JP4256026B2 - パネル用吊り具及びこれを用いたパネルの吊り下げ方法 - Google Patents

パネル用吊り具及びこれを用いたパネルの吊り下げ方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅などの建築物において、屋根、床、壁などを構成するパネルを吊り上げたり吊り降ろし作業のため、吊り下げた状態にするパネル用吊り具及びこれを用いたパネルの吊り上げ方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】
一般に、桟材からなる矩形枠状の少なくとも一方の面に面材が貼設された木製パネルを予め作成しておき、建築現場において、上記木製パネルを組み付けることにより、住宅などの床、壁、屋根などを構築するすることで現場での施工を省力化したパネル工法が知られている。
また、パネル工法において、予め複数の上記木製パネルを組み付けて大型パネル(後述する複合連結パネルと同様の構成のもの)を形成し、該大型パネルを建築現場に設置することで建築物を構築することにより、更に、現場での施工を省力化したパネル工法が知られている。
【0003】
このような大型パネルにより、例えば、住宅の壁を構築する場合には、建築現場において大型パネルを立てた状態で設置する必要があるが、パネルが大型化して重くなるにしたがって、作業員の手作業による施工が困難になる。
したがって、上記大型パネルにより壁を構築する場合においては、基本的に、クレーンなどの吊り上げ装置により大型パネルを立てた状態に吊り上げて、構築すべき壁の部分に大型パネルを設置している。なお、この壁となるパネルは、桟材からなる矩形枠状の両面に面材が貼設されているものである。
【0004】
ところで、上記クレーンによって吊り上げられる大型パネルの構造として、例えば特開平9−209573号の公報がある。この公報に開示の大型パネルは、クレーンの牽引用の掛止具としてパネルハンガーと呼ばれるものを用いて吊り上げられている。
この特開平9−209573号の公報におけるパネルハンガーは、引き上げられた際に水平に配置される支持棒と、この支持棒をワイヤのフックに掛けるための支持ワイヤと、上記支持棒の左右両端部からそれぞれ垂下された二本の吊り上げチェーンと、これら吊り上げチェーンの先端部に取り付けられた十手金具とからなるものである。前記十手金具は、前記吊り上げチェーンに接続されて垂直に配置される棒体と、レバーによってこの棒体の先端部から左右にそれぞれ出没自在とされる係止片とを有している。
そして、吊られる大型パネルの上下方向に沿った桟材の部分に垂直な挿入孔と、この挿入口に直交する係止孔が形成されており、この挿入孔に吊り具となる十手金具を挿入して、該十手金具の係止片を突出させて、前記係止孔に挿入させる。これにより大型パネルの縦方向に沿った桟材に十手金具が係止して、前記大型パネルを吊り上げることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した特開平9−209573号の公報に開示の技術のように大型パネルを吊り上げる場合、吊り上げる大型パネルに十手金具を係止するために挿入孔及び係止孔といった2種類の孔を予め形成する必要があり、吊り上げられるパネルへの加工に若干手間がかかるものとなっている。
また、前記十手金具の係止片を前記パネルに形成された係止孔に係止させる際、外部からはその様子を見ることは出来ないので、前記係止片が前記係止孔に係止されたかどうかの確認を行ってからパネルを吊り上げることになり、その作業には若干の手間がかかることになる。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、その目的は、建物の構成体となるパネルの吊り上げや吊り降ろしを行うために、パネルを容易に吊り下げた状態とすることができるパネル用吊り具、また、パネルを吊り上げたり、吊り降ろしたりするためにパネルを吊り下げた状態にするパネル用吊り具によるパネルの吊り下げ方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく請求項1記載の発明は、例えば、図1および図7に示すように、端部GPaに一方の面GP1側から厚み方向に形成された挿入孔2を有するパネルを吊り下げるためのパネル用吊り具であって、吊り下げられる吊り具本体3と、この吊り具本体3に設けられて前記挿入孔2に前記一方の面GP1側から挿入される吊りピン4と、前記吊り具本体3に設けられて、前記挿入孔2が形成されているパネルGPの一方の面GP1と反対側の面GP2に当接して前記パネルGPを押さえる押さえ部6とを備え、前記押さえ部6は、前記反対側の面GP2に対しほぼ平行に移動することで該反対側の面GP2から退避可能に設けられており、
前記押さえ部6は、前記吊りピン4の先端部41と対向した位置と前記反対側の面GP2から退避した位置との間を移動可能であるものである。
【0008】
このパネル用吊り具1は、パネルGPに取り付けられ、該パネルGPを吊り下げられた状態とした後、吊り上げたり吊り降ろしたりするものである。
前記パネルGPとして、例えば、木質パネル(図ではP1,P2,P3等)があり、この木質パネルP1,P2,P3は框材を矩形枠状に組んでなる枠体の表裏両面のうち少なくとも表面に合板などの面材を設けたもので、前記枠体内には必要に応じて補助桟材が縦横に組み付けられているものである。また、このような木質パネルを予め工場でアッセンブルしたサブアッシと称するものとしてもよい。これら木質パネルやサブアッシにおける前記挿入孔は、枠体を構成する框材や補助桟材、特に枠体の縦枠部となる縦框材や縦の桟材に形成されていることが好ましい。
【0009】
また、前記挿入孔2は前記一方の面側から厚み方向に形成され、前記吊りピン4が挿入可能であれば、どのような長さに形成されていてもよい。例えば、前記挿入孔は前記パネルを貫通するものとしてもよい。このように厚み方向にパネルを貫通する挿入孔であれば、パネルの表裏面のどちら側からでも、前記吊りピンを前記挿入孔に挿入させることができる。
前記パネルの端部としては、例えば、上端部、側端部などが挙げられる。
【0010】
さらに、前記押さえ部は、前記パネルの反対側の面に対しほぼ平行に移動することで該反対側の面から退避可能に設けられていれば、どのように構成されていてもよい。例えば、前記反対側の面の上方に配置される吊り具本体に、該反対側の面と平行に回動自在に取り付けられたレバー部に設けられている構成としたり、また前記反対側の面から上方向にスライド移動して、前記反対側の面から退避するように構成されていてもよい。また、前記押さえ部において前記反対側の面と当接する部分を面として当接面積を広くすれば、より安定した状態で当接させることが可能となる。
さらに、パネルを吊り下げた状態とは、該パネルを吊り上げたり、また吊り降ろしたりする前段階の状態である。つまり、パネルは本パネル用吊り具を介してまず、吊り下げられた状態とされてから、パネル用吊り具の吊り具本体を上方に移動させたり、また下方に移動させることによって、吊り上げられたりまた吊り降ろされたりするものである。
【0011】
請求項1記載のパネル用吊り具によれば、パネルGPを吊り上げる際、前記押さえ部6を前記パネルGPの反対側の面GP2に対しほぼ平行に移動して該反対側の面GP2から退避させた状態で前記吊りピン4をパネルGPの挿入孔2に該パネルGPの一方の面GP1側から挿入した後、前記押さえ部6を移動して前記反対側の面GP2に当接させて前記パネルGPを押さえることにより該パネルGPに取り付けられる。
【0012】
このように取り付けられた吊り具本体3を介してパネルGPを吊り下げた状態にして、本パネル用吊り具1を昇降させることにより前記パネルGPの吊り上げ吊り降ろしを確実に且つ容易に行うことができる。
また、前記パネルGPからパネル用吊り具1を外す際には、前記押さえ部6を移動して前記反対側の面GP2から退避させて該反対側の面GP2への当接状態を解除し、前記挿入孔2から前記吊りピン4を引き抜いてパネル用吊り具1を前記パネルGPから外すことができる。
したがって、吊り下げられるパネルGPへの着脱を容易に行うことができ、このパネル用吊り具1を介してパネルGPを容易に吊り上げたり吊り降ろしたりすることができる。
【0013】
また、吊りピン4を一方の面GP1側から前記挿入孔2に挿入し、前記押さえ部6を前記反対側の面GP2に当接させることにより、パネル用吊り具1をパネルGPに取り付ける構成であるので、外部から前記吊りピン4がパネルGPの挿入孔2に挿入されている状態と、前記押さえ部6が前記パネルGPの反対側の面GP2に当接している状態とを容易に視認することができ、パネル用吊り具1がパネルGPに確実に取り付けられている状態を確認する工程を別途行う必要がなく、吊り上げ作業の迅速化を図ることができる。
【0014】
さらに、前記パネルGPの反対側の面GP2に当接して該パネルGPを押さえる前記押さえ部6が、前記反対側の面GP2に対しほぼ平行に移動することで、該反対側の面GP2から退避可能となっているので、前記吊りピン4を前記挿入孔2から抜いて前記押さえ部6を前記反対側の面から退避させるだけで、本パネル用吊り具1の前記パネルGPへの吊り付けを容易に行うことができる。つまり、前記反対側の面GP2に対向して所定間隔を空けて他の物体(たとえば、他のパネル)が配置されていても、前記所定間隔内に前記押さえ部6が介在可能であれば、該押さえ部6を平行に移動させることにより、前記反対側の面GP2に当接させたり、また該反対側の面GP2から退避させることができ、この反対側の面GP2を有するパネルGPを吊り上げることができる。
【0015】
加えて、本パネル用吊り具1により吊り下げられるパネルGPには、前記吊りピン4を挿入するための挿入孔2を、一方の面側に、前記パネルGPの厚み方向に形成すればよいので、吊り下げられるパネルGPの加工が容易であり、該パネルGPの構造は簡易化されたものとなる。よって、このパネルGPの製作作業の簡易化を図ることができる。
【0017】
また、前記押さえ部6は、前記吊りピン4の先端部41と対向した位置と前記反対側の面GP2から退避した位置との間を移動可能であるので、前記挿入孔2に吊りピン4が挿入された状態で、パネルGPの反対側の面GP2の、前記吊りピン4の先端部41と対向した部分に当接させて、前記パネルGPを押さえることができる。したがって、請求項1記載のものよりもパネルGPをバランスよく吊り上げることができる。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項1のパネル用吊り具において、例えば、図1に示すように、前記吊り具本体3には、吊り下げるべきパネルGPの一方の面GP1に対向する対向面34が設けられ、この対向面34に吊りピン4が該対向面34と直角に突出して設けられているものである。
【0019】
請求項記載のパネル用吊り具によれば、請求項1の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記吊り具本体3には、吊り下げるべきパネルGPの一方の面GP1に対向する対向面34が設けられ、この対向面34に吊りピン4が該対向面34と直角に突出して設けられているので、前記パネルGPの挿入孔2に前記吊りピン4を挿入して、前記押さえ部6で前記反対側の面GP2に当接させると、前記パネルGPは前記対向面34と前記押さえ部6との間に介在された状態となる。よってパネルGPを安定した状態で吊り下げることができる。
【0020】
また、前記吊りピン4を前記挿入孔2に挿入させて、前記対向面34に前記パネルGPの一方の面GP1を当接させて、前記押さえ部6で前記反対側の面GP2を押さえることができる。つまり前記対向面34と前記押さえ部6とで前記パネルGPを挟んだ状態にすることができ、このパネル用吊り具1を介して前記パネルGPを一層安定した状態で吊り上げることができる。
【0021】
請求項記載の発明は、請求項1または2に記載のパネル用吊り具において、例えば、図7に示すように、吊り具本体3には回動レバー部5が回動自在に設けられ、前記押さえ部6は、前記回動レバー部5に設けられて該回動レバー部5を回動させることにより前記反対側の面GP2に対しほぼ平行に移動するものである。
【0022】
請求項記載のパネル用吊り具によれば、前記吊り具本体3の回動レバー部5を回動させることにより、前記押さえ部3を前記反対側の面GP2に対しほぼ平行に移動させ該反対側の面GP2から退避させることができる。したがって、請求項1または2に記載の発明と同様の効果を得ることができる。また、これらの効果と同様の効果を得るパネル用吊り具を簡単な構成で製作することができる。
【0023】
請求項記載の発明は、請求項記載のパネル用吊り具において、例えば、図1に示すように、吊り具本体3には、回動レバー部5が吊りピン4の延在方向に移動可能に設けられているものである。
【0024】
請求項記載のパネル用吊り具によれば、請求項記載の発明と同様の効果を得ることができるともに、吊り具本体3には、回動レバー部5が吊りピン4の延在方向に移動可能に設けられているので、該回動レバー部5に設けられている前記押さえ部6も前記吊りピン4の延在方向に移動可能となっている。したがって、吊り下げられるべきパネルGPの厚みに応じて前記押さえ部6の位置を変更することができ、前記回動レバー部5の移動により、前記押さえ部6が移動可能な範囲内の厚みを有するパネルGPを吊り下げることができる。よって、厚みが異なる多種類のパネルを吊り下げることができる。
【0025】
請求項記載の発明は、請求項に記載のパネル用吊り具において、例えば、図1に示すように、吊り具本体3には、前記回動レバー部5を前記吊りピン4側に付勢可能な付勢部材38が設けられているものである。
【0026】
請求項記載の発明によれば、請求項記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、吊り具本体3には、前記回動レバー部5を前記吊りピン4側に付勢可能な付勢部材38が設けられているので、前記回動レバー部5に設けられている前記押さえ部6も前記吊りピン4側に付勢された状態となる。つまり、前記押さえ部6を前記反対側の面GP2から退避させた状態で前記吊りピン4を前記パネルGPの挿入孔2に挿入して、前記押さえ部6を前記反対側の面GP2に当接させる際、前記押さえ部6を前記吊りピン4側と反対側の方向に移動させて前記反対側の面GP2上に平行に移動させ、前記押さえ部6の前記吊りピン4側と反対側の方向への移動を解除すれば、前記付勢部材38により前記押さえ部6は前記吊りピン4側に移動して前記反対側の面GP2に当接する。したがって、前記押さえ部6が前記反対側の面GP2に確実に当接している状態になり一層安定した状態で前記パネルGPを吊り下げることができる。
【0027】
請求項記載の発明は、請求項3〜5のいずれかに記載のパネル用吊り具において、例えば、図1に示すように、押さえ部6は、パネルの反対側の面GP2に当接する当て板61を有し、この当て板61は、前記回動レバー部5に回動可能に取り付けられているものである。
【0028】
請求項記載の発明によれば、請求項3〜5のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記押さえ部6はパネルの反対側の面GP2に当接し、かつ前記回動レバー部5に回動可能に取り付けられている当て板61を有しているので、前記当て板61を前記反対側の面GP2に該反対側の面GP2の形状に対応して当接させることができる。また、当て板61の平面部分を前記反対側の面GP2に当接させることができるので前記当て板61と前記反対側の面GP2との当接面積が広くなる。したがって、前記当て板61が前記反対側の面GP2に確実に当接することになり、本パネル用吊り具は前記パネルに確実に取付られ、該パネルの吊り上げや吊り降ろし作業の確実性を向上させることができるとともに、作業の安全性を一層確保することができる。
【0029】
請求項記載の発明は、請求項3〜6のいずれかに記載のパネル用吊り具において、例えば、図10に示すように、回動レバー部5の内側面52には、前記回動レバー部5の基端部51側から先端部53側に向かうにしたがって外方に傾斜する傾斜部55が設けられているものである。
【0030】
請求項記載の発明によれば、請求項3〜6のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記回動レバー部5の内側面52には、前記回動レバー部5の基端部51側から先端部53側に向かうにしたがって外方に傾斜する傾斜部55が設けられているので、端部に一方の面GP1側から反対側の面GP2側に下がるような勾配部(勾配桁9)が付けられているパネルGPCを吊り下げることができ、本パネル用吊り具1を昇降させることにより。前記パネルGPCの吊り上げ及び吊り降ろし作業を行うことができる。すなわち、前記パネルGPCの端部の勾配部9に前記傾斜部55が対応し、勾配部9を備えたパネルについても請求項3〜6のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0031】
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載のパネル用吊り具を用いてパネルを吊り下げるパネルの吊り下げ方法であって、例えば、図8に示すように、押さえ部6を、挿入孔2が形成された一方の面と反対側の面GP2から退避させた状態で、吊りピン4を前記挿入孔2に挿入し、次いで、前記押さえ部6を前記反対側の面GP2に当接させて前記パネルGPを押さえることで前記パネル用吊り具1を介して前記パネルGPを吊り下げるものである。
【0032】
請求項記載のパネルの吊り下げ方法によれば、請求項1〜のいずれかに記載のパネル用吊り具1の押さえ部6を、挿入孔2が形成された一方の面と反対側の面GP2から退避させた状態で、吊りピン4を前記挿入孔2に挿入し、次いで、前記押さえ部6を前記反対側の面GP2に当接させて前記パネルGPを押さえ、前記パネル用吊り具1を介して前記パネルGPを吊り下げることができるので、前記パネル用吊り具1を昇降させることにより、前記パネルGPの吊り上げ及び吊り降ろし作業を容易に行うことができる。また、前記パネル用吊り具1がパネルGPに確実に取り付けられている状態か否かを外部から視認することができ、別途にその確認作業を行う必要がない。したがって、前記確認作業を省略して、前記パネルGPを吊り上げたり、また吊り降ろしたりすることができる。
【0033】
さらに、吊り下げられるべきパネルGPの反対側の面GP2に対向するように所定間を空けて別の物体、例えば、他のパネルが配置されている場合でも、パネルの反対側の面GP2と、他のパネルの面との間の空間に前記押さえ部を挿入して前記パネルGPに前記パネル用吊り具1を取り付け該パネルを吊り下げてから、該パネルを吊り上げたりまた、吊り降ろしたりすることによりパネルを所定の位置に設置することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るパネル用吊り具及びこれを用いたパネルの吊り上げ方法の実施の形態例を図1〜図10に基づいて説明する。
図1は本発明を適用したパネル用吊り具をパネルに取り付けた状態を示す図であり、図2は同パネル用吊り具を示す図でありワイヤを連結した状態を示した正面図、図3は同パネル用吊り具を示す図であり、(a)は平面図(b)は左側面図、(c)は右側面図である。
【0035】
これら図1〜図3に示すパネル用吊り具1は、端部GPa(後述する)に一方の面GP1側から厚み方向に形成された挿入孔2を有するパネル(後述する艤装パネルGP)を吊るためものであり、吊り下げられる吊り具本体3と、この吊り具本体3に設けられてパネル(艤装パネルGP)の挿入孔2に一方の面GP1側から挿入される吊りピン4と、吊り具本体3に回動自在に設けられた回動レバー部5と、この回動レバー部5に設けられ、挿入孔2が形成されているパネル(艤装パネルGP)の一方の面GP1と反対側の面GP2に当接してパネル(艤装パネルGP)を押さえる押さえ部6とから概略構成されている。
【0036】
ここで、この実施の形態のパネル用吊り具1により吊り上げられるパネル、つまり艤装パネルGPについて説明する。
上記艤装パネル(パネル)GPは、端部に厚み方向に挿入孔2が形成されたものであれば、どのようなものでもよいが、この実施の形態のパネル用吊り具1により吊り上げられるパネルは、図4に示すような、正面視矩形状の木質パネルP1,P2,P3を複数連結することにより構成された複合連結パネルPに、胴縁20aを介して予め外装材20を取り付けて構成されている。
【0037】
図4に示すように艤装パネルGPの本体部分を構成する複合連結パネルPにおいて、木質パネルP1,P2,P3は、それぞれ框材11〜22を矩形枠状に組んでなる枠体10、10a、10bの表裏両面のうち少なくとも表面(ここでは、両面)に合板などの面材23〜28を設けたもので、前記枠体10,10a,10b内には必要に応じて補助桟材29…が縦横に組み付けられているものである。なお、この複合連結パネルPは、上記木質パネルP1,P2,P3を予め工場でアッセンブルしたサブアッシと称されるものである。
【0038】
この複合連結パネルPは、2つの縦方向に長尺のパネルP1,P2を離間して設け、これら離間して設けられた木質パネルP1,P2の上部間に水平にパネルP3を架設して、下方に開口するように平面視コ字状に組み合わせて接合して形成され、開口部付きの壁体となるように形成されている。
そして、この平面視コ字状の複合連結パネルPの上端部には、該複合連結パネルPを吊り上げるための挿入孔2,2が複合連結パネルPの厚み方向に貫通するように形成されている。なお、この挿入孔2の形成箇所は、複合連結パネルPの端部であれば、どの箇所に設けられてもよく、ここでは、複合連結パネルPをパネル用吊り具によりバランスよく吊り上げられるように複合連結パネルPの上端部に所定間隔をあけて2箇所形成されたものとなっている。
【0039】
この挿入孔2は複合連結パネルPを構成する木質パネルP1,P2,P3の枠体を構成する縦框材12、18が配設されている部分に複合連結パネルPの厚み方向に形成されている。よって、この複合連結パネルPのみを吊り上げたり吊り降ろしたりする際には、該複合連結パネルPのどちらがわの面からでも、後述する吊りピン4を挿入することにより吊り下げた状態にすることができる。
【0040】
このような複合連結パネルPに外装材20が取り付けられた艤装パネルGPを吊り上げるパネル用吊り具1の吊り具本体3は、図1〜図3に示すように、吊り上げるべき艤装パネルGPの一方の面側(挿入孔2が形成されている側)GP1に配置され、鉛直方向に延在する長尺の下本体部31と、該下本体部31の上部31aから水平方向に延在し、艤装パネルGPの上方に配置される上本体部33とを備え、正面視ほぼL字状に形成されているものである。なお、以下では便宜上、艤装パネルGPにおいて、挿入孔2が形成された状態となっている面、つまり一方の面を艤装パネルGPの裏面と称し、一方の面と反対側の面、つまり艤装パネルの、外装材20が取り付けられている側の面を表面と称して説明する。
【0041】
下本体部31の内側には、吊り上げられるべき艤装パネルGPの裏面GP1に対向する対向面34が形成されており、この対向面34の下端部34aには、該対向面34と直交する方向に、言い換えれば、対向面34と直角に突出して吊りピン4が設けられている。
【0042】
吊りピン4は艤装パネルGPの挿入孔2に挿入可能な径である。また、その突出長さは任意の長さであり、ここでは、吊り上げられる艤装パネルGPの厚みより短いものとなっている。そして、この吊りピン4を挿入孔2に挿入すれば、対向面34に艤装パネルGPの裏面GP1が当接可能となっている。
【0043】
上本体部33の下側には、該上本体部33の延在方向に沿って正面側と下側に開口する切り欠き部36が形成され、この切り欠き部36内には回動レバー部5の基端部51が回動自在に取り付けられている軸部37が設けられている。
この軸部37は、上本体部33の延在方向に延在し、吊りピン4と平行となるように組み込まれている。図では、上本体部33の切り欠き部36内でほぼ露出し、左側の端部は上本体部33に挿入され、右側の端部は上本体部33の先端部(右側の端部)33bに設けられた軸押さえ部33cにより固定されている。
そして、このような軸部37に、回動レバー部5の基端部51が回動自在に外嵌されており、回動レバー部5が軸部37に沿って摺動(図1では矢印A方向:他図でも矢印Aで示す)し、かつこの軸部37を中心に回動可能となっている(図1及び図2では矢印B方向、また他図でも矢印Bで示す)。
【0044】
また、軸部37には、回動レバー部5の基端部51を吊りピン4側に付勢する付勢部材38であるコイルバネ38が外嵌され、切り欠き部36内で回動レバー部5の基端部51より右側に配置されている。なお、この回動レバー部5が上本体部33において吊りピン4側に最大に移動した位置では、押さえ部6と対向面34との間に所定間隔あくように構成されている。この所定間隔とは吊り上げられるべきパネルの厚み、この実施の形態では、艤装パネルGPを構成している木質パネルP1.P2,P3の厚みとほぼ同じ長さで形成されている。例えば、対向面34と後述する押さえ部6の内側面との間の距離が約90mmとなるように構成されたもの等が挙げられる。
【0045】
回動レバー部5は、下本体部31の対向面34と対向する位置に移動可能(これは矢印B方向及び矢印Bの逆方向に移動することで可能)となっており、回動レバー部5の内側面52には、該回動レバー部5の基端部51から先端部53側に向かうにしたがって外方、図では右方に傾斜する傾斜部55が形成されている。
そして、回動レバー部5の先端部53には、吊りピン4の先端部41と対向する位置に移動可能な押さえ部6が設けられている。
【0046】
この押さえ部6は回動レバー部5を回動させることにより、吊り上げられるべき艤装パネルGPの表面GP2に対しほぼ平行に移動して、艤装パネルGPの表面GP2から退避可能となっている。つまり、この回動レバー部5は図1及び図2において正面側に回動し、下本体部31とほぼ直交する位置まで移動するようになっている。このように回動レバー部5を回動させることにより、押さえ部6は吊り上げられるべき艤装パネルGPの表面GP2の上方に移動し、該表面GP2から退避した状態となる。また、押さえ部6は、回動レバー部5を下本体部31の対向面34と対向する位置に回動させると、該押さえ部6は対向面34に設けられている吊りピン4の先端部41と対向する。
【0047】
この押さえ部6は、複合連結パネルPの表面GP2に当接する当て板61と、該当て板61を回動レバー部5の先端部53に回動自在(矢印C方向で示す)に取り付ける取付部62とを有している。
当て板61は、内側面61aが表面GP2に当接するものであり、該内側面61aが表面GP2に当接した際、表面GP2の形状に対応して変形可能な弾性部材からなることが好ましい。たとえば、ゴム製のシート材などが挙げられる。
【0048】
取付部62は当て板61の背部のほぼ中央に設けられ、取付部62は回動レバー部5の先端部53に回動可能に軸着されている。詳細には、回動レバー部5の先端部53には軸65が挿通される軸孔57が形成され、この軸65は、取付部62に形成された固定片66,66,66により固定されている。この軸65を中心に当て板61は回動レバー部5の延在方向に回転し、つまりは、当て板61が軸65を中心に回動するようになっている。
これにより、艤装パネルGPを吊り上げる際、艤装パネルGPの表面GP2に沿って当て板61が可動し、該当て板61の内側面61aが表面GP2に確実に密着した状態となる。
【0049】
また、上本体部33には、その上部33aに上方に突出するように吊り片39が形成され、この吊り片39には、例えば、クレーンなどの吊り上げ手段とパネル用吊り具1とを接続するワイヤ70が取り付けられる吊り下げ孔39aが形成されている。この吊り下げ孔39aにはワイヤ70の一端側のループ部71に取り付けられたシャックル72が取り付けられている。このシャックル72はループ部71に通されたU形部72aと、このU形部72aの開放端部に挿入してネジ止めする結合ピン72bとからなる。すなわち、パネル用吊り具1の吊り具本体3から上方に突出した吊り片39の両側にU形部72aの開放端を臨ませて、結合ピン72bを吊り下げ孔39aに挿入してU形部72aにネジ止めされている。
【0050】
また、ワイヤ70の他端側のループ部73は、図5に示すようにシャックル75を介してバランススライドレール76に接続されている。
この図5はバランススライドレール76の吊り下げリング77にワイヤ70を取り付けた状態を示した側面図である。
この図に示すバランススライドレール76は艤装パネルGPをバランスよく吊り上げるためのものであり、ワイヤ70を介して図示しないクレーンなどの吊り上げ手段に接続されている。
【0051】
そして、一端部に形成されたループ部71でパネル用吊り具1に連結されているワイヤ70の他端部に形成されているループ部73が、バランススライドレール76に、該バランススライドレール76の延在方向に沿って摺動自在に組み付けられたスライダ78から垂れ下がる吊り下げリング77にシャックル79を介して取り付けられている。なお、シャックル79に代えて吊り下げリング77にカラビナを介してワイヤ70を取り付けてもよいことは勿論である。なお、スライダ78をバランススライドレール76に沿って移動させることで、吊り下げられるパネルに複数挿入孔が形成され、該パネルの重心がバランススライドレール76の中心の鉛直線上にパネルの重心がくるように調整することができるようになっている。
【0052】
なお、パネル用吊り具1をワイヤ70を介してクレーンなどに接続する構成は、上記のように限らず、パネル用吊り具1が吊り下げられる構成であればどのように接続されていても良いことは勿論である。
また、上記パネル用吊り具1の吊り具本体部3、回動レバー部5及び押さえ部6等はどのような材質からなるものとしてもよいが、軽量であることが望ましい。例えばアルミ等により成形されているものが挙げられる。
【0053】
次ぎに、このパネル用吊り具1により艤装パネルGPを吊り上げり、吊り降ろしたりする前に、パネル用吊り具1を介して艤装パネルGPを吊り下げた状態にするパネルの吊り下げ方法について説明する。
【0054】
図6〜図8はパネル用吊り具1を艤装パネルGPに取り付ける様子を示す図であり、図6は艤装パネルGPに取り付ける前のパネル用吊り具を示す図であり、(a)はパネル用吊り具を艤装パネルGPの側面側からみた図であり(b)は同パネル用吊り具を艤装パネルGPの正面側から見た図である。また、図7はパネル用吊り具の回動レバー部を回動させ、押さえ部を移動させた状態を示す図であり、(a)はパネル用吊り具を艤装パネルGPの側面側からみた図、(b)は同パネル用吊り具を艤装パネルGPの正面側から見た図である。さらに、図8は吊りピンを複合連結パネルの挿入孔に挿入した状態を示す艤装パネルGPの側面側から見た図である。
【0055】
なお、これらの図では、図示しない搬送用のパレット等に複数収容されたうちの一つの艤装パネルGPを吊り上げて、所定の場所に設置する際に行う工程を例を示している。
つまり、複数の艤装パネルGP,GPA,GPBはそれぞれ立てられて、隣り合う艤装パネルGPの表裏面(GP1,GP2)などが互いに対向するように間に図示しないスペーサを介して所定間隔が空いた状態で配置されているものである。この所定間隔は、吊りピン4と該吊りピン4が取り付けられている下本体部31の下端部が入るほどの大きさとなっている。
【0056】
図6に示すように、立設した状態で配置されている艤装パネルGPの上方からパネル用吊り具1を降ろし(矢印D方向)、まず艤装パネルGPにパネル用吊り具1を取り付ける前に、回動レバー部5を吊りピン4の先端部側に移動(矢印A方向に移動)させて、押さえ部6が吊り上げるべき艤装パネルGPの表面GP2より外側に位置するようにする。
また、図7に示すように、艤装パネルGPにパネル用吊り具1を取り付ける前に、回動レバー部5を矢印B方向に回動させて、押さえ部6を上方に移動させる。つまり押さえ部6を吊り上げられるべき艤装パネルGPの表面GP2から退避させた状態とする。そして、パネル用吊り具1を矢印D方向に降ろす。
【0057】
図8に示すように、パネル用吊り具1を降ろすことにより、パネル用吊り具1の下本体部31を艤装パネルGP間に入れ、吊り上げられる艤装パネルGPの挿入孔2に吊りピン4を挿入する。
そして、回動レバー部5を回動させる(図8で矢印E方向:矢印Bと逆の方向)ことにより、押さえ部6を艤装パネルGPの表面GP2において、裏面GP1側の吊りピン4の先端部41と対向する位置に配置させて、当て板61の内側面を表面GP2に当接させて艤装パネルGPにパネル用吊り具1を取り付ける。(図1参照。)
【0058】
図9は艤装パネルGPにパネル用吊り具1を取り付けて、該艤装パネルGPを吊り下げた状態を示すものであり、艤装パネルGPの正面側から見た図である。
つまり、艤装パネルGPには2箇所にパネル用吊り具1、1が取り付けられており、上記のようにパネル用吊り具1をそれぞれの挿入孔2,2に取り付け、これらパネル用吊り具1,1及びバランススライドレール76を介して艤装パネルGPは吊り下げられた状態となる。
このようにバランススライドレール76及びパネル用吊り具1,1を昇降させることにより、該艤装パネルGPの吊り上げ作業や吊り降ろし作業を行うことができる。
【0059】
また、パネル用吊り具1が艤装パネルGPに確実に取り付けられている状態か否かを外部から視認することができ、別途にその確認作業を行う必要がない。
したがって、確認作業を省略して、艤装パネルGPを吊り上げたり、また吊り降ろしたりすることができる。
【0060】
さらに、バランススライドレール76により吊り下げられた艤装パネルGPは縦方向に上辺がほぼ水平となるようにバランスよく吊り下げられ、バランススライドレール76を吊り上げ手段(周知の技術であるので説明は省略)により吊り上げることにより例えば、所定の位置、壁体を構成する位置に配置させることができる。同様にして艤装パネルGPA、GPBを吊り下げた状態にすることができ、これら艤装パネルGPA、GPBを吊り上げたり、吊り降ろしたりすることができる。
【0061】
また、艤装パネルGPからパネル用吊り具1を外す際には、押さえ部6を移動して表面GP2から退避させて該表面GP2への当接状態を解除し、挿入孔2から吊りピン4を引き抜いてパネル用吊り具1を艤装パネルGPから外すことができる。よって、吊り下げられる艤装パネルGPへの着脱を容易に行うことができ、このパネル用吊り具1を介して艤装パネルGPを容易に吊り上げたり吊り降ろしたりすることができる。
【0062】
また、艤装パネルGPの表面GP2に当接して該艤装パネルGPを押さえる押さえ部6が、表面GP2に対しほぼ平行に移動することで、該表面GP2から退避可能となっているので、吊りピン4を挿入孔2から抜いて押さえ部6を表面から退避させるだけで、本パネル用吊り具1の艤装パネルGPへの吊り付けを容易に行うことができる。つまり、表面GP2に対向して所定間隔を空けて他の物体他の艤装パネルGPBが配置されていても、所定間隔内に押さえ部6が介在可能であれば、吊り上げられる艤装パネルGPと他の艤装パネルGPBとの間の空間内において該押さえ部6を平行に移動させることにより、表面GP2に当接させたり、また該表面GP2から退避させることができ、この表面GP2を有する艤装パネルGPを吊り上げることができる。
【0063】
さらに、押さえ部6は、吊りピン4の先端部41と対向した位置と表面GP2から退避した位置との間を移動可能であるので、挿入孔2に吊りピン4が挿入された状態で、艤装パネルGPの表面GP2の、吊りピン4の先端部41と対向した部分に当接させて、艤装パネルGPを押さえることができ、バランスよく吊り上げることができる。
【0064】
加えて、本パネル用吊り具1により吊り下げられる艤装パネルGPには、吊りピン4を挿入するための挿入孔2を、裏面GP1側に、艤装パネルGPの厚み方向に形成すればよいので、吊り下げられる艤装パネルGPの加工が容易であり、該艤装パネルGPの構造は簡易化されたものとなる。よって、この艤装パネルGPの製作作業の簡易化を図ることができる。
【0065】
また、上記パネル用吊り具1によれば、吊りピン4を挿入孔2に挿入させて、対向面34に艤装パネルGPの裏面GP1を当接させて、押さえ部6で表面GP2を押さえることができる。つまり対向面34と押さえ部6とで艤装パネルGPを挟んだ状態にすることができ、このパネル用吊り具1を介して艤装パネルGPを一層安定した状態で吊り上げることができる。
【0066】
そして、吊り具本体3には、回動レバー部5が吊りピン4の延在方向に移動可能に設けられているので、該回動レバー部5に設けられている押さえ部6も吊りピン4の延在方向に移動可能となっており、吊り下げられるべき艤装パネルGPの厚みに応じて押さえ部6の位置を変更することができ、回動レバー部5の移動により、押さえ部6が移動可能な範囲内の厚みを有する艤装パネルGPを吊り下げることができる。よって、この実施の形態の艤装パネルGP以外の規格の厚みが異なる多種類のパネルを吊り下げることができる。
【0067】
さらに吊り具本体3には、回動レバー部5を吊りピン4側に付勢可能なコイルバネ38が設けられているので、回動レバー部5に設けられている押さえ部6も吊りピン4側に付勢された状態となる。
つまり、押さえ部6を表面GP2から退避させた状態で吊りピン4を艤装パネルGPの挿入孔2に挿入して、押さえ部6を表面GP2に当接させる際、押さえ部6を吊りピン4側と表方向に移動させて表面GP2上に平行に移動させ、押さえ部6の吊りピン4側と表方向への移動を解除すれば、コイルバネ38により押さえ部6は吊りピン4側に移動して表面GP2に当接する。
したがって、押さえ部6が表面GP2に確実に当接している状態になり一層安定した状態で艤装パネルGPを吊り下げることができる。
【0068】
押さえ部6は艤装パネルの表面GP2に当接し、かつ回動レバー部5に回動可能に取り付けられている当て板61を有しているので、当て板61を表面GP2に該表面GP2の形状に対応して当接させることができる。また、当て板61の平面部分を表面GP2に当接させることができるので当て板61と表面GP2との当接面積が広くなる。
したがって、当て板61が表面GP2に確実に当接することになり、本パネル用吊り具は艤装パネルGPに確実に取付られ、該艤装パネルGPの吊り上げや吊り降ろし作業の確実性を向上させることができるとともに、作業の安全性を一層確保することができる。
【0069】
さらに、回動レバー部5の内側面52には、回動レバー部5の基端部51側から先端部53側に向かうにしたがって外方に傾斜する傾斜部55が設けられているので、図10に示すように、端部に裏面側から表面側に下がるような勾配部が付けられている艤装パネルを吊り下げることができる。
図10は勾配桁が取り付けられた艤装パネルGPCに取り付けられたパネル用吊り具1の正面図である。なお、この図においては、同符号を付した部分は、上述したものと同じものであるので説明は省略する。
【0070】
図10に示す艤装パネルGPCは、上記艤装パネルGPの本体部分を構成し、一方の面(裏面)側から厚み方向に形成された挿入孔2を備えた複合連結パネルPの表面に胴縁7を介して、表面を構成する面材の上部が露出するように外装材8が取り付けられ、上端面Pbに、複合連結パネルPの延在方向に沿って上面が傾斜した勾配桁(勾配部)9が取り付けられたものである。
挿入孔2に吊りピン4を挿入し、押さえ部6を表面側に当接させて艤装パネルGPCを押さえ、該艤装パネルGPCにパネル用吊り具1を取り付けた際、この艤装パネルGPCの上部の勾配桁9に、傾斜部55の傾斜部分が対応することになり、勾配桁9を備えた艤装パネルGPCであっても上記実施の形態の艤装パネルGPと同様に艤装パネルGPCを吊り下げた状態にすることができ、パネル用吊り具1を昇降させることにより艤装パネルGPCの吊り上げ及び吊り降ろし作業を行うことができる。
【0071】
ここで、本発明に係るパネル用吊り具の別の実施の形態を図11〜図13を用いて説明する。
図11は本発明を適用したパネル用吊り具の別の実施の形態であるパネル用吊り具100を艤装パネルGPに取り付け、艤装パネルGPを吊り下げた状態を示す図である。図12及び図13は同パネル用吊り具を示すものであり、図12は同パネル用吊り具の正面図、図13は同パネル用吊り具の側面図であり、(a)は左側面図、(b)は右側面図である。
【0072】
図11〜図13に示すパネル用吊り具100は、吊り下げられる吊り具本体130と、この吊り具本体130に設けられて艤装パネルGPの挿入孔2に裏面GP1側から挿入される吊りピン104と、吊り具本体130に回動自在に設けられた回動レバー部150と、この回動レバー部150に設けられ、艤装パネルGPの表面GP2に当接して艤装パネルGPを押さえる押さえ部106とから概略構成されている。
これら吊りピン104、回動レバー部150、押さえ部106は、上述したパネル用吊り具1の吊りピン4、回動レバー部5、押さえ部6とほぼ同様の作用効果を有するものであるが、本パネル用吊り具100では、回動レバー部150と該回動レバー部150周辺の構造のみ異なっており、以下では、構造の異なる部分のみ説明を行い、上記パネル用吊り具1と同様の構成については同名称、同符号を付して説明は省略する。
【0073】
すなわち、パネル用吊り具100において、吊り具本体130は、吊り上げるべき艤装パネルGPの裏面側(挿入孔2が形成されている側)GP1に配置され、鉛直方向に延在する長尺の下本体部131と、該下本体部131の上部131aから水平方向に延在し、艤装パネルGPの上方に配置される上本体部133とを備え、正面視ほぼL字状に形成されているものである。なお、上本体部133には、該上本体部133にボルト140,140で固定された吊り金具141を有し、この吊り金具141の上端部141aは、上本体部133の上部から突出しており、この上端部141aには、接続部材(ボルトナット143a、ピン143b、連結部材143c)143を介してワイヤ70が接続されている吊り穴142が形成されている(図11ではこの吊り穴142にワイヤ70と連結されたボルトナット143aが挿入されている)。
【0074】
下本体部131の内側には、上述した下本体部31と同様の対向面134が形成されており、この対向面134の下端部134aには、該対向面134と直交する方向に、言い換えれば、対向面134と直角に突出して吊りピン104(吊りピン4と同様)が設けられている。
【0075】
そして、上本体部133には、該上本体部133の延在方向に延在し且つ吊りピン104と平行な軸部137が回転可能に組み込まれ、この軸部137には上本体部133に対して回動自在に回動レバー部150が取り付けられた状態となっている。
この回動レバー部150は、図11及び図12で、軸部137を中心に正面側に回動可能となっており、図13では、矢印方向D方向に回動する。
この回動レバー部150の回動により、該回動レバー部150に設けられた押さえ部106は、吊り下げられるべき艤装パネルGPの表面GP2に対しほぼ平行に移動して、吊りピン104の先端部104aと対向した位置と表面GP2から退避した位置との間を移動可能となっている。
【0076】
回動レバー部150は、軸部137を介して上本体部133に回動自在に設けられた上レバー部151と、この上レバー部151に基端部156が吊りピン104の延在方向に移動自在に取り付けられているとともに、先端部157に押さえ部106が設けられた下レバー部155とから概略構成されている。
上レバー部151には、軸部137に固定され上本体部133に対して回動する回動部152と、この回動部152に設けられ、下レバー部155を支持し且つ該下レバー部155の移動(吊りピン104の延在方向への移動:両矢印Eで示す)をガイドするガイド部154とを備えている。
【0077】
回動部152は、上方向に開口したコ字状をなしており、このコ字状の内側に、上本体部133の先端部133aから下方に突出した状態に形成されている垂下部133bが内嵌されており、軸部137がこれらを挿通して接続している。
コ字状の回動部152の右側の突部152aには、上方に突出した上部片180が設けられ、この上部片180に上本体部133の延在方向で、かつ先端部133a側から(図では右側からボルト181が挿通されており、このボルト181は、該ボルト181の先端部181aと対向する上本体部133の先端部133aの端面133cに形成されたボルト孔182にねじ込まれている。
【0078】
ボルト181が上本体部133の端面133cのボルト孔182にねじ込まれることにより回動部152は上本体部133から鉛直下方に吊られた状態で固定される。このボルト181を緩めたり締めたりすることで、上本体部133へのねじ込み具合を調整することができ、ボルトを緩めることにより、このボルト181のねじ込みが解除され上レバー部151は回動可能となる。
ここでは、ボルト181とボルト孔182との位置関係は、上レバー部151に接続されている後述する下レバー部155に設けられた押さえ部106が吊りピン104の先端部104aと対向する位置で固定されるように構成されている。 なお、ボルト181はボルト孔182にねじ込まれる構成としたが、先端部がボルト孔182に挿入される構成であるならば、どのように構成されていてもよい。また、上記ボルト181の頭部の外周にはボルト181の締め緩めを行い易いようにきざみ(ローレット目)が施されている。
【0079】
ガイド部154には下レバー部155が、該下レバー部155の二股に分割された基端部156の分割片156a,156bでガイド部154の両側から該ガイド部154を挟んだ状態で、且つガイド部154の延在方向に摺動可能に接続されている。そして、このガイド部154には、吊りピン104と平行に延在する長穴154aと、この長穴154aの下部に、該長穴154aの延在方向、つまり吊りピン104の延在方向と平行に延在し、かつ該延在方向と直交する方向に膨出し、二股の基端部156の分割片156a,156bのそれぞれの内側に形成された凹部160(図13(b)参照)に嵌合されて下レバー部155を支持する膨出部154bが形成されている。
【0080】
下レバー部155は、基端部156で、膨出部154bに支持されるとともに、止めボルト190とナット191(図13(b)参照)を介して長穴154aに沿って摺動可能に取り付けられている。すなわち、分割片156a,156bの上端部がガイド部154を挟んで配置され、これら分割片156a,156bのボルト穴(図示省略)及び長穴154aに止めボルト190が挿通されており、この止めボルト190の頭部とナット191とが分割片156a,156bの外側に配置されていて、該分割片156a,156bをガイド部154に接続した状態となっている。
【0081】
この止めボルト190を締めたり緩めたりすることにより上レバー部151に下レバー部155を任意の位置で固定させることができる。つまり、止めボルト190を締めることにより、ガイド部154を挟んだ状態で該ガイド部154に接続されている、二股に分割された基端部156のそれぞれの分割片部156a,156bがそれぞれ内側のガイド部154側に押圧され、凹部160が膨出部154b側に押さえつけられ、下レバー部155が上レバー部に固定される。これにより、下レバー部155を吊りピン104の延在方向に移動させて位置決めでき、下レバー部155に設けられている押さえ部106(後述する)と、吊りピン104の先端部104aとの間の間隔を調整することができる。なお、上記止めボルト190の頭部の外周には止めボルト190の締め緩めを行い易いようにきざみ(ローレット目)が施されている。
【0082】
このように構成されている回動レバー部150は、下本体部131の対向面134と対向する位置に延在しており、先端部157には、吊りピン104の先端部104aと対向する位置に移動可能な押さえ部106が設けられている。
【0083】
この押さえ部106は回動レバー部150を上レバー部151の回動部152で回動させることにより、吊り上げられるべき艤装パネルGPの表面GP2に対しほぼ平行に移動して、艤装パネルGPの表面GP2から退避可能となっている。つまり、この回動レバー部150は図11及び図12において正面側に回動し、下本体部131とほぼ直交する位置まで移動するようになっている。
また、押さえ部106は、回動レバー部150を下本体部131の対向面134と対向する位置に回動させると、該押さえ部106は対向面134に設けられている吊りピン104の先端部104aと対向するものであり、上述した押さえ部6と同様の作用効果を有する当て板61と、該当て板61を回動レバー部150の先端部57に回動自在(両矢印F方向で示す)に取り付ける取付部62とを有している。
【0084】
なお、以上の実施の形態例においては、パネル用吊り具により吊り上げられるパネルを艤装パネルGPとしたが、勿論、本発明はこれに限定されるものではなく、厚み方向に挿入孔2が形成されていればどのようなものでもよい。例えば、上述したように外装材8,20が取り付けられていない複合連結パネルPでもよいし、単に木質パネルP1,P2,P3などのものでもよい。また、パネル状のもので挿入孔があればどのようなものでもよい。
また、吊り具本体の形状等も上述した作用を有する吊りピン、押さえ部を有するものであるならば任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0085】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明に係るパネル用吊り具によれば、吊り下げられるパネルへの着脱を前記押さえ部の移動により容易に行うことができ、このパネル用吊り具を介して前記パネルを吊り下げた状態にして、パネルを容易に吊り上げたり吊り降ろしたりすることができる。また、外部から前記吊りピンがパネルの挿入孔に挿入されている状態と、前記押さえ部が前記パネルの反対側の面に当接している状態とを容易に視認することができ、パネル用吊り具がパネルに確実に取り付けられている状態を確認する工程を別途取る必要がなく、吊り上げ作業の迅速化を図ることができる。加えて、前記吊りピンを前記挿入孔から抜いて前記押さえ部を前記反対側の面から退避させるだけで、本パネル用吊り具の前記パネルへの吊り付けを容易に行うことができる。
【0086】
さらに、本パネル用吊り具により吊り下げられるパネルには、前記吊りピンを挿入するための挿入孔を、一方の面側に、前記パネルの厚み方向に形成すればよいので、吊り下げられるパネルの加工が容易であり、該パネルの構造は簡易化されたものとなる。よって、このパネルの製作作業の簡易化を図ることができる。
【0087】
また、前記挿入孔に吊りピンが挿入された状態で、パネルの反対側の面の、前記吊りピンの先端部と対向した部分に当接させて、前記パネルを押さえることができ、請求項1記載のものよりもパネルをバランスよく吊り上げることができる。
【0088】
請求項記載の発明に係るパネル用吊り具によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記パネルの挿入孔に前記吊りピンを挿入して、前記押さえ部で前記反対側の面に当接させると、前記パネルは前記対向面と前記押さえ部との間に介在された状態となり、前記パネルを安定した状態で吊り下げることができる。また、前記吊りピンを前記挿入孔に挿入させて、前記対向面に前記パネルの一方の面を当接させて、前記押さえ部で前記反対側の面を押さえることができる。つまり前記対向面と前記押さえ部とで前記パネルを挟んだ状態にすることができ、このパネル用吊り具を介して前記パネルを一層安定した状態で吊り上げることができる。
【0089】
請求項記載の発明に係るパネル用吊り具によれば、前記吊り具本体の回動レバー部を回動させることにより、前記押さえ部を前記反対側の面に対しほぼ平行に移動させ該反対側の面から退避させることができ、請求項1または2に記載の発明と同様の効果を得ることができる。また、これらの効果と同様の効果を得るパネル用吊り具を簡単な構成で製作することができる。
【0090】
請求項記載の発明に係るパネル用吊り具によれば、請求項記載の発明と同様の効果を得ることができるともに、前記回動レバー部に設けられている前記押さえ部も前記吊りピンの延在方向に移動可能となり、吊り下げられるべきパネルの厚みに応じて前記押さえ部の位置を変更することができ、前記回動レバー部の移動により、前記押さえ部が移動可能な範囲内の厚みを有するパネルを吊り下げることができる。よって、厚みが異なる多種類のパネルを吊り下げることができる。
【0091】
請求項記載の発明に係るパネル用吊り具によれば、請求項記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記回動レバー部に設けられている前記押さえ部も前記吊りピン側に付勢された状態となり、前記押さえ部が前記反対側の面に確実に当接し、一層安定した状態で前記パネルを吊り下げることができる。
【0092】
請求項記載の発明に係るパネル用吊り具によれば、請求項3〜5のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記当て板を前記反対側の面に該反対側の面の形状に対応して当接させることができる。また、当て板の平面部分を前記反対側の面に当接させることができるので前記当て板と前記反対側の面との当接面積が広くなる。したがって、前記当て板が前記反対側の面に確実に当接することになり、本パネル用吊り具は前記パネルに確実に取付られ、該パネルの吊り上げや吊り降ろし作業の確実性を向上させることができるとともに、作業の安全性を一層確保することができる。
【0093】
請求項記載の発明に係るパネル用吊り具によれば、請求項3〜6のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、端部に一方の面側から反対側の面側に下がるような勾配部が付けられているパネルを吊り下げることができ、本パネル用吊り具を昇降させることにより前記パネルの吊り上げ及び吊り降ろし作業を行うことができる。すなわち、前記パネルの端部の勾配部に前記傾斜部の傾斜面が対応し、勾配部を備えたパネルについても請求項3〜6のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0094】
請求項記載のパネルの吊り下げ方法によれば、前記パネルを容易に吊り下げられた状態とし、前記パネル用吊り具を昇降させることにより前記パネルの吊り上げ及び吊り降ろし作業を容易に行うことができる。また、前記パネル用吊り具がパネルに確実に取り付けられている状態か否かを外部から視認することができ、別途にその確認作業を行う必要がない。したがって、前記確認作業を省略して、前記パネルを吊り上げたり、また吊り降ろしたりすることができる。
【0095】
さらに、吊り下げられるべきパネルの前記反対側の面に対向するように所定間を空けて別の物体、例えば、他のパネルが配置されている場合でも、前記パネルの反対側の面と、他のパネルの面との間の空間に前記押さえ部を挿入して前記パネルに前記パネル用吊り具を取り付け該パネルを吊り下げてから、該パネルを吊り上げたりまた、吊り降ろしたりすることによりパネルを所定の位置に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したパネル用吊り具をパネルに取り付けた状態を示す図である。
【図2】同パネル用吊り具を示す図でありワイヤを連結した状態を示した正面図である。
【図3】同パネル用吊り具を示す図であり、(a)は平面図(b)は左側面図、(c)は右側面図である。
【図4】艤装パネルGPの本体部部分を構成する複合連結パネルPの斜視図である。
【図5】バランススライドレール76の吊り下げリング77にワイヤ70を取り付けた状態を示した側面図である。
【図6】艤装パネルGPに取り付ける前のパネル用吊り具を示す図であり、(a)はパネル用吊り具を艤装パネルGPの側面側からみた図であり(b)は同パネル用吊り具を艤装パネルGPの正面側から見た図である。
【図7】パネル用吊り具の回動レバー部を回動させ、押さえ部を移動させた状態を示す図であり、(a)はパネル用吊り具を艤装パネルGPの側面側からみた図、(b)は同パネル用吊り具を艤装パネルGPの正面側から見た図である。
【図8】吊りピンを複合連結パネルの挿入孔に挿入した状態を示す艤装パネルGPの側面側から見た図である。
【図9】艤装パネルGPにパネル用吊り具1を取り付けて、該艤装パネルGPを吊り下げた状態を示すものであり、艤装パネルGPの正面側から見た図である。
【図10】勾配桁が取り付けられた艤装パネルに取り付けられたパネル用吊り具の正面図である。
【図11】本発明を適用したパネル用吊り具の別の実施の形態であるパネル用吊り具100を艤装パネルGPに取り付け、艤装パネルGPを吊り下げた状態を示す図である。
【図12】同パネル用吊り具を示すものであり、図12は同パネル用吊り具の正面図である。
【図13】同パネル用吊り具の側面図であり、(a)は左側面図、(b)は右側面図である。
【符号の説明】
1,100 パネル用吊り具
2 挿入孔
3,130 吊り具本体
4,104 吊りピン
5,150 回動レバー部
6,106 押さえ部
34,134 対向面
38 コイルバネ(付勢部材)
41,104a 吊りピンの先端部
51 回動レバー部の基端部
52 回動レバー部の内側面
53 回動レバー部の先端部
55 傾斜部
61 当て板
GPa 艤装パネルの端部(パネルの端部)
GP1 艤装パネルの裏面(パネルの一方の面)
GP2 艤装パネルの表面(パネルの一方の面と反対側の面)
GP,GPC 艤装パネル(パネル)

Claims (8)

  1. 端部に一方の面側から厚み方向に形成された挿入孔を有するパネルを吊り下げるためのパネル用吊り具であって、吊り下げられる吊り具本体と、この吊り具本体に設けられて前記挿入孔に前記一方の面側から挿入される吊りピンと、前記吊り具本体に設けられて、前記挿入孔が形成されているパネルの一方の面と反対側の面に当接して前記パネルを押さえる押さえ部とを備え、前記押さえ部は、前記反対側の面に対しほぼ平行に移動することで該反対側の面から退避可能に設けられており、
    前記押さえ部は、前記吊りピンの先端部と対向した位置と前記反対側の面から退避した位置との間を移動可能であることを特徴とするパネル用吊り具。
  2. 請求項1記載のパネル用吊り具において、
    前記吊り具本体には、吊り下げるべきパネルの一方の面に対向する対向面が設けられ、この対向面に吊りピンが該対向面と直角に突出して設けられていることを特徴とするパネル用吊り具。
  3. 請求項1または2に記載のパネル用吊り具において、
    吊り具本体には回動レバー部が回動自在に設けられ、前記押さえ部は、前記回動レバー部に設けられて該回動レバー部を回動させることにより前記反対側の面に対しほぼ平行に移動することを特徴とするパネル用吊り具。
  4. 請求項記載のパネル用吊り具において、
    吊り具本体には、回動レバー部が吊りピンの延在方向に移動可能に設けられていることを特徴とするパネル用吊り具。
  5. 請求項に記載のパネル用吊り具において、
    吊り具本体には、前記回動レバー部を前記吊りピン側に付勢可能な付勢部材が設けられていることを特徴とするパネル用吊り具。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載のパネル用吊り具において、
    押さえ部は、パネルの反対側の面に当接する当て板を有し、この当て板は、前記回動レバー部に回動可能に取り付けられていることを特徴とするパネル用吊り具。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載のパネル用吊り具において、
    回動レバー部の内側面には、前記回動レバー部の基端部側から先端部側に向かうにしたがって外方に傾斜する傾斜部が設けられていることを特徴とするパネル用吊り具。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のパネル用吊り具を用いてパネルを吊り下げるパネルの吊り下げ方法であって、
    押さえ部を、挿入孔が形成された一方の面と反対側の面から退避させた状態で、吊りピンを前記挿入孔に挿入し、次いで、前記押さえ部を前記反対側の面に当接させて前記パネルを押さえることで前記パネル用吊り具を介して前記パネルを吊り下げることを特徴とするパネルの吊り下げ方法。
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