JP4292266B2 - 熱転写シート、印像記録された硬質樹脂プレート - Google Patents

熱転写シート、印像記録された硬質樹脂プレート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐アルコール性の良い印像が得られる熱転写シートに関する。特に、硬質樹脂プレートに対して、良好な印像が得られ、耐アルコール性の良い印像が得られる熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、硬質樹脂プレートに、硬化性インクで一般の印刷機を使って印刷されたプレートは、電子部品の製造工程で、部品に組み付けられ、部品の管理等に活用されてきた。この製造工程では、部品をアルコールで洗浄する工程がある場合があった。硬質インクで印刷されたものは、アルコールによって印刷インクが消える問題はなかった。印刷機を使って、印刷する方法は、大量に1品種のプレートを印刷して製作するには適していた。しかしながら、生産体制が多品種少量生産へと変遷するなかで臨機に印刷プレートを製作することが困難で多品種少量生産体制に対処できない問題点があった。そこで、熱転写プリンタと熱転写シートを使って、硬質樹脂プレートにオンデマンドに印刷をすることによって、多品種少量生産に対応する印刷プレートの製作が考案された。
【0003】
熱転写シートの製造業者は、従来から、耐アルコール性の良い熱転写シートを、種々提供してきた。例えば、特許文献1には、着色層のバインダに、ポリエステル樹脂のモノマーを特定した樹脂を使用することによって、耐アルコール性がよい熱転写シートが提供された。しかしながら、この熱転写シートによる耐アルコール性は、綿にエチルアルコールをふくませ軽くしぼった後、500g/cm2 の荷重をかけ、印像面を20回擦った後、印像の状態を観察したものであった。被転写体は、PETフィルムであり印像条件としては、熱転写インクが定着し易いものである。しかしながら、この熱転写シートを硬質樹脂プレート、例えば、白色アクリル板に熱転写した印像の耐アルコール性は、綿布にイソプロピルアルコール(以下、IPAとする。)を含浸させて、500g/cm の荷重をかけ、往復1000回、印像面を擦った場合(以下、この試験方法を耐アルコール試験と言う。詳細な試験方法は、実施例に記載の通りである。)、印像は欠けてしまうものであった。(耐アルコール試験で、IPAとエチルアルコールの差は、ほとんどない。)上記の硬化性インクで印刷されたプレートの耐アルコール性は、上記の耐アルコール試験で、1000回以上要求されるものであり、特許文献1の熱転写シートは、実用になるものではなかった。
【0004】
特許文献2、3には、特許文献1と同様に、着色層のバインダに、ポリエステル樹脂の酸価、Tg、Mn(数平均分子量)を特定した樹脂を使用することによって、耐アルコール性がよい熱転写シートが提供された。この熱転写シートでプレートに熱転写した印像は、エッジ部のキレが悪いものであった。この原因は、プレートに熱転写する場合の印加エネルギーが、一般のバーコードプリンタ等の印加エネルギーより高いものであるためと考えられる。印加エネルギーを落として、熱転写すると、印像が満足に形成されず、印像欠けが発生する問題がでるものであった。
【0005】
特許文献4には、着色層が、カーボンブラックとポリエステル樹脂からなるものにおいて、カーボンブラックの分散剤としてマグネシウムキレート化合物を用いて、カーボンブラックの分散性を高め、着色層中にカーボンブラックを多く含有させることによって、耐アルコール性のよい熱転写シートが提供された。しかし、この熱転写シートによるプレートに熱転写された印像は、耐アルコール試験での、1000回の擦りでは、印像欠けが発生して市場の要求品質にこたえることはできなかった。
【0006】
特許文献5には、着色層にバインダとして飽和共重合ポリエステル樹脂を含むと共に、さらにポリエチレンワックスと酸化ポリエチレンワックスの2種類のワックスを含む耐アルコール性のよい熱転写シートが提供された。同特許文献の実施例によれば、この熱転写シートによる印像の耐アルコール性は、エタノールを綿布に含ませて100g/cmの荷重をかけて、印像を擦る試験で、最大回数が350回までが印像が欠けない限界回数であった。よって、この熱転写シートでも、上記の市場の要求品質にこたえることはできなかった。
【0007】
特許文献6では、基材上に、剥離層、保護層、着色層が積層された熱転写シートにおいて、剥離層がポリエチレンワックス対アクリルまたはメタクリル酸エステル重合体からなる剥離層、ワックスとポリエステル樹脂からなる保護層、着色剤とアクリルまたはメタクリル酸エステル重合体からなる着色層を特徴とする耐アルコール性のよい熱転写シートが提供された。この熱転写シートで、硬質樹脂プレートに印像したものの耐アルコール試験をすると、印像は、500回未満の擦りで欠けるものであった。
【0008】
特許文献7には、本発明の被転写体と同じ類のプラスチックカードに印像したものは、耐アルコール性がよいとする熱転写シートが提供された。この熱転写シートは、剥離層に熱硬化性樹脂を30重量%以上含有するものである。この文献の実施例によれば、プラスチックカードに印像したものをエタノールを含ませた綿棒で擦過し、印像が消えるまでの回数を評価している。評価結果は、70回である。この熱転写シートの、耐アルコール試験は、とても1000回まで印像が欠けないという要求品質を満たすものではなかった。
【特許文献1】
特開平7−82147号公報
【特許文献2】
特開200.0243834号公報
【特許文献3】
特開2001−1655号公報
【特許文献4】
特開2002−254829号公報
【特許文献5】
特開2002−264527号公報
【特許文献6】
特開平9−52451号公報
【特許文献7】
特開平9−248973号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の熱転写シートで硬質樹脂カードに印像したものは、耐アルコール試験で1000回の擦過において、印像欠けのないものは、未だ提供されていなかった。本発明は、硬質樹脂プレートに熱転写した印像のエッジ部の切れがよく、その印像の耐アルコール試験では、1000回以上の擦過にも印像が欠けることない、従来の耐アルコール性熱転写シートの性能を遙かに超える超耐アルコール性(以下、本耐アルコール性試験で、1000回以上擦っても印像の欠けのないことを指す。)の熱転写シートを提供するものである。本発明の熱転写シートによって、硬質樹脂プレートに印像されたプレートは、電子部品に貼着され、その製造工程で電子部品と共に、アルコール洗浄、払拭工程で、プレートに印刷された印像は、欠けたり、消えたりすることがないのであり、電子部品の多品種少量生産に対応することを可能とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の熱転写シートおよび印像記録された硬質樹脂プレートによって、前記の課題を解決するものである。
(1)基材の上に、離型層、着色層を積層した熱転写シートにおいて、離型層が、ポリエチレンワックス粒子とTgが50〜110℃の硬質樹脂からなり、離型層中のポリエチレンワックス粒子の平均粒径が、1〜6μmで、含有量が60〜80重量%であり、着色層がポリエステル樹脂とカーボンブラックからなるものであり、下記の要件を満足することを特徴とする熱転写シート。
A:離型層中の前記硬質樹脂成分の層厚みが、0.02〜0.3μmである。
B:前記硬質樹脂として、硬質ビニル系単量体(硬質(メタ)アクリル系単量体や芳香族ビニル系単量体)の単独又は共重合体、エポキシ樹脂、ポリエステル系樹脂などから1種以上選択して主材として用いる。
C:前記着色層のポリエステル樹脂のTgは、70〜80℃の範囲である。
D:前記ポリエチレンワックス粒子が融点110〜130℃の酸化ポリエチレンワックス粒子であって、粒子は、下記の式で表される扁平率の扁平粒子である。
扁平粒子の長径aと短径bの関係が
a÷b>2の関係にある。
(2)前記(1)の熱転写シートと熱転写プリンタを使って、アクリル板、塩ビ板、PET−G板等の硬質樹脂プレートに、印像を形成されたことを特徴とする印像記録された硬質樹脂プレート。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の熱転写シートは、基材の上に離型層、着色層を順次積層したものである。基材としては、厚み2〜6μm程度のポリエステルフィルム等を用いる。基材にサーマルヘッドが接する背面側には、シリコン樹脂等による厚みが0.05〜0.5μm程度の耐熱層を設ける。
【0012】
離型層は、ポリエチレンワックス粒子と硬質樹脂からなる。ポリエチレンワックス粒子としては、ポリエチレンワックス粒子、酸化ポリエチレンワックス粒子、酸変性型ポリエチレンワックス粒子等が挙げられる。これらの中より、1種以上選択して用いる。中でも、酸化ポリエチレンワックス粒子は、硬質樹脂成分のもつ極性基との親和性がよいので、酸化ポリエチレンワックス粒子を用いるのが好ましい。後述するが、ポリエチレンワックス粒子量に対して、硬質樹脂成分の量は、少なく且つ硬質樹脂成分の層厚みは、ポリエチレンワックス粒子の大きさに比べ相対的に小さなものとなっており、基材上にポリエチレンワックス粒子を保持するためには、ポリエチレンワックス粒子と硬質樹脂成分の親和性がよいものが適している。
【0013】
ポリエチレンワックス粒子の融点は、80〜130℃の範囲にすると好ましい。前記範囲未満であると、熱転写した印像の耐アルコール性が低下する傾向になる。よって、ポリエチレンワックス粒子の融点は、前記範囲の中でも130℃に近い温度のものがよい。具体的には、110〜130℃の範囲内のものとするとさらに好ましい。離型層中のポリエチレンワックス粒子の含有量は、60〜80重量%とする。ポリエチレンワックス粒子の含有量が、前記範囲未満であると、エッジ部の切れが悪くなる。前記範囲を超えると転写感度が上がりすぎて、発熱ドット以外の箇所の熱転写層(離型層と着色層)が軟化して、一部転写することにより印像に汚れが発生する。
【0014】
硬質樹脂成分は、ガラス転移温度(Tg)が50〜110℃の硬質樹脂を使用する。Tgが、前記範囲未満であると基材との接着力が高まり転写性が低下する。前記範囲を超えると樹脂の溶融粘度が高くなり印像の切れが低下する。硬質樹脂成分の中としては、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂がある。硬質樹脂成分の中で、熱硬化性樹脂を多くすると熱転写時に印像の切れが悪くなるので、硬質樹脂成分中の熱硬化性樹脂の含有量は、最大50重量%とする。
【0015】
硬質樹脂成分のうち熱可塑性樹脂としては、例えば、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル(VeoVaなど)など)の単独又は共重合体、ハロゲン含有ビニル類(塩化ビニル、塩化ビニリデンなど)の単独又は共重合体(ポリ塩化ビニル,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系樹脂など)、硬質(メタ)アクリル系単量体の単独又は共重合体(ポリメタクリル酸メチル,メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体など),スチレンなどの芳香族ビニル系単量体の単独又は共重合体(ポリスチレン,スチレン−メタクリル酸メチル共重合体,スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体,スチレン−無水マレイン酸共重合体など)、セルロース系樹脂(メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース)、ビニル複素環化合物(例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾールなどのN−ビニル化合物、ビニルピリジンなど)の単独又は共重合体、ポリイソシアネート、ポリカーボネート系樹脂,芳香族性環を有するポリエステル系樹脂芳香族ポリウレタン系樹脂などが例示できる。
【0016】
硬質(メタ)アクリル系単量体には、さらに詳しく述べれば、例えば、メタクリル酸アルキル[例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチルなどのメタクリル酸C1-4 アルキルエステルなど]、シクロアルキル(メタ)アクリレート[例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなど]、アリール(メタ)アクリレート[例えば、フェニル(メタ)アクリレートなど]、アラルキル(メタ)アクリレート[例えば、ベンジル(メタ)アクリレートなど]、(メタ)アクリルアミド類[例えば、(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミドなど]、(メタ)アクリロニトリルなどが含まれる。これらの単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい硬質(メタ)アクリル系単量体は、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸アルキルエステル,アクリルアミドなどが挙げられる。
【0017】
芳香族ビニル単量体には、さらに詳しく述べれば、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−ハロスチレン、アルキル置換スチレン類(ビニルトルエン,p−エチルスチレンなど)、ハロゲン置換スチレン類(クロロスチレンなど)などが含まれる。好ましい芳香族ビニル類には、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン(特にスチレン)が挙げられる。
【0018】
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂などが挙げられる。これらの硬質樹脂成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0019】
これらの硬質樹脂成分の中でも、印像の耐アルコール性の向上と、基材との良好な離型性を併せ持つ好ましい硬質樹脂成分としては、硬質ビニル系単量体(硬質(メタ)アクリル系単量体や芳香族ビニル系単量体など)の単独又は共重合体、エポキシ樹脂、ポリエステル系樹脂などから1種以上選択して用いる。
【0020】
尚、硬質樹脂成分は、熱転写後の印像の最表面に硬質樹脂の被膜となり、耐アルコール性の向上に寄与するものであるので、アルコールに不溶であることは、必須の条件である。
【0023】
ポリエチレンワックス粒子と硬質樹脂成分は、混じり合うことがないので、基材に離型層塗布液を塗布した後の離型層は、図1の層構造となる。ポリエチレンワックス粒子の平均粒径は、1〜6μmとし、好ましくは、1.5〜4.5μmとする。硬質樹脂成分の層厚みは、0.02〜0.3μmとする。つまり、図1で示す、硬質樹脂層の厚みDよりも、ポリエチレンワックス粒子の平均粒径Pが十分大きいものとする。PとDのディメンションをこのような関係にすることで、ポリエチレンワックス粒子は、あたかも硬質樹脂層上に並べられたようになる。図1の形態は、基材に離型層のみと塗布したものの表面を、走査型電子顕微鏡を使った、500倍、2000倍、5000倍の拡大写真で確認できる。
【0024】
図2は、離型層の上に着色層を積層した熱転写シートの断面図であるが、離型層中のポリエチレンワックス粒子は、着色層にくい込んでいる構造となっている。着色層は、後述の通り、バインダとしてポリエステル樹脂からなるものであるが、このバインダは、熱転写時の印像の切れが良くないバインダである。しかし、離型層をこのような構造として、この上に積層された着色層が図2に示すように、着色層内にポリエチレンワックス粒子が内在することによって、熱転写時の印像の切れをよくするものである。熱転写層(離型層と着色層)全体から見ると、ポリエチレンワックス粒子は、基材側に近いところに偏在していることになる。よって、図3に示すように、熱転写された印像の断面は、最上層から硬質樹脂層、ポリエチレンワックス層、着色層の積層構造に近い3層構造となることができる。この構造をとることで、耐アルコール性試験において、まず、硬質樹脂層が、その下層にあるポリエチレンワックス層、着色層を保護する。硬質樹脂層が、破壊され除去された後は、ポリエチレンワックス層が、その下層の着色層を保護する。といったステップで、着色層を保護するものである。本発明の熱転写層は、2層構造であるにもかかわらず、熱転写後の着色層は、あたかも2つの保護層で保護されている構造をとるものである。熱転写後の、この構造が、印像を耐アルコール試験で1000回以上の擦りで欠けさせない性能をもたらすのである。
【0025】
離型層の塗布量は、転写感度を上げるためには、少量であることが望ましい。しかしながら、少量になり過ぎると、ポリエチレンワックス粒子の量も少なくなり、前記の熱転写後の層構造が疑似3層構造がとりにくくなる。そこで、少量の塗布量でも、疑似3層構造を形成するためには、ポリエチレンワックス粒子は、図1で描かれたような扁平な形が好ましい。仮にポリエチレンワックス粒子が、真球状であると、図4に示すように、扁平粒子に比べ粒子が存在する領域が少なくなる。その結果、熱転写後の層構造が疑似3層構造が形成しにくくなるので、耐アルコール性は、扁平粒子に比べ低下することになる。ポリエチレンワックス粒子の扁平率は、図5で示す長径aと短径bの関係が、a÷b>2の関係式であることが、好ましい。さらに、好ましくは、a÷b>3とする。
【0026】
文献5には、着色層のバインダ成分として、ポリエステル樹脂、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックスからなる熱転写シートが公開されている。この場合のワックスの含有は、文献5によれば、耐溶剤性と熱感度・画像精細性を両立させることができるとある。しかしながら、これらのワックスは、着色層の中に均一に点在している形態をとっているものである。したがって、熱転写した印像は、表面側から離型層(一般的な離型層成分で特徴はない。)、着色層の積層構造をとるものの、本発明のように、ポリエチレンワックス層が形成されているものではない。よって、文献5の印像の耐アルコール性は、[従来の技術]の項でも述べたが、とても耐アルコール性試験において、1000回を超えるものではない。
【0027】
ポリエチレンワックス粒子の平均粒径が、前記範囲未満であると、着色層への粒子の食い込みが少なくなって印像のエッジ部の切れが悪くなり、精細な印像が得られない。前記範囲を超えると、ポリエチレンワックス粒子が、基材側に偏在する量が少なくなり、熱転写後に、前記のポリエチレンワックス層の形成が困難になり、耐アルコール性が低下する。ここでの平均粒径は、(株)島津製作所製のレーザ回析式粒度分布測定装置「SALD−1100」で、測定したものである。平均粒径を算出する上での、粒子量の基準(次元)は、体積基準を用いている。
【0028】
硬質樹脂成分の層厚みDが、前記範囲未満であると、離型性が悪くなり、転写性が低下する。また、熱転写後の印像の最表面にくる硬質樹脂層の厚みが少なくなるので、耐アルコール性が低下する。前記範囲を超えると、転写感度が低下して、印像が完全に転写されない。
【0029】
ポリエチレンワックス粒子の製造方法は、ポリエチレンワックスを溶剤中に分散して、微粒子化してもよいし、予め粒子状にしたポリエチレンワックスを溶剤中に投入して、再分散しても良い。この分散液とは別に、硬質樹脂成分を溶剤に溶かした樹脂液を用意して、両者を混合して離型層塗布液を製造する。
【0030】
離型層の塗布量は、0.05〜0.6g/mが好ましい。塗布量が、前記範囲未満であると、離型性能が低下して、印像が精細に形成されない。前記範囲を超えると、転写感度が低下する。
【0031】
本発明で用いるポリエステル樹脂とカーボンブラックからなる着色層は、離型層がなくて、基材上に着色層単層で設けたものであっても、耐アルコール性を備えている。耐アルコール性試験で、言えば、200〜300回程度の擦りぐらいまで、印像の欠けは見られないが、それ以上は、もたないものである。ところが、本発明の離型層の上に着色層を積層したものは、1000回以上さらには、2000回以上の耐アルコール性を得ることができるものである。よって、超耐アルコール性を得るためには、本発明の離型層の成分と構造、及び熱転写層(離型層と熱転写層)の層構造が、重要な要因となっている。
【0032】
着色層は、ポリエステル樹脂とカーボンブラックからなる。ポリエステル樹脂は、多塩基酸と多価アルコールとを用いて、合成されるものである。
【0033】
多塩基酸としては、芳香族多塩基酸、脂肪族多塩基酸、脂環族多塩基酸を挙げることができる。具体的な化合物では、芳香族多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類が挙げられ、脂肪族多塩基酸としては、シュウ酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アイコサン二酸、水添ダイマー酸等の飽和ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ダイマー酸等の不飽和の脂肪族ジカルボン酸類が挙げられる。脂環族多塩基酸としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸及びその無水物、テトラヒドロフタル酸及びその無水物等の脂環族ジカルボン酸類が挙げられる。
【0034】
多価アルコールとしては、炭素数2〜10の脂肪族グリコール、炭素数6〜12の脂環族グリコール、エーテル結合含有グリコール等を挙げることができる。具体的な化合物では、炭素数2〜10の脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール等が挙げられ、炭素数6〜12の脂環族グリコールとしては、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。エーテル結合含有グリコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、さらにはビスフェノール類の2つのフェノール性水酸基にエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドをそれぞれ1〜数モル付加して得られるグリコール類、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0035】
ポリエステル樹脂のTgは好ましい範囲としては、70〜80℃とする。Tgが、前記範囲未満であると、耐アルコール性が低下する。Tgが、前記範囲を超えると、転写感度が低下して、精細な印像を形成することができない。ポリエステル樹脂のMnは、1500〜30000とするのが好ましい。Mnが、前記範囲未満であると、耐アルコール性が低下する。Mnが、前記範囲を超えると、転写感度が低下して、精細な印像を形成することができない。
【0037】
着色剤としては、カーボンブラックを用いる。着色剤にカラーの有機顔料を用いると、カーボンブラックに比べて、耐アルコール性が低下して、耐アルコール性試験で1000回未満の回数で印像が欠けてしまう。着色層中のカーボンブラックの含有量は、45〜65重量%の範囲とする。カーボンブラックの含有量が、前記範囲未満であると、印像のエッジ部の切れが悪くなる。前記範囲を超えると、被転写体に着色層との圧接による汚れが生じる。着色層には、耐アルコール性を低下しない範囲内で、印像の切れをよくしたり、熱転写シートを巻き体にしたときの、ブロッキング防止のために、平均粒径0.1μm以下の体質顔料を加えることができる。体質顔料としては、炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、酸化亜鉛、硫酸バリウム等が挙げられる。
【0038】
離型層と着色層の間に、前記で挙げた硬質樹脂成分を主体とした保護層を設けてもよい。一般的には、このような保護層を設けると、転写感度が下がり、被転写体への着色層の定着が十分でなくなる。そのことによって、耐アルコール性が低下する場合が多い。よって、保護層の導入は、印加エネルギーや印像条件を考慮して設ける必要がある。
【0039】
熱転写シート製造方法においては、まず前記で説明した離型層、着色層の材料を適切な溶剤で分散して、塗布液を製造する。次に各塗布液を、当業界で知られているコーティングマシンで基材の上に塗布、乾燥して、2つの層を積層することによって、得ることができる。
【0040】
被転写体は、その表面が、極性基を持った樹脂層であれば、特に限定するものではない。例えば、被転写体としては、硬質樹脂プレート、軟質樹脂プレート、樹脂フィルム、樹脂を上質紙等にコートしたコート紙等が挙げられる。
【0041】
しかし、本発明の目的の第1にくる超耐アルコール性を有する印像を形成できる被転写体としては、硬質樹脂プレートが挙げられる。硬質樹脂プレートは、厚みが0.5〜4mm程度の樹脂でできたプレートを指す。硬質樹脂プレートは、樹脂を加熱溶融しながら、押し出し成形してプレート状に形成したものである。このような、硬質樹脂プレートとしては、アクリル板、塩ビ板、PET−G板(環境対応板)、ABS板、ポリアセタール板、ナイロン板、ポリカーボネート板、ポリサルホン板、ポリスチレン板、フェノール板、フェノキシ板等が挙げられる。これらの中でも、電子部品の製造工程で、使用される硬質樹脂プレートとしては、アクリル板、塩ビ板がよく使用されている。近年においては、環境対応から塩ビ板に代わってPET−G板が使用されるようになってきた。本発明の熱転写シートによって、アクリル板、塩ビ板、PET−G板はもとより、前記の硬質樹脂板上に、形成された印像は、いずれも、超耐アルコール性を有し、印像のきれがよいものである。
【0042】
電子部品の製造工程で使用される硬質樹脂プレートは、一般には、白色の顔料が含有された白色プレートである。白色プレート或いは、他のカラープレートであっても、本発明の熱転写シートで形成された印像の耐アルコール性等の性能はなんら変わるものではない。
【0043】
【実施例】
以下に、詳細に実施例を説明する。
厚み4.5μmのPETに、0.2μm厚みのシリコン系樹脂の耐熱層を設けた。耐熱層の反対面に、表1の実施例1〜3,比較例1〜5の離型層塗布液を、表中の塗布量になるように塗布した。次に、下記の着色層塗布液を厚み1.0μmになるようそれぞれの離型層上に塗布して熱転写シートを製作した。比較例6は、離型層を設けないで、基材の上に直接、同じ着色層塗布液を厚み1.0μmになるように塗布した。
[着色層塗布液]
ポリエステル樹脂 8.4重量部
(Mn=20000、Tg=75℃)
カーボンブラック 11.4重量部
分散剤 0.8重量部
トリオール/MEK=6/4 79.4重量部
【0044】
【表1】
表1.離型層塗 (重量部)
Figure 0004292266
【0045】
それぞれの熱転写シートを下記の条件にて、硬質樹脂プレートに、熱転写して印像を形成した。
熱転写プリンタ:キヤノンNTC製 MARK300
硬質樹脂プレート:白色アクリル板(厚み3mm、40×70mm)
印像パターン:11ポイント文字
印像が形成された白色アクリル板を、下記の評価方法によって評価した。評価結果は、表2の通りであった。
【0046】
▲1▼耐アルコール性
アトラスエレクトリックデバイス社製の A.A.T.C.C.クロックメータ試験機 モデル CM−5 を使って、17枚重ねの綿布にIPAを含浸させて、500g/cm の荷重をかけ、100mm/秒の速度で1秒間で1往復した時を1回として、印像面を擦って、印像が欠けた時の回数を測定した。IPAは、試験中の綿布が乾燥しないように、適宜、滴下して含浸状態を保った。
【0047】
▲2▼印像の切れ性
印像のエッジ部の切れを目視で評価した。
○:切れ性が良好である。
×:切れ性が悪い。
【0048】
【表2】
表2 評価結果
Figure 0004292266
【0049】
【発明の効果】
本発明の熱転写シートで、硬質樹脂プレート上に熱転写された印像は、エッジ部の切れがよく、耐アルコール性試験では、1000回以上の耐久性をもつものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材上に離型層が設けられた図。
【図2】離型層上に着色層を設けられた図。
【図3】被転写体に熱転写された熱転写層。
【図4】基材上に、真球状のポリエチレンワックス粒子を使った離型層が設けられた図。
【図5】ポリエチレンワックス粒子の長径と短径を示す図。
【符号の説明】
1.基材
2.硬質樹脂層
3.ポリエチレンワックス粒子
3−1.真球状のポリエチレンワックス粒子
4.着色層
5.被転写体
6.ポリエチレンワックス層
7.離型層

Claims (2)

  1. 基材の上に、離型層、着色層を積層した熱転写シートにおいて、離型層が、ポリエチレンワックス粒子とTgが50〜110℃の硬質樹脂からなり、離型層中のポリエチレンワックス粒子の平均粒径が、1〜6μmで、含有量が60〜80重量%であり、着色層がポリエステル樹脂とカーボンブラックからなるものであり、下記の要件を満足することを特徴とする熱転写シート。
    A:離型層中の前記硬質樹脂成分の層厚みが、0.02〜0.3μmである。
    B:前記硬質樹脂として、硬質ビニル系単量体(硬質(メタ)アクリル系単量体や芳香族ビニル系単量体)の単独又は共重合体、エポキシ樹脂、ポリエステル系樹脂などから1種以上選択して主材として用いる。
    C:前記着色層のポリエステル樹脂のTgは、70〜80℃の範囲である。
    D:前記ポリエチレンワックス粒子が融点110〜130℃の酸化ポリエチレンワックス粒子であって、粒子は、下記の式で表される扁平率の扁平粒子である。
    扁平粒子の長径aと短径bの関係が
    a÷b>2の関係にある。
  2. 請求項1の熱転写シートと熱転写プリンタを使って、アクリル板、塩ビ板、PET−G板等の硬質樹脂プレートに、印像を形成されたことを特徴とする印像記録された硬質樹脂プレート。
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