JP4324262B2 - 自動車用パワーユニット支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーユニット支持構造に関し、特にパワーユニットを左右のサイドフレーム間に架設されたサスペンションクロスメンバにエンジンマウントを介して支持する自動車用パワーユニット支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用パワーユニットは、例えば特開昭1−186429号公報に開示されるように、車体前後方向に延在する左右のサイドフレーム間に架設されるサスペンションクロスメンバ上にエンジンマウントを介して支持されたものがある。
【0003】
一方、サスペンションクロスメンバに設けられるサスペンションの配置やパワーユニット等のレイアウト等の要求によるサスペンションクロスメンバの形状等に起因してパワーユニットの車体後方にサスペンションクロスメンバを配置することがある。このようなパワーユニットの配置においては、パワーユニットの左右両端を各々前部エンジンマウントを介して左右のサイドフレームに支持し、パワーユニットの後部を後部エンジンマウントを介してサスペンションクロスメンバに支持するパワーユニット支持構造が採られることがある。
【0004】
このようなパワーユニット支持構造においては、サスペンション、シャシに取り付けられる艤装部品及びパワーユニットのレイアウト等の制約からパワーユニットとサスペンションクロスメンバとが離間して配置されることが多く、例えば図4に要部を示すようにパワーユニットの後部をサスペンションクロスメンバに支持する後部エンジンマウント100は、サスペンションクロスメンバ102上にパワーユニット101に向けて傾斜するマウントブラケット103を立設する一方、パワーユニット101にパワーユニット側ブラケット105を設け、マウントブラケット103とパワーユニット側ブラケット105を緩衝部材106を介在して連結することによって構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記パワーユニットの左右両端を各々前部エンジンマウントを介してサイドフレームに支持し、パワーユニットの後部を後部エンジンマウントを介してサスペンションクロスメンバに支持するパワーユニット支持構造によると、パワーユニットの荷重を主に前部エンジンマウントを介して左右のサイドフレームによって支持することから、後部エンジンマウントを介してサスペンションクロスメンバに作用する荷重を大幅に低減することが可能になり、サスペンションクロスメンバの簡素化が得られる。
【0006】
しかし、パワーユニットの左右両端を各々サイドフレームに支持する両前部エンジンマウントを結ぶ軸線を揺動中心としてパワーユニットがピッチング方向に揺動し、パワーユニットからのピッチング方向の荷重を後部エンジンマウントを介してサスペンションクロスメンバによって受け止めることになる。
【0007】
従って、図4に示す後部エンジンマウント100のマウントブラケット103がパワーユニット101とサスペンションクロスメンバ102と間の離間に伴って長大化すると共に、パワーユニット側ブラケット105から緩衝部材106を介してマウントブラケット103の先端部に略上下方向の荷重Pが繰返し入力され、その荷重Pをサスペンションクロスメンバ102によって受け止めることから、サスペンションクロスメンバ102に傾斜して配設されたマウントブラケット103には、マウントブラケット103の圧縮及び引張方向の荷重以外に、曲げ及び捩れ方向の荷重が繰返し作用することからマウントブラケット103には大なる強度及び剛性が要求され、その結果マウントブラケット103の板厚増加及び大型化を招き、後部エンジンマウント100の重量及び製造コストの増加が懸念される。
【0008】
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、パワーユニットからの荷重を確実にサスペンションクロスメンバに伝達分散すると共に、エンジンマウントの小型化及び軽量化が得られる自動車用パワーユニット支持構造を提供することにある。
【0009】
上記目的を達成する請求項1に記載の自動車用パワーユニット支持構造は、車体前後方向に沿って延在する左右のサイドフレーム間に架設されたフロントクロスメンバと、該フロントクロスメンバより後方において上記サイドフレーム間に架設されたサスペンションクロスメンバと、上記フロントクロスメンバとサスペンションクロスメンバとの間に架設されたセンタメンバとを具備し、上記サスペンションクロスメンバにエンジンマウントを介してパワーユニットを支持する自動車のパワーユニット支持構造において、上記エンジンマウントは、上記パワーユニットに基端が取付支持されたパワーユニット側ブラケットと、該パワーユニット側ブラケットの先端に結合された緩衝部材と、該緩衝部材に先端部が結合されて上記パワーユニット側ブラケットからの上下方向の荷重を圧縮・引張り方向で支持するマウントブラケットとを備え、該マウントブラケットの基端部がサスペンションクロスメンバの上面における上記センタメンバと上記サスペンションクロスメンバとの結合部に取付支持されると共に、該結合部と上面視にて重合するように、上記緩衝部材が配置されたことを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明によると、サスペンションクロスメンバに基端部が取付支持されたマウントブラケットにパワーユニット側ブラケットから緩衝部材を介して繰り返し入力される荷重が、主にマウントブラケットの圧縮・引張り方向のみであることから、パワーユニットからの荷重を確実かつ効率的にサスペンションクロスメンバに伝達すると共にマウントブラケットの要求強度及び剛性の低減が得られ、マウントブラケットの板厚削減及び小型化が可能になり、エンジンマウントの小型化及び軽量化が得られる。更に、パワーユニット側ブラケットから緩衝部材を介してマウントブラケットに繰返し入力される荷重をサスペンションクロスメンバ及びセンタメンバを介してサイドフレーム等の他の車体部材に分散伝達することができる。
【0011】
請求項2に記載の自動車用パワーユニット支持構造の発明は、車体前後方向に沿って延在する左右のサイドフレーム間に架設されたフロントクロスメンバと、該フロントクロスメンバより後方において上記サイドフレーム間に架設されたサスペンションクロスメンバと、上記フロントクロスメンバとサスペンションクロスメンバとの間に架設されたセンタメンバとを具備し、パワーユニットを一対の前部エンジンマウントを介して左右のサイドフレームに支持すると共に後部エンジンマウントを介して上記サスペンションクロスメンバに支持する自動車用パワーユニット支持構造において、上記後部エンジンマウントは、上記パワーユニットに基部が取付支持されたパワーユニット側ブラケットと、該パワーユニット側ブラケットの先端に結合された緩衝部材と、該緩衝部に先端部が結合されて上記パワーユニット側ブラケットからの上下方向の荷重を圧縮・引張り方向で支持するマウントブラケットとを備え、該マウントブラケットの基端部がサスペンションクロスメンバの上面における上記センタメンバと上記サスペンションクロスメンバとの結合部に取付支持されると共に、該結合部と上面視にて重合するように、上記緩衝部材が配置されたことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明によると、パワーユニットを一対の前部エンジンマウントによって左右のサイドフレームに支持することによってパワーユニットのローリング方向の荷重が両前部エンジンマウントによって支持され、後部エンジンマウントには両前部エンジンマウントを結ぶ軸線を中心に揺動する主にピッチング方向の荷重のみが作用し、かつマウントブラケットにパワーユニット側ブラケットから緩衝部材を介して作用するパワーユニットから入力される荷重が主にマウントブラケットの圧縮・引張り方向のみであることから、パワーユニットからの荷重を確実かつ効率的にサスペンションクロスメンバに伝達すると共にマウントブラケットの要求強度及び剛性の低減が得られ、マウントブラケット板厚の削減及び小型化が可能になり、後部エンジンマウントの重量低減が可能になる。更に、パワーユニット側ブラケットから緩衝部材を介してマウントブラケットに繰返し入力される荷重をサスペンションクロスメンバ及びセンタメンバを介してサイドフレーム等の他の車体部材に分散伝達することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の自動車用パワーユニット支持構造において、上記左右のサイドフレームに各々前部エンジンマウントが配置され、該両前部エンジンマウント間を結ぶ軸線上近傍にパワーユニットの重心位置が位置するように上記各前部エンジンマウントを介して左右のサイドフレーム間にパワーユニットが架設されたことを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明によると、両前部エンジンマウント間を結ぶ軸線上近傍にパワーユニットの重心位置が位置するように前部エンジンマウントを介して左右のサイドフレーム間にパワーユニットを架設することによって、パワーユニットの重量が両前部エンジンマウントを介して左右のサイドフレームに支持され、後部エンジンマウントに作用するピッチング方向の荷重が大幅に低減され、マウントブラケットやパワープラント側ブラケット等の後部エンジンマウントの構成部材及びサスペンションクロスメンバへの要求強度及び剛性の低減が得られ、より後部エンジンマウント及びサスペンションクロスメンバの小型化及び軽量化が得られる。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項の自動車用パワーユニット支持構造において、サスペンションクロスメンバは、上記センタメンバが結合されると共に上記マウントブラケットの基端部を支持するセンタメンバ取付部が突出形成されたことを特徴とする。
【0018】
請求項の発明によると、サスペンションクロスメンバに、センタメンバを結合すると共にマウントブラケットの基端部を支持するセンタメンバ取付部を形成することによって、マウントブラケットからの荷重をサスペンションクロスメンバ及びセンタメンバにより確実に効率的に分散伝達することができる。
【0019】
請求項に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項の自動車用パワーユニット支持構造において、上記パワーユニットに基端が取付支持されたパワーユニット側ブラケットが車体後方に向かって延在し、上記マウントブラケットは上下方向に延在して基端部がサスペンションクロスメンバ(33)に取付支持されて先端部が緩衝部材を介してパワーユニット側ブラケットの先端に結合されたことを特徴とする。
【0020】
請求項の発明によると、パワーユニット側ブラケットを車体後方に向かって延設し、上記マウントブラケットを上下方向に延在して基端部をサスペンションクロスメンバに取付支持することから、パワーユニットとサスペンションクロスメンバが離間する場合でも、マウントブラケットの先端部に緩衝部材を介して入力される荷重をサスペンションクロスメンバに確実に伝達することができる。
【0021】
請求項に記載の発明は、請求項の自動車用パワーユニット支持構造において、上記緩衝部材は、外筒と、該外筒内に配置された内筒と、上記外筒と内筒との間に介装された弾性材とを備えた円筒ブッシュであって、上記パワーユニット側ブラケットの先端に外筒が結合され、内筒に挿通された係止軸によって内筒が上記マウントブラケットの先端部に支持されたことを特徴とする。
【0022】
請求項の発明によると、円筒ブッシュの外筒と内筒との間に介装される弾性材の弾性変形及び内筒と係止軸の相対揺動によってパワーユニット側ブラケットの揺動を効率的にマウントブラケットの圧縮・引張り方向に整合させてマウントブラケットの先端部に伝達することができる。
【0023】
請求項に記載の発明は、請求項の自動車用パワーユニット支持構造において、上記マウントブラケットは、基端部がサスペンションクロスメンバの上面に取付支持されると共に、上端部が上記円筒ブッシュを収容する車体前方側が開放された断面略コ字状であることを特徴とする。
【0024】
請求項の発明によると、マウントブラケットを円筒ブッシュを収容する断面略コ字形に構成することによって円筒ブッシュがマウントブラケット内に収容されて後部エンジンマウントのコンパクト化が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による自動車用パワーユニット支持構造の実施形態を図1乃至図3によって説明する。
【0026】
図1は、前部車体構造の要部平面図、図2は図1のI−I線断面図であり、図3は図1の要部分解斜視図であり、図中矢印F方向が車体前方方向である。
【0027】
前部車体構造1は、エンジンルーム2の左右に各々配設されるホイールエプロン(図示せず)の下端に沿って断面略コ字状のサイドフレーム11が設けられ、ホイールエプロンとサイドフレーム11とによって車体前後方向に延在する閉断面形状を形成している。
【0028】
左右のサイドフレーム11の前端間に車幅方向に延在する閉断面形状のフロントクロスメンバ15が架設され、このフロントクロスメンバ15と平行配置されてエンジンルーム2と車室とを区画するトーボード(図示せず)の前方に該トーボードと対向して車幅方向に延在するサスペンションクロスメンバ21が左右のサイドフレーム11間に架設され、かつサスペンションクロスメンバ21の両側部にサスペンションアーム6等のフロントサスペンション装置が取付支持されている。
【0029】
更にフロントクロスメンバ15の車幅方向略中央部位とサスペンションクロスメンバ21の車幅方向略中央部位が、車体前後方向に延在するセンタメンバ27によって連結されて前部車体構造1の強度及び剛性を確保している。
【0030】
そして、エンジン42及びトランスミッション43等からなるパワーユニット41が、エンジン42を横置き配置した状態でパワーユニット41の重心位置G近傍の両端位置が各々前部エンジンマウント28を介して左右のサイドフレーム11に弾性支持され、パワーユニット41の後部が後部エンジンマウント30によってサスペンションクロスメンバ21に弾性支持されている。
【0031】
換言すると、左右のサイドフレーム11に配設される左右の前部エンジンマウント28間を結ぶ軸線a上にパワーユニット41の重心位置Gが一致乃至近接する状態でパワーユニット41が一対の前部エンジンマウント28を介して左右のサイドフレーム11に弾性支持され、かつパワーユニット41の後部が後部エンジンマウント30によってサスペンションクロスメンバ21に弾性支持されている。
【0032】
従って、パワーユニット41の重量は、両前部エンジンマウント28を介して左右のサイドフレーム11に支持され、かつパワーユニット41のローリング方向の荷重が両前部エンジンマウント28によって左右のサイドフレーム11に支持されてパワーユニット41のローリング方向の揺動が抑制され、左右の前部エンジンマウント28を結ぶ軸線aを中心に揺動するパワーユニット41のピッチング方向の荷重Pのみが主に後部エンジンマウント30を介してサスペンションクロスメンバ21に伝達されて受け止められて、サスペンションクロスメンバ21及びセンタメンバ27を介してサイドフレーム11等の他の車体部材に分散伝達される。
【0033】
左右のサイドフレーム11間に架設されるサスペンションクロスメンバ21は、図2及び図3に示すように互いに前縁及び後縁を溶接結合したアッパメンバ22とロアメンバ23によって車幅方向に連続する閉断面形状を形成することによって、サスペンションクロスメンバ21の断面形状を拘束して剛性の向上を図ると共に、サイドフレーム11に結合される両側部を前方に迫り出すことによってサイドフレーム11との結合強度を確保している。
【0034】
更に、サスペンションクロスメンバ21のロアメンバ23の車幅方向中央部を前方に突出せしめ、上記センタメンバ27の後端27aを下方から重合してボルト結合するセンタメンバ取付部24を形成している。
【0035】
パワーユニット41の後部を支持する後部エンジンマウント30は、サスペンションクロスメンバ21の上面に基端部31aが取付支持されたマウントブラケット31と、パワーユニット41の後部に基端33aが取り付け支持されて車体後方に延設されたパワーユニット側ブラケット33と、マウントブラケット31の先端部31bとパワーユニット側ブラケット33の先端33bとを連結する緩衝部材となる円筒ブッシュ35によって形成されている。
【0036】
マウントブラケット31は、後面31Aと後面31Aの両側から車体前方に折曲形成されて円筒ブッシュ35を収容可能に離間して対向する一対の側面31Bからなり車体前方側が開口されて上下方向に延在する断面略コ字状であって、側面31の前縁上部が車体前方に膨出するように湾曲形成すると共に、後面31Aの上縁から側面31Bの前縁に亘って連続する補強フランジ31cが形成されている。
【0037】
マウントブラケット31の後面31A及び側面31Bの下端縁によって形成される平面視略コ字状の基端部31aは、サスペンションクロスメンバ21を形成するアッパメンバ22の上面に溶接結合されると共に、基端部31aの前端はロアメンバ23に形成されたセンタメンバ取付部24の上面に溶接結合されてセンタメンバ取付部24にボルト結合されるセンタメンバ27の後部27aとセンタメンバ取付部24を介して重合するよう構成されている。
【0038】
従って、マウントブラケット31の取付部乃至取付部近傍となるサスペンションクロスメンバ21の中央部をセンタメンバ27の結合によって剛性の向上を図ると共に、マウントブラケット31からの荷重をサスペンションクロスメンバ21及びセンタメンバ27に確実に伝達され、サスペンションクロスメンバ21及びセンタメンバ27を介してサイドフレーム11等の他の車体部材に分散伝達するように構成されている。
【0039】
基端部31aがサスペンションクロスメンバ21の上面に溶接結合されて支持されたマウントブラケット31の上端部31bには、対向する各側面31Bに対向して挿通孔31dが穿孔されている。
【0040】
パワーユニット側ブラケット33は、基端33aがパワーユニット31の後部に結合支持されて車体後方に向かって略水平に延在すると共に、先端33bに上記円筒ブッシュ35が結合されている。
【0041】
円筒ブッシュ35は、パワーユニット側ブラケット31の先端31bに溶接結合されて車体幅方向に延在する中心軸線bを有する外筒35aと、外筒35a内に外筒35aと非接触状態で配置される内筒35bと、外筒35aと内筒35bとの間に介在して外筒35aと内筒35bとを一体的に結合するゴム等の弾性材35cによって形成される。
【0042】
そして、パワーユニット側ブラケット33の先端33bに取り付けられた円筒ブッシュ35は、開口するマウントブラケット31の車体前方側より両側面31B間に挿入され、上記両挿通孔31dに対応させた状態で一方の挿通孔31dから内筒35b及び他方の挿通孔31dに貫通せしめられた係止軸、例えばボルト37によってマウントブラケット31の先端部31bに係止することによって、円筒ブッシュ35がマウントブラケット31内に収容されて後部エンジンマウント30のコンパクト化が図られている。
【0043】
円筒ブッシュ35を係止するボルト37が貫通せしめる挿通孔31dは、パワーユニット41の揺動に伴って上下方向に揺動するボルト37の中心の接線方向、換言するとパワーユニット40からの荷重Pの入力方向の延長線がサスペンションクロスメンバ21に溶接結合される基端部31a内に位置する範囲c内に穿孔される。
【0044】
換言すると、挿通孔31dは、パワーユニット側ブラケット31、円筒ブッシュ35及びボルト37を介してマウントブラケット31に入力されるパワーユニット40からの上下方向のピッチング方向の荷重Pがマウントブラケット31の圧縮・引張り方向に作用する範囲に設定されている。
【0045】
このように構成された自動車用パワーユニット支持構造によると、パワーユニット41を重心位置Gの近傍を一対の前部エンジンマウント28によって左右のサイドフレーム11に支持することから、後部エンジンマウント30には両前部エンジンマウント28を結ぶ軸線aを中心に揺動する主にピッチング方向の荷重Pのみが作用し、パワーユニット側ブラケット33から円筒ブッシュ35を介してマウントブラケット31に入力されるパワーユニット41からの荷重Pは主に上下方向で、サスペンションクロスメンバ21に基端部31aが取付支持されて上下方向に延在するマウントブラケット31の圧縮・引張り方向のみであり、確実にパワーユニット41からの荷重をサスペンションクロスメンバ21及びセンタメンバ27に分散伝達すると共にマウントブラケット31の要求強度及び剛性の低減が得られ、マウントブラケット31の板厚の削減及び小型化が可能になり、後部エンジンマウント30の小型軽量化が可能になる。
【0046】
また、パワーユニット側ブラケット33を車体後方に向かって延設し、マウントブラケット31を上下方向に延在して基端部31aをサスペンションクロスメンバ21に取付支持することから、パワーユニット41とサスペンションクロスメンバ21が離間する場合でも、マウントブラケット31の先端部31bに円筒ブッシュ35を介して入力される荷重Pをサスペンションクロスメンバ21に確実に伝達することができ、かつ円筒ブッシュ35の外筒35aと内筒35bとの間に介装される弾性材35cの弾性変形及び内筒35bとボルト37の相対揺動によってパワーユニット側ブラケット33の揺動を効率的にマウントブラケット31の圧縮・引張り方向に整合させてマウントブラケット31の先端部31bに伝達することが確保される。
【0047】
以上説明した実施の形態では、緩衝部材として円筒ブッシュを使用したが、他の緩衝部材を用いることも、また、マウントブラケットの形状を適宜変更することも、可能であり、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明した本発明の自動車用パワーユニット支持構造によると、サスペンションクロスメンバに基端部が取付支持されたマウントブラケットに、パワーユニット側ブラケットから緩衝部材を介して作用するパワーユニットからの繰り返されて入力される荷重がマウントブラケットの圧縮・引張り方向に作用するころから、確実にパワーユニットからの荷重をサスペンションクロスメンバに伝達すると共にマウントブラケットの要求強度及び剛性の低減が得られ、マウントブラケット板厚削減及び小型化が可能になり、エンジンマウントの小型軽量化が得られ、自動車の軽量化に貢献すること大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車用パワーユニット支持構造の実施の形態を説明する前部車体構造の要部を示す平面図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】同じく、要部分解斜視図である。
【図4】従来の自動車用パワーユニット支持構造の要部を示す説明図である。
【符号の説明】
1 前部車体構造
11 サイドフレーム
15 フロントクロスメンバ
21 サスペンションクロスメンバ
24 センタメンバ取付部
27 センタメンバ
28 前部エンジンマウント
30 後部エンジンマウント(エンジンマウント)
31 マウントブラケット
31a 基端部
31b 先端部
31d 挿通孔
33 パワーユニット側ブラケット
33a 基端
33b 先端
35 円筒ブッシュ(緩衝部材)
35a 外筒
35b 内筒
35c 弾性材
37 ボルト(係支軸)
41 パワーユニット
G パワーユニットの重心位置

Claims (7)

  1. 車体前後方向に沿って延在する左右のサイドフレーム(11)間に架設されたフロントクロスメンバ(15)と、該フロントクロスメンバ(15)より後方において上記サイドフレーム(11)間に架設されたサスペンションクロスメンバ(21)と、上記フロントクロスメンバ(15)とサスペンションクロスメンバ(21)との間に架設されたセンタメンバ(27)とを具備し、上記サスペンションクロスメンバ(21)にエンジンマウント(30)を介してパワーユニット(41)を支持する自動車のパワーユニット支持構造において、
    上記エンジンマウント(30)は、
    上記パワーユニット(41)に基端が取付支持されたパワーユニット側ブラケット(33)と、
    該パワーユニット側ブラケット(33)の先端に結合された緩衝部材(35)と、
    該緩衝部材(35)に先端部が結合されて上記パワーユニット側ブラケット(33)からの上下方向の荷重を圧縮・引張り方向で支持するマウントブラケット(31)とを備え
    該マウントブラケット(31)の基端部がサスペンションクロスメンバ(21)の上面における上記センタメンバ(27)と上記サスペンションクロスメンバ(21)との結合部に取付支持されると共に、該結合部と上面視にて重合するように、上記緩衝部材(35)が配置された
    ことを特徴とする自動車用パワーユニット支持構造。
  2. 車体前後方向に沿って延在する左右のサイドフレーム(11)間に架設されたフロントクロスメンバ(15)と、該フロントクロスメンバ(15)より後方において上記サイドフレーム(11)間に架設されたサスペンションクロスメンバ(21)と、上記フロントクロスメンバ(15)とサスペンションクロスメンバ(21)との間に架設されたセンタメンバ(27)とを具備し、パワーユニット(41)を一対の前部エンジンマウント(28)を介して左右のサイドフレーム(11)に支持すると共に後部エンジンマウント(30)を介して上記サスペンションクロスメンバ(21)に支持する自動車用パワーユニット支持構造において、
    上記後部エンジンマウント(30)は、
    上記パワーユニット(41)に基部が取付支持されたパワーユニット側ブラケット(33)と、
    該パワーユニット側ブラケット(33)の先端に結合された緩衝部材(35)と、
    該緩衝部(35)に先端部が結合されて上記パワーユニット側ブラケット(33)からの上下方向の荷重を圧縮・引張り方向で支持するマウントブラケット(31)とを備え
    該マウントブラケット(31)の基端部がサスペンションクロスメンバ(21)の上面における上記センタメンバ(27)と上記サスペンションクロスメンバ(21)との結合部に取付支持されると共に、該結合部と上面視にて重合するように、上記緩衝部材(35)が配置された
    ことを特徴とする自動車用パワーユニット支持構造。
  3. 上記左右のサイドフレーム(11)に各々前部エンジンマウント(28)が配置され、該両前部エンジンマウント(28)間を結ぶ軸線上近傍にパワーユニット(41)の重心位置(G)が位置するように上記各前部エンジンマウント(28)を介して左右のサイドフレーム(11)間にパワーユニット(41)が架設されたことを特徴とする請求項2に記載の自動車用パワーユニット支持構造。
  4. サスペンションクロスメンバ(41)は、
    上記センタメンバ(27)が結合されると共に上記マウントブラケット(31)の基端部を支持するセンタメンバ取付部(24)が突出形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車用パワーユニット支持構造。
  5. 上記パワーユニット(41)に基端が取付支持されたパワーユニット側ブラケット(33)が車体後方に向かって延在し、上記マウントブラケット(31)は上下方向に延在して基端部がサスペンションクロスメンバ(33)に取付支持されて先端部が緩衝部材を介してパワーユニット側ブラケットの先端に結合されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の自動車用パワーユニット支持構造。
  6. 上記緩衝部材(35)は、
    外筒(35a)と、
    該外筒内(35a)に配置された内筒(35b)と、
    上記外筒(35a)と内筒(35b)との間に介装された弾性材(35c)とを備えた円筒ブッシュ(35)であって、
    上記パワーユニット側ブラケット(33)の先端に外筒(35a)が結合され、内筒(35b)に挿通された係止軸(35c)によって内筒(35b)が上記マウントブラケット(31)の先端部に支持されたことを特徴とする請求項に記載の自動車用パワーユニット支持構造。
  7. 上記マウントブラケット(31)は、
    基端部がサスペンションクロスメンバ(21)の上面に取付支持されると共に、上端部が上記円筒ブッシュ(35)を収容する車体前方側が開放された断面略コ字状であることを特徴とする請求項に記載の自動車用パワーユニット支持構造。
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