JP4303842B2 - ダブルデッキエレベータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下一対のかご室を備えて建物の上下二つの階、例えば1階と2階に着床するダブルデッキエレベータに関し、より詳しくは、階高が異なる場合に、上下一対のかご室間の上下方向間隔を変更して対応する形式のダブルデッキエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、超高層ビルにおけるエレベータを用いた上下方向の輸送力を強化するために、上下一対のかご室を備えて建物の上下二つの階に着床するダブルデッキエレベータが注目を浴びている。
【0003】
ところが、近頃の超高層ビルは1階に吹き抜けのエントランスホールやロビー等を設けて意匠性を高めたものが多く、1階の床から天井までの高さ(以下、「階高」という)が他の階のそれより大きく設定されているものが多い。
そのため、上下一対のかご室間の上下方向間隔が固定された従来のダブルデッキエレベータは、このような高層ビルには採用することができなかった。
【0004】
そこで、このような問題を解決するために、上下一対のかご室間の上下方向間隔を変化可能なダブルデッキエレベータがいくつか提案されている。
【0005】
例えば特開昭48−76242号公報に記載された「ダブルデッキエレベータ」においては、図9に示したように、メインロープRによって吊り下げた外枠1によって支持される上下一対のかご室2,3のうち、下側のかご室2は外枠1に対して固定されている。これに対して上側のかご室3は、外枠1の縦梁1aと転動自在に係合するガイドローラ4によって昇降自在に案内されるとともに、中間梁1bとの間に介装された油圧作動の昇降装置5によって昇降させられ、上下一対のかご室2,3間の上下方向間隔を変更できるようになっている。
【0006】
また、特開平10−279231号公報に記載された「可変式ダブルデッキエレベータ」においては、図10に示したように、メインロープRによって吊り下げられた外枠1によって支持される上下一対のかご室2,3の両方が、外枠1の縦梁1aに設けたガイドレール1bと摺動自在に係合するガイドシュー6によって、外枠1内で昇降自在に案内されている。
また、上下一対のかご室2,3は、中間梁1cにその上下方向の中間部が軸支されるとともに、その上下両端部がそれぞれ上下一対のかご室2,3に軸支されたパンタグラフ機構7によって相互に接続されている。
さらに、上かご3と外枠1の上梁1dとの間には、上かご3を昇降させるためのモータ駆動のボールねじ等の駆動機構8が介装されている。
これにより、駆動機構8によって上かご3を降下させるとパンタグラフ機構7の作用によって下かご2が上昇し、駆動機構8によって上かご3を上昇させるとパンタグラフ機構7の作用によって下かご2が降下するので、上下一対のかご室2,3間の上下方向間隔を変更することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特開昭48−76242号公報に記載された「ダブルデッキエレベータ」においては、昇降装置5によって上かご3の全重量を支持する構造であるため、昇降装置5が大型化するばかりでなく、昇降装置5の油圧シリンダ5aに圧油を供給するための大容量の油圧装置が必要となる。
また、上かご3のみを昇降させる構造であるため、上下一対のかご室2,3間の上下方向間隔を迅速に変更することができない。
【0008】
一方、上述の特開平10−279231号公報に記載された「可変式ダブルデッキエレベータ」においては、パンタグラフ機構7によって上下一対のかご室2,3の重量を釣合わせる構造のため、上下一対のかご室2,3を昇降させる駆動機構8は小型のもので済む。
しかしながら、パンタグラフ機構7には上下一対のかご室2,3の全重量を支えるに十分な強度を持たせる必要がある。また、パンタグラフ機構7を支持する中間梁1cは特に頑丈でなければならないため、外枠1は大型になりかつ重量が増えてしまう。
さらに、上下一対のかご室2,3間に中間梁1cおよびパンタグラフ機構7を収納しなければならないので、上下一対のかご室2,3間の上下方向間隔をせばめることができず、小さな階高の建物への対応が困難である。同時に、上下一対のかご室2,3間の上下方向間隔寸法が必然的に大きくなるため、昇降路のスペース効率が悪化してしまう。
さらに、パンタグラフ機構7等の保守に必要なスペースを確保できないため保守作業が困難で、作業者がパンタグラフ機構7に挟まれる危険性も高い。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、上下一対のかご室間の上下方向間隔を極力狭めることが可能で、構造が簡単で軽量で、かつスペース効率やエネルギ効率に優れ、さらには保守性の高いダブルデッキエレベータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載のダブルデッキエレベータは、
上下一対のかご室が建物の階高の異なる上下二つの階に着床するダブルデッキエレベータであって、
メインロープに吊り下げられて建物に設けた昇降路内を昇降する外枠と、
この外枠内にそれぞれ上下動可能に支持された上下一対のかご室と、
前記外枠に回転自在に支持された回転体、およびこの回転体に巻き付けられて垂下するとともにその一端が上側の前記かご室にかつその他端が下側の前記かご室にそれぞれ接続された索状体を有し、前記上下一対のかご室を釣瓶状に支持する支持機構と、
前記上下一対のかご室の一方に電動機により回転駆動されるボールねじを用いて駆動力を与えて前記外枠に対して上下動させる駆動機構と、
を備えたものである。
【0011】
この構成によれば、上下一対のかご室が支持機構によって釣瓶(つるべ)状に支持されるので、上側のかご室が下がると下側のかご室が上がり、上側のかご室が上がると下側のかご室が下がる。したがって、上下一対のかご室の少なくとも一方を外枠に対して上下動させることにより、両かご室間の上下方向間隔を変化させて、建物における各階床毎の階高の変化に対応させることができる。同時に、上側のかご室が上下動すると、その上下動の変位量に等しい変位量だけ下側のかご室が上下動するので、上下一対のかご室間の上下方向間隔を迅速に変化させることができる。
一方、上下一対のかご室が釣瓶状に支持されているので、上下一対のかご室間の上下方向間隔を変化させる際に、駆動機構は上下一対のかご室の重量差分に等しい駆動力を発生させれば良く、駆動機構を小型軽量なものとすることができる。
また、回転体は、上側のかご室の側方若しくはその上方で外枠に支持されるので、支持機構は上下一対のかご室間には存在しない。これにより、上下一対のかご室間の上下方向間隔を極力狭めることができるから、階高の小さい建物にも対応することができる。
また、釣瓶状の支持機構は回転体と索状体とから構成され、その構造が極めて簡単であり、上述した従来技術のパンタグラフ機構のように各部が摩耗してガタつきが生じるおそれもない。
さらに、支持機構と駆動機構とを分散させて外枠に支持することができるので、外枠の全体強度を均等にして軽量なものとすることができる。
【0012】
請求項2に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記回転体を、前記外枠と前記上側のかご室の側面との間の空間内に配置するとともに、水平方向に延びる回転軸の回りに回転自在に前記縦枠で支持したものである。
この構成によれば、支持機構を、上側かご室と干渉させることなく、外枠内の限られた空間内にスペース効率よく配設することができる。
また、上側かご室の側方に回転体が位置するので、外枠の上側かご室より上方に位置する部分を、上側かご室が最も上方に移動する位置の直上まで引き下げて配置することができる。
これにより、外枠の最上部をコンパクトに構成して外枠の上下方向長さを減少させることができるから、建物に設けた昇降路の最上部もコンパクトに形成し、昇降路の容積を減少させて建物のスペース利用効率を向上させることができる。
【0013】
請求項3に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記回転体を、前記上側のかご室が上下動する範囲の外側に配置するとともに、水平方向に延びる回転軸の回りに回転自在に前記縦枠で支持したものである。
この構成によれば、外枠内におけるかご室の床面積を最大に増加させ、かご室の積載空間を増加させることができる。
【0014】
請求項4に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記回転体を、前記上側のかご室の上方において回転自在に前記外枠で支持するとともに、前記回転体に巻き付けられて水平方向に延びる前記索状体の少なくとも前記上下一対のかご室にそれぞれ接続される部分が上下方向に延びるように案内する索状体案内手段をさらに設けたものである。
この構成によれば、回転体を、上側かご室の上方で水平面内で回転するように配設できるから、外枠内の限られた空間内でかご室の床面積を最大に増加させつつ、外枠の上端部をコンパクトに形成してスペース効率を向上させることができる。
さらに、回転体を上側かご室の上方に配設できるので、回転体の保守作業を容易に行うことができる。
【0015】
請求項5に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至3のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、前記上側のかご室と、前記外枠の前記上側のかご室より上方に位置する部分との間に介装したものである。
請求項6に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、前記上側のかご室と、前記外枠の前記上下一対のかご室間に位置する部分との間に介装したものである。
請求項7に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、前記下側のかご室と、前記外枠の前記下側のかご室より下方に位置する部分との間に介装したものである。
請求項8に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、前記上下一対のかご室間に介装したものである。
これらの構成によれば、上下一対のかご室の重量と、かご室を上下動させる際に駆動機構が受ける駆動反力とを、外枠に分散させて負荷することができるから、外枠全体の強度を均等にして軽量化することができる。
これにより、ダブルデッキエレベータ全体を軽量化できるから、昇降に必要な駆動電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
また、駆動機構を外枠の上部に配置すれば、駆動機構の保守性を高めることができる。同様に駆動機構を外枠の下部に配置すれば、ダブルデッキエレベータが最も下の階にあるときに、作業員が昇降路の最下部に立って保守作業を行うことができるから、その保守性を高めることができる。
【0016】
請求項9に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至7のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、前記外枠の上下方向に延びる部分の近傍に配置したものである。
この構成によれば、駆動機構が受ける駆動反力を外枠の縦梁等、より強度の高い部分に分散させることができるから、外枠の全体強度を最適に設定して外枠の重量を低減することができる。
これにより、ダブルデッキエレベータ全体を軽量化し、その昇降に必要な駆動電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
【0017】
請求項10に記載のダブルデッキエレベータ装置は、請求項1乃至9のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、その軸線回りに回転自在なボールねじ軸と、このボールねじ軸を回転駆動する電動機とを有するように構成したものである。
この構成によれば、電動機でボールねじ軸を回転駆動することにより、かご室を外枠内で上下動させることができる。
【0018】
請求項11に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至9のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、上下方向に伸縮して前記かご室を上下動させるアクチュエータとしたものである。
このアクチュエータは、電動ジャッキの他、電動機で油圧ポンプを駆動して圧油を供給する油圧シリンダとすることができる。
また、このアクチュエータは、伸縮いずれの方向に動作するときにもかご室に駆動力を作用できるようにする。
【0019】
請求項12に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至9のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、複数のリンクとアクチュエータとを組み合わせた、上下方向に作動して前記かご室を上下動させるリンク機構としたものである。
この構成によれば、アクチュエータを動作させてリンク機構を上下動させることにより、上下一対のかご室を外枠内で上下動させることができる。
【0020】
請求項13に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、前記回転体を回転駆動する電動機としたものである。
この構成によれば、回転体を正逆両方向に回転駆動することによって上下一対のかご室を上下動させることができる。
【0021】
請求項14に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構を、前記索状体に係合して変位させる変位手段としたものである。
この構成によれば、駆動機構を配置する位置の自由度をより一層高めることができる。
なお、変位手段は、索状体がロープの場合はそれを巻き付け若しくは挟持するプーリやシーブとし、索状体がチェーンの場合にはそれに係合するスプロケットとすることができる。また、索状体に接続した油圧シリンダの伸縮によって索状体を変位させることもできる。
【0022】
請求項15に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至14のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記索状体をロープとするとともに、前記回転体をシーブとしたものである。
また、請求項16に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至14のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記索状体をチェーンとするとともに、前記回転体をスプロケットとしたものである。
すなわち、索状体は、上下一対のかご室の重量を支持しつつ回転体に巻き付け可能なものであればどのようなものでも良い。
【0023】
請求項17に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至16のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、巻上機と、この巻上機の出力軸の両端にそれぞれ設けた一対のトラクションシーブと、これらのトラクションシーブにそれぞれ巻き付けられて昇降させられる2系統のメインロープとをさらに備えるとともに、前記外枠の前記上下一対のかご室間に位置する部分の両端部をそれぞれ前記メインロープで懸架したものである。
この構成によれば、外枠の最上部をコンパクトに構成して外枠の上下方向長さを減少させることができるから、昇降路の最上部の空間を減少させて建物の空間利用効率を高めることができる。
【0024】
請求項18に記載のダブルデッキエレベータは、請求項17に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記外枠が、前記上側のかご室より上方に位置する部分を無くしたものである。
この構成によれば、外枠の最上部をより一層コンパクトに構成して外枠の上下方向長さをさらに減少させることができるから、建物に設けた昇降路の最上部もコンパクトに形成し、昇降路の容積を減少させて建物のスペース利用効率を向上させることができる。
【0025】
請求項19に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至16のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、巻上機と、この巻上機によって昇降させられるメインロープと、釣合錘と、上下一対の前記かご室間に位置する前記外枠の中間梁の両端部にそれぞれ配設された一対の滑車とをさらに備え、前記メインロープは、その一端が建物に固定されて吊り下げられた後、前記一対の滑車間に巻き回されてから上方に延びて前記巻上機に至り、次いで前記巻上機から垂下されて前記釣合錘を吊り下げた後、再び上方に延びてその他端が建物に固定されるものである。
この構成によれば、巻上機には外枠と上下一対のかご室および駆動機構等の重量の半分が負荷されるだけであるから、巻上機の駆動トルクを低下させつつ回転数を増加させて、その機械効率を向上させることができる。
【0026】
請求項20に記載のダブルデッキエレベータは、請求項1乃至19のいずれかに記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記駆動機構に電力を供給する蓄電池と、この蓄電池に供給する充電用の電力を制御する電力制御手段と、この電力制御手段に建物側から給電する前記外枠に吊り下げられた電送線と、をさらに備えるものである。
この構成によれば、駆動機構は蓄電池から大電流を得ることができるので、電送線に大電流を流す必要がない。これにより、電送線の容量を大きくするために太い電線を用いる必要がないから、電送線の重量を減少させることができる。
したがって、外枠から吊り下げる電送線の重量を減少させてメインロープに負荷される重量を低減できるので、その昇降に必要な駆動電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
【0027】
請求項21に記載のダブルデッキエレベータは、請求項20に記載のダブルデッキエレベータにおいて、前記電力制御手段が、前記駆動機構を構成する電動機が回生時に発生する電力を前記蓄電池に充電するように構成したものである。
この構成によれば、駆動機構のエネルギ効率を高め、電送線を介して蓄電池に供給する電力を減少させることができる。
これにより、電送線の容量をさらに減少させることができるから、外枠から吊り下げる電送線の重量をさらに減少させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るダブルデッキエレベータの各実施形態を、図1乃至図8を参照して詳細に説明する。
ここで、図1は本発明に係る第1実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した側面図、図2は図1に示したダブルデッキエレベータの要部を示した正面図、図3乃至図7は、それぞれ第2乃至第6実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した正面図、図8は第7実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した斜視図である。
なお、以下の説明においては、同一の部分には同一の符号を用いるとともに、その説明を簡単なものとする。
【0029】
第1実施形態
まず最初に図1および図2を参照し、本発明に係る第1実施形態のダブルデッキエレベータ100について説明する。
【0030】
本第1実施形態のダブルデッキエレベータ100は、上下一対のかご室が建物の階高の異なる上下二つの階に着床するダブルデッキエレベータであって、メインロープRに吊り下げられて建物に設けた昇降路P内を昇降する外枠10と、この外枠内にそれぞれ上下動可能に支持された上下一対のかご室21,22と、これらの上下一対のかご室21,22を釣瓶状に支持する支持機構30と、上側のかご室21を外枠10に対して上下動させる駆動機構40とを備えている。
【0031】
前記外枠10は、上下方向に延びる左右一対の縦梁11,12と、水平方向に延びる上梁13、中間梁14、下梁15とを有し、図2に示したように正面視で略「日」字形に構成されている。
そして、この外枠10は、上梁13に接続されたメインロープRによって懸架され、建物に設けた昇降路P内を昇降する。
また、左右一対の縦梁11,12の上下両端部には、昇降路Pの内壁面に設けたガイドレールGと係合する案内装置16a,16b,16c,16dがそれぞれ設けられ、昇降路P内の昇降を案内している。
また、中間梁2の長手方向中央部の上面には緩衝装置17aが、また下梁3の長手方向中央部の上面には緩衝装置17bがそれぞれ設けられ、上下一対のかご室21,22が必要以上に下方に移動したときにそれらの底面に当接し、その移動を滑らかに停止させるようになっている。
さらに、下梁15から吊り下げられたテールコードTが昇降路Pの内壁面に設けた接続箱Cに接続され、前記駆動機構40等が必要とする電力を建物側から供給するようになっている。
【0032】
上下一対の上側かご室21および下側かご室22は、左右一対の縦枠11,12とそれぞれ係合する上かご案内装置21a,21b,21c,21dおよび下かご案内装置22a,22b,22c,22dをそれぞれ有し、それぞれ前記縦枠11,12に沿って、所定範囲内で上下動できるようになっている。
【0033】
前記支持機構30は、左右一対の縦枠11,12と上側かご室21の側面との間の空間内にそれぞれ配置されるとともに、上側かご室21の入り口23に正対したときに左右方向に水平に延びる(図2において図示左右方向に延びる)回転軸31,32の回りに回転自在に支持された、左右一対のバランスプーリ(回転体)33,34を有している。
また、これら左右一対のバランスプーリ33,34には、左右一対のバランスロープ(索状体)35,36がそれぞれ1/2回転分ずつ巻き付けられ、その両端が垂下されている。
そして、これらの左右一対のバランスロープ35,36は、その一端35a,36aが上側かご室21の下端に、その他端36b,36bが下側かご室22の上端にそれぞれ接続されている。
これにより、上側かご室21と下側かご室22はこの支持機構30によって釣瓶状に支持され、上側かご室21が下がると下側かご室22が上がり、上側かご室21が上がると下側かご室22が下がる。
【0034】
前記駆動機構40は、外枠10に支持されて上下方向に延びる左右一対のボールねじ軸41を有している。これらのボールねじ軸41は、その上部が上梁13によって、またその下端が左右一対の縦梁11,12に設けたブラケット42によって、その軸線回りに回転自在に支持されている。
また、上梁13には、左右一対のボールねじ軸41をそれぞれ正逆両回転方向に回転駆動する、左右一対の電動機43が設けられている。そして、これらの電動機43には、前記テールコードTを介して電力が供給される。
また、左右一対のボールねじ軸41にそれぞれ螺合する左右一対のボールねじナット44が、上かご21の両側面にそれぞれ固定されている。
これにより、電動機43を正転させると上かご21は上方に変位し、かつ電動機43を逆転させると上かご21は下方に変位する。
【0035】
次に、上述の構造を有する本第1実施形態のダブルデッキエレベータ100の動作について説明する。
【0036】
例えば建物の1階に吹き抜けのエントランスホールやロビー等が設けられている場合には、1階の床から天井までの高さ(階高)が他の階のそれより大きい。したがって、上下一対のかご室21,22をそれぞれ2階と1階に同時に到着させるためには、上下一対のかご室21,22間の上下方向間隔を拡げなければならない。
そこで、駆動機構40の電動機43を正転させて上かご21を上方に変位させると、支持機構30の作用によって下側かご室22が下方に変位するので、上下一対のかご室21,22間の上下方向間隔を拡げることができる。
これに対して、2階および1階から出発した上下一対のかご室21,22を例えば4階および3階に到着させるためには、上下一対のかご室21,22間の上下方向間隔を狭めて、階高の変化に対応させなければならない。
そこで、駆動機構40の電動機43を逆転させて上かご21を下方に変位させると、支持機構30の作用によって下側かご室22が上方に変位するので、上下一対のかご室21,22間の上下方向間隔を狭めて着床させることができる。
なお、乗降時や停止時には図示されないブレーキで電動機43の回転を防止するので、上側がご室21および下側かご室22は共に外枠10に対して上下動しないように保持される。
【0037】
このとき、上下一対のかご室21,22は支持機構30によって釣瓶状に支持されているので、駆動機構40は、上下一対のかご室21,22の重量差分に等しい駆動力を発生させれば良く、電動機43を小型軽量なものにできる。
また、上側かご室21を上下動させると、その上下動の変位量に等しい変位量だけ下側かご室22が上下動するので、上下一対のかご室21,22間の上下方向間隔を迅速に変化させることができる。
【0038】
すなわち、本第1実施形態のダブルデッキエレベータ100においては、上下一対のかご室21,22の重量が、支持機構30の左右一対の回転軸31,32を介してそれぞれ外枠10の左右一対の縦枠11,12に負荷される。
同時に、上下一対のかご室21,22を上下動させる際に駆動機構40が受ける駆動反力は、外枠10の上梁13に負荷される。
これにより、外枠10の強度を均等にして軽量化できるから、ダブルデッキエレベータ全体を軽量化し、昇降用巻上機の駆動に必要な電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
【0039】
また、駆動機構40が外枠10の上梁13と上側かご室21との間に介装されているので、駆動機構40の保守点検作業を行う作業員は上梁13上に乗って作業を行うことができ、その保守作業性を改善することができる。
同時に、上下一対のかご室21,22間には外枠10の中間梁14が設けられているだけであるから、上下一対のかご室21,22間の上下方向間隔を充分に狭めることができ、階高の小さい階床にも対応させることができる。
【0040】
さらに、支持機構30は、左右一対のバランスプーリ33,34およびバランスロープ35,36から構成されるので、その構造が極めて簡単であり、上述した従来技術のパンタグラフ機構のように各部が摩耗してガタつきが生じるおそれがない。
また、支持機構30が上側かご室21の両側面と左右一対の縦枠11,12との間に配置されているので、上側かご室21が最も上側に移動する位置の直上にまで、外枠10の上梁13を引き下げることができる。
これにより、外枠10の最上部をコンパクトに構成して外枠10の上下方向長さを減少させることができるから、建物に設けた昇降路Pの最上部もコンパクトに形成し、昇降路Pの容積を減少させて建物のスペース利用効率を向上させることができる。
【0041】
第2実施形態
次に図3を参照し、第2実施形態のダブルデッキエレベータ200について説明すると、このダブルデッキエレベータ200は、図3に示したように、下側かご室22を上下動させる駆動機構50が外枠10の下梁15と下側かご室22との間に介装されている点で上述した第1実施形態と異なっている。
【0042】
前記駆動機構50は、下梁15上に配置された、電動機で駆動される油圧ポンプ51と、この油圧ポンプ51から供給される圧油によって上下方向に伸縮する、下梁15上の長手方向中央部の上面上に設置された油圧シリンダ52とを有している。そして、この油圧シリンダ52のピストン53は、下側かご室22の下面に接続されている。
これにより、油圧シリンダ52に供給する圧油の流れ方向を切り換えて、油圧シリンダ52のピストン53を上方に伸張させると下側かご室22が上方に変位し、下方に短縮させると下側かご室22が下方に変位する。
【0043】
本第2実施形態のダブルデッキエレベータ200は、上述した第1実施形態のダブルデッキエレベータ100と同様に動作する。
このとき、上下一対のかご室21,22の重量が外枠10の左右一対の縦枠11,12に負荷され、駆動機構50が受ける駆動反力は外枠10の下梁15に負荷される。これにより、外枠10の強度を均等にして軽量化できるから、ダブルデッキエレベータ全体を軽量化し、昇降用の巻上機の駆動に必要な電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
また、駆動機構50が下梁15上に設けられているので、外枠10の上端部をより一層コンパクトに形成することができる。これにより、外枠10の最上部をコンパクトに構成して外枠10の上下方向長さを減少させることができるから、建物に設けた昇降路Pの最上部もコンパクトに形成し、昇降路Pの容積を減少させて建物のスペース利用効率を向上させることができる。
同時に、駆動機構50の保守点検を行う作業員は昇降路Pの最下部に立って作業を行うことができるから、その保守作業性を改善することができる。
【0044】
第3実施形態
次に図4を参照し、第3実施形態のダブルデッキエレベータ300について説明すると、このダブルデッキエレベータ300は、図4に示したように、下側かご室22を上下動させる駆動機構60が、下梁15の左右両端部にそれぞれ配置された複数の油圧シリンダを有している点で上述した第2実施形態と異なっている。
【0045】
すなわち、前記駆動機構60は、下梁15の長手方向中央部の上面上に配置された、電動機で駆動される油圧ポンプ61と、この油圧ポンプ61から供給される圧油によって上下方向に伸縮する、下梁15上の上面の左右両端部にそれぞれ設置された左右一対の油圧シリンダ62,63とを有している。
そして、これらの油圧シリンダ62,63のピストン64,65は、下側かご室22の下面に接続されている。
これにより、油圧シリンダ62,63に供給する圧油の流れ方向を切り換えて、油圧シリンダ62,63のピストン64,65を上方に伸張させると下側かご室22が上方に変位し、下方に短縮させると下側かご室22が下方に変位する。
【0046】
本第3実施形態のダブルデッキエレベータ300は、上述した第2実施形態のダブルデッキエレベータ200と全く同様に動作する。
このとき、左右一対の油圧シリンダ62,63に作用する反力を外枠10の左右一対の縦梁11,12に分散させることができるから、外枠10の全体強度を最適に設定して外枠10の重量を低減することができる。
これにより、ダブルデッキエレベータ300全体を軽量化し、その昇降に必要な駆動電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
【0047】
第4実施形態
次に図5を参照し、第4実施形態のダブルデッキエレベータ400について説明すると、このダブルデッキエレベータ400は、図5に示したように、左右一対のメインロープR1,R2で吊り下げられている点で上述した第2実施形態と異なっている。
【0048】
前記メインロープR1,R2は、その一端が外枠10の中間梁14の左右両端にそれぞれ接続された後、上方に延びて巻上装置70に至り、次いで垂下して図示されない釣合錘を吊り下げた後、再び上方に延びて昇降路の上部に設けたヒッチを介して建物に固着される。
一方、昇降路の最上部に設けた機械室内に設置されてメインロープR1,R2を巻き上げる巻上装置70は、制御機71によってその作動が制御される巻上機72を有している。この巻上機72の出力軸73は、その一端に第1のトラクションシーブ74が取付けられるとともに、その他端にはカップリング75および延長シャフト76を介して第2のトラクションシーブ77が取り付けられている。そして、第1および第2のトラクションシーブ74,77に、左右一対のメインロープR1,R2がそれぞれ巻き付けられている。
【0049】
本第4実施形態のダブルデッキエレベータ400は、上述した第2実施形態のダブルデッキエレベータ200と同様に作動する。
このとき、左右一対のメインロープR1,R2が中間梁14の左右両端にそれぞれ接続されているので、外枠10の上梁13には、メインロープを接続するためのロープヒッチが設けられていない。
また、上下一対のかご室21,22を上下動させるための駆動機構50も、外枠10の下梁15に設けられている。
これにより、外枠10の最上部をコンパクトに構成して外枠10の上下方向長さを減少させることができるから、建物に設けた昇降路Pの最上部もコンパクトに形成し、昇降路Pの容積を減少させて建物のスペース利用効率を向上させることができる。
なお、外枠10の全体強度を最適に設計して上梁11をなくすことにより、外枠10の上下方向長さをより一層減少させ、建物に設けた昇降路Pの最上部もより一層コンパクトに形成することができる。
【0050】
第5実施形態
次に図6を参照し、第5実施形態のダブルデッキエレベータ500について説明すると、このダブルデッキエレベータ500は、図6に示したように、外枠10の左右両端に配設した左右一対のカーシーブ18,19にメインロープRを巻き回すことによって昇降路内に吊り下げられている点で、上述した第4実施形態と異なっている。
【0051】
本第5実施形態のダブルデッキエレベータ500は、上述した第2実施形態のダブルデッキエレベータ200と同様に作動する。
このとき、前記メインロープRは、その一端RaがロープヒッチH1を介して建物に固定されて垂下された後、前記左右一対のカーシーブ18,19間に巻き回されてから上方に延びて巻上機Wに至る。次いで巻上機Wから垂下されて釣合錘Bを吊り下げた後、再び上方に延びてその他端RbがロープヒッチH2を介して建物に固定されている。
これにより、巻上機Mにはダブルデッキエレベータ500の全重量の半分が負荷される。
電動機は一般的に、同じ容量の出力であれば回転数が大きくて出力トルクが小さい方が駆動効率やスペース効率が良い。
したがって、巻上機Wを駆動する電動機の出力トルクを低下させつつ回転数を増加させることにより、巻上機Mの機械効率を向上させることができる。
【0052】
第6実施形態
次に図7を参照し、第6実施形態のダブルデッキエレベータ600について説明すると、このダブルデッキエレベータ600は、図7に示したように、上下一対のかご室21,22を上下動させる駆動機構の電動機にテールコードTを介して直接給電するのではなく、バッテリを介して給電する点で第1実施形態と異なっている。
【0053】
すなわち、上下一対のかご室21,22を上下動させる駆動機構の電動機81に電力を供給する電力供給装置80は、前記電動機81に電力を供給するバッテリ82と、このバッテリ82に供給する充電用の電力を制御する電力制御手段83と、この電力制御手段83に建物側から給電する、外枠10に吊り下げられたテールコード(電送線)Tとを備えている。
電力制御手段83は、駆動機構の電動機81が作動しないときに、テールコードTを介して建物側から供給された電力によってバッテリ82を充電する。このとき、電力制御手段83は、テールコードTを流れる電流値を小さく抑えつつ時間をかけてバッテリ82を充電する。
【0054】
これにより、駆動機構の電動機81はバッテリ82から大電流を得ることができるので、電送線Tに大電流を流す必要がない。
したがって、電送線Tに大電流を流すために太い電線を用いる必要がなく、電送線Tの重量を減少させることができるから、外枠10から吊り下げる電送線Tの重量を減少させてダブルデッキエレベータ600全体を軽量化し、その昇降に必要な駆動電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
【0055】
一方、かご室21,22がその重量によって駆動機構の電動機81を回転させると、駆動機構の電動機81は回生電力を発生させる。
このとき、電力制御手段83は、駆動機構の電動機81から得られる回生電力によってバッテリ82を充電するので、電送線Tを介して供給する電力をさらに減少させることができる。
これにより、電送線Tの容量をさらに減少させて、外枠10から吊り下がる電送線Tの重量をさらに減少させることができる。
【0056】
以上、本発明に係るダブルデッキエレベータの各実施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した各実施形態においては、支持機構30のバランスプーリ33,34が、上側かご室21の側面と左右一対の縦枠11,12との間に配置されるとともに、水平方向に延びる回転軸の回りに回転するようになっている。
これに対して、バランスプーリ33,34を、上側かご室21が上下動する範囲の外側に配置すれば、外枠10内におけるかご室21,22の床面積を最大に増加させ、かご室21,22の積載空間を増加させることができる。
【0057】
さらに、図8に示したダブルデッキエレベータ700の支持機構90のように、バランスプーリ(回転体)91,92を外枠10の上梁13で上下方向に延びる回転軸93,94の回りに回転するように支持するとともに、これらのバランスプーリ91,92に巻き付けられて水平方向に延びるバランスロープ95,96を案内プーリ97,98を用いて上下方向に延びるように案内し、かつバランスロープ95,96の一端95a,96aを上側かご室21にそれぞれ接続し、他端95b,96bを下側かご室22にそれぞれ接続することができる。
この構成によれば、バランスプーリ91,92を、上梁10上で水平面内に回転するように配設できるから、外枠10内の限られた空間内でかご室21,22の床面積を最大に増加させつつ、外枠10の上端部をコンパクトに形成することができる。
さらに、バランスプーリ91,92を電動機を用いて回転駆動すれば、支持機構90および駆動機構の両方を外枠10の上梁13に配設でき、これらの保守点検作業を容易に行うことができる。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のダブルデッキエレベータは、回転体および索状体からなる支持機構を用いて上下一対のかご室を釣瓶状に支持したものであるから、上下一対のかご室間の上下方向間隔を変化させて建物の各階床毎の階高の変化に対応させて着床させる支持機構を、極めて簡単な構造で、かつ軽量小型に構成することができる。
また、この支持機構は上下一対のかご室間に存在しないため、上下一対のかご室を上下方向に充分に接近させることができ、より階高の小さい階床を有した建物にも対応することができる。
また、上下一対のかご室の重量および上下一対のかご室をかご枠内で上下動させる駆動機構が受ける駆動反力を、それぞれ外枠の各部分に分散して負荷させることができるから、外枠の全体強度を均等に設定して軽量化し、昇降用巻上機の駆動に必要な電力を減少させて省エネルギー化を図ることができる。
さらに、外枠の上下一対のかご室間に位置する部分の左右両端にそれぞれメインロープを接続して外枠を吊り下げるので、外枠の最上部をコンパクトに構成して外枠の上下方向長さを減少させることができるから、建物に設けた昇降路の最上部もコンパクトに形成し、昇降路の容積を減少させて建物のスペース利用効率を向上させることができる。
また、外枠から上側のかご室より上方に位置する部分をなくすことにより、外枠の上下方向長さをより一層減少させ、建物に設けた昇降路の最上部もより一層コンパクトに形成することができる。
また、外枠の上下一対のかご室間に位置する部分の左右両端にそれぞれ滑車を設けるとともに、これらの滑車にメインロープを巻き回して外枠を吊り下げ、かつメインロープの一端を建物に固定するので、巻上機に負荷する重量を半減させることができる。これにより、巻上Wを駆動する電動機の出力トルクを低下させつつ回転数を増加させることにより、巻上機の機械効率を向上させることができる。
また、駆動機構の電動機にバッテリから給電するので、建物側から電力を供給する電送線に大電流を流す必要がない。そして、上下一対のかご室の上下動に伴って駆動機構の電動機から得られる回生電力を用いてバッテリを充電するので、電送線の容量を小さくして軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した側面図。
【図2】図1に示したダブルデッキエレベータの要部を示した正面図。
【図3】第2実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した正面図。
【図4】第3実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した正面図。
【図5】第4実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した正面図。
【図6】第5実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した正面図。
【図7】第6実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した正面図。
【図8】第7実施形態のダブルデッキエレベータの要部を示した斜視図。
【図9】特開昭48−76242号公報に記載のダブルデッキエレベータの要部正面図。
【図10】特開平10−279231号公報に記載のダブルデッキエレベータの要部正面図。
【符号の説明】
1 外枠
2 かご室
3 かご室
4 ガイドローラ
5 昇降装置
6 ガイドシュー
7 パンタグラフ機構
8 駆動機構
10 外枠
11,12 縦梁
13 上梁
14 中間梁
15 下梁
16 案内装置
17 緩衝装置
18,19 カーシーブ
21 上側かご室
22 下側かご室
23 入口
30 支持機構
31,32 回転軸
33,34 バランスプーリ(回転体)
35,36 バランスロープ(索状体)
40 駆動機構
41 ボールねじ軸
42 ブラケット
43 電動機
44 ボールねじナット
50 駆動機構
51 油圧ポンプ
52 油圧シリンダ
53 ピストン
60 駆動機構
61 油圧ポンプ
62,63 油圧シリンダ
64,65 ピストン
70 巻上装置
71 制御機
72 巻上機
73 出力軸
74 トラクションシーブ
75 カップリング
76 延長シャフト
77 トラクションシーブ
80 電力供給装置
81 電動機
82 バッテリ
83 電力制御手段
90 支持機構
91,92 バランスプーリ(回転体)
93,94 回転軸
95,96 バランスロープ(索状体)
97,98 案内プーリ(案内手段)
100 第1実施形態のダブルデッキエレベータ
200 第2実施形態のダブルデッキエレベータ
300 第3実施形態のダブルデッキエレベータ
400 第4実施形態のダブルデッキエレベータ
500 第5実施形態のダブルデッキエレベータ
600 第6実施形態のダブルデッキエレベータ
700 第7実施形態のダブルデッキエレベータ

Claims (21)

  1. 上下一対のかご室が建物の階高の異なる上下二つの階に着床するダブルデッキエレベータであって、
    メインロープに吊り下げられて建物に設けた昇降路内を昇降する外枠と、
    この外枠内にそれぞれ上下動可能に支持された上下一対のかご室と、
    前記外枠に回転自在に支持された回転体、およびこの回転体に巻き付けられて垂下するとともにその一端が上側の前記かご室にかつその他端が下側の前記かご室にそれぞれ接続された索状体を有し、前記上下一対のかご室を釣瓶状に支持する支持機構と、
    前記上下一対のかご室の一方に電動機により回転駆動されるボールねじを用いて駆動力を与えて前記外枠に対して上下動させる駆動機構と、
    を備えることを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  2. 前記回転体を、前記外枠と前記上側のかご室の側面との間の空間内に配置するとともに、水平方向に延びる回転軸の回りに回転自在に前記縦枠で支持したことを特徴とする請求項1に記載のダブルデッキエレベータ。
  3. 前記回転体を、前記上側のかご室が上下動する範囲の外側に配置するとともに、水平方向に延びる回転軸の回りに回転自在に前記縦枠で支持したことを特徴とする請求項1に記載のダブルデッキエレベータ。
  4. 前記回転体を、前記上側のかご室の上方において回転自在に前記外枠で支持するとともに、
    前記回転体に巻き付けられた前記索状体の少なくとも前記上下一対のかご室にそれぞれ接続される部分が上下方向に延びるように案内する索状体案内手段をさらに設けたことを特徴とする請求項1に記載のダブルデッキエレベータ。
  5. 前記駆動機構を、前記上側のかご室と、前記外枠の前記上側のかご室より上方に位置する部分との間に介装したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  6. 前記駆動機構を、前記上側のかご室と、前記外枠の前記上下一対のかご室間に位置する部分との間に介装したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  7. 前記駆動機構を、前記下側のかご室と、前記外枠の前記下側のかご室より下方に位置する部分との間に介装したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  8. 前記駆動機構を、前記上下一対のかご室間に介装したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  9. 前記駆動機構を、前記外枠の上下方向に延びる部分の近傍に配置したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  10. 前記駆動機構は、その軸線回りに回転自在なボールねじ軸と、このボールねじ軸を回転駆動する電動機とを有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  11. 前記駆動機構を、上下方向に伸縮して前記かご室を上下動させるアクチュエータとしたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  12. 前記駆動機構を、複数のリンクとアクチュエータとを組み合わせた、上下方向に作動して前記かご室を上下動させるリンク機構としたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  13. 前記駆動機構を、前記回転体を回転駆動する電動機としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  14. 前記駆動機構を、前記索状体に係合して変位させる変位手段としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  15. 前記索状体をロープとするとともに、前記回転体をシーブとしたことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  16. 前記索状体をチェーンとするとともに、前記回転体をスプロケットとしたことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  17. 巻上機と、
    この巻上機の出力軸の両端にそれぞれ設けた一対のトラクションシーブと、
    これらのトラクションシーブにそれぞれ巻き付けられて昇降させられる2系統のメインロープと、をさらに備えるとともに、
    前記外枠の前記上下一対のかご室間に位置する部分の両端部を、それぞれ前記メインロープで懸架したことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  18. 前記外枠が、前記上側のかご室より上方に位置する部分を有しないことを特徴とする請求項17に記載のダブルデッキエレベータ。
  19. 巻上機と、
    この巻上機によって昇降させられるメインロープと、
    釣合錘と、
    前記外枠の前記上下一対のかご室間に位置する部分の両端部にそれぞれ配設された一対の滑車とをさらに備え、
    前記メインロープは、その一端が建物に固定されて垂下した後、前記一対の滑車間に巻き回されてから上方に延びて前記巻上機に巻き付けられ、次いで前記巻上機から垂下して前記釣合錘を吊り下げた後、再び上方に延びてその他端が建物に固定されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  20. 前記駆動機構に電力を供給する蓄電池と、
    この蓄電池に供給する充電用の電力を制御する電力制御手段と、
    この電力制御手段に建物側から給電する前記外枠に吊り下げられた電送線と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載のダブルデッキエレベータ。
  21. 前記電力制御手段は、前記駆動機構を構成する電動機が回生時に発生する電力を前記蓄電池に充電することを特徴とする請求項20に記載のダブルデッキエレベータ。
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