JP4233460B2 - ドア用ワイヤハーネス - Google Patents
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Description
図8に示すように、このドア用ワイヤハーネス100では、ドアのシーリングシートを構成する硬質のパネル状シート101に、それより軟質のフィルム状シート102を積層して密着接合することにより、両シート101、102間にフラット状に配索したハーネス103を挟持している。パネル状シート101には、ハーネス103の形状に対応した凹所が設けられており、この凹所にハーネス103が配索されている。
図9に示すように、このグロメット110は、ドアフレーム111のドア側板部112とドア内部板部113にわたって形成されている略L字状の凹部114に取り付けられる。この凹部114は、中央の底部115を深く形成してプロテクタ116を収容する深溝部117と、この深溝部117の周辺に浅く形成してグロメットカバー118を嵌挿する浅溝部119から形成されている。
また、固定孔に挿入されずフィルム状シート102から室内側にとび出しているコネクタ106、107は、コネクタ106、107がフリーであるため、組付け時や搬送時に破損のおそれがあるという不都合があった。
また、グロメット110を密着させるために、ボルトや金属板が必要となるため部品点数が増加してコストアップを招くという不都合があった。
また、このように構成されたドア用ワイヤハーネスにおいては、ワイヤハーネスに取り付けられているコネクタを、ワイヤハーネスに対して直角方向に移動可能に固定しているので、相手コネクタに合わせてコネクタの位置決めを行うことができる。
なお、ワイヤハーネスW/Hはフラット電線であり、コネクタ20にインサート成型されている端子である圧接刃21を圧接することによりコネクタ20が電気的に接続されている。このため、コネクタ20の接続工程を自動化することができる。
この係止枠14aの周囲には空孔部14cが設けられており、ワイヤハーネスW/Hの長手方向の前後端面のみ架橋部14bにより支持されていて、その他の部分では防音シート12から切り離されている。架橋部14bは、ワイヤハーネスW/Hの長手方向に対して斜めに設けられている。
これにより、係止枠14aにより支持されているコネクタ20も移動可能であり、相手コネクタの位置に応じてコネクタ20の位置調整を容易に行うことができる。
なお、係止枠14aは、図3において後述するように上下方向(図2において上下方向)にも移動可能となっている。
従って、ワイヤハーネスW/Hは防音シート12を貫通して突出する電線配索ガイドリブ16により拘束されるので、ワイヤハーネスW/Hの長手方向に直交する方向へ一定の距離だけ移動が可能になっている。
図3(A)に示すように、防音シート12の中央部分を切欠いて、コネクタ貫通装填用穴14および係止枠14aを設けておく。また、電線配索ガイドリブ貫通穴15を設け、下側から上向きに電線配索ガイドリブ16を貫通させて防音シート12の上面に突出させておく。
このとき、架橋部14bが斜めに設けられているため、係止枠14aが、コネクタ貫通装填用穴14の中央に対して図3(B)中下方へずれて設けられており、ワイヤハーネスW/Hはコネクタ20との接続部において屈曲して配索される。
このとき、前述したようにワイヤハーネスW/Hがコネクタ20部分で屈曲して長くなっているので、組み付けのための余長を設ける必要がない。これにより、コネクタ20を移動させてもワイヤハーネスW/Hが突っ張って移動を阻止することがないようにしている。
図4(A)に示すように、ドア用ワイヤハーネス10に貫通レス型のグロメット30が取り付けられる場合には、防水シート13の端部には舌状のグロメット取付部13aが突出して設けられている。
防音シート12およびグロメット30の裏面30aにワイヤハーネスW/Hを配索し、防水シート13を被せて挟み込む。図4(B)に示すように、防水シート13のグロメット取付部13aをグロメット30の裏面30aに被せ、熱プレスによる接着または溶着により直接接続する。これにより、グロメット30の防水性を向上させることができる。
また、グロメット30の取付前に防水性が成立しているので、グロメット30のドアパネル11への締め付け力としては、従来のボルトのように強力なものを使用する必要がなく、例えば、樹脂クリップや係止爪等で十分である。これにより、部品点数を削減して、コストダウンと図ることができる。
図5(A)に示すように、樹脂クリップ31を予め取付穴13b、30bに取り付けてグロメット30にセットしておき、図5(B)に示すように、樹脂クリップ31をドアパネル11の取付穴(図示省略)に押込むことにより、ワンタッチで取り付けを行うことができる。これにより、取付作業性を改善することができる。
グロメット30の左右側面には、裏面30aから突出するように一対の係止爪32が設けられている。この場合には、グロメット30および防水シート13に取付穴30b、13bを設ける必要はない。その他の構成は、前述した樹脂クリップ31を用いた場合と同様である。
従って、図7(A)に示すように、グロメット30の係止爪32をドアパネル11の係止穴11bに合わせ、図7(B)に示すように係止爪32を係止穴11bに押込んで、グロメット30をドアパネル11に取り付けることにより、ワンタッチで取り付けることができる。これにより、取付作業性を改善することができる。
また、ワイヤハーネスW/Hに取り付けられているコネクタ20を、ワイヤハーネスW/Hに対して直角方向に移動可能に固定しているので、相手コネクタに合わせてコネクタ20の位置決めを行うことができる。
また、防水シート13により貫通レス型のグロメット30の裏面30aを覆っているので、グロメット30取付部の防水性を向上させることができるとともに車両への組付け作業性を向上させることができる。
11a ドア内部
12 防音シート
13 防水シート
14 コネクタ貫通装填用穴(開口部)
20 コネクタ
21 圧接刃(端子)
30 グロメット
30a 裏面
W/H ワイヤハーネス
Claims (4)
- ワイヤハーネスを車両のドア内部に配索するドア用ワイヤハーネスにおいて、
防音シートと防水シートの間にワイヤハーネスを挟み込み、一体化させ、防水シートを前記ドア内部における外側に配置し、前記防音シートに開口部を設け、額縁状の係止枠を架橋部により支持して前記開口部に設け、前記係止枠にコネクタを支持して前記コネクタを前記ワイヤハーネスの長さ方向に対して直角方向に移動可能に固定し、前記コネクタの端子と前記ワイヤハーネスとが電気的に接続されていることを特徴とするドア用ワイヤハーネス。 - 前記ワイヤハーネスがフラット電線であり、前記コネクタにインサート成型されている端子と圧接にて接続されていることを特徴とする請求項1に記載したドア用ワイヤハーネス。
- 前記防水シートが貫通レスグロメットの裏面を覆っていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したドア用ワイヤハーネス。
- 前記防水シートと前記グロメットとが、熱プレスによる接着または溶着により直接接続がされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載したドア用ワイヤハーネス。
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