JP2003151436A - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造方法

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JP2003151436A
JP2003151436A JP2001351453A JP2001351453A JP2003151436A JP 2003151436 A JP2003151436 A JP 2003151436A JP 2001351453 A JP2001351453 A JP 2001351453A JP 2001351453 A JP2001351453 A JP 2001351453A JP 2003151436 A JP2003151436 A JP 2003151436A
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glass tube
display panel
plasma display
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JP2001351453A
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Hiroyuki Kado
博行 加道
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光輝度が高くかつ放電安定性の高いプラズ
マディスプレイパネルを提供する。 【解決手段】 一対の基板である前面基板1と背面基板
2とを対向配置するとともに周縁部を封着し、かつ一対
の基板のうち少なくとも一方の基板(背面基板2)に内
部空間につながるようにガラス管11を固着する際に、
ガラス管11の背面基板2に固着される部分に脱ガス処
理した低融点ガラス13を配置し、低融点ガラス13を
軟化させることによりガラス管11を背面基板2に固着
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のAC型のプラズマディスプレイパ
ネルは、図7に示すように、ガラス製の前面基板1と背
面基板2とを対向配置してその周縁部を封止し、内部に
ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)からなる放電ガ
スを封入して構成されている。
【0003】前面基板1上には維持電極3および走査電
極4からなる放電電極対を複数形成しており、その放電
電極対を覆うように誘電体層5を形成している。また、
誘電体層5上には酸化マグネシウム(MgO)からなる
保護層6を形成している。
【0004】背面基板2上には放電電極対と垂直な方向
に複数のアドレス電極7を形成し、そのアドレス電極7
を覆うように誘電体層8を形成している。このアドレス
電極7間の誘電体層8上に、アドレス電極7と平行に複
数の隔壁9が配置され、この隔壁9の側面および誘電体
層8の表面には赤色、青色および緑色に発光する蛍光体
層10を順に設けている。蛍光体層10は放電によって
発生する波長の短い真空紫外線(波長147nm)によ
り励起発光し、これによりカラー表示を行っている。
【0005】蛍光体層10を構成する各色の蛍光体とし
ては、一般的に以下の材料が用いられている。
【0006】「赤色蛍光体」:Y23:Euまたは(Y
xGd1-x)BO3:Eu 「緑色蛍光体」:Zn2SiO4:MnまたはBaAl12
19:Mn 「青色蛍光体」:BaMgAl1017:Eu 次に、プラズマディスプレイパネルの製造方法について
説明する。
【0007】ガラス製の前面基板1上にインジウムスズ
酸化物(ITO)等からなる透明電極を形成し、その上
に銀(Ag)等からなる金属電極を形成して維持電極3
および走査電極4を形成する。次に、維持電極3および
走査電極4を覆うように誘電体層5を形成した後、誘電
体層5上にMgOからなる保護層6を形成する。
【0008】またガラス製の背面基板2上にAg等から
なるアドレス電極7を形成し、そのアドレス電極7を覆
うように誘電体ガラスからなり可視光を反射する誘電体
層8を形成した後、誘電体層8上にガラス製の隔壁9を
所定のピッチで形成する。次に、これらの隔壁9に挟ま
れた各空間内に、赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍
光体を含む各色の蛍光体ペーストをそれぞれ配設した後
500℃程度で焼成し、蛍光体ペーストに含まれる樹脂
成分等を除去することにより、隔壁9間に蛍光体層10
を形成する。
【0009】蛍光体層10を形成した後、低融点ガラ
ス、樹脂材料および溶剤からなる封着用ガラスペースト
を背面基板2の周縁部に塗布し、封着用ガラスペースト
に含まれる樹脂成分を除去するために350℃程度で加
熱することにより、背面基板2の周縁部に封着材料層を
形成する。
【0010】次の封着工程では、放電電極対等を形成し
た前面基板1とアドレス電極7等を形成した背面基板2
とを、放電電極対とアドレス電極7が直交するよう対向
配置する。次に、背面基板2の外面にガラス管固着用の
ガラスペーストを塗布した後、その上にパネル内を真空
排気するためのガラス管(排気用のガラス管)およびゲ
ッター材料を封入するためのガラス管(ゲッター封入用
のガラス管)を仮固定する。その後、このパネルを45
0℃程度で焼成することにより、封着用ガラスペースト
で前面基板1および背面基板2の周縁部を封着すると同
時に、排気用およびゲッター封入用のガラス管を背面基
板2に固着する。こうして封着工程が終了する。
【0011】封着工程の後の排気工程では、ゲッター材
料をゲッター封入用のガラス管内に設置し、ゲッター封
入用のガラス管を封じ切る。続いて、パネルを350℃
程度まで加熱しながら排気用のガラス管を通してパネル
内を排気した後、放電ガスを所定の圧力だけパネル内に
導入し排気用のガラス管を封じ切る。こうして排気工程
が終了しパネルが完成する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなプ
ラズマディスプレイパネルにおいては、封着工程や排気
工程での加熱処理において、使用している蛍光体が熱劣
化するという問題があり、特に封着工程において青色蛍
光体の劣化が大きかった。これは青色蛍光体として使用
しているBaMgAl1017:Euが封着工程で水蒸気
と反応して熱劣化し、発光強度低下および発光色度の劣
化を起こすためと考えられる。
【0013】さらに、排気工程に移る時点において、パ
ネル内部に残留している二酸化炭素(CO2)、一酸化
炭素(CO)、炭化水素等の不純ガスを排気工程で十分
に排気できない場合には、これらの不純ガスがパネル動
作中の放電部分において多量に発生し、画面が焼き付く
という課題があった。
【0014】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、発光輝度が高くかつ放電安定性の
高いプラズマディスプレイパネルを提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法
は、一対の基板を対向配置するとともに周縁部を封着
し、かつ前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に
内部空間につながるようにガラス管を固着したプラズマ
ディスプレイパネルの製造方法において、ガラス管の基
板に固着される部分に脱ガス処理した低融点ガラスを配
置し、前記低融点ガラスを軟化させることによりガラス
管を基板に固着するものである。この方法により、プラ
ズマディスプレイパネルの基板にガラス管を固着する際
に不純ガスの発生を少なくすることができる。
【0016】また、本発明のプラズマディスプレイパネ
ル用ガラス管は、一対の基板を対向配置するとともに周
縁部を封着して構成したプラズマディスプレイパネルの
前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、内部空
間につながるように固着され、かつ基板に固着される部
分に脱ガス処理した低融点ガラスを形成して構成したも
のである。
【0017】本発明のプラズマディスプレイパネル用ガ
ラス管の製造方法は、一対の基板を対向配置するととも
に周縁部を封着して構成したプラズマディスプレイパネ
ルの前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、内
部空間につながるように固着されるガラス管の製造方法
であって、基板に固着される部分に、少なくとも低融点
ガラスの粉体、樹脂材料および溶剤からなる低融点ガラ
スペーストを塗布した後、所定の温度以上で加熱するこ
とにより脱ガス処理した低融点ガラスを形成するもので
ある。
【0018】本発明のプラズマディスプレイパネル用低
融点ガラスは、一対の基板を対向配置するとともに周縁
部を封着して構成したプラズマディスプレイパネルの前
記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、内部空間
につながるようにガラス管を固着する際に用いられ、か
つ脱ガス処理を施したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図1〜図6の図面を用いて説明する。なお、図7に
示す部分と同一部分については同一番号を付している。
【0020】図1は本発明の一実施の形態によるプラズ
マディスプレイパネルの製造方法で使用する排気用のガ
ラス管またはゲッター封入用のガラス管を示している。
このガラス管11は、円筒状部分とラッパ状部分とから
なるガラス管本体12の先端部分12aに脱ガス処理し
た低融点ガラス13を設けることにより構成されてお
り、ガラス管本体12の先端部分12aは、プラズマデ
ィスプレイパネルを構成する基板に固着される部分であ
る。このガラス管11は、低融点ガラスの粉体、樹脂材
料および溶剤からなる低融点ガラスペーストをガラス管
本体12の基板に接する部分に塗布した後、樹脂材料の
燃焼温度以上で加熱処理することにより作製したもの
で、この加熱処理によって低融点ガラスペーストの不純
ガスが発生する主原因である樹脂材料がかなり消失し、
低融点ガラスペーストからH2O、CO2、CO、C35
ガス等の所定の不純ガスが放出され、脱ガス処理された
状態になる。このように、脱ガス処理された低融点ガラ
ス13を設けたガラス管11をプラズマディスプレイパ
ネルの基板に固着することにより、その固着する工程で
発生する不純ガスを少なくすることができる。
【0021】なお、低融点ガラス13は、ガラス管本体
12の基板に固着される部分に設ければよく、図2に示
すようにガラス管本体12の先端部分12aの外周縁部
に設けてもよい。
【0022】ところで、従来の封着工程での加熱によっ
て、特に排気用のガラス管およびゲッター封入用のガラ
ス管を固着するためのガラスペースト(ガラス管固着用
ガラスペースト)から発生する不純ガスとしての水蒸気
の量は非常に多い。これは、ガラス管固着用ガラスペー
ストは樹脂成分を除去していないためであり、通常、封
着温度である450℃まで加熱すると、1×1021個/
cm3以上のH2Oガス分子が発生し、このH2Oガス分
子が封着中のパネル内に閉じ込められるとすると水蒸気
分圧は数10Torr以上になり、青色蛍光体と反応す
るために青色蛍光体が大きく劣化すると考えられる。
【0023】図3は、青色蛍光体を水蒸気雰囲気中で加
熱したときの発光強度の水蒸気分圧依存性を示したもの
であり、青色蛍光体の劣化を防止するためには、封着中
に発生する水蒸気の分圧を数Torr以下に抑える必要
があることがわかる。
【0024】また、同様に、この封着工程での加熱によ
って1×1020個/cm3以上のCO2、CO、C35
ス分子が発生し、これらの不純ガスが排気工程後にもパ
ネル内に一部残留し、焼き付き等のように放電特性を劣
化させていた。
【0025】これに対し、本発明においては、ガラス管
11の低融点ガラス13を室温から封着温度まで10℃
/分で昇温したときに、低融点ガラス13から脱離する
2Oガス分子の総量をTDS分析法(昇温脱離ガス質
量分析法)を用いて測定すると1×1020個/cm3
下にすることができ、従来の封着工程での発生量に比べ
て1桁以上低下させることができた。また、低融点ガラ
ス13から脱離するCO2ガス分子の総量、COガス分
子の総量およびC35ガス分子の総量はいずれも1×1
19個/cm3以下にすることができ、従来の封着工程
での発生量に比べて1桁以上低下させることができた。
なお、ここで説明した不純ガスの総量は一例であって、
青色蛍光体の劣化や焼き付きを低減できるように不純ガ
スの総量を減らすべく低融点ガラスの脱ガス処理を施せ
ばよい。
【0026】次に、図1に示したガラス管11を用いて
プラズマディスプレイパネルを製造する方法について図
4を用いて説明する。まず、従来と同様な方法により、
前面基板1上に維持電極3、走査電極4、誘電体層5お
よび保護層6を形成する。また、背面基板2上にアドレ
ス電極7、誘電体層8、隔壁9および蛍光体層10を形
成する。その後、低融点ガラスの粉体、樹脂材料および
溶剤からなる封着用ガラスペーストを背面基板2の周縁
部に塗布し350℃で加熱することにより、背面基板2
の周縁部に封着材料層を形成する。
【0027】続いて、図4に示すように、電極等の所定
の構成部材を形成した一対の基板である前面基板1およ
び背面基板2を封着材料層14を介して対向配置すると
ともに、ガラス管本体12に脱ガス処理した低融点ガラ
ス13が形成されたガラス管11を、背面基板2に設け
た孔15によってパネルの内部空間につながるように低
融点ガラス13が背面基板2と接する状態に配置する。
次に、この状態で450℃程度で加熱することにより、
前面基板1と背面基板2の周縁部を封着するとともにガ
ラス管11を背面基板2に固着することによりプラズマ
ディスプレイパネルを得ることができる。なお、図4に
おいては、前面基板1および背面基板2上に形成した電
極等は省略して示している。
【0028】また、図2に示したように低融点ガラス1
3をガラス管本体12の先端部分の外周縁部に設けてガ
ラス管11を構成した場合は、低融点ガラス13と背面
基板2との間に間隙があいた状態となるが、この場合加
熱時に低融点ガラス13が軟化して重力により背面基板
2と接するようになり、その結果ガラス管11が背面基
板2に固着されることになる。
【0029】このように、ガラス管11の背面基板2に
固着される部分に脱ガス処理した低融点ガラス13を配
置し、低融点ガラス13を軟化させることによりガラス
管11を背面基板2に固着する。
【0030】その後、ゲッター材料をゲッター封入用の
ガラス管内に設置し、ゲッター封入用のガラス管を封じ
切った後に、350℃程度まで加熱しながら排気用のガ
ラス管を通してパネル内を排気し、排気終了後に放電ガ
スを所定の圧力だけパネル内に封入して排気用のガラス
管を封じ切りパネルが完成する。
【0031】このような本発明の製造方法によれば、脱
ガス処理した低融点ガラス13を設けたガラス管11を
用いるため、前面基板1と背面基板2の封着中に発生す
るH 2Oガス分子の量が極めて少なくなるので、水蒸気
分圧が数Torr以下となり青色蛍光体の劣化を防ぐこ
とができる。また、同様に、CO2ガス分子、COガス
分子、C35ガス分子の量が極めて少なくなるので、排
気工程でこれらのガスを充分に除去することが可能とな
り、焼き付きのない安定した放電を実現することができ
る。
【0032】なお、上記実施の形態では、ガラス管本体
12に低融点ガラス13を形成してガラス管11を作製
する際に、樹脂材料の燃焼温度以上で加熱しているが、
この加熱する温度を低融点ガラスの軟化点以上にするこ
とで低融点ガラスの粉体が溶融し、冷却後の表面積が大
幅に減少するために、表面に吸着している不純ガスを大
幅に低減することが可能となる。さらに、加熱する温度
を封着温度以上にすることで、低融点ガラスの粉体内部
に含有されている不純ガスも放出させることが可能とな
り、不純ガスの低減に効果がある。
【0033】また、低融点ガラスペーストをガラス管本
体12に塗布するのではなく、あらかじめ図5に示すよ
うにリング状に成形した低融点ガラス16を、ガラス管
本体12の背面基板2に固着される部分に設けた後に、
低融点ガラスの軟化点以上あるいは封着温度以上に加熱
することによって、図1または図2に示すように、脱ガ
ス処理した低融点ガラス13を有するガラス管11を作
製することが可能であり、このガラス管11を用いるこ
とで封着工程において発生する不純ガスを低減すること
ができる。リング状に成形した低融点ガラス16は、低
融点ガラスの粉体、樹脂材料および溶剤からなる低融点
ガラスペーストをリング状に成形した状態で樹脂材料の
燃焼温度以上で加熱することにより作製できるものであ
り、脱ガス処理されたものとなる。
【0034】さらに、ガラス管本体12に低融点ガラス
13を形成する際に真空中あるいは乾燥ガス雰囲気中で
加熱することで、放出された不純ガスが冷却中に再付着
することがなくなり、不純ガスを低減させる効果が大き
くなる。特に、乾燥空気等の酸素を有する乾燥ガス雰囲
気中で加熱することで、炭化水素系の不純物を燃焼によ
り除去することが可能になり効果が大きい。この効果
は、ガラス管本体12に低融点ガラス13を形成する際
に、低融点ガラスペーストを使用する場合でもリング状
に成形した低融点ガラス16を使用する場合でも得られ
る。また、リング状に成形した低融点ガラス16を作製
する場合でも真空中あるいは乾燥ガス雰囲気中で加熱す
ることで同様の効果が得られる。
【0035】また、上記実施の形態では、低融点ガラス
13を設けたガラス管11を基板に固着する場合につい
て説明したが、例えば図6に示すように、プラズマディ
スプレイパネルの背面基板2にガラス管17を設置し、
その上からリング状に成形した低融点ガラス16を配置
した状態で低融点ガラス16を軟化させることにより、
ガラス管17を背面基板2に固着することができる。す
なわち、ガラス管17の背面基板2に固着される部分に
脱ガス処理した低融点ガラス16を配置し、低融点ガラ
ス16を軟化させることによりガラス管17を背面基板
2に固着すればよい。そして、低融点ガラス16は脱ガ
ス処理されているので、ガラス管17を背面基板2に固
着する際の不純ガスの発生を少なくすることができる。
【0036】次に、本発明の効果を確認するために、本
発明による製造方法を用いてパネルを作製し、従来の製
造方法で作製したパネルとその特性を比較した。パネル
は42インチの大きさのものを作製した。
【0037】本発明のパネルは、封着材料層14を挟ん
で前面基板1と背面基板2とを対向配置し位置合わせし
た後に、低融点ガラス13を設けた排気用およびゲッタ
ー封入用のガラス管11を背面基板2上に設置し、加熱
することにより封着したものであり、低融点ガラスはす
べて軟化点390℃のものを使用した。また、従来の製
造方法で作製した従来のパネルは、低融点ガラスペース
トをパネルに塗布した後、その上に排気用およびゲッタ
ー封入用のガラス管を仮固定し、加熱することにより封
着したものであり、低融点ガラスは軟化点390℃のも
のを用いた。
【0038】本発明および従来のパネルはすべて450
℃で封着した。また、基板の周縁部を封着するための低
融点ガラスからなる封着用ガラス材料も、封着中に発生
する不純ガスが少ないものを用いた。
【0039】表1に、本発明のパネルの製造に用いた排
気用およびゲッター封入用ガラス管の低融点ガラスを、
TDS分析法により室温から封着時の温度である450
℃まで加熱したときに発生するガス分子の総量およびパ
ネル特性を示す。従来のものでは、パネルに塗布したガ
ラス管固着用の低融点ガラスペーストから発生するガス
分子の総量を示した。また、表1にはパネル特性として
青色の発光強度と焼き付き状況を示した。
【0040】パネル番号1〜3は本発明のパネル、パネ
ル番号4は従来のパネルである。1〜3のパネルに取り
付けた排気用およびゲッター封入用のガラス管11は、
各ガラス管本体12に低融点ガラスペーストを塗布した
後、それぞれ、350℃、400℃、450℃で乾燥空
気中にて加熱することにより低融点ガラス13を形成し
たものを用いた。低融点ガラスペーストに含まれる樹脂
材料は燃焼温度が250〜300℃のものを使用した。
表1に示した青色の発光強度は、パネルを青色のみ点灯
させたときの発光強度を測定し、従来のパネルの発光強
度を100とした相対値を示している。また焼き付き状
況は、同一色を数分点灯させ続けた後の画面の焼き付き
具合を評価した。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示した結果からわかるように、本発
明の製造方法で使用したガラス管11に設けた低融点ガ
ラス13では、封着時に発生するH2Oガス分子やCO2
ガス分子、COガス分子、C35ガス分子の総量がいず
れも従来のものに比べて少なくなっている。このよう
に、封着時に発生するH2Oガス分子を減少させること
で、本発明のパネルにおける青色の発光強度は従来のパ
ネルに比べて向上することが確認された。また、封着時
に発生するCO2ガス分子、COガス分子およびC35
ガス分子を減少させることで、本発明のパネルで発生す
る焼き付きは従来のパネルに比べて低減し放電特性が安
定することが確認された。
【0043】なお、上記実施の形態では、前面基板と背
面基板とを封着すると同時にガラス管を背面基板に固着
しているが、必ずしもその必要はなく、前面基板と背面
基板とを封着した後で本発明によってガラス管を背面基
板に固着する場合でも同様の効果が得られる。また、上
記実施の形態では、背面基板にガラス管を固着する場合
について説明したが、前面基板および背面基板からなる
一対の基板のうち少なくとも一方の基板にガラス管を固
着する場合にも本発明を適用することができる。
【0044】さらに、上記実施の形態では面放電型のパ
ネルを例示したが、対向放電型のパネル等、ガラス材料
を用いてガラス管を基板に固着しているパネルに適用す
ることができ、また排気用のガラス管のみを有し、ゲッ
ター封入用のガラス管を設けていないパネルについても
同様に用いることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
ラズマディスプレイパネルの製造工程において不純ガス
の発生量を低減するとともに、不純ガスによる青色蛍光
体の劣化を抑えることができ、発光輝度が高く、放電特
性の安定したプラズマディスプレイパネルを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるプラズマディス
プレイパネルの製造方法に用いるガラス管を示す斜視図
【図2】本発明の製造方法に用いるガラス管の他の例を
示す斜視図
【図3】青色蛍光体発光強度の水蒸気分圧依存性を示す
特性図
【図4】本発明の一実施の形態による製造方法を実施し
ている状況を示す断面図
【図5】本発明の製造方法に用いるリング状に成形した
低融点ガラスを示す斜視図
【図6】本発明の製造方法の他の例を示す断面図
【図7】従来のプラズマディスプレイパネルの斜視図
【符号の説明】
1 前面基板 2 背面基板 11、17 ガラス管 12 ガラス管本体 13、16 低融点ガラス 14 封着材料層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板を対向配置するとともに周縁
    部を封着し、かつ前記一対の基板のうち少なくとも一方
    の基板に内部空間につながるようにガラス管を固着した
    プラズマディスプレイパネルの製造方法において、ガラ
    ス管の基板に固着される部分に脱ガス処理した低融点ガ
    ラスを配置し、前記低融点ガラスを軟化させることによ
    りガラス管を基板に固着することを特徴とするプラズマ
    ディスプレイパネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 低融点ガラスから所定の不純ガスを放出
    させることにより脱ガス処理したことを特徴とする請求
    項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 一対の基板を対向配置するとともに周縁
    部を封着して構成したプラズマディスプレイパネルの前
    記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、内部空間
    につながるように固着され、かつ基板に固着される部分
    に脱ガス処理した低融点ガラスを形成して構成したこと
    を特徴とするプラズマディスプレイパネル用ガラス管。
  4. 【請求項4】 一対の基板を対向配置するとともに周縁
    部を封着して構成したプラズマディスプレイパネルの前
    記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、内部空間
    につながるように固着されるガラス管の製造方法であっ
    て、基板に固着される部分に、少なくとも低融点ガラス
    の粉体、樹脂材料および溶剤からなる低融点ガラスペー
    ストを塗布した後、所定の温度以上で加熱することによ
    り脱ガス処理した低融点ガラスを形成することを特徴と
    するプラズマディスプレイパネル用ガラス管の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 一対の基板を対向配置するとともに周縁
    部を封着して構成したプラズマディスプレイパネルの前
    記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、内部空間
    につながるように固着するガラス管の製造方法であっ
    て、基板に固着される部分に、あらかじめ成形された低
    融点ガラスを設けた後、所定の温度以上で加熱すること
    により脱ガス処理した低融点ガラスを形成することを特
    徴とするプラズマディスプレイパネル用ガラス管の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 真空中または乾燥ガス雰囲気中で加熱す
    ることを特徴とする請求項4または5に記載のプラズマ
    ディスプレイパネル用ガラス管の製造方法。
  7. 【請求項7】 一対の基板を対向配置するとともに周縁
    部を封着して構成したプラズマディスプレイパネルの前
    記一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、内部空間
    につながるようにガラス管を固着する際に用いられ、か
    つ脱ガス処理を施したことを特徴とするプラズマディス
    プレイパネル用低融点ガラス。
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