JP4362332B2 - マルチトールおよびショ糖の共融混合物およびその製造方法 - Google Patents

マルチトールおよびショ糖の共融混合物およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、マルチトールおよびショ糖を含有する共融混合物に関する。
ショ糖は食品に用いられる最も一般的な甘味料であり、甘味質にくせがなく、まろやかで刺激がないといった特徴を有している。しかし、近年では高カロリーやう蝕性の面から消費者に敬遠される傾向にある。そのため低カロリー且つ非う蝕性甘味料の需要が以前にも増して高まっており、ショ糖の代替となる様々な甘味料が提案されている。そのような甘味料のひとつに糖アルコール類があり、代表的な糖アルコールとしては、マルチトール、ソルビトール、還元イソマルチュロース、エリスリトール、ラクチトール、キシリトール等が知られている。中でもマルチトールは、低カロリー、非う蝕性、メイラード反応を起こさない等の特徴を有する上に、最もショ糖に類似した甘味質であるため、ショ糖の代替として多くの食品に利用されている。しかし、その反面、マルチトールの甘味度はショ糖よりやや低いため、食品に用いた際、甘味不足になり易いという問題点を有していた。そのため、マルチトールはショ糖をはじめとする他の甘味料と併用されることが多く、食品の製造工程の煩雑化を招いていた。
一方、ショ糖およびマルチトールは、上記の味質の問題点の他に使用上の問題点も抱えていた。例えば、ショ糖では溶解性の問題が挙げられている。ショ糖、特にグラニュ糖は溶解性が悪いため、工業的な用途においては製品中に溶け残りが発生するなどの問題が発生していた。
またショ糖は一般的な用途としてテーブルシュガーとして用いられているが、低温での溶解性が特に悪いことからアイスコーヒー等の冷たい飲料には不向きである。現在、冷飲料用のテーブルシュガーに代わる甘味料としては、専ら50%程度のショ糖液であるガムシロップ等の液状品が用いられている。ガムシロップは水分が多く含まれているために細菌が繁殖しやすく衛生面での問題を有している。一方、衛生面や使用の簡便性を考慮して個別包装とする場合には、さらに包装コスト・輸送コストが上昇する。
マルチトール粉末は、クロマト分離や再結晶等の精製処理を施していない製品では、吸湿性が高く、ガムや錠菓等に使用した場合にはべたつきが発生するため不向きであった。
さらに、前記甘味質の問題からマルチトールはショ糖と併用されることが多いが、マルチトールとショ糖を単に併用した場合、マルチトールとショ糖の融点が大きく異なることから、食品が製造される温度によっては製品中にショ糖の溶け残りが発生したり、あるいは溶け残りを排除するための高温によってマルチトールや他の食品成分が変質したりする問題があった。さらに、マルチトール結晶とショ糖結晶は比重が相違することから、両者の単なる混合物は貯蔵、輸送等の過程において偏析し、均一な製品を得ることが困難になるという問題もあった。
本発明はマルチトールとショ糖を併用する場合において、融点が低く、取り扱い容易かつ高品質な製品を製造するために好適なマルチトールとショ糖の共融混合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、マルチトールおよびショ糖を共融混合物とすることにより、マルチトールとショ糖を各々有する問題点が解消されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は実質的にマルチトールとショ糖のみからなる共融混合物を提供する。
また本発明は、種結晶の存在下、マルチトールとショ糖の混合溶液を混練装置により混練した後、エージングすることを特徴とする共融混合物の製造方法に関する。
本明細書および特許請求の範囲において、「実質的にマルチトールとショ糖のみからなる」とは、共融混合物ががマルチトールとショ糖の他、本発明の目的達成のために悪影響与えない不純物を含んでいてもよいことを意味する。
なお、本明細書において特に断りのない限り「実質的にマルチトールとショ糖のみからなる共融混合物」は単に「共融混合物」と表記する。
発明の実施の形態
本発明の共融混合物において、マルチトール:ショ糖の重量比は好適には、80:20〜50:50である。さらに好ましくは65:35〜55:45、特に60:40〜55:45であるものが、好適に用いられる。
本発明の共融混合物は、示差走査型熱量計による分析において走査温度30〜200℃の範囲に単一のピークを有し、示差走査型熱量計により融点が100〜130℃の範囲にあるものが好ましい。
本発明の共融混合物は、好ましくは溶融エンタルピーが70J/g以上、より好ましくは80J/g以上である。溶融エンタルピーが70J/g以下である場合には、マルチトール、ショ糖共に結晶化が不十分であり、共融混合物とはいえない。なお、溶融エンタルピーは高い程、好ましいが、マルチトール(純度100%)が約160J/gであり、ショ糖が約120J/g(測定中の分解熱量を含む)であることから、共融混合物としては160J/gを超えることはない。
本発明の共融混合物は、原料となるマルチトールとショ糖の混合溶液(以下、「原料混合溶液」という)を種結晶の存在下で混練した後、エージングすることによって得られる。原料混合溶液調製に用いるマルチトールとしては、純度80%以上のものを用いるのが好適である。また、ショ糖として純度95%以上のものを用いるのが好ましい。
本発明の製造方法においては、原料混合溶液中のマルチトールとショ糖の組成比は、所望の共融混合物中の両者の比に応じて定めれば良く、マルチトール:ショ糖が80:20〜50:50、好ましくは65:35〜55:45、より好ましくは60:40〜55:45となるよう調製すればよい。
マルチトールとショ糖の原料混合溶液は、水分含量が1〜7重量%となるよう調整するのが好ましく、3〜5重量%とするのがより好ましい。
原料混合溶液を混練装置に供給する際の温度は、結晶が析出しない温度であればよく、好ましくは70〜130℃、より好ましくは90〜110℃程度である。
本発明の共融混合物の製造法においては、原料混合溶液を種結晶の存在下で混練する。種結晶は、混練装置に原料混合溶液と共に供給しても、混練装置に投入する前の原料混合溶液へ予め混合しておいても良い。
原料混合溶液に対する種結晶の添加量は特に限定されないが、製造効率および結晶化度の面から原料混合溶液に対して0.5〜60重量%程度が好ましく、20〜50重量%程度とするのがより好ましい。
種結晶の粒子径としては、特に限定されないが、結晶化時間の点から、300μm以下のものが好ましい。
添加する種結晶は原料混合溶液と同一または類似の組成を有する共融混合物が好ましい。したがって、本発明によって一旦共融混合物を得た後は、得られた共融混合物の一部を種結晶として用いてその後の製造を行えば良い。
本発明の共融混合物を最初に製造する場合等、種結晶として使用する共融混合物が得られない場合は、まず最初に種結晶としてマルチトール結晶とショ糖結晶の混合物を用いて混練及びエージングを行えば良い。得られる結晶混合物を種結晶として新たに原料混合溶液に配合し、さらに混練およびエージングを行って結晶を得、その一部を更に種結晶として用いて混練及びエージング工程を繰り返すことによって、共融混合物を得ることができる。共融混合物が得られるまでの混練及びエージング工程の繰り返し回数は種結晶の添加量によって変化するが、所望の共融混合物が得られるまで適宜繰り返して行えばよい。例えば、20重量%程度の種結晶を添加する場合であれば、3〜4回程度混練およびエージング工程を繰り返すことによって、本発明の共融混合物を得ることができる。
本発明において混練時間は、添加する種結晶の添加量により異なり、好適な時間を適宜定めればよい。原料混合溶液に対して0.5〜60重量%の種結晶を添加した場合、10〜60分間程度を目安に混練すればよい。
混練は好ましくは70〜130℃、より好ましくは90〜110℃の温度下で行う。
本発明の方法において用いられる混練装置としては、従来知られているいずれの混練装置を用いてもよい。例えば回分式、連続式および開放型、閉鎖型のいずタイプでも採用可能である。回分式の混練装置としては、ブレード形ニーダー、リボンミキサが例示される。連続式の混練装置としては、エクストルーダー、コンティニアスニーダー、ミクストロン、ニーデックス等が例示され、製造効率の面からは連続式のものが好ましく採用される。特にエクストルーダーと呼ばれる連続式混練押出装置が好ましく用いられる。その例としては、例えばKRCニーダー((株)栗本鐵工所製)、食品用2軸エクストルーダー(日本製鋼所製)があげられる。エクストルーダーを採用することにより、製造時間が短縮
され、結晶化度が向上した製品を得ることが可能となる。
また、混練時の温度を好ましい範囲に保つため、混練装置は冷却用ジャケットを備えたものが好適に用いられる。
結晶化度は一般的に溶融エンタルピーによって表されるが、回分式ニーダーを用いて製造した本発明の共融混合物は、80J/g程度の溶融エンタルピーを有するものが得られやすく、エクストルーダーを用いて製造した共融混合物は、100J/g程度の溶融エンタルピーを有するものが得られやすい。
混練直後の混練物はスラリー状である。この混練物を十分結晶化させるためにエージングを行い、目的の共融混合物を得る。エージングは好適には30〜100℃、より好ましくは70〜90℃で行う。エージング時間はエージング温度により異なるため、共融混合物の生成状態を適時確認しながら行えばよいが、12〜48時間程度を目安に行えばよい。
上記の条件により製造された本発明の共融混合物は、平均粒径1〜3μm程度の微細結晶の集合体である。X線回折装置による分析においてはマルチトールとショ糖の混合物と同一のピークを有しているが、示差走査熱量計による分析では、マルチトールとショ糖の単なる混合物が2つのピークを示すのに対し、本発明の共融混合物は単一のピークを示す。
本発明の共融混合物は融点が約120℃程度とマルチトールおよびショ糖各々の融点よりも低くなるため、単にマルチトールとショ糖を併用した場合に比べ、低温で食品を製造することができる。またこのため、より高品質の食品を得ることが可能である。
例えば焼き菓子の製造において、マルチトール結晶とショ糖結晶の単なる混合物を用いた場合、150℃程度の焼成温度ではショ糖が溶け残り、一方200℃程度まで焼成温度を上昇させるとマルチトールが着色や分解等の変質が生じる。これに対し本発明の共融混合物を用いればショ糖の溶け残りがなく、且つマルチトールや他の食品素材も変質させることなく焼き菓子を製造することが可能である。また、キャンディの製造において本発明の共融混合物を用いることにより、従来から行われていた着色防止のために減圧下でショ糖溶液を煮詰めるといった手間の掛かる作業は必要無くなり、本発明の共融混合物を直接溶融してキャンディを製造することが可能である。
また、上記の通り本発明の共融混合物はマルチトールとショ糖それぞれの非常に微細な結晶が均一に凝集したものであるため、マルチトール結晶とショ糖結晶の混合物のような偏析が生じることなく、均一な製品を提供することができる。
本発明の共融混合物は、食品や医薬品に一般的に用いられている甘味料の代替として利用可能であり、例えばキャンディ、チューインガム、チョコレート等の菓子類や錠剤等に利用可能である。また錠剤や錠菓等のコーティング剤や賦形剤としての利用も可能であり、製品のザラつきや硬度などの加工特性が改善される。
本発明の共融混合物は極めて微細な結晶の集合体であることから、食品の風味や香りを維持しやすく、従来のようにショ糖、マルチトールを単独あるいは併用した場合に比べ、甘味や香りの持続性が改善された製品を得ることができる。
本発明の共融混合物に他の成分を配合して得られる甘味料組成物もまた本発明に含まれる。本発明の甘味料組成物に配合してよい他の成分としては、従来から甘味料へ配合されることが知られている高甘味度甘味料、酸味料、香料、保存料、着色料、界面活性剤、栄養補助剤(例えばビタミンなど)などが例示されるが、これらに限定されない。
以下、実施例により本発明をさらに詳述する。
実施例1
(1)原料混合溶液の調製
粉末マルチトール(固形分あたりマルチトール90%、ソルビトール5%、その他糖アルコール5%)とショ糖(グラニュ糖:大日本製糖製)を60:40で混合し、少量の水を添加して加熱溶解し、煮詰めて水分4%に調製して原料混合溶液を得た。
(2)種結晶の調製
種結晶A:原料混合溶液の調製に用いた粉末マルチトールとショ糖の60:40混合品を粉砕し、JIS30メッシュの篩で通過したものを使用した。
種結晶B:種結晶Aを用いて製造した固化物1を粉砕し、JIS30メッシュの篩で通過したものを種結晶Bとした。
種結晶C:種結晶Bを用いて製造した固化物2を粉砕し、JIS30メッシュの篩で通過したものを種結晶Cとした。
(3)共融混合物の製造
ジャケット温度を80℃に設定したブレード形バッチ式ニーダー(有効容積6L:サタケ製)に、原料混合溶液1kgを投入して混練し、原料混合溶液の品温が100℃となった時点で種結晶A250g添加して、さらに30分間混練した。混練後、混練物をステンレス製トレーに流し込み、80℃の恒温器内で24時間エージングを行い、固化物1を得た。次いで固化物1から調製した種結晶B250gと原料混合溶液1kgを用いて同様の混練操作およびエージングを行い、固化物2を得た。さらに固化物2から調製した種結晶C250gと原料混合溶液1kgを用いて同様の混練操作およびエージングを行い、固化物3(本発明の共融混合物)を得た。
得られた固化物1および3の熱分析、電子顕微鏡による観察およびX線回折を行った。
(1)熱分析
(方法)
固化物1および3を示差走査熱量計(DSC6200,セイコーインスツルメンツ(株)製)により、走査温度30〜200℃、昇温速度4℃/minの条件で測定した。
(結果)
固化物1および3の融点の数(ピークの本数)を確認したところ、三回目の操作で得られた固化物3は一つの融点を有するものであった。結果を表1および図1に示す。
Figure 0004362332
(2)電子顕微鏡による観察
(方法)
固化物1および3を走査型電子顕微鏡(S−4300,(株)日立製作所製)により、100倍〜10000倍の倍率で観察した。
(結果)
固化物1について100倍の倍率で観察したところ結晶は確認されず、倍率を10000倍にあげて観察したが、やはり結晶は確認できなかった。
次に固化物3について100倍の倍率で観察したところ結晶は確認できなかったが、8000倍の倍率で再度観察したところ、本発明の共融混合物は微細結晶の集合体であることが確認された。その際、非晶質物質は観察されなかった。
電子顕微鏡写真を図2〜5に示す。
(3)X線回折
(方法)
固化物3を粉体X線回折装置(MiniFlex,(株)リガク製)により、回折角0〜30°のピーク強度を測定した。なお、マルチトール結晶(試薬,(株)林原生物化学研究所製)およびショ糖結晶(試薬,和光純薬工業(株)製)についても測定した。
(結果)
固化物3のX線回折ピークは純粋なマルチトールおよびショ糖の回折ピークを併せ持ち、またそれら以外のピークが存在しないことから、マルチトールおよびショ糖の混合物であると考えられる。X線回折結果を表2に示す。
Figure 0004362332
実施例2
(1)原料混合溶液の調製
実施例1と同様にしてマルチトールとショ糖の混合溶液を調製した。
(2)種結晶の調製
実施例1で得られた固化物3を粉砕し、JIS30メッシュの篩で通過したものを種結晶として用いた。
(3)共融混合物の製造
ジャケット温度を70℃に設定した連続ニーダー(S2KRCニーダー:(株)栗本鉄工所製)に100℃の原料混合溶液を4kg/hr、種結晶を4kg/hrの速度で供給して混練した。混練物をトレーに流し込み、80℃の恒温器内で15時間エージングを行い、固化物4(本発明の共融混合物)を得た。
実施例3で得られた固化物4について熱分析、電子顕微鏡による観察およびX線回折を行った。
(1)熱分析
(方法)
固化物4について実施例1と同様の条件で測定した。
(結果)
固化物4は融点が一つであることが確認された。また、バッチニーダーで製造した固化物3よりも高いエンタルピーを有しており、結晶化度が向上していることが確認された。結果を表3および図6に示す。
Figure 0004362332
(2)電子顕微鏡による観察
(方法)
固化物4を走査型電子顕微鏡(S−4300,(株)日立製作所製)により、100倍、1000倍、8000倍の倍率で観察した。電子顕微鏡写真を図7〜9に示す。
(結果)
固化物4は8000倍の倍率でようやく確認することができる程度の微細な結晶の集合体であった。非晶質物質は観察されなかった。
(3)X線回折
(方法)
実施例1と同様の条件でX線回折を測定した。
(結果)
固化物4のX線回折ピークは純粋なマルチトールおよびショ糖の回折ピークを併せ持ち、またそれら以外のピークが存在しないことから、マルチトールおよびショ糖の混合物であると考えられる。X線回折結果を表4に示す。
Figure 0004362332
実施例3
実施例2で得た共融混合物(固化物4)の粉砕品とグラニュ糖(大日本精糖(株)製)の溶解性を比較した。
(方法)
1L容ガラスビーカーに5℃の水500mLを入れ、長さ5cmのマグネットスターラーにより一定速度(600rpm)で攪拌しながら、JIS20メッシュおよびJIS50メッシュの篩で分級した試料10gを速やかに投入した。ビーカー側方より肉眼で状態観察し、溶解が完全に終了するまでの時間を計測した。
(結果)
実施例3で得られた粉末の完全溶解時間はグラニュ糖の0.8倍であった。結果を表5に示す。
Figure 0004362332
実施例1で得た固化物1および固化物3の示差走査熱量計による熱分析の結果である。 実施例1で得た固化物1の電子顕微鏡写真(×100)である。 実施例1で得た固化物1の電子顕微鏡写真(×10000)である。 実施例1で得た固化物3の電子顕微鏡写真(×100)である。 実施例1で得た固化物3の電子顕微鏡写真(×8000)である。 実施例2で得た固化物4の示差走査熱量計による熱分析の結果である。 実施例2で得た固化物4の電子顕微鏡写真(×100)である。 実施例2で得た固化物4の電子顕微鏡写真(×1000)である。 実施例2で得た固化物4の電子顕微鏡写真(×8000)である。

Claims (9)

  1. 純度80%以上のマルチトール結晶および純度95%以上のショ糖結晶を、重量比が80:20〜50:50となるよう配合して調製され、かつ水分含量が1〜7重量%であるマルチトールとショ糖の原料混合溶液から得られるマルチトールおよびショ糖の共融混合物であって、示差走査型熱量計の分析において、走査温度30〜200℃の範囲に単一のピークを有し、示差走査型熱量計により測定される融点が100〜130℃の範囲にあり、溶融エンタルピーが70J/g以上である、マルチトールおよびショ糖の共融混合物。
  2. 原料混合溶液が、純度80%以上のマルチトール結晶および純度95%以上のショ糖結晶を、重量比が65:35〜55:45となるよう配合して調製される請求項1記載の共融混合物。
  3. 請求項1または2に記載の共融混合物を含有する、甘味料組成物。
  4. 純度80%以上のマルチトール結晶および純度95%以上のショ糖結晶を、重量比が80:20〜50:50となるよう配合して調製され、かつ水分含量が1〜7重量%であるマルチトールとショ糖の原料混合溶液を混練装置に供給し、マルチトールおよびショ糖の共融混合物である種結晶の存在下で混練した後、混練物をエージングして請求項1記載の共融混合物を得る、マルチトールおよびショ糖の共融混合物の製造方法。
  5. エージングを30〜100℃の温度下で、12〜48時間かけて行う請求項4記載の共融混合物の製造方法。
  6. 原料混合溶液が、純度80%以上のマルチトール結晶および純度95%以上のショ糖結晶を、重量比が65:35〜55:45となるよう配合して調製される請求項4記載の共融混合物の製造方法。
  7. 種結晶がマルチトール:ショ糖の重量比が80:20〜50:50であるマルチトールとショ糖の共融混合物である、請求項4〜いずれかに記載の共融混合物の製造方法。
  8. マルチトールとショ糖の原料混合溶液に対して0.5〜60重量%の種結晶を用いる、請求項4から7いずれかに記載の共融混合物の製造方法。
  9. 混練装置が冷却装置付きの連続式混練押出装置である請求項4から8いずれかに記載の共融混合物の製造方法。
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