JP4275372B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗用車に用いて好適な空気入りタイヤに関し、特に偏摩耗を抑制する技術を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に空気入りタイヤでは、車両に装着されて装着の内側となる部分の摩耗に関しては、前輪で問題になる場合が多い。これはもともとの車両設定がネガティブキャンバーであったり、トーアウトであるものが比較的多いことに加えて、制動時に前輪の荷重が増加し、前輪のアライメントがネガティブキャンバーでかつトーアウトに増加することが大きな要因となっている。
ネガティブキャンバーの場合、装着内側となるショルダー部の接地長が、外側の接地長よりも長くなるので、この状態でトーインもしくはトーアウトの微小なスリップ角が加わった場合、タイヤの横ずれが大きくなって、装着内側となるショルダー部が横力を余計に負担することになり、これが装着内側となるショルダー部が外側のショルダー部に対してより多く摩耗する偏摩耗の要因となる。
【0003】
また、装着内側となるショルダー部の縦たわみが外側のショルダー部よりも大きくなるので、幅が広がり、その幅が広がった領域が引きずられて制動方向の力を受けこれも偏摩耗の要因となる。
しかも装着内側となるショルダー部は、外側のショルダー部に較べて撓みが大きく回転半径が小さくなるので、引きずられて制動方向の力を受ける。この力の負担は接地端に近い領域ほど大きくなり、偏摩耗核はこの領域に発生しやすい。
このようにして装着内側となるショルダー部に発生する偏摩耗は、車両への装着状態においては見えにくく、運転者が気づきにくいので、適切な処置をしないままに放置した場合には偏摩耗が進展して、最悪の場合、タイヤバースト等の故障の原因ともなるおそれがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、このような問題を解決するべく、本発明者は、特開2001−354010において、装着内側のショルダー部の周方向剛性を、装着側のショルダー部の周方向剛性よりも大きくしたタイヤを提案した。これによれば、ネガティブキャンバーをつけた場合において、装着内側の制動方向のせん断力を小さくして、装着内側のショルダー部分の偏摩耗を抑制することができ
【0005】
本発明は、この従来技術をさらに改良したものであり、より効果的に、装着されて内側となる側のショルダー部分の偏摩耗を抑制できる空気入りタイヤを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッドに、その周方向に連続して延びる少なくとも二本の周溝を設け、それらの周溝により区画される陸部列のうち、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列に周溝から独立した、最大深さが周溝の深さの1/3以上である複数の孔を設け、その陸部列の幅方向中心を通る線に対して幅方向端側の陸部列部分の凹部容積、幅方向中心を通る線の幅方向内側の陸部列部分の凹部容積より大きくし、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列の周方向剛性を、車両に装着されて外側となる幅方向端側の陸部列の周方向剛性よりも大きくしてなる。
【0007】
ここで周方向剛性とは、陸部の周方向長さをa、幅方向長さをb、半径方向の厚みをt、ヤング率をEとすると、G=(a×b×E)/(3×t×(1+1/3(t/a)))で計算されるものである。
また、凹部容積とは、幅方向端側及び内側のそれぞれの陸部列部分内の周溝、横溝、孔の全ての容積をタイヤの全周にわたって積算したものである。
さらに、周溝とは、トレッド幅の2.5%以上の幅を持つタイヤ周方向に延びる溝である。
【0008】
ここで、トレッド幅とは、タイヤを適用リムに装着するとともに、規定の空気圧を充填し、そこに最大負荷能力に対応する質量を負荷したときの接地幅をいうものとする。ここで適用リムとは下記の規格に規定されたリムをいい、最大負荷能力とは、下記の規格でタイヤに負荷することが許される最大の質量をいい、規定の空気圧とは、下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいう。
そして規格とは、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では”The Tire and Rim Association Inc.のYear Book”であり、欧州では”The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の”JATMA Year Book”である。
【0009】
装着内側の幅方向端側の陸部列の周方向剛性を、装着外側の幅方向端側陸部列の周方向剛性よりも大きくすることにより、ネガティブキャンバーが付与された場合に、装着内側の幅方向端側の陸部列の回転半径が、装着外側の幅方向端側の陸部列の回転半径に較べて小さくなって、装着内側の幅方向端側の陸部列が、装着外側のショルダー部に対して相対的に車両進行方向とは逆の、つまり制動方向の力を受け、偏摩耗が発生することを防止することができる。
【0010】
また、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列に周溝から独立した、最大深さが周溝の深さの1/3以上である複数の孔を設けることにより、孔を設けた領域のせん断剛性を低減させて、横力が増えた場合にはこの領域での横力の負担を小さくして、横力に対する反力の発生を抑制し、また、この領域が制動方向に引きずられた場合にも、制動方向の力に対する反力の発生を抑制して、偏摩耗の発生を抑制することができる。また、孔の最大深さを、周溝の深さの1/3以上とすることにより、タイヤの摩耗が進展した場合でも、複数の孔を設けることによる偏摩耗の発生の抑制効果を確保することができる。
さらに、凹部容積を装着内側の陸部列の中心線より幅方向外側の陸部列部分で、中心線より幅方向内側の陸部列部分より大きくすることで、偏摩耗の発生しやすい幅方向外側で、偏摩耗の抑制効果を高めることができる。
【0011】
また、好ましくは、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列を、細幅周溝により幅方向外側の陸部列部分と幅方向内側の陸部列部分とに分割して、その幅方向外側の陸部列部分の幅を、幅方向内側の陸部列部分の幅よりも狭くするとともに、トレッド幅の1/10以下とする。
【0012】
これによれば、もっとも偏摩耗が発生しやすい接地端近傍の陸部部分を陸部列から分離して、それより内側の陸部列への摩耗の進展を抑制することができる。ここで幅方向外側の陸部列部分の幅を、幅方向内側の陸部列部分の幅よりも狭く、トレッド幅の1/10以下とすることにより、偏摩耗体積を減らし外観を良好に保つことができる。
ここで、細幅周溝とは、トレッド幅の2.5%未満の幅を持つタイヤ周方向に延びる溝である。
【0013】
さらに好ましくは、幅方向外側の陸部列部分の外側面の、タイヤ幅方向の断面内における外輪郭形状の曲率中心のうちの少なくとも一つを、その輪郭線の外側に位置させる一方、幅方向内側の陸部列部分の外輪郭形状の曲率中心を、その輪郭線の内側に位置させる。
【0014】
これによれば、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列内の、幅方向外側の陸部列部分の偏摩耗体積を減らし、外観を良好に保つことができる。
【0015】
ここで、細幅周溝の幅を、溝底からトレッド表面側にむかって漸次広くすることが好ましい。
【0016】
これによれば、細幅周溝が路面上の小石等の異物をかみこんだ場合でも、その異物を外れやすくして、異物を抱き込んだまま走行することにより、偏摩耗核が幅方向内側の陸部列部分に発生することを防止することができる。
ここで、細幅周溝は装着内側のみに配置するのが好ましい。装着外側に配置すると、横力の影響が大きいので、周溝の幅方向外側の陸部列が、それより幅方向内側の陸部列へ摩耗が進展することを抑制する効果を発揮することができず、その幅方向内側の陸部列に直接偏摩耗が発生してしまうからである。
【0017】
さらに、タイヤの最大負荷能力の70%以上の負荷の作用下で、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列の、複数の孔を配置された領域の少なくとも一部が接地するようにトレッドを構成することが好ましい。
【0018】
これによれば、例えばFF車の制動時の後輪のように、前輪に比して後輪荷重が小さくなり接地幅が小さくなる場合でも、装着内側の幅方向端側の陸部列に孔を設けることによる偏摩耗の発生および進展の抑制の効果を担保することができる。
ここで、最大負荷能力とは、JATMA、ETRTO、TRA等の規定の条件下でタイヤの負荷することが許される最大の荷重を言う。
【0019】
さらに好ましくは、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて孔の開口寸法を大きくする。
【0020】
これによれば、前述した孔を設けることによる、偏摩耗の発生および進展の抑制の効果を、横力や制動力の負担が大きい接地端に近づくにつれて大きくすることができる。また、偏摩耗の抑制に対し効果的な領域に孔を配置して、それ以外の部分になるべく配置しないようにする事により、それ以外の部分では操縦安定性やトレッド耐久性を良好に保つことが可能となる。
【0021】
またここで、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて複数の孔相互間の間隔を小とすることが好ましい。
【0022】
これによっても、偏摩耗の抑制効果を、接地端近傍で大きくすることができ、偏摩耗の抑制に対して効果的な領域のみに孔を配置して、その他の部分の操縦安定性やトレッド耐久性を良好に保つことができる。
【0023】
さらに好ましくは、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて孔の深さを深くする。
【0024】
これによっても、偏摩耗の抑制効果を、接地端近傍で大きくすることができ、偏摩耗の抑制に対して効果的な領域のみに孔を配置して、その他の部分の操縦安定性やトレッド耐久性を良好に保つことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。タイヤの内部構造は、一般的なラジアルタイヤのそれと同様であるので、ここでは図示を省略する。トレッド1に、その周方向に連続して延びる少なくとも二本、図では三本の周溝2を設け、それらの周溝2により区画される陸部列のうち、車両に装着されて内側となる幅方向端側の、陸部列3と、車両に装着されて外側となる幅方向端側の陸部列4とのうち、陸部列4には横溝5を設け、陸部列3の周方向剛性を陸部列4の周方向剛性より大きくなるようにし、三本の周溝間に区画される他の二列の陸部列6、7のそれぞれにも、それぞれ横溝8、9を設けられる。
さらに、陸部列3に、周溝2から独立した複数の孔10を設け、陸部列3の中心線Ciより幅方向外側の陸部列部分の凹部容積を、その中心線の幅方向内側の陸部列部分の凹部容積よりも大きくする。
【0026】
これによれば、陸部列3の周方向剛性を、陸部列4の周方向剛性よりも大きくすることにより、陸部列3が接地面内で圧縮変形されて、接地長さが長くなり、横溝が縮んで、回転半径が小さくなって、回転半径の大きい陸部列4側のショルダー部に対して、車両進行方向とは逆方向側の力つまり制動方向の力を受け、偏摩耗が発生することを防止することができる。
また、陸部列3の、横溝本数を低減することにより、周方向の幾何学的な不連続部分を少なくして、周方向の不均一摩耗であるヒールアンドトウ摩耗をも抑制することができる。
【0027】
また、三本の周溝2により、陸部列3、4より幅方向内側に区画される二列の陸部列6、7にも、それぞれ横溝8、9を設けることにより、それらの溝縁を制動力および駆動力の増加に有効に寄与させることができ、併せて、トレッド中央域の排水性能を向上することができる。
【0028】
これらの孔10は、それらを設けた領域のせん断剛性を低減させて、横力に対するこの領域の負担を小さくして、反力の発生を抑制し、また、この領域が制動方向に引きずられた場合にも、制動力に対する反力の発生を抑制して、偏摩耗の発生を抑制することができる。
【0029】
また、孔10の最大深さを、周溝2の深さの1/3以上とすることにより、タイヤの摩耗が進展した場合でも、複数の孔10を設けることによる偏摩耗の発生の抑制効果を確保することができる。
さらに、凹部容積を装着内側の陸部列の中心線Ciより幅方向外側の陸部列部分で、中心線Ciより幅方向内側の陸部列部分より大きくすることで、偏摩耗の発生しやすい幅方向外側で、偏摩耗の抑制効果を高めることができる。
【0030】
また、好ましくは、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列3を、細幅周溝11により幅方向外側の陸部列部分12と幅方向内側の陸部列部分13とに分割して、その幅方向外側の陸部列部分12の幅wを、幅方向内側の陸部列部分13の幅w0よりも狭くするとともに、トレッド幅Wの1/10以下とする。
【0031】
これによれば、もっとも偏摩耗が発生しやすい接地端近傍の幅方向外側の陸部列部分12を分離して、それより内側の陸部列部分13への摩耗の進展を抑制することができる。また、幅方向外側の陸部列部分12の幅wを、幅方向内側の陸部列部分13の幅w0よりも狭くかつ、トレッド幅Wの1/10以下とすることにより、偏摩耗体積を減らし外観を良好に保つことができる。
【0032】
さらに好ましくは、図2に示すように、幅方向外側の陸部列部分12の外側面、タイヤ幅方向の断面内における外輪郭形状の少なくとも一方の曲率中心C1を、その輪郭線S1の外側に位置させる一方、幅方向内側の陸部列部分13の外輪郭形状の曲率中心C2を、その輪郭線S2の内側に位置させてなる。
【0033】
これによれば、もっとも偏摩耗が発生しやすい接地端近傍の幅方向外側の陸部列部分12の偏摩耗体積を一層減らして、外観を良好に保つことができる。
【0034】
ここで、細幅周溝11の幅w10は、図2に示すように、溝底からトレッド表面側にむかって漸次広くすることが好ましい。
【0035】
これによれば、細幅周溝11が路面上の小石等の異物をかみこんだ場合でも、その異物を外れやすくして、異物を抱き込んだまま走行することにより、偏摩耗核が幅方向内側の陸部列部分13に発生することを防止することができる。
【0036】
さらに、タイヤの最大負荷能力の70%以上の負荷の作用下で、装着内側の陸部列3の幅方向内側の陸部列部分13の、複数の孔10を配置された領域の少なくとも一部が接地するようにトレッドを構成することが好ましい。
【0037】
これによれば、例えばFF車の後輪のように、前輪に比して低荷重となり接地幅が小さくなる場合でも、前述した複数の孔10の形成領域を接地させることによって偏摩耗の発生および進展の抑制の効果を担保することができる。
【0038】
さらに好ましくは、装着内側の陸部列3の幅方向内側の陸部列部分13において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて孔10の開口寸法Rを大きくする。
【0039】
これによれば、前述した複数の孔10を設けることによる、偏摩耗の発生および進展の抑制の効果を、横力や制動力の負担が大きい接地端に近づくにつれて大きくすることができる。また、偏摩耗の抑制に対し効果的な領域に孔10を配置して、それ以外の部分になるべく配置しないようにする事により、それ以外の部分で操縦安定性やトレッド耐久性を良好に保つことが可能となる。
【0040】
また好ましくは、装着内側の陸部列3の幅方向内側の陸部列部分13において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて複数の孔10相互間の間隔Qを小とする。
【0041】
これによっても、偏摩耗の抑制効果を、接地端近傍で大きくすることができ、偏摩耗の抑制に対し効果的な領域のみに複数の孔を配置して、操縦安定性やトレッド耐久性を良好に保つことができる。
【0042】
また好ましくは、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて孔10の深さを深くする。
【0043】
これによっても、偏摩耗の抑制効果を、接地端近傍で大きくすることができ、偏摩耗の抑制に対し効果的な領域のみに複数の孔10を配置して、操縦安定性やトレッド耐久性を良好に保つことができる。
【0044】
【実施例】
本発明の一実施形態たる空気入りタイヤの、偏摩耗の抑制性能を評価する目的で、サイズが205/65 R15の、二種類の実施例タイヤと、五種類の比較例タイヤとを、呼びが6J×15のリムに装着して、タイヤへの充填空気圧を220kPaとし、テスト車両に装着し、3万km走行した後、装着内側のトレッド部の摩耗を測定し、偏摩耗の抑制性能の評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例1のトレッドパターンは、図1に示すように、トレッド1に、その周方向に連続して延びる少なくとも二本、図では三本の周溝2を設け、それらの周溝2により区画される陸部列のうち、車両に装着されて内側となる幅方向端側の、陸部列3と、車両に装着されて外側となる幅方向端側の陸部列4とのうち、陸部列4には横溝5を設け、陸部列3の周方向剛性を陸部列4の周方向剛性より大きくなるようにし、三本の周溝間に区画される他の二列の陸部列6、7のそれぞれにも、それぞれ横溝8、9を設けられ、陸部列3に、周溝2から独立した複数の孔10を設け、陸部列3の中心線Ciより幅方向外側の陸部列部分の凹部容積を、その中心線の幅方向内側の陸部列部分の凹部容積よりも大きくし、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列3を、細幅周溝1により幅方向外側の陸部列部分1と幅方向内側の陸部列部分1とに分割して、その幅方向外側の陸部列部分1の幅を、幅方向内側の陸部列部分1の幅よりも狭く、トレッド幅の1/10以下としてなる。
【0045】
細幅周溝1の深さは5.0mm、溝底での幅は1.5mm、トレッド表面での幅は3.0mmとしている。また、陸部列部分1の幅は2mm、陸部列部分1の幅は18mmとしている。
車両に装着されて内側となる陸部列の、幅方向内側の陸部列部分13に、周溝2および細幅周溝1から独立した複数の孔1を設ける。複数の孔1は二列の孔列からなり、幅方向外側の孔は、直径は2.5mm、深さは6mm、中心間距離は7.5mmとし、幅方向内側の孔は、直径は1.5mm、深さは6mm、中心間距離は7.5mmとしている。
【0046】
実施例2のトレッドパターンは、図3に示すように、実施例1を基本とし、細幅周溝を設けず、その位置に、直径が2.5mm、深さは6mm、中心間距離は7.5mmの孔列を設けたものである。
比較例1のトレッドパターンは、図4に示すように、装着外側の幅方向外側となる陸部列には横溝を設けず、装着内側の幅方向外側となる陸部列に横溝を設けたものである。
比較例2のトレッドパターンは、図5に示すように、実施例1に示すトレッドパターンを装着外側と内側とで逆としたものである。
比較例3のトレッドパターンは、図6に示すように、実施例1を基本とし、幅方向外側の陸部列部分12の幅を14mm、幅方向内側の陸部列部分13の幅を6mmとし、陸部列部分13に、直径が2.5mm、深さは6mm、中心間距離は7.5mmの孔列を設けたものである。
比較例4のトレッドパターンは、図7に示すように、実施例1を基本とし、細幅周溝を設けず、直径が3.0mm、深さは6mm、中心間距離は7.5mmの孔列と、直径が2.0mm、深さは6mm、中心間距離は7.5mmの孔列と、直径が1.0mm、深さは6mm、中心間距離は7.5mmの孔列とを、幅方向内側からこの順番にて設けたものである。
比較例5のトレッドパターンは、図8に示すように、実施例1を基本とし、複数の孔を設けないものである。
性能評価は、比較例タイヤ1をコントロールタイヤとして、100点満点で評価した。数値は小さいほど良好であることを示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004275372
【0048】
表1において、比較例タイヤ1と実施例タイヤ1とを比較すると、実施例タイヤ1は、比較例タイヤ1に較べ、大幅に、車両に装着されて内側となる陸部列の偏摩耗を防止できていることが分かる。
比較例タイヤ1と比較例タイヤ2とを比較すると、車両に装着されて外側となる陸部列の横溝成分を小さくし、細幅周溝を設けて幅方向内側と外側との陸部列部分に分離して、孔を設けると、旋回時の横力を負担しきれず、偏摩耗抑制性能はかえって悪くなる事がわかる。この場合、細幅周溝の外側の陸部列が横力に対しては機能せず、内側陸部列に偏摩耗が発生するため、外観も悪くなる。
【0049】
実施例タイヤ1と比較例タイヤ5とを比較すると、幅方向内側の陸部列部分に孔を設けることにより、偏摩耗をさらに抑制できていることが分かる。
実施例タイヤ1と実施例タイヤ2とを比較すると、細幅周溝により車両に装着されて内側となる陸部列を幅方向外側と内側に分離することにより、偏摩耗をさらに抑制することができることが分かる。
実施例タイヤ1と比較例タイヤ3とを比較すると、幅方向外側の陸部列部分の幅が大きすぎると、偏摩耗の抑制効果が小さいことが分かる。
実施例タイヤ2と比較例タイヤ4とを比較すると、孔の配列は、幅方向外側の孔の直径を大きくするほうが、偏摩耗を抑制するに際し効果的であることが分かる。
【0050】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、トレッドに、その周方向に連続して延びる少なくとも二本の周溝を設け、それらの周溝により区画される陸部列のうち、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列に周溝から独立した、最大深さが周溝の深さの1/3以上である複数の孔を設け、その陸部列の幅方向中心を通る線に対して幅方向端側の陸部列部分の凹部容積、幅方向中心を通る線の幅方向内側の陸部列部分の凹部容積より大きくし、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列の周方向剛性を、車両に装着されて外側となる幅方向端側の陸部列の周方向剛性よりも大きくすることにより、装着内側の幅方向端側の陸部列の回転半径が、装着外側の幅方向外側の陸部列の回転半径に較べて小さくなって、装着内側の幅方向端側の陸部列が回転半径の大きい装着外側の幅方向端側の陸部列に対して車両進行方向とは逆方向の力、つまり制動方向の力を受け、偏摩耗が発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。
【図2】本発明のトレッドパターンの一部を示す幅方向断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。
【図4】比較例タイヤの形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。
【図5】比較例タイヤの他の形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。
【図6】比較例タイヤの他の形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。
【図7】比較例タイヤの他の形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。
【図8】比較例タイヤの他の形態を、車両への装着姿勢のタイヤの正面視で示すトレッドパターンの展開図である。
【符号の説明】
1 トレッド部
2 周溝
3 陸部列(装着内側)
4 陸部列(装着外側)
5 横溝
6 陸部列
7 陸部列
8 横溝
9 横溝
10 孔
11 細幅周溝
12 陸部列部分(幅方向外側)
13 陸部列部分(幅方向内側)

Claims (8)

  1. トレッドに、その周方向に連続して延びる少なくとも二本の周溝を設け、それらの周溝により区画される陸部列のうち、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列に周溝から独立した、最大深さが周溝の深さの1/3以上である複数の孔を設け、その陸部列の幅方向中心を通る線に対して幅方向端側の陸部列部分の凹部容積、幅方向中心を通る線の幅方向内側の陸部列部分の凹部容積より大きくし、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列の周方向剛性を、車両に装着されて外側となる幅方向端側の陸部列の周方向剛性よりも大きくしてなる空気入りタイヤ。
  2. 車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列を、細幅周溝により幅方向外側の陸部列部分と幅方向内側の陸部列部分とに分割して、その幅方向外側の陸部列部分の幅を、幅方向内側の陸部列部分の幅よりも狭くするとともに、トレッド幅の1/10以下としてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 幅方向外側の陸部列部分の外側面の、タイヤ幅方向の断面内における外輪郭形状の曲率中心のうちの少なくとも一つを、その輪郭線の外側に位置させる一方、幅方向内側の陸部列部分の外輪郭形状の曲率中心を、その輪郭線の内側に位置させてなる請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 細幅周溝の幅を、溝底からトレッド表面側にむかって漸次広くしてなる請求項2〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤの最大負荷能力の70%以上の負荷の作用下で、車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列の、複数の孔を配置された領域の少なくとも一部が接地するようにトレッドを構成してなる請求項1〜4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて孔の開口寸法を大きくしてなる請求項1〜5のいずれかにに記載の空気入りタイヤ。
  7. 車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて複数の孔相互間の間隔を小としてなる請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 車両に装着されて内側となる幅方向端側の陸部列において、タイヤ赤道線から遠ざかるにつれて孔の深さを深くしてなる請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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