JP5609266B2 - 電気接続箱 - Google Patents
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Description
また、フレキシブル回路基板の折り返し部を、容易に円弧状に湾曲させることができる。また、ケースへの固定後にも折り返し部の形状を保持することが容易になる。
手段2の構成によれば、フレキシブル回路基板の一方の領域を第1の補強板を介して位置決めすることができる。
手段3の構成によれば、フレキシブル回路基板に重ねた第1の補強板がスペーサの差込溝に差し込まれる一方、同じくフレキシブル回路基板に重ねた第2の補強板がボス部でスペーサにネジ留めして固定されることにより、フレキシブル回路基板、両補強板及びスペーサが回路構成体としてユニット化される。ケースへの取り付けに際しては、このユニット化された回路構成体を電気接続箱のケース内に取り付ければよいため、フレキシブル回路基板のケースへの取り付け作業性を向上させることができる。
また、フレキシブル回路基板の一方の領域を第1の補強板を介して位置決めすることができる。
手段4の構成によれば、簡易な構成でスペーサをケースに固定することができる。
手段5の構成によれば、第2の補強板が金属製であるため、例えば、合成樹脂製である場合と比較して、補強板の強度を高めることができる。また、第2の補強板を金属製とすることで、第2の補強板を導電路間の電気的接続に利用することが可能になる。
手段6の構成によれば、電子部品が補強板の内方側に位置することになるため、補強板に電子部品を保護する機能を生じさせることができる。
手段7の構成によれば、コネクタ部の端子と第2の補強板を電気的に接続することができる。
本発明の実施形態1を図1ないし図19を参照しつつ説明する。
本実施形態において図1に示す電気接続箱10は、バッテリー等の電源と、ヘッドランプ、モータ等の車載電装品間に配設されて、車載電装品に対してスイッチングを実行し、各種車載電装品への電力の供給及び供給電力の制御等を行うものである。以下では、上下方向については図4を基準とし、図2の上方を前方、下方を後方として説明する。
回路構成体20は、所定の二領域が上下2段に配されるように折り返されたフレキシブル回路基板21と、フレキシブル回路基板21の一方の領域に重ねた第1の補強板25と、フレキシブル回路基板21の他方の領域に重ねた第2の補強板27と、フレキシブル回路基板21の形状を保持する枠形のスペーサ30とを有する。
このフレキシブル回路基板21は、二領域を有しており、このうち一方の領域(図11の右側)は、比較的に小さな信号電流が流れる信号部21Aとされ、他方の領域(図11の左側)は、比較的に大きな電力が流れる電力部21Bとされる。また、信号部21Aと電力部21Bとの間は、略半円弧状に折り返されてなる折り返し部21Cとされる。
信号部21Aには、第1の補強板25が図示しない絶縁層を介して積層されている(重ねられている)一方、電力部21Bは、第2の補強板27が図示しない絶縁層を介して積層されている(重ねられている)。なお、絶縁層としては、絶縁性の接着剤層、絶縁性の合成樹脂からなる接着シート、又はソルダーレジスト等、必要に応じて任意の材料を用いることができる。
信号部21Aの下面(信号部21Aのうち第1の補強板25と反対側の面)には、スイッチング素子のオン、オフを制御するマイコン24(「電子部品」の一例)が実装されている。
電力部21Bは、図11に示すように、前後方向及び幅方向の寸法が信号部21Aよりもやや大きい。そのため、電力部21Bと折り返し部21Cとの境界部分は、段差状に幅寸法が大きくなっている。
また、電力部21Bには、図示しないが、第2の補強板27と反対側の面(図11の下面)に、スイッチング素子(「電子部品」の一例)が実装されている。スイッチング素子としては、半導体リレー、メカリレー等、必要に応じて任意の素子を用いることができる。本実施形態では半導体リレーが使用されている。
電力部21Bの両側縁部には、ネジ挿通孔23が3箇所並んで設けられている。
第2の補強板27には、コネクタ端子16が挿通される端子挿通孔28が形成されている。この端子挿通孔28は、第2の補強板27の端部のうち、フレキシブル回路基板21の端部(図11の左端部)に重なる部分に設けられている。
これら第1の補強板25と第2の補強板27とは、フレキシブル回路基板21が折り返された状態(スペーサ30に取り付けられた状態)では、フレキシブル回路基板21に対する外面側に配される。
スペーサ30は、フレキシブル回路基板21が折り返されて対向状態となった二領域間に配置されてフレキシブル回路基板21の形状を保持するための部材であって、両側端部において信号部21Aと電力部21Bとの間の間隔を保持するための左右一対の間隔保持壁31,31と、一対の間隔保持壁31,31間を連結する連結部32とを有する。
間隔保持壁31,31は、信号部21Aと電力部21Bとの間の間隔に応じた高さ寸法であって、前後方向の寸法は、信号部21Aよりもわずかに大きく、電力部21Bよりも小さい。
端部連結部35は、その前端部が下方の前止まり壁部39と一体に連なっている。
中間連結部34と端部連結部35との間は、所定間隔を隔てて三本の補強部36で連結されている。
弾性係合爪37の先端部には、下方に凸となる係止突部37Aが形成されている。この係止突部37Aは段差状に立ち上がり、先端側ほど突出寸法が小さくなる傾斜面を有する。
内側連結部38は、間隔保持壁31,31の後端部において略半円の円弧状断面を有する曲面部38Aを備えている。この曲面部38Aは、フレキシブル回路基板21の折り返し部21Cの内側に位置する。
さらに、固定片43には、下方側の面からスペーサ30にネジ46でネジ留めして固定するためのボス部45が設けられており、このボス部45は、固定片43の下面側にネジ孔45Aを有し、ネジ孔45Aの内部にネジ溝を有する(図10参照)。このボス部45の形成により固定片43の上面には円柱状の凸部45Bが形成されている。
なお、固定片43の下面には、ネジ孔45Aの周縁部にネジ留めのための円環状の受け部がわずかに突出形成されており、この受け部は、左側の固定片43における真ん中のネジ孔45Aと前側(図10では手前側)の取付孔44の位置が右側の固定片43よりやや近いため、真ん中のネジ孔45Aの周縁部の受け部は前側の取付孔44の周縁部まで延出されている。
ケース本体12は、左右方向に細長いブロック状をなしており、相手側コネクタを嵌合可能な複数のコネクタ部13が、左右に並んで形成されている。
ケース本体12の周縁部には、嵌合凸部11Aが形成されている。
ロアカバー18には、嵌合凸部11Aと嵌合するガイド溝18Aが周縁部に突出形成されている。
フレキシブル回路基板21を所定の形状に形成し、端子挿通孔22、及びネジ挿通孔23を形成する。フレキシブル回路基板21の表面にはプリント配線技術により図示しない導電路を形成する。また、金属板材をプレス加工することにより、第1の補強板25及び第2の補強板27を所定の形状に形成する。
信号部21Aのうち、第1の補強板25が積層された面と反対側の面に、マイコン24を実装し、電力部21Bのうち、第2の補強板27が積層された面と反対側の面に、スイッチング素子等を実装する。
これにより、回路構成体20が形成される。
一方、図18に示すように、略L字状に形成したコネクタ端子16を合成樹脂でモールドすることにより、ケース本体12を所定の形状に形成する。
そして、コネクタ端子16を、電力部21Bの端子挿通孔22,接続孔28Aに通すとともに、3個並んだうちの真ん中を除いたネジ挿通孔23(及びネジ挿通孔23),スペーサ30の取付孔44にネジ46を通してケース本体12の固定用ボス17にネジ留めして固定する(図19)。
そして、ケース本体12と、ロアカバー18とに超音波振動を与えて接合させると、電気接続箱10が完成する(図1)。
(1)フレキシブル回路基板21に重ねた第1の補強板25がスペーサ30の差込溝40に差し込まれる一方、同じくフレキシブル回路基板21に重ねた第2の補強板27がスペーサ30のボス部45にネジ留めして固定されることにより、フレキシブル回路基板21、両補強板25,27及びスペーサ30が回路構成体20としてユニット化される。ケース11への取り付けに際しては、このユニット化された回路構成体20を電気接続箱10のケース11内に取り付ければよいため、フレキシブル回路基板21のケース11への取り付け作業性を向上させることができる。
(4)スペーサ30の間隔保持壁31,31にはスペーサ30をケース11に固定するための固定片43が一体に設けられているため、簡易な構成でスペーサ30をケース11に固定することができる。
(6)フレキシブル回路基板21と、これに重なる各補強板25,27のうち、フレキシブル回路基板21が内方側に位置し、フレキシブル回路基板21の内方側の面にマイコン24やスイッチング素子等(電子部品)が実装されているため、マイコン24等が補強板25,27の内方側に位置することになり、補強板25,27にマイコン24等を保護する機能を生じさせることができる。
(8)ボス部45によりネジ留めされる部分は、フレキシブル回路基板21よりも強度の強い第2の補強板27であるため、フレキシブル回路基板21に裂け目や、破れを生じさせずに、フレキシブル回路基板をケースに固定することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態においては、電力部21Bと信号部21Aとは略平行な姿勢であるが、これに限られず、電力部21Bと信号部21Aとは、互いに平行でない姿勢でもよい。
11…ケース
13…コネクタ部
16…コネクタ端子(コネクタ部の端子)
17…固定用ボス
20…回路構成体
21…フレキシブル回路基板
21A…信号部
21B…電力部
21C…折り返し部
24…マイコン(電子部品)
25…第1の補強板
26…係止孔
27…第2の補強板
30…スペーサ
31…間隔保持壁
32…連結部
37…弾性係合爪
38A…曲面部
40…差込溝
43…固定片
44…取付孔
45…ボス部
46…ネジ
Claims (7)
- フレキシブル回路基板を折り返して所定の二領域間を間隔を隔てた対向状態にしてケース内に収容する電気接続箱であって、
前記フレキシブル回路基板と、
前記フレキシブル回路基板の一方の領域に重ねた第1の補強板と、
前記フレキシブル回路基板の他方の領域に重ねた第2の補強板と、
前記第1及び第2の各補強板の間に位置するスペーサと、
を備えて構成される回路構成体が前記ケース内に収容されるものであり、
前記スペーサには、前記第1の補強板の縁部を差し込んで保持する差込溝と、前記フレキシブル回路基板を折り返した前記対向状態において前記第2の補強板を前記スペーサにネジ留めして固定するためのボス部とが設けられているとともに、前記スペーサは、前記両補強板の両側部に対向状態に位置する一対の間隔保持壁と、両間隔保持壁間を連結して前記差込溝を形成した連結部とが一体に形成されており、この連結部のうち、前記フレキシブル回路基板の折り返し部の内側に位置する部分は、前記折り返し部を円弧状に湾曲させる円弧状断面を有する曲面部となっていることを特徴とする電気接続箱。 - 前記連結部には前記差込溝に差し込まれた前記第1の補強板を係止する弾性係合爪が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気接続箱。
- フレキシブル回路基板を折り返して所定の二領域間を間隔を隔てた対向状態にしてケース内に収容する電気接続箱であって、
前記フレキシブル回路基板と、
前記フレキシブル回路基板の一方の領域に重ねた第1の補強板と、
前記フレキシブル回路基板の他方の領域に重ねた第2の補強板と、
前記第1及び第2の各補強板の間に位置するスペーサと、
を備えて構成される回路構成体が前記ケース内に収容されるものであり、
前記スペーサには、前記第1の補強板の縁部を差し込んで保持する差込溝と、前記フレキシブル回路基板を折り返した前記対向状態において前記第2の補強板を前記スペーサにネジ留めして固定するためのボス部とが設けられているとともに、前記スペーサは、前記両補強板の両側部に対向状態に位置する一対の間隔保持壁と、両間隔保持壁間を連結して前記差込溝を形成した連結部とが一体に形成されており、前記連結部には前記差込溝に差し込まれた前記第1の補強板を係止する弾性係合爪が設けられていることを特徴とする電気接続箱。 - 前記スペーサの前記間隔保持壁には前記スペーサを前記ケースに固定するための固定片が一体に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電気接続箱。
- 前記第2の補強板が金属製であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電気接続箱。
- 前記フレキシブル回路基板と、これに重なる前記各補強板のうち、前記フレキシブル回路基板が内方側に位置し、前記フレキシブル回路基板の内方側の面に電子部品が実装されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の電気接続箱。
- 前記ケースには、外方からコネクタを取り付け可能なコネクタ部が一体に設けられ、前記コネクタ部の端子が前記ケース内に延出されるとともに、前記フレキシブル回路基板および前記第2の補強板を貫通して半田付けされていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の電気接続箱。
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