側にはブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサ28が接続されている。
【0020】
ソレノイド液圧比例制御弁16r,16fの各出口に接続された管路12r,12fは分岐されて左右の後輪用ホイールシリンダ14rl,14rrおよび左右の前輪用ホイールシリンダ14fl,14frにソレノイド開閉弁18rl,18rrおよび18fl,18frを介して夫々接続されている。ソレノイド開閉弁18rl,18rr,18fl,18frの各入口および出口間には出口側から入口側への流れを許容する逆止弁が接続されている。19r,19fは液圧ポンプで、モータ20により回転駆動されてリザーバ21r,21fから逆止弁を介してブレーキ液を吸入し、逆止弁を介してソレノイド開閉弁18rl,18rrおよび18fl,18frの上流側に汲み上げる。リザーバ21r,21fは有底のケーシングを弱い圧縮スプリングで付勢されたピストンで密閉して構成されている。22r,22fは液圧ポンプ19r,19fから吐出された液圧の脈動を吸収するためのダンパである。ソレノイド開閉弁18rl,18rrおよび18fl,18frの各出口側とリザーバ21rおよび21fとの間には、ソレノイド開閉弁23rl,23rrおよび23fl,23frが夫々接続されている。
【0021】
空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置1のCPUを内蔵した電子制御ユニット25は、各車輪の車輪速度を検出する車輪速センサ26、ブレーキペダル2の踏み込みの有無を検出するフットブレーキセンサ27、ブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサ28、アクセルの踏み込み量を検出するスロットル開度センサ29、車両前後方向の傾斜角度を検出する傾斜センサ30から各検出信号が入力され、これら検出信号に基づいて制御プログラム、自己診断プログラムを実行し、制御信号をエアバルブ15r,15fおよび液圧制御ユニット13等に出力し、車輪へのブレーキ力付与を制御するとともに、エアバルブ15r,15fの故障等の異常時には異常ランプ31を点灯し、警報ブザー32を鳴らすようになっている。
【0022】
次に、上記実施の形態に係る空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の作動について説明する。ブレーキペダル2が踏まれて、ブレーキバルブ6r,6fが開かれると踏込み量に応じた空気圧がエアマスタシリンダ8r,8fの空気圧室9r,9fに供給され、マスタシリンダ11r,11fから各ホイールシリンダ14にブレーキ液圧が供給され、各車輪3にブレーキ力が付与される。フットブレーキセンサ27によりブレーキペダル2が踏み込まれたことが検出され、ブレーキ液圧センサ28が検出するブレーキ液圧が所定値以上になると、電子制御ユニット25はアンチスキッドブレーキ制御を行って各ソレノイド開閉弁18,23を開閉し、各車輪3が路面に対してスリップしないようにブレーキ力を増大、保持、減少する。
【0023】
車両の発進時にアクセルが踏み込まれたことがスロットル開度センサ29により検出されると、電子制御ユニット25は駆動輪スリップ制御を行う。車輪速センサ26fl,26frにより検出された従動輪、例えば前輪3fl,3frの車輪速度Sfl,Sfrの平均値から算出した車速Vと駆動輪、例えば後輪3rl,3rrの車輪速度Srl,Srrとから適切なスリップ率以上にスリップしている駆動輪を検出し、例えば左後輪3rlが過度にスリップしていると、エアバルブ15rが開かれ、空気圧がエアマスタシリンダ8rの空気圧室9rに供給され、マスタシリンダ11rから液圧が送出され、ソレノイド開閉弁18rlが開かれて左後輪3rl用のホイールシリンダ14rlに液圧が供給されて左後輪にブレーキ力が付与される。左後輪3rlの車輪速度Srlが低くなり過ぎるとソレノイド開閉弁18rlが閉じられ、ソレノイド開閉弁23rlが開かれてブレーキ力が減少される。左後輪3rlのスリップ率が適切な値になると、ソレノイド開閉弁23rlが閉じられてホイールシリンダ14rlの液圧が保持される。右後輪3rrは過度にスリップしていないので、ソレノイド開閉弁18rrは閉じられている。液圧ポンプ19r,19fは駆動輪スリップ制御の開始とともにモータ20により回転駆動され、ソレノイド開閉弁23rlが開いてリザーバ21rに排出されたブレーキ液は液圧ポンプ19rによりソレノイド開閉弁18rl,18rrの上流側に戻される。
【0024】
このようなエアバルブ15r,15fが正常に作動するか否か自己診断するために、図2に示す自己診断プログラムが実行され、先ずエンジン始動時で電子制御ユニット25を立ち上げるシステム初期状態であるか否か判定される(ステップS1)。システム初期状態は、液圧制御ユニット13が非作動状態で且つエアバルブ15r,15fの自己診断が実行される自己診断時期とされている。ブレーキの踏込みが無いことがフットブレーキセンサ27により検出され、且つエアブバルブ15r,15fを開く駆動輪スリップ制御等が実行されていないときは、液圧制御ユニット13が非作動状態であると判定される(ステップ2)。液圧制御ユニット13が非作動であると判定されると、一定時間、例えば5分以上停車しているか否か(ステップS3)、先回の自己診断の実行から所定時間、例えば30分経過したか否か(ステップS4)判定され、一定時間以上停車し、または先回の自己診断から所定時間経過していると、エアバルブ15r,15fの自己診断時期であると判定される。液圧制御ユニット13が非作動状態で且つエアバルブ15r,15fの自己診断が実行される自己診断時期であると判定されると、電子制御ユニット25はエアタンク5r,5fからエアマスタシリンダ8r,8fに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけエアバルブ15r,15fを駆動するためにエアバルブ15r,15fのソレノイドコイル33r,33fに0.002秒程度の微小時間だけ電圧を印加し(ステップS5,S7,S8)、ソレノイドコイル33r,33fに接続された電流計34r,34fにより電流の有無を検出して(ステップS6)、ソレノイドコイル33r,33fの異常の有無をチェックし、エアバルブ15r,15fについて自己診断する。ソレノイドコイル33r,33fの断線等により電流が無い場合は、エアバルブ15r,15fが異常であると判定し、ランプ31を点灯し、ブザー32を鳴らして警報する(ステップS9)。ソレノイドコイル33r,33fの異常が無い場合は、この自己診断プログラムを終了する。
【0025】
図2に示す自己診断プログラムでは、エアタンク5r,5fからエアマスタシリンダ8r,8fに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけエアバルブ15r,15fを駆動してエアバルブ15r,15fについて自己診断しているが、図3に示す自己診断プログラムでは、液圧制御ユニット13が非作動状態で且つエアバルブ15r,15fの自己診断が実行される自己診断時期であると判定されると、ソレノイド開閉弁18を閉状態とし、エアマスタシリンダ8r,8fとホイールシリンダ14との接続を遮断し(ステップS10)、エアバルブ15r,15fを駆動するためにソレノイドコイル33r,33fに短時間だけ電圧を印加し(ステップS5,S7',S8)、電流計34r,34fにより電流の有無を検出して(ステップS6)、ソレノイドコイル33r,33fの異常の有無をチェックし、エアバルブ15r,15fについて自己診断する。
【0026】
上記実施形態では、駆動輪スリップ制御においてエアバルブ15r,15fを開閉しているが、車両の旋回挙動等を横Gセンサなどから検出して走行中にエアバルブ15r,15fを開いて必要な車輪にブレーキ力を付与して車両の安定性を増大する車両挙動制御、或いは走行中のエアバルブ15r,15fの開通による駆動輪へのブレーキ力付与と燃料噴射制御とを組合わせて最適な駆動力を得るトラクションコントロールなどに本発明にかかる空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の実施形態の油圧回路図に電子制御ユニットのブロック図を示した系統図。
【図2】エアバルブの自己診断プログラムを示す図。
【図3】エアバルブの他の自己診断プログラムを示す図。
【符号の説明】
1…空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置、2…ブレーキペダル、3…車輪、4…ブレーキ系統、5…エアタンク、6…デュアルブレーキバルブ、6r,6f…ブレーキバルブ、8…エアマスタシリンダ、9r,9f…空気圧室、11r,11f…マスタシリンダ、12r,12f…管路、13…液圧制御ユニット、14…ホイールシリンダ、15…ソレノイド開閉エアバルブ(エアバルブ)、18,23…ソレノイド開閉弁、19…液圧ポンプ、25…電子制御ユニット、26…車輪速センサ、27…フットブレーキセンサ、28…ブレーキ液圧センサ、29…スロットル開度センサ、33…ソレノイドコイル、34…電流計。

Claims (7)

  1. 圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を送出するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する電子制御ユニットを備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置において、前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期であるときに、前記エアタンクから前記エアマスタシリンダに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけ前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を設けたことを特徴とする空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置。
  2. 請求項1において、前記エアバルブを開く前記微小時間が0.002秒程度であることを特徴とする空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置。
  3. 圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を発生するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間に接続され前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する電子制御ユニットを備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置において、
    前記電子制御ユニットは、前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期に、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの接続を前記液圧制御ユニットにより遮断した状態で、前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を有することを特徴とする空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記ホイールシリンダに前記液圧が供給されてブレーキ力を付与される車輪が駆動輪であり、前記エアバルブがソレノイド開閉エアバルブであることを特徴とする空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記エアバルブの自己診断時期は、エンジン始動時のシステム初期状態であることを特徴とする空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置。
  6. 圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を送出するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、を備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置に適用され、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニットにおいて、
    前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期であるときに、前記エアタンクから前記エアマスタシリンダに圧縮空気が実質的に移動しない微小時間だけ前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を設けたことを特徴とする空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニット。
  7. 圧縮空気を貯溜するエアタンクに接続されブレーキペダルの操作量に応じた空気圧を出力するブレーキバルブと、該ブレーキバルブから供給される空気圧に応じた液圧を発生するエアマスタシリンダと、該エアマスタシリンダから送出される液圧が供給されるホイールシリンダと、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの間に接続され前記ホイールシリンダに供給される液圧を制御する液圧制御ユニットと、前記エアタンクと前記エアマスタシリンダとの間に前記ブレーキバルブと並列に接続されたエアバルブと、を備えた空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置に適用され、車両走行状態を検出するセンサからの信号に基づいて前記液圧制御ユニットおよび前記エアバルブに制御信号を出力する空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニットにおいて、
    前記液圧制御ユニットが非作動状態で且つ前記エアバルブの自己診断時期に、前記エアマスタシリンダと前記ホイールシリンダとの接続を前記液圧制御ユニットにより遮断した状態で、前記エアバルブを駆動して前記エアバルブについての自己診断を実行する手段を有することを特徴とする空気圧‐液圧変換式ブレーキ装置の電子制御ユニット。
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