JP4233678B2 - 自動二輪車用連動ブレーキ装置 - Google Patents

自動二輪車用連動ブレーキ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車用連動ブレーキ装置に関し、特に、自動二輪車のヘッドパイプ近傍に設置されるイコライザケース内にイコライザ部材を収容し、自動二輪車のステアリングハンドルの一端部に軸支される連動ブレーキレバーに連なる第1入力ケーブルと、自動二輪車の前輪ブレーキ及び後輪ブレーキの各作動レバーにそれぞれ連なる第1出力ケーブル及び第2出力ケーブルとを上記イコライザ部材を介して接続し、連動ブレーキレバーの操作により両ブレーキを連動作動するようにしたものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる自動二輪車用連動ブレーキ装置は、例えば特開平8−104280号公報に開示されているように、既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報記載の自動二輪車用連動ブレーキ装置では、イコライザ部材としてスプロケットが用いられ、このスプロケットの外周に掛けたチェーンの一端に、連動ブレーキレバーに連なる入力ケーブルを接続し、同チェーンの他端に前輪ブレーキの作動レバーに連なる第1出力ケーブルを接続し、さらに同スプロケットの支軸に、後輪ブレーキの作動レバーに連なる第2出力ケーブルを接続している。
【0004】
こうしたものでは、チェーンに接続した第1出力ケーブルは、イコライザケースの上壁を貫通して一旦上方へ延びた後、Uターンをして下方へ延び、前輪ブレーキに向かうという、比較的長い屈曲経路を通るので、ブレーキ操作力の伝達効率が良好とは言い難く、また配索作業も面倒となる。
【0005】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、ブレーキ操作力の伝達効率が良好であり、しかも配索作業を容易にし得る自動二輪車用連動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、自動二輪車のヘッドパイプ近傍に設置されるイコライザケース内にイコライザレバーと、該イコライザレバーの一端部に接続したジョイント部材とを収容し、自動二輪車のステアリングハンドルの一端部に軸支される連動ブレーキレバーに連なる第1入力ケーブルを、イコライザケースの天井壁貫通してイコライザレバーの中間部に接続し、動二輪車の後輪ブレーキ作動レバー連なる第1出力ケーブルを、イコライザケースの底壁貫通してイコライザレバーの端部に接続し、自動二輪車の前輪ブレーキの作動レバーに連なる第2出力ケーブルを、イコライザケースの底壁を貫通してジョイント部材の一端部に接続し、ステアリングハンドルの他端部に軸支される独立ブレーキレバーに連なる第2入力ケーブルを、イコライザケースの天井壁を貫通してジョイント部材の他端部に接続してなる自動二輪車用連動ブレーキ装置であって、第2入力ケーブル及びジョイント部材間の接続部に、イコライザレバーによるジョイント部材の上動を第2入力ケーブルに対して無効にする第1ロストモーション機構を設けると共に、イコライザレバー及びジョイント部材間の接続部に、第2入力ケーブルによるジョイント部材の上動をイコライザレバーに対して無効にする第2ロストモーション機構を設け、イコライザケース内で第2入力ケーブルと第2出力ケーブルとを、その両ケーブル間を結ぶ仮想直線に沿って延びるジョイント部材を挟んで同軸配置すると共に、その仮想直線上に第1,第2ロストモーション機構を配列したことを徴とする。
【0007】
この徴によれば、連動ブレーキレバーに連なる第1入力ケーブルがイコライザケースの天井壁を貫通してイコライザレバーの中間部に接続され、後輪ブレーキ及び前輪ブレーキにそれぞれ連なる第1出力ケーブル及び第2出力ケーブルがイコライザケースの底壁を貫通してイコライザレバーの端部にそれぞれ接続されることにより、入、出力ケーブルにはU字状のような極端な屈曲部を存在させずに済み、したがって、入、出力ケーブル間での操作力の伝達を効率良く行うことができ、ブレーキ操作を軽快にすることができる。また入、出力ケーブルに大きな屈曲部が存在しないことにより、配索作業の容易化とケーブルによる操舵抵抗の低減を図ることができる。
【0008】
またイコライザケース内に、イコライザレバーの一端部及び第2出力ケーブル間を接続するジョイント部材を収容し、独立ブレーキレバーに連なる第2入力ケーブルを、イコライザケースの天井壁に貫通してジョイント部材を介して第2出力ケーブルに同軸上で接続したので、独立ブレーキレバーを操作して第2入力ケーブルを牽引すれば、ジョイント部材を介して第2出力ケーブルを更に牽引し、前輪ブレーキを単独作動することができこの場合、第2入力ケーブル及び第2出力ケーブルはジョイント部材を介して同軸上で接続されているから、両ケーブル間での操作力の伝達を一層効率良く行うことができ、前輪ブレーキを一層軽快に作動することができる。また連動ブレーキレバーの操作により後輪ブレーキ及び前輪ブレーキを連動作動している最中に、独立ブレーキレバーを操作すれば、その操作力を第2出力ケーブルにのみ加えて、前輪ブレーキの制動力を増強することができる。
【0009】
さらに連動ブレーキレバーの操作時には、第2入力ケーブル及びジョイント部材間に設けた第1ロストモーション機構の作用により、ジョイント部材側から第2入力ケーブル及び独立ブレーキレバーに無用な動きを与えることが回避され、また独立ブレーキレバーの操作時には、イコライザレバー及びジョイント部材間に設けた第2ロストモーション機構の作用により、ジョイント部材側からイコライザレバーに無用な動きを与えることが回避されるので、連動ブレーキレバー及び独立ブレーキレバーの相互干渉を防止して、操作フィーリングを良好にすることができる。
【0010】
さらに請求項2の発明は、請求項1の前記特徴に加えて、イコライザレバーの前記一端部を下向きに付勢するディレイスプリングをイコライザケースに収容したことを徴とし、この特徴によれば、連動ブレーキレバーの操作時、前輪ブレーキの作動タイミングを後輪ブレーキより遅らせて、自動二輪車の良好な制動フィーリングを得ることができる。
【0011】
さらに請求項3の発明は、請求項2の前記特徴に加えて、イコライザレバーの前記一端部に設けた接続孔には、イコライザレバー、ジョイント部材及びスプリングリテーナが連結軸を介して嵌合、支持され、そのスプリングリテーナの上端に設けた受け部と、イコライザケースの上壁との間には、コイル状に形成されて内部を第2入力ケーブルが通るディレイスプリングが縮設されることを特徴とする。
【0012】
さらに請求項4の発明は、請求項1の前記特徴に加えて、ジョイント部材は、相対向する一対の支持壁と、これら支持壁を一側で一体に連結する連結壁とから成り、その支持壁には、第1長孔及び第2長孔が上下に並んで形成され、その第1長孔と、該第1長孔に摺動自在に嵌合された第2入力ケーブルの端部の接続端子とにより第1ロストモーション機構が構成され、また第2長孔と、イコライザレバーの前記一端部に連結されて該第2長孔に摺動自在に嵌合された連結軸とにより第2ロストモーション機構が構成されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【0014】
図1は本発明の連動ブレーキ装置を備えた自動二輪車の側面図、図2はその連動ブレーキ装置の系統図、図3は同連動ブレーキ装置要部の部分破断正面図、図4は図3の4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図6〜図10は作用説明図である。
【0015】
先ず図1において、自動二輪車1のボディフレーム2は、ヘッドパイプ2hから下方に延びるダウンチューブ部2d及びその下端から後方へ水平に延びるボトム部2bからなるフロントフレーム2Fと、ボトム部2bの後端にボルト結合されて上方へ延び、途中から上方及び後方へ延びるリヤフレーム2Rとを有し、ヘッドパイプ2hには、前輪Wfを軸支するフロントフォーク4が操向可能に支承され、リヤフレーム2Rの中間部には、後輪Wrを支持しながら駆動するパワーユニット5が上下揺動可能に取付けられると共に、リヤフレーム2R及びパワーユニット5の後端部間にリヤクッション6が介裝される。またリヤフレーム2R上には、ヘルメット等を納める収納ボックス7が設けられ、その上に、リッドを兼ねるシート8が取付けられる。こうして、自動二輪車1はスクータ型に構成される。
【0016】
図1及び図2に示すように、フロントフォーク4のステアリングステム4aの上端に連結したステアリングハンドル9には、左グリップ91 に隣接して連動ブレーキレバー101 が、また右グリップ92 に隣接して独立ブレーキレバー102 が軸支される。一方、前輪Wf及び後Wrには、何れもドラム式の前輪ブレーキBf及び後輪ブレーキBrがそれぞれ装備され、これらブレーキBf、Brの作動レバー121 ,122 に前記ブレーキレバー101 ,102 が連動装置13を介して接続され、連動ブレーキレバー101 を操作することにより、前輪ブレーキBf及び後輪ブレーキBrを連動作動することができ、また独立ブレーキレバー102 を操作することにより、前輪ブレーキBfを単独作動することができようになっている。
【0017】
上記連動装置13について、図2〜5により説明する。
【0018】
連動装置13は、前記ヘッドパイプ2hに取付けられるイコライザケース15を備えている。このイコライザケース15は、背面を開放したケース本体15aと、このケース本体15aの背面にボルト16で接合されるケースカバー15bとで構成され、そのケースカバー15bがヘッドパイプ2hの外面に取付けられる。
【0019】
イコライザケース15内には、イコライザレバー17、ジョイント部材、スプリングリテーナ19及びディレイスプリング20が収容される。イコライザレバー17は、イコライザケース15内で昇降及び揺動し得るもので、その中央部、左端部171 (以下、第1端部という)及び右端部172 (以下、第2端部という)に接続孔21a,22a,23aを有しており、中央部の接続孔21aには、連動ブレーキレバー101 に一端を接続した第1入力ケーブル241 の他端の円柱状接続端子21bが嵌合して接続され、第1端部171 の接続孔22aには、後輪ブレーキBrの作動レバー122 の一端を接続した第1出力ケーブル251 の他端部の円柱状接続端子22bが嵌合して接続される。また第2端部172 の接続孔23aには、イコライザレバー17、ジョイント部材18及びスプリングリテーナ19の三者を連結する連結軸23bが嵌合して取付けられる。
【0020】
ジョイント部材18は、上下方向に延びて相対向する一対の支持壁18a,18aと、これら支持壁18a,18aを一側で一体に連結する連結壁18bとからなっており、支持壁18a,18aには、上方から順に第1長孔271 、第2長孔272 、接続孔28が穿設される。その際、第1、第2長孔271 ,272 は、何れも長軸を上下方向に向けて形成される。そして、第1長孔271 には、独立ブレーキレバー102 に一端を接続した第2入力ケーブル242 の他端部の円柱状接続端子29が摺動自在に嵌合され、接続孔28には、前輪ブレーキBfの作動レバー122 に接続する第2出力ケーブル252 の他端部の円柱状接続端子30が嵌合して、接続される。こうして、第2入力ケーブル242 及び第2出力ケーブル252 は、ジョイント部材18を介して同軸上で連結される。
【0021】
スプリングリテーナ19は、前記支持壁18a,18aの外側面に摺動可能に接するする一対の側壁19a,19aと、これら側壁19a,19aを一側で一体に連結する連結壁19bとからなっており、その両側壁19a,19aに前記連結軸23bの両端部が結合される。両側壁19a,19aの下端部には、それを外方へ直角に曲げてストッパ片31,31が形成され、これらストッパ片31,31は、前記ケース本体15a及びケースカバー15bにそれぞれ設けられた角形の規制孔32,32に上下方向摺動可能に係合される。
【0022】
以上において、第1長孔271 での接続端子29の摺動可能ストロークL1 は、規制孔32,32でのストッパ片31,31の摺動ストロークL2 より大きく設定され、また第2長孔272 での連結軸23bの摺動可能ストロークL3 は、前記ストロークL1 より大きく設定される。而して、第1長孔271 及び接続端子29によって第1ロストモーション機構331 が構成され、第2長孔272 及び連結軸23bによって第2ロストモーション機構332 が構成される。
【0023】
また、スプリングリテーナ19の両側壁19a,19aの上端には、幅広の受け部34,34が形成され、これら受け部34,34とイコライザケース15の上壁との間に所定の圧縮荷重を付与されたディレイスプリング20が縮設され、これによってスプリングリテーナ19は、ストッパ片31,31が規制孔32,32の下端面に当接する下降位置に向けて付勢される。さらに両側壁19a,19aの上端には、ディレイスプリング20の内周面に当接する位置決め突起35,35が形成される。
【0024】
イコライザケース15のケース本体15a天井壁には、第1及び第2入力ケーブル241 ,242 がそれぞれ貫通するボス371 ,372 が一体に形成されており、これらボス371 ,372 に、第1及び第2入力ケーブル241 ,242 のガイドチューブ381 ,382 の端部を支承する、ロックナット401 ,402 付きの調節ボルト391 ,392 が螺着される。またケース本体15a底壁には、第1及び第2出力ケーブル251 ,252 がそれぞれ貫通するボス411 ,412 が一体に形成されており、これらボス411 ,412 の外端面によって、第1及び第2出力ケーブル251 ,252 のガイドチューブ421 ,422 の端部が支承される。
【0025】
またケースカバー15bには、その周縁から突出する複数の支持アーム43,44が形成され、それらの先端部の取付け孔43a,44aに、電線類45,46を把持するクリップ47,47が装着される。
【0026】
次に、この実施例の作用について図6〜図10を参照しながら説明する。
【0027】
図6は前輪ブレーキBf及び後輪ブレーキBrの非作動状態を示すもので、スプリングリテーナ19は、ディレイスプリング20のセット荷重により、ストッパ片31,31がイコライザケース15の規制孔32,32の下端面に当接する下降限に保持され、またジョイント部材18はイコライザケース15の底壁に受け止められる下降限に位置し、またイコライザレバー17は、その第1端部171 をイコライザケース15の底壁に当接されると共に、第2端部172 の連結軸23bを第2長孔272 の上端面に当接させている。一方、第1長孔271 では、第2入力ケーブル242 の接続端子29が該長孔271 の上端面に当接する上昇限に位置している。
【0028】
いま、連動ブレーキレバー101 を操作して、第1入力ケーブル241 を牽引し、イコライザレバー17の中央部を引き上げると、当初、イコライザレバー17の第2端部172 の連結軸23bは、ディレイスプリング20のセット荷重によりスプリングリテーナ19を介して下降限に保持されているから、図7に示すように、先ずイコライザレバー17は、連結軸23bを支点として上方へ揺動して第1出力ケーブル251 を牽引し、これにより後輪ブレーキBrが最初に作動される。連動ブレーキレバー101 の操作力を増すことにより、第1入力ケーブル241 の牽引力がディレイスプリング20のセット荷重を越えると、図8に示すように、イコライザレバー17全体が上昇するようになり、第1出力ケーブル251 を更に牽引すると共に、連結軸23bがスプリングリテーナ19を伴い上昇しつゝディレイスプリング20を圧縮すると共に、第2長孔272 の上端面でジョイント部材18を押し上げることにより第2出力ケーブル252 を牽引するので、前輪ブレーキBfが作動される。このように、前輪ブレーキBfの作動タイミングを後輪ブレーキBrより遅らせることは、自動二輪車1の良好な制動フィーリングを得る上に有効である。
【0029】
イコライザレバー17の第2端部172 、即ち連結軸23bが所定位置まで上昇すると、それと共に移動するスプリングリテーナ19のストッパ片31,31がイコライザケース15の規制孔32,32の上端面に受け止められて、それ以上の上昇が阻止される。その結果、第2出力ケーブル252 の牽引力の増加がその時点で抑制され、前輪ブレーキBfの制動力を一定に保持することができる。
【0030】
引き続き、第1入力ケーブル241 の牽引力を更に増加すると、イコライザレバー17は、再び停止状態の連結軸23bを支点として上方へ揺動して、第1出力ケーブル251 のみを更に牽引することになるから、後輪ブレーキBrの制動力が更に増強される。
【0031】
このような連動ブレーキレバー101 による制動中、ジョイント部材18の第1長孔271 に係合している第2入力ケーブル242 の接続端子29は、ジョイント部材18の上昇に伴い相対的に第1長孔271 内を下降し、即ち第1ロストモーション機構331 の作用により、ジョイント部材18側から第2入力ケーブル242 及び独立ブレーキレバー102 に無用な動きを与えることが回避される。
【0032】
再び、図6に示す前輪ブレーキBf及び後輪ブレーキBrの非作動状態に戻り、今度は独立ブレーキレバー102 を操作して、第2入力ケーブル242 を牽引すると、図10に示すように、第2入力ケーブル242 の接続端子29が第1長孔271 の上端面でジョイント部材18を引き上げるので、このジョイント部材18により第2出力ケーブル252 が牽引され、前輪ブレーキBfを作動することができる。
【0033】
この場合、ジョイント部材18の第2長孔272 に係合している連結軸23bは、ジョイント部材18の上昇に伴い、相対的に第2長孔272 内を下降すること、即ち第2ロストモーション機構332 の作用により、ジョイント部材18側からイコライザレバー17、第1入力ケーブル241 に無用な動きを与えることが回避される。
【0034】
また、連動ブレーキレバー101 の操作により、後輪ブレーキBr及び前輪ブレーキBfを連動作動している最中に、独立ブレーキレバー102 を操作して、第2入力ケーブル242 を牽引すれば、スプリングリテーナ19のストッパ片31,31がイコライザケース15の規制孔32,32の上端面に当接してイコライザレバー17の第2端部172 が上昇限に留まっていても、第2入力ケーブル242 の牽引力はジョイント部材18を介して第2出力ケーブル252 に加わるので、前輪ブレーキBfの制動力をより増強することができる。
【0035】
ところで、連動ブレーキレバー101 及び独立ブレーキレバー102 にそれぞれ連なる第1入力ケーブル241 第2入力ケーブル242 は、イコライザケース15の天井壁を貫通して、イコライザレバー17及びジョイント部材18にそれぞれ接続され、また後輪ブレーキBr及び前輪ブレーキBfにそれぞれ連なる第1出力ケーブル251 及び第2出力ケーブル252 はイコライザケース15の底壁を貫通してイコライザレバー17及びジョイント部材18にそれぞれ接続されるので、全ケーブル241 ,242 ,251 ,252 には、U字状のような極端な屈曲部が存在せず、したがって、各ケーブル間での操作力の伝達を効率良く行うことができ、ブレーキ操作を軽快にすることができる。
【0036】
特に、第2入力ケーブル242 及び第2出力ケーブル252 は、ジョイント部材18を介して同軸上で接続されるので、第2入、出力ケーブル242 ,252 間での操作力の伝達を一層効率良く行うことができ、前輪ブレーキBfを一層軽快に作動することができる。
【0037】
また全ケーブル241 ,242 ,251 ,252 に大きな屈曲部が存在しないことは、配索作業の容易化と、全ケーブル241 ,242 ,251 ,252 による操舵抵抗の低減をももたらす。
【0038】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発によれば、自動二輪車のヘッドパイプ近傍に設置されるイコライザケース内にイコライザレバーを収容し、自動二輪車のステアリングハンドルの一端部に軸支される連動ブレーキレバーに連なる第1入力ケーブルを、イコライザケースの天井壁に貫通してイコライザレバーの中間部に接続し、また自動二輪車の後輪ブレーキ及び前輪ブレーキの作動レバーにそれぞれ連なる第1出力ケーブル及び第2出力ケーブルをイコライザケースの底壁に貫通してイコライザレバーの端部にそれぞれ接続したので、入、出力ケーブルにはU字状のような極端な屈曲部を存在させず、入、出力ケーブル間での操作力の伝達を効率良く行い、ブレーキ操作を軽快にすることができまた入、出力ケーブルに大きな屈曲部が存在しないことにより、配索作業の容易化とケーブルによる操舵抵抗の低減を図ることができる。
【0040】
たイコライザケース内に、イコライザレバーの端部及び第2出力ケーブル間を接続するジョイント部材を収容し、前記ステアリングハンドルの他端部に軸支される独立ブレーキレバーに連なる第2入力ケーブルを、イコライザケースの天井壁に貫通してジョイント部材を介して第2出力ケーブルに同軸上で接続したので、独立ブレーキレバーの操作により前輪ブレーキを単独作動することができその際、第2入力ケーブル及び第2出力ケーブルがジョイント部材を介して同軸上で接続されているから、両ケーブル間での操作力の伝達を一層効率良く行うことができ、前輪ブレーキを一層軽快に作動することができる。また連動ブレーキレバーの操作により後輪ブレーキ及び前輪ブレーキを連動作動している最中に、独立ブレーキレバーを操作すれば、その操作力を第2出力ケーブルにのみ加えて、前輪ブレーキの制動力を増強することができる。
【0041】
さらに連動ブレーキレバーの操作時には、第2入力ケーブル及びジョイント部材間に設けた第1ロストモーション機構の作用により、ジョイント部材側から第2入力ケーブル及び独立ブレーキレバーに無用な動きを与えることが回避され、また独立ブレーキレバーの操作時には、イコライザレバー及びジョイント部材間に設けた第2ロストモーション機構の作用により、ジョイント部材側からイコライザレバーに無用な動きを与えることが回避されるので、連動ブレーキレバー及び独立ブレーキレバーの相互干渉を防止して、操作フィーリングを良好にすることができる。
【0042】
また特に請求項2の発明によれば、イコライザレバーの端部を下向きに付勢するディレイスプリングをイコライザケースに収容したので、連動ブレーキレバーの操作時、前輪ブレーキの作動タイミングを後輪ブレーキより遅らせて、自動二輪車の良好な制動フィーリングを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の連動ブレーキ装置を備えた自動二輪車の側面図。
【図2】 上記連動ブレーキ装置の系統図。
【図3】 同連動ブレーキ装置要部の部分破断正面図。
【図4】 図3の4−4線断面図。
【図5】 図3の5−5線断面図。
【図6】 連動装置の非作動状態の作用説明図。
【図7】 連動装置の第1の作動状態の作用説明図。
【図8】 連動装置の第2の作動状態の作用説明図。
【図9】 連動装置の第3の作動状態の作用説明図。
【図10】 連動装置の第4の作動状態の作用説明図。
【符号の説明】
1・・・・・・自動二輪車
9・・・・・・ステアリングハンドル
101 ・・・・連動ブレーキレバー
102 ・・・・独立ブレーキレバー
15・・・・・イコライザケース
17・・・・・イコライザレバー
171 ・・・・イコライザレバーの端部
172 ・・・・イコライザレバーの端部
18・・・・・ジョイント部材
18a・・・・支持壁
18b・・・・連結壁
19・・・・・スプリングリテーナ
20・・・・・ディレイスプリング
241 ・・・・第1入力ケーブル
242 ・・・・第2入力ケーブル
251 ・・・・第1出力ケーブル
252 ・・・・第2出力ケーブル
23a・・・・接続孔
23b・・・・連結軸
27 1 ・・・・第1長孔
27 2 ・・・・第2長孔
29・・・・・接続端子
331 ・・・・第1ロストモーション機構
332 ・・・・第2ロストモーション機構
34・・・・・受け部
Bf・・・・・前輪ブレーキ
Br・・・・・後輪ブレーキ

Claims (4)

  1. 自動二輪車(1)のヘッドパイプ(2h)近傍に設置されるイコライザケース(15)内にイコライザレバー(17)と、該イコライザレバー(17)の一端部(17 2 )に接続したジョイント部材(18)とを収容し、自動二輪車(1)のステアリングハンドル(9)の一端部に軸支される連動ブレーキレバー(101 )に連なる第1入力ケーブル(241 )を、イコライザケース(15)の天井壁貫通してイコライザレバー(17)の中間部に接続し、動二輪車(1)の後輪ブレーキ(Br)作動レバー(121 連なる第1出力ケーブル(251 を、イコライザケース(15)の底壁貫通してイコライザレバー(17)の端部(171 )に接続し、自動二輪車(1)の前輪ブレーキ(Bf)の作動レバー(12 2 )に連なる第2出力ケーブル(25 2 )を、イコライザケース(15)の底壁を貫通してジョイント部材(18)の一端部に接続し、ステアリングハンドル(9)の他端部に軸支される独立ブレーキレバー(10 2 )に連なる第2入力ケーブル(24 2 )を、イコライザケース(15)の天井壁を貫通してジョイント部材(18)の他端部に接続してなる自動二輪車用連動ブレーキ装置であって、
    第2入力ケーブル(24 2 )及びジョイント部材(18)間の接続部に、イコライザレバー(17)によるジョイント部材(18)の上動を第2入力ケーブル(24 2 )に対して無効にする第1ロストモーション機構(33 1 )を設けると共に、イコライザレバー(17)及びジョイント部材(18)間の接続部に、第2入力ケーブル(24 2 )によるジョイント部材(18)の上動をイコライザレバー(17)に対して無効にする第2ロストモーション機構(33 2 )を設け、
    イコライザケース(15)内で第2入力ケーブル(24 2 )と第2出力ケーブル(25 2 )とを、その両ケーブル(24 2 ,25 2 )間を結ぶ仮想直線に沿って延びるジョイント部材(18)を挟んで同軸配置すると共に、その仮想直線上に第1,第2ロストモーション機構(33 1 ,33 2 )を配列したことを特徴とする、自動二輪車用連動ブレーキ装置
  2. 請求項1記載の自動二輪車用連動ブレーキ装置において、
    イコライザレバー(17)の前記一端部(172 )を下向きに付勢するディレイスプリング(20)をイコライザケース(15)に収容したことを特徴とする、自動二輪車用連動ブレーキ装置。
  3. 請求項2記載の自動二輪車用連動ブレーキ装置において、
    イコライザレバー(17)の前記一端部(17 2 )に設けた接続孔(23a)には、イコライザレバー(17)、ジョイント部材(18)及びスプリングリテーナ(19)が連結軸(23b)を介して嵌合、支持され、そのスプリングリテーナ(19)の上端に設けた受け部(34)と、イコライザケース(15)の上壁との間には、コイル状に形成されて内部を第2入力ケーブル(24 2 )が通るディレイスプリング(20)が縮設されることを特徴とする、自動二輪車用連動ブレーキ装置。
  4. 請求項1記載の自動二輪車用連動ブレーキ装置において、
    ジョイント部材(18)は、相対向する一対の支持壁(18a)と、これら支持壁(18a)を一側で一体に連結する連結壁(18b)とから成り、その支持壁(18a)には、第1長孔(27 1 )及び第2長孔(27 2 )が上下に並んで形成され、その第1長孔(27 1 )と、該第1長孔(27 1 )に摺動自在に嵌合された第2入力ケーブル(24 2 )の端部の接続端子(29)とにより第1ロストモーション機構(33 1 )が構成され、また第2長孔(27 2 )と、イコライザレバー(17)の前記一端部(17 2 )に連結されて該第2長孔(27 2 )に摺動自在に嵌合された連結軸(23b)とにより第2ロストモーション機構(33 2 )が構成されることを特徴とする、自動二輪車用連動ブレーキ装置。
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