JP4382403B2 - 油圧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に搭載される旋回装置、走行装置、ロープウインチ装置、油圧ポンプ、油圧モータとして好適に用いられる油圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の建設機械に搭載される旋回装置、走行装置、ロープウインチ装置、油圧ポンプ、油圧モータ等として用いられる油圧装置は、内部に油液が満たされたハウジングと、該ハウジング内に収容された油圧機器とにより大略構成されている。
【0003】
そして、油圧装置として旋回装置を例に挙げると、この旋回装置のハウジング内に収容される油圧機器は、通常、油圧の給排によって回転駆動される油圧モータと、該油圧モータの回転を減速して大きなトルクを出力する減速機構とにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
実開平4−89150号公報
【0005】
ここで、上述した第1の従来技術による旋回装置のハウジングは、減速機構を収容し上端側に衝合面が設けられた下側ハウジング部材と、油圧モータを収容し下端側に衝合面が設けられた上側ハウジング部材とにより構成され、下側ハウジング部材と上側ハウジング部材とは、互いの衝合面を衝合させた状態でボルトによって一体的に締結されている。
【0006】
この場合、ハウジングの内部は、減速機構を潤滑する潤滑油、油圧モータを作動させる作動油等の油液によって満たされている。このため、下側ハウジング部材の衝合面と上側ハウジング部材の衝合面との間には、通常、環状のシール剤塗布部が設けられ、このシール剤塗布部に塗布されたシール剤によって潤滑油、作動油等の油液をハウジング内に封止する構成となっている。
【0007】
一方、第2の従来技術として、筒体と蓋体とからなるハウジングを備えた遊星歯車減速装置が提案されており、この遊星歯車減速装置は、ハウジングを構成する筒体と蓋体の衝合面に全周溝を設け、この全周溝内に液体パッキン等のシール剤を充填することにより、筒体と蓋体との衝合面間をシール剤によって液密にシールする構成となっている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献2】
特開平9−137859号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の従来技術による旋回装置は、通常、下側ハウジング部材の衝合面と上側ハウジング部材の衝合面のうち一方の衝合面にシール剤を環状に塗布した状態で、各ハウジング部材の衝合面を互いに衝き合わせることにより、該各ハウジング部材の衝合面間にシール剤を環状に塗布している。
【0010】
このため、各ハウジング部材の衝合面間でシール剤が押圧されるときに、シール剤塗布部から溢れたシール剤が、各ハウジング部材の衝合面に穿設されたボルト孔内に浸入し、ボルトの雄ねじ部やボルト孔の雌ねじ部に付着することにより、ボルトの破損を招くという問題がある。
【0011】
また、シール剤塗布部から溢れたシール剤が、各ハウジング部材の衝合面の外周縁部から外部に食み出した場合には、ハウジングの表面を塗装するときの塗料が、食み出したシール剤に付着することにより、塗膜が剥がれ易くなる。このため、ハウジングの塗装作業の前作業として、各ハウジング部材の衝合面から食み出したシール剤を除去しなければならず、その作業性が低下してしまうという問題がある。
【0012】
一方、第2の従来技術による遊星歯車減速装置は、ハウジングを構成する筒体と蓋体のうち少なくとも一方の衝合面に全周溝を設け、この全周溝内にシール剤を充填した状態で筒体と蓋体とを衝合させる構成となっている。
【0013】
このため、全周溝内に必要以上にシール剤が充填されることがあり、シール剤が無駄に使われてしまうという問題がある。また、全周溝内に必要以上にシール剤が充填された場合には、全周溝から余剰なシール剤が溢れ、この余剰なシール剤が筒体と蓋体との衝合面に流れ出し、当該衝合面に形成されたボルト孔に浸入してしまうという問題がある。
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、ハウジング部材の衝合面に設けられたシール剤塗布部からシール剤が溢れるのを抑えることができるようにした油圧装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、内部に油液が満たされたハウジングと、該ハウジング内に収容された油圧機器とを備えてなる油圧装置に適用される。
【0016】
そして、請求項1の発明の特徴は、ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、各ボルトが挿入されるボルト孔とシール剤塗布部との間に位置してシール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け、該シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成され各ボルト孔の周囲を円弧状をなして取囲む凹溝により構成したことにある。
【0017】
このように構成したことにより、互いに衝合するハウジング部材のシール剤塗布部にシール剤を環状に塗布した状態で、これら各ハウジング部材の衝合面を互いに衝合させると、シール剤は、各ハウジング部材の衝合面間で押圧され環状に広がる。このとき、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤が、衝合面に設けた各ボルト孔に向けて流れたとしても、この余剰なシール剤をボルト孔に達する前に円弧状の凹溝からなるシール剤収容凹部に収容することができる。このように、シール剤収容凹部は、シール剤塗布部から溢れたシール剤を捕捉して貯溜するダム効果を発揮するので、余剰なシール剤がボルト孔内に浸入してボルトに付着するのを抑えることができる。
【0018】
特に、シール剤収容凹部は、各ボルト孔毎にそれぞれ形成され各ボルト孔の周囲を円弧状をなして取囲む凹溝により構成しているので、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を、各ボルト孔に侵入する前に各凹溝内に捕捉することができる。
【0019】
請求項の発明によると前記シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成される前記凹溝と、該各凹溝と前記衝合面の外周縁部との間に環状に形成された全周溝とにより構成したことにある。このように構成したことにより、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を凹溝によって捕捉し、当該シール剤が各ボルト孔に侵入するのを抑えることができる。また、余剰なシール剤が衝合面の外周側に流れたときには、この余剰なシール剤を全周溝によって捕捉し、当該シール剤が衝合面の外周縁部から外部に食み出すのを抑えることができる。
【0020】
請求項の発明が採用した構成の特徴は、前記ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、前記各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、前記各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、前記各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、前記各ボルトが挿入されるボルト孔と前記シール剤塗布部との間に位置して前記シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け、前記各ハウジング部材には、前記シール剤塗布部よりも径方向の外側に突出し前記ボルト孔が形成された複数の突起部を設け、前記シール剤収容凹部は、前記シール剤塗布部と前記突起部との境界部分に前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成される凹溝により構成したことにある。このように構成したことにより、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤は、シール剤塗布部と突起部との境界部分に設けた各凹溝によって各ボルト孔に侵入する前に捕捉することができる。
【0021】
請求項の発明が採用した構成の特徴は、前記ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、前記各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、前記各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、前記各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、前記各ボルトが挿入されるボルト孔と前記シール剤塗布部との間に位置して前記シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け、該シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔よりも径方向の外側に位置して前記シール剤塗布部と前記各ボルト孔との間に環状に形成された全周溝により構成したことにある。
【0022】
このように構成したことにより、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を全周溝によって捕捉し、当該シール剤が各ボルト孔に侵入するのを抑えることができる。即ち、シール剤塗布部と各ボルト孔との間を全周溝によって遮断することができ、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を、全周溝によって確実に捕捉することができる。
【0023】
請求項の発明が採用した構成の特徴は、前記ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、前記各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、前記各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、前記各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、前記各ボルトが挿入されるボルト孔と前記シール剤塗布部との間に位置して前記シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け、該シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔よりも径方向の外側に位置して前記シール剤塗布部と前記各ボルト孔との間に環状に形成された第1の全周溝と、該第1の全周溝よりも径方向の外側に位置して前記シール剤塗布部と前記衝合面の外周縁部との間に環状に形成された第2の全周溝とにより構成したことにある。
【0024】
このように構成したことにより、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤のうち、各ボルト孔側に流れたシール剤は第1の全周溝によって確実に捕捉することができ、衝合面の外周側に流れたシール剤は第2の全周溝によって確実に捕捉することができる。
【0025】
請求項の発明は、ハウジング内に収容された油圧機器は、油圧モータと、該油圧モータの回転を減速して出力する減速機構とにより構成してなる減速装置としたことにある。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油圧装置の実施の形態を油圧ショベルに搭載された旋回装置を例に挙げ図1ないし図19を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1ないし図9は本発明の第1の実施の形態を示している。
【0027】
図中、1は油圧ショベルの下部走行体と上部旋回体との間に設けられた旋回輪で、該旋回輪1は、下部走行体側の丸胴2に固着された内輪1Aと、上部旋回体側の旋回フレーム3に固着された外輪1Bと、内輪1Aと外輪1Bとの間に配設された複数の鋼球1C(1個のみ図示)とからなり、内輪1Aの内周側には全周に亘って内歯1Dが形成されている。そして、旋回フレーム3に固着された外輪1Bが内輪1Aの周囲を回転することにより、上部旋回体が下部走行体上で旋回する構成となっている。
【0028】
11は下部走行体と上部旋回体との間に設けられた油圧装置としての旋回装置で、該旋回装置11は、回転源の回転を減速して旋回輪1に大きな回転力を伝達することにより、上部旋回体(旋回フレーム3)を下部走行体(丸胴2)上で旋回させるものである。そして、旋回装置11は、後述のハウジング12、油圧モータ23、減速機24等により構成されている。
【0029】
12は旋回装置11の外殻をなすハウジングで、該ハウジング12は、後述の下側ハウジング部材13、中間ハウジング部材15、上側ハウジング部材17、各ボルト16,18等により構成されている。そして、ハウジング12内は、潤滑油等の油液(図示せず)によって満たされ、後述の油圧モータ23、減速機24等が収容されるものである。
【0030】
13はハウジング12の下側部分を構成する下側ハウジング部材で、該下側ハウジング部材13は、軸方向に延びる円筒部13Aと、該円筒部13Aの下側に設けられた大径なフランジ部13Bとにより段付き円筒状に形成され、フランジ部13Bはボルト14を用いて旋回フレーム3上に固着されている。ここで、円筒部13Aの上端部は平坦な環状の衝合面13Cとなり、この衝合面13Cには、複数のボルト孔としての雌ねじ孔13D,13D,…が周方向に間隔をもって螺設されると共に、後述の各凹溝20が設けられる構成となっている(図2参照)。
【0031】
15はハウジング12の上,下方向の中間部分を構成する中間ハウジング部材で、該中間ハウジング部材15は、軸方向に延びる円筒部15Aと、該円筒部15Aの内周面に全周に亘って形成された内歯15Bとにより大略構成されている。ここで、円筒部15Aの下端側には、径方向内側に張出した環状の張出し部15Cが設けられ、該張出し部15Cの下面は、下側ハウジング部材13の衝合面13Cに衝き合わされる平坦な下側衝合面15Dとなっている。また、張出し部15Cには、下側ハウジング部材13の各雌ねじ孔13Dと対応する位置に、ボルト孔としての複数のボルト挿通孔15E,15E,…が設けられている(図6参照)。
【0032】
一方、円筒部15Aの上端側には、図6に示すように、径方向外側に突出する複数の突起部15F,15F,…が設けられている。また、円筒部15Aおよび各突起部15Fの上面は、後述する上側ハウジング部材17の衝合面17Cに衝き合わされる上側衝合面15Gとなり、該各上側衝合面15Gには、ボルト孔としての雌ねじ孔15Hが設けられると共に、後述の各凹溝22が設けられる構成となっている。
【0033】
そして、中間ハウジング部材15は、ボルト挿通孔15Eに挿通したボルト16を下側ハウジング部材13の雌ねじ孔13Dに螺着することにより、下側ハウジング部材13に締結されている。これにより、下側ハウジング部材13の衝合面13Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとが衝合し、これら各衝合面13C,15D間は、両者間に設けられた後述のシール剤塗布部19によってシールされる構成となっている。
【0034】
17はハウジング12の上側部分を構成する上側ハウジング部材で、該上側ハウジング部材17は、後述する油圧モータ23のハウジングとなるもので、中間ハウジング部材15の上端側を施蓋する蓋部17Aを有している。ここで、蓋部17Aの外周側には、中間ハウジング部材15の各突起部15Fと対応する位置に複数の突起部17Bが突設されている。また、蓋部17Aの外周側および各突起部17Bの下面は、中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gに衝き合わされる衝合面17Cとなり、該各衝合面17Cにはボルト孔としてのボルト挿通孔17Dが設けられている。
【0035】
そして、上側ハウジング部材17は、ボルト挿通孔17Dに挿通したボルト18を中間ハウジング部材15の雌ねじ孔15Hに螺着することにより、中間ハウジング部材15に締結されている。これにより、中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gと上側ハウジング部材17の衝合面17Cとが衝合し、これら各衝合面15G,17C間は、両者間に設けられた後述のシール剤塗布部21によってシールされる構成となっている。
【0036】
次に、下側ハウジング部材13と中間ハウジング部材15との衝合面間に設けられる下側シール剤塗布部と下側シール剤収容凹部について説明する。
【0037】
19は下側ハウジング部材13の衝合面13Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間に設けられた下側のシール剤塗布部で、該シール剤塗布部19は、各衝合面13C,15D間で油液封止用のシール剤が塗布される部位である。そして、シール剤塗布部19は、図2および図3に示すように、衝合面13Cのうち各雌ねじ孔13Dよりも径方向の外側となる範囲に環状に形成され、下側ハウジング部材13と中間ハウジング部材15との接合部分を液密にシールするものである。
【0038】
ここで、シール剤塗布部19を形成する場合には、例えば図4に示すように、液体パッキンと呼ばれるシリコン系の液状のシール剤19Aを、下側ハウジング部材13の衝合面13C上に環状に塗布する。次に、図5に示すように、衝合面13Cに中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dを衝き合わせることにより、シール剤19Aは、各衝合面13C,15D間で押圧されて薄肉な環状のシール剤塗布部19を形成する。
【0039】
20,20,…は下側ハウジング部材13の衝合面13Cに設けられたシール剤収容凹部としての複数本の凹溝で、これら各凹溝20は、図2および図3に示すように、衝合面13Cの各雌ねじ孔13Dとシール剤塗布部19との間に位置し、各雌ねじ孔13D毎にそれぞれ形成されている。ここで、各凹溝20は、雌ねじ孔13Dの周囲を取囲むように半円弧状をなし、例えば鋳造等の手段を用いて下側ハウジング部材13に一体形成されている。
【0040】
そして、各凹溝20は、下側ハウジング部材13の衝合面13Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間にシール剤塗布部19を形成するときに、シール剤塗布部19から溢れた余剰なシール剤19Aを捕捉し、この余剰なシール剤19Aが、下側ハウジング部材13の雌ねじ孔13D、中間ハウジング部材15のボルト挿通孔15Eに浸入するのを抑えるものである。
【0041】
即ち、シール剤塗布部19を形成するときには、図4に示すように、下側ハウジング部材13の衝合面13C上にシール剤19Aを環状に塗布する。次に、図5に示すように、衝合面13Cに中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dを衝き合わせる。これにより、各衝合面13C,15D間で押圧されたシール剤19Aの一部(余剰分)は、適正なシール剤塗布部19の範囲から溢れ出し、下側ハウジング部材13の雌ねじ孔13D、中間ハウジング部材15のボルト挿通孔15Eに向けて流れる。しかし、シール剤塗布部19から溢れた余剰のシール剤19Aは、雌ねじ孔13Dやボルト挿通孔15Eに達する前に、凹溝20によって捕捉される構成となっている。
【0042】
次に、中間ハウジング部材15と上側ハウジング部材17との衝合面間に設けられる上側シール剤塗布部と上側シール剤収容凹部について説明する。
【0043】
21は中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gと上側ハウジング部材17の衝合面17Cとの間に設けられた上側のシール剤塗布部で、該シール剤塗布部21は、各衝合面15G,17C間で油液封止用のシール剤が塗布される部位である。そして、シール剤塗布部21は、図6および図7に示すように、上側衝合面15Gのうち各雌ねじ孔15Hよりも径方向の内側となる範囲に環状に形成され、中間ハウジング部材15と上側ハウジング部材17との接合部分を液密にシールするものである。
【0044】
ここで、シール剤塗布部21を形成する場合には、例えば図8に示すように、液体パッキンと呼ばれるシリコン系の液状のシール剤21Aを、中間ハウジング部材15の上側衝合面15G上に環状に塗布する。次に、図9に示すように、上側衝合面15Gに上側ハウジング部材17の衝合面17Cを衝き合わせることにより、シール剤21Aは、各衝合面15G,17C間で押圧されて薄肉な環状のシール剤塗布部21を形成する。
【0045】
22,22,…は中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gに設けられたシール剤収容凹部としての複数本の凹溝で、これら各凹溝22は、図6および図7に示すように、上側衝合面15Gの各雌ねじ孔15Hとシール剤塗布部21との間に、各雌ねじ孔15H毎にそれぞれ形成されている。ここで、各凹溝22は、シール剤塗布部21と各突起部15Fとの境界部分に円弧状に形成されている。
【0046】
そして、各凹溝22は、中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gと上側ハウジング部材17の衝合面17Cとの間にシール剤塗布部21を形成するときに、シール剤塗布部21から溢れた余剰なシール剤21Aを捕捉し、この余剰なシール剤21Aが、中間ハウジング部材15の雌ねじ孔15H、上側ハウジング部材17のボルト挿通孔17D等に浸入するのを抑えるものである。
【0047】
即ち、シール剤塗布部21を形成するときには、図8に示すように、中間ハウジング部材15の上側衝合面15G上にシール剤21Aを環状に塗布する。次に、図9に示すように、上側衝合面15Gに上側ハウジング部材17の衝合面17Cを衝き合わせる。これにより、各衝合面15G,17C間で押圧されたシール剤21Aの一部(余剰分)は、適正なシール剤塗布部21の範囲から溢れ出し、中間ハウジング部材15の雌ねじ孔15H、上側ハウジング部材17のボルト挿通孔17Dに向けて流れる。しかし、シール剤塗布部21から溢れた余剰のシール剤21Aは、雌ねじ孔15Hやボルト挿通孔17Dに達する前に、凹溝22によって捕捉される構成となっている。
【0048】
23はハウジング12内に収容された油圧モータで、該油圧モータ23は、後述の減速機24と共に減速装置(油圧機器)を構成している。そして、油圧モータ23は、油圧源(図示せず)からの圧油の給排によってモータ軸23Aを回転させるものである。
【0049】
24は油圧モータ23と一緒にハウジング12内に収容された減速機で、該減速機24は、1段目の遊星歯車減速機構25と、2段目の遊星歯車減速機構26と、出力軸27とにより大略構成されている。また、出力軸27の下端側には、ハウジング12から突出するピニオン27Aが設けられ、該ピニオン27Aは旋回輪1の内歯1Dに噛合している。
【0050】
ここで、1段目の遊星歯車減速機構25は、油圧モータ23のモータ軸23Aにスプライン結合された太陽歯車25Aと、該太陽歯車25Aと中間ハウジング部材15の内歯15Bとに噛合し、太陽歯車25Aの周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車25B(1個のみ図示)と、これら各遊星歯車25Bを回転可能に支持するキャリア25Cとにより大略構成されている。
【0051】
一方、2段目の遊星歯車減速機構26は、1段目の遊星歯車減速機構25のキャリア25Cにスプライン結合された太陽歯車26Aと、該太陽歯車26Aと中間ハウジング部材15の内歯15Bとに噛合し、太陽歯車26Aの周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車26B(1個のみ図示)と、これら各遊星歯車26Bを回転可能に支持するキャリア26Cとにより大略構成され、キャリア26Cには、出力軸27の上端側がスプライン結合されている。
【0052】
そして、上述の如く構成された減速機24は、油圧モータ23(モータ軸23A)の回転を各遊星歯車減速機構25,26によって2段減速して出力軸27に伝達し、該出力軸27のピニオン27Aを大きなトルクをもって回転させるものである。
【0053】
本実施の形態による旋回装置11は上述の如き構成を有するもので、油圧モータ23のモータ軸23Aが回転すると、このモータ軸23Aの回転が、減速機24の各遊星歯車減速機構25,26によって2段減速され、この減速された回転が出力軸27に伝わることにより、ピニオン27Aは大きなトルクをもって回転する。
【0054】
そして、ピニオン27Aが旋回輪1の内輪1Aに設けた内歯1Dと噛合しつつ内輪1Aに沿って公転し、このピニオン27Aの公転力が、ハウジング12を介して旋回フレーム3に伝わることにより、該旋回フレーム3を丸胴2上で旋回させることができる。
【0055】
ここで、本実施の形態による旋回装置11は、ハウジング12を構成する下側ハウジング部材13の衝合面13Cのうち、各雌ねじ孔13Dとシール剤塗布部19との間にそれぞれ凹溝20を形成し、中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gのうち、各雌ねじ孔15Hとシール剤塗布部21との間にそれぞれ凹溝22を形成する構成としている。
【0056】
これにより、下側ハウジング部材13の衝合面13Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間にシール剤塗布部19を形成するときに、シール剤塗布部19から余剰なシール剤19Aが溢れたとしても、この余剰なシール剤19Aを凹溝20内に捕捉することができる。このように、各凹溝20は、シール剤塗布部19から溢れた余剰なシール剤19Aを捕捉して貯溜するダム効果を発揮するので、余剰なシール剤19Aが下側ハウジング部材13の雌ねじ孔13D、中間ハウジング部材15のボルト挿通孔15Eに浸入するのを確実に抑えることができる。
【0057】
また、これと同様に、中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gと上側ハウジング部材17の衝合面17Cとの間にシール剤塗布部21を形成するときに、シール剤塗布部21から余剰なシール剤21Aが溢れたとしても、この余剰なシール剤21Aを凹溝22内に捕捉することができる。このように、各凹溝22は、シール剤塗布部21から溢れた余剰なシール剤21Aを捕捉して貯溜するダム効果を発揮するので、余剰なシール剤21Aが中間ハウジング部材15の雌ねじ孔15H、上側ハウジング部材17のボルト挿通孔17Dに浸入するのを確実に抑えることができる。
【0058】
これにより、下側ハウジング部材13と中間ハウジング部材15との間を締結するボルト16にシール剤19Aが付着したり、中間ハウジング部材15と上側ハウジング部材17との間を締結するボルト18にシール剤21Aが付着するのを防止し、これらボルト16,18の破損等を抑えることができる。従って、保守、点検時における旋回装置11の分解作業、組立作業を容易に行うことができる。
【0059】
また、例えば上述した第2の従来技術のように、各ハウジング部材の衝合面にシール剤を充填するための全周溝を設ける場合に比較して、下側ハウジング部材13の衝合面13Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間に塗布されるシール剤19Aの量を低減すると共に、中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gと上側ハウジング部材17の衝合面17Cとの間に塗布されるシール剤21Aの量を低減することができる。従って、シール剤19A,21Aの無駄を省き、旋回装置11の製造コストを低減することができる。
【0060】
次に、図10ないし図13は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、シール剤収容凹部を、各ボルト孔とシール剤塗布部との間にそれぞれ形成される凹溝と、該各凹溝と衝合面の外周縁部との間に形成された全周溝とによって構成したことにある。
【0061】
なお、本実施の形態では、下側ハウジング部材と中間ハウジング部材との間に形成される下側シール剤収容凹部を例に挙げて説明するに、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0062】
図中、31は第2の実施の形態による下側ハウジング部材で、該下側ハウジング部材31は、第1の実施の形態による下側ハウジング部材13に代えて本実施の形態に用いたものである。ここで、下側ハウジング部材31は、第1の実施の形態によるものとほぼ同様に、軸方向に延びる円筒部31Aと、該円筒部31Aの下側に設けられた大径なフランジ部31Bとにより段付き円筒状に形成されている。そして、円筒部31Aの上端部には環状の平坦な衝合面31Cが設けられ、該衝合面31Cには複数のボルト孔としての雌ねじ孔31Dが螺設されている。
【0063】
しかし、本実施の形態による下側ハウジング部材31は、その衝合面31Cに、後述の各凹溝32と全周溝33とが設けられている点で、第1の実施の形態に用いた下側ハウジング部材13とは異なるものである。
【0064】
32,32,…は下側ハウジング部材31の衝合面31Cに設けられたシール剤収容凹部としての複数本の凹溝で、これら各凹溝32は、衝合面31Cの各雌ねじ孔31Dとシール剤塗布部19との間に位置し、各雌ねじ孔31D毎にそれぞれ形成されている。ここで、各凹溝32は、雌ねじ孔31Dの周囲を取囲むように半円弧状をなし、例えば鋳造等の手段を用いて下側ハウジング部材31に一体形成されている。
【0065】
そして、各凹溝32は、図11ないし図13に示すように、下側ハウジング部材31の衝合面31Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間にシール剤塗布部19を形成するときに、シール剤塗布部19から溢れた余剰なシール剤19Aを捕捉し、この余剰なシール剤19Aが、下側ハウジング部材31の雌ねじ孔31D、中間ハウジング部材15のボルト挿通孔15Eに浸入するのを抑えるものである。
【0066】
33は各凹溝32と共に下側ハウジング部材31の衝合面31Cに設けられた全周溝で、該全周溝33は、衝合面31Cの外周縁部と各凹溝32との間に連続して環状に形成されている。ここで、全周溝33は、例えば旋削加工等の手段を用いることにより、衝合面31Cの外周縁部と同心上に形成されている。
【0067】
そして、全周溝33は、図11ないし図13に示すように、下側ハウジング部材31の衝合面31Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間にシール剤塗布部19を形成するときに、シール剤塗布部19から溢れた余剰なシール剤19Aを捕捉し、この余剰なシール剤19Aが、衝合面31Cの外周縁部から外部に食み出すのを抑えるものである。
【0068】
本実施の形態による旋回装置は上述の如き下側ハウジング部材31を有するもので、図11ないし図13に示すように、下側ハウジング部材31の衝合面31Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間にシール剤塗布部19を形成するときに、シール剤塗布部19から余剰なシール剤19Aが溢れると、この余剰なシール剤19Aは、各雌ねじ孔31Dに向けて流れると共に、衝合面31Cの外周側に流れる。
【0069】
しかし、各雌ねじ孔31Dに向けて流れた余剰なシール剤19は、シール剤塗布部19と各雌ねじ孔31Dとの間にそれぞれ設けた各凹溝32内に捕捉することができるので、余剰なシール剤19Aが下側ハウジング部材31の雌ねじ孔31D、中間ハウジング部材15のボルト挿通孔15Eに浸入するのを抑えることができる。これにより、下側ハウジング部材31と中間ハウジング部材15との間を締結するボルトにシール剤19Aが付着するのを防止し、当該ボルトの破損等を抑えることができるので、保守、点検時における旋回装置の分解作業、組立作業を容易に行うことができる。
【0070】
一方、衝合面31Cの外周側に流れた余剰なシール剤19は、衝合面31Cの外周縁部と各雌ねじ孔31Dとの間に設けた全周溝33内に捕捉することができるので、余剰なシール剤19Aが衝合面31Cの外周縁部から外部に食み出すのを抑えることができる。これにより、ハウジングの塗装を行う場合に、下側ハウジング部材31の衝合面31Cの外周縁部から食み出したシール剤19Aを除去する煩雑な前作業を不要にでき、塗装時の作業性を高めることができる。また、シール剤19Aの無駄を省くことができる。
【0071】
次に、図14ないし図17は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、シール剤収容凹部を、各ボルト孔とシール剤塗布部との間に形成された第1の全周溝と、シール剤塗布部と衝合面の外周縁部との間に環状に形成された第2の全周溝とによって構成したことにある。
【0072】
なお、本実施の形態では、下側ハウジング部材と中間ハウジング部材との間に形成される下側シール剤収容凹部を例に挙げて説明するに、上述した上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0073】
図中、41は第3の実施の形態による下側ハウジング部材で、該下側ハウジング部材41は、第1の実施の形態による下側ハウジング部材13に代えて本実施の形態に用いたものである。ここで、下側ハウジング部材41は、第1の実施の形態による下側ハウジング部材13とほぼ同様に、円筒部41Aと、該円筒部41Aの下側に設けられた大径なフランジ部41Bとにより段付き円筒状に形成されている。そして、円筒部41Aの上端部には環状の平坦な衝合面41Cが設けられ、該衝合面41Cには複数のボルト孔としての雌ねじ孔41Dが螺設されている。
【0074】
しかし、下側ハウジング部材41は、その衝合面41Cに、後述の内側全周溝42と外側全周溝43とが設けられている点で、第1の実施の形態に用いた下側ハウジング部材13とは異なるものである。
【0075】
42は下側ハウジング部材41の衝合面41Cに設けられた第1の全周溝としての1本の内側全周溝で、該内側全周溝42は、衝合面41Cの各雌ねじ孔41Dとシール剤塗布部19との間に連続して環状に形成されている。ここで、内側全周溝42は、例えば旋削加工等の手段を用いることにより、衝合面41Cの外周縁部と同心上に形成されている。
【0076】
そして、内側全周溝42は、図15ないし図17に示すように、下側ハウジング部材41の衝合面41Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間にシール剤塗布部19を形成するときに、シール剤塗布部19から溢れた余剰なシール剤19Aを捕捉し、この余剰なシール剤19Aが、下側ハウジング部材41の雌ねじ孔41D、中間ハウジング部材15のボルト挿通孔15Eに浸入するのを抑えるものである。
【0077】
43は内側全周溝42と共に下側ハウジング部材41の衝合面41Cに設けられた第2の全周溝としての1本の外側全周溝で、該外側全周溝43は、内側全周溝42よりも径方向の外側に位置し、シール剤塗布部19と衝合面41Cの外周縁部との間に連続して環状に形成されている。ここで、外側全周溝43は、例えば旋削加工等の手段を用いることにより、衝合面41Cの外周縁部と同心上に形成され、内側全周溝42と外側全周溝43とは、シール剤塗布部19を径方向から挟む同心円状に配置されている。
【0078】
そして、外側全周溝43は、図15ないし図17に示すように、下側ハウジング部材41の衝合面41Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dとの間にシール剤塗布部19を形成するときに、シール剤塗布部19から溢れた余剰なシール剤19Aを捕捉し、この余剰なシール剤19Aが、衝合面41Cの外周縁部から外部に食み出すのを抑えるものである。
【0079】
本実施の形態による旋回装置は上述の如き下側ハウジング部材41を有するもので、本実施の形態においては、シール剤塗布部19から溢れて各雌ねじ孔41D側に流れた余剰なシール剤19Aは、シール剤塗布部19と各雌ねじ孔41Dとの間に環状に形成した内側全周溝42によって確実に捕捉することができる。従って、余剰なシール剤19Aが下側ハウジング部材41の各雌ねじ孔41D、中間ハウジング部材15のボルト挿通孔15Eに浸入するのを確実に抑えることができる。
【0080】
一方、衝合面41Cの外周側に流れた余剰なシール剤19は、衝合面41Cの外周縁部とシール剤塗布部19との間に環状に形成した外側全周溝43によって確実に捕捉することができる。従って、余剰なシール剤19Aが衝合面41Cの外周縁部から外部に食み出すのを抑えることができ、ハウジングの塗装時の作業性を高めることができる。また、シール剤19Aの無駄を省くことができる。
【0081】
なお、上述した第1の実施の形態では、油圧装置として、下側ハウジング部材13、中間ハウジング部材15、上側ハウジング部材17からなるハウジング12と、該ハウジング12内に収容された油圧モータ23、減速機24からなる旋回装置11を例に挙げて説明している。
【0082】
しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図18に示す変形例のような油圧モータ装置51にも適用することができる。この場合、油圧モータ装置51は、筒状ハウジング部材52Aと蓋状ハウジング部材52Bとからなるハウジング52と、該ハウジング52内に収容され油圧によってモータ軸53Aを回転させる油圧機器としての油圧モータ53とによって大略構成されている。ここで、筒状ハウジング部材52Aの衝合面52A1と、蓋状ハウジング部材52Bの衝合面52B1とには、両者間を締結するボルト54が挿入される雌ねじ孔(ボルト孔)52A2と、ボルト挿通孔(ボルト孔)52B2とが形成されている。そして、各衝合面52A1,52B1の内周側には、両者間を液密にシールするシール剤塗布部55が環状に設けられている。
【0083】
この場合には、筒状ハウジング部材52Aの衝合面52A1と各雌ねじ孔52A2との間に、それぞれシール剤収容凹部としての各凹溝56を設けることにより、シール剤塗布部55から溢れた余剰なシール剤を、各雌ねじ孔52A2に達する前に凹溝56内に収容することができる。
【0084】
また、本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械に搭載される走行装置、ロープウインチ装置、油圧ポンプ装置、制御弁装置等の油圧装置に広く適用することができるものである。この場合には、これら各油圧装置のハウジングを構成する複数のハウジング部材間の衝合面に、シール剤収容凹部を設ける構成とすればよいものである。
【0085】
また、上述した第1の実施の形態では、下側ハウジング部材13の衝合面13Cと中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dのうち、衝合面13Cにのみ凹溝20を設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図19に示す変形例のように、下側ハウジング部材13の衝合面13Cに凹溝20を設けると共に、中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dにシール剤収容凹部としての凹溝20′を設ける構成としてもよい。また、中間ハウジング部材15の下側衝合面15Dにのみ凹溝20′を設ける構成としてもよい。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
【0086】
さらに、上述した第1の実施の形態では、下側ハウジング部材13の衝合面13Cに設けた各凹溝20と、中間ハウジング部材15の上側衝合面15Gに設けた各凹溝22とを、円弧状に形成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば直線状の凹溝、あるいは雌ねじ孔13D(15H)を取囲む円形状の凹溝として形成してもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、ハウジングを構成する各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面に、各ボルトが挿入されるボルト孔とシール剤塗布部との間に位置してシール剤収容凹部を設け、該シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成され各ボルト孔の周囲を円弧状をなして取囲む凹溝により構成している。これにより、各ハウジング部材の衝合面間にシール剤塗布部を形成するときに、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤が、衝合面に設けたボルト孔に向けて流れたとしても、この余剰なシール剤をボルト孔に達する前にシール剤収容凹部に収容することができる。特に、シール剤収容凹部を、各ボルト孔毎にそれぞれ形成され各ボルト孔の周囲を円弧状をなして取囲む凹溝により構成したので、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を、各ボルト孔に侵入する前に各凹溝内に捕捉することができる。
【0088】
このように、各ボルト孔の周囲を円弧状をなして取囲む凹溝からなるシール剤収容凹部、シール剤塗布部から溢れたシール剤を捕捉して貯溜するダム効果を発揮し、余剰なシール剤がボルト孔内に浸入してボルトに付着するのを抑えることにより、該ボルトの破損等を抑えることができるので、保守、点検時における油圧装置の分解作業、組立作業を容易に行うことができる。
【0089】
しかも、例えば各ハウジング部材の衝合面にシール剤を充填するための全周溝等を設ける場合に比較して、シール剤塗布部に塗布されるシール剤の量を低減することができるので、シール剤の無駄を省いて装置全体の製造コストを低減することができる。
【0090】
また、請求項2の発明によれば、シール剤収容凹部を、各ボルト孔毎にそれぞれ形成される凹溝と、該各凹溝と衝合面の外周縁部との間に環状に形成された全周溝とにより構成している。従って、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を凹溝によって捕捉することにより、当該シール剤が各ボルト孔に侵入するのを抑えることができる。一方、余剰なシール剤が衝合面の外周側に流れたときには、この余剰なシール剤を全周溝によって捕捉することにより、当該シール剤が衝合面の外周縁部から外部に食み出すのを抑えることができる。これにより、ハウジングの塗装時に、衝合面の外周縁部から食み出したシール剤を除去する煩雑な作業を不要にでき、塗装時の作業性を高めることができる。
【0091】
また、請求項3の発明によれば、各ハウジング部材には、シール剤塗布部よりも径方向の外側に突出しボルト孔が形成された複数の突起部を設け、シール剤収容凹部は、シール剤塗布部と突起部との境界部分に前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成される凹溝により構成している。これにより、シール剤塗布部から溢れたシール剤を、シール剤塗布部と突起部との境界部各ボルト孔毎にそれぞれ設けた凹溝によって捕捉することができる。
【0092】
また、請求項4の発明によれば、シール剤収容凹部を、各ボルト孔よりも径方向の外側に位置してシール剤塗布部と各ボルト孔との間に環状に形成された全周溝により構成したので、シール剤塗布部と各ボルト孔との間を全周溝によって遮断することができる。従って、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を、全周溝によって確実に捕捉することができる。
【0094】
また、請求項の発明によれば、シール剤収容凹部を、各ボルト孔よりも径方向の外側に位置してシール剤塗布部と各ボルト孔との間に環状に形成された第1の全周溝と、シール剤塗布部と衝合面の外周縁部との間に環状に形成された第2の全周溝とにより構成している。これにより、シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤のうち、各ボルト孔側に流れたシール剤は第1の全周溝によって確実に捕捉することができ、衝合面の外周側に流れたシール剤は第2の全周溝によって確実に捕捉することができる。
【0095】
さらに、請求項の発明によれば、ハウジング内に収容された油圧機器を、油圧モータと、該油圧モータの回転を減速して出力する減速機構とを備えた減速装置として構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油圧装置の第1の実施の形態が適用された油圧ショベルの旋回装置を示す断面図である。
【図2】下側ハウジング部材の衝合面、各雌ねじ孔、シール剤塗布部、各凹溝等を示す平面図である。
【図3】図2中の雌ねじ孔、シール剤塗布部、凹溝等の要部を拡大して示す拡大平面図である。
【図4】下側ハウジング部材の衝合面と中間ハウジング部材の下側衝合面とを衝合させる状態を示す要部拡大断面図である。
【図5】下側ハウジング部材の衝合面と中間ハウジング部材の下側衝合面とが衝合した状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】中間ハウジング部材の上側衝合面、各雌ねじ孔、シール剤塗布部、各凹溝等を示す平面図である。
【図7】図6中の雌ねじ孔、シール剤塗布部、凹溝等の要部を拡大して示す拡大平面図である。
【図8】中間ハウジング部材の上側衝合面と上側ハウジング部材の衝合面とを衝合させる状態を示す要部拡大断面図である。
【図9】中間ハウジング部材の上側衝合面と上側ハウジング部材の衝合面とが衝合した状態を示す要部拡大断面図である。
【図10】第2の実施の形態による下側ハウジング部材の衝合面、各雌ねじ孔、シール剤塗布部、各凹溝、全周溝等を示す平面図である。
【図11】図10中の雌ねじ孔、シール剤塗布部、凹溝、全周溝等の要部を拡大して示す拡大平面図である。
【図12】第2の実施の形態による下側ハウジング部材の衝合面と中間ハウジング部材の下側衝合面とを衝合させる状態を示す要部拡大断面図である。
【図13】下側ハウジング部材の衝合面と中間ハウジング部材の下側衝合面とが衝合した状態を示す要部拡大断面図である。
【図14】第3の実施の形態による下側ハウジング部材の衝合面、各雌ねじ孔、シール剤塗布部、内側全周溝、外側全周溝等を示す平面図である。
【図15】図14中の雌ねじ孔、シール剤塗布部、内側全周溝、外側全周溝等の要部を拡大して示す拡大平面図である。
【図16】第3の実施の形態による下側ハウジング部材の衝合面と中間ハウジング部材の下側衝合面とを衝合させる状態を示す要部拡大断面図である。
【図17】下側ハウジング部材の衝合面と中間ハウジング部材の下側衝合面とが衝合した状態を示す要部拡大断面図である。
【図18】本発明に係る油圧装置の変形例としての油圧モータ装置を示す断面図である。
【図19】第1の実施の形態による凹溝の変形例を示す図5と同様な要部拡大断面図である。
【符号の説明】
11 旋回装置(油圧装置)
12,52 ハウジング
13,31,41 下側ハウジング部材(ハウジング部材)
13C,31C,41C,17C,52A1,52B1 衝合面
13D,31D,41D,15H,52A2 雌ねじ孔(ボルト孔)
15 中間ハウジング部材(ハウジング部材)
15D 下側衝合面
15E,17D,52B2 ボルト挿通孔(ボルト孔)
15F,17B 突起部
15G 上側衝合面
16,18 ボルト
17 上側ハウジング部材(ハウジング部材)
19,21,55 シール剤塗布部
20,22,32,56,20′ 凹溝(シール剤収容凹部)
23,53 油圧モータ(油圧機器)
24 減速機(油圧機器)
33 全周溝(シール剤収容凹部)
42 内側全周溝(第1の全周溝)
43 外側全周溝(第2の全周溝)
51 油圧モータ装置(油圧装置)
52A 筒状ハウジング部材(ハウジング部材)
52B 蓋状ハウジング部材(ハウジング部材)

Claims (6)

  1. 内部に油液が満たされたハウジングと、該ハウジング内に収容された油圧機器とを備えてなる油圧装置において、
    前記ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、前記各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、
    前記各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、
    前記各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、前記各ボルトが挿入されるボルト孔と前記シール剤塗布部との間に位置して前記シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け
    前記シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成され各ボルト孔の周囲を円弧状をなして取囲む凹溝により成したことを特徴とする油圧装置。
  2. 前記シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成される前記凹溝と、該各凹溝と前記衝合面の外周縁部との間に環状に形成された全周溝とにより構成してなる請求項1に記載の油圧装置。
  3. 内部に油液が満たされたハウジングと、該ハウジング内に収容された油圧機器とを備えてなる油圧装置において、
    前記ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、前記各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、
    前記各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、
    前記各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、前記各ボルトが挿入されるボルト孔と前記シール剤塗布部との間に位置して前記シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け、
    前記各ハウジング部材には、前記シール剤塗布部よりも径方向の外側に突出し前記ボルト孔が形成された複数の突起部を設け
    前記シール剤収容凹部前記シール剤塗布部と前記突起部との境界部分に前記各ボルト孔毎にそれぞれ形成される凹溝により構成したことを特徴とする油圧装置。
  4. 内部に油液が満たされたハウジングと、該ハウジング内に収容された油圧機器とを備えてなる油圧装置において、
    前記ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、前記各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、
    前記各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、
    前記各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、前記各ボルトが挿入されるボルト孔と前記シール剤塗布部との間に位置して前記シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け、
    シール剤収容凹部は、前記各ボルト孔よりも径方向の外側に位置して前記シール剤塗布部と前記各ボルト孔との間に環状に形成された全周溝により構成したことを特徴とする油圧装置。
  5. 内部に油液が満たされたハウジングと、該ハウジング内に収容された油圧機器とを備えてなる油圧装置において、
    前記ハウジングは、衝合面を有する一方のハウジング部材と、該一方のハウジング部材の衝合面に衝合される衝合面を有する他方のハウジング部材と、前記各ハウジング部材を互いに衝合させた状態で締結する複数のボルトとにより構成し、
    前記各ハウジング部材の衝合面間には油液封止用のシール剤が塗布される部位となるシール剤塗布部を設け、
    前記各ハウジング部材の衝合面のうち少なくとも一方側の衝合面には、前記各ボルトが挿入されるボルト孔と前記シール剤塗布部との間に位置して前記シール剤塗布部から溢れた余剰なシール剤を収容するシール剤収容凹部を設け、
    前記シール剤収容凹部は、各ボルト孔よりも径方向の外側に位置して前記シール剤塗布部と前記各ボルト孔との間に環状に形成された第1の全周溝と、該第1の全周溝よりも径方向の外側に位置して前記シール剤塗布部と前記衝合面の外周縁部との間に環状に形成された第2の全周溝とにより構成したことを特徴とする油圧装置。
  6. 前記ハウジング内に収容された油圧機器は、油圧モータと、該油圧モータの回転を減速して出力する減速機構とにより構成してなる減速装置である請求項1,2,3,4または5に記載の油圧装置。
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