JP4310816B2 - 照明装置、投影露光装置、デバイスの製造方法、及び投影露光装置の調整方法 - Google Patents
照明装置、投影露光装置、デバイスの製造方法、及び投影露光装置の調整方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、または薄膜磁気ヘッド等のデバイスを製造するためのリソグラフィ工程において投影原版(マスク、レチクル等)を基板上に転写する際に用いられる投影露光装置、該投影露光装置において投影原版を照明する照明装置、該投影露光装置を用いたデバイス製造方法、及び該投影露光装置を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、投影露光装置に適用される照明装置は、通常、被照射面上で発生する照度の不均一性を補正し、一様な照度分布を得ようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、解像の精度が上がるに従い、主に像高により、或いは同一像高でもメリジオナル方向とサジタル方向の違いにより、本来同一寸法であるはずの線幅が異なってしまうことが、問題になってきている。パターンの線幅が位置によって異なる事は、例えばロジック回路にとっては時間あたりの情報処理量の低下を意味し、デバイスの価値を落とす原因となる。
【0004】
そこで、本発明は、像面上のどの位置においても同一の線幅を得ることができる照明装置、この照明装置を用いた投影露光装置、この投影露光装置の製造方法、並びにこの投影露光装置を用いたデバイスの製造方法を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、像面上の任意の位置におけるパターンの線幅を任意にコントロールできる照明装置、この照明装置を用いた投影露光装置、この投影露光装置の製造方法、並びにこの投影露光装置を用いたデバイスの製造方法を提供することを第2の目的とする。
【0006】
また、上述の目的を達成するために、第1発明にかかる照明装置は、光束を供給する光源系からの光束に基づいて多数の光源を形成するオプティカルインテグレータと、前記多数の光源からの光束を集光して被照射面を照明するコンデンサー光学系とを有する照明装置であって、前記被照射面に関して光学的に共役な位置または該位置の近傍に配置されて、第1領域と該第1領域とは異なる第2領域とを有するフィルターを備え、前記フィルターの前記第1領域には、第1の透過率分布を有する少なくとも1つの第1フィルター要素が設けられ、前記フィルターの前記第2領域には、第2の透過率分布を有する少なくとも1つの第2フィルター要素が設けられ、前記第1フィルター要素は、前記多数の光源のうちの1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に設けられ、前記第2フィルター要素は、前記多数の光源のうちの別の1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に設けられ、前記第1及び第2フィルター要素は、前記被照射面上に分布する相対的照度を実質的に不変に維持しながら、前記被照射面上の所定の点に集光する光に関して、前記被照射面を構成する各微小面に対するフーリエ変換面上での光強度分布を各々独立に所定の光強度分布に変換するものである。
【0008】
また、上述の目的を達成するために、第2発明にかかる投影露光装置は、所定のパターンを基板上に転写する投影露光装置であって、前記所定のパターンを照明するための第1発明による照明装置と;前記所定のパターンを像面上に配置される前記基板へ投影する投影光学系と;を備えるものである。
【0012】
また、上述の目的を達成するために、第3発明は、所定のパターンを基板上へ投影する投影露光装置を調整する方法であって、光源系からの光束を、該光束に基づいて多数の光源を形成するオプティカルインテグレータ、該オプティカルインテグレータからの光を集光して前記所定のパターンを照明するコンデンサー光学系、及び前記パターンの像を所定の像面に形成する投影光学系を経由させて、該投影光学系の像面へ導く第1工程と;
前記像面上に分布する相対的照度を測定し、かつ前記像面上の少なくとも2つの点に集光する光に関する前記像面を構成する各微少面に対するフーリエ変換面上での光強度分布をそれぞれ測定する第2工程と;
第1領域と該第1領域とは異なる第2領域とを有するフィルターを、前記像面に関して光学的に共役な位置または該位置の近傍に配置する第3工程と;
前記フィルターの前記第1領域に第1の透過率分布を有する少なくとも1つの第1フィルター要素を設けると共に、前記フィルターの前記第2領域に第2の透過率分布を有する少なくとも1つの第2フィルター要素を設ける第4工程と;
を有し、
前記第4工程は、前記多数の光源のうちの1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第1フィルター要素を設けると共に、前記多数の光源のうちの別の1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第2フィルター要素を設ける工程を備え、
前記第4工程では、前記像面上に分布する前記相対的照度を実質的に均一に維持しつつ、前記光強度分布を各々独立に所定の光強度分布に変換するために、前記第1及び第2の透過率分布を設定するものである。
また、上述の目的を達成するために、第4発明は、所定のパターンを基板上へ投影する投影露光装置を調整する方法であって、光源系からの光束を、該光束に基づいて多数の光源を形成するオプティカルインテグレータ、該オプティカルインテグレータからの光を集光して前記所定のパターンを照明するコンデンサー光学系、及び前記パターンの像を所定の像面に形成する投影光学系を経由させて、該投影光学系の像面へ導くようにシミュレーションする第1工程と;
前記第1工程の前記シミュレーションに基づいて、前記像面上に分布する相対的照度を計算し、かつ前記像面上の少なくとも2つの点に集光する光に関する前記像面を構成する各微少面に対するフーリエ変換面上での光強度分布をそれぞれ計算する第2工程と;
第1領域と該第1領域とは異なる第2領域とを有するフィルターを、前記像面に関して光学的に共役な位置または該位置の近傍に設定する第3工程と;
前記フィルターの前記第1領域の全体に第1の透過率分布を有する少なくとも1つの第1フィルター要素を設定すると共に、前記フィルターの前記第2領域の全体に第2の透過率分布を有する少なくとも1つの第2フィルター要素を設定する第4工程と;
を有し、
前記第4工程は、前記多数の光源のうちの1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第1フィルター要素を設けると共に、前記多数の光源のうちの別の1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第2フィルター要素を設ける工程を備え、
前記第4工程では、前記像面上に分布する前記相対的照度を実質的に均一に維持しつつ、前記光強度分布を各々独立に所定の光強度分布に変換するために、前記第1及び第2の透過率分布を設定するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、上述の如き各発明の原理について説明する。図1は本発明の光学系の基本的な光学配置を模式的に示す斜視図であり、図2は図1の断面(X及びY方向に対して45度方向、以下の説明ではM方向と呼ぶ)方向の光路図である。図1において、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズFは、複数のレンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)をXY平面に沿って集積して構成される。なお、図1の例のフライアイレンズFは5×5個のレンズ素子から構成されている。このフライアイレンズFには、図1の−Z方向に配置される図示なき光源系からの光束が入射する。図2に示すように、フライアイレンズFを構成する各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)は、光源系からの光束をそれぞれ集光して、それらの射出端面側に複数の光源像SI(1,1)〜SI(5,5)を形成する。
【0014】
これら複数の光源像からの光は、複数の光源像位置に前側焦点が位置決めされたコンデンサレンズ系Cによりそれぞれ集光されて被照射面IAを重畳的に照明する。この光学配置において、フライアイレンズFを構成する各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の各入射面のそれぞれと被照射面IAとは光学的に共役な関係にある。また、複数の光源像が形成される面は、被照射面IAに対する光学的なフーリエ変換面となっている。
【0015】
図1に戻って、以下の説明においては被照射面IAが4つの領域IA(1,1)、IA(1,2)、IA(2,1)及びIA(2,2)に分割されているものとする。また、以下の説明ではフライアイレンズFを構成する各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の入射面のそれぞれは、4つのサブ領域に区画されているものとする。例えば、レンズ素子LE(1,1)の入射面は、サブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))、サブ領域SA(LE(1,1),IA(1,2))、サブ領域SA(LE(1,1),IA(2,1))、及びサブ領域SA(LE(1,1),IA(2,2))の4つのサブ領域に区画される。
【0016】
ここで、被照射面IA上の領域IA(1,1)と共役な領域は、レンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))、レンズ素子LE(1,2)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,2),IA(1,1))...レンズ素子LE(2,2)の入射面上のサブ領域SA(LE(2,2),IA(1,1))...レンズ素子LE(3,3)の入射面上のサブ領域SA(LE(3,3),IA(1,1))...レンズ素子LE(4,4)の入射面上のサブ領域SA(LE(4,4),IA(1,1))...レンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(1,1))の25ヶ所のサブ領域である。
【0017】
図2に示すように、これら25ヶ所のサブ領域のそれぞれを介した光束が、コンデンサレンズ系Cを経て、被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する。なお、図2は断面図であるため、ここにはM方向に沿ったレンズ素子LE(1,1)、LE(2,2)、LE(3,3)、LE(4,4)及びLE(5,5)に関する光束しか図示していない。また、説明を簡単にするために、以下においてはM方向のみについて説明する。
【0018】
さて、被照射面IA上の領域IA(1,1)上には、レンズ素子LE(1,1)の入射面のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1)及びレンズ素子LE(1,1)による光源像SI(1,1)を経由する光線Ra(LE(1,1),IA(1,1))と、レンズ素子LE(2,2)の入射面のサブ領域SA(LE(2,2),IA(1,1)及びレンズ素子LE(2,2)による光源像SI(1,1)を経由する光線Ra(LE(2,2),IA(1,1))と、レンズ素子LE(3,3)の入射面のサブ領域SA(LE(3,3),IA(1,1)及びレンズ素子LE(3,3)による光源像SI(1,1)を経由する光線Ra(LE(3,3),IA(1,1))と、レンズ素子LE(4,4)の入射面のサブ領域SA(LE(4,4),IA(1,1)及びレンズ素子LE(4,4)による光源像SI(1,1)を経由する光線Ra(LE(4,4),IA(1,1))と、レンズ素子LE(5,5)の入射面のサブ領域SA(LE(5,5),IA(1,1)及びレンズ素子LE(5,5)による光源像SI(1,1)を経由する光線Ra(LE(5,5),IA(1,1))とが到達する。
【0019】
従って、仮にレンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))とレンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(1,1))とを遮光すると、被照射面IA上の領域IA(1,1)には、光線Ra(LE(1,1),IA(1,1))及び光線Ra(LE(5,5),IA(1,1))は到達せず、光線Ra(LE(2,2),IA(1,1))、光線Ra(LE(3,3),IA(1,1))及び光線Ra(LE(4,4),IA(1,1))のみが到達することになる。このことは、被照射面IA上の領域IA(1,1)が、複数の光源像SI(2,2)、SI(3,3)及びSI(4,4)のみからなる2次光源からの光に基づいて照明されることを意味する。
【0020】
また、図1に戻って、被照射面IA上の領域IA(1,2)と共役な領域は、レンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,2))〜レンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(1,2))であり、被照射面IA上の領域IA(2,1)と共役な領域は、レンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(2,1))〜レンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(2,1))であり、被照射面IA上の領域IA(2,2)と共役な領域は、レンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(2,2))〜レンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(2,2))である。
【0021】
前述のようにレンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))とレンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(1,1))とを遮光しても、被照射面IA上の領域IA(1,2)、領域IA(2,1)及び領域IA(2,2)にそれぞれ達する光束は、上記サブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))及びサブ領域SA(LE(1,1),IA(5,5))を通過する光束ではないので、被照射面IA上の領域IA(1,2)、領域IA(2,1)及び領域IA(2,2)は、複数の光源像SI(1,1)、SI(2,2)、SI(3,3)、SI(4,4)及びSI(5,5)からなる2次光源からの光に基づいて照明されることになる。
【0022】
すなわち、被照射面IA上の領域IA(1,1)に対しては、複数の光源像SI(2,2)、SI(3,3)及びSI(4,4)からなる2次光源により照明し、被照射面IA上の領域IA(1,2)、領域IA(2,1)及び領域IA(2,2)に対しては、複数の光源像SI(1,1)、SI(2,2)、SI(3,3)、SI(4,4)及びSI(5,5)からなる2次光源により照明している。このように、被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する光束の2次光源位置での光強度分布(被照射面IAに関するフーリエ変換面での光強度分布)を、被照射面IA上の他の領域IA(1,2)、IA(2,1)及びIA(2,2)に達する光束の2次光源位置での光強度分布と異ならしめることができる。
【0023】
さて、以上のようにレンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))とレンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(1,1))とを遮光すると、図3に示す被照射面IA上での照度分布図のように、被照射面IA上の領域IA(1,1)における照度I(IA(1,1))が、他の領域IA(1,2)、IA(2,1)及びIA(2,2)における照度I(IA(1,2))、照度I(IA(2,1))及び照度I(IA(2,2))よりも低くなり、被照射面IA上における照度分布が不均一となってしまう。
【0024】
前述したように、被照射面IAは、各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の入射面のそれぞれと光学的に共役な関係にあるので、図3に示した照度分布を打ち消すような透過率分布を、各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の入射面のそれぞれに設ければ良い。以下、図4〜図6を参照して説明する。ここで、図4は図3の照度分布を打ち消す如き透過率分布を示す図であり、図4(a)はレンズ素子LE(1,1)の入射面の位置に設けるべきM方向に沿った透過率分布を示し、図4(b)はレンズ素子LE(2,2)の入射面の位置に設けるべきM方向に沿った透過率分布を示し、図4(c)はレンズ素子LE(3,3)の入射面の位置に設けるべきM方向に沿った透過率分布を示し、図4(d)はレンズ素子LE(4,4)の入射面の位置に設けるべきM方向に沿った透過率分布を示し、図4(e)はレンズ素子LE(5,5)の入射面の位置に設けるべきM方向に沿った透過率分布を示す。
【0025】
図4に示す通り、被照射面IA上での光強度分布が領域IA(1,1)が領域IA(2,2)に比べて低くなっているため、各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の各入射面に、領域IA(2,2)に対応するサブ領域(SA(LE(1,1),IA(2,2))、SA(LE(2,2),IA(2,2))、SA(LE(3,3),IA(2,2))、SA(LE(4,4),IA(2,2))及びSA(LE(5,5),IA(2,2)))の方が領域IA(1,1)に対応するサブ領域(SA(LE(1,1),IA(1,1))、SA(LE(1,1),IA(1,1))、SA(LE(3,3),IA(1,1))、SA(LE(4,4),IA(1,1))及びSA(LE(5,5),IA(1,1)))よりも透過率が低くなる如き透過率分布を設ければ良い。なお、図4には不図示ではあるが、領域IA(1,2)及び領域IA(2,1)に対応するサブ領域の透過率は、領域IA(2,2)に対応するサブ領域の透過率と等しくする。
【0026】
そして、被照射面IA上の複数の位置に到達する光束の、被照射面に対するフーリエ変換面での光強度分布を変更するために、レンズ素子LE(1,1)及びレンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))、SA(LE(5,5),IA(1,1))が遮光されているため、この遮光状態における各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の透過率分布は図5に示す通りになる。
【0027】
ここで、図5は、レンズ素子LE(1,1)の入射面上のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))とレンズ素子LE(5,5)の入射面上のサブ領域SA(LE(5,5),IA(1,1))とを遮光した状態における各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の入射面上での透過率分布を示す図であり、図5(a)はレンズ素子LE(1,1)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図5(b)はレンズ素子LE(1,1)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図5(c)はレンズ素子LE(2,2)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図5(d)はレンズ素子LE(3,3)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図5(e)はレンズ素子LE(4,4)の入射面でのM方向の透過率分布を示す。この図5に示すとおり、サブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))、SA(LE(5,5),IA(1,1))の透過率が0%でその他のサブ領域の透過率が100%となる。
【0028】
実際に、フライアイレンズFの各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の各入射面に設けるべき透過率分布は、上記図4の透過率分布と上記図5の透過率分布との積となる。この透過率分布を図6に示す。図6は、図4に示す透過率分布と図5に示す透過率分布とを合成した透過率分布を示す図であって、図6(a)はレンズ素子LE(1,1)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図6(b)はレンズ素子LE(1,1)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図6(c)はレンズ素子LE(2,2)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図6(d)はレンズ素子LE(3,3)の入射面でのM方向の透過率分布を示し、図6(e)はレンズ素子LE(4,4)の入射面でのM方向の透過率分布を示す。
【0029】
図6(a)及び(e)に示すように、レンズ素子LE(1,1)及びLE(5,5)の入射面上での透過率分布は、+M方向側の透過率が高い分布となり、図6(b)〜(d)に示すように、レンズ素子LE(2,2)、LE(3,3)及びLE(4,4)の入射面上での透過率分布は、+M方向側の透過率が低くなる分布となる。このように、レンズ素子LE(1,1)及びLE(5,5)の入射面上での透過率分布と、レンズ素子LE(2,2)、LE(3,3)及びLE(4,4)の入射面上での透過率分布とは、互いに逆向きとなる。
【0030】
以上の通り、被照射面IAに関して光学的に共役な位置に、フライアイレンズFが形成する多数の光源IS(1,1)〜IS(5,5)のうちの一部IS(1,1),IS(5,5)に対応した第1領域(レンズ素子LE(1,1)の入射面及びレンズ素子LE(5,5)の入射面)と、多数の光源IS(1,1)〜IS(5,5)のうちの上記一部とは異なる一部IS(2,2),IS(3,3),及びIS(4,4)に対応した第2領域(レンズ素子LE(2,2),LE(3,3),及びLE(4,4)の各入射面)を設けて、図6(a)及び図6(e)にそれぞれ示す如く第1の透過率分布を有する2つのフィルター要素を上記第1領域の全体に設け、図6(b)〜図6(d)にそれぞれ示す如く上記第1の透過率分布とは逆向きである第2の透過率分布を有する3つのフィルター要素を上記第2領域の全体に設ければ、被照射面IA上での照度均一性を維持しつつ、被照射面IA上の複数の位置にそれぞれ到達する光束の2次光源位置での光強度分布(被照射面IAに関するフーリエ変換面での光強度分布)のそれぞれを独立にコントロールすることが可能となる。ひいては、像面上の任意の位置におけるパターンの線幅を任意にコントロールできる。
【0031】
上述の説明においては、透過率分布をフライアイレンズFを構成する各レンズ素子LE(1,1)からLE(5,5)の入射面上に直接的に設けた例について説明しているが、この入射面の近傍に(被照射面と共役な位置の近傍)所定の透過率分布を有するフィルターを設けても上述の効果を得ることができる。この場合には、フライアイレンズFの各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の各入射面に直接加工を施す必要がなくなるので、その製造が容易となる利点がある。なお、このような透過率分布を持たせる構成としては、所定の透過率分布特性を有する誘電体多層膜を各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の入射面またはフィルター上に設ける構成や、所定の密度分布を持つ遮光性または透過性の微小ドットの集合体(疎密パターンとなる微小ドットの集合体)を上記入射面またはフィルター上に設ける構成などが考えられる。
【0032】
また、上述の説明では一方向のみについて議論しているが、本発明は一方向のみには限られない。
次に、被照射面上のマトリックス状に配列される複数の測定点において、各測定点に到達する光束の開口内の光強度分布を測定し、この測定結果に基づいて、開口内の光強度分布が複数の測定点間で同じとなるように補正する例について説明する。なお、被照射面上の所定点に到達する光束の開口内の光強度分布とは、被照射面に対する光学的なフーリエ変換面における光束の光強度分布に対応するものである。ここで、上記フーリエ変換面と被照射面との間に介在する光学系(コンデンサ光学系)がfsinθの射影関係を有する理想光学系(歪曲収差以外は無収差であって、かつどの光路においても透過率が一定)である場合には上記開口内の光強度分布とフーリエ変換面での光強度分布とは一対一対応となる。
【0033】
まず、図7を参照して、上記測定を行うための光学構成について説明する。
図7において、測定装置MEは、被照射面IAに配置されてピンホール状の開口部ASmeを有する遮光板SPmeと、この開口部ASmeの位置が前側焦点位置となるように配置された集光光学系Lmeと、この集光光学系Lmeの後側焦点位置に配置された光電変換素子(例えば2次元CCD)からなる検出器Decとから構成される。ここで、遮光板SPmeと、集光光学系Lmeと、検出器Decとは一体に保持されており、図中XY方向に沿って一体に移動する。この測定装置MEの検出点は、ピンホール状の開口部ASmeの位置である。従って、測定装置MEは、図中XY方向への移動と測定とを繰り返すことにより、被照射領域IA内の複数の位置における測定が可能となる。
【0034】
さて、測定装置MEの集光光学系Lmeとしては、その射影関係がfsinθを満足し、歪曲収差を除く収差が実質的に無収差であり、集光光学系中のどの光路においても透過率が一定であるような理想fsinθ光学系を適用することが望ましい。
検出器Decは、集光光学系Lmeとコンデンサ光学系Cとの合成された光学系に関して、コンデンサ光学系Cの前側焦点に位置する複数の光源(不図示)と共役な関係にある。従って、この検出器Dec上には、遮光板SPmeの開口部ASme(検出点)を通過する光束の、被照射面IAのフーリエ変換面での光強度分布相当の光強度分布を持った(複数の光源の)像が形成される。ここで、集光光学系Lmeが上述の如き理想fsinθ光学系ではない場合には、検出器Decにて検出される光強度分布と、検出点に到達する光束の開口内での光強度分布とが対応しない恐れがある。この場合には、予め理想状態からのずれを測定しておき、検出器Decからの検出出力に、上記ずれ分を考慮した補正をオフセットとして加えれば良い。
【0035】
なお、図7の例では、遮光板SPmeの開口部の位置を集光光学系Lmeの前側焦点位置となるように配置しているため、検出器Decの角度特性による影響を排除することができる。
また、上述の例では検出器Decに2次元CCDを適用しているが、この検出器の位置にピンホール状の開口を配置し、その後側に例えばフォトマル等の光電変換素子を設けても良い。この場合、集光光学系Lmeの後側焦点に配置されるピンホール状の開口を集光光学系Lmeの光軸垂直方向(図中XY方向)に可動となるように設ければ良い。また、検出器Decとして1次元CCDを用いる場合には、この1次元CCDを移動可能に設ければ良い。
【0036】
以上の通り、この測定を被照射面IA内の複数の測定点について行うことで、被照射面上の各点での集光する光束の開口内での光強度分布を測定することができる。
図8に、図7の測定装置MEを用いた測定結果の例を示す。ここで、図8(a)は被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図8(b)は被照射面IA上の領域IA(1,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図8(c)は被照射面IA上の領域IA(2,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図8(d)は被照射面IA上の領域IA(2,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示す図である。図8(a)〜(d)において、縦軸は光強度Iをとり、横軸は、X方向における光束の開口数NA(X)及びY方向における光束の開口数NA(Y)をとっている。これらの開口数NA(X)及びNA(Y)は、光束のX方向に沿った断面内での開口角とY方向に沿った断面内での開口角とにそれぞれ対応している。なお、図8では、開口数NA(X)及びNA(Y)を25分割しており、図8中において25分割されている各棒グラフの要素が、図1のフライアイレンズFを構成する25のレンズ要素LE(1,1)〜LE(5,5)に対応している。
【0037】
図8に示した測定結果の例では、被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する光束に関して、中心部よりも周辺部の方が高くなるような開口内での光強度分布となっている。また、被照射面IA上の領域IA(1,2),IA(2,1),及びIA(2,2)に到達する光束に関しては、開口内での光強度分布が均一になっている。
このような光強度分布の場合、被照射面IA上の領域IA(1,1)に集光する光束の実効的な開口数と、他の領域IA(1,2),IA(2,1),及びIA(2,2)に集光する光束の実効的な開口数とが異なり、例えば回路パターンをウエハ上へ投影露光する装置の照明光学系として適用した場合に、回路パターンの線幅が場所により異なる恐れがある。
【0038】
そこで、図8の測定結果の場合において、被照射面IA上の照度分布を一定にしつつ、被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を均一にする例を以下に説明する。
図8(a)において光強度が高くなっている部分は、図9のフライアイレンズFを入射面側から観察した状態を示す平面図においてハッチングで示す通り、レンズ素子LE(1,1),LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(2,1),LE(2,5),LE(3,1),LE(3,5),LE(4,1),LE(4,5),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(5,4),及びLE(5,5)を経た光束に対応している。そして、被照射面IA上において、光束の開口内の光強度分布が不均一となっている領域は領域IA(1,1)のみであるため、各レンズ素子LE(1,1),LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(2,1),LE(2,5),LE(3,1),LE(3,5),LE(4,1),LE(4,5),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(5,4),及びLE(5,5)の入射面内の領域において、領域IA(1,1)と光学的に共役なサブ領域を通過する光束の光強度を所望量だけ低下させるため、これらのサブ領域の透過率を低下させれば良い。
【0039】
図9において、これらのサブ領域は、サブ領域SA(LE(1,1),(IA(1,1)),SA(LE(1,2),(IA(1,1)),SA(LE(1,3),(IA(1,1)),SA(LE(1,4),(IA(1,1)),SA(LE(1,5),(IA(1,1)),SA(LE(2,1),(IA(1,1)),SA(LE(2,5),(IA(1,1)),SA(LE(3,1),(IA(1,1)),SA(LE(3,5),(IA(1,1)),SA(LE(4,1),(IA(1,1)),SA(LE(4,5),(IA(1,1)),SA(LE(5,1),(IA(1,1)),SA(LE(5,2),(IA(1,1)),SA(LE(5,3),(IA(1,1)),SA(LE(5,4),(IA(1,1)),及びSA(LE(5,5),(IA(1,1))である。
【0040】
図10に、レンズ素子LE(1,1)の入射面上に設けるべき透過率分布を示す。なお、図10において縦軸は透過率Tであり、横軸はXY軸である。図10に示す通り、レンズ素子LE(1,1)上においては、サブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))の透過率Tが他のサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,2)),SA(LE(1,1),IA(2,1)),及びSA(LE(1,1),IA(2,2))の透過率Tよりも低くなる。同様に、他のレンズ素子LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(2,1),LE(2,5),LE(3,1),LE(3,5),LE(4,1),LE(4,5),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(5,4),及びLE(5,5)の入射面上にも図10に示したような透過率分布を設ける。
【0041】
上述のようにサブ領域SA(LE(1,1),(IA(1,1))〜SA(LE(5,5),(IA(1,1))のみの透過率を低下させた場合における被照射面IAの各領域IA(1,1)〜IA(2,2)にそれぞれ到達する光束の開口内の光強度分布を図11に示す。なお、図11(a)は被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図11(b)は被照射面IA上の領域IA(1,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図11(c)は被照射面IA上の領域IA(2,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図11(d)は被照射面IA上の領域IA(2,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示す図である。図11(a)〜(d)において、縦軸は光強度Iをとり、横軸はX方向における光束の開口数NA(X)及びY方向における光束の開口数NA(Y)をとっている。
【0042】
なお、図11(a)〜11(d)において、各領域IA(1,1)〜IA(2,2)に達する各光束のエネルギー量は、各光強度分布を積分したものに対応している。従って、図11(a)に示す領域IA(1,1)に到達する光束のエネルギー量は、図11(b)〜(d)に示す領域IA(1,2),IA(2,1),及びIA(2,2)に到達する光束のエネルギー量よりも少ない、すなわち被照射面IAの照度分布が領域IA(1,1)が落ち込んだ形状の照度分布となることが分かる。
【0043】
このようにサブ領域SA(LE(1,1),(IA(1,1))〜SA(LE(5,5),(IA(1,1))のみの透過率を低下させただけであると、図11に示す如く、被照射面IA上の各領域IA(1,1)〜IA(2,2)に達する光束の開口内の光強度分布はそれぞれ均一なものになるが、被照射面IA全体の照度分布が一定にならない。この場合においても、例えば回路パターンをウエハ上へ投影露光する装置の照明光学系として適用した場合に、回路パターンの線幅が場所により異なる恐れがある。
【0044】
被照射面IA全体の照度分布を均一にするためには、領域IA(1,2),IA(2,1),及びIA(2,2)へ達する光束のエネルギー量を領域IA(1,1)に達する光束のエネルギー量に合わせれば良い。ここで、被照射面IAの全体は、各レンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の各入射面とそれぞれ光学的に共役であるため、これら各入射面に被照射面IAのエネルギー量の分布(照度分布に対応)とは逆方向の透過率分布を与えれば良い。なお、フライアイレンズF及びコンデンサ光学系C自体の透過率がいずれの光路においても一定であるような場合には、各入射面に与えられる透過率分布は、被照射面IA上の照度分布と逆分布となる。また、フライアイレンズF及びコンデンサレンズC自体の透過率がこれらを通過する光路ごとに異なる場合には、この透過率を考慮してフライアイレンズFの各入射面に与えられる透過率分布を定めれば良い。なお、本例では説明を簡単にするためにフライアイレンズF及びコンデンサ光学系C自体の透過率がいずれの光路においても一定であると仮定して説明している。
【0045】
図12は、フライアイレンズFの各入射面に与えられる透過率分布を示す図であって、図10と同様に、縦軸に透過率T、横軸にXY軸を取っている。なお、被照面IAの照度分布を補正するための各入射面での透過率分布はそれぞれ同じであるため、図12にはフライアイレンズFのレンズ素子LE(1,1)の入射面での透過率分布を示す。図12に示す通り、この透過率分布は、被照射面IA上の領域IA(1,1)と共役なサブ領域SA(LE(1,1),IA(1,1))の透過率Tが100%であり、他の領域 IA(1,2),IA(2,1),及びIA(2,2)と共役な領域SA(LE(1,1),IA(1,2)),SA(LE(1,1),IA(2,1)),及びSA(LE(1,1),IA(2,2))の透過率Tが100%よりも小さな値となる。
【0046】
被照射面IA上の各領域に達する光束の開口内での光強度分布を一定にするための透過率分布(図10に図示)と、図10の透過率分布に起因する被照射面IA上での照度分布不均一性を補正するための透過率分布(図12に図示)との積をとれば、被照射面IA上において照度分布の均一性を維持しつつ、被照射面IA上の複数の位置に到達する光束間の開口内での光強度分布を均一にすることができる。
【0047】
図13に、上記図10に示した透過率分布と、上記図12に示した透過率分布とを乗じたものを示す。ここで、図13(a)は、図9にハッチングで示した領域(第1領域)に位置するレンズ素子LE(1,1),LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(2,1),LE(2,5),LE(3,1),LE(3,5),LE(4,1),LE(4,5),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(5,4),及びLE(5,5)の各入射面のそれぞれに設けられる透過率分布(第1の透過率分布)を示す。また、図13(b)は、上記第1領域とは異なる領域である第2領域に位置するレンズ素子LE(2,2),LE(2,3),LE(2,4),LE(3,2),LE(3,3),LE(3,4),LE(4,2),LE(4,3),及びLE(4,4)の各入射面のそれぞれに設けられる透過率分布(第2の透過率分布)を示す。なお、図13(a),(b)では、図10、12と同様に、縦軸に透過率Tをとり、横軸にXY軸をとっている。
【0048】
ここで、フライアイレンズFを構成するレンズ素子LE(1,1)〜LE(5,5)の各入射面に透過率分布を与えるための構成としては、これら各入射面自体に所定の透過率分布を有する誘電体多層膜または所定の密度分布を持つ遮光性/透過性の微小ドットの集合体(例えばクロム蒸着等により形成される)を設ける構成が考えられる。また、フライアイレンズFの各レンズ素子自体に透過率を持たせる加工を施すのが困難である場合には、フライアイレンズFの入射面の近傍に、例えば光透過性の平行平面板を配置し、この平行平面板上において上記サブ領域と一対一対応する領域に、所定の透過率を有する誘電体多層膜または所定の密度を持つ遮光性/透過性の微小ドットの集合体を設けても上述の構成と同様の効果が得られる。
【0049】
なお、フライアイレンズFの入射面自体に加工を施した場合には、この加工された部分(誘電体多層膜、微小ドットを構成する薄膜など)を本発明のフィルターと見なせば良い。
また、微小ドットの集合体の密度分布により透過率分布を与える場合には、被照射面IAにおいて微小ドットがディフォーカス状態となるため、後者の構成(フライアイレンズFとは別の部材に透過率分布を持たせる構成)とすることが好ましい。
【0050】
以上のように、被照射面IAに関して光学的に共役な位置またはその近傍の位置に、フライアイレンズFが形成する多数の光源のうちの一部に対応した第1領域(レンズ素子LE(1,1),LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(2,1),LE(2,5),LE(3,1),LE(3,5),LE(4,1),LE(4,5),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(5,4),及びLE(5,5)の各入射面が形成する領域)と、多数の光源のうちの上記一部とは異なる一部に対応した第2領域(レンズ素子LE(2,2),LE(2,3),LE(2,4),LE(3,2),LE(3,3),LE(3,4),LE(4,2),LE(4,3),及びLE(4,4)の各入射面が形成する領域)を設けて、図13(a)に示す如く第1の透過率分布を有する16のフィルター要素を上記第1領域の全体に設け、図13(b)に示すような上記第1の透過率分布とは逆向きである第2の透過率分布を有する9つのフィルター要素を上記第2領域の全体に設ければ、被照射面IA上での照度均一性を維持しつつ、被照射面IA上の複数の位置にそれぞれ到達する光束の2次光源位置での光強度分布(被照射面IAに関するフーリエ変換面での光強度分布)のそれぞれを独立にコントロールすること(上述の例では均一となるようにコントロールしている)が可能となる。ひいては、像面上の任意の位置におけるパターンの線幅を任意にコントロールできる。
【0051】
なお、以上の例では、図12に示した透過率分布は、図10の透過率分布により生じる被照射面IA上での照度分布むらを補正するためだけのものであったが、この図12の透過率分布に、もとから存在する被照射面IA上での照度分布むらを補正することのできる成分を加えても良い。
なお、以上の例では、被照射面IA上の各領域に達する光束の開口内での光強度分布を一定にするための透過率分布(図10に図示)と、図10の透過率分布に起因する被照射面IA上での照度分布不均一性を補正するための透過率分布(図12に図示)とを一つの部材上に設けたが、これらの透過率分布を設けた部材は別の位置にあっても良い。例えば、図10に示した透過率分布をフライアイレンズFの入射面或いはその近傍の位置に設け、図12に示した透過率分布を被照射面と共役な位置であってフライアイレンズFの入射面とは異なる位置に設ければ良い。図14は、図1の構成に加えて、図1の被照射面の位置を視野絞りFSとし、この視野絞りFSの像を被照射面IAへ再結像するリレー光学系RSを設けた例である。この場合、図10の透過率分布をフライアイレンズFの入射面またはその近傍に配置されるフィルターF1上に設け、該フィルターF1に起因して発生する被照射面IA上での照度分布の不均一性を補正できる透過率分布をを図14の視野絞りFS位置またはその近傍に配置されるフィルターF2上に設ければ良い。この場合、フィルターF1には、図9にハッチングで示したように、各レンズ素子LE(1,1),LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(2,1),LE(2,5),LE(3,1),LE(3,5),LE(4,1),LE(4,5),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(5,4),及びLE(5,5)の各入射面に対応した領域に図10の透過率分布を与える。フィルターF2には、フィルターF1に起因して生じる被照射面IA上での照度分布の不均一性を補正するような透過率分布を与えれば良い。なお、この場合、フィルターF2には、もとから存在する被照射面IA上の不均一性を補正する透過率分布を、フィルターF1に起因する照度不均一を補正する透過率分布と合わせても良い。
【0052】
また、上述の例においては、被照射面IAを4つの領域に分割したが、この分割数は4つには限られず、フライアイレンズFを構成するレンズ素子の数及び配置も5×5=25個には限られない。
以上の例においては、例えば図15に示すように、図7に示す測定装置MEへ光源からの光を導くことが第1工程(S1)に相当し、この測定装置MEにより被照射面上の複数の測定点(領域)において、そこに集光する光束の開口内での光強度分布を測定する(複数の測定点に対するフーリエ変換面での光強度分布)ことが第2工程(S2)に相当する。なお、上述の例では、被照射面上の複数の測定点に集光する光束の開口内での光強度分布を測定することにより、その測定点での照度も計測している。そして、当該測定結果に基づいて、被照射面IA上において照度分布の均一性を維持しつつ、被照射面IA上の複数の測定点に到達する光束間の開口内での光強度分布を均一にするために、フライアイレンズFを構成するレンズ素子のうち、第1領域に存在するレンズ素子の入射面に第1の透過率分布を与え、かつ第2領域に存在するレンズ素子の入射面に第2の透過率分布を与えることが第4工程(S4)に相当し、当該第4工程で得られたフィルターを照明装置(投影露光装置)に組み込むことが第3工程(S3)に相当する。
【0053】
また、上述の例においては、被照射面IA上に集光する光束の開口内での光強度分布を実際に測定したが、測定を行う代わりに、シミュレーションを行っても良い。
この場合、被照射面上での光束の開口内での光強度分布及び被照射面での照度分布を算出して、これらをコントロールする手法や、レジスト(感光性材料)が塗布された基板上に形成されるレジストパターンの線幅異常値をコントロールする手法などが考えられる。
【0054】
上記の場合には、図7の測定装置MEを用いて実際に測定を行う代わりに、照明シミュレーションソフトを用いて、フライアイレンズFの入射面またはその近傍に均一な透過率分布を与えたときの被照射面上での光束の開口内での光強度分布及び被照射面での照度分布を算出する。そして、この算出結果に基づいて、フライアイレンズFの入射面またはその近傍に与えるべき透過率分布を上述の手法で算出する。なお、この算出時において、コンデンサ光学系Fの収差や透過率特性なども(リレー光学系RSや投影光学系が配置される際にはそのリレー光学系RSや投影光学系の収差や透過率特性も)シミュレーション時に考慮に入れることが好ましい。
【0055】
この場合、例えば図16に示すように、被照射面(または像面)内の複数の位置に到達する光束の開口内の光強度分布と被照射面上での照度分布をシミュレーションすることが第1工程(S1)及び第2工程(S2)に相当し、当該シミュレーション結果に基づいて、被照射面IA上において照度分布の均一性を維持しつつ、被照射面IA上の複数の測定点に到達する光束間の開口内での光強度分布を均一にするために、フライアイレンズFを構成するレンズ素子のうち、第1領域に存在するレンズ素子の入射面に第1の透過率分布を与え、かつ第2領域に存在するレンズ素子の入射面に第2の透過率分布を与えることが第4工程(S4)に相当し、当該第4工程で得られたフィルターを照明装置(投影露光装置)に組み込むことが第3工程(S3)に相当する。
【0056】
また、上記の場合には、図16に示すように、被照射面IAに所定のパターンを有するレチクルRが配置され、そのレチクルRのパターンの像を投影光学系PLを用いてレジストが塗布された基板上に投影する構成を前提とする。結像シミュレーションソフトとして、例えばレチクルRのパターンの種類(ライン・アンド・スペース、孤立パターン)、レジストの感光特性、露光条件(局所的な露光量、局所的なσ値)、投影光学系PLの収差や透過率特性などのパラメータから、レジストパターンの線幅異常値(設計線幅に対するレジストパターンの線幅のずれ量)を算出できるものを用いる。そして、上記線幅異常値を評価関数として、上記パラメータにおいて露光条件を除くパラメータを固定し、フライアイレンズFの入射面における透過率分布(上記露光条件のパラメータに対応している)を最適化する。このとき、例えばレチクルRのパターンの種類がライン・アンド・スペースパターンと孤立パターンとでは、評価関数が最良となる透過率分布が異なる場合があるが、双方(ライン・アンド・スペースパターン、孤立パターン)の線幅異常値が共に少なくなる如き透過率分布を採用すれば良い。なお、上記最適化の手法としては、例えば勾配法や最小自乗法、シミュレーテッドアニーリング法、遺伝的アルゴリズム等を適用することができる。
【0057】
図17は本発明による投影露光装置全体の概略図であり、この図を参照しながら、説明を行う。
光源1は、水銀ランプを用いるのが代表的であり、光源1は、回転楕円面からなる集光鏡2の第1焦点に配置される。そして、集光鏡2の第2焦点に光源1から放出された光束が、ミラー3を介して一度集光する。第2焦点の近傍には、シャッター4が配され、これを通過した光束は、コリメーター5によりほぼ平行な光束に変換され、バンドパスフィルター6により露光波長が選択される(水銀の輝線43 6nm(g線) 、365nm(i線) 等)。ここで、光源1、集光鏡2、コリメーター5及びバンドパスフィルター6によって、光源系が構成されている。尚、光源1としては、水銀ランプ以外にレーザー、特に、KrFレーザーやArFレーザー、或いはF2レーザを用いることが考えられる。
【0058】
なお、このようなレーザーを用いた照明光学系としては、例えばUSP4,939,630、及びUSP5,253,110に開示されている。ここでは、該USP4,939,630、及びUSP5,253,110をレファレンスとして援用する。
そして、バンドパスフィルター6を通過した光束は、複数のレンズ要素を集積してなるオプティカルインテグレータであるフライアイレンズ7に入射する。このフライアイレンズ7のの射出側面には多数の一次光源の像(二次光源)が形成される。
【0059】
この二次光源の位置には開口絞り8が設けられており、二次光源から発散する光束は、開口絞り8によりその径を制限されて、第1コンデンサーレンズ9へ向かう。この第1コンデンサーレンズ群9の後側焦点位置近傍には、視野絞り10が配置されており、二次光源からの光束は、視野絞り10を重畳的に照明する。この視野絞り10を介した光束は、第2コンデンサーレンズ群11を経由して、投影露光されるべきパターンが描画されたレチクル13(マスク)を照明する。ここで、第2コンデンサーレンズ群11は、視野絞り10とレチクル13のパターン面とを光学的に共役な関係にする。従って、視野絞り10は、被照射面としてのレチクル13上での照明範囲を決定する機能を有する。また、第2コンデンサーレンズ群11の内部には、光路を偏向するための光路折り曲げミラー12が配置されている。ここで、第1及び第2コンデンサーレンズ群9,11は、コンデンサー光学系に対応している。
【0060】
さて、以上において説明した照明光学系(1〜12)からの光に基づいて、投影光学系14は、レチクル13上に描画されたパターンを、投影光学系14の像面に位置するウエハ(感光性基板)上に所定の倍率のもとで投影する。
ここで、共役関係について説明する。まず、レチクル13と共役な面は、ウエハ18と、視野絞り10と、フライアイレンズ7を構成する複数のレンズ素子70の各々の入射面71aのそれぞれである。また、光源1、楕円鏡2の第2焦点、フライアイレンズ7が形成する二次光源(開口絞り8)、及び投影光学系14中の開口絞り15がそれぞれ共役な関係となっている。
【0061】
次に、像面上の異なる位置−例えば像面中心部と像面周辺部−においてパターン像の線幅を制御を得るための構成について説明する。
まず、ウエハ18の表面上における光束の集光状態と、パターン像の線幅との関係について図18を参照して説明する。
図18(a)及び(b)は、それぞれウエハ18の表面上(像面IMG上)での光束の集光状態を示す図であり、図18(a)はウエハ18上の露光領域の中心部(像面IMGの中心部IMG1)、図18(b)はウエハ18上の露光領域の周辺部(像面IMGの周辺部IMG2)にそれぞれ対応している。ここで、図18(a),(b)に示す通り、像面中心部IMG1において集光する光束IL1の開口数NA1(NA1=n・sinθ1,但しnはウエハ18の周囲の雰囲気の屈折率)よりも像面周辺部IMG2において集光する光束IL2の開口数NA2(NA2=n・sinθ2,但しnはウエハ18の周囲の雰囲気の屈折率)のほうが大きな状態である場合を考える。このとき、光束IL1及び光束IL2の光強度分布であるとする。一般的に、孤立線のパターン像を形成する場合には、開口数の大きな方(σ値の大きな方)がより細い線幅のパターン像を形成することができる。従って、図18(c)に示すように、光束IL1により形成されるパターン像P1よりも、図18(d)に示すように、光束IL2により形成されるパターン像P2の方がその線幅が細くなる。このように、ウエハ18(像面IMG)に達する光束に開口数の不均一性がある場合には、ウエハ18の露光領域内(像面IMG内)において照度均一性が達成されていたとしても、線幅不均一性を招く恐れがある。
【0062】
すなわち、ウエハ18の露光領域(像面IMG)内に到達する光束の角度方向(開口数方向)の照度ムラの状態(光束の開口内での強度分布)が、像面IMGに達する複数の光束の間で局所的に異なっていると、これらの光束により形成されるパターン像の線幅が不均一になる。
本実施形態では、被照射面としての像面IMG上の所定の点IMG1,IMG2に集光する光束IL1,IL2に関して、独立に開口内での強度分布を変更すること−被照射面に対するフーリエ変換面の光強度を被照射面上のおける各点に対して独立に変化させること−により、これらの光束の開口内での光強度分布を実質的に等しくすることができる。
【0063】
このために、本実施形態では、被照射面に関して光学的に共役となる面、あるいはその近傍に、フライアイレンズ7が形成する多数の光源に対応した光束の光束断面内の光強度分布をそれぞれ独立に調整するためのフィルター100を設けた。
なお、従来のフィルターリング技術では、フィルターを用いると、画面中心部も画面周辺部も同様の効果を受けることになる。これに対し、本実施の形態では、例えば、1つのフィルターしか用いないのに、画面中心部と画面周辺部とで、効果の異なるフィルターリングを行うことができる。これを達成するために、本実施の形態では、被照射面に対して共役な位置又はその近傍の位置であって、オプティカルインテグレータが形成する多数の光源に空間的に対応した位置にフィルターを配置する。オプティカルインテグレータが上記フライアイレンズの場合は、フライアイレンズの入射面にフィルターを配置することが好ましい。
【0064】
図19を参照して、フィルターの一例を示す。図19は、ウエハ18上の露光領域(投影光学系14の像面IMG)上に到達する光束の状態を説明するための図である。
以下に説明する例では、図19に示すように、像面IMGの中心部(点IMG1)に集光する光束IL1の開口内の光強度分布をそのままの状態にし、像面IMGの周辺部(点IMG2)に集光する光束IL2の開口内の光強度分布のみを変化させる。図20に、変化させるべき光束IL2の開口内の光強度分布を示す。なお、図20において、縦軸は光強度Iをとり、横軸は光束IL2の開口数NAをとっている。この光束IL2の開口内の光強度分布は、像面IMGに対して光学的にフーリエ変換面となる位置(開口絞り8、14の位置)での光束の光強度分布に対応している。
【0065】
図19及び図20に示す如き光束を得るための構成について説明する。図21は、被照射面(像面IMG)と共役な位置(または近傍)に配置されるフィルター100を+X方向側から観察した状態を示す平面図である。
図21において、フィルター100は複数のフィルター要素101,102をマトリックス状に配列してなる。なお、これら複数のフィルター要素101,102のそれぞれは、フライアイレンズ7を構成する複数のレンズ素子にそれぞれ対応した領域に配置される。すなわち、これら複数のフィルター要素101,102は、フライアイレンズ7が形成する多数の光源の各々に対応した位置に設けられる。 図21に示す通り、第1フィルター要素101はフィルター100の中心部に存在しており、第2フィルター要素102はフィルター100の周辺部に存在している。すなわち、第1フィルター要素101はフライアイレンズ7が形成する多数の光源のうちの中心部の光源に対応しており、第2フィルター要素102はフライアイレンズ7が形成する多数の光源のうちの周辺部の光源に対応している。
【0066】
ここで、図4においては、各フィルター要素101,102中、密度の濃い斜線でハッチングされた領域A1は最も透過率が低い領域であり、白色で示した領域A3は最も透過率が高い領域であり、粗い斜線でハッチングされた領域A2は、領域A1よりも透過率が高くかつ領域A3よりも透過率が低い領域である。
ここで、第1フィルター要素101は領域A2及び領域A3をそれぞれ有し、第2フィルター要素102は領域A1及びA2を有する。
【0067】
ここで、フライアイレンズ7の各入射面のそれぞれが被照射面と共役であり、これら各入射面の近傍のそれぞれに各フィルター要素101,102が配置されているため、各フィルター要素101,102の内部において、その中の位置は、被照射面(像面IMG)内の位置に一義的に対応している。
例えば、像面中心位置IMG1には、各フィルター要素101,102の中心位置(領域A2)を通過する光線が入射する。ここで、これらの光線は、共に同じ透過率の領域A2を通過するため、それらの光強度の差はいずれの光線間においても存在しない。従って、像面中心位置IMG1では、光束の開口内のどの位置(どの開口角)でも同じ光強度分布を有することになる。
【0068】
一方、像面周辺位置IMG2の例えば図中右上周辺位置には、各フィルター要素101,102の右上周辺の位置(領域A1,A3)を通過する光線が入射する。このとき、フィルター100の中心部に存在する第1フィルター要素101における右上周辺位置(領域A3)は透過率が高いため、図3の光束IL2の中心部(開口角が小さい部分)の光強度は高いままに維持される。これに対して、フィルター100の周辺部に配置される第2フィルター要素102における右上周辺位置(領域A1)は透過率が低いため、光束IL2の周辺部(開口角が大きな部分)の光強度は低くなる。すなわち、光束IL2の開口内での光強度分布は、図20に示したように、中心部が高く周辺部が低くなる如き光強度分布を得ることができる。
【0069】
ここで、図21に示したように、フィルター100の中心部に存在する第1フィルター要素101と周辺部に存在する第2フィルター要素102とでは、それらの透過率分布がそれぞれ逆転した関係になっている。被照射面(像面IMG)内の複数の位置に到達する光束(IL1,IL2)ごとの開口内の光強度分布のみを制御するためだけには、第2フィルター要素102内の領域A1のみを設ければ良いが、この領域A1のみをフィルター100に配置しただけでは、被照射面(像面IMG)上の周辺位置IMG2へ向かう光束が所定の透過率を持つ領域A1を通過して減光され、被照射面(像面IMG)上の中心位置へ向かう光束が何ら減光されないため、周辺位置IMG2での照度が中心位置IMG1に対して低下することになる。そこで、本例では、被照射面(像面IMG)に達する光束の全てが通過するフィルター上での領域A2に所定の透過率を与え、被照射面(像面IMG)での照度をどの位置(中心位置IMG1,周辺位置IMG2)においても一定となるようにしている。この結果、第1フィルター要素101と第2フィルター要素102との透過率分布は、それぞれ逆向きの特性を有することになる。
【0070】
以上のように、被照射面に対して共役な位置又はその近傍であって、複数の光源に空間的に対応した位置にフィルターを配置することにより、被照射面に対するフーリエ変換面の光強度を被照射面上各点に対し独立に変化させることができる。
図22を参照して、フィルター100の透過率分布の設定について説明する。
【0071】
まず、フィルター100が光路に設定されない状態において、像面IMG上に集光する光束の光強度分布を測定する。
図22において、ウェハ18の位置(像面IMGの位置)にピンホールの空いた遮光板19を配置し、その下に集光光学系20を配置する。遮光板19のピンホール位置が集光光学系20の前側焦点位置となる様に配置し、集光光学系20の後側焦点面21にて光の照度分布の測定をする。この測定は、CCDのような光電変換素子を後側焦点面21に配置して2次元的に行っても良く、また、後側焦点面21内でXY方向に可動なピンホール部材とこのピンホール部材を経た光の光量を検出する検出器とを設け、これらピンホール部材と検出器とを一体に後側焦点面21内のXY方向へ走査させつつ検出しても良い。
【0072】
ここで、集光光学系20の理想の性能は、収差がディストーションを除いて無収差であり、射影関係のみ通常理想とされるftan θではなくfsin θであり、透過率が位置、方向によらず100パーセント、といったものである。しかし、現実には理想どうりの光学系を得るのは困難であるので、使用した集光光学系20の理想からのずれを考慮して、測定結果を補正する。
【0073】
なお、ピンホール位置が集光光学系20の前側焦点位置となるように配置する理由は、センサーの角度特性による影響を排除するためである。また、後側焦点面21にて測定を行うのは、この位置が瞳(開口絞り)と共役だからである。
この測定を被露光物体面18(像面IMG)内の各点について行うことで、像面上の各点に集光する光束の開口内での光強度分布を測定出来る。
【0074】
次にフィルターの透過率の仮設定を行う。集光する光束の開口内の補正すべき位置(光束の開口角の値)が決まれば、フライアイレンズ7の複数のレンズ要素内の対応するレンズ要素が分かり、その光束の像面上での位置が分かれば、そのレンズ要素の入射面内の位置がが分かる。そして、その開口角を持つ光線(光束)の光強度を補正すべき値が決まれば、上記レンズ要素の入射面内の位置(領域)に与えるべき透過率が分かる。
【0075】
ここで、所望の光強度よりも高くなっている部分(光束の開口角方向、被照射面内方向)に対応するフィルター100上での透過率を、所望の強度になるよう低減することにより、像面IMG上(ウエハ18上)の複数の点における該点に集光する光束の光強度分布を任意の分布に変換することができる。
本例では、このようにして得たフィルターを仮フィルターと呼ぶことにする。
【0076】
次に、仮フィルターをフライアイレンズ7の入射面近傍に設置して、像面IMG(ウェハ18面)上の照度分布を測定する。この測定は、図22に示した構成により行うことができる。
この測定結果は、仮フィルターのみを設置した際の像面IMG上での照度分布であるため、測定された照度分布と所望の照度分布との差を補正する必要がある。そこで、この補正すべき照度分布を得るために必要なフィルター100上での透過率分布を計算する。当該透過率分布は、フライアイレンズ7の各レンズ要素に対応したフィルター100上の領域ごとに求める。求められた透過率分布と、上記仮フィルターの透過率分布との積を、フライアイレンズ7の各レンズ要素に対応したフィルター100上の領域ごとにとれば、当該領域(第1及び第2フィルター要素101,102のそれぞれに対応)におけるフィルター100の透過率分布を得ることができ、ひいてはフィルター100全体の透過率分布を設定することができる。
【0077】
なお、上述の説明において、仮フィルターは説明の便宜上設けたものであり、実際には、「仮フィルターを製造して照度ムラを測定する過程」に相当する計算は、フィルターの透過率仮設定時に同時に行うことが好ましい。仮フィルターを作成する事で、製造誤差が乗る恐れがあるからである。
さて、フィルターの透過率設定の別の例を簡単に説明する。例えば被照射面上に集光する光束の光強度分布がおおよそ判っており、かつ線幅の不均一性(レチクル上の同一種のパターン(ライン・アンド・スペースパターン,孤立パターン)によりウエハ上に形成されたパターンの線幅値の局所的なばらつき)を補正することのみが目的である場合には、以下の手法を用いることができる。
【0078】
まず、所定のパターンを有するレチクルを用いてウエハ上へパターンの焼き付け及び現像を行う。そして、その結果に対し、結像シミュレーションにより任意の像ができるように、フィルター100の透過率設定を行う。これにより、像面IMG内の任意の位置における実効σ値と照度との双方を独立にコントロールすることができるため、投影露光装置中の光学系に起因しない要因により生ずる線幅のばらつきを補正できる利点がある。
【0079】
なお、上述の説明においては、図17に示した通り、シングルフライアイレンズを用いた投影露光装置を前提として説明を行ったが、2組のフライアイレンズを有する、所謂ダブルフライアイレンズ構成をとることも可能である。なお、このようなダブルフライアイレンズ構成である照明光学系としては、例えばUSP4,497,015やUSPUSP5,253,110に開示されている。ここでは、該USP4,497,015、及びUSP5,253,110をレファレンスとして援用する。
【0080】
このようなダブルフライアイレンズを有する照明光学系は、該して、光源系からほぼ平行光束を供給し、該ほぼ平行光束中に第1フライアイレンズを配置する。この第1フライアイレンズは複数の光源を形成する。そして、第1フライアイレンズが形成した複数の光源からの光を中間光学系を介して第2フライアイレンズへ導く。ここで、中間光学系は、第1フライアイレンズによる複数の光源からの光に基づいて、第2フライアイレンズの入射面を重畳的に照明する。そして、第2フライアイレンズは、中間光学系を介した第1フライアイレンズからの光に基づいて、さらに複数の光源を形成する。このとき、第2フライアイレンズを構成する複数のレンズ要素の射出端面側のそれぞれには、第1フライアイレンズが形成した複数の光源の像が各々形成される。そして、第2フライアイレンズによる複数の光源からの光束をコンデンサー光学系により集光して、被照射面を重畳的に照明する。
【0081】
ここで、第2フライアイレンズの入射面位置またはその近傍にフィルター100を設ける場合、すなわち光源系とオプティカルインテグレータとの間に、補助オプティカルインテグレータと補助コンデンサー光学系とを配置する場合には、第2フライアイレンズの入射面での照度分布が比較的均一となり、例えば水銀ランプの輝点位置の変動などが生じても、ここでの照度分布の変動は小さなものとなる。従って、第2フライアイレンズの入射面での照度分布(輝度分布)が所定の状態のもとでフィルターの透過率設定をした場合であっても、この照度分布が上記所定の状態から変動する量が少なくなるため、被照射面(像面)上での照度分布並びに光束の状態へ与える影響を少なくすることが可能となる。
【0082】
また、第1フライアイレンズの入射面位置またはその近傍にフィルター100を設ける場合、すなわちオプティカルインテグレータとコンデンサー光学系との間に、補助オプティカルインテグレータと補助コンデンサー光学系とを配置した場合には、第2フライアイレンズを構成する各レンズ素子に対して、照度と輝度分布とがコンロトールされた光束を供給することができる。これにより、各レンズ素子の射出面のそれぞれに形成される第1フライアイレンズによる複数の光源の像のそれぞれを独立にコントロールすることが可能となるため、被照射面上に集光する光束の開口内での光強度分布のより細かいコントロールが可能となる。
【0083】
さらに、第1及び第2フライアイレンズのそれぞれの入射面に2つのフィルター100を設けることも可能であり、この場合には上記の2つの利点を同時に達成できる。
次に、投影原版と基板とを投影光学系に対して相対的に走査させつつ露光を行うステップアンドスキャンタイプの投影露光装置(走査型投影露光装置)に関して図23を参照して説明する。図23(a)は走査型露光装置の一例を示す図であり、図23(b)はレチクル13上に形成される照明領域を示す図であり、図23(c)はウエハ18上に形成されるショット領域SHと投影光学系14の像面IMGとの配置を示す図である。
【0084】
図23(a)において、光源30は、例えば波長248nmのレーザ光を供給するKrFエキシマレーザ光源である。なお、波長198nmのレーザ光を供給するArFエキシマレーザ光源や波長157nmのレーザ光を供給するF2レーザ光源等も光源30として適用できる。この光源30からの光は、ビームエキスパンダやアナモルフィック光学系などから構成されるビーム整形光学系31を介して、所定の光束断面形状となるように整形された後、光路偏向ミラー32を介して、複屈折プリズム部材33に入射する。ここで、ビーム整形光学系としては、例えば本件出願人による特開平8-293461号公報(米国特許出願08/626,382、1996/3/29出願)などを適用することができる。また、複屈折プリズム部材は、例えば本件出願人による特開平3-16114号公報や特開平3-254114号公報(USP5,253,110)に開示されているものを適用することができる。なお、ここでは上記国特許出願08/626,382、1996/3/29出願及びUSP5,253,110をレファレンスとして援用する。
【0085】
複屈折プリズム部材33を経た光束は、複数のレンズ素子を集積してなる第1フライアイレンズ34に入射する。フライアイレンズ34の射出側の空間には複数の光源像が形成される。これら複数の光源像からの光は、それぞれ中間光学系35により集光されて、中間光学系35に後続して配置される第2フライアイレンズ36の入射面に重畳された状態で到達する。第2フライアイレンズ36は、レチクル13上に形成される照明領域ILAと相似形状の入射断面を有する複数のレンズ素子が集積されたものからなる。そして、第2フライアイレンズ36は、中間光学系35を介した第1フライアイレンズ34からの光に基づいて、その射出面側に複数の光源を形成する。第2フライアイレンズ36により形成される複数の光源の位置近傍には、開口絞り(σ絞り)8が配置される。この開口絞り8の開口形状は、レチクル13への照明方法(輪帯照明、四重極変形照明、小σ照明、大σ照明等)に応じて変形可能となっている。開口絞り8の開口を通過した光は、第1コンデンサーレンズ群9により集光されて、第1コンデンサーレンズ群9の後側焦点位置に位置決めされた視野絞り10を重畳的に照明する。この視野絞り10の開口形状は、図23(b)に示すレチクル13上での照明領域ILAと相似形状となっている。視野絞り10を経た光は、第2コンデンサーレンズ群11を通過し、レチクル13上の照明領域ILA内を照明する。なお、図23の例では、第2コンデンサーレンズ群11の内部に光路偏向ミラー12が配置されている。
【0086】
レチクル13は、レチクルステージ37上に載置されており、スキャン露光時には、例えば図中+Y方向に沿って移動する。これにより、レチクル13上の照明領域ILAの配置を示す図23(b)において、照明領域ILAがレチクル13上の回路パターン形成領域PA内をY方向に沿って走査される。
図23(a)に戻って、レチクル13上の照明領域ILAを通過した光は、投影対物レンズ14を経て、ウエハステージ38上に配置されたウエハ18上に到達する。ウエハ18上のショット領域SHの配置を示す図23(c)において、照明領域ILAと共役な関係にある像面IMGに照明領域ILA内のパターンの像が形成される。
【0087】
スキャン露光時には、ウエハステージ38が−Y方向へ移動する。これにより、ウエハ18上において、像面IMGがウエハ18に対して相対的に走査される。この走査により、ウエハ18上にはショット領域SHが形成される。このショット領域には、レチクル13上の回路パターン形成領域PA全体のパターンが転写される。一つのショット領域SHに対するスキャン露光が完了すると、ウエハステージ38を例えば+X方向に移動させ、別のショット領域に対するスキャン露光を実行する。
【0088】
このような走査型投影露光装置において、像面IMG上においてスキャン方向(±Y方向)に沿って並んでいる複数の点に関して、該点に集光する光束の開口内の光強度分布が異なっている場合を考える。このとき、実際に転写されるパターン像は、スキャン方向に沿って並んでいる光束のそれぞれが重畳されることにより形成されるため、実際に転写されるパターン像への影響は、これらの光束を積分したものに対応する。従って、走査型露光装置に上述の実施形態を適用する場合には、像面IMG上のスキャン方向に沿って並んでいる複数の位置にそれぞれ集光する光束の開口内での光強度分布を、像面IMGのスキャン方向に沿った長さ(視野絞りにより規定される長さ、図23(c)において、像面IMGのY方向に沿った長さ)の分について積分したものが、所望の光強度分布に対応するように、フィルター100の透過率設定を行えば良い。
【0089】
また、像面IMG上において、スキャン直交方向(図中±X方向)に並んでいる各点については、上記実施の形態と同じように、集光する光束の開口内の光強度分布を独立に設定できる。
この図23に示す走査型投影露光装置においては、第2フライアイレンズ36の入射面近傍の位置、第1フライアイレンズ34の入射面近傍の位置の少なくとも一方に、像面上での照度分布を不変に維持しつつ像面上の複数の位置に到達する光束の開口内での光強度分布を調節するためのフィルター100(100A)を配置することができる。
【0090】
上記構成では、フライアイレンズ36の射出面を疑似面光源(上では2次光源と記した)とみなしてケーラー照明を構成している。ここで改めて、フライアイレンズ36の射出面を光源として見ると、フライアイを構成するレンズ要素の数だけ一次光源が縦横に並んだ物と等価となっていることが分かる。
この光源を形成する一つ一つの一次光源の強度比は、それぞれの構成素子の透過率を変更することにより、任意に設定することが可能である。実際に構成素子そのものに加工を施すのは多少困難なので、フライアイレンズ36の入射面近傍、または射出面近傍に照度補正フィルター110を配置し、その透過率を変更する構成とすることが好ましい。ここでフライアイレンズ36の一つ一つのレンズ要素の入射面は、それぞれレチクル13及びウェハ18と共役であり、レンズ要素の入射面内の各点が像面IMG上の各点とそれぞれ個別に対応関係があることを考えると、フライアイレンズ36の入射面近傍に照度補正フィルター110を配置すれば、像面上に集光する光束の光強度分布を像面上の各点それぞれ独立にコントロールすることができる。なお、この照度補正フィルター110は、上記フィルター100と一体に設けても良い。このときには、フィルター100上に設けられる透過率分布は、照度補正フィルター110が有する透過率分布との積に対応したものとなる。
【0091】
なお、ステップアンドリピート方式の投影露光装置(一括露光方式の投影露光装置)では、特に、被照射面に対するフーリエ変換面での光強度分布を、光軸を中心として回転対称形となるようにすることが好ましい。
なお、図17及び図23に示した投影露光装置において、開口絞り8の開口形状を変化させる場合には、(1)開口絞りの複数種の開口形状ごとに、それらにに対して最も最適な特性を有する複数のフィルター100を準備しておき、開口絞り8の開口形状の変更に合わせて、複数のフィルターから最適なものを光路中に挿入すれば良い。また、(2)複数種の開口絞りのいずれにも最適となるように(複数種の開口形状のそれぞれに対して平均的に効果のあるような)フィルター100の透過率分布を設定しておき、開口形状が変化した際にもフィルター100は光路中に固定しておく構成も考えられる。
【0092】
なお、上記(1)の場合には、開口絞りの開口形状の種類とフィルター100の種類とは、一対一対応とする必要はなく、複数種の開口形状の中でいくつかの群を考え、その群に対して一対一対応にフィルター100を設けても良い。例えば、四重(八重)極変形照明用の開口絞りと輪帯照明用の開口絞りとを一つの群と考え、この群に対して平均的に効果があるような透過率分布を求め、この透過率分布を該一つの群に対応するフィルターに与えれば良い。
【0093】
なお、上述の例では、オプティカルインテグレータとして、複数のレンズ素子を集積してなるフライアイレンズを用いたが、光軸に実質的に平行な少なくとも4つの平坦な内側反射面及び該光軸の方向に関して一様な大きさの断面を有するロッド型オプティカルインテグレータ(光トンネル)を適用することも可能である。このようなロッド型のインテグレータを用いた照明光学系としては、例えばUSP4,918,583、及びUSP5,646,715に開示されている。ここでは、該USP4,918,583、及びUSP5,646,715をレファレンスとして援用する。
【0094】
上記米国特許公報に開示された照明装置(露光装置)は、ロッド型オプティカルインテグレータの内側反射面により複数の光源の虚像(多数の光源)を、該ロッド型オプティカルインテグレータの入射面近傍に形成し、該ロッド型オプティカルインテグレータの射出面が実質的に被照射面と共役となるように配置されるものである。このようなロッド型オプティカルインテグレータを用いた照明装置(露光装置)において、本発明を適用する際には、ロッド型インテグレータの射出面またはその近傍の位置、あるいは該射出面と共役な位置または該位置の近傍に、入射角度により透過率分布を有するような薄膜を設けて、被照射面上の複数の位置に到達する光束の開口内での光強度分布をコントロールすれば良い。このとき、被照射面と共役な位置(またはその近傍)では、多数の光源の位置情報は角度情報に変換される。すなわち、多数の光源からの光束のそれぞれは、被照射面と共役な位置(またはその近傍)において、互いに入射角度の異なる光束となる。このとき、被照射面と共役な位置(またはその近傍)内の複数の領域に、異なる角度特性を持つ複数種の薄膜を設ければ、該複数の領域のそれぞれに対応する被照射面上の複数の領域にそれぞれ入射する複数の光束の開口内での光強度分布のそれぞれを独立に制御できる。
【0095】
なお、このような複数の光束の開口内での光強度分布のコントロールにより、被照射面上での照度分布が変動する場合があるが、この場合には、被照射面と共役な位置またはその近傍の位置に、上述の例と同様に、該照度分布の変動を打ち消すことができるような(角度特性を伴わない)透過率分布を有するフィルターを配置すれば良い。このフィルターは、上記角度特性を有する薄膜と一体に設けても別体に設けても良い。このように本発明で言う透過率分布は、角度特性を有しないもののみを含むものではなく、角度による透過率分布を有するものも含むものである。
【0096】
以上では、照明装置及投影露光装置に関して説明を行ったが、次に、この投影露光装置を用いたデバイスの製造方法について図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図24のステップ101において、1ロットのウエハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ102において、その1ロットのウエハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ103において、図17または図23の投影露光装置を用いて、その1ロットのウエハ上の各ショット領域に順次露光転写される。このステップ103は、以下のサブステップを含む。
【0097】
まず、ウエハ18を保持するウエハステージ37を投影光学系14の光軸方向へ移動させて、感光性基板の表面と投影光学系の結像面とを合致させる合焦サブステップに移行する。そして、この合焦サブステップの実効後に、露光サブステップ(フォトリソグラフィ工程)に移行する。この露光サブステップでは、投影光学系14の物体面にレチクル13を設定するレチクル設定工程と、投影光学系14の像面IMGに感光性基板としてのウエハ18を設定する基板設定工程と、レチクル13とウエハ18とを設定するアライメント工程と、該アライメント工程後に、照明光学系によってレチクル13を照明して、レチクル13のパターンを投影光学系14を介して感光性基板としてのウエハ18上に投影転写する転写工程を含む。
【0098】
その後、ステップ104において、その1ロットのウエハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ105において、その1ロットのウエハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行い、その後、レジスト除去を行う。レチクルR上のパターンに対応する回路パターンが、各ウエハ上の各ショット領域に形成される。その後、これらのステップを繰り返すことにより、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行い、ウエハプロセスが終了する。このウエハプロセスが終了すると、実際の組立工程にて、焼き付けられた回路毎にウエハを切断してチップ化するダイシング、各チップに配線等を付与するボンディイング、各チップ毎にパッケージングするパッケージング等の各工程を経て、最終的にLSI等の半導体デバイスが製造される。
【0099】
なお、以上には、露光装置を用いたウエハプロセスでのフォトリソグラフィ工程によりLSI等の半導体デバイスを製造する例を示したが、露光装置を用いたフォトリソグラフィ工程によって、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)等の半導体デバイスも製造することができる。
【0100】
【実施例】
以下に、フィルター透過率設定例としての第1及び第2実施例について説明する。なお、各実施例では理解が容易となるよう、照度分布調整量、集光する光束の光強度調整量とも単純な形状を用いるが、実際には複雑な照度分布、集光する光束の光強度分布を発生させる事が可能である。
〔第1実施例〕
第1実施例においては、図25に示すように、被照射面IA内の左上1/4を占める領域IA1に到達する光束IL1の光強度分布を、該光束の左半分(図中光束中心を含むXZ平面から−Y方向に位置する部分、図中ハッチングで示す部分光束IL1−1)の光強度を低下させるフィルターを提供する場合について説明する。
【0101】
まず、図25において、光束IL1中の部分光束IL1−1の強度を低下させることを考える。この部分光束IL1−1を形成する光線群は、図26において、図中ハッチングで示したサブ領域SA(LE(1,2),IA1),SA(LE(1,3),IA1),SA(LE(2,1),IA1),SA(LE(2,2),IA1),SA(LE(2,3),IA1),SA(LE(3,1),IA1),SA(LE(3,2),IA1),SA(LE(3,3),IA1),SA(LE(4,1),IA1),SA(LE(4,2),IA1),SA(LE(4,3),IA1),SA(LE(5,1),IA1),SA(LE(5,2),IA1),SA(LE(5,3),IA1),SA(LE(6,2),IA1),及びSA(LE(6,3),IA1)をそれぞれ通過する。
【0102】
なお、図26は、フィルター100を通してフライアイレンズ7を観察した状態を示す図である。図26に示すフライアイレンズ7は、複数のレンズ素子LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(2,1),LE(2,2),LE(2,3),LE(2,4),LE(2,5),LE(2,6),LE(3,1),LE(3,2),LE(3,3),LE(3,4),LE(3,5),LE(3,6),LE(4,1),LE(4,2),LE(4,3),LE(4,4),LE(4,5),LE(4,6),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(5,4),LE(5,5),LE(5,6),LE(6,2),LE(6,3),LE(6,4),及びLE(6,5)を集積してなる。以下の説明においては、フィルター100から被照射面IAまでの光学系(各レンズ素子LE(1,2)〜LE(6,5)及び図示なきコンデンサー光学系)が正立正像(X方向及びY方向の横倍率が共に正である像)を形成するものとする。
【0103】
図26において、図中ハッチングを施したサブ領域SA(LE(1,2),IA1)〜SA(LE(6,3),IA1)の透過率を低下させれば、被照射面IA上の領域IA1に到達する光束IL1の部分光束IL1−1の光強度を低下させることができる。ただし、この場合には、被照射面IA上の領域IA1の部分の照度が領域IA2に対して低下するため、領域IA1の照度に合わせるように領域IA2の照度を低下させる。この領域IA2の照度を低下させるためには、図27に示すように、該領域IA2に対応するフィルター100上のサブ領域SA(LE(1,2),IA2)〜SA(LE(6,5),IA2)の透過率を低下させれば良い。なお、図27は、図26と同様に、フライアイレンズ7をフィルター100側から観察した状態を示し、図26と同様の座標系を採用している。図27において、サブ領域SA(LE(1,2),IA1),SA(LE(1,3),IA1),SA(LE(2,1),IA1),SA(LE(2,2),IA1),SA(LE(2,3),IA1),SA(LE(3,1),IA1),SA(LE(3,2),IA1),SA(LE(3,3),IA1),SA(LE(4,1),IA1),SA(LE(4,2),IA1),SA(LE(4,3),IA1),SA(LE(5,1),IA1),SA(LE(5,2),IA1),SA(LE(5,3),IA1),SA(LE(6,2),IA1),及びSA(LE(6,3),IA1)の透過率をT1とし、サブ領域SA(LE(1,2),IA2)〜SA(LE(6,5),IA2)の透過率をT2とし、サブ領域SA(LE(1,3),IA1),SA(LE(1,4),IA1),SA(LE(2,4),IA1),SA(LE(2,5),IA1),SA(LE(2,6),IA1),SA(LE(3,4),IA1),SA(LE(3,5),IA1),SA(LE(3,6),IA1),SA(LE(4,4),IA1),SA(LE(4,5),IA1),SA(LE(4,6),IA1),SA(LE(5,4),IA1),SA(LE(5,5),IA1),SA(LE(5,6),IA1),SA(LE(6,4),IA1),及びSA(LE(6,5),IA1)の透過率をT3とすると、T1<T2<T3となる。
【0104】
このように、部分光束IL1−1に対応したレンズ素子LE(1,2),LE(1,3),LE(2,1),LE(2,2),LE(2,3),LE(3,1),LE(3,2),LE(3,3),LE(4,1),LE(4,2),LE(4,3),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(6,2),及びLE(6,3)のそれぞれに対応させて、透過率T1のサブ領域と透過率T2のサブ領域とからなる第1フィルター要素を設け、部分光束IL1−2に対応したレンズ素子LE(1,4),LE(1,5),LE(2,4),LE(2,5),LE(2,6),LE(3,4),LE(3,5),LE(3,6),LE(4,4),LE(4,5),LE(4,6),LE(5,4),LE(5,5),LE(5,6),LE(6,4),及びLE(6,5)のそれぞれに透過率T2のサブ領域と透過率T3のサブ領域とからなる第2フィルター要素を設けることにより、被照射面IA上での照度を不変に維持しつつ、領域IA1に達する光束のみについて、該光束の開口内での光強度分布を変更することができる。
【0105】
次に、図28及び図29を参照して、第1実施例の変形例を説明する。この変形例においては、上述の構成に加えて、被照射面IA上の照度分布を所定の分布にするための照度補正フィルターを上記フィルター100に一体に設けている。図28は、被照射面IA上において、達成すべき照度分布の状態を示す図である。この図28に示すように、本変形例は、被照射面IA上のドーナッツ状の領域IA3の部分の照度を領域IA4よりも低下させるものである。
【0106】
このとき、被照射面IAと共役な位置に、領域IA3に対応する領域の透過率が領域IA4に対応する領域の透過率よりも高くなるような透過率分布を有する照度補正フィルターを配置すれば良い。フィルター100上では複数のレンズ素子LE(1,2)〜LE(6,5)の各々に対応した領域のそれぞれが被照射面上で重畳されるため、上記透過率分布(領域IA3に対応する領域の透過率が領域IA4に対応する領域の透過率よりも高くなるような透過率分布)は、上記第1及び第2フィルター要素のそれぞれに与えれば良い。
【0107】
図29に、第1実施例の変形例の結果を示す。図29は、フライアイレンズ7をフィルター100側から観察した状態を示す図である。なお、図29では、フライアイレンズ7を構成する複数のレンズ素子のうちレンズ素子LE(1,2)に対応する部分と、レンズ素子LE(1,5)に対応する部分のみに符号を付している。ここで、レンズ素子LE(1,2)に対応しているフィルター100上の部分は、第1フィルター要素であり、レンズ素子LE(1,5)に対応しているフィルター100上の部分は、第2フィルター要素である。
【0108】
図29に示すように、第1フィルター要素は、透過率T1のサブ領域SA(LE(1,2),IA1,IA4)と、透過率T2のサブ領域SA(LE(1,2),IA2,IA4)と、透過率T4のサブ領域SA(LE(1,2),IA1,IA3)と、透過率T5のサブ領域SA(LE(1,2),IA2,IA4)とから構成される。第1フィルター要素は、部分光束IL1−1に対応したレンズ素子LE(1,2),LE(1,3),LE(2,1),LE(2,2),LE(2,3),LE(3,1),LE(3,2),LE(3,3),,LE(4,1),LE(4,2),LE(4,3),LE(5,1),LE(5,2),LE(5,3),LE(6,2),及びLE(6,3)のそれぞれに対応して配置される。
【0109】
また、第2フィルター要素は、透過率T3のサブ領域SA(LE(1,5),IA1,IA4)と、透過率T5のサブ領域SA(LE(1,5),IA2,IA4)と、透過率T6のサブ領域SA(LE(1,5),IA1,IA3)と、透過率T7のサブ領域SA(LE(1,5),IA2,IA3)とから構成される。第2フィルタ要素は、部分光束IL1−2に対応したレンズ素子LE(1,4),LE(1,5),LE(2,4),LE(2,5),LE(2,6),LE(3,4),LE(3,5),LE(3,6),LE(4,4),LE(4,5),LE(4,6),LE(5,4),LE(5,5),LE(5,6),LE(6,4),及びLE(6,5)のそれぞれに対応して配置される。
【0110】
これにより、被照射面IA上において、領域IA3の照度を領域IA4の照度よりも低下させた照度分布のもとで、領域IA1に到達する光束IL1の開口内の光強度分布を領域IA2に到達する光束の開口内の光強度分布と異ならせることができる。
〔第2実施例〕
第2実施例においては、図30に示すように、被照射面IA内の中心部の領域IA1に集光する光束IL1の開口内での光強度分布に変化を与えず、被照射面IAの中間部の領域IA2に集光する光束IL2の開口内の光強度分布を最周縁の光強度が低下するように変化させ、被照射面IAの周辺部の領域IA3に集光する光束IL3の開口内の光強度分布を中間部から周縁部にかけて光強度が低下するように変化させる場合について説明する。なお、この第2実施例において、被照射面IA上の照度分布は、光束の開口内の光強度分布を変化させても、元の状態のまま維持するものとする。
【0111】
なお、図30において、光束IL2は、光強度が変化しない部分光束IL2−2と、該部分光束IL2−2に対して光強度が低下している部分光束IL2−1とからなり、光束IL3は、光強度が変化しない部分光束IL3−2と、該部分光束IL3−2に対して光強度が低下している部分光束IL3−1とからなる。ここで、本実施例では、部分光束IL2−2に対する部分光束IL2−1の光強度の低下率と、部分光束IL3−2に対する部分光束IL3−1の光強度の低下率とは共に等しいものとする。
【0112】
図30に示した光束IL2中の部分光束IL2−1の光強度を低下させ、かつ光束IL3中の部分光束IL3−1の光強度を低下させることにつき図31を参照して説明する。図31は、フライアイレンズ7をフィルター100側から観察した状態を示す。第2実施例にかかるフライアイレンズは複数のレンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)から構成されている。なお、以下の説明においても、フィルター100から被照射面IAまでの光学系(各レンズ素子及び図示なきコンデンサー光学系)が正立正像(X方向及びY方向の横倍率が共に正である像)を形成するものとする。
【0113】
図31において、この部分光束IL2−1を形成する光線群は、複数のレンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)のうち、最周縁の第1領域に配列されるレンズ素子LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(1,6),LE(2,1),LE(2,3),LE(2,7),LE(2,8),LE(3,1),LE(3,8),LE(4,1),LE(4,8),LE(5,1),LE(5,8),LE(6,1),LE(6,8),LE(7,1),LE(7,2),LE(7,7),LE(7,8),LE(8,2),LE(8,3),LE(8,4),LE(8,5),LE(8,6),及びLE(8,7)を経た光線群である。従って、光束IL2において部分光束IL2−1のみの光強度を低下させるためには、上記第1領域内のレンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)を通過する光束のうち、該レンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)の各入射面において被照射面IA上の領域IA2と共役になる領域を通過する光束の光強度を低下させるために、この共役になる領域に所定の透過率T1を与える。
【0114】
また、部分光束IL3−1を形成する光線群は、複数のレンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)のうち、上記最周縁の第1領域に配列されるレンズ素子LE(1,2),LE(1,3),LE(1,4),LE(1,5),LE(1,6),LE(2,1),LE(2,3),LE(2,7),LE(2,8),LE(3,1),LE(3,8),LE(4,1),LE(4,8),LE(5,1),LE(5,8),LE(6,1),LE(6,8),LE(7,1),LE(7,2),LE(7,7),LE(7,8),LE(8,2),LE(8,3),LE(8,4),LE(8,5),LE(8,6),及びLE(8,7)に加えて、それらの内側の第2領域に配列されるレンズ素子LE(2,3),LE(2,4),LE(2,5),LE(3,2),LE(3,3),LE(3,5),LE(3,6),LE(4,2),LE(4,6),LE(5,2),LE(5,6),LE(6,2),LE(6,3),LE(6,6),LE(6,7),LE(7,3),LE(7,4),LE(7,5),及びLE(7,6)をそれぞれを経た光線群である。従って、光束IL3において部分光束IL3−1のみの光強度を低下させるためには、上記レンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)及びLE(2,3)〜LE(7,6)を通過する光束のうち、該レンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)及びLE(2,3)〜LE(7,6)の各入射面において被照射面IAと共役になる領域を通過する光束の光強度を低下させるために、この共役になる領域に所定の透過率T1を与える。
【0115】
この結果、第1領域に配列されるレンズ素子の各々の入射面において領域IA2及びIA3に対応するフィルター100上の領域に透過率T1となるように加工を施し、第2領域に配列されるレンズ素子の各々の入射面において領域IA3に対応するフィルター100上の領域に透過率T1となるように加工を施す。
このとき、被照射面IA上では、領域IA1での照度I1と、領域IA2での照度I2と、領域IA3での照度I3とは、I3<I2<I1の関係となってしまう。これを補正するために(I1=I2=I3とするために)は、各レンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)の各入射面に、領域IA1と共役な入射面上の領域に対応するフィルター100上のサブ領域SA(LE(1,2),1A)〜SA(LE(8,7),1A)の透過率T2と、領域IA2と共役な入射面上の領域に対応するフィルター100上のサブ領域SA(LE(1,2),IA2)〜SA(LE(8,7),IA2)の透過率T3と、領域IA3と共役な入射面上の領域に対応するフィルター100上のサブ領域SA(LE(1,2),IA3)〜SA(LE(8,7),IA3)の透過率T4とが、T2<T3<T4となるように(被照射面IAでの照度分布(I3<I2<I1)をI1=I2=I3とするように)、透過率分布を与える。
【0116】
本実施例の目的を達成するためには、上記図31に示した透過率分布と上記図32に示した透過率分布との積に対応する透過率分布をフィルター100上に設ければ良く、これを図33に示す。図33は、フライアイレンズ7をフィルター100側から観察した状態を示し、図31,32と同様の座標系を採用している。
【0117】
図33において、最も最周縁の第1領域に配列されるレンズ素子LE(1,2)〜LE(8,7)のそれぞれに対応するフィルター100上の第1領域には、サブ領域SA(LE(1,2),IA1)、サブ領域SA(LE(1,2),IA2及びサブ領域SA(LE(1,2),IA3)からなる第1フィルター要素が各レンズ素子に対応して配列される。上記第1領域の内側の第2領域に配列されるレンズ素子LE(2,3)〜LE(7,6)のそれぞれに対応するフィルター100上の第2領域には、サブ領域SA(LE(2,3),IA1)、サブ領域SA(LE(2,3),IA2及びサブ領域SA(LE(2,3),IA3)からなる第2フィルター要素が各レンズ素子に対応して配列される。そして、第2領域の内側(中心部)の第3領域に配列されるレンズ素子LE(3,4)〜LE(6,5)のそれぞれに対応するフィルター100上の第3領域には、サブ領域SA(LE(3,4),IA1)、サブ領域SA(LE(3,4),IA2)及びサブ領域SA(LE(3,4),IA3)からなる第3フィルター要素が各レンズ素子に対応して配列される。
【0118】
このとき、第1領域に設けられる複数の第1フィルター要素のそれぞれにおいて、サブ領域SA(LE(1,2),IA1)の透過率はT2となり、サブ領域SA(LE(1,2),IA2)の透過率はT1×T3となり、サブ領域SA(LE(1,2),IA3)の透過率はT1×T4となる。また、第2領域に設けられる複数の第2フィルター要素のそれぞれにおいて、サブ領域SA(LE(2,3),IA1)の透過率はT2となり、サブ領域SA(LE2,3),IA2)の透過率はT3であり、サブ領域SA(LE(2,3),IA3)の透過率はT1となる。そして、第3領域に設けられる複数の第3フィルター要素のそれぞれにおいて、サブ領域SA(LE(3,4),IA1)の透過率はT2であり、サブ領域SA(LE(3,4),IA2)の透過率はT3であり、サブ領域SA(LE(3,4),IA3)の透過率はT4となる。
【0119】
このように第2実施例においても、被照射面内の照度分布を維持しつつ、被照射面内の複数の領域のそれぞれに集光する光束ごとに、それらの開口内の光強度分布を変化させることができる。
【0120】
【発明の効果】
以上の通り本発明によれば、像面上の任意の位置におけるパターンの線幅を任意にコントロールすることができ、ひいては像面上のどの位置においても同一の線幅を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための光学配置を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1の光学配置における光路を示す光路図である。
【図3】開口数の局所的補正をした際に被照射面上で発生する照度分布を示す図である。
【図4】図3の照度分布を打ち消すための透過率分布を示す図であり、図4(a)はレンズ素子LE(1,1)に対応した透過率分布、図4(b)はレンズ素子LE(2,2)に対応した透過率分布、図4(c)はレンズ素子LE(3,3)に対応した透過率分布、図4(d)はレンズ素子LE(4,4)に対応した透過率分布、そして図4(e)はレンズ素子LE(5,5)に対応した透過率分布である。
【図5】開口数の局所的補正を行うための透過率分布を示す図であり、図5(a)はレンズ素子LE(1,1)に対応した透過率分布、図5(b)はレンズ素子LE(2,2)に対応した透過率分布、図5(c)はレンズ素子LE(3,3)に対応した透過率分布、図5(d)はレンズ素子LE(4,4)に対応した透過率分布、そして図5(e)はレンズ素子LE(5,5)に対応した透過率分布である。
【図6】開口数の局所的補正を行い、かつ被照射面上での照度を不変に保つための透過率分布を示す図であり、図6(a)はレンズ素子LE(1,1)に対応した透過率分布、図6(b)はレンズ素子LE(2,2)に対応した透過率分布、図6(c)はレンズ素子LE(3,3)に対応した透過率分布、図6(d)はレンズ素子LE(4,4)に対応した透過率分布、そして図6(e)はレンズ素子LE(5,5)に対応した透過率分布である。
【図7】被照射面上に集光する光束の開口内での光強度分布を測定するための構成を模式的に示す斜視図である。
【図8】図7の測定装置による測定結果の一例を示す図であって、図8(a)は被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図8(b)は被照射面IA上の領域IA(1,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図8(c)は被照射面IA上の領域IA(2,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図8(d)は被照射面IA上の領域IA(2,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示す。
【図9】フライアイレンズFを入射面側から観察した状態を示す平面図である。
【図10】レンズ素子LE(1,1)の入射面上に設けるべき透過率分布を示す図である。
【図11】開口数の局所的補正を行った際の被照射面上での光強度分布を示す図であり、図11(a)は被照射面IA上の領域IA(1,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図11(b)は被照射面IA上の領域IA(1,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図11(c)は被照射面IA上の領域IA(2,1)に到達する光束の開口内での光強度分布を示し、図11(d)は被照射面IA上の領域IA(2,2)に到達する光束の開口内での光強度分布を示す図である。
【図12】フライアイレンズFの各入射面に与えられる透過率分布を示す図でである。
【図13】開口数の局所的補正を行い、かつ被照射面上での照度を不変に保つための透過率分布を示す図であり、図13(a)は第1領域に配列されるレンズ素子の各入射面に与えられる透過率分布を示し、図13(b)は第2領域に配列されるレンズ素子の各入射面に与えられる透過率分布を示す図である。
【図14】図1の光学配置の変形例を示す図である。
【図15】フィルターの製造方法の一例を示すフローチャート図である。
【図16】フィルターの製造方法の別の一例を示すフローチャート図である。
【図17】本発明にかかる実施の形態による投影露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図18】像面上に集光する光束の開口数と該光束により形成されるパターン像との関係を示す図であり、図18(a),(b)は光束の集光状態をそれぞれ示し、図18(c),(d)は該光束により形成されるパターン像の断面を示す。
【図19】像面上に到達する光束の状態を説明するための図である。
【図20】像面上の光束に与えるべき開口内の光強度分布を示す図である。
【図21】図20の開口内の光強度分布を達成するためのフィルターの構成を示す図である。
【図22】像面上に集光する光束の光強度分布を測定する構成を示す図である。
【図23】本発明にかかる別の実施の形態による投影露光装置の構成を示す図であり、図23(a)は装置全体を示し、図23(b)は照明領域の配置を示し、図23(c)はウエハ上のショット領域と像面との関係を示す図である。
【図24】デバイス製造方法の一例を示すフローチャート図である。
【図25】像面上に到達する光束の状態を説明するための図である。
【図26】図25に示す光束の開口内の光強度分布を達成するためのフィルターの構成を示す図である。
【図27】図25に示す光束の開口内の光強度分布を、照度均一性を維持しつつ達成するためのフィルターの構成を示す図である。
【図28】像面上に与えるべき照度分布の状態を説明するための図である。
【図29】図27のフィルターに図28の照度分布を与える際のフィルターの透過率分布を示す図である。
【図30】像面上に到達する光束の状態を説明するための図である。
【図31】図30に示す光束の開口内の光強度分布を達成するためのフィルターの構成を示す図である。
【図32】図31のフィルターにより発生する像面上での照度不均一性を補正するためのフィルターの構成を示す図である。
【図33】図30に示す光束の開口内の光強度分布を、照度均一性を維持しつつ達成するためのフィルターの構成を示す図である。
【符号の説明】
F(7,34,36):フライアイレンズ
C(9,11):コンデンサ光学系
IA:被照射面
LE(i,j):レンズ素子
SA(LE(i,j),IA(k,l)):サブ領域
Claims (10)
- 光束を供給する光源系からの光束に基づいて多数の光源を形成するオプティカルインテグレータと、前記多数の光源からの光束を集光して被照射面を照明するコンデンサー光学系とを有する照明装置において、
前記被照射面に関して光学的に共役な位置または該位置の近傍に配置されて、第1領域と前記第1領域とは異な第2領域とを有するフィルターを備え、
前記フィルターの前記第1領域には、第1の透過率分布を有する少なくとも1つの第1フィルター要素が設けられ、
前記フィルターの前記第2領域には、第2の透過率分布を有する少なくとも1つの第2フィルター要素が設けられ、
前記第1フィルター要素は、前記多数の光源のうちの1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に設けられ、
前記第2フィルター要素は、前記多数の光源のうちの別の1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に設けられ、
前記第1及び第2フィルター要素は、前記被照射面上に分布する相対的照度を実質的に不変に維持しながら、前記被照射面上の所定の点に集光する光に関して、前記被照射面を構成する各微小面に対するフーリエ変換面上での光強度分布を各々独立に所定の光強度分布に変換することを特徴とする照明装置。 - 前記オプティカルインテグレータは多数のレンズ要素を有し、前記フィルターは、前記オプティカルインテグレータの入射側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 前記光源系と前記オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置されて、前記光源系からの光束に基づいて多数の光源を形成する補助オプティカルインテグレータと;
該補助インテグレータと前記オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置されて前記補助インテグレータからの光束を前記オプティカルインテグレータへ導く補助コンデンサー光学系と;
を有することを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。 - 前記コンデンサー光学系と前記被照射面との間の光路中に配置されて、前記コンデンサー光学系からの光束に基づいて多数の光源を形成する補助オプティカルインテグレータと;
該補助オプティカルインテグレータと前記被照射面との間の光路中に配置されて、前記補助オプティカルインテグレータからの光束を前記被照射面へ導く補助コンデンサー光学系と;
を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の照明装置。 - 前記被照射面に関して光学的に共役な位置または該位置の近傍に配置されて、第3領域と該第3領域とは異なる第4領域とを有する補助フィルターを備え、
前記補助フィルターの前記第3領域には、第3の透過率分布を有する少なくとも1つの第3フィルター要素が設けられ、
前記補助フィルターの前記第4領域には、第4の透過率分布を有する少なくとも1つの第4フィルター要素が設けられ、
前記第3フィルター要素は、前記補助インテグレータにより形成される前記多数の光源のうちの1つの光源を形成するための光束が前記補助フィルターを通過する領域内に設けられ、
前記第4フィルター要素は、前記補助インテグレータによる形成される前記多数の光源のうちの別の1つの光源を形成するための光束が前記補助フィルターを通過する領域内に設けられることを特徴とする請求項3または4記載の照明装置。 - 前記フィルターの位置の近傍に配置されて、前記被照射面上の照度分布を均一にするための照度補正フィルターをさらに有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の照明装置。
- 所定のパターンを基板上に転写する投影露光装置において、
前記所定のパターンを照明するための請求項1乃至6の何れか一項記載の照明装置と;
前記所定のパターンを像面上に配置される前記基板へ投影する投影光学系と;を備えることを特徴とする投影露光装置。 - 前記基板上に感光性材料を塗布する第1工程と;
請求項7記載の投影露光装置を用いて、前記所定のパターンの像を前記基板に投影する第2工程と;
前記基板上の前記感光性材料を現像する第3工程と;
前記第3工程にて現像された前記感光性材料をマスクとして前記基板上に所定の回路パターンを形成する第4工程と;
を有することを特徴とするデバイス製造方法。 - 所定のパターンを基板上へ投影する投影露光装置を調整する方法において、
光源系からの光束を、該光束に基づいて多数の光源を形成するオプティカルインテグレータ、該オプティカルインテグレータからの光を集光して前記所定のパターンを照明するコンデンサー光学系、及び前記パターンの像を所定の像面に形成する投影光学系を経由させて、該投影光学系の像面へ導く第1工程と;
前記像面上に分布する相対的照度を測定し、かつ前記像面上の少なくとも2つの点に集光する光に関する前記像面を構成する各微少面に対するフーリエ変換面上での光強度分布をそれぞれ測定する第2工程と;
第1領域と該第1領域とは異なる第2領域とを有するフィルターを、前記像面に関して光学的に共役な位置または該位置の近傍に配置する第3工程と;
前記フィルターの前記第1領域に第1の透過率分布を有する少なくとも1つの第1フィルター要素を設けると共に、前記フィルターの前記第2領域に第2の透過率分布を有する少なくとも1つの第2フィルター要素を設ける第4工程と;
を有し、
前記第4工程は、前記多数の光源のうちの1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第1フィルター要素を設けると共に、前記多数の光源のうちの別の1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第2フィルター要素を設ける工程を備え、
前記第4工程では、前記像面上に分布する前記相対的照度を実質的に均一に維持しつつ、前記光強度分布を各々独立に所定の光強度分布に変換するために、前記第1及び第2の透過率分布を設定することを特徴とする投影露光装置の調整方法。 - 所定のパターンを基板上へ投影する投影露光装置を調整する方法において、
光源系からの光束を、該光束に基づいて多数の光源を形成するオプティカルインテグレータ、該オプティカルインテグレータからの光を集光して前記所定のパターンを照明するコンデンサー光学系、及び前記パターンの像を所定の像面に形成する投影光学系を経由させて、該投影光学系の像面へ導くようにシミュレーションする第1工程と;
前記第1工程の前記シミュレーションに基づいて、前記像面上に分布する相対的照度を計算し、かつ前記像面上の少なくとも2つの点に集光する光に関する前記像面を構成する各微少面に対するフーリエ変換面上での光強度分布をそれぞれ計算する第2工程と;
第1領域と該第1領域とは異なる第2領域とを有するフィルターを、前記像面に関して光学的に共役な位置または該位置の近傍に設定する第3工程と;
前記フィルターの前記第1領域の全体に第1の透過率分布を有する少なくとも1つの第1フィルター要素を設定すると共に、前記フィルターの前記第2領域の全体に第2の透過率分布を有する少なくとも1つの第2フィルター要素を設定する第4工程と;
を有し、
前記第4工程は、前記多数の光源のうちの1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第1フィルター要素を設けると共に、前記多数の光源のうちの別の1つの光源を形成するための光束が前記フィルターを通過する領域内に前記第2フィルター要素を設ける工程を備え、
前記第4工程では、前記像面上に分布する前記相対的照度を実質的に均一に維持しつつ、前記光強度分布を各々独立に所定の光強度分布に変換するために、前記第1及び第2の透過率分布を設定することを特徴とする投影露光装置の調整方法。
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