JPH09165783A - 旋回装置 - Google Patents

旋回装置

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JPH09165783A
JPH09165783A JP34871295A JP34871295A JPH09165783A JP H09165783 A JPH09165783 A JP H09165783A JP 34871295 A JP34871295 A JP 34871295A JP 34871295 A JP34871295 A JP 34871295A JP H09165783 A JPH09165783 A JP H09165783A
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JP
Japan
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housing
oil
bearing
hydraulic motor
motor
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Application number
JP34871295A
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English (en)
Inventor
Nobuo Uzawa
信夫 鵜沢
Shinobu Yamamoto
忍 山本
Takeshi Kurihara
猛 栗原
Yuji Igawa
裕二 井川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内で減速機構を潤滑する油に混入
した異物が、油圧モータの摺動面や軸受等に侵入するの
を防止する。 【解決手段】 油圧モータ2とハウジング9との間に位
置して油圧モータ2の回転軸2Aを支持するモータ軸受
14にフィルタ42を設け、モータ軸受14を介してハ
ウジング9と油圧モータ2との間を流通する油に混入し
た異物をフィルタ42によって捕捉するように構成す
る。これにより、例えば油圧モータ2がポンプ作用を生
じることにより、ハウジング9内の油がモータ軸受14
を介して油圧モータ2側に吸込まれる場合において、こ
の油に混入した摩耗粉等の異物をフィルタ42によって
確実に捕捉することができる。この結果、摩耗粉等の異
物が油圧モータ2の摺動面等に侵入するのを防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル,油圧クレーン等の建設機械に設けられ、該建設機械
の下部走行体上で上部旋回体を旋回させるのに用いて好
適な旋回装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル,油圧クレーン等の建設機
械は、通常、路面を走行するための下部走行体と作業装
置等が設けられた上部旋回体とから大略構成され、該上
部旋回体は下部走行体との間に設けられた旋回装置を作
動させることにより、下部走行体上で旋回動作を行うよ
うになっている。
【0003】そこで、図4に従来技術による旋回装置を
油圧ショベルに用いた場合を例に挙げて述べる。
【0004】図中、1は油圧ショベルの下部走行体と上
部旋回体(いずれも図示せず)との間に配設された旋回
装置を示し、該旋回装置1は、外部から圧油が給排され
ることにより回転軸2Aを駆動させる斜板型の油圧モー
タ2と、該油圧モータ2の回転軸2Aの回転を減速して
旋回輪3に伝達する減速装置4とから大略構成されてい
る。
【0005】ここで、旋回輪3は、下部走行体側に配設
された内輪5と、上部旋回体の旋回フレーム6に固着さ
れた外輪7と、該外輪7と内輪5との間に配設され内輪
5に対して外輪7を円滑に回転させる複数の鋼球8(1
個のみ図示)とからなっている。そして、外輪7が内輪
5の周囲を各鋼球8を介して回転し、該外輪7と共に旋
回フレーム6が回転することにより、上部旋回体が下部
走行体に対して旋回するようになっている。
【0006】9は減速装置4の外殻をなし、下端側が旋
回フレーム6に取付けられた筒状のハウジングを示し、
該ハウジング9は上側ハウジング10と下側ハウジング
11とから構成され、上側ハウジング10と下側ハウジ
ング11とは複数のボルト12,12,…を介して固着
され、下側ハウジング11は複数のボルト13,13,
…を介して旋回フレーム6上に固着されている。そし
て、上側ハウジング10の上端側には油圧モータ2のモ
ータケーシング2Bが固着され、該油圧モータ2によっ
てハウジング9の上端側が施蓋されている。
【0007】14は油圧モータ2の回転軸2Aを回転可
能に支持する玉軸受等からなるモータ軸受で、該モータ
軸受14は、モータケーシング2Bの下部中央に形成さ
れた取付段部2Cに嵌合している。そして、油圧モータ
2Aの回転軸2Aは、モータ軸受14に支持されてハウ
ジング9に向けて延在し、後述する遊星歯車機構15の
太陽歯車16にスプライン結合されている。
【0008】ここで、モータケーシング2Bおよびハウ
ジング9内の空間は、モータ軸受14を挟んで上側空間
Aと下側空間Bとに区分され、油圧モータ2の作動時に
上側空間A内に排出された油(ドレン油)は、モータ軸
受14の内輪と外輪との隙間から下側空間Bを通じてハ
ウジング9内に漏出し、該ハウジング9内に収容された
後述の各遊星歯車機構15,21等を潤滑するようにな
っている。
【0009】15は上側ハウジング10内に配設された
1段目の遊星歯車機構で、該遊星歯車機構15は、油圧
モータ2の回転軸2Aにスプライン結合された太陽歯車
16と、該太陽歯車16と上側ハウジング10の内周側
に全周に亘って形成された内歯車10Aとに噛合し、太
陽歯車16の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車
17,17,…(1個のみ図示)と、該各遊星歯車17
をピン18を介して回転自在に支持し、該各遊星歯車1
7の公転を後述する太陽歯車22に伝達するキャリア1
9とから構成されている。20はピン18の上端部に固
定された円板状の抜止め板で、該抜止め板20は各遊星
歯車17がピン18から離脱するのを防止している。
【0010】21は1段目の遊星歯車機構15の下側に
位置する2段目の遊星歯車機構で、該遊星歯車機構21
は、前記キャリア19の内歯車に噛合する太陽歯車22
と、該太陽歯車22と上側ハウジング10の内周側に全
周に亘って形成された内歯車10Bとに噛合し、太陽歯
車22の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車2
3,23,…(1個のみ図示)と、該各遊星歯車23を
ピン24を介して回転自在に支持し、該各遊星歯車23
の公転を後述する出力軸27に伝達するキャリア25と
から構成されている。26はピン24の上端部に固定さ
れた円板状の抜止め板で、該抜止め板26は各遊星歯車
23がピン24から離脱するのを防止している。
【0011】27は後述する上側軸受29および下側軸
受30を介してハウジング9内に回転可能に支持された
出力軸27を示し、該出力軸27の上端側外周にはスプ
ライン27Aが形成され、該スプライン27Aは遊星歯
車機構21のキャリア25とスプライン結合している。
【0012】28は出力軸27の下端側に設けられたピ
ニオンを示し、該ピニオン28はハウジング9内から旋
回フレーム6の下面側に突出し、旋回輪3を構成する内
輪5の内歯5Aと噛合するようになっている。
【0013】従って、油圧モータ2の回転軸2Aの回転
は、遊星歯車機構15,21によって2段階に減速され
ることにより、出力軸27、ピニオン28に大きなトル
クをもって伝達され、ピニオン28は内輪5の内歯5A
と噛合した状態で該内輪5の内周に沿って自転しつつ公
転する。そして、この公転力がハウジング9を介して旋
回フレーム6に伝達されることにより、該旋回フレーム
6が旋回輪3上で旋回動作を行うようになっている。
【0014】29および30はハウジング9と出力軸2
7との間に設けられた出力軸受としての上側軸受および
下側軸受をそれぞれ示し、該上側軸受29および下側軸
受30としては、例えば円すいころ軸受が適用されてい
る。31は出力軸27の外周側に位置して上側軸受29
の上方に配設されたナット部材を示し、該ナット部材3
1は出力軸27に形成されたねじ部に螺合し、その締付
量に応じて上側軸受29および下側軸受30を適度に予
圧するものである。
【0015】32はハウジング9内で上側軸受29と下
側軸受30との間に配設された環状のシール部材で、該
シール部材32は、上述の各遊星歯車機構15,21等
を潤滑する油をハウジング9内に封止し、旋回輪3とピ
ニオン28との噛合部を潤滑するグリースから隔絶する
ためのもので、その内周側が出力軸27に適度な弾性を
もって液密に摺接するようになっている。
【0016】33はピニオン28と下側軸受30との間
に位置して出力軸27に嵌合した環状の仕切板を示し、
該仕切板33は、旋回輪3をなす内輪5の内歯5Aと出
力軸27のピニオン28とを潤滑するグリースが、該内
歯5Aとピニオン28との噛合によるポンプ作用によっ
て噴出し、ハウジング9内に侵入するのを防止するもの
である。
【0017】34は下側ハウジング11に設けられ、下
側軸受30とシール部材32との間に位置してハウジン
グ9内に開口するグリス注入口で、該グリス注入口34
から注入されたグリスによって下側軸受30が潤滑され
るようになっている。
【0018】35は油圧モータ2のモータケーシング2
Bに設けられ、該モータケーシング2Bの下面側に開口
する油排出口を示し、該油排出口35は、油圧モータ2
からハウジング9内に余剰の油が流入したときに、当該
余剰の油をハウジング9外に排出し、例えば作動油タン
ク(図示せず)に還流させるようになっている。
【0019】従来技術による旋回装置1は上述の如き構
成を有するもので、油圧モータ2に外部から油(作動
油)が供給されると回転軸2Aが回転し、この回転は1
段目の遊星歯車機構15および2段目の遊星歯車機構2
1によって2段減速され、高トルクの回転となって出力
軸27に伝達される。そして、出力軸27が回転するこ
とにより、ピニオン28が旋回輪3の内周を自転しつつ
公転し、この公転が出力軸27からハウジング9を介し
て旋回フレーム6に伝達され、該旋回フレーム6が旋回
輪3上で旋回動作を行う。
【0020】このとき、油圧モータ2に供給された油の
うちの余剰油はドレン油としてモータケーシング2B内
の上側空間A内に排出され、モータ軸受14の内輪と外
輪との隙間から下側空間Bを通じてハウジング9内に漏
出する。そして、ハウジング9内に漏出した油は、シー
ル部材32によってハウジング9内に保持され、該ハウ
ジング9内で遊星歯車機構15,21を構成する各歯車
の噛合部や上側軸受29等の潤滑に利用される。
【0021】そして、ハウジング9内に油が充填された
状態では、さらに油圧モータ2からハウジング9内に流
入する油は、油排出口35からハウジング9の外部に導
かれて作動油タンクに還流する。従って、旋回装置1の
作動時には、該旋回装置1と作動油タンクとの間で油が
循環し、この循環する油によってハウジング9内に収容
された各遊星歯車機構15,21や上側軸受29等に対
する潤滑が行われるようになっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如き
従来技術による旋回装置1では、油圧モータ2のモータ
ケーシング2B側に位置する上側空間Aとハウジング9
側に位置する下側空間Bとが、モータ軸受14の内輪と
外輪との隙間を介して連通している。このため、油圧モ
ータ2の制動時に油圧ポンプ(図示せず)からの作動油
の供給を停止したとき、油圧モータ2が慣性回転に伴う
ポンプ作用を生じた場合には、ハウジング9内に充填さ
れた油が、下側空間Bからモータ軸受14を介して上側
空間A内に吸込まれる場合がある。
【0023】このとき、ハウジング9内に充填された油
には、各遊星歯車機構15,21を構成する各歯車の噛
合部から生じた摩耗粉や機械加工時に生じたばり等の比
較的粒子の大きい異物が混入しているから、当該異物が
油と共に上側空間A内に吸込まれ、例えば油圧モータ2
を構成する斜板の摺動面等に侵入することにより該油圧
モータ2の作動が損なわれてしまい、その結果、旋回装
置1の安定した作動を長期に亘って補償できなくなると
いう問題がある。
【0024】また、ハウジング9内の油(潤滑油)に混
入した摩耗粉等の異物は、その自重によってハウジング
9内を沈降して底部に堆積することになるが、ハウジン
グ9内の油を外部に排出するための油排出口35が、ハ
ウジング9の上側に位置してモータケーシング2Bの下
面側に開口しているから、該油排出口35を通じてハウ
ジング9内の油を外部に排出しても、ハウジング9の底
部に堆積した異物を排油と共に外部に排出するのが困難
である。
【0025】このため、ハウジング9の底部に堆積した
異物が、例えば上側軸受29に侵入することにより、上
側軸受29の円滑な回転が損なわれてしまうという問題
がある。
【0026】本発明は上述の如き従来技術の問題に鑑み
なされたもので、ハウジング内で減速機構を潤滑する油
に混入した異物が、油圧モータの摺動面や軸受等に侵入
するのを防止し、安定した作動を長期に亘って補償でき
る旋回装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1の発明は、下端側が上部旋回体に取付け
られたハウジングと、該ハウジングの上端側に設けら
れ、モータ軸受によって支持された回転軸が該ハウジン
グに向けて延在した油圧モータと、前記ハウジング内に
設けられ、前記油圧モータの回転軸の回転を減速する減
速機構と、該減速機構によって減速された回転を出力す
るために前記ハウジング内から下向きに突出し、下端側
に旋回輪と噛合するピニオンが設けられた出力軸と、前
記ハウジング内で該出力軸を回転可能に支持するため前
記ハウジングと出力軸との間に設けられた出力軸受と、
前記モータ軸受を介して前記ハウジング内に漏出した油
を封止し、前記旋回輪側のグリスと隔絶すべく前記出力
軸受の下側に設けられたシール部材とからなる旋回装置
において、前記モータ軸受を介して前記ハウジングと前
記油圧モータとの間を流通する油に混入した異物を捕捉
するため、前記モータ軸受の近傍にフィルタを設けたこ
とを特徴としている。
【0028】上記構成によれば、作動油の供給によって
油圧モータが回転すると、この油圧モータの回転が減速
機構によって減速され、出力軸からは減速された高トル
クの回転が出力される。このとき、油圧モータに供給さ
れた作動油のうちの余剰の油は、モータ軸受を介してハ
ウジング内に漏出し、該ハウジング内に設けられた減速
機構等の潤滑に利用される。また、油圧モータへの作動
油の供給が停止し、油圧モータが慣性回転に伴うポンプ
作用を生じた場合には、ハウジング内の油がモータ軸受
を介して油圧モータ側に流入する場合がある。このと
き、ハウジング内に保持された油には、減速機構に対す
る潤滑に伴う摩耗粉等の異物が混入しているが、当該異
物は、ハウジング内の油がモータ軸受を通過する際にフ
ィルタによって捕捉される。このため、減速機構から生
じた摩耗粉等の異物が油圧モータの摺動面等に侵入する
のを防止することができる。
【0029】また、請求項2の発明は、下端側が上部旋
回体に取付けられたハウジングと、該ハウジングの上端
側に設けられ、モータ軸受によって支持された回転軸が
該ハウジングに向けて延在した油圧モータと、前記ハウ
ジング内に設けられ、前記油圧モータの回転軸の回転を
減速する減速機構と、該減速機構によって減速された回
転を出力するために前記ハウジング内から下向きに突出
し、下端側に旋回輪と噛合するピニオンが設けられた出
力軸と、前記ハウジング内で該出力軸を回転可能に支持
するため前記ハウジングと出力軸との間に設けられた出
力軸受と、前記モータ軸受を介して前記ハウジング内に
漏出した油を封止し、前記旋回輪側のグリスと隔絶すべ
く前記出力軸受の下側に設けられたシール部材とからな
る旋回装置において、前記ハウジングには、前記出力軸
受の近くに位置して前記ハウジング内の油を外部に排出
する油排出口を設けたことを特徴としている。
【0030】上記構成によれば、ハウジング内の油に混
入した異物は自重によってハウジング内を沈降するが、
出力軸受の近傍に設けた油排出口からハウジング内の油
を外部に排出することにより、当該異物をハウジングの
底部に堆積させることなく外部に排出することができ
る。
【0031】さらに、請求項3の発明は、下端側が上部
旋回体に取付けられたハウジングと、該ハウジングの上
端側に設けられ、モータ軸受によって支持された回転軸
が該ハウジングに向けて延在した油圧モータと、前記ハ
ウジング内に設けられ、前記油圧モータの回転軸の回転
を減速する減速機構と、該減速機構によって減速された
回転を出力するために前記ハウジング内から下向きに突
出し、下端側に旋回輪と噛合するピニオンが設けられた
出力軸と、前記ハウジング内で該出力軸を回転可能に支
持するため前記ハウジングと出力軸との間に設けられた
上側,下側の出力軸受と、前記モータ軸受を介して前記
ハウジング内に漏出した油を封止し、前記旋回輪側のグ
リスと隔絶すべく前記上側,下側の出力軸受間に設けら
れたシール部材とからなる旋回装置において、前記ハウ
ジングには、前記上側の出力軸受と前記シール部材との
間の空間に位置して前記ハウジング内の油を外部に排出
する油排出口を設けたことを特徴としている。
【0032】上記構成によれば、ハウジング内の油はシ
ール部材と上側の出力軸受との間の空間から油排出口を
通じて外部に排出されるから、ハウジング内を沈降し上
側の出力軸受を通過してシール部材上に達した異物を
も、油と共にハウジングの外部に排出することができ
る。
【0033】また、請求項4の発明は、上記請求項2ま
たは3の発明の構成において、前記モータ軸受の近傍に
は、前記モータ軸受を介して前記ハウジングと前記油圧
モータとの間を流通する油に混入した異物を捕捉するフ
ィルタを設けたことにある。
【0034】上記構成によれば、油排出口からハウジン
グ内の油を外部に排出することにより、油に混入した異
物を油と共にハウジングの外部に排出することができ、
かつ、ハウジング内の油がモータ軸受を介して油圧モー
タ側に流入した場合に、当該油に混入した異物をフィル
タによって捕捉できる。このため、ハウジング内で減速
機構を潤滑する油に混入した異物が、油圧モータの摺動
面や出力軸受等に侵入するのを防止できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。
【0036】なお、実施例では上述した従来技術と同一
の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0037】まず、図1および図2は本発明の第1の実
施例を示している。
【0038】図中、41は本実施例による旋回装置を示
し、該旋回装置41は従来技術による旋回装置1と同様
に、外部から圧油が給排されることにより回転軸2Aを
回転駆動させる油圧モータ2と、該油圧モータ2の回転
軸2Aの回転を減速して旋回輪3に伝達する減速装置4
とから大略構成されている。そして、モータケーシング
2B側に位置する上側空間Aとハウジング9側に位置す
る下側空間Bとが、モータ軸受14の内輪と外輪との隙
間を介して連通し、油圧モータ2の作動時に上側空間A
に排出された油(ドレン油)を、モータ軸受14を介し
て下側空間Bからハウジング9内に漏出させることによ
り、ハウジング9内に収容された各遊星歯車機構15,
21および上側軸受29を潤滑する構成となっているも
のの、モータ軸受14に後述のフィルタ42が設けられ
ている点で従来技術によるものとは異なっている。
【0039】42はモータ軸受14に設けられたフィル
タを示し、該フィルタ42は、例えばモータ軸受14の
外形寸法および内径寸法とほぼ等しい寸法を有する環状
の金網からなり、モータケーシング2Bの取付段部2C
とモータ軸受14との間に介装されることにより、モー
タ軸受14をなす内輪と外輪との間の隙間を全周に亘っ
て覆う構成となっている。
【0040】ここで、フィルタ42は、主としてハウジ
ング9内の油に混入した各遊星歯車機構15,21等か
ら生じる摩耗粉やばり等の100μm以上の長さを有す
る異物を捕捉できるように、例えば50〜100μmの
メッシュ幅を有する金網を用いており、これにより、上
側空間Aからモータ軸受14を介して下側空間Bに漏出
する油の流れを妨げないように考慮されている。
【0041】43は従来技術による旋回装置1に設けら
れた油排出口35に換えて、本実施例に適用される油排
出口を示し、該油排出口43は、上側軸受29の近傍に
開口するように下側ハウジング11に設けられ、ハウジ
ング9の内外を連通させるものである。また、該油排出
口43はドレン配管等を介して作動油タンク(いずれも
図示せず)に連結され、ハウジング9内に充填された油
は、油排出口43からドレン配管を通じて作動油タンク
に還流するようになっている。
【0042】本実施例による旋回装置41は上述の如き
構成を有するもので、油圧モータ2に外部から油(作動
油)が供給されると、旋回装置41が作動して旋回フレ
ーム6が旋回輪3上で旋回動作を行い、このとき、油圧
モータ2に供給された油のうちの余剰油が、上側空間A
からモータ軸受14を介してハウジング9内に漏出し、
該ハウジング9内で遊星歯車機構15,21を構成する
各歯車の噛合部や上側軸受29等に対する潤滑を行う。
【0043】そして、油圧モータ2を制動すべく油圧ポ
ンプ(図示せず)からの作動油の供給を停止することに
より、油圧モータ2がポンプ作用を生じた場合には、ハ
ウジング9内の油が図2中に矢印Cで示すように、下側
空間Bからモータ軸受14を介して上側空間A内に吸込
まれる場合がある。
【0044】このとき、本実施例によれば、上側空間A
と下側空間Bとの間に位置してモータ軸受14にフィル
タ42を設けたから、モータ軸受14を介して下側空間
Bから上側空間A内に吸込まれる油に、各遊星歯車機構
15,21を構成する各歯車の噛合部から生じた摩耗粉
やばり等の異物44が混入していたとしても、当該異物
44を、図2中に示すようにフィルタ42によって確実
に捕捉することができる。
【0045】従って、異物44が油と共に上側空間A内
に吸込まれ、例えば油圧モータ2を構成する斜板の摺動
面等に侵入するのを防止することができ、油圧モータ2
および旋回装置41の安定した作動を長期に亘って補償
することができる。
【0046】また、各遊星歯車機構15,21等を潤滑
することによりハウジング9内の油に混入した摩耗粉や
ばり等の異物は、その自重によってハウジング9内を沈
降するが、当該異物は、ハウジング9の底部に堆積する
ことなく、油排出口43から作動油タンクに還流する油
と共にハウジング9の外部に排出される。
【0047】従って、ハウジング9内の油に混入した異
物がハウジング9の底部に堆積するのを防止し、上側軸
受29およびシール部材32等が損傷してしまうのを防
止することにより、旋回装置41の安定した作動を長期
に亘って補償することができる。
【0048】次に、図3は本発明の第2の実施例を示し
ている。なお、本実施例では、上述した第1の実施例と
同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略
する。
【0049】図において、51は本実施例による旋回装
置を示し、該旋回装置51は上述した第1の実施例によ
る旋回装置41と同様に、油圧モータ2と、該油圧モー
タ2の回転軸2Aの回転を減速して旋回輪3に伝達する
減速装置4とから大略構成され、かつ、油圧モータ2の
回転軸2Aを支持するモータ軸受14にはフィルタ42
が設けられているものの、ハウジング9内の油を外部に
排出する後述の油排出口52が、上側軸受29とシール
部材32との間に設けられている点で第1の実施例によ
るものとは異なっている。
【0050】52は第1の実施例による旋回装置41に
設けられた油排出口43に換えて、本実施例に適用され
る油排出口を示し、該油排出口52は、上側軸受29と
シール部材32との間に形成された空間Dに開口するよ
うに下側ハウジング11に設けられている。そして、該
油排出口52はドレン配管等を介して作動油タンク(い
ずれも図示せず)に連結され、ハウジング9内に充填さ
れた油は、空間Dから油排出口52およびドレン配管等
を通じて作動油タンクに還流するようになっている。
【0051】本実施例は上述の如き構成を有するもの
で、本実施例においても、油圧モータ2がポンプ作用を
生じることにより、ハウジング9内に充填された油がモ
ータ軸受14を介して上側空間A内に吸込まれた場合
に、この油に混入した摩耗粉やばり等の異物をフィルタ
42によって確実に捕捉でき、油圧モータ2を構成する
斜板の摺動面等に異物が侵入するのを防止することがで
きる。
【0052】しかも、本実施例によれば、ハウジング9
内の油が上側軸受29とシール部材32との間の空間D
に開口した油排出口52を通じて作動油タンクに還流す
る構成としたから、上側軸受29に付着した異物や該上
側軸受29を通過してシール部材32上に集まる異物の
多くは、上側軸受29の下側に位置する空間Dに開口し
た油排出口52から確実にハウジング9の外部に排出さ
れる。
【0053】従って、ハウジング9内で各遊星歯車機構
15,21等を潤滑する油に混入した摩耗粉やばり等の
異物が、上側軸受29の内輪と外輪との間から空間Dに
侵入したとしても、当該異物は空間Dから油排出口52
を通じて確実にハウジング9の外部に排出される。従っ
て、ハウジング9内の油に混入した異物により上側軸受
29、シール部材32等が損傷するのを防止でき、旋回
装置51の安定した作動を一層長期に亘って補償するこ
とができる。
【0054】なお、前記各実施例では、2段減速の減速
歯車機構を有する旋回装置を例に挙げて説明したが、本
発明はこれに限るものではなく、1段減速または3段以
上の多段減速の減速歯車機構を有する旋回装置に用いて
もよい。
【0055】また、前記各実施例では、出力軸を回転可
能に支持する出力軸受として上側軸受および下側軸受を
有する旋回装置に適用した場合を例に挙げたが、本発明
はこれに限らず、例えば1個の出力軸受または3個以上
の出力軸受を有する旋回装置に適用してもよい。
【0056】さらに、前記各実施例では、旋回装置を油
圧ショベルに用いた場合を例に挙げて説明したが、本発
明はこれに限らず、油圧クレーンその他の建設機械の旋
回装置としても用いることができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ハウジングと油圧モータとの間に位置して油圧モ
ータの回転軸を支持するモータ軸受にフィルタを設ける
ことにより、該モータ軸受を介してハウジングと油圧モ
ータとの間を流通する油に混入した異物をフィルタによ
って捕捉する構成としたから、例えば油圧モータがポン
プ作用を生じることにより、ハウジング内の油がモータ
軸受を介して油圧モータ側に吸込まれる場合に、ハウジ
ング内の油に混入した摩耗粉等の異物をフィルタによっ
て確実に捕捉することができる。このため、異物が油圧
モータの摺動面等に侵入するのを防止でき、油圧モータ
および旋回装置の安定した作動を長期に亘って補償する
ことができる。
【0058】また、請求項2の発明によれば、ハウジン
グ内の油を外部に排出するための油排出口を出力軸受の
近くに設けたから、該油排出口からハウジング内の油を
外部に排出することにより、ハウジング内を沈降した異
物を油と共にハウジングの外部に排出することができ
る。このため、ハウジングの底部に異物が堆積するのを
防止でき、堆積した異物によって出力軸受やシール部材
等が損傷するのを防止することができるから、旋回装置
の安定した作動を長期に亘って補償することができる。
【0059】さらに、請求項3の発明によれば、油排出
口を上側の出力軸受とシール部材との間の空間に位置し
てハウジングに設けたから、該油排出口からハウジング
内の油を外部に排出することにより、上側の出力軸受を
通過してシール部材上に達した異物をも、油と共にハウ
ジングの外部に排出することができる。従って、上側軸
受、シール部材等が異物によって損傷するのを防止でき
る。
【0060】そして、請求項4の発明によれば、油排出
口からハウジング内の油を外部に排出することにより、
油に混入した異物を油と共にハウジングの外部に排出す
ることができる上に、ハウジング内の油がモータ軸受を
介して油圧モータ側に流入した場合に、当該油に混入し
た異物をフィルタによって捕捉できる。このため、ハウ
ジング内で減速機構を潤滑する油に混入した異物が、油
圧モータの摺動面や軸受等に侵入するのを確実に防止で
き、旋回装置の安定した作動を一層長期に亘って補償す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による旋回装置を示す縦
断面図である。
【図2】図1中のモータ軸受、フィルタ等を拡大して示
す部分拡大図である。
【図3】本発明の第2の実施例による旋回装置を示す縦
断面図である。
【図4】従来技術による旋回装置を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 油圧モータ 9 ハウジング 14 モータ軸受 15,21 遊星歯車機構(減速機構) 27 出力軸 28 ピニオン 29 上側軸受(出力軸受) 30 下側軸受(出力軸受) 32 シール部材 41,51 旋回装置 42 フィルタ 43,52 油排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井川 裕二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端側が上部旋回体に取付けられたハウ
    ジングと、該ハウジングの上端側に設けられ、モータ軸
    受によって支持された回転軸が該ハウジングに向けて延
    在した油圧モータと、前記ハウジング内に設けられ、前
    記油圧モータの回転軸の回転を減速する減速機構と、該
    減速機構によって減速された回転を出力するために前記
    ハウジング内から下向きに突出し、下端側に旋回輪と噛
    合するピニオンが設けられた出力軸と、前記ハウジング
    内で該出力軸を回転可能に支持するため前記ハウジング
    と出力軸との間に設けられた出力軸受と、前記モータ軸
    受を介して前記ハウジング内に漏出した油を封止し、前
    記旋回輪側のグリスと隔絶すべく前記出力軸受の下側に
    設けられたシール部材とからなる旋回装置において、 前記モータ軸受を介して前記ハウジングと前記油圧モー
    タとの間を流通する油に混入した異物を捕捉するため、
    前記モータ軸受の近傍にフィルタを設ける構成としたこ
    とを特徴とする旋回装置。
  2. 【請求項2】 下端側が上部旋回体に取付けられたハウ
    ジングと、該ハウジングの上端側に設けられ、モータ軸
    受によって支持された回転軸が該ハウジングに向けて延
    在した油圧モータと、前記ハウジング内に設けられ、前
    記油圧モータの回転軸の回転を減速する減速機構と、該
    減速機構によって減速された回転を出力するために前記
    ハウジング内から下向きに突出し、下端側に旋回輪と噛
    合するピニオンが設けられた出力軸と、前記ハウジング
    内で該出力軸を回転可能に支持するため前記ハウジング
    と出力軸との間に設けられた出力軸受と、前記モータ軸
    受を介して前記ハウジング内に漏出した油を封止し、前
    記旋回輪側のグリスと隔絶すべく前記出力軸受の下側に
    設けられたシール部材とからなる旋回装置において、 前記ハウジングには、前記出力軸受の近くに位置して前
    記ハウジング内の油を外部に排出する油排出口を設けた
    ことを特徴とする旋回装置。
  3. 【請求項3】 下端側が上部旋回体に取付けられたハウ
    ジングと、該ハウジングの上端側に設けられ、モータ軸
    受によって支持された回転軸が該ハウジングに向けて延
    在した油圧モータと、前記ハウジング内に設けられ、前
    記油圧モータの回転軸の回転を減速する減速機構と、該
    減速機構によって減速された回転を出力するために前記
    ハウジング内から下向きに突出し、下端側に旋回輪と噛
    合するピニオンが設けられた出力軸と、前記ハウジング
    内で該出力軸を回転可能に支持するため前記ハウジング
    と出力軸との間に設けられた上側,下側の出力軸受と、
    前記モータ軸受を介して前記ハウジング内に漏出した油
    を封止し、前記旋回輪側のグリスと隔絶すべく前記上
    側,下側の出力軸受間に設けられたシール部材とからな
    る旋回装置において、 前記ハウジングには、前記上側の出力軸受と前記シール
    部材との間の空間に位置して前記ハウジング内の油を外
    部に排出する油排出口を設けたことを特徴とする旋回装
    置。
  4. 【請求項4】 前記モータ軸受の近傍には、前記モータ
    軸受を介して前記ハウジングと前記油圧モータとの間を
    流通する油に混入した異物を捕捉するフィルタを設けて
    なる請求項2または3に記載の旋回装置。
JP34871295A 1995-12-19 1995-12-19 旋回装置 Pending JPH09165783A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2813652A1 (fr) * 2000-09-07 2002-03-08 Poclain Hydraulics Ind Dispositif d'entrainement comprenant un moteur hydraulique et un reducteur

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2813652A1 (fr) * 2000-09-07 2002-03-08 Poclain Hydraulics Ind Dispositif d'entrainement comprenant un moteur hydraulique et un reducteur
EP1186802A1 (fr) * 2000-09-07 2002-03-13 Poclain Hydraulics Industrie Dispositif d'entraínement comprenant un moteur hydraulique et un réducteur
US6569047B2 (en) 2000-09-07 2003-05-27 Poclain Hydraulics Industrie Drive device comprising a hydraulic motor and a reduction gear

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