JP4374932B2 - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大画面で、薄型、軽量のディスプレイ装置として知られているプラズマディスプレイ装置とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高品質な表示や大画面化などディスプレイのさらなる高性能化が要求されるようになり、種々のディスプレイの開発がなされている。注目される代表的なディスプレイとしては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などが挙げられる。
【0003】
PDPは、一般的には複数の電極と誘電体層を配した2枚の薄いガラス板を、複数の隔壁を介して対向させ、当該複数の隔壁の間に蛍光体層を配し、両ガラス板の間に放電ガスを封入して気密接着した構成を持つ。そして、前記複数の電極に給電して、放電ガス中に発生した放電により蛍光発光させるものである。したがって大画面化してもCRTのように奥行き寸法や重量が増大しにくく、またLCDのように視野角が限定されることがないという点で優れている。最近では、60インチ以上の大画面のPDPが商品化されるに至っている。
【0004】
ここで、通常、上記誘電体層は、ガラス粉と、セルロース系又はアクリル系の増粘剤樹脂とアルコール系又はエステル系等の有機溶剤とからなるビヒクルとを混合した前駆体材料(例えば、ペースト、シートなど)を塗布形成し、大気圧下の空気中で焼成することで、ビヒクルの揮発分を蒸発、燃焼、分解させた後、ガラス粉を溶融、焼結させることにより形成する。焼成温度は500℃〜600℃程度である(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
【非特許文献1】
内池平樹、御子柴茂生共著、「プラズマディスプレイのすべて」(株)工業調査会、1997年5月1日、p86〜p87、
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、誘電体層は、その焼成過程において気泡が混入する場合があり、このような場合には、耐電圧の低下、光線透過率の低下など、誘電体層の性能が低下し、PDPが表示する画像の特性を低下させてしまうという問題が生じる場合がある。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであって、良好な誘電体層を形成することによって、画像表示の特性が優れたPDPの製造方法を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、走査電極と維持電極とからなる表示電極を複数形成し、その表示電極を覆って誘電体層を形成した前面板を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法において、誘電体層はガラス粉と有機溶剤を含んだ前駆体材料を塗布して焼成することによって形成され、焼成時の有機物質が反応し除去された後から、ガラス粉の焼結、軟化過程を経て、冷却過程に入るまでの期間を40vol%以上の酸素雰囲気中にて焼成することを特徴とするものである。
【0009】
このことにより、焼成後に誘電体層中の気泡を形成することとなるガラス粉の間隙に封じ込まれたガスを高濃度の酸素と置換し、酸素と誘電体組成物とが反応し、酸素を酸化物としてガラス中に溶解することとなり、誘電体層に含まれる気泡が小さくなり、良好な誘電体層が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、走査電極と維持電極とからなる表示電極を複数形成し、その表示電極を覆って誘電体層を形成した前面板を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法において、誘電体層はガラス粉と有機溶剤を含んだ前駆体材料を塗布して焼成することによって形成され、焼成時の有機物質が反応し除去された後から、ガラス粉の焼結、軟化過程を経て、冷却過程に入るまでの期間は40vol%以上の酸素雰囲気中にて焼成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法である。
【0011】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、焼成の際、9.0×10 4 Paの減圧雰囲気とすることを特徴とするものである。
【0012】
以下、本発明の一実施の形態について、図を用いて説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施の形態により製造するPDPの概略構成の一例を示す断面斜視図である。
【0014】
PDP1の前面板2は、例えばフロートガラスのような、平滑で、透明且つ絶縁性の基板3上に、走査電極4と維持電極5とからなる表示電極6を複数形成し、そしてその表示電極6を覆うように誘電体層7を形成し、さらにその誘電体層7上にMgOからなる保護層8を形成することにより構成している。なお、走査電極4および維持電極5は、それぞれ放電電極となる透明電極4a、5aおよびこの透明電極4a、5aに電気的に接続されたCr/Cu/CrまたはAg等からなるバス電極4b、5bとから構成されている。
【0015】
また、背面板9は、例えばガラスのような絶縁性の基板10上に、アドレス電極11を複数形成し、このアドレス電極11を覆うように誘電体層12を形成している。そしてこの誘電体層12上の、アドレス電極11間に対応する位置には隔壁13を設けており、誘電体層12の表面と隔壁13の側面にかけて赤、緑、青の各色の蛍光体層14R、14G、14Bを設けた構造となっている。
【0016】
そして前面板2と背面板9とは、表示電極6とアドレス電極11とが直交し、且つ、放電空間15を形成するように、隔壁13を挟んで対向して配置され、放電空間15には、放電ガスとして、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンのうち、少なくとも1種類の希ガスが封入されており、隔壁13によって仕切られ、アドレス電極11と走査電極6および維持電極7との交差部の放電空間15が放電セル16として動作する。
【0017】
また、以上のようなPDP1の製造方法としては、まず、基板3上に、表示電極6を形成し、その上に誘電体層7の前駆体材料を塗布して焼成することで誘電体層7を形成する。次に、この誘電体層7上に、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法などでMgOなどの膜を形成することで保護層8を形成することで、前面板2を得る。ここで、誘電体層7の前駆体材料としては、ガラス粉と、セルロース系又はアクリル系の増粘剤樹脂とアルコール系又はエステル系等の有機溶剤とからなるビヒクルとを混合した、例えば、ペースト状、シート状のものが挙げられ、また、ガラス粉としては、例えば、ZnO−B23−SiO2系の混合物、PbO−B23−SiO2系の混合物、PbO−B23−SiO2−Al23系の混合物、PbO−ZnO−B23−SiO2系の混合物、Bi23−B23−SiO2系の混合物などを挙げることができる。
【0018】
また、基板10上に、データ電極11を形成し、その上に誘電体材料を塗布して焼成することで誘電体層12を形成する。そして所定のパターンで低融点ガラスからなる隔壁13を形成し、その隔壁13の間に蛍光体材料を塗布し焼成することで蛍光体層14R、14G、14Bを形成する。そして、基板10の周辺には例えば低融点フリットガラス材料を塗布し、樹脂成分を除去するための焼成を行うことで、封着部材(不図示)を形成することで背面板9を得る。
【0019】
次に、以上のように得られた前面板2と背面板9とを、相対的に位置合わせし、その状態で、固定したまま加熱して封着部材(不図示)を軟化させることで、前面板2と背面板9とを気密に接合する、いわゆる封着工程を行い、そしてその後、加熱しながら放電空間15内を排気する、いわゆる排気ベーキング工程を行った後、放電空間15内に放電ガスを封入することでPDP1を製造する。
【0020】
ここで、本発明の特徴的な点である、誘電体層7の形成方法について、以下に説明する。
【0021】
図2は、誘電体層7を形成する際の焼成に用いる焼成装置の一例の概略構成を示す斜視図である。
【0022】
表示電極6(図1)を形成した基板3に対し、表示電極6を覆うように、スクリーン印刷法やラミネート法によって、誘電体層の前駆体材料を形成し、それを焼成装置21内に設置した後(焼成装置21内での基板3の支持手段は不図示)、バルブ22を開き、給気装置23(例えば、ファン)により、焼成装置21内に酸素を含むガスを供給するとともに、基板3を所定の温度にまで昇温し、その温度で保持する(ヒーターは不図示)。ここで、焼成装置21内において誘電体層の前駆体材料と酸素を含むガスとが反応することで発生するガスを焼成装置21の外に排気するために、バルブ24を開き、排気装置25(例えば、ファン)により排気を行う。
【0023】
ここで、酸素を含むガスは、例えば、酸素供給装置26(例えば、酸素富化膜)により製造して給気することができ、酸素の比率を40vol%以上、好ましくは80vol%以上とすることで、前駆体材料中のガラス粉の間隙に封じ込まれたガスを高濃度の酸素と置換し、そしてこの置換した酸素を、誘電体層の前駆体材料と反応させ、酸化物としてガラス中に溶解させることで、誘電体層に含まれる気泡を小さくすることが可能となることを本発明者らの行った検討により確認している。
【0024】
ここで、酸素を含むガスを焼成装置21内に導入するタイミングとしては、焼成の開始から終了まで常時、導入しても構わないが、ビヒクルに含有される有機物質は酸素と激しく反応することにより誘電体層の表面を粗し光学特性を劣化させてしまい、また、ガラス粉の軟化後は、ガスの置換が行えず、酸素の浪費となってしまうことから、ビヒクルに含有される有機物質が反応し炭酸ガスとして効果的に除去された後(いわゆる、バーンアウト)から、ガラス粉の焼結、軟化過程を経て、冷却過程(いわゆる、徐冷過程)に入るまで、とすることが好ましい。
【0025】
また、給気装置23による給気と、排気装置25による排気とのバランスを調整することにより、焼成装置21内を1.01325×105Pa(大気圧)未満、すなわち、例えば9.0.×104Pa程度の減圧下であれば、大気圧下での焼成に比較して、誘電体層7中に包含されるガス(気泡)の削減効果が十分に得られることを本発明者らが行った検討により確認している。ここで、バランスの調整は、例えば、バルブ22およびバルブ24の開閉により行えば良い。また、減圧を行うタイミングは、熱処理の開始から終了まで常時行っても構わないが、焼結、軟化過程を経て冷却過程(所謂、徐冷過程)まででも十分効果がある。
【0026】
また、本発明ではバッチ方式の焼成装置にて焼成する場合について説明したが、連続方式の焼成装置を用いた場合でもかまわない。さらに、焼成装置21に対する給気および排気のための開口部は図に示すものに限るものではない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、誘電体層に混入する気泡を小さく、さらに、気泡数を削減することが可能となり、誘電体層の耐電圧特性の向上、光線透過率の向上など、良好な誘電体層を形成することができ、画像表示の特性が優れたPDPの製造方法を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの製造方法により製造されるPDPの概略構成を示す断面斜視図
【図2】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの製造方法において使用される焼成装置の概略構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 プラズマディスプレイパネル
2 前面板
4 走査電極
5 維持電極
6 表示電極
7 誘電体層
9 背面板

Claims (2)

  1. 走査電極と維持電極とからなる表示電極を複数形成し、その表示電極を覆って誘電体層を形成した前面板を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
    前記誘電体層はガラス粉と有機溶剤を含んだ前駆体材料を塗布して焼成することによって形成され、
    前記焼成時の前記有機物質が反応し除去された後から、前記ガラス粉の焼結、軟化過程を経て、冷却過程に入るまでの期間を40vol%以上の酸素雰囲気中にて焼成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  2. 焼成の際、9.0×10 4 Paの減圧雰囲気とすることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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