JP4269958B2 - 透明着色膜付きガラス - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用ガラス、建材用ガラス等に応用できる、意匠性に優れかつ高耐久な透明着色ガラスに関する。特に、強化処理が施されたガラスに有用である。
近年、車両用ガラスや建築用ガラスでは透明性を保持して着色可能な意匠性が高いガラスが求められている。また、車両用ガラスや建築用ガラスでは、安全性や視界を確保するため、可視光透過率が高いことが要求されることが多い。また、自動車用ガラスにおいては内装材に対する弊害などの問題から紫外線遮蔽が要求される。
これまで、基板上にさまざまな機能を付与させるために、金属酸化物被膜を形成させる手法が数多く提案されている。現在、多用されている被膜形成方法としては、真空蒸着やスパッタリング、CVD等の乾式法や、ゾルゲル法、スプレー熱分解等の湿式法などがある。このうち、湿式法による金属酸化物の成膜は、安価に成膜できる点で有利である。湿式法による金属酸化物の代表的な形成方法にゾルゲル法と呼ばれる方法がある。これは金属のアルコキシドを加水分解させ、溶液中でメタロキサン結合(M−O−M)を形成させてゾル化し、塗布、加熱を行うことにより成膜する方法である。
その中で、ガラス表面への着色はこれまでにも数多く提案されており、たとえば、テトラアルコキシシラン等の金属アルコキシドに金コロイドを分散させ、その吸収による着色(特許文献1参照。)や、金コロイドと他の顔料を併用した方法等がある。これにより、色調変化を可能とし、分散剤を選択することにより均一な膜としている(特許文献2参照。)が、高価な金コロイドを着色剤として含有している点より、経済的観点から実用性という点では不十分であった。
一方、Cu,Fe,Mnの酸化物からなる複合酸化物の顔料によるグレー着色も提案されている(特許文献3、特許文献4参照。)が、反射光での干渉による色調については触れられていない。また、干渉光の意匠性を高めるためには高屈折率材料であるTi酸化物による膜を作製することによって反射率を高めることが望まれる。しかし、Ti酸化物の干渉膜においてニュートラルな反射光以外の干渉色を得るためには、クラックが生じる問題点があった。
特開平11−349351号公報 特開2002−161237号公報 特開平9−30836号公報 特開2000−281384号公報
本発明は前記問題点に鑑み、膜のクラックを抑制し、透過率高く、非膜面側の反射率が高く、紫外線透過率が低く、非膜面反射色がブルーであり、透過色がグレーである色調を持った着色膜付きガラス提供する。また、安価な材料で構成される前記着色膜付きガラス提供する。さらに、前記着色膜付きガラスを安価に製造できる着色膜付きガラス製造方法を提供する。
本発明は、すなわち下記〔1〕〜〔10〕を提供する。
〔1〕
ガラス基板上に、
平均粒子径100nm以下であるコバルトブルー微粒子顔料と平均粒子径100nm以下の黒色系無機顔料とが酸化ケイ素を含むマトリクス中に分散された0.05〜2μmの膜厚の第1層被膜と、
CeとTiとを含む酸化物からなる0.1〜1μmの膜厚の第2層被膜とが、ガラス基板側からこの順に積層され、
コバルトブルー微粒子顔料が、CoとAlとを含む酸化物からなる微粒子からなり、
前記黒色系無機顔料が、Cu、Fe、Mn、Co及びCrからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物の微粒子からなり、
前記第1層被膜は、前記マトリクス中に、[コバルトブルー微粒子顔料+黒色系無機顔料]/[マトリクス]の質量比が10/0.5〜10/20の比率で顔料が分散された膜であることを特徴とする着色膜付きガラス。
〔2〕
第1層被膜中のマトリクスが酸化ケイ素からなることを特徴とする〔1〕に記載の着色膜付きガラス。
〔3〕
JIS−Z8722(2000年)に定められる第1層被膜中の顔料の存在比が、質量比で[コバルトブルー微粒子顔料]/[黒色系無機顔料]=50/50〜99/1である〔1〕及び〔2〕に記載の着色膜付きガラス。
〔4〕
第2層被膜中のCe酸化物、Ti酸化物の存在比が、質量比で [Ce酸化物]/[Ti酸化物]=90/10〜50/50である〔1〕〜〔3〕に記載の着色膜付きガラス。
〔5〕
JIS−R3106(1998年)に定められる可視光透過率が70%以上であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕いずれか1項に記載の着色膜付きガラス。
〔6〕
400nm〜780nmでの反射率の極大値が20%以上であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕に記載の着色膜付きガラス。
〔7〕
反射率が極大を迎える波長が430nm〜500nmであることを特徴とする〔1〕〜〔6〕に記載の着色膜付きガラス。
〔8〕
JIS−Z8722(2000年)に定められるCIE色度座標において、C光源、2度視野による透過色調xが(0.3050〜0.3200)yが(0.3100〜0.3232)の範囲にあることを特徴とする〔1〕〜〔7〕に記載の着色膜付きガラス。
〔9〕
コバルトブルー微粒子顔料、黒色系無機顔料の少なくともいずれかの顔料が、ガラスマトリクス中で結晶化させた後、ガラスマトリクス成分を除去する製法によって得られる顔料であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕に記載の着色膜付きガラス。
〔10〕
平均粒子径100nm以下であるコバルトブルー微粒子顔料及び平均粒子径100nm以下のCu、Fe、Mn、Co及びCrから選ばれる少なくとも一種の金属元素を含む酸化物微粒子からなる黒色系無機顔料と、加熱により酸化ケイ素となる有機ケイ素化合物とを含む塗布液を基板上に塗布して硬化させて下層被膜を形成させ、該膜上に加熱によりCe、Tiの酸化物になる組成物を塗布して上層被膜とした後に基板温度200℃〜750℃で熱処理することにより、第1層被膜、第2層被膜形成することを特徴とする〔1〕〜〔9〕に記載の着色膜付きガラスの製造方法。
本発明により、被覆された膜のクラックを抑制し、透過率が高く、非膜面側の反射率が高く、紫外線透過率が低い反射色がブルー調で、透過色がグレー調であり意匠性に優れる着色膜付きガラスを提供できる。さらに、使用する顔料が安価なもので構成することができる。また、前記着色膜付きガラスを安価に製造することができる。
本発明は、基板上に平均粒子径100nm以下であるコバルトブルー微粒子顔料及び平均粒子径100nm以下のCu、Fe、Mn、Co及びCrから選ばれる少なくとも一種の金属元素を含む酸化物微粒子からなる黒色系無機顔料が酸化ケイ素を含むマトリクス中で質量比にして[コバルトブルー微粒子顔料+黒色系無機顔料]/[マトリクス]=10/0.5〜10/20の比率で分散された第1層被膜が0.05〜2μmの厚みで形成され、CeとTiとを含む酸化物からなる第2層被膜が0.1μm〜1μmの厚みで積層されていることを特徴とする着色膜付きガラスを提供する。
以下に本発明の構成要素について詳細に説明する。
まず、平均粒子径100nm以下であるコバルトブルー微粒子顔料及び平均粒子径100nm以下のCu、Fe、Mn、Co及びCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属元素を含む酸化物微粒子からなる黒色系無機顔料が酸化ケイ素を含むマトリクス中で質量比にして[コバルトブルー微粒子顔料+黒色系無機顔料]/[マトリクス]=10/0.5〜10/20の比率で分散された第1層被膜について詳細に説明する。
平均粒子径が100nm以下のコバルトブルー微粒子顔料及び平均粒子径が100nm以下のCu、Fe、Mn、Co及びCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属元素を含む酸化物微粒子からなる黒色系無機顔料は吸収による着色によって透過色調を調整する構成因子であり、平均粒子径が100nm以下であることが重要である。粒子径が100nm超大きくなると、ガラスに成膜した際に散乱による曇り(ヘイズ)の原因となるため好ましくない。50nm以下であるとさらに透明性維持の点で好ましい。
酸化ケイ素を含むマトリクスは、コバルトブルー微粒子顔料及び黒色系無機顔料の結合剤として働いて基板への密着性や被膜硬度を高める働きを有する。ここで言う酸化ケイ素とは、厳密な意味でSiOとなっている必要はなく、Si−O−Siシロキサン結合からなるガラス質材料であればよい。
そのなかでも特に酸化ケイ素からなるマトリクスは、結合性や被膜硬度が高いだけでなく、低屈折率材料であるため後述する第2層被膜の反射光の干渉の効果を高めるため役立つ。
第1層被膜中においては、質量比で[コバルトブルー微粒子顔料+黒色系無機顔料]/[マトリクス]=10/0.5〜10/20で存在している必要がある。マトリクスが0.5未満では、被膜の密着性や硬度が不足するおそれがあり、20超含まれると顔料の吸収が弱くなりすぎ、透過色調の調整が困難となるおそれがある。好ましくは、10/1〜10/10である。また、コバルトブルー微粒子顔料と黒色系無機顔料の比率は、質量比で[コバルトブルー微粒子顔料]/[黒色系無機顔料]=50/50〜90/10が好ましい。コバルトブルーが90超になると透過色調の青みが強くなりすぎ、50未満では黒色顔料による吸収が強すぎ、透過率が低下してしまうおそれがある。
第1層被膜の膜厚は、0.05〜2μmの厚みである必要がある。0.05μm以下の膜厚では色調調整が困難であるし、2μm超の膜厚となると、被膜を形成する際にクラックが入ったり、透明性が低下するおそれがあるため好ましくない。ここでの第1層被膜とは、後述する上層被膜塗布後に200〜750℃で熱処理された後の膜を示し、200〜750℃の熱処理前は下層被膜と呼び区別する。
また、黒色系無機顔料としては、Cu、Fe、Mnの酸化物からなる複合酸化物(以下、Cu−Fe−Mn複合酸化物という)の微粒子もしくはCu、Mn、Co複合酸化物の微粒子からなる黒色系無機顔料を用いると好ましい。
コバルトブルー微粒子顔料、黒色系無機顔料ともに、後述の200℃〜750℃の熱処理の前後で色調の変化が少ないものが好ましい。この色調の変化が少ない顔料の作成方法として、ガラスマトリクス中で結晶化させた後、ガラスマトリクス成分を除去する方法を用いることも好適に行われる。すなわち、ガラス母材融液中に顔料微粒子として結晶化させる成分を溶解させておき、融液を急速冷却してガラス化させた後、再度加熱アニールを行うことで母材中に微結晶を析出させるガラス結晶化法により得られる結晶化した微粒子をガラスマトリクス内に作成し、ガラスマトリクスを適宜薬液等によって溶解させることにより取り出す方法である。
前記のガラスマトリクス中で結晶化させた超微粒子は、微粒子作成時の形態の制御が容易であり、アニール処理の条件等によって組成や粒子径の制御も可能であるという利点や、結晶性が高いため、後述する200℃〜750℃での熱処理の前後において従来の顔料と比較して色調の変化が少ないという利点を有している。
前記の顔料作成方法で使用するガラス母材としては、ホウ酸系、リン酸系、ケイ酸系などが挙げられるが、溶融性や目的酸化物との複合化合物の製造の容易性やマトリクスの溶離の容易性などの点から、ホウ酸系のガラス母材が好ましく用いられる。
以下に、顔料微粒子の製造方法として、コバルトブルー微粒子を作製する方法を例にとって具体的に説明する。
1)ガラス形成成分(例えば、酸化ホウ素)と、目的とする顔料微粒子の組成の金属酸化物(例えば、酸化アルミニウム、酸化コバルト)とを混合し、1200℃以上の温度で全体を熔融させる[熔融工程]。
2)熔融ガラスを急速冷却させることによってコバルトブルー組成の金属イオンを含むガラスを得る[ガラス化工程]。
3)550℃以上700℃以下程度の温度でアニール処理を行うことでガラス中にコバルトブルーの結晶核を形成させ、アニール条件を制御して所定の粒子径まで成長させる[結晶化工程]。
4)酸、水、あるいはその混合物によりガラス母材成分(例えば、酸化ホウ素)を取り除き顔料微粒子(例えば、コバルトブルー微粒子)を得る[リーチング工程]。
の各工程により、顔料微粒子を製造する。
続いて、CeとTiとを含む酸化物からなる第2層被膜について説明する。この第2層被膜は反射光の干渉による色調及びその反射率に大きく寄与する構成因子である。この第2層被膜の材料としては、CeとTiからなる酸化物以外にZr、Nb、Ta、Snからなる酸化物が混合されていてもよい。
反射光の干渉による色調及びその反射による光沢感をだすために反射率を高めることが必要であり、そのため高屈折率材料を用いることが好ましく、Tiの酸化物が必要である。しかし、Ti酸化物のみを材料として用いた場合、第2層被膜はクラックが発生しやすいという問題が起きる。このために、複数の金属酸化物との混合材料からなることが望ましい。
また、近年、自動車用ガラスにおいては高級車を中心に内装材に高級素材を使用したりすることが増えてきているために、内装材の劣化を防止する紫外線遮蔽が要求される。そのため、第2層被膜膜の材料として、クラックの発生を低減し、また紫外線透過を低減する性能を持つ金属酸化物の混合が求められる。Ce酸化物を混ぜることによって高屈折率を保ったまま、クラックの発生を低減し、紫外線透過を低減する2つの効果が期待できる。このときの第2層被膜中のCe酸化物とTi酸化物の存在比は、質量比で[Ce酸化物]/[Ti酸化物]=90/10〜50/50が好ましい。ここでの、Ce酸化物、Ti酸化物の質量比とは、Ce酸化物はCeO、Ti酸化物はTiO換算した質量比で表現した。Ce酸化物が90超でも50未満でも紫外線遮蔽能は低下する。この第2層被膜の膜厚は、0.1〜1μmである必要がある。膜厚が1μm超でも0.1μm未満でも反射光の干渉による色調の発現が薄れ、また、反射率は低減する。
ここで、第2層被膜とは、乾燥した下層被膜上に塗布され、その後、後述する200〜750℃で熱処理された後の膜を示し、200〜750℃での熱処理前は上層被膜と呼び区別する。
また、本発明の着色膜が形成されたガラスに使用されるガラス基板は特に限定されず、通常のソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスなどを用いることができる。
また、本発明の着色膜付きガラスは、顔料の存在比などを適正に制御することによりJIS−R3106(1998年)により定められる可視光透過率を70%以上にすることができ、自動車用窓ガラスとしても用いることが可能である
さらに、第2層被膜として高屈折率材料を用いているため、反射率が高く、光沢感が得られ意匠性に優れる。具体的には、400nm〜780nmでの反射率の極大値が20%以上であることが好ましく、23%以上であると光沢感が高まり意匠性が高められるため好ましい。
また、第2層被膜の膜厚や屈折率を制御することで様々な反射の干渉による色調を発現させられるが、中でも反射率が極大を迎える波長を430nm〜500nmとすると、反射色調が青色を呈し、高級感のある光沢を付与できるため好ましい。
また、透過色調に関しては、CIE色度座標上における透過色調xが(0.3050〜0.3200)、yが(0.3100〜0.3232)の範囲にあることがグレー調の色調となるため好ましい。この範囲にあると、透過色がグレー調のために、特に自動車用ガラスに用いた場合に、搭乗者がガラスを通して見た色彩の変化が少なく、色彩の多い交通標識などを認識しやすいという利点になる。
また、本発明は、平均粒子径100nm以下であるコバルトブルー微粒子顔料及び平均粒子径100nm以下のCu、Fe、Mn、Co及びCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属元素を含む酸化物微粒子からなる黒色系無機顔料と、加熱により酸化ケイ素をなる有機ケイ素化合物とを含む塗布液を基板上に塗布して硬化させて下層被膜を形成させ、下層膜上に加熱によりCe、Tiの酸化物となり得る金属化合物を含む塗布液を塗布して上層被膜とし、その後200℃〜750℃で熱処理することを特徴とする着色膜付きガラスの製造方法(以降、本発明の製造方法)をも提供する。
本発明の製造方法において使用されるコバルトブルー微粒子顔料及び黒色系無機顔料は前述の通りである。加熱により酸化ケイ素となる有機ケイ素化合物とは、後述の熱処理によって分解、架橋して酸化ケイ素となり得る有機ケイ素化合物のことであり、具体的にはアルコキシシラン化合物やその重縮合物、シリコーン樹脂などが挙げられる。もちろん、有機ケイ素化合物以外の金属源を含んでいてもよい。これらを含む塗布液をガラス基板上に塗布して硬化させ、下層被膜とする。塗布方法は特に限定はされず、ディップコート、スピンコート、スプレーコート、フローコート、ダイコート、転写印刷、孔版印刷など、公知の方法を用いることができる。硬化方法も限定はされないが、通常100℃〜400℃までの加熱によって行われる。また、紫外線を用い硬化させること、もしくは、熱と紫外線両方を用いて硬化させることも好適に行われる。得られた下層被膜の上に、加熱によりCe、Tiの酸化物となり得る金属化合物を含む塗布液を塗布して上層被膜とする。加熱によりCe、Tiの酸化物となり得る金属化合物は、これらの金属の金属アルコキシド、金属キレートなどの有機金属化合物や、硝酸塩、塩化物などの無機塩などが用いられる。上層被膜の塗布方法も下層被膜と同様の方法が用いられる。その後、大気雰囲気で200℃〜750℃で熱処理することによって本発明の着色膜付きガラスを得ることができる。熱処理温度は、基板温度で表すと、好ましくは400℃〜700℃、より好ましくは600〜700℃である。200℃未満の温度でも硬化はするが、膜の硬化が遅く十分に進行させるためには時間が掛かり実用的でない。750℃超の温度では、ガラス基板の種類によってはガラスが軟化するために実用的でない。熱処理時間は、数分〜数時間の間で適宜選択できる。
以下、本発明の実施例を挙げてさらに説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、得られた着色膜付きガラスを以下のとおり評価した。また、図2に示すように、ガラス基板3上にガラス基板から数えて、第1層被膜2、第2層被膜1を被覆した。
1)膜厚:触針式膜厚計(Sloan社製、Dektak3030)により着色膜の厚さを測定した。
2)可視光透過率(Tv):分光光度計(日立製作所製:U−3500)により380〜780nmの着色膜付きガラスの透過率を測定し、JIS−R3106(1998年)により可視光透過率を算出した。
3)紫外線透過率(Tuv):分光光度計(日立製作所製:U−3500)により300〜780nmの着色膜付きガラスの透過率を測定し、ISO−9050(1990年)により紫外線透過率を算出した。
4)膜面及びガラス面での反射ピーク波長(λp、λp-o)及び反射率(RV、Rv−o):分光光度計(日立製作所製:U−3500)により400〜780nmの着色膜付きガラスの反射極大の反射率とその時のピーク波長を測定した。また、反射の色調は、400〜780nmの反射極大のピーク波長として表した。
5)CIE色度座標(x、y):分光光度計(日立製作所製:U−3500)により380〜780nmの着色膜付きガラスの透過率及びガラスの反射率を測定し、JIS−Z8722(2000年)により色度座標x、yを算出した。
6)クラックの評価:10cm角四方の大きさの膜付きガラスについて、クラックの有無を目視で評価した。
(例1)
7.5gのエタノール中にメチルトリメトキシシラン0.18g及びテトラメトキシシラン1.82gを混合したのち、40℃で溶液を撹拌しながら0.1モル/リットルの硝酸水溶液1.9gを徐々に滴下した。そのまま室温で1時間撹拌を続け、マトリックス成分液(a液)とした。a液0.50g中に、溶媒(エタノール)と分散剤と顔料からなる15重量%コバルトブルー顔料(平均粒子径:30nm)分散液を0.40g、溶媒(エタノール)と分散剤と顔料からなる15重量%Cu−Fe−Mn複合酸化物(平均粒子径:30nm)分散液0.01gをゆっくりと撹拌しながら滴下し、第1層被膜用組成物A1液とした。得られた組成物A1液を、厚さ4.0mmの透明ガラス(T:89%、Tuv=66%、旭硝子製FL)上にスピンコート法によって塗布し、120℃で10分間乾燥し、400℃で4分間加熱して硬化させ下層被膜とした。
次に、3.2gのへキシレングリコール中にエチルシリケート40を0.28g混合し5分間室温で撹拌した。その後アセチルアセトンを0.54g混合し室温で5分間撹拌したその後、チタニウムテトラ−n−ブトキシドからなるモノマーを0.55g混合し10分間室温で撹拌した後、6.0%塩酸水溶液を0.33g混合し、室温で30分間撹拌した。その後、硝酸セリウム(III)六水和物0.94gを混合し、2時間撹拌を続けた後5.84gのエタノールを混合し第2層被膜用組成物B1液とした。このB1液を下層被膜の上にスピンコート法によって成膜して、120℃で10分間乾燥させた後720℃に保った電気炉中で基板温度が690℃になるまで熱処理して着色膜付きガラスを得た。得られた膜の膜厚は、第1層被膜が460nm、第2層被膜が210nmであった。
得られた着色膜付きガラスの特性(可視光透過率(T)、紫外線透過率(Tuv)、膜面及びガラス面での反射ピーク波長(λp、λp-o)及び反射率(R、Rv−o)、クラック評価、透過光のCIE色度座標(x、y)値の評価結果を表1に示す。また、得られたガラスの分光透過率を図1に示す。
(例2)
例1で作成したa液0.50g中に15重量%コバルトブルー顔料(平均粒子径:30nm)分散液を0.23g、15重量%Cu−Fe−Mn複合酸化物(平均粒子径:30nm)分散液0.01gをゆっくりと撹拌しながら滴下し、第1層被膜用組成物A2液とした。得られた組成物A2液を、厚さ4.0mmの透明ガラス(T:89%、Tuv=66%、旭硝子製FL)上にスピンコート法によって塗布し、120℃で10分間乾燥し、400℃で4分間仮焼きし下層被膜とした。
例1で作成した組成物B1を酸化セリウムで洗浄後の下層被膜の上にスピンコート法によって成膜して、120℃で10分間乾燥させた後720℃に保った電気炉中で基板温度が690℃になるまで熱処理して着色膜付きガラスを得た。得られた膜の膜厚は、第1層被膜が480nm、第2層被膜が215nmであった。
得られた着色膜付きガラスの特性(可視光透過率(T)、紫外線透過率(Tuv)、膜面及びガラス面での反射ピーク波長(λp、λp-o)及び反射率(R、Rv-o)、クラック評価、透過光のCIE色度座標(x、y)値の評価結果を表1に示す。
(例3)
例1で作成したa液、0.50g中に15重量%コバルトブルー顔料(平均粒子径:30nm)分散液を0.65g、0.15重量%Cu−Fe−Mn複合酸化物(平均粒子径:30nm)分散液0.02gをゆっくりと撹拌しながら滴下し、第1層被膜用組成物A3液とした。得られた組成物A3液を、厚さ4.0mmの透明ガラス(T:89%、Tuv=66%、旭硝子製FL)上にスピンコート法によって塗布し、120℃で10分間乾燥し、400℃で4分間仮焼きし下層被膜とした。
例1で作成した組成物B1液を酸化セリウムで洗浄後の下層被膜の上にスピンコート法によって成膜して、120℃で10分間乾燥させた後720℃に保った電気炉中で同前基板温度が690℃になるまで熱処理して着色膜付きガラスを得た。得られた膜の膜厚は、第1層被膜が495nm、第2層被膜が220nmであった。
得られた着色膜付きガラスの特性(可視光透過率(T)、紫外線透過率(Tuv)、膜面及びガラス面での反射ピーク波長(λp、λp-o)及び反射率(R、Rv-o)、クラック評価、透過光のCIE色度座標(x、y)値の評価結果を表1に示す。
(例4)
例2の方法において、使用するコバルトブルー顔料微粒子及びCu−Fe−Mn複合酸化物微粒子をそれぞれ以下のガラスマトリクス中で結晶化させた後、ガラスマトリクス成分を除去することによって得られる方法で作成した以外は、例2と同様の方法で着色膜付きガラスを得た。
酸化ホウ素からなるガラス形成成分と、顔料微粒子の組成の金属酸化物とを混合し、1550℃で全体を熔融させた。保持時間は約60分であった。
熔融ガラスを急速冷却させ、顔料からなる金属イオンを含むガラスを得た。
700℃、8時間で結晶化処理を行ない、ガラス中に顔料の結晶核を形成させ、粒子径を成長させた。
70℃の1mol/リットル酢酸水溶液中に20時間放置して、ガラス成分等の可溶成分を溶脱して顔料微粒子を取りだした。この時の顔料の平均粒子径を測定すると、得られたコバルトブルー顔料微粒子の平均粒子径は15nm、Cu−Fe−Mn複合酸化物微粒子の平均粒子径は20nmであった。
得られた着色膜付きガラスの特性(可視光透過率(T)、紫外線透過率(Tuv)、膜面及びガラス面での反射ピーク波長(λp、λp-o)及び反射率(R、Rv-o)、クラック評価、透過光のCIE色度座標(x、y)値の評価結果を表1に示す。
(例5−比較例)
例1で、Ti酸化物及びCe酸化物による第2層被膜を塗布しない以外は同様にして着色膜付きガラスを作製した。結果を表1に示す。
(例6−比較例)
例1で、[コバルトブルー微粒子顔料+黒色系無機顔料]/[マトリクス]の第1層被膜を
塗布せずに、例1と同様にしてガラス基板上に第2層被膜のみを塗布、熱処理した膜付ガラスを作製した。結果を表1に示す。
(例7−比較例)
例1の第1層被膜を作製し後、7.8gのブタノール中にアセチルアセトンを0.38g、チタニウムテトラ−n−ブトキシドからなるモノマーを1.27g混合し10分間室温で撹拌した後、0.1N硝酸を0.54g混合し、室温で一時間撹拌を続けて第2層被膜用組成物B2液とした。このB2液を酸化セリウムで洗浄後の下層被膜の上にスピンコート法によって成膜して、120℃で10分間乾燥させた後720℃に保った電気炉中で基板温度が690℃になるまで熱処理して、第2層被膜にCe酸化物を含まない着色膜付きガラスを得た。結果を表1に示す。
Figure 0004269958
例1から例4に示すように、顔料の吸収によるグレー調の着色と高い透過率を発現し、また、反射光での干渉による色調と高い反射率を有しており、非膜面の反射色調はいずれもブルー調であり、高い意匠性を付与できていることがわかる。また、第2層被膜にCe、Tiの酸化物の混合物を使用していることから高い紫外線遮蔽性を有し、クラックを抑制していることが確認できる。例5では、第2層被膜を被覆しないために、非膜面側の反射率は約11%と低く、高い反射率が期待できない。例6では顔料による着色ができないために透過の色調が大きくずれている。例7では第2層被膜にCe酸化物を含まないために紫外線透過率が高い。紫外線遮蔽性能はTuvで30%以下が望まれているが、実施例6では約37%と高く、また、本発明の課題であるクラックの抑制ができない。ここでは、非膜面側から観測する場合を述べているが、用途によれば膜面側から観測する場合がある、その場合の反射率は非膜面側と同じく、膜面側も20%以上が好ましい。
本発明によれば、膜のクラックを抑制し、透過率を高く保ちながら、透過色調、ガラス面の反射色調ともに意匠性を高め、紫外線の透過を低減し、かつ安価に作製可能な着色膜付きガラスを提供できる。
基板と例1、例6で作製した着色膜付きガラスの分光透過曲線 本発明品の断面図
符号の説明
1:第2層被膜
2:第1層被膜
3:ガラス基板

Claims (10)

  1. ガラス基板上に、
    平均粒子径100nm以下であるコバルトブルー微粒子顔料と平均粒子径100nm以下の黒色系無機顔料とが酸化ケイ素を含むマトリクス中に分散された0.05〜2μmの膜厚の第1層被膜と、
    CeとTiとを含む酸化物からなる0.1〜1μmの膜厚の第2層被膜とが、ガラス基板側からこの順に積層され、
    コバルトブルー微粒子顔料が、CoとAlとを含む酸化物からなる微粒子からなり、
    前記黒色系無機顔料が、Cu、Fe、Mn、Co及びCrからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物の微粒子からなり、
    前記第1層被膜は、前記マトリクス中に、[コバルトブルー微粒子顔料+黒色系無機顔料]/[マトリクス]の質量比が10/0.5〜10/20の比率で顔料が分散された膜であることを特徴とする着色膜付きガラス。
  2. 第1層被膜中のマトリクスが酸化ケイ素からなることを特徴とする請求項1に記載の着色膜付きガラス。
  3. 第1層被膜中の顔料の存在比が、質量比で[コバルトブルー微粒子顔料]/[黒色系無機顔料]=50/50〜99/1である請求項1及び2に記載の着色膜付きガラス。
  4. 第2層被膜中のCe酸化物、Ti酸化物の存在比が、質量比で [Ce酸化物]/[Ti酸化物]=90/10〜50/50である請求項1〜3に記載の着色膜付きガラス。
  5. JIS−R3106(1998年)に定められる可視光透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の着色膜付きガラス。
  6. 400nm〜780nmでのガラス面側の反射率の極大値が20%以上であることを特徴とする請求項1〜5に記載の着色膜付きガラス。
  7. 同前反射率の極大を迎える波長が430nm〜500nmであることを特徴とする請求項1〜6に記載の着色膜付きガラス。
  8. JIS−Z8722(2000年)に定められるCIE色度座標において、C光源、2度視野による透過色調xが(0.3050〜0.3200)yが(0.3100〜0.3232)の範囲にあることを特徴とする請求項1〜7に記載の着色膜付きガラス。
  9. コバルトブルー微粒子顔料、黒色系無機顔料の少なくともいずれかの顔料が、ガラスマトリクス中で結晶化させた後、ガラスマトリクス成分を除去する製法によって得られる顔料であることを特徴とする請求項1〜8に記載の着色膜付きガラス。
  10. 平均粒子径100nm以下であるコバルトブルー微粒子顔料及び平均粒子径100nm以下のCu、Fe、Mn、Co及びCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属元素の酸化物の微粒子からなる黒色系無機顔料と、加熱により酸化ケイ素となる有機ケイ素化合物とを含む塗布液を基板上に塗布して硬化させて下層被膜を形成させ、該膜上に加熱によりCeとTiとを含む酸化物になる組成物を塗布して上層被膜とした後に基板温度200℃〜750℃で熱処理することにより、積層膜を形成することを特徴とする請求項1〜9に記載の着色膜付きガラスの製造方法。
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