JP4339551B2 - 重質芳香族の転化法 - Google Patents

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Description

【0001】
技術分野
本発明は一般に重質芳香族供給流(heavy aromatic feedstreams)の転化(conversion)、そしてより特定的にはC8+アルキル芳香族炭化水素を含有する供給流のモルデン沸石(mordenite)触媒の使用による転化に関する。
背景
トルエンの不均化(disproportionation)はよく知られているアルキル交換(transalkylation)反応、即ちトルエンが下記反応
【0002】
【化1】
Figure 0004339551
【0003】
に従ってベンゼンとキシレンに転化する反応を包含する。反応(1)は穏やかな発熱反応である。
【0004】
モルデン沸石はアルキル芳香族化合物のアルキル交換に有用な数多くのモレキュラーシーブ触媒の一つである。モルデン沸石は結晶構造中においてシリコンとアルミニウム原子が酸素により内部的に結合されているネットワークを示す結晶性アルミノシリケートゼオライトである。モルデン沸石触媒の一般的な記述についてはKirk−Othmer、Encyclopedia of Chemical Technology、第3版、1981年において「モレキュラーシーブ」という表題で、15巻、638〜643頁に記載されており、それは参照することにより本明細書に包含される。モルデン沸石は自然界に見いだされるものも自然に産出されたゼオライトを再現して合成したものも典型的には約10以下の比較的低いシリカのアルミナに対するモル比を示す。しかしながら実質的により低いアルミナ含有量を示すモルデン沸石もまた知られている。これらのアルミニウムの不足した(aluminum deficient)モルデン沸石触媒は10より大きく約100までにわたる、シリカのアルミナに対する比率を示し、そして例えばサンド(Sand)に付与された米国特許第3436174号に開示されたように直接合成するか又はブールヒース(Voorhies)に付与された米国特許第3480539号に開示されたようにより一般的に製造されたモルデン沸石の酸抽出により製造することができる。典型的なモルデン沸石及びアルミニウムの不足したモルデン沸石の両方ともトルエンの不均化に有用であることが知られている。
【0005】
トルエン原料の不均化に関連する一般的な操作条件には約200℃乃至約600℃又はそれ以上の温度、及び大気圧乃至おおよそ100気圧又はそれ以上の範囲の圧力が含まれる。しかしながらある特定の触媒は触媒活性及びエージング(aging)特性に関して反応温度に制限が課せられることがある。一般に先行文献では高アルミニウムモルデン沸石(低いシリカ対アルミナ比率)を使用する場合は比較的高い温度を使用しそして低アルミナモルデン沸石を使用する場合はいくらかより低い温度を使用することを示唆している。従って高いシリカ対アルミナ比率を示すモルデン沸石触媒をアルキル芳香族のアルキル交換に使用する場合には温度範囲の下限近くで処理を行うことが一般であった。
【0006】
しかしながら、バトラー(Butler)に付与された米国特許第4665258号は370℃乃至500℃の温度範囲を含むアルミニウムの不足したモルデン沸石触媒を用いたトルエン不均化方法を開示する。そこにおいて記載されるモルデン沸石触媒は少なくとも30そしてより好ましくは40〜60の範囲のシリカ/アルミナ比を示す。トルエンの重量時間当りの空間速度(weight hourly space velocity)(WHSV)は1より大きいことができる。水素は反応領域に3乃至6の範囲の水素/トルエンモル比で500psi以上の圧力で供給される。
【0007】
バトラーの第4665258号特許は不均一反応の開始前に反応領域に熱いプレフラッシュガス(preflush gas)である窒素又は水素を通過させることもまた開示する。プレフラッシュガスはトルエンの供給が開始される時点までに触媒を実質的に脱水するのに充分な温度に加熱される。この方法により不均化プロセスを最初はいくらかより低い温度でそしてトルエンの転化率の減少なしに行うことが可能である。不均化が進行するにつれてトルエンの転化が所望量、典型的には理論量の約80%を維持するために温度は斬新的に上昇する。
【0008】
メナード(Menard)に付与された米国特許第4723049号はバトラーに付与された前述の特許において開示されたタイプのアルミニウムの不足したモルデン沸石触媒を用いて370℃乃至500℃の反応領域温度で行われるトルエンの不均化を開示する。メナードの第4723049号特許はトルエンの反応領域への供給は中断される一方、水素の供給が継続される中断方法を採用している。この操作方法は触媒のエージングクオリティーを増強しそして対応するトルエン転化率の減少を伴わずに反応領域温度の低下を示す。
【0009】
触媒的に活性な金属含量を用いてアルミニウムの不足したモルデン沸石触媒を促進する(promote)こともまた一般的に行われる。例えばブランデンブルグ(Brandenburg)に付与された米国特許第3476821号は10乃至100の範囲そして好ましくは約20乃至60の範囲のシリカ/アルミナ比を有するモルデン沸石触媒を用いた不均化反応を開示する。モルデン沸石は第VIII族金属から選択される金属の硫化物を混入することにより変性される。特に好適な硫化第VIII族金属は0.5〜10重量%の濃度で存在するコバルト及びニッケルである。ブランデンブルグの第3476821号特許は約400゜F〜750゜Fの温度範囲を開示する。金属促進剤は数時間又は数日にわたる長期の実験により示されるように実質的に活性及び触媒寿命を増大すると言われている。
【0010】
前述のように水素が通常トルエンと共に反応領域に供給される。不均化反応は(1)水素の化学的消費を伴わなず、共に供給される水素の使用は一般に例えば前述のブランデンブルグの第3476821号特許に記述されるように有効な触媒寿命を延長させると考えられる。通常水素/トルエンモル比として測定される、供給される水素量は一般に先行文献において温度が上昇するにつれて増加するものと示される。
【0011】
バビカッティ(Bhavikatti)の「Toluene Disproportionation Over Aluminum−Deficient and Metal−Loaded Mordenites.1.Catalytic Activity and Aging」、Ind Eng.Chem.Prod. Res.Dev.1981年、20、102〜105、は大気圧下で1の空間速度(WHSV)で12乃至61の範囲のシリカ/アルミナモル比を有するモルデン沸石触媒上で400℃でのトルエンの不均化を開示する。バビカッティはシリカ/アルミナモル比が増加すると触媒の活性が減少する一方、エージングクオリティーが上昇する(即ち、エージング速度が低下する)。触媒の劣化はまたモルデン沸石にニッケルを負荷することにより抑制された。
【0012】
ミッシェ(Mitsche)に付与された米国特許第3562345号はトルエンの不均化におけるモルデン沸石触媒のようなモレキュラーシーブの使用を開示する。触媒は約6乃至約12のシリカ/アルミナモル比、約3乃至約18Åの細孔及び触媒的に活性な金属材料、特に第VIB族及び第VIII族の金属、例えばモリブデン、タングステン、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、及びイリジウムを酸化又は還元状態での混入を特徴とする。ミッシェの第3562345号特許は約200℃乃至約480℃の温度でのアルキル交換を開示しそして420℃乃至約450℃の温度でのトルエンのアルキル交換の特定の実施例を与えている。
【0013】
ミッシェの米国特許第3677973号はトルエンの不均化における約10乃至約30のシリカ/アルミナモル比を与えるアルミナ塩を用いて構成されるモルデン沸石触媒の使用を開示する。ミッシェの第3677973号特許において提案されている反応条件は前述のミッシェの第3562345号特許において記述されたものと類似するように見られそして前述の特許と同様にミッシェの第3677973号は触媒への第VIB族及び第VIII族金属の混入(incorporating)を開示する。
【0014】
マーシリー(Marcilly)に付与された米国特許第4151120号は10乃至100の範囲のシリカ/アルミナモル比を有するモルデン沸石触媒にコバルト、ニッケル、銀又はパラジウムを混入することを含んでなる炭化水素転化触媒の製造方法を開示する。モルデン沸石への金属の混入に続いて触媒は乾燥されそして水分含有量が1%未満の不活性ガス又は酸化ガスの存在下に300℃〜700℃の範囲の温度での乾燥焼成過程に付される。マーシリーの第4151120号特許は420℃、30バール、5の空間速度(WHSV)、そして水素/炭化水素モル比5の反応条件下のトルエンの不均化(dismutation)の様々な例を開示する。
【0015】
デュフレスン(Dufresne)に付与された米国特許第4723048号は金属の混入(inclusion)により変性されたゼオライト触媒を用いたトルエンの不均化方法を開示する。触媒は所謂「広細孔(wide pore)」モルデン沸石に似た、即ち主たる細孔が7〜10Åの直径を示すモルデン沸石又は「狭細孔(small pore)」モルデン沸石、即ち主な細孔が4〜6Åの直径を示すモルデン沸石であるナトリウム−含有モルデン沸石として記述される。モルデン沸石はナトリウムイオンが1重量%以下、そして好ましくは0.5重量%以下になるようにモルデン沸石からナトリウムを抽出する処理をされる。
【0016】
前述の参考文献の中のいずれも他の重質芳香族化合物、例えばトリメチルベンゼン及びエチルトルエンを含有するトルエン原料の不均化又は転化を教示も示唆もしていない。改質方法においてはより重質の芳香族化合物、即ちC8以上の芳香族化合物がしばしば生成し、それらは他のより軽質の芳香族化合物、例えばベンゼンやキシレンよりも価値が低い。典型的にはこれらのより重質の芳香族改質物はトルエンと共にガソリンのブレンドに使用される。しかしながらより高級なガソリンを製造することが可能となるためにガソリンプール(pool)中のこれらの重質の芳香族を減少することが有利である。加えてもしこれらの重質の芳香族をより商業的に価値のある生成物、例えばベンゼン、トルエン及びキシレンに転化することができれば非常に有利である。
【0017】
シャムショーム(Shamshoum)に付与された米国特許第5475180号はニッケル促進化(promoted)モルデン沸石触媒を使用したトルエンの不均化の間の重質芳香族の転化を開示する。特にこの参考文献はトルエンの転化量を維持しそして触媒活性及びエージングクオリティーに悪影響を与えないでトルエンの不均化の間に純粋なトルエンと共に重質芳香族フィードを導入することを開示する。シャムショームの第5475180号特許は重質の芳香族化合物の転化を開示する一方、処理することができる重質の芳香族の量は制限されている。シャムショームの第5475180号特許はトルエンの定常的な転化に関心があるためにトルエンがフィードの主要量を構成しなければならない。シャムショームの第5475180号特許は大量の重質芳香族からなる供給流、又はこのような重質の芳香族から主に又は全て構成される供給流の処理は開示しない。かくしてトルエンの不均化に使用するための重質芳香族化合物を大量にそして触媒活性に悪影響を及ぼさず又は触媒寿命を減少することなしに転化する方法を提供することは有益であろう。
要約
8+アルキル芳香族化合物から主として構成される重質の芳香族のフィードを転化してベンゼン、トルエン及びキシレンの生成物を製造する方法が提供される。これはモルデン沸石触媒を含有する反応領域を用意することにより達成される。モルデン沸石触媒を使用して実質的に純粋なトルエンの不均化の間に所望の転化を得るのに必要とされる反応領域条件に基づく選択された条件下にフィードがモルデン沸石触媒に接触するようにフィードを反応領域に導入する。
【0018】
反応領域は最初はある選択された条件下にある一方、反応領域内のフィードの転化はフィードのある確立された転化率を与えるように進行させることができる。反応器条件は一般的にある確立された転化率でフィードの転化が維持されるように必要に応じて調整される。転化生成物は反応領域から除去される。ある特定の実施の態様において、モルデン沸石触媒はニッケル、パラジウム又は白金−含有モルデン沸石触媒であることができる。
【0019】
他の具体的態様において、連続法においてトルエンの不均化に使用するための触媒の活性を実質的に減少することなく、C8+アルキル芳香族化合物から主として構成される重質の芳香族のフィードからベンゼン、トルエン及びキシレンを製造するための実質的に純粋なトルエンを不均化のためのトルエン不均化反応装置中でのフィードの転化方法が提供される。これは実質的に純粋なトルエンの不均化のためのニッケル−含有モルデン沸石触媒、白金−含有モルデン沸石触媒及びパラジウム−含有モルデン沸石触媒からなる群から選択される触媒を含有する反応装置の反応領域を用意することにより達成される。
【0020】
触媒を使用して実質的に純粋なトルエンの不均化の間の所望の転化率を得るのに必要な反応領域条件に基づくある選択された条件下にフィードを触媒と接触させるようにフィードを反応領域に導入する。反応領域は最初はある選択された条件に設定される一方、反応領域内のフィードの転化はフィードのある確立された転化率が与えられるように進行される。反応器条件は一般にある確立された転化率でフィードの転化を維持するのに必要とされるように調整される。転化生成物は反応領域から除去される。
【0021】
トルエンフィードは重質芳香族フィードと共に反応領域に導入することができる。このような場合、重質芳香族は反応領域に導入されるフィードの全重量の少なくとも15%、25%、35%、50%又は75%を構成することができる。重質芳香族は反応領域に導入される実質的にすべてのフィードを構成することができる。
【0022】
さらに他の具体的態様において連続法において主としてC8+のアルキル芳香族化合物から構成される重質芳香族のフィードからベンゼン、トルエン及びキシレンを製造するための実質的に純粋なトルエン不均化反応のためのトルエン不均化反応装置中でのフィードの転化方法であって、重質芳香族がフィードの全重量の少なくとも35重量%を構成しフィードの残りはトルエンであり、そして実質的に純粋なトルエンの不均化に使用するための触媒の活性を実質的に減少することがない方法が提供される。これは実質的に純粋なトルエンの不均化のためのニッケル−含有モルデン沸石触媒、白金−含有モルデン沸石触媒及びパラジウム−含有モルデン沸石触媒からなる群から選択される触媒を含有する反応装置の反応領域を用意することにより達成される。
【0023】
触媒を使用して実質的に純粋なトルエンの不均化の間の所望の転化率を得るのに必要な反応領域条件に基づくある選択された条件下にフィードを触媒と接触させるようにフィードを反応領域に導入する。反応領域は最初はある選択された条件に設定される一方、反応領域内のフィードの転化はフィードのある確立された転化率が与えられるように進行される。反応器条件はある確立された転化率で一般的にフィードの転化が維持されるのに必要とされるように調整されそして転化生成物は反応領域から除去される。
【0024】
ニッケル−含有モルデン沸石触媒が使用される特定の態様において、触媒は約0.5乃至約1.5重量%のニッケルを含有することができる。パラジウム−含有触媒を使用する場合、約0.1乃至約0.5重量%のパラジウムを含有することができる。そして白金−含有モルデン沸石触媒を使用する場合、約0.1乃至約0.5重量%の白金を含有することができる。触媒は約10:1乃至約60:1のシリカ対アルミナ比を有することができる。
【0025】
反応領域は約250乃至約500℃の温度でそして少なくとも約150psigの圧力で操作することができる。ある確立された転化率でのフィードの転化を維持するための反応器条件の調整は反応領域の温度を調整することにより達成することができる。
【0026】
本発明は上記方法により製造される転化生成物もまた包含する。
【0027】
本発明及びその利点のより完全な理解のために添付図面と関連する下記の記述が参照される。
詳細な説明
トルエンの不均化に有用なモルデン沸石触媒の使用により重質芳香族化合物をより望ましい化合物を製造するために処理することができることが見いだされた。特に本発明は主としてC8+のアルキル芳香族からなる重質芳香族化合物に対しての用途がある。これらはナフサ改質器から得られる重質の芳香族改質物留分又はトルエンの不均化から得られる重質の副生成物であることができる。重質アルキル芳香族をC8乃至C12の範囲のものに特に限定することは望ましいであろう。これは沸点分留により達成することができ、これは当業者にはよく知られている。このような化合物にはエチルベンゼン、オルトキシレン含量が多いキシレン混合物、トリメチルベンゼン、エチルトルエン、n−プロピルベンゼン、クメン、ジエチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ジメチルエチルベンゼン、並びにC10乃至C12の範囲の他のアルキル芳香族が含まれる。
【0028】
このような化合物はトルエンの不均化によりベンゼン、トルエン及びキシレンを製造するために使用されるのと同一の反応領域で処理することができる。重質の芳香族はトルエン原料と共に反応領域中に導入するか又は単独で反応領域中に導入することができる。本発明は反応領域に導入されるフィードの全重量の少なくとも15%を構成する重質芳香族を処理するのに特別な用途があり、フィードの全重量の少なくとも約25%、35%、50%、75%及び100%さえも構成する重質芳香族も容易に処理可能である。多くの場合、フィードの全重量の少なくとも約40%という大量の重質芳香族を処理することが望ましいであろう。これはトルエンの不均化に使用するための触媒の活性に悪影響を及ぼさずまた触媒の寿命を減少することなしに達成することができる。
【0029】
本発明において金属で促進されたモルデン沸石触媒を含有する反応領域が使用される。反応領域は250℃乃至500℃の温度範囲及び約150psig乃至約800psigの圧力を含む不均化条件下に操作される。液体時間当りの空間速度は典型的には約0.1/時間乃至約10/時間の範囲であり、約1/時間乃至約5/時間が好適である。同時に水素環境を与えるために水素を反応領域に供給(cored)する。水素は典型的には約0.2乃至約2.5stdm3/kg液体フィードの量で反応器に供給される。
【0030】
本発明に使用されるモルデン沸石触媒は金属水素化成分の混入により変性される。特にこれらはニッケル、パラジウム及び白金の第VIIIB族金属を含有する。このようなモルデン沸石触媒の変性は触媒活性及びエージングを増強し、そしてトルエンの不均化において比較的低温でそして低い割合の触媒失活を伴って約30%乃至約55%、好ましくは約42%乃至約48%のトルエンの転化率が得られる。本発明において用いられるモルデン沸石触媒は好ましくは、限定するものではないが約10:1乃至約60:1のシリカ対アルミナモル比を示し、16:1乃至約29:1が好適な範囲である。金属含有量に関して、これらニッケル含有モルデン沸石触媒は好ましくは0.5%乃至約1.5重量%のニッケルを含有し、約1.0重量%の量のニッケルが特に好適である。これらのパラジウム含有モルデン沸石触媒は好ましくは約0.1乃至約0.5重量%のパラジウムを含有し、そしてこれらの白金含有モルデン沸石触媒は好ましくは約0.1乃至約0.5重量%の白金を含有する。パラジウム又は白金−含有モルデン沸石触媒を使用する場合、反応領域内の圧力は通常芳香族環の飽和を減少させるために通常低減されることを指摘すべきである。ニッケル含有モルデン沸石触媒のための反応器圧は通常約400乃至800psigに保たれる一方、パラジウム又は白金含有モルデン沸石触媒の反応器圧は通常約150乃至約600psigに維持される。
【0031】
本発明は特に重質の芳香族をトルエンの不均化装置に連続的なプロセスで循環させるのに用途を有し、それによりナフサの改質又はトルエンの不均化プロセスにおいて製造される所望の芳香族生成物の数と量を増加させる。好適な態様において重質芳香族の転化は金属変性モルデン沸石触媒を含有するトルエン不均化装置の反応領域中に上述の所望の反応器条件下に最初に実質的に純粋なトルエン原料を導入することにより行う。反応条件、特に温度は実質的に純粋なトルエンの所望の転化率を達成するのに必要とされるように調整される。トルエンの典型的に目標となる転化率は約30乃至55%、より特定的には42乃至48%である。
【0032】
実質的に純粋なトルエンの所望量の転化率が一旦達成されると、好ましくはC8乃至C12アルキル芳香族からなる転化されるべき重質の芳香族成分がトルエン不均化装置の反応領域に供給される。重質の芳香族の流れは20重量%までのC6乃至C8芳香族を含有していてもよい。これは所望のトルエンの不均化の目標レベルを達成するために、純粋なトルエンの不均化のために選択された条件を維持しながら行われる。重質芳香族の反応領域中への導入は重質の芳香族と純粋なトルエン原料を所望の割合で組み合わせて又は独立して重質芳香族を反応領域中に導入することにより遂行することができる。
【0033】
一旦重質芳香族が反応領域に導入されそして選択された条件下にモルデン沸石触媒と接触すると重質の芳香族の転化が進行しそして転化生成物が反応領域から除去される。重質の芳香族の転化は主としてベンゼン、キシレン及びトルエンを生成するアルキル交換/脱アルキル化反応からなる。トルエンがまた共供給物として使用される重質芳香族の転化においてトルエンは重質芳香族の転化から製造される生成物のひとつであるためトルエンの正味の転化率は減少するかもしれない。したがってトルエンの転化率の減少は触媒の失活に起因するのではなく下記の反応により説明することができる。
【0034】
トルエンの不均化(TDP)=トルエン ⇔ ベンゼン+キシレン (2)
9の脱アルキル化 = C9 → ベンゼン+トルエン+キシレン+ガス (3)
7/C9アルキル交換 = C7 + C9 ⇔ 2C8 (4)
式2に見られるようにトルエンの不均化は平衡により移動する可逆反応である。C8+芳香族が原料中に存在するとき、それらは式3及び4に見られるとおりベンゼン、トルエン及びキシレンが生成するアルキル交換/脱アルキル化反応が進行する。混合流において製造されたベンゼンとキシレンがトルエンの不均化反応を左方向に移動させる。さらにトルエンはC9流から製造される。従って重質芳香族フィードが導入された後これらの効果によりトルエンの正味の転化率は減少する。
【0035】
最初に重質芳香族は転化しそして除去されるために、反応器は純粋なトルエンの不均化のためのある選択された条件に維持される一方、フィードの転化率はモニターされる。これにより重質の芳香族を含有する新たなフィードに対してある確立された転化率を与える。平衡のために個々の成分の転化率はフィードの組成に依存する。フィードの組成の変化に関して反応が定常状態に達した後に個々の成分の転化率が一定に維持されるようなプロセス条件により一定の反応の厳密性(severity)が維持される。これらの一定の転化率を維持するために一以上のプロセス変数、例えば温度を徐々に進行する触媒の失活を補償するように調整する。反応の厳密性は純粋なフィード、即ちトルエンを使用することにより容易にチェックすることができる。この場合、もしフィードが純粋なトルエンに切り替えられたならば、転化率は目標値に達しているであろう。一旦この新規の転化率が決定されたならば、反応器条件は重質芳香族を含有する反応器フィードのある確立された転化率が維持されるように一般に転化率を一定に維持されるか又は反応の厳密性が維持されるように調整する。ほとんどの場合重質芳香族の転化率は反応器の温度を増加的に(incrementally)上昇させることにより維持することができる。
【0036】
重質芳香族を転化する間反応の厳密性を一定に維持することにより純粋なトルエンの不均化の間の起るであろう触媒の失活の速度を維持することができることが見いだされた。かくして触媒の寿命は通常のトルエンの不均化操作の間に起るであろうよりも大きな度合いで短くなることはない。このことはモルデン沸石含有不均化反応器中に重質の芳香族フィードを導入することにより純粋なトルエンの不均化を中断し、そこでは重質の芳香族フィードの転化が一定の反応の厳密性で行われそして次に反応器を純粋なトルエンの不均化に再び切り替えられるという実験により確認された。このような実験においては反応器が純粋なトルエンの不均化に切り替えられる場合トルエンの転化率は一般に重質芳香族フィードによる中断以前の最初のトルエンの不均化のときの転化率と一致した。
【0037】
このように100%重質芳香族までを含む大量の重質芳香族は触媒活性又は触媒寿命に悪影響を及ぼすことなくトルエン不均化装置を使用して転化することができる。不均化装置は純粋なトルエンの不均化と重質芳香族の転化率の間を、共フィード(co−feed)若しくは重質芳香族のみからなるフィードとして使用して容易に切り替えたり戻したりすることができる。このような重質芳香族をトルエンの不均化操作に顕著な障害を与えずに大量に転化することができる能力は大きな利点である。加えて本方法により価値の低い重質芳香族化合物をより高価値の芳香族生成物であるベンゼン、トルエン及びキシレンに転化することができる。これらの転化方法は重質芳香族化合物の転化をトルエンを共供給して又はすることなしに可能とする。以下の実施例は本発明をよりよく例証するために供される。
【0038】
【実施例】
実施例1
100%重質芳香族化合物フィードをモルデン沸石触媒を含有するトルエン不均化反応器に導入した。開始準備の間に反応器はまず窒素を充填し(packed)そしてパージされた。水素を次に1L/分の流量で導入しそして圧力は600psigに上昇した。温度を50℃/時間の傾斜で200℃(390°F)に上昇させそして一晩維持した。次に温度を同じ速度で250℃(485°F)に上昇させそして2時間維持した。純粋なトルエンフィードの供給を1.5mL/分で開始しそして水素を開始相として炭化水素比1:1で反応器に供給した。温度を次にトルエンの転化率47%(53%流出物)を達成するように調整した。非芳香族化合物の選択率が1%以下に低下したときH2/HCモル比が2:1に上昇した。温度を次にトルエンの転化率が45〜47%に達するように調整した。
【0039】
モルデン沸石触媒は753〜817°F(400〜436℃)及び500〜800psigの温度及び圧力条件下にニッケル含有量約1.0%のニッケルで促進されたモルデン沸石触媒であった。水素を約2500SCF/BBLのフィードの速度で反応器に供給しそしてフィードストック液の時間当りの空間速度(LHSV)は約2/時間であった。操作70日目においてフィードを実質的に純粋なトルエンフィードから重質芳香族化合物フィードに切り替えた。重質芳香族化合物フィード流は重量で約76.1%C9アルキルベンゼン、約6.7%C10芳香族、約5.6%C11+芳香族、及び約11.0%キシレン及び約1.0%トルエンを含有した。表1に重質芳香族フィードの詳細な組成及び典型的な生成物を列挙した。
【0040】
【表1】
Figure 0004339551
【0041】
エチルトルエンの約2/3、TMBの1/4及びDEBの1/2が転化された。生成物はトルエン、キシレン、少量のベンゼン、EB及び非芳香族化合物であった。殆どすべてのn−プロピルベンゼン及びクメンは転化された。トルエン、キシレン及びトリメチルベンゼンは(アルキル)鎖が短すぎて同等の脱アルキル化速度を有しない。より高い圧力は転化率を増加させる一方、より低い圧力は転化率を減少させることが観察された。
【0042】
反応器流出物組成はまたトルエンと重質芳香族フィードを比較しながら容積%基準で再計算された。結果を表2に示し、そして重質芳香族の転化は単通反応において6.1%の容積の膨張及び45.8SCF/bbl燃料ガスを有した。ガス及び非芳香族化合物収率はまた脱アルキル化から予期されるようにTDPのそれよりも高かった。
【0043】
【表2】
Figure 0004339551
【0044】
実施例2
重質芳香族フィードをトルエンと共に重質芳香族成分を混合物の重量の0%、15%、25%、35%、50%及び75%の量に変化させてモルデン沸石触媒を含有するトルエン不均化装置中に導入した。重質芳香族フィードの組成は実施例1の表1に列挙されたものと同一であった。約0.93重量%のニッケルを含有するニッケル変性モルデン沸石触媒を触媒として使用した。実験のスタートアップの方法は実施例1に記載されたものと同様であった。
【0045】
約2週間の純粋なトルエンフィード(即ち重質芳香族化合物=0%)の不均化の後、25重量%の重質芳香族化合物と75重量%のトルエンの混合物を純粋なトルエンのときと反応条件を同一に保ちながら反応器に供給した。平衡による制限のためにトルエンと他の成分の転化率はフィードを変更した後は異った。この新しい転化率は新規のフィード組成物のための新規の転化率を確立するためにモニターされた。反応温度は次にこの確立された転化率に基づいて一定の転化率を維持するように調整された。フィード組成物を次に代えたときに同様の手順が行われた。反応条件は新規の確立された転化率を決定するために最初はその前のフィードと同一に維持された。
【0046】
図1はトルエン、エチルトルエン及びトリメチルベンゼンの重質芳香族フィードの関数としての転化率を示す。トルエンの転化率は反応条件を維持しながら25重量%の重質芳香族化合物を導入したときに46.3%から38.7%に低下した。C8が反応物流中の主な生成物であった。フィード中50重量%までの重質芳香族化合物を用いた場合、キシレン混合物の収率には僅かな変化しか見られなかった。これはトルエンのより低い転化率とC9芳香族のより高い転化率の結果であった。重質の芳香族フィードが増加するとベンゼンの収率は劇的に減少した。エチルベンゼン、非芳香族化合物及びC10+重質物は僅かに変化した。
【0047】
トルエンの転化率はより多量の重質芳香族がフィード中に存在する場合継続して低下した。重質芳香族化合物75%において消費されるトルエンの量は生成するトルエンの量と同一であった。ET及びTMBの転化率はそれぞれ52.5%と26.2%であった。フィードは正味の生成物として主にキシレンとベンゼンに転化した。フィードの変更の各段階は触媒の失活率を得るために2週間継続された。「一定の厳密性(constant severity)」の概念を確認するために12週間後にフィードをトルエンに戻した。トルエン転化率は46.8%であった。TDPモードとフィード中の異なる量の重質芳香族化合物の間において触媒の失活率に変化はなかった。
実施例3
トルエンを用いた異なるフィード割合における重質芳香族フィードをモルデン沸石触媒を含有するトルエン不均化装置に供給した。重質の芳香族成分は混合物の重量の0%、15%及び25%に変化させた。重質芳香族フィードは下記表3に示す組成を有した。
【0048】
【表3】
Figure 0004339551
【0049】
使用された触媒は0.93重量%のニッケルを含有するニッケル−変性モルデン沸石触媒であった。スタートアップ手順は実施例1のものと同様であった。
【0050】
純粋なトルエンフィード(重質芳香族0%)を3週間行った後、フィードは15重量%の重質芳香族と85重量%のトルエンの混合物に純粋なトルエンのときの反応条件と同一の条件を維持しながら切り替えた。平衡による制限のためにトルエンと他の成分の転化率はフィードが変更された後は異った。この新しい転化率は新規のフィード組成物のための新規の転化率を確立するためにモニターされた。反応温度は次にこの確立された転化率に基づいて一定の転化率が維持されるように調整された。フィード組成物を次に25重量%の重質芳香族と75重量%のトルエンの混合物に変更したときに同様の手順が行われた。
【0051】
表4はTMB、ET及びトルエンの転化率をフィード中の重質芳香族の重量%の関数として列挙する。フィードは正味の生成物として主にキシレン及びベンゼンに転化した。データは少なくとも10のデータ点の平均であった。
【0052】
【表4】
Figure 0004339551
【0053】
本発明はその幾つかの形態のみについて示されたが、このように限定されるものでなく本発明の視野から逸脱することなく様々な変更や修正をうけることは当業者には明らかであろう。従って、添付するクレームは広くそして本発明の範囲と一致する方法で解釈されることが適切である。
【0054】
本発明の主な構成と態様は以下の通りである。
【0055】
1.主としてC8+アルキル芳香族化合物を含んでなる重質の芳香族フィードを転化してベンゼン、トルエン及びキシレン生成物を製造する方法であって、
モルデン沸石触媒を含有する反応領域を用意し、
モルデン沸石触媒を使用して実質的に純粋なトルエンの不均化の間に所望の転化率を得るのに必要とされる反応領域条件に基づいて選択された条件下にフィードがモルデン沸石触媒と接触するようにフィードを反応領域中に導入し、
反応領域を最初は選択された条件下におく一方、フィードの確立された転化率を与えるように反応領域内のフィードの転化を進行させ、
確立された転化率で一般にフィードの転化を維持するのに必要な反応器条件を調整し、そして
反応領域から転化生成物を除去することを含んでなる方法。
【0056】
2.トルエンフィードがまた重質芳香族フィードと共に反応領域中に導入される1記載の方法。
【0057】
3.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも15%を構成する2記載の方法。
【0058】
4.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも25%を構成する2記載の方法。
【0059】
5.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも35%を構成する2記載の方法。
【0060】
6.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも50%を構成する2記載の方法。
【0061】
7.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも75%を構成する2記載の方法。
【0062】
8.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの実質的に全てを構成する1記載の方法。
【0063】
9.モルデン沸石触媒がニッケル、パラジウム又は白金−含有モルデン沸石触媒である1記載の方法。
【0064】
10.モルデン沸石触媒のシリカ対アルミナモル比が約10:1乃至約60:1である1記載の方法。
【0065】
11.モルデン沸石触媒がニッケルを約0.5重量%乃至約1.5重量%含有するニッケル−含有モルデン沸石触媒である1記載の方法。
【0066】
12.モルデン沸石触媒がパラジウムを約0.1重量%乃至約0.5重量%含有するパラジウム−含有モルデン沸石触媒である1記載の方法。
【0067】
13.モルデン沸石触媒が白金を約0.1重量%乃至約0.5重量%含有する白金−含有モルデン沸石触媒である1記載の方法。
【0068】
14.反応領域が約250乃至約500℃の温度そして少なくとも約150psigの圧力で操作される1記載の方法。
【0069】
15.反応領域の温度を調整することにより反応器条件の調整を行う1記載の方法。
【0070】
16.1記載の方法に従って製造される転化生成物。
【0071】
17.トルエンの不均化に使用するための触媒の活性を実質的に低減させることなしに実質的に純粋なトルエンを不均化するためのトルエン不均化反応装置中で連続法でベンゼン、トルエン及びキシレンを主としてC8+アルキル芳香族化合物からなる重質の芳香族フィードから製造するためのフィード転化方法であって、該方法は、
実質的に純粋なトルエンを不均一するためのニッケル−含有モルデン沸石触媒、白金−含有モルデン沸石触媒及びパラジウム−含有モルデン沸石触媒からなる群から選択される触媒を含有する反応装置の反応領域を用意し、
触媒を使用して実質的に純粋なトルエンの不均化の間に所望の転化率を得るのに必要とされる反応領域条件に基づいて選択された条件下にフィードが触媒と接触するようにフィードを反応領域中に導入し、
反応領域を最初は選択された条件下におく一方、フィードのある確立された転化率を与えるように反応領域内のフィードの転化を進行させ、
確立された転化率で一般にフィードの転化を維持するのに必要な反応器条件を調整し、そして
反応領域から転化生成物を除去することを含んでなる方法。
【0072】
18.トルエンもまた重質芳香族フィードと共に反応領域中に導入される17記載の方法。
【0073】
19.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも50%を構成する18記載の方法。
【0074】
20.重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも75%を構成する18記載の方法。
【0075】
21.反応領域が約250乃至約500℃の温度そして少なくとも約150psigの圧力で操作される17記載の方法。
【0076】
22.反応領域の温度を調整することにより反応器条件の調整を行う17記載の方法。
【0077】
23.17記載の方法に従って製造される転化生成物。
【0078】
24.フィードの全重量の少なくとも35%が重質芳香族から構成されそしてフィードの残量がトルエンであり、そして実質的に純粋なトルエンの不均化に使用するための触媒の活性を実質的に低減させることなしに、実質的に純粋なトルエンを不均化するためのトルエン不均化反応装置中で連続法で主としてC8+アルキル芳香族化合物からなる重質の芳香族フィードからベンゼン、トルエン及びキシレンを製造するためのフィードの転化方法であって、該方法は、
実質的に純粋なトルエンを不均化するためのニッケル−含有モルデン沸石触媒、白金−含有モルデン沸石触媒及びパラジウム−含有モルデン沸石触媒からなる群から選択される触媒を含有する反応装置の反応領域を用意し、
触媒を使用して実質的に純粋なトルエンの不均化の間に所望の転化率を得るのに必要とされる反応領域条件に基づいて選択された条件下にフィードが触媒と接触するようにフィードを反応領域中に導入し、
反応領域を最初は選択された条件下におく一方、フィードのある確立された転化率を与えるように反応領域内のフィードの転化を進行させ、
確立された転化率で一般にフィードの転化が維持されるように必要に応じて反応器条件を調整し、そして
反応領域から転化生成物を除去することを含んでなる方法。
【0079】
25.24記載の方法に従って製造される転化生成物。
【図面の簡単な説明】
【図1】ニッケル−変性モルデン沸石触媒を使用した異なるフィード比率における重質芳香族とトルエンの混合フィードの関数としてのトルエン、エチルトルエン及びトリメチルベンゼンの転化率のプロットである。

Claims (16)

  1. 主としてC 8 −C 12 アルキル芳香族化合物からなり且つC 10 −C 12 範囲のアルキル芳香族を含んでなる重質の芳香族フィード、ただし重質芳香族がフィードの全重量の少なくとも15%を構成する、を転化してベンゼン、トルエン及びキシレン生成物を製造する方法であって、
    a)金属水素化成分の混入により変性されたモルデン沸石触媒を含有する反応領域を用意し、
    b)実質的に純粋なトルエンフィードを、モルデン沸石触媒を含んだトルエン不均化反応装置の反応領域中に、実質的に純粋なトルエンの不均化の間に30乃至55%のトルエン転化率を得るのに必要とされる実質的に純粋なトルエンの不均化のための選択された条件下に導入し、
    c)反応領域が最初の反応領域条件下にある間にトルエンフィードを所望のレベルの転化が達成されるまで転化させ、
    d)トルエン不均化反応装置の反応領域中に転化すべき重質芳香族成分を導入し、そして、該重質芳香族を含んだ新しいフィードについて或る転化率を達成させ、
    e)上記d)で達成された転化率を、反応装置の温度を増加的に上昇させることによって維持し、そして、
    f)転化生成物を反応領域から除去する、ことを特徴とする方法。
  2. 工程d)において、トルエンフィードがまた重質芳香族フィードと共に反応領域中に導入される請求項1記載の方法。
  3. 工程d)において、重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも25%を構成する請求項2記載の方法。
  4. 工程d)において、重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも35%を構成する請求項2記載の方法。
  5. 工程d)において、重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも50%を構成する請求項2記載の方法。
  6. 工程d)において、重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全重量の少なくとも75%を構成する請求項2記載の方法。
  7. 工程d)において、重質芳香族が反応領域中に導入されるフィードの全てを構成する請求項1記載の方法。
  8. モルデン沸石触媒がニッケル、パラジウム又は白金−含有モルデン沸石触媒である請求項1記載の方法。
  9. モルデン沸石触媒のシリカ対アルミナモル比が10:1乃至60:1である請求項1記載の方法。
  10. モルデン沸石触媒のシリカ対アルミナモル比が16:1乃至29:1である請求項9記載の方法。
  11. モルデン沸石触媒がニッケルを0.5重量%乃至1.5重量%含有するニッケル−含有モルデン沸石触媒である請求項1記載の方法。
  12. モルデン沸石触媒がパラジウムを0.1重量%乃至0.5重量%含有するパラジウム−含有モルデン沸石触媒である請求項1記載の方法。
  13. モルデン沸石触媒が白金を0.1重量%乃至0.5重量%含有する白金−含有モルデン沸石触媒である請求項1記載の方法。
  14. 反応領域が250乃至500℃の温度そして少なくとも10.35バール(150psig)の圧力で操作される請求項1記載の方法。
  15. ニッケル−含有モルデン沸石触媒の場合には27.6乃至55.2バール(400乃至800psig)の圧力で、或いは、パラジウム−又は白金−含有モルデン沸石触媒の場合には10.35乃至41.4バール(150乃至600psig)の圧力で、反応領域が操作される請求項14記載の方法。
  16. 連続式で遂行される請求項1〜15のいずれか1つに記載の方法。
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