JP4381059B2 - 異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物およびその成形品 Download PDF

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Description

本発明は、ポリエステル樹脂の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物およびその成形品に関する。詳しくは、ポリエステル樹脂の異形押出し成形品への光沢付与、異形押出し加工・吐出樹脂のサイジング金型付着性低減効果による異形押出し連続生産性の改良、異形押出し成形性の高速化、異形押出し製品の寸法精度向上・表面平滑性向上(ビビリの除去)、連続生産中の製品反り改良、および異形押出し加工時の樹脂ダレ改良によるダイ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度を向上させるポリエステル樹脂組成物を用いた異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂および、これを用いた成形品、製造方法に関する。
従来、建材製品としての窓枠や雨樋等をプラスチックスで製造する上で、異形押出し成形加工が採用されている。異形押出し成形に使用する樹脂には、使用環境に応じた耐熱性を持つこと、さらには、ダイの複雑な形状に追随し、寸法精度が良好である特性を要求される。これまではそれら両特性に加えてコスト面から塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂が一般に使用されてきた。特に接着性が必要とされる用途においては、一般的に各種接着剤との接着性が良くないポリオレフィンは使用し難く、塩化ビニルが主要な樹脂素材となっている。しかしながら近年の例えば環境影響の問題より塩化ビニル系樹脂を他の素材に代替しようとする動きがある。数ある代替素材の内、ポリエステル樹脂はその物理的性状、環境適性、接着特性、価格等の面より有力な素材である。しかし、異形押出し成形加工用に使用されている塩化ビニルをポリエステル樹脂で代替するに当たっては大きな課題がある。
一般に、異形押出し成形加工の工程は、押出し工程から始まり、異形金型工程、サイジング工程、冷却工程、カッティング工程、二次加工工程の順序で進む。特にPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂に代表されるポリエステル樹脂をそれらの工程に適用した場合、特に問題となるのは、「押出し工程、異形金型工程を経た吐出樹脂が、非常に溶融粘度が低く粘着性を有するためサイジング金型に付着し、樹脂詰まり発生して連続生産を停止させる問題」で、これを防止するために押出し加工温度を低下させて、樹脂の軟化温度付近で成形した場合、「異形押出し成形品が無光沢となる問題」、「せん断発熱による吐出樹脂温度上昇による溶融粘度低下を抑えるためにスクリュー回転数を小さくしたことによる生産性の大幅低下問題」、さらには「サイジング工程で製品形状の寸法精度を悪化させる問題」、「サイジング金型での樹脂溶融特性が原因となり成形品表面にビビリ(進行方法に平行な筋)を発生させる問題」、「異形押出し成形進行方向に対して製品反りが発生する問題」等、ダイからサイジング金型加工過程での樹脂粘着性に関する問題が多く存在する。
異形押出成形加工においては通常の押出成形加工とは異なり、成形材料の形状が非常に複雑であるもの、比較的小さい形状で非常に精密な寸法設計のもの、さらには中空である場合、そしてこれら全ての場合を兼ね備えた製品である場合もある。異形押出製品の鋭いコーナー部あるいは開放部の端にはエッジ部を持つ場合が多く、粘着性のあるポリエステル樹脂ではサイジング金型内のコーナー部、エッジ部で特に微細な寸法精度が要求される設計部分で、樹脂詰まり現象が顕在化しやすいため、長時間に亘る連続生産が困難となり、実質的に生産性が良好でかつ、高光沢で良質な寸法精度を持つ異形押出し製品を供給することが不可能となる。
通常、本問題を解決するためには、ポリエステル樹脂に対し、有機酸金属塩などの外部滑剤、特に有機酸亜鉛塩を添加することにより金属製のダイやサイジングでのメルトフラクチャー現象を低減させることが提言されている。(特許文献1参照)しかし、この添加剤を含有させた場合、メルトフラクチャー現象は、若干低減されるが、異形押出し成形品の寸法精度改良する為の比較的溶融粘度の高いポリエステル樹脂へ添加した場合は、非常に顕著にポリエステル樹脂表面へブリードアウトし、ダイやサイジング金型へ移行し、さらに蓄積し始める(いわゆるメヤニ現象)ため、連続生産の観点から非常に取扱が難しいものであった。
また、サイジング工程にて多板サイジング方式、あるいは真空サイジング方式等を用いて、みかけの粘着性を低下させ、強制的に形状を整える対策が試みられてきた。しかし、この場合はポリマーを冷却中に強制的な変形を与えるため、製品中に残留応力が残り、製品が溶剤、溶剤蒸気、急激な温度変化によりストレスクラッキングが発生する問題がある。よって本問題を抑制するためには、通常の押出加工に比較して、ポリエステルの溶融状態における粘着性を改良または、サイジング金型等への滑性を付与することが求められる。
また、異形押出し成形加工では、異形金型からサイジング工程に向かう途中で、樹脂の溶融強度が不足するために樹脂のタレが生じ、次の工程に進めない、もしくは適切な形状を保つことができなかった。
この問題を解決するために例えば低せん断域〜高せん断域でポリエステルが高溶融粘度を保持させて、成形時の樹脂ダレを防止し、成形品の寸法精度を向上させる方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしながらこのような方策は、樹脂ダレを改善させることはできるが、高せん断域の溶融粘度が高すぎるため、低温下での成形が困難となり、高温下での成形が必須となる。このため、ポリエステルの熱分解、押出班の発生、ウエルドラインの発生が著しくなり、異形押出成形品の色調、形状、強度などが不良となるため、さらなる改善が望まれていた。
その他には、ポリマーを分岐状とし、ダイ中の高せん断域では樹脂の粘度を低下させ、押出後の無せん断域で粘度を回復させることによって溶融強度を保持させる方法が提案されている(特許文献3参照)。このような対策は確かにある程度の溶融強度の向上効果および樹脂ダレの改善効果を発現させることができるが、効果としてはまだ不足のためさらなる改善が望まれていた。
特表2002−540249号公報(第1〜10頁) 特開平9−290451号公報(第1〜3頁) 国際公開00/77096号公報(第1〜10頁)
本発明の課題は、ポリエステル樹脂の異形押出し成形品への光沢付与、異形押出し加工・吐出樹脂のサイジング金型付着性低減効果による異形押出し連続生産性の改良、異形押出し成形性の高速化、異形押出し製品の寸法精度向上・表面平滑性向上(ビビリの除去)、連続生産中の製品反り改良、および異形押出し加工時の樹脂ダレ改良によるダイ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度を向上させる異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物および成形品を提供することにある。
本発明者らは上記問題を達成すべく鋭意研究した結果、ポリエステル樹脂に対して、グリセリン系化合物、ソルビタン系化合物、プロピレングリコール系化合物、高級アルコール系化合物の1種または、2種以上含み、さらに好ましくは、ポリエステル樹脂とグリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有する反応性化合物を含むポリエステル樹脂組成物を異形押出し成形加工することにより上記課題を全て解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は以下の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物と成形品である。
(1)グリセリン系化合物、ソルビタン系化合物、プロピレングリコール系化合物および高級アルコール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物とポリエステル樹脂を含むことを特徴とする異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(2)グリセリン有機酸エステル、ポリグリセリン有機酸エステル、ソルビタン有機酸エステル、プロピレングリコール有機酸エステルおよび高級アルコール有機酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物とポリエステル樹脂を含むことを特徴とする異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(3)有機酸が、炭素数40未満の脂肪酸であることを特徴とする(2)に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(4)ポリエステル樹脂が非晶性であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(5)ポリエステル樹脂が、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはそれらのエステル形成性基を3個以上有する多官能化合物単位をポリエステルの酸成分および/またはグリコール成分の0.001〜5モル%含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(6)非晶性ポリエステルが、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを酸成分とグリコール成分それぞれの50モル%以上含むことを特徴とする(4)に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(7)炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする(6)に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(8)炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールがエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよび2−メチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする(6)に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(9)さらにグリシジル基および/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有する反応性化合物を含むことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(10)反応性化合物が、重量平均分子量200以上50万以下であることを特徴とする(9)に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(11)反応性化合物が、(X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1.0〜80重量%のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートまたはグリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体であることを特徴とする(10)に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
(12)(1)〜(11)のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物を異形押出し成形加工して得られた成形品。
本発明のポリエステル樹脂組成物は異形押出し成形品への光沢付与、異形押出し加工・吐出樹脂のサイジング金型付着性低減効果による異形押出し連続生産性の改良、異形押出し成形性の高速化(生産性向上)、異形押出し製品の寸法精度向上・表面平滑性向上(ビビリの除去)、連続生産中の製品反り改良、および異形押出し加工時の樹脂ダレ改良によるダイ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度を向上させることができるものである。
本発明は、本発明者らは上記問題を達成すべく鋭意研究した結果、ポリエステル樹脂に対して、グリセリン系化合物、ソルビタン系化合物、プロピレングリコール系化合物の1種または、2種以上含むことが好ましい。
つまり、ポリエステル樹脂にグリセリン系化合物、ソルビタン系化合物、プロピレングリコール系化合物の1種または、2種以上含有させることにより、溶融状態でポリエステルに対して非常に相溶性が良好で、かつ押出機のシリンダ内における樹脂間の摩擦を低下させることから、樹脂のせん断発熱を防止することができる。このとき、上述の添加剤を配合しない場合に比べて、ダイから吐出される樹脂温度が低くなる為、樹脂のみかけの溶融強度が向上する。従って、ダイから吐出される樹脂のドローダウンを防止できるレベルにおいて、シリンダ先端・ダイ部分のみの温度設定を上げ、押出し成形品の表面光沢付与することが可能となる。また、ダイから吐出される樹脂温度が低くなるため、溶融時の樹脂粘着性が低減される。
さらに、溶融状態でポリエステルに対して非常に相溶性が良好であることと、樹脂のせん断発熱を抑制できたことの相乗効果によって、スクリュートルク低下や、吐出量の増大が実現できる。
この結果、サイジング金型への付着性を軽減できている為、連続生産を可能とし、生産量も増大した。また、サイジング金型内での樹脂流動性に優れる為、微細な寸法精度を実現し、樹脂粘着性軽減効果による優れたサイジング金型滑性により製品表面平滑性を実現、さらにはサイジング金型壁面への均一化かつ軽減された樹脂濡れ性、粘着性の効果から製品反り問題を解消することができる。
本発明に用いられるグリセリン系化合物、ソルビタン系化合物、プロピレングリコール系化合物、高級アルコール系化合物としては、特に限定されないが、グリセリン有機酸エステル、ポリグリセリン有機酸エステル、ソルビタン有機酸エステル、プロピレングリコール有機酸エステル、高級アルコール有機酸エステルであることが好ましく、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコール脂肪酸エステルであることがさらに好ましい。また、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコール脂肪酸エステルは、炭素数40未満の脂肪酸から誘導されるものであることが最も好ましい。
上記の添加剤のうち、好ましい化合物の具体例としては、ステアリン酸モノグリセライド、クエン酸飽和脂肪酸モノグリセライド、ソルビタンステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、ポリグリセリンステアレートである。
本発明における、上記の添加剤配合量は、ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部未満である。好ましくは、添加剤配合量が、0.05重量部以上3重量部未満、さらに好ましくは、0.05重量部以上2重量部未満、最も好ましくは、0.08重量部以上1重量部未満である。
この処方によって「押出し工程、異形金型工程を経た吐出樹脂がサイジング金型に付着し、樹脂詰まり発生して連続生産を停止させる問題」、「サイジング工程で製品形状の寸法精度を悪化させる問題」、「サイジング金型での樹脂溶融特性が原因となり成形品表面にビビリ(進行方法に平行な筋)を発生させる問題」、「異形押出し成形進行方向に対して製品反りが発生する問題」等を改良することができる。
本発明に用いられるポリエステル樹脂はジカルボン酸成分とグリコール成分よりなるものであればあらゆるものが使用可能である。
本発明に用いるポリエステル樹脂としては非晶性であることが好ましい。ポリエステル樹脂が非晶性であれば、結晶に由来する白化がないために製品に透明性を発現させることができる。尚ここで言う非晶性とは示差走査型熱量計(DSC)を用いて、−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温し、次に−100℃まで50℃/minで降温し、続いて−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温する二度の昇温過程においてどちらにも融解ピークを示さないものを指す。逆に結晶性とはどちらかの昇温過程に明確な融解ピークを示すものを指す。
本発明に用いるポリエステル樹脂として非晶性のポリエステルを用いる際には、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とすることが望ましい。ここでいう主成分とは全酸成分およびグリコール成分をそれぞれ100モル%としたとき、両成分それぞれが50モル%以上、好ましくは60モル%、さらに好ましくは65モル%以上である。両成分が50モル%未満になると異形押出し成形品の伸度および機械的物性が低下することがある。
さらには非晶性ポリエステル樹脂のうち炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸および/またはイソフタル酸であることが望ましい。これらのジカルボン酸を使用すると異形押出し成形品の伸度および機械的物性がさらに向上する。好ましくはテレフタル酸を50モル%以上、さらには60モル%以上含むものであることが好ましく、テレフタル酸とイソフタル酸の両方をふくむものも好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂は、上記のテレフタル酸、イソフタル酸以外の他の多価カルボン酸を共重合しても良く、例えばオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸等の公知のものが使用できる。
本発明に用いるポリエステル樹脂には炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とすることが、さらには該炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールがエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる少なくとも1種以上であることが原料入手の汎用性やコストの面で好ましい。また、エチレングリコールを50モル%以上、さらには60モル%以上含むものは、成形品の耐衝撃性を向上させる傾向にあり好ましい。
好適な非晶性ポリエステルの組み合わせは、具体的には、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール=90〜70/10〜30//100モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/1,2−プロピレングリコール=100//80〜50/20〜50モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/1,3−プロピレングリコール=95〜80/5〜20//90〜70/10〜30モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=95〜70/5〜30//90〜50/10〜50モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/2−メチル−1,3−プロパンジオール=100//60〜80/40〜20モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/2−メチル−1,3−プロパンジオール=95〜80/5〜20//70〜90/30〜10モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=100//85〜60/15〜40モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=95〜80/5〜20//90〜70/10〜30モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/ジエチレングリコール=100//75〜50/25〜50モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/ジエチレングリコール=95〜80/5〜20//90〜75/10〜25モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール=100//80〜60/20〜40モル%が挙げられる。
さらには、テレフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=100//85〜60/15〜40モル%、テレフタル酸//1,2−プロパンジオール/エチレングリコール=100//85〜60/15〜40モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=95〜80/5〜20//90〜70/10〜30モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/ジエチレングリコール=100//75〜50/25〜50モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/ジエチレングリコール=95〜80/5〜20//90〜75/10〜25モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール=100//80〜60/20〜40モル%であることがさらに好ましい。
この中でもエチレングリコールとネオペンチルグリコール(60/40〜90/10(モル比))、1,2−プロパンジオールとエチレングリコール(60/40〜90/10(モル比))、エチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノール(60/40〜90/10(モル比))の組み合わせは、異形押出し加工性と成形品の透明性を両立させやすく、さらにはエチレングリコールとネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオールとエチレングリコールの組み合わせであれば最も好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂は、上記のエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール以外の他の多価アルコール成分が共重合されていても良く、例えば1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ダイマージオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物やプロピレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリシクロデカンジメタノール、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エステル、2,2,4−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、トリメチロールプロパン等が使用できる。
本発明に用いられるポリエステル樹脂の還元粘度は、好ましくは0.40〜1.50dl/g、より好ましくは0.50〜1.20dl/g、さらに好ましくは0.60〜1.00dl/gである。数平均分子量が0.40dl/g未満であると、樹脂凝集力不足のために成形品の強伸度が不足し、脆くなって使用できないことがある。一方、1.50dl/gを越えると溶融粘度が上がり過ぎるために、異形押出し加工するのに最適な温度も上がってしまい、結果的に異形押出し性を悪くしてしまう虞がある。
本発明に用いられるポリエステル樹脂の酸価は、好ましくは100当量/106g以下、より好ましくは50当量/106g以下、さらに好ましくは40当量/106g以下である。一方下限は低ければ低いほど好ましく、0当量/106gに近いものほど好ましい。酸価が100当量/106gを越えると、異形押出し加工時に樹脂を加熱する際、加水分解がより促進され、できあがった成形品の機械的強度が低下する虞がある。また、樹脂の分解が進むことにより、加工時の樹脂ダレも悪化する虞がある。
本発明に用いられる反応性化合物は、ポリエステルの持つヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反応し得る官能基が分子内1分子あたり2個以上持つことが樹脂全体に一部架橋を導入する点で好ましい。反応性化合物の効果により、溶融押出時においてポリエステルの持つヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反応性化合物の反応物が生成する際、一部が架橋生成物となることによって溶融強度向上効果を得ることができるのである。
本発明に用いる反応性化合物の重量平均分子量は、ポリエステル樹脂との反応による分子量増加に依存する「溶融強度増強効果」を発現させるための加工条件管理幅を広げ、溶融強度調整が可能であるように制御することと、製品の耐折り曲げ白化性および未反応物の製品表層へのブリードアウト抑制を満足するために、200以上50万以下が望ましく、好ましい下限は500以上、より好ましくは700以上、最も好ましくは1000以上である。一方好ましい上限は30万以下、より好ましくは10万以下、最も好ましくは5万以下である。反応性化合物の重量平均分子量が200未満であると未反応の反応性化合物が製品の表面にブリードアウトし、製品の接着性低下、表面の汚染をひきおこす可能性がある。一方50万を越えると折り曲げでも、溶融強度向上剤と非晶性ポリエステル間の相溶性が悪いためかボイドが発生し、折り曲げ白化する可能性が大きくなる。
反応性化合物の持つ官能基の具体例としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、カルボン酸金属塩、エステル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボジイミド基、グリシジル基等の官能基、さらにはラクトン、ラクチド、ラクタム等ポリエステル末端と開環付加する官能基が挙げられるが、溶融押出時にヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反応するものであればいかなるものでも良い。また、1分子中に異なった種類の官能基を持つことも差し支えない。
このうち、好ましい官能基としては、反応の速さよりグリシジル基あるいはイソシアネート基が挙げられる。
反応性化合物中の官能基の形態はいかなるものでも可能である。例えばポリマーの主鎖に官能基が存在するもの、側鎖に存在するもの、末端に存在するもの全てが可能である。
具体例としては、スチレン/メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート共重合体、ビスフェノールA型やクレゾールノボラック、フェノールノボラック型のエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物等があるがこれらのいかなるものでもよく、またこれらを混合して使用することももちろん可能である。
特に、上述の反応性化合物としては、(X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1.0〜80重量%のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートおよび/またはグリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体が好ましい。さらに好ましくは、(X)が25〜90重量%、(Y)が10〜75重量%、(Z)が0〜35重量%からなる樹脂で、最も好ましくは、(X)が30〜85重量%、(Y)が15〜70重量%、(Z)が0〜30重量%からなる樹脂である。これらの組成は、ポリエステル樹脂系との反応に寄与する官能基濃度に影響する為、上述のように適切に制御する必要がある。上述の組成から外れる場合、ポリエステル樹脂との反応性が低下し、成形時に樹脂ダレを起こす虞がある。
反応性化合物の添加量は分子量および官能基の導入数により個々に選定できるが、ポリエステル樹脂100重量%に対して、0.1重量%以上20重量%以下が好ましく、下限は0.5重量%以上、上限は15重量%以下がより好ましい。0.1重量%未満であると目標とした樹脂ダレ抑制効果が発現しないことがあり、また20重量%を超えて添加すると製品の機械的特性に影響を与えることがある。
反応性化合物の添加法に関しては溶融押出し時にポリエステル樹脂中に圧入する方法、押出し前にポリエステル樹脂のペレットに添加してブレンドする方法、一旦ポリエステル樹脂に添加混練しておき、再度押出す方法等が考えられるが、いかなる方法で実施することも可能である。
本発明のポリエステル樹脂組成物の、220℃、剪断速度100sec-1のときの溶融粘度は、好ましくは6000〜600000dPa・sec、より好ましくは7000〜100000dPa・sec、さらに好ましくは8000〜50000dPa・secである。溶融粘度が6000dPa・sec未満だと加工時の樹脂ダレが悪化する場合がある。一方600000dPa・secを越えると溶融粘度が高すぎて、生産性が低下するため実用的でないことがある。
本発明の異形押出し成形品において、その成形後の還元粘度/成形前の還元粘度比を、1.01〜3.00にすることによりその(成形後における樹脂の還元粘度)/(成形前における樹脂の還元粘度)比が、1.01〜3.00であることを特徴とする異形押出し成形品が好ましい。ここで言う、(成形後における樹脂の還元粘度)/(成形前における樹脂の還元粘度)比とは、異形押出し成形加工の前、および成形加工後に測定された還元粘度を用いて計算される比のことを示している。なお、押し出し機には、樹脂単独、樹脂の混合物、あらかじめ混合物を溶融混練して製造するペレット状の樹脂組成物の何れかをホッパーから投入して異形押出しするのであるが、ここで成形前における樹脂の還元粘度とは、樹脂単独、樹脂組成物の場合はそのまま成形前の還元粘度を測定する。一方、樹脂の混合物の場合はそれらを粉砕して均一にした後還元粘度を測定するのであり、溶融混合した後の還元粘度を示すものではない。溶融混合してしまうと反応が起こり正確な還元粘度が測定できないことがあるからである。
この指標によって、ポリエステル樹脂系の異形押出し成形時に発生する樹脂ダレを制御することができる。つまり、異形押出し成形加工過程において、反応系化合物によりポリエステル樹脂系を分岐状とし、ダイ中の高せん断域では樹脂の粘度を低下させ、押出後の無せん断域で粘度を回復させることによって、吐出時の溶融強度を保持させることができる。さらに好ましくは、(成形後の還元粘度)/(成形前の還元粘度)比が、1.03〜2.00であり、最も好ましくは、1.06〜1.80である。この比が、1.01未満になると成形後に成形品を構成する樹脂系の成形時の樹脂ダレが改善されず、また成形品の機械的物性の低下等が起こってしまうことがある。また、この比が3.00を超えると、成形時の溶融強度が大幅に増大し過ぎて、用いる成形機によっては、押出し成形の適応範囲を超える場合があり、汎用機械適応性を欠く可能性がある。
その際、成形前の還元粘度0.40〜2.0dl/gであり、かつ成形後の還元粘度が、0.41〜2.5dl/gであることが好ましく、さらに好ましくは、成形前の還元粘度0.50〜1.5dl/gであり、かつ成形後の還元粘度が、0.51〜2.0dl/gであり、最も好ましくは、成形前の還元粘度0.60〜1.2dl/gであり、かつ成形後の還元粘度が、0.61〜1.5dl/gである。成形前の還元粘度が0.40dl/g以下の時、粘度が低すぎて押出し成形性が悪く、成形品としての機械的物性が悪くなる可能性がある。また、成形前の還元粘度が2.5dl/gを超える物を用いて、異形押出し成形した場合、反応性化合物含有による分岐構造が導入されることによって、過度に溶融粘度が向上してしまい、樹脂流動性が低下して成形性が低下したり、また、ゲル状物を発生させる可能性がある。一方、成形後の還元粘度が0.41dl/gの場合、成形後に成形品を構成する樹脂系の成形時の樹脂ダレが改善されず、また成形品の機械的物性の低下等が起こってしまう。また、成形後の還元粘度が2.5dl/gを超えると、ゲル状物を発生させる可能性があることや、成形時の溶融強度が大幅に増大し過ぎて、用いる成形機によっては、押出し成形の適応範囲を超える場合があり、汎用機械適応性を欠く可能性がある。
本発明のポリエステル樹脂組成物には、結晶性ポリエステルおよび/または結晶核剤を添加することができる。この場合、結晶性ポリエステルの配合量は、必要に応じて自由に決定できる。特に最近のゴミ廃棄物処理問題、エコ商品推進の傾向から、結晶性ポリエステルは、PETボトルの再生原料(再生PET)であることが好ましい。また、結晶核剤の配合下限は好ましくは0.1重量部、配合上限は好ましくは10重量部である。より好ましくは、下限0.5重量部、上限5重量部である。配合量が0.1重量部より少ないと、微結晶化に効果を持たず、耐溶剤性効果等が薄れることがある。逆に、10重量部を越えると、異形押出し加工時の流動性や、成形品としての機械的物性が低下することがある。結晶核剤は結晶性ポリエステルの結晶化速度や、非晶性ポリエステルの配向を速め、速やかに結晶化、配向化を完了させると共に、結晶核の数を調節することにより球晶の大きさもコントロールできる。生成する球晶の直径が可視光の波長以下の非常に微細な結晶であれば、樹脂結晶化後も透明性を失わず、成形品の透明性と耐溶剤性を両立することが容易になる。なお、球晶の直径は、300nm以下、さらには200nm以下、特には100nm以下が好ましい。結晶核剤の具体例としてはタルク、シリカ、グラファイト、炭素粉、ピロフェライト、石膏、中性粘土等の無機質微粒子や、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、硫酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、シュウ酸塩、ステアリン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、酒石酸塩、スルホン酸塩、モンタン酸ワックス塩、モンタン酸ワックスエステル塩、テレフタル酸塩、カルボン酸塩、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸とからなるイオン性共重合体等が挙げられる。それらの中で、特に効果の大きいものは、シュウ酸塩、ステアリン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、酒石酸塩、スルホン酸塩、モンタンワックス塩、モンタンワックスエステル塩、テレフタル酸塩、カルボン酸塩、α−オレフィンである。
本発明において、特に異形押出し成形品の耐熱性を向上させる方法として、例えば「結晶性ポリエステルを配合し、成形品中に微小サイズの結晶を生成させる方法」、または、「高ガラス転移温度を持ち、ポリエステル樹脂に対して相溶性の良好なポリカーボネート樹脂を配合し、みかけのガラス転移温度を上げる方法」が挙げられる。
特に、ポリカーボネート樹脂配合系に対しては、ポリエステル樹脂との溶融粘度の差異が小さいポリカーボネート樹脂を選択することで、異形押出し成形加工用に優れた溶融特性をもつ樹脂を製造することができる。さらに、この樹脂は、高温雰囲気下での使用や、高温下密閉状態で行う製品輸送においても、異形押出し成形品が熱変形を起こすことなく、優れた耐熱性を持つ。
本発明に用いるポリエステル樹脂には、加工時のポリエステル樹脂の熱劣化を抑制する(熱劣化による樹脂の着色や樹脂ダレの発生を防止する)ために酸化防止剤を配合した組成物にして使用するのが望ましい。当該酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、有機亜リン酸エステル系化合物等が好適である。
本発明で使用するフェノール系酸化防止剤の具体例としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル4−エチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキジフェニル)プロパン、ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)スルフィド、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、ビス(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)スルフィド、ビス(3−tert−ブチル5−エチル−2−ヒドロキジフェニル)メタン、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル4−ヒドロキジフェニル)メタン、ビス(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)スルフィド、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、エチレンビス[3,3−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチラ−ト]、ビス[2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル5−メチルベンジル)−4−メチル−6−tert−ブチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパン、4−メトキシフェノール、シクロヘキシルフェノール、p−フェニルフェノール、カテコール、ハイドロキノン、4−tert−ブチルピロカテコール、エチルガレート、プロピルガレート、オクチルガレート、ラウリルガレート、セチルガレート、β−ナフトール、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキジベンジル)ベンゼン、1,6−ビス[2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]ヘキサン、テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキジフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]スルフィド、n−オタタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル4−ヒドロキジフェニル)プロピオニルアミノ]ヘキサン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−4−メチルフェノール、ビス[S−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)]チオテレフタレート、トリス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,1,3−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン等が挙げられる。なお、これらの化合物は1種でも2種以上を併用して用いてもよい。
該フェノール系酸化防止剤の配合量は、好ましい上限は1.0重量部以下、特に好ましくは0.8重量部以下、一方好ましい下限は0.01重量部以上、特に好ましくは0.02重量部以上である。配合量が0.01重量部未満では、加工時の熱劣化を抑制する効果が得られ難く、また、1.0重量部を越えると熱劣化を抑制する効果は飽和し経済的でない。
本発明で使用する有機亜リン酸エステル系化合物の具体例としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(メチルフェニル)ホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(オクチルフェニル)ホスファイト、トリス[デシルポリ(オキシエチレン)]ホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、トリ(デシル)チオホスファイト、トリイソデシルチオホスファイト、フェニル・ビス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、フェニル・ジイソデシルホスファイト、テトラデシルポリ(オキシエチレン)・ビス(エチルフェニル)ホスファト、フェニル・ジシクロヘキシルホスファイト、フェニル・ジイソオクチルホスファイト、フェニル・ジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニル・シクロヘキシルホスファイト、ジフェニル・イソオクチルホスファイト、ジフェニル・2−エチルヘキシルホスファイト、ジフェニル・イソデシルホスファイト、ジフェニル・シクロヘキシルフェニルホスファイト、ジフェニル・(トリデシル)チオホスファイト、ノニルフェニル・ジトリデシルホスファイト、フェニル・p−tert−ブチルフェニル・ドデシルホスファイト、ジイソプロピルホスファイト、ビス[オタデシルポリ(オキシエチレン)]ホスファイト,オクチルポリ(オキシプロピレン)・トリデシルポリ(オキシプロピレン)ホスファイト、モノイソプロピルホスファイト、ジイソデシルホスファイト、ジイソオクチルホスファイト、モノイソオクチルホスファイト、ジドデシルホスファイト、モノドデシルホスファイト、ジシクロヘキシルホスファイト、モノシクロヘキシルホスファイト、モノドデシルポリ(オキシエチレン)ホスファイト、ビス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、モノシクロヘキシル・フェニルホスファイト、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラトリデシル・4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラトリデシル・4,4’−ブチリデンビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ジホスファイト、テトライソオクチル・4,4’−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ジホスファイト、テトラキス(ノニルフェニル)・ポリ(プロピレンオキシ)イソプロピルジホスファイト、テトラトリデシル・プロピレンオキシプロピルジホスファイト、テトラトリデシル・4,4’−イソプロピリデンジシクロヘキシルジホスファイト、ペンタキス(ノニルフェニル)・ビス[ポリ(プロピレンオキシ)イソプロピル]トリホスファイト、ヘプタキス(ノニルフェニル)・テトラキス[ポリ(プロピレンオキシ)イソプロピル]ペンタホスファイト、ヘプタキス(ノニルフェニル)・テトラキス(4,4’−イソプロピリデンジフェニル)ペンタホスファイト、デカキス(ノニルフェニル)・ヘプタキス(プロピレンオキシイソプロピル)オクタホスファイト、デカフェニル・ヘプタキス(プロピレンオキシイソプロピル)オクタホスファイト、ビス(ブトキシカルボエチル)・2,2−ジメチレン−トリメチレンジチオホスファイト、ビス(イソオクトキシカルボメチル)・2,2−ジメチレントリメチレンジチオホスファイト、テトラドデシル・エチレンジチオホスファイト、テトラドデシル・ヘキサメチレンジチオホスファイト、テトラドデシル・2,2’−オキシジエチレンジチオホスファイト、ペンタドデシル・ジ(ヘキサメチレン)トリチオホスファイト、ジフェニルホスファイト、4,4’−イソプロピリデン−ジシクロヘキシルホスファイト、4,4’−イソプロピリデンジフェニル・アルキル(C12〜C15)ホスファイト、2−tert−ブチル−4−[1−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキジフェニル)イソプロピル]フェニルジ(p−ノニルフェニル)ホスファイト、ジトリデシル・4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジオクタデシル・2,2−ジメチレントリメチレンジホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、ヘキサトリデシル・4,4’,4”−1,1,3−ブタントリイル−トリス(2−tert−ブチル−5−メチルフェニル)トリホスファイト、トリドデシルチオホスファイト、デカフェニル・ヘプタキス(プロピレンオキシイソプロピル)オクタボスファイト、ジブチル・ペンタキス(2,2−ジメチレントリメチレン)ジホスファイト、ジオクチル・ペンタキス(2,2−ジメチレントリメチレン)ジホスファイト、ジデシル・2,2−ジメチレントリメチレンジホスファイト並びにこれらのリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルジウム、バリウム、亜鉛およびアルミニウムの金属塩が挙げられる。なお、これらの化合物は1種でも2種以上を併用して用いてもよい。
有機亜リン酸エステル系化合物の配合量は、好ましい上限は3.0重量部以下、特に好ましくは2.0重量部以下であり、好ましい下限は0.01重量部以上、特に好ましくは0.02重量部以上である。配合量が0.01重量部未満では、加工時の熱劣化を抑制する効果が得られ難く、また、3.0重量部を越えると熱劣化を抑制する効果は飽和し経済的でない。
なお、フェノール系酸化防止剤と有機亜リン酸エステル系化合物とを併用すると熱劣化の抑制効果がより向上し、好ましい。
本発明に用いるポリエステル樹脂組成物には、樹脂の溶融強度を向上させ、樹脂ダレを防止するために、反応性化合物の他にさらに超高分子量のアクリル系高分子や、フッ素系高分子を共重合したアクリル系高分子を添加することも可能である。特に超高分子量のフッ素系高分子のまわりをアクリル系高分子で取り囲む形態である高分子(商品例として三菱レイヨン社の「メタブレンA−3000」)は、押出時のせん断流動において流動方向に配向し、吐出後その配向が緩和されることで樹脂全体を収縮させる力が働くことで溶融強度を発現させ、加えて極少量の添加量で容易に溶融強度を向上できるので、異形押出し用途に好適である。添加量はポリエステル100部に対し、0.01部以上1部以下が好ましい。より好ましくは、0.02部以上0.5部以下である。
本発明に用いるポリエステル樹脂組成物には、用途に応じて他の成分も適宜添加することができる。例えば、耐衝撃性向上剤、充填剤、紫外線吸収剤、表面処理剤、滑剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、抗菌剤、架橋剤、イオウ系酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、発泡剤等があげられる。
本発明に用いる樹脂組成物を異形押出しする条件としては、溶融状態におけるポリエステル樹脂と反応性化合物の混合が必要であるため、溶融体の混合効果があるものが必要である。具体的には一軸式の押出機、二軸式の押出機等があるが、異形押出時に樹脂と反応性化合物が充分混合されていれば良い。さらに、まず樹脂と反応性化合物を添加混練しておき、混練後のポリマーを再度押出す手段も問題なく使用できる。また、温度条件としては、押出に用いるポリエステル樹脂が溶融流動できる範囲であればいかなる温度でも問題ないが、ポリエステル樹脂の性質上、100℃以上350℃以下と考えられ、より好ましくは150℃以上300℃以下が好適である。温度が低すぎるとポリマーを送り出しできないかまたは押出機に過大な負荷がかかり、逆に温度が高すぎるとポリマーが熱劣化を起こすため、好ましくない。異形押出における吐出量、その他の条件に関しては、機台の適正条件に適宜調整することで設定可能である。
本発明を更に詳細に説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
合成例に記載された測定値は以下の方法によって測定したものである。
還元粘度:測定用サンプル0.1gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)混合溶媒25mlに溶解し、ウベローデ粘度管を用いて30℃にて測定した。単位をdl/gで示す。
樹脂組成:非晶性共重合ポリエステル樹脂の組成は、重クロロホルム溶媒中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行なってその積分比より決定した。
ガラス転移温度、融点:セイコーインスツルメンツ(株)製、示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、昇温速度20℃/分にて測定することにより求めた。
酸価:クロロホルム30mlに樹脂1gを溶解し、0.1N水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して求めた。指示薬はフェノールフタレインを用いた。
重量平均分子量:ゲルパーミネーションクロマトグラフィによりポリスチレン換算値として求めた。
<結晶性ポリエステル樹脂(A)の合成例>
撹拌機、温度計、流出用冷却器を装備した反応缶内にテレフタル酸530重量部、イソフタル酸85重量部、アジピン酸203重量部、1,4―ブタンジオール928重量部、テトラブチルチタネート0.34重量部加え、170〜220℃で2時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応終了後、反応系を220℃から250℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧してゆき、60分かけて500Paとした。そしてさらに130Pa以下で55分間重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂(A)を得た。
ポリエステル樹脂(A)はNMR分析の結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸63モル%、イソフタル酸10モル%、アジピン酸27モル%、ジオール成分は1,4―ブタンジオール100モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は−6℃、数平均分子量は35000、酸価28当量/106gであった。
<ポリエステル樹脂(B),(C)の合成例>
ポリエステル樹脂(B)、(C)は、ポリエステル樹脂(A)と同様にして、但し原料の種類と量を変更して製造を行った。組成、および測定結果を表1に示す。(数値は樹脂中のモル%)
非晶性ポリエステル(D)はNMR分析の結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸100モル%、ジオール成分はエチレングリコール80モル%、ネオペンチルグリコール20モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は78℃、数平均分子量は28000、酸価30当量/106gであった。
<ポリエステル(E)〜(K)の合成例>
ポリエステル(E)〜(K)は、非晶性ポリエステル()と同様にして、但し原料の種類と量を変更して製造を行った。組成、および測定結果を表1に示す。(数値は樹脂中のモル%)
<反応性化合物(L)の合成例>
撹拌機、温度計、還流装置と定量滴下装置を備えた反応器にメチルエチルケトン 50部を入れ70℃に昇温した後、スチレン36.4重量部、グリシジルメタクリレート37.3重量部、メチルメタクリレート 26.3重量部の混合物と、アゾビスジメチルバレロニトリル 2部を 50部のメチルエチルケトンに溶解した溶液を 1.2ml/minで反応器中のメチルエチルケトンに滴下し、さらに2時間撹拌を続けた。その後、減圧することにより、メチルエチルケトンを反応器中から除去し、反応性化合物(L)を得た。
この反応性化合物(L)はNMR分析の結果、モノマー成分はスチレン40モル%、グリシジルメタクリレート30モル%、メチルメタクリレート30モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は50℃、重量平均分子量は25000であった。
<反応性化合物(M)の合成例>
撹拌機、冷却器および加熱マントルを具備した3リットル丸底フラスコ中で乳化重合によって製造した。フラスコには最初に脱イオン水1800部、酢酸0.4部、FeSO40.01部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩二水和物0.12部からなる溶液を充填した。溶液に窒素ガスを散布して75℃に加熱した。75℃において、水150部中でドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5.4部を用いて乳化させたスチレン366.1部、ヒドロキシエチルメタクリレート14.4部、およびブチルメタクリレートモノマー95.5部をフラスコに加え、次に過硫酸ナトリウム0.45部を開始剤として加えた。次に反応をそのまま約2時間、または固形物含有量の調査によってモノマーの99.9%以上が置換されるまで進行させた。反応遂行後にエマルジョンを室温に冷却し次いで噴霧乾燥して白色の粉末を得た。
この反応性化合物(M)はNMR分析の結果、モノマー成分はスチレン77モル%、ヒドロキシエチルメタクリレート3モル%、ブチルメタクリレート20モル%の組成を有していた。またガラス転移温度は50℃、重量平均分子量は20万あった。
<反応性化合物(N)の合成例>
反応性化合物(N)は、反応性化合物(M)と同様の方法によって合成し、NMR分析の結果、モノマー成分は、スチレン75モル%、グリシジルメタクリレート4モル%、ブチルメタクリレート21モル%の組成を有していた。また、重量平均分子量は30万であった。
参考例1>
ポリエステル(A)を100重量部、安定剤としてビス[S−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)]チオテレフタレート0.3重量部、グリセリンモノステアレートを0.1重量部混合し、該混合物を、回転数30rpm、全バレル温度180℃に設定した押出機(L/D=30、スクリュー径=20mm、フルフライト、圧縮比2.0)で混練した。この樹脂組成物の還元粘度は、0.82dl/gであった。
次に混練した樹脂組成物を、単軸押し出し機(L/D=25、フルフライトスクリュー、スクリュー径65mm)に図1に示す成形品を製造するダイリップを取り付けた異形押出し成型機により成形し、その成形品引取り状況と製品精度、表面平滑性を評価した。成形後の還元粘度は0.87dl/gであった。
なお、成形品引取り状況と製品精度、表面平滑性の評価基準は以下に従った。
引取り状況と製品精度:
○:「引き取りは樹脂のタレもなくスムーズなものであり、ダイ〜サイジング間での成形品のエッジ形状精度が高いものであった。」、
×:「樹脂のタレが生じ、サイジング工程へ移ることができなかった。」とした。
表面平滑性:成形品の外側表面凹凸状態を、超深度表面形状測定顕微鏡(キーエンス製VK−8500)を用いて測定し、以下の評価を行なった。
○:凹凸面最大高さが100μm未満
△:凹凸面最大高さが100μm以上200μm未満
×:凹凸面最大高さが200μm以上
表面光沢評価:
成形品の外側表面光沢状態をグロスチェッカ(堀場製作所製IG−3200)を用いて測定し、以下の評価を行なった。
○:グロス値が70以上
△:グロス値が60以上70未満
×:グロス値が60未満
吐出量評価:
成形品の加工時における1時間あたり吐出量について、下表に従って評価した。
○:吐出量が15kg/時間以上
△:吐出量が10kg/時間以上15kg/時間未満
×:吐出量が10kg/時間未満
<実施例、比較例1〜6>
表2、3に記載した原料を用いて、それぞれの表に記載した条件で参考例1と同様にして成形を行った。
尚、表2、3に記載された安定剤、添加剤は以下の化合物を意味する。
α:ビス[S−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)]チオテレフタレート
β:三菱レイヨン社の「メタブレンA−3000」
また表中のポリエステル量は100重量部用い、その他の反応性化合物量、安定剤量、添加剤量における数値はポリエステル100重量部に対する重量部である。
表2、3から分かるように、実施例1〜では、ポリエステル樹脂の異形押出し成形品への光沢付与、異形押出し加工・吐出樹脂のサイジング金型付着性低減効果による異形押出し連続生産性の改良、異形押出し成形性の高速化(生産性向上)、異形押出し製品の寸法精度向上・表面平滑性向上(ビビリの除去)、連続生産中の製品反り改良、および異形押出し加工時の樹脂ダレ改良によるダイ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度を向上させることができている。
一方、比較例1〜6は、グリセリン系化合物、ソルビタン系化合物、プロピレングリコール系化合物、高級アルコール系化合物の1種または、2種以上含んでいないため、本発明の範囲外であり、これら特性のいずれかにおいて劣っている。
本発明のポリエステル樹脂組成物は異形押出し成形品への光沢付与、異形押出し加工・吐出樹脂のサイジング金型付着性低減効果による異形押出し連続生産性の改良、異形押出し成形性の高速化(生産性向上)、異形押出し製品の寸法精度向上・表面平滑性向上(ビビリの除去)、連続生産中の製品反り改良、および異形押出し加工時の樹脂ダレ改良によるダイ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度を向上させることができるものである。
異形押出成形品の断面図である。

Claims (8)

  1. プロピレングリコール有機酸エステルとポリエステル樹脂を、前記ポリエステル樹脂100重量部に対し前記プロピレングリコール有機酸エステルを0.01重量部以上5重量部未満含むことを特徴とする異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
  2. 有機酸が、炭素数40未満の脂肪酸であることを特徴とする請求項に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
  3. ポリエステル樹脂が非晶性であることを特徴とする請求項1または2に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
  4. 非晶性ポリエステルが、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸を該非晶性ポリエステル樹脂を構成する酸成分の50モル%以上重合体成分として含み、炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを該非晶性ポリエステル樹脂を構成するグリコール成分の50モル%以上重合体成分として含むことを特徴とする請求項に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
  5. 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸であることを特徴とする請求項に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
  6. 炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールがエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよび2−メチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
  7. さらに
    グリシジル基を1分子あたり2個以上含有し、
    重量平均分子量200以上50万以下であり、
    (X)20〜99重量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1.0〜80重量%のグリシジルアルキル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体である、
    反応性化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物を異形押出し成形加工して得られた成形品。
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