ところで、オフィスなどでは、画像形成装置を複数台導入する場合、管理上の手間を簡略化するために、画像形成装置を全て同一の機種とすることがある。また、同一機種でなくとも、外観が類似している製品は数多く存在し、遠隔の位置からでは、いずれの製品であるかを判別することが困難であることも多い。
上述の特許文献1に記載された画像形成装置では、その表示画面を視認することによって、該画像形成装置がエラー状態にあることを使用者に判別させることはできるが、使用者自身が印刷データの出力先(操作対象)として指定した画像形成装置であるか否かを一見して判別することは困難であるという問題点があった。
また、上述の特許文献2に記載された印刷システムや、使用者がプリンタのLocation情報などに画像形成装置の存在位置を詳細に入力しておくもの、更には、IPアドレスやシリアル番号により画像形成装置を記入したフロア図を用意し、それを頼りに画像形成装置に存在位置を確認するものでは、資料の作成や設定に手間を要すだけでなく、画像形成装置の設置位置を変更するたびに、それら資料や設定を変更する必要があり、メンテナンスにも多大な手間を要すという問題点があった。また、IPアドレスやシリアル番号を1台1台確認して回るものでは、画像形成装置にIPアドレスを表示させるために、1台1台の画像形成装置を操作する必要がある。また、IPアドレスやシリアル番号は数字の羅列であるため、かかる情報がPCに表示されても、対応する画像形成装置(実機)をダイレクトに認識することは困難であり、画像形成装置のステータスを1台1台変更してPCのディスプレイに表示されるステータスの変化を頼りに画像形成装置の存在位置を確認することとなる。かかる場合には、PCと画像形成装置とを1台1台行き来して画像形成装置を操作する必要があり、煩雑な作業を強いられるという問題点があった。また、これら画像形成装置の操作を伴う確認作業では、画像形成装置の使用を中断しなければならないと言う問題点もあった。
このため、図20に示すように、実際には、画像形成装置Bが操作対象になっているにも関わらず、画像形成装置Aが操作対象になっていると端末装置の操作者が誤認識してしまうことがあった。尚、図20は、背景技術の問題点の一例を示す説明図である。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、ネットワークを介して複数接続される端末装置について、他の端末装置と差別化された表現を行って、各端末装置を個別に識別させることができる技術を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の端末装置は、ネットワークに接続され、情報を表示するホスト装置表示手段を備えたホスト装置によって動作されると共に、類似の外観または類似の機能を有する他の端末装置と共にネットワーク接続され得るものであって、使用者の知覚によって認識される知覚情報を出力する出力装置と、自己の端末装置固有の表現パターンの情報を記憶する自己パターン記憶手段と、その自己パターン記憶手段に自己の端末装置固有の表現パターンの情報を書き込む書込手段と、その書込手段により前記自己パターン記憶手段に書き込まれた自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の表現パターンを前記出力装置に出力させる出力実行手段と、前記ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得した他の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、前記他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンを自己の端末装置固有の表現パターンとし、その表現パターンの情報を、前記書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定する第1設定手段とを備えており、その第1設定手段によって設定された自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、前記出力実行手段が前記出力装置に出力させる表現パターンにより、前記ネットワークに接続される他の端末装置と差別化された表現を行って自己と前記他の端末装置とを識別させるものであり、他の装置から自己の端末装置固有の表現パターンの送信が要求されると、前記自己パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンの情報を外部に送出する送出手段を備え、その送出手段により送出する自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、前記ホスト表示手段において、前記端末装置を標識するための情報であって前記各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報を、前記端末装置固有の表現パターンに対応付けて現出させる。
尚、取得手段によって取得される他の端末装置固有の表現パターンの情報としては、他の端末装置固有の表現パターンを示すことのできる各種情報が例示され、例えば、他の端末装置固有の表現パターンの情報(表現パターンを直接的に表す情報)そのものであっても良く、その表現パターンを指定する情報(例えば、各表現パターンを読み出すために各表現パターンに対応して設けられた情報)であっても良い。更には、他の端末装置固有の表現パターンの情報を除いた情報は、それ以外が他の端末装置固有の表現パターンの情報であることを示す情報であるので、他端末装置固有の表現パターンの情報を除いた情報を取得手段にて取得する他の端末装置固有の表現パターンの情報としても良い。
請求項2記載の端末装置は、請求項1記載の端末装置において、前記取得手段は、前記ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの情報の送信を要求する送信要求手段と、前記他の端末装置の送出手段により送出された他の端末装置固有の表現パターンの情報を受信するパターン情報受信手段と、そのパターン情報受信手段により受信した情報に基づいて、他の端末装置固有の表現パターンの情報を記憶する他パターン記憶手段とを備え、前記第1設定手段は、前記他パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報に基づいて、前記他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンを自己の端末装置固有の表現パターンとし、その表現パターンの情報を、前記書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定するものである。
請求項3記載の端末装置は、請求項2記載の端末装置において、前記送信要求手段は、他の端末装置固有の表現パターンの情報の送信要求をその送信要求先の前記他の端末装置に対して実行するものであり、前記送出手段は、送信要求元の前記他の端末装置に対して、自己の端末装置固有の表現パターンの情報を送出するものである。
請求項4記載の端末装置は、請求項2または3に記載の端末装置において、予め定めた複数の表現パターンの情報を記憶する設定パターン記憶手段を備えており、前記第1設定手段は、前記他パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて、その設定パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報の内、他の端末装置固有の表現パターン以外の表現パターンの情報を1以上選択し、その選択された表現パターンの情報を、前記書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定するものである。
請求項5記載の端末装置は、請求項4記載の端末装置において、前記設定パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報は、自己を前記他の端末装置と識別させるための表現パターンの情報以外に、自己の状態が予め定めた特定状態にあることを示す特定表現パターンの情報を有しており、その特定表現パターンに対応する状態にあるか否かを判断する特定状態判断手段と、その特定状態判断手段により、前記特定状態にあると判断された場合に、発生した特定状態に対応する特定表現パターンを前記出力装置に出力させる特定出力実行手段とを備えている。
請求項6記載の端末装置は、請求項1から5のいずれかに記載の端末装置において、表現パターンは、視覚によって認識されると共に色調の相違によって識別される色調パターンを備えており、前記出力装置は、有彩色および無彩色の少なくとも一方を生成する色生成手段と、その色生成手段により生成された色によって視覚情報を表示する表現パターン表示装置とを備えており、前記出力実行手段は、前記自己パターン記憶手段に記憶された色調パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の色調パターンを前記表現パターン表示装置に出力させるものである。
請求項7記載の端末装置は、請求項1から6のいずれかに記載の端末装置において、表現パターンは、視覚によって認識されると共に図形の相違によって識別される図形パターンを備えており、前記出力装置は、視覚情報を表示する表現パターン表示装置を備えており、前記出力実行手段は、前記自己パターン記憶手段に記憶された図形パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の図形パターンを前記表現パターン表示装置に出力させるものである。
請求項8記載の端末装置は、請求項1から7のいずれかに記載の端末装置において、表現パターンは、視覚によって認識されると共に光の発光状態の相違によって識別される発光パターンを備えており、前記出力装置は、視覚情報を表示する表現パターン表示装置と、その表現パターン表示装置から出力させる光の出力状態を変更する出力状態変更手段とを備えており、前記出力実行手段は、前記自己パターン記憶手段に記憶された発光パターンの情報に基づいて前記出力状態変更手段に前記表現パターン表示装置の光の出力状態を変更させ、自己の端末装置固有の発光パターンを前記表現パターン表示装置に出力させるものである。
請求項9記載の端末装置は、請求項1から8のいずれかに記載の端末装置において、自己を標識するための情報であって自己に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報を記憶する端末側標識情報記憶手段を備えており、前記出力装置は、その端末側標識情報記憶手段に記憶される標識情報を表示する標識情報表示装置を備えている。
請求項10記載の端末装置は、請求項9記載の端末装置において、前記標識情報表示装置と前記表現パターン表示装置とは1の表示装置で形成されると共に複数の表示領域を備え、前記出力実行手段は、自己の端末装置固有の表現パターンが視覚によって認識される表現パターンで設定されている場合には、前記1の表示装置において標識情報が表示された領域とは異なる領域に表現パターンを表示させるものである。
請求項11記載の端末装置は、請求項1から10のいずれかに記載の端末装置において、前記ネットワークへの接続状態を表す画像情報を記憶する画像情報記憶手段と、前記ネットワークへの接続状態を検出する検出手段と、前記画像情報記憶手段に記憶される画像情報を表示する画像表示装置と、前記画像情報記憶手段に記憶される画像情報の内、前記検出手段により検出された接続状態を表す画像情報を前記画像表示装置に表示する接続状態表示手段とを備えている。
請求項12記載の端末装置は、請求項11記載の端末装置において、前記検出手段は、前記ネットワークに有線で接続される前記ネットワーク上の接続先装置を指定するための有線接続先指定情報を記憶する有線接続先記憶手段と、その有線接続先記憶手段に記憶される有線接続先指定情報に基づいた接続が確立されたか否かを検出する有線接続検出手段を備えており、前記画像情報記憶手段は、少なくとも有線のネットワーク接続が確立された状態にあることを表す有線画像情報を記憶するものであり、前記接続状態表示手段は、有線接続先指定情報に基づいた接続の確立が前記有線接続検出手段により検出された場合には、有線画像情報を前記画像表示装置に表示するものである。
請求項13記載の端末装置は、請求項11または12に記載の端末装置において、前記検出手段は、無線により接続される前記ネットワーク上の接続先装置を指定するための無線接続先指定情報を記憶する無線接続先記憶手段と、その無線接続先記憶手段に記憶される無線接続先指定情報に基づいた接続が確立されたか否かを検出する無線接続検出手段とを備えており、前記画像情報記憶手段は、少なくとも無線のネットワーク接続が確立された状態にあることを表す無線画像情報を記憶するものであり、前記接続状態表示手段は、無線接続先指定情報に基づいた接続の確立が前記無線接続検出手段により検出された場合には、無線画像情報を前記画像表示装置に表示するものである。
請求項14記載の端末装置は、請求項11から13のいずれかに記載の端末装置において、前記検出手段は、前記ネットワークに接続されたメールサーバを指定するためのメールサーバ指定情報を記憶するメールサーバ記憶手段と、そのメールサーバ記憶手段に記憶されるメールサーバ指定情報に基づいて前記メールサーバとの接続が確立されたか否かを検出するメールサーバ検出手段とを備えており、前記画像情報記憶手段は、少なくとも前記メールサーバとの接続が確立された状態にあることを表すメールサーバ画像情報を記憶するものであり、前記接続状態表示手段は、メールサーバ指定情報に基づいた接続の確立が前記メールサーバ検出手段により検出された場合には、メールサーバ画像情報を前記画像表示装置に表示するものである。
請求項15記載の端末装置は、請求項1から14のいずれかに記載の端末装置において、前記出力手段は、表現パターンが視覚によって認識される表現パターンで設定されている場合において、点灯状態によってその設定された表現パターンを現出させる1以上の発光体を備えた表示灯を備えている。
請求項16記載の端末装置は、請求項1から15のいずれかに記載の端末装置において、電源投入により起動されたタイミングで、前記ネットワークに接続されているか否かを判断する起動接続判断手段と、その起動接続判断手段による判断結果を表示する判断結果表示装置と、前記起動接続判断手段により前記ネットワークに接続されていると判断された場合と否である場合とで、それぞれ異なる表示態様の初期画面を前記判断結果表示装置に所定時間出力する初期画面出力手段とを備えている。
請求項17記載のネットワークシステムは、類似の外観または類似の機能を有すると共にネットワークに接続された複数の端末装置と、その複数の端末装置を個別に動作させるホスト装置とを備え、更に、前記端末装置が前記ネットワークに接続される場合に、該端末装置固有の表現パターンとして設定されている表現パターンの情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された表現パターンの情報に基づいて、前記ネットワークに接続される各端末装置の表現パターンが互いに異なる表現パターンとなるように各端末装置固有の表現パターンを設定する第2設定手段とを備えており、前記端末装置は、使用者の知覚によって認識される知覚情報を出力する出力装置と、自己の端末装置固有の表現パターンの情報を記憶する自己パターン記憶手段と、前記第2設定手段により自己に設定された自己の端末装置固有の表現パターンについて、その表現パターンの情報を前記自己パターン記憶手段に書き込む書込手段と、その書込手段により前記自己パターン記憶手段に書き込まれた表現パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の表現パターンを前記出力装置に出力させる出力実行手段とを備え、その出力実行手段により前記出力装置に出力される表現パターンによって、前記ネットワークに接続される他の端末装置と差別化された表現を行って自己と前記他の端末装置とを識別させるものであり、前記ホスト装置は、情報を表示するホスト装置表示手段と、前記端末装置を標識するための情報であって前記各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報を記憶するホスト側標識情報記憶手段と、前記各端末装置固有の表現パターンを示す情報を前記ホスト側標識情報記憶手段に記憶される標識情報に対応して記憶する表現パターンホスト記憶手段と、前記ホスト側標識情報記憶手段に記憶される標識情報を前記ホスト装置表示手段に表示する場合、前記表現パターンホスト記憶手段に記憶される端末装置固有の表現パターンを示す情報に基づいて、標識情報に対応する端末装置固有の表現パターンを、該標識情報に対応つけて前記ホスト装置表示手段に現出させる表示現出手段とを備え、前記端末装置は、他の装置から自己の端末装置固有の表現パターンの送信が要求されると、前記自己パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンの情報を外部に送出する送出手段を備えており、前記ホスト装置は、前記端末装置に対してその端末装置固有の表現パターンの送信を要求する表現パターン要求手段と、その表現パターン要求手段による送信要求に応答して前記端末装置から送信された表現パターンの情報に基づいて、前記表現パターンホスト記憶手段に端末装置固有の表現パターンを示す情報を書き込むパターン書込手段とを備えている。
尚、取得手段によって取得される各端末装置固有の表現パターンの情報としては、各端末装置固有の表現パターンを示すことのできる各種情報が例示され、例えば、端末装置固有の表現パターンの情報(表現パターンを直接的に表す情報)そのものであっても良く、その表現パターンを指定する情報(例えば、各表現パターンを読み出すために各表現パターンに対応して設けられた情報)であっても良い。
請求項18記載のネットワークシステムは、請求項17記載のネットワークシステムにおいて、前記端末装置は、前記取得手段と前記第2設定手段とを備えると共に、前記取得手段は、前記ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの送信を要求する送信要求手段と、前記他の端末装置の送出手段により送出された他の端末装置固有の表現パターンの情報を受信するパターン情報受信手段と、そのパターン情報受信手段により受信した情報に基づいて、他の端末装置固有の表現パターンの情報を記憶する他パターン記憶手段とを備え、前記第2設定手段は、前記取得手段により取得した他の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、前記他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンを自己の端末装置固有の表現パターンとし、その表現パターンの情報を、前記書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定する第1設定手段で構成されると共に、更に、前記他パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報に基づいて、そのいずれとも異なる表現パターンを自己の端末装置固有の表現パターンとするものである。
請求項19記載のネットワークシステムは、請求項18記載のネットワークシステムにおいて、前記端末装置は請求項3〜16のいずれかに記載の端末装置の構成を備えたものである。
請求項20記載のネットワークシステムは、請求項17から19のいずれかに記載のネットワークシステムにおいて、前記ホスト装置は、前記表示現出手段により標識情報に対応つけて端末装置固有の表現パターンが現出された表示画面がホスト装置表示手段に表示された状態で、1以上の前記端末装置を指定し得る端末指定手段と、その端末指定手段により指定された前記端末装置に対して動作を指示する動作指示手段と、その動作指示手段によってなされた指示を前記端末指定手段により指定された前記端末装置に出力する指示出力手段とを備えており、前記端末装置は、前記ホスト装置の指示出力手段から出力された指示を受信する指示受信手段と、その指示受信手段により前記ホスト装置からの指示を受信した場合、その指示に対応して予め定められた動作を実行する動作実行手段とを備えている。
請求項21記載のネットワークシステムは、請求項17から20のいずれかに記載のネットワークシステムにおいて、前記ホスト装置の表示現出手段は、前記ホスト側標識情報記憶手段に記憶される複数の標識情報と、その複数の標識情報のそれぞれに対応する表現パターンとを、1の表示画面において、一覧表の書式で現出させるものである。
請求項22記載の制御プログラムは、ネットワークに接続され、情報を表示するホスト装置表示手段を備えたホスト装置によって動作されると共に、類似の外観または類似の機能を有する他の端末装置と共にネットワーク接続され得る端末装置を制御するものであって、前記ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの情報を取得する取得ステップと、その取得ステップにより取得した他の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、前記他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンを自己の端末装置固有の表現パターンとし、その表現パターンの情報を自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定する第1設定ステップと、その第1設定ステップにより設定された自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の表現パターンを、使用者の知覚によって認識される知覚情報で出力装置に出力させる出力実行ステップとを備え、その出力実行ステップにより出力装置に出力させる表現パターンにより、前記ネットワークに接続される他の端末装置と差別化された表現を端末装置に実行させるものであり、他の装置から自己の端末装置固有の表現パターンの送信が要求されると、前記自己パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンの情報を外部に送出する送出ステップを備え、前記送出ステップにより送出する自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、前記ホスト表示手段において、前記端末装置を標識するための情報であって前記各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報を、前記端末装置固有の表現パターンに対応付けて現出させる。
請求項23記載の制御プログラムは、請求項1から16のいずれかに記載された複数の端末装置と共にネットワーク接続されその複数の端末装置を個別に動作させるホスト装置を制御するものであって、前記端末装置に対してその端末装置固有の表現パターンの送信を要求する表現パターン要求ステップと、前記端末装置を標識するための情報であって前記各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報に対応して、前記各端末装置固有の表現パターンを示す情報を記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記表現パターン要求手段による送信要求に応答して前記端末装置から送信された表現パターンの情報に基づいて、端末装置固有の表現パターンを示す情報を前記記憶手段に書き込むパターン書込ステップと、情報を表示するホスト装置表示手段に標識情報を表示する標識情報表示ステップと、前記標識情報表示ステップにて標識情報を表示する場合、前記記憶手段に記憶された端末装置固有の表現パターンを示す情報に基づいて、標識情報に対応する端末装置固有の表現パターンを、該標識情報に対応つけて前記ホスト装置表示手段に現出させる表示現出ステップとを備えている。
請求項24記載の制御プログラムは、類似の外観または類似の機能を有すると共にネットワークに接続された複数の端末装置と、その複数の端末装置を個別に動作させるホスト装置とを備えたネットワークシステムを制御するものであって、前記端末装置が前記ネットワークに接続される場合に、該端末装置固有の表現パターンとして設定されている表現パターンの情報を取得する取得ステップと、その取得ステップにより取得された表現パターンの情報に基づいて、前記ネットワークに接続される各端末装置の表現パターンが互いに異なる表現パターンとなるように各端末装置固有の表現パターンを設定する第2設定ステップと、その第2設定ステップにより設定された端末装置固有の表現パターンに基づいて、前記端末装置に自己の端末装置固有の表現パターンの情報を書き込ませる書込ステップと、その書込ステップにより書き込まれた自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の表現パターンを、使用者の知覚によって認識される知覚情報で前記端末装置の出力装置に出力させる出力実行ステップと、他の装置から自己の端末装置固有の表現パターンの送信が要求されると、前記自己パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンの情報を外部に送出する送出ステップと、前記端末装置を標識するための情報であって前記各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報に対応して、前記各端末装置固有の表現パターンを示す情報を記憶手段に記憶する記憶ステップと、ホスト装置に備えられた情報を表示するホスト装置表示手段に標識情報を表示する標識情報表示ステップと、前記端末装置に対してその端末装置固有の表現パターンの送信を要求する表現パターン要求ステップと、前記表現パターン要求ステップによる送信要求に応答して前記端末装置から送信された表現パターンの情報に基づいて、端末装置固有の表現パターンを示す情報を前記記憶手段に書き込むパターン書込ステップと、その標識情報表示ステップにてホスト装置表示手段に標識情報を表示する場合、前記出力実行ステップによって前記端末装置に出力される表現パターンに対応し前記記憶手段に記憶された端末装置固有の表現パターンを示す情報に基づいて、標識情報と表現パターンとを対応つけて前記ホスト装置表示手段に現出させる表示現出ステップとを備えている。
請求項1記載の端末装置によれば、ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの情報が取得手段により取得される。第1設定手段により、その取得手段により取得された他の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、前記他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンが自己の端末装置固有の表現パターンとされ、その表現パターンの情報が、書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定される。設定された情報は、書込手段により、自己パターン記憶手段に書き込まれる。そして、自己パターン記憶手段に書き込まれた自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の表現パターンが、出力実行手段によって出力装置に出力される。このため、出力装置に出力される表現パターンにより、ネットワークに接続される他の端末装置と差別化された表現が行われ、自己と他の端末装置とを識別させることができる。
よって、類似の外観または類似の機能を有する複数の端末装置がネットワークに接続されている場合であっても、自己(1の端末装置)から出力される表現パターンにより、自己(1の端末装置)と他の端末装置とを使用者に明確に識別させることができるという効果がある。これによれば、装置を視認するという容易な手法で、単純且つ明快に、使用者に端末装置を識別させることができるという効果がある。このため、端末装置を識別(特定)するために使用者が行っていたIPアドレスやシリアル番号などを調べる煩雑で高度な操作を不要とすることができる。その結果、1の端末装置を特定する場合に必要な使用者の労力を軽減することができる上、上記した煩雑な操作が不慣れな者に対し、ネットワーク上の操作対象の1の端末装置を特定することを容易化することができるという効果がある。また、端末装置においては、出力される表現パターンによって、ネットワークに接続される他の端末装置と差別化された表現を行って自己と他の端末装置とを識別させることができる上、ホスト装置においては、その端末装置固有の表現パターンに対応つけてその端末装置の標識情報を表示することができる。
また、表現パターンは数字の羅列であるIPアドレスやシリアル番号に比べて単純な情報であるので、使用者はかかる表現パターンを端末装置を識別する情報として容易に記憶することができる。このため、新たな端末装置がネットワークに接続された場合には、既存の端末装置と異なる表現パターンが出力されることにより、使用者はかかる新たな端末装置の存在を端的に把握することができるという効果がある。
尚、取得手段としては、自己への入力操作または自己と他の装置との通信動作によって他の端末装置固有の表現パターンを取得するものであって、例えば、使用者の入力操作によって他の端末装置固有の表現パターンの情報を取得する手段や、ネットワーク上の他の装置(例えばサーバやホスト装置)に登録されている各端末装置の表現パターンの情報を該他の装置からの配信によって取得する手段や、ネットワーク上の他の端末装置のそれぞれからその端末装置固有の表現パターンの情報を受信することによって取得する手段などが例示される。
取得手段を、上記のように、ネットワーク上の他の装置に登録されている各端末装置の表現パターンの情報を該他の装置からの配信によって取得する手段や、ネットワーク上の他の端末装置のそれぞれからその端末装置固有の表現パターンの情報を受信することによって取得する手段で構成した場合には、使用者の入力操作を省略することができる上、入力操作ミスによる誤入力を抑制することができるという効果がある。更に、取得手段を、ネットワーク上の他の端末装置のそれぞれからその端末装置固有の表現パターンの情報を受信することによって取得する手段で構成した場合には、ネットワーク上にサーバやホスト装置を設けることなく表現パターンの情報を取得することができる。あるいは、既存のサーバやホスト装置が、表現パターンの情報を端末装置に配信させる機能を備える必要がないので、かかる既存のサーバやホスト装置の負荷を増大させることを回避できるという効果がある。
請求項2記載の端末装置によれば、請求項1記載の端末装置の奏する効果に加え、他の装置から自己の端末装置固有の表現パターンの送信が要求されると、送出手段により、自己パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンの情報が、外部に送出される。一方、送信要求手段により、ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの情報の送信が要求される。また、他の端末装置の送出手段により送出された他の端末装置固有の表現パターンの情報は、パターン情報受信手段により受信される。そのパターン情報受信手段により受信した情報に基づいて、他の端末装置固有の表現パターンの情報が他パターン記憶手段に記憶される。そして、第1設定手段により、他パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報に基づいて、他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンが自己の端末装置固有の表現パターンとされ、その表現パターンの情報が、書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定される。
よって、外部(他の装置等)へ自己の端末装置固有の表現パターンの情報を送出し、また、他の装置から送出された他の端末装置固有の表現パターンの情報を受信する通信によって、自己以外の他の端末装置固有の表現パターンの情報を取得することができる。また、他の端末装置に自己の端末装置固有の表現パターンを取得させることができる。つまり、自己の表現パターンを設定する場合に、使用者が入力操作を行って他の端末装置固有の表現パターンの情報を入力するといった入力操作を不要とすることができ、使用者の労力を軽減することができるという効果がある。また、これによれば、端末装置固有の表現パターンの設定は、使用者の入力操作に依存しないので、使用者が設定を忘れてしまうということがなく、確実に端末装置にその固有の表現パターンを設定することができるという効果がある。また、使用者の誤操作による誤った表現パターンの設定(例えば、他の端末装置と同じ表現パターンの設定など)がなされることを回避できるという効果がある。
請求項3記載の端末装置によれば、請求項2記載の端末装置の奏する効果に加え、送信要求手段により、他の端末装置固有の表現パターンの情報の送信要求が、その送信要求先の他の端末装置に対して実行され、また、送出手段により、送信要求元の(送信要求手段による送信要求がなされた)他の端末装置に対して、自己の端末装置固有の表現パターンの情報が送出される。よって、他の端末装置から直接的に表現パターンの情報を取得して、自己端末装置固有の表現パターンの情報を設定することができる。言い換えれば、自己の端末装置固有の表現パターンを設定するために、自己および他の端末装置固有の表現パターンの情報の登録と配信とを実行する装置(端末装置以外の装置)を設ける必要がない。このため、既存のネットワークに接続するだけで、固有の表現パターンを自己に設定することができ、その取り扱いを容易とすることができる上、端末装置以外の装置を不要とすることで低コストで表現パターンを各端末装置に設定することができるという効果がある。
請求項4記載の端末装置によれば、請求項2または3に記載の端末装置の奏する効果に加え、予め定めた複数の表現パターンの情報が設定パターン記憶手段に記憶されており、第1設定手段により、その設定パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報の内から、他パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて、他の端末装置固有の表現パターン以外の表現パターンの情報が1以上選択され、その選択された表現パターンの情報が、書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定される。
このため、自己の端末装置固有の表現パターンは、設定パターン記憶手段に記憶される有限の表現パターンの中から選択されることとなり、他パターン記憶手段に記憶される他の端末装置固有の表現パターンを加工して自己の端末装置固有の表現パターンを作製する場合(他の端末装置固有の表現パターンに一定の表現パターンを付加する、或いは他パターン記憶手段に記憶される表現パターンの一部を削除あるいは合成する等)に比べて、簡易な処理で、自己の端末装置固有の表現パターンを設定することができる。従って、表現パターンを設定するアルゴリズムが冗長な構造となることを回避でき、制御系のデバイスの設計を簡素にすることができるという効果がある。
更に、設定パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報は、予め設定することができるので、近似する表現パターンの情報を避けて記憶させておくことができる。このため、出力される表現パターンを、他の端末装置の表現パターンと明確に差別化することができるという効果がある。故に、複数の端末装置がネットワークに接続された場合に、互いの表現パターンが近似することがなく、操作対象の端末装置を使用者に容易に認識させることができるという効果がある。
請求項5記載の端末装置によれば、請求項4記載の端末装置の奏する効果に加え、特定状態判断手段により、特定状態にあると判断された場合には、発生した特定状態に対応する特定表現パターンが、特定出力実行手段によって出力装置に出力される。よって、出力装置から出力される特定表現パターンによって、使用者に、自己の状態を端的に把握させることができるという効果がある。また、設定パターン記憶手段に記憶される特定表現パターンの情報は、自己を他の端末装置と識別させるための表現パターンの情報以外の情報であるので、特定状態にあることが示される特定表現パターンを、使用者が、通常の表現パターン(自己を他の端末装置と識別させるための表現パターン)と混同して認識することがなく、特定状態にあることを的確に使用者に認識させることができるという効果がある。
なお、特定状態としては、復帰不能なエラーの状態や、必要な消耗品の交換のタイミングにある状態や、使用者による操作が必要な状態等が例示される。
請求項6記載の端末装置によれば、請求項1から5のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、出力装置に備えられた色生成手段により有彩色および無彩色の少なくとも一方が生成され、その色生成手段により生成された色によって視覚情報が表現パターン表示装置に表示される。表現パターンは、視覚によって認識されると共に色調の相違によって識別される色調パターンを備えており、出力実行手段により、自己パターン記憶手段に記憶された色調パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の色調パターンが表現パターン表示装置に出力される。
よって、色調(色調パターン)により、使用者に、単純且つ明快に、自己(1の端末装置)と他の端末装置とを識別させることができるという効果がある。また、色調で形成される色調パターンは、文字や数値の羅列で構成される情報に比べて単純であり、使用者に容易に記憶させることができる。このため、ネットワークに複数の端末装置が接続された場合であっても、使用者は、各端末装置をその色調パターンに対応付けて容易に記憶することができ、端末装置を使用する場合において、色調パターンを指標として、容易に操作対象の端末装置の位置を認識することができるという効果がある。
また、一般に、端末装置がネットワークに接続されている場合には、ネットワークを介して端末装置を遠隔の位置から操作することができるので、端末装置が使用者から遠隔に配置されていることも多い。ここで、出力される表現パターンが色調パターンであると、文字列や記号列によって形成される表現パターンに比べて、遠隔の位置からであっても、使用者に容易に表現パターンを認識させ易く、使用者に、的確に自己(1の端末装置、使用者が操作対象として所望する端末装置)を識別させるすることができるという効果がある。
請求項7記載の端末装置によれば、請求項1から6のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、表現パターンには、視覚によって認識されると共に図形の相違によって識別される図形パターンを備えられている。そして、出力実行手段により、自己パターン記憶手段に記憶された図形パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の図形パターンが、表現パターン表示装置に視覚情報で出力される。
よって、図形(図形パターン)により、使用者に、単純かつ明快に、自己(1の端末装置)と他の端末装置とを識別させることができるという効果がある。つまり、表現パターンが図形パターンであると、表現パターンが文字列や記号列によって形成される場合に比べて、使用者が感覚的に表現パターンを把握し易い。このため、使用者は、文字列や記号列を解読することなく、表現パターンを一瞥するだけで、迅速に、いずれの端末装置であるかを判断することができる。また、簡易な情報である図形パターンは、使用者が記憶することが容易であるので、ネットワークに複数の端末装置が接続された場合であっても、使用者は、各端末装置をその図形パターンに対応付けて容易に記憶することができ、端末装置を使用する場合において、図形パターンを指標として、容易に操作対象の端末装置の位置を認識することができる。
更に請求項6に従属する請求項7記載の端末装置によれば、色調パターンと図形パターンとにより表現パターンを形成することができる。このため、自己の端末装置固有の表現パターンとして設定し得る表現パターンの種類を豊富にすることができる上、色調パターンと図形パターンとを組み合わせることによって端末装置を識別するために効果的な表現パターンを数多く確保することができるという効果がある。その結果、ネットワークに接続される端末装置の数が増大しても、自己(1の端末装置)が他の端末装置と明確に識別され得る表現パターンを、自己に(ネットワークに接続される各端末装置のそれぞれについて)設定することができる。
請求項8記載の端末装置によれば、請求項1から7のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、表現パターンには、視覚によって認識されると共に光の発光状態の相違によって識別される発光パターンが備えられている。出力実行手段により、自己パターン記憶手段に記憶された発光パターンの情報に基づいて、出力状態変更手段による表現パターン表示装置の光の出力状態が変更が実行される。これにより、自己の端末装置固有の発光パターンが、表現パターン表示装置に出力される。
よって、発光パターンにより、使用者に、単純かつ明快に、自己(1の端末装置)と他の端末装置とを識別させることができるという効果がある。また、発光パターンは光の発光状態を変化させることにより形成されるので、表現パターン表示装置を例えば1の発光部材や1の発光体を用いた単純な装置で構成することができる。このため、色調パターンや図形パターンを表現パターンとして出力する表現パターン表示装置に比べて、単純な構造とすることができ、低コストで、表現パターン表示手段を製造することができるという効果がある。
また、請求項6または7に従属する請求項8記載の端末装置によれば、色調パターンと図形パターンと発光パターンとを組み合わせて表現パターンを形成することができる。このため、自己の端末装置固有の表現パターンとして設定し得る表現パターンの種類を更に豊富にし、自己(1の端末装置)を識別するために効果的な表現パターンを、より一層数多く確保することができるという効果がある。
請求項9記載の端末装置によれば、請求項1から8のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、自己を標識するための情報であって自己に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報が端末側標識情報記憶手段に記憶されており、端末側標識情報記憶手段に記憶される標識情報は、出力装置に備えられた標識情報表示装置により表示される。よって、表現パターンのみならず、標識情報によっても、自己を使用者に識別させることができるという効果がある。
また、端末装置がネットワークに接続される場合、装置に付与された標識情報を用いて、種々の設定を行わなくてはならないことも多い。一般に、かかる標識情報は、装置内部に設定(記憶)されており、所定の操作を行うことによって装置内部から読み出され、使用者が認識するに至る。ここで、標識情報の読み出しは、例えば、直接的に端末装置に所定の操作を行うか、ネットワークに接続された外部装置から端末装置にアクセスすることによって行われるが、煩雑で高度な操作が要求されることも多く、使用者がその操作に習熟していない場合には、標識情報の読み出しを実行困難としてしまう。しかし、本装置では、標識情報は、標識情報表示装置に表示状態にあるので、読み出し操作を不要とでき、その読み出しが困難となることはない。
請求項10記載の端末装置によれば、請求項9記載の端末装置の奏する効果に加え、自己の端末装置固有の表現パターンが視覚によって認識される表現パターンで設定されている場合には、出力実行手段により、1の表示装置において標識情報が表示された領域とは異なる領域に表現パターンが表示される。よって、1の表示装置にて標識情報と表現パターンとの両者を表示することができる上、標識情報の視認性が低下することを抑制できるという効果がある。
使用者は、1の表示装置を視認することにより、その1の表示装置に表示された標識情報と表現パターンとの両情報を得ることができ、効率的であり、使い勝手がよい。一方で、標識情報は、一般に文字や記号で表記される情報であるので、表示する色や背景色とのコントラストによって視認性が大きく変動する。しかし、1の表示装置において標識情報と表現パターンとが出力されても、両者は異なる領域に表示されるので、標識情報と表現パターンとが重なって表示されることはなく、表現パターンの影響によって標識情報の視認性が低下するという事態を回避できるという効果がある。言い換えれば、標識情報を表現パターンとは異なる表示領域に表示することにより、表現パターンが標識情報に与える影響を低減することができる。その結果、表現パターンの表示態様(色や模様)の影響を考慮することなく標識情報の表示態様を設定しても、表示される標識情報の視認性が、表現パターンの影響によって著しく低下するといったことはない(標識情報の表示態様の自由度の向上)。
請求項11記載の端末装置によれば、請求項1から10のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、検出手段によりネットワークへの接続状態が検出されると、画像情報記憶手段に記憶される画像情報の内、検出された接続状態を表す画像情報が、接続状態表示手段によって画像表示装置に表示される。よって、表示される画像情報により、ネットワークへの接続状態を、使用者に、容易に認識させることができるという効果がある。例えば、単純に発光部材をオンオフする構成によってネットワークの接続状態を通知する場合は、発光部材のオンオフが何を表す情報であるかを使用者が予め知っていなければ、何の情報が発信されているかを使用者は理解できない。ところが、画像情報は多様な情報を表現することができるので、使用者に伝達したい内容を具現化して示すことができ、事前の知識のない使用者に対しても、画像情報によって発信された情報の内容を感覚的に理解させることができ、的確に情報を認識させることができる。
更に、検出された接続状態を表す画像情報が、接続状態表示手段によって画像表示装置に表示されるので、ネットワークに対し複数の接続状態を取り得るように構成されている場合には、接続されているか否かのみならず、いずれの接続状態にあるかについても、画像情報によって使用者に通知することができる。このため、使用者は、画像情報によって、ネットワークへの接続状態が複数の接続状態の内のいずれの状態にあるかを適宜把握することができるという効果がある。
請求項12記載の端末装置によれば、請求項11記載の端末装置の奏する効果に加え、有線接続先記憶手段に記憶される有線接続先指定情報に基づいた接続の確立が有線接続検出手段によって検出されると、画像情報記憶手段に記憶される有線のネットワーク接続が確立された状態にあることを表す有線画像情報が、接続状態表示手段により、画像表示装置に表示される。よって、有線画像情報によって、使用者に、有線の接続が確立されたことを、端的に通知することができるという効果がある。
請求項13記載の端末装置によれば、請求項11または12に記載の端末装置の奏する効果に加え、無線接続先記憶手段に記憶される無線接続先指定情報に基づいた接続の確立が無線接続検出手段によって検出されると、画像情報記憶手段に記憶される無線のネットワーク接続が確立された状態にあることを表す無線画像情報が、接続状態表示手段により、画像表示装置に表示される。よって、無線画像情報によって、使用者に、無線の接続が確立されたことを、端的に通知することができるという効果がある。
請求項14記載の端末装置によれば、請求項11から13のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、メールサーバ記憶手段に記憶されるメールサーバ指定情報に基づいて、メールサーバとの接続が確立されたことがメールサーバ検出手段により検出されると、画像情報記憶手段に記憶されるメールサーバとの接続が確立された状態にあることを表すメールサーバ画像情報が、接続状態表示手段によって画像表示装置に表示される。よって、メールサーバ画像情報によって、使用者に、メールサーバとの接続が確立されたことを、端的に通知することができるという効果がある。
請求項15記載の端末装置によれば、請求項1から14のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、出力装置は1以上の発光体を備えた表示灯を備えており、視覚によって認識される表現パターンは、その発光体の点灯状態により現出される。表示灯は、発光体を1以上備えたものであり、液晶表示装置、CRTディスプレイ、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)等の高度な表示装置に比べて、安価に製造することができるので、表現パターンを現出させる機能を低コストで実現できるという効果がある。
尚、発光体としては、半導体素子で形成された発光ダイオードなどの発光素子や、ランプ等が例示される。ここで、発光体として発光素子を用いた場合には、液晶表示装置やCRTディスプレイに比べて消費電力を低減することができ、ランニングコストを低減することができる。また、発光素子は半導体素子であるため、端末装置を制御する制御系の電圧(例えば略5ボルト)と同じ電圧で動作させることができる。故に、制御系の電圧を生成する機構によって動作電圧を生成することができ、出力装置を動作させるための電圧を生成する機構をわざわざ設ける必要がない。このため、製造コストを削減することができる。
請求項16記載の端末装置によれば、請求項1から15のいずれかに記載の端末装置の奏する効果に加え、電源投入により起動されたタイミングで、ネットワークに接続されているか否かが起動接続判断手段により判断され、起動接続判断手段によりネットワークに接続されていると判断された場合と否である場合とで、それぞれ異なる表示態様の初期画面が、初期画面出力手段により判断結果表示装置に所定時間出力される。
よって、電源投入により起動されたタイミングで、ネットワークに接続されているか否かを初期画面により示すことができるという効果がある。これによれば、使用者は、起動により直ちにネットワークへの接続状態を知ることができる。
請求項17記載のネットワークシステムによれば、端末装置がネットワークに接続される場合、該端末装置固有の表現パターンとして設定されている表現パターンの情報が取得手段により取得される。そして、取得手段により取得された表現パターンの情報に基づいて、ネットワークに接続される各端末装置の表現パターンが互いに異なる表現パターンとなるように、第2設定手段により各端末装置固有の表現パターンが設定される。
端末装置では、第2設定手段により自己に設定された自己の端末装置固有の表現パターンについて、その表現パターンの情報が書込手段によって自己パターン記憶手段に書き込まれ記憶される。そして、出力実行手段により、自己パターン記憶手段に書き込まれた表現パターンの情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンが出力装置に出力される。一方、ホスト装置では、端末装置を標識するための情報であって各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報がホスト側標識情報記憶手段に記憶されており、各端末装置固有の表現パターンを示す情報は、ホスト側標識情報記憶手段に記憶される標識情報に対応して表現パターンホスト記憶手段に記憶される。そして、ホスト側標識情報記憶手段に記憶される標識情報がホスト装置表示手段に表示される場合、表現パターンホスト記憶手段に記憶される端末装置固有の表現パターンを示す情報に基づいて、表示現出手段により、標識情報に対応する端末装置固有の表現パターンが該標識情報に対応つけてホスト装置表示手段に現出される。このため、端末装置においては、出力される表現パターンによって、ネットワークに接続される他の端末装置と差別化された表現を行って自己と他の端末装置とを識別させることができる上、ホスト装置においては、その端末装置固有の表現パターンに対応つけてその端末装置の標識情報を表示することができる。
よって、類似の外観または類似の機能を有する複数の端末装置がネットワークに接続されている場合であっても、各端末装置からは固有の表現パターンが出力されるので、使用者に各端末装置を明確に識別させることができるという効果がある。更に、使用者は、ホスト装置表示手段において標識情報に対応つけて現出される表現パターンと、実際に端末装置から出力される表現パターンとを整合することにより、ホスト装置において表示される標識情報が、実際にいずれの端末装置を示すものであるかを簡便かつ的確に確認することができるという効果がある。故に、ホスト装置上で操作対象とした端末装置と実際に動作する端末装置との対応関係が不明確であるために、使用者が操作対象とするべき端末装置の的確な選択ができないという不都合や、誤認識によって誤った端末装置を操作対象として設定してしまうという不都合を回避することができるという効果がある。
尚、取得手段によって各端末装置固有の表現パターンは取得されるが、かかる取得手段は、端末装置に設けられていても良く、また、ホスト装置に設けられていても良い。更には、ネットワークにサーバが接続されている場合には、かかるサーバに設けられていても良い。加えて、取得手段は、使用者による入力操作によって各端末装置固有の表現パターンを取得するものであっても良く、1の端末装置とホスト装置又はサーバ(各端末装置の表現パターンを記憶する装置)との通信動作によって、或いは、1の端末装置と他の端末装置との通信動作によって、各端末装置固有の表現パターンを取得するものであっても良い。
取得手段を、上記のように、通信動作によって各端末装置固有の表現パターンを取得するもので構成した場合には、使用者の入力操作を省略することができる上、入力操作ミスによる誤入力を抑制することができるという効果がある。更に、取得手段を、1の端末装置と他の端末装置との通信動作によって、各端末装置固有の表現パターンを取得する手段で構成した場合には、ネットワーク上に既存のサーバやホスト装置以外に、新たなサーバやホスト装置を設けることなく表現パターンの情報を取得することができる上、既存のサーバやホスト装置の負荷の増大を回避できるという効果がある。
また、端末装置において、他の装置から自己の端末装置固有の表現パターンの送信が要求されると、送出手段により、自己パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンの情報が外部に送出される。ホスト装置においては、端末装置に対して、その端末装置固有の表現パターンの送信が、表現パターン要求手段により要求される。そして、その表現パターン要求手段による送信要求に応答して端末装置から送信された表現パターンの情報に基づき、パターン書込手段によって、表現パターンホスト記憶手段に端末装置固有の表現パターンが書き込まれる。
よって、ホスト装置は、各端末装置から送出された各端末装置固有の表現パターンを記憶することができる。言い換えれば、ホスト装置は、端末装置との通信動作によって、各端末装置固有の表現パターンを記憶することができる。このため、使用者による各端末装置固有の表現パターンの情報についての入力操作を不要とすることができ、使用者の労力を軽減することができるという効果がある。これによれば、端末装置やホスト装置の取り扱いに不慣れな使用者が装置を取り扱う場合であっても、確実に端末装置固有の表現パターンをホスト装置に記憶させることができる上、誤操作等によって誤った表現パターン(標識情報と表現パターンとの対応が実際と異なるなど)設定されることを回避できるという効果がある。
請求項18記載のネットワークシステムによれば、請求項17記載のネットワークシステムの奏する効果に加え、端末装置は、取得手段と第1設定手段にて構成された第2設定手段とを備え、その端末装置において、自己の端末装置固有の表現パターンの送信が他の装置から要求されると、送出手段により、自己パターン記憶手段に記憶される情報に基づいて自己の端末装置固有の表現パターンの情報が、外部に送出される。一方、送信要求手段により、ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの情報の送信が要求される。また、他の端末装置の送出手段により送出された他の端末装置固有の表現パターンの情報は、パターン情報受信手段により受信される。そして、そのパターン情報受信手段により受信した情報に基づいて、他の端末装置固有の表現パターンの情報が、他パターン記憶手段に記憶される。そして、第2設定手段である第1設定手段により、他パターン記憶手段に記憶される表現パターンの情報に基づいて、他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンが自己の端末装置固有の表現パターンとされ、その表現パターンの情報が、書込手段に書き込ませる自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定される。
よって、端末装置は、外部(他の装置等)へ自己の端末装置固有の表現パターンの情報を送出し、また、他の装置から送出された他の端末装置固有の表現パターンの情報を受信する通信によって、自己以外の他の端末装置固有の表現パターンの情報を取得することができる。また、他の端末装置に自己の端末装置固有の表現パターンを取得させることができる。つまり、端末装置において自己の表現パターンを設定する場合に、使用者が入力操作を行って他の端末装置固有の表現パターンの情報を入力するといった入力操作を不要とすることができ、使用者の労力を軽減することができるという効果がある。また、これによれば、端末装置固有の表現パターンの設定は、使用者の入力操作に依存しないので、使用者が設定を忘れてしまうということがなく、確実に端末装置にその固有の表現パターンを設定することができるという効果がある。また、使用者の誤操作による誤った表現パターンの設定(例えば、他の端末装置と同じ表現パターン等)が設定されることを回避できるという効果がある。
請求項19記載のネットワークシステムによれば、請求項18記載のネットワークシステムの奏する効果に加え、端末装置は請求項3から16のいずれかに記載の端末装置の構成を備えたものであるので、請求項3から16のいずれかに記載の端末装置と同様の効果を奏することができる。
請求項20記載のネットワークシステムによれば、請求項17から19のいずれかに記載のネットワークシステムの奏する効果に加え、ホスト装置においては、表示現出手段により標識情報に対応つけて端末装置固有の表現パターンが現出された表示画面がホスト装置表示手段に表示された状態で、端末指定手段によって1以上の端末装置が指定される。そして、その端末指定手段により指定された端末装置に対して、動作指示手段により動作が指示され、その指示は、指示出力手段によって、端末指定手段により指定された端末装置に出力される。端末装置では、ホスト装置の指示出力手段から出力された指示が、指示受信手段により受信されると、その指示に対応して予め定められた動作が、動作実行手段により実行される。
使用者が、ホスト装置からネットワークを介して端末装置を操作する(動作を指示する)場合には、操作対象の端末装置を指定する必要がある。ここで、端末指定手段による端末装置の指定は、標識情報に対応つけて端末装置固有の表現パターンが現出された表示画面がホスト装置表示手段に表示された状態で実行される。よって、使用者は、ホスト装置から端末装置への動作指示に際して、表示画面に現出される表現パターンによって操作対象の端末装置を確認しつつ、その端末装置に対する指示を実行することができるという効果がある。これによれば、ホスト装置から端末装置への動作指示に際して、その操作対象の端末装置の表現パターンが明示されているので、実際の端末装置をその端末装置から容易に確認でき、使用者が誤った指定を行うことを低減することができるという効果がある。また、使用者は、ホスト装置に表示される表現パターンを指標として、操作対象の端末装置を確認すればよく、操作対象の端末装置を確認するために各端末装置の表現パターン(標識情報と表現パターンとの対応関係)を記憶していなくとも、的確に操作対象の指定を実行することができるという効果がある。
請求項21記載のネットワークシステムによれば、請求項17から20のいずれかに記載のネットワークシステムの奏する効果に加え、ホスト装置の表示現出手段により、ホスト側標識情報記憶手段に記憶される複数の標識情報と、その複数の標識情報のそれぞれに対応する表現パターンとは、1の表示画面において、一覧表の書式で現出されるので、整然と整理された書式で標識情報と表現パターンとの対応関係を表示することができ、その対応関係の使用者の理解を容易とすることができるという効果がある。
請求項22記載の制御プログラムによれば、ネットワークに接続される他の端末装置固有の表現パターンの情報が、取得ステップにより取得される。その取得ステップにより取得した他の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、他の端末装置のいずれとも異なる表現パターンが自己の端末装置固有の表現パターンとされ、その表現パターンの情報が、第1設定ステップにより、自己の端末装置固有の表現パターンの情報に設定される。そして、出力実行ステップにより、第1設定ステップにより設定された自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、自己の端末装置固有の表現パターンが、知覚情報で出力装置に出力される。このため、出力装置に出力させる表現パターンにより、ネットワークに接続される他の端末装置と差別化された表現を端末装置に実行させることができる。
よって、類似の外観または類似の機能を有する複数の端末装置がネットワークに接続されている場合であっても、本プログラムによって端末装置から出力される表現パターンにより、使用者に、1の端末装置と他の端末装置とをそれぞれ明確に識別させることができるという効果がある。これによれば、端末装置を視認するという容易な手法で、単純且つ明快に、使用者に個々の端末装置を識別させることができるという効果がある。このため、端末装置を識別(特定)するために使用者が行っていたIPアドレスやシリアル番号などを調べる煩雑で高度な操作を不要とすることができる。その結果、1の端末装置を特定する場合に必要な使用者の労力を軽減することができる上、上記した煩雑な操作が不慣れな者に対し、ネットワーク上の操作対象の1の端末装置を特定することを容易化することができるという効果がある。
請求項23記載の制御プログラムによれば、端末装置を標識するための情報であって各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報に対応して、各端末装置固有の表現パターンを示す情報が記憶ステップにより記憶される。そして、標識情報表示ステップにて標識情報を表示する場合、記憶ステップで記憶された端末装置固有の表現パターンを示す情報に基づいて、表示現出ステップにより、標識情報に対応する端末装置固有の表現パターンが該標識情報に対応つけてホスト装置表示手段に現出される。よって、本プログラムによって制御されるホスト装置において、標識情報に対応付けて端末装置固有の表現パターンが現出されるので、使用者は、現出される表現パターンと、実際に端末装置から出力される表現パターンとを整合することにより、ホスト装置において標識情報で示される端末装置が、実際にいずれの端末装置に該当するかを簡便かつ的確に確認することができるという効果がある。故に、ホスト装置上で操作対象とした端末装置と実際に動作する端末装置との対応関係が不明確であるために、使用者が操作対象とするべき端末装置の的確な選択ができないという不都合や、誤認識によって誤った端末装置を操作対象として設定してしまうという不都合を回避することができるという効果がある。
請求項24記載の制御プログラムによれば、端末装置がネットワークに接続される場合に、該端末装置固有の表現パターンとして設定されている表現パターンの情報が取得ステップにより取得され、その取得ステップにより取得された表現パターンの情報に基づいて、ネットワークに接続される各端末装置の表現パターンが互いに異なる表現パターンとなるように、第2設定ステップにより、各端末装置固有の表現パターンが設定される。そして、第2設定ステップにより設定された端末装置固有の表現パターンに基づいて、書込ステップにより、端末装置に自己の端末装置固有の表現パターンの情報が書き込まれ、その書込ステップにより書き込まれた自己の端末装置固有の表現パターンの情報に基づいて、出力実行ステップにより、自己の端末装置固有の表現パターンが、知覚情報で端末装置の出力装置に出力される。また、端末装置を標識するための情報であって前記各端末装置に付与された名称またはネットワーク上の位置情報の少なくとも一方を有する標識情報に対応して、各端末装置固有の表現パターンを示す情報が記憶ステップにより記憶され、標識情報表示ステップにてホスト装置に備えられたホスト装置表示手段に標識情報を表示する場合、表示現出ステップにより、出力実行ステップによって端末装置に出力される表現パターンに対応し、記憶ステップで記憶された端末装置固有の表現パターンを示す情報に基づいて、標識情報と表現パターンとが対応つけてホスト装置表示手段に現出される。
よって、類似の外観または類似の機能を有する複数の端末装置がネットワークに接続されている場合であっても、各端末装置から固有の表現パターンを出力させることができるので、使用者に各端末装置を明確に識別させることができるという効果がある。更に、ホスト装置においては、標識情報に対応付けて端末装置固有の表現パターンが現出させることができるので、使用者は、現出される表現パターンと、実際に端末装置から出力される表現パターンとを整合することにより、ホスト装置において標識情報で示される端末装置が、実際にいずれの端末装置に該当するかを簡便かつ的確に確認することができるという効果がある。故に、ホスト装置上で操作対象とした端末装置と実際に動作する端末装置との対応関係が不明確であるために、使用者が操作対象とするべき端末装置の的確な選択ができないという不都合や、誤認識によって誤った端末装置を操作対象として設定してしまうという不都合を回避することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態であるネットワークシステム1の概略を示した図である。ネットワークシステム1は、同一機種であるプリンタ3と、プリンタとスキャナとFAXとの複合機であるMulti Function Peripheral(以下単に「MFP」と略す)4とを端末装置として備え、かかるプリンタ3およびMFP4とを動作させるパーソナルコンピュータ(以下単に「PC」と略す)2をホスト装置として備えている。更に、ネットワークシステム1では、ネットワークケーブル(図示せず)やIPアドレス「192.168.0.1」が割り当てられているルータ(図示せず)などで構成されたネットワーク5を介してこれら装置が相互に接続されている。但し、図1では、本第1実施形態の説明を簡略化するために、2台のPC2、2台のプリンタ3、1台のMFP4のみを図示しているが、実際上、ネットワークシステム1は、PC2と同一機種もしくは他機種からなる他のPCや、プリンタ3やMFP4と同一機種からなる他の端末装置などをネットワーク5に多数接続して構成されている。
プリンタ3は、筐体30の外部における視認可能な位置にカラー表示可能な液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す)37aを備えており、かかるLCD37aに当該プリンタ3の状態を示す情報や、識別情報を表示するための表示画面200(図6参照)を備える。
また、プリンタ3と同様にMFP4は、筐体外部における視認可能な位置にカラー表示可能な液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す)47aを備えており、かかるLCD47aに当該MFP4の状態を示す情報や識別情報が表示されるように構成されている(図2参照)。
本実施形態において、各プリンタ3およびMFP4には、それぞれを個別に識別するための2の識別情報が記憶されている。2の識別情報の内の1つ目は、プリンタ3およびMFP4を標識するために付与された数値や記号等で表される標識情報である。具体的には、機種名、シリアルナンバー(或いはシリアルナンバーを元に、またはユーザが任意に設定したノード名)、IPアドレス等である。2つ目は、ネットワーク5に接続されることによって各プリンタおよびMFP4に設定される各装置固有の表示パターンの情報である。表示パターンは、LCD37aまたはLCD47aの背景色の表示態様である。本実施形態では、この表示パターン(色調、模様、点灯状態の組合せ)が、各装置固有の態様となるように構成されており、設定された自己の固有の表示パターンが、それぞれの装置に記憶されている。各プリンタ3およびMFP4は、この識別情報を、自己のLCD(LCD37aまたはLCD47a)に常時出力し、いずれのタイミングであっても、使用者が、各装置を識別することができるようになっている。
尚、ここで、常時出力するとは、連続的に識別情報が出力されるのみならず、MFP4が稼働している間、周期的または断続的に識別情報が出力されることをも含む概念である。
PC2は、本体20に、キーボード26、CRTディスプレイ27、マウス(図示せず)などを接続して構成されている。PC2は、ネットワーク5を介して端末装置3,4(プリンタ3及びMFP4)を動作させる装置であり、使用者による所定の入力操作によって操作対象(プリンタ3、MFP4等)が指定されるとその指定された装置に処理を実行させるものである。ここで、本実施形態のPC2には、ネットワーク5に接続される各端末装置3,4(プリンタ3、MFP4)において各々設定されている表示パターンと、対応する標識情報とが記憶されており、かかる表示パターンと標識情報とを対応付けて表示するデバイスリスト画面100が、CRTディスプレイ27に出力されるように構成されている。
図2は、PC2およびPC2に接続されるプリンタ3とMFP4との電気的構成を示したブロック図である。
図2に示すように、PC2の本体20は、当該PC2にて行うべき各種処理を実行するCPU21と、当該PC2の起動時にCPU21が行う起動処理のプログラム(BIOS)などを記憶したROM22と、CPU21が各種処理を行う際に記憶領域として用いるRAM23と、CPU21が行うべき各種処理のプログラムなどを記憶したハードディスクドライブ(HDD)25と、CPU21とネットワーク5に接続された他の装置とを相互に接続するためにネットワーク5に接続されたLANインターフェース(LANI/F)29とを備えている。また、図示を省略しているが、PC2の本体には、キーボード26やマウスなどからの入力信号をCPU21へ入力する入力インターフェースや、CRTディスプレイ27にCPU21からの指令に基づいた表示を行うためのビデオインターフェースなどが設けられている。本体20では、これら構成要素は相互に接続されている。
RAM23は、デバイスリスト用カウンタ23aを備えている。デバイスリスト用カウンタ23aは、後述するホストデバイスリストテーブル25dに記憶される各端末装置3,4の識別情報を更新する場合に(デバイスリスト更新処理、図10参照)、更新済の端末装置3,4の数をカウントするためのものである。デバイスリスト用カウンタ23aのカウント値は、デバイスリスト更新処理の開始時に「0」クリアされた後、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される1の端末装置3,4の識別情報についての更新が終了する毎に「1」加算され、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される端末装置3,4の(識別情報の)数に至るまで更新される。
HDD25は、書換可能な不揮発性の大容量の記憶装置であり、制御プログラム25a、DHCPサーバプログラム25b、パターンテーブル25c、ホストデバイスリストテーブル25d、識別情報メモリ25eを備えている。
制御プログラム25aは、PC2のオペレーティングシステムやCPU21が行うべき各種処理のプログラムなどのプログラムである。図8から図10に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラム25aの一部として記憶されている。
DHCPサーバプログラム25bは、ネットワーク5に接続される各端末装置3,4に動的IPアドレスを割り当てるためのプログラムである。本実施形態では、ネットワーク5に接続されるPC2の内、1台のPC2がDHCPサーバとして設けられており、DHCPサーバとして設けられたPC2にDHCPサーバプログラム25bが搭載されている。ネットワーク5に接続される各端末装置3,4からのIPアドレスの割り当てが要求されると、DHCPサーバプログラム25bによって、HDD25の所定のエリアに記憶されるIPアドレスの中から利用可能なIPアドレスの割り当て等が実行され、ネットワークに接続するときに必要な情報(IPアドレス)が要求元の端末装置3,4に配信される。尚、このDHCPサーバプログラム25bは、必ずしもPC2に備えられている必要はなく、ルータや専用のサーバに設けても良い。DHCPサーバプログラム25bをルータや専用のサーバに設けた場合には、PC2からDHCPサーバとして機能を削減することができ、PC2の制御負担を軽減することができる。特に、ルータをDHCPサーバとし、DHCPプログラム25bをルータに設けた場合には、ルータは、通常、常時電源がオンされているので、DHCPサーバが常時電源オンされた状態となり都合が良い。
パターンテーブル25cは、端末装置3,4の表示パターンとして選択可能な予め定められた表示パターンの情報を記憶するテーブルである。このパターンテーブル25cには、端末装置3,4の識別情報として出力される表示パターンの情報と、端末装置3,4の状態を示す特定の表示パターンの情報とが記憶されている。識別情報の表示パターンと特定の表示パターンとは、共通のパターンが所有されないように設計されている。
パターンテーブル25cに記憶される特定の表示パターンは、以下の2つの特定状態に対応するものである。端末装置の特定状態は、本実施形態では、端末装置3,4が回復不能な状態であるエラー状態と、端末装置3,4に使用者による操作が必要な状態である警告状態との2の状態とされている。かかる特定状態に対応した特定の表示パターン(エラーの表示パターン、警告の表示パターン)の情報がパターンテーブル25cに記憶されており、端末装置3,4がかかる特定状態にある場合には、対応する特定の表示パターンが、端末装置3,4(LCD37a、LCD47a)から出力されるようになっている。
また、上記の2つの特定状態に対応した特定の表示パターン以外に、端末装置3,4がネットワーク5に接続された接続状態にあるか、ネットワーク5に未接続の未接続状態であるかをそれぞれ示す、2の特定の表示パターンが設けられている。このため、パターンテーブル25cには、この接続状態にあることを示す特定の表示パターン(接続の表示パターン)と、未接続状態にあることを示す特定の表示パターン(未接続の表示パターン)の情報についてもそれぞれ記憶されており、合計4つの特定の表示パターンが記憶されている。この接続の表示パターンと未接続の表示パターンとは、端末装置3,4の起動時に所定時間表示されるスプラッシュ画面の背景領域に出力される。なお、接続の表示パターンは、本実施形態では端末装置3,4の通常の表示画面200(図6参照)においては出力されないパターンとされている。尚、接続の表示パターンについても、他の表示パターンと同様に端末装置の表示画面200に出力するパターンとし、表示画面200において、接続の表示パターンに基づいて、常に、接続状態を視認できるようにしても良い。
尚、後述する端末装置3,4(プリンタ3およびMFP4)のパターンテーブル35c,45cもこのパターンテーブル25Cと同様の構成である。かかるパターンテーブル25c,35c,45cの詳細は、図3の説明において後述する。
ホストデバイスリストテーブル25dは、端末装置3,4(プリンタ3またはMFP4)毎に、その標識情報と、各端末装置固有の表示パターン(識別情報としての表示パターン)を示すパターンコードと、端末装置3,4の状態を示す状態情報とを対応つけて記憶するメモリである。このホストデバイスリストテーブル25dについては、図4を参照して説明する。図4は、ホストデバイスリストテーブル25dの構成を模式的に示した図である。ホストデバイスリストテーブル25dには、端末装置3,4毎に、一群の標識情報、即ち、IPアドレス(「IP Address」)と、機種名(「Model Name」)と、1の端末装置3,4を判別するために製造過程で付与されたシリアルナンバー(「Serial Number」)とが記憶されている。また、かかる標識情報に対応つけて、当該端末装置3,4の属するネットワーク5において端末装置3,4が正常にネットワーク通信を実行するために必要なサブネットマスク(「Subnet Mask」)と、デフォルトゲートウェイのアドレスと(「Defult Gateway」)が記憶されている。
更に、ホストデバイスリストテーブル25dには、標識情報に対応つけて、その標識情報が付与されている端末装置3,4の固有の表示パターン(識別情報としての表示パターン)を示すパターンコード(「パターンコード」)と端末装置の状態情報(「状態」)とが記憶されている。パターンコードは、パターンテーブル25cを参照して1の表示パターンを選択するためのデータである。このパターンコードは、「0」〜「95」の数値で構成されている。端末装置の状態情報は、端末装置3,4の状態を示す情報であって、エラー状態に対応した「Error」情報と、警告状態に対応した「Warning」情報と、未接続状態に対応した「Conecction Error」情報と、待機状態に対応した「Sleep」情報と、動作状態(出力動作実行中)に対応した「Active」情報との5つの情報のいずれかが記憶されている。
具体的には、図4に示すように、例えば機種名「LPR001」、シリアルナンバー「ABC1234」が付与され、IPアドレス「192.168.0.3」、サブネットマスク「255.255.0.0」、デフォルトゲートウェイ「192.168.0.1」によってネットワーク5に接続された端末装置(プリンタ3)は、パターンコード「4」で指定される表示パターンが固有の表示パターンとして設定されており、現在の状態が待機状態「Sleep」であることが記憶されている。
同様に、機種名「LPR001」、シリアルナンバー「ABC1238」が付与され、IPアドレス「192.168.0.8」、サブネットマスク「255.255.0.0」、デフォルトゲートウェイのアドレス「192.168.0.1」によってネットワーク5に接続された端末装置(プリンタ3)は、パターンコード「5」で指定される表示パターンが固有の表示パターンとして設定されており、現在の状態が未接続状態「Conecction Error」であることが記憶されている。
また、機種名「MFC001」、シリアルナンバー「ABC2001」が付与され、IPアドレス「192.168.0.9」、サブネットマスク「255.255.0.0」、デフォルトゲートウェイのアドレス「192.168.0.1」によってネットワーク5に接続された端末装置(MFP4)は、パターンコード「6」で指定される表示パターンが固有の表示パターンとして設定されており、現在の状態が待機状態「Sleep」であることが記憶されている。このホストデバイスリストテーブル25dに記憶される各情報は、後述するデバイスリスト更新処理(図10参照)によって各端末装置3,4から所定時間毎に取得され、取得した情報によって随時更新される。
識別情報メモリ25eは、1のPC2を識別するために該PC2に付与された識別情報を記憶するメモリである。この識別情報メモリ25eには、PC2の機種名、シリアルナンバー、IPアドレス(例えば、1のPC2には「192.168.0.7」)、サブネットマスク「255.255.0.0」、デフォルトゲートウェイのアドレス「192.168.0.1」が記憶されている。
PC2から各端末装置3,4に情報を送信する場合には、この識別情報メモリ25eに記憶される識別情報を有するパケットが、各端末装置3,4に送信される。これにより、情報送信先の端末装置3,4はいずれの装置から送信された情報であるかを認識する。
プリンタ3は、当該プリンタ3にて行うべき各種処理を実行するCPU31と、当該プリンタ3の起動時にCPU31が行う起動処理のプログラム(BIOS)などを記憶したROM32と、CPU31が各種処理を行う際に記憶領域として用いるRAM33と、書き換え可能な不揮発性の記憶装置であるEEPROM34と、CPU31が行うべき各種処理のプログラムなどを記憶したハードディスクドライブ(HDD)35と、各種データを入力する操作キー36と、LCD37にCPU21からの指令に基づいた表示を行うための表示部37と、印字ヘッドやドライバ回路や紙送り機構等を備え用紙に対する記録を実行する印字部38と、CPU31とネットワーク5に接続された他の装置とを相互に接続するためにネットワーク5に接続されたLANインターフェース(LANI/F)39とを備えている。これら構成要素は相互に接続されている。
プリンタ3は、PC2から送信される指示を受信し、その指示の内容に応じて、予め定められた動作を実行する。例えば、PC2から送信された指示が印刷指示であれば、印刷を実行し、また、PC2から送信されたIPアドレス等の書換の指示であれば(後述の設定動作処理のS11の処理がかかる指示に相当する)、受信したIPアドレス等によって、対応するメモリ(固定アドレスメモリ34d、識別情報メモリ34g)に記憶されている先の値を更新する。
EEPROM34は、端末デバイスリストテーブル34a、自機使用パターンメモリ34b、通常アドレスメモリ34c、固定アドレスメモリ34d、割当済フラグ34e、パケット受信フラグ34f、識別情報メモリ34gとを備えている。
端末デバイスリストテーブル34aは、ネットワーク5に接続される自己以外の他の端末装置(プリンタ3)の標識情報とパターンコードとを記憶するメモリである。なお、本実施の形態では、プリンタ3は、他のプリンタ3のうち、自己と同じ機種(同じ機種名)であるプリンタ3についての標識情報とパターンコードとをこの端末デバイスリストテーブル34aに記憶するように構成されている。CPU31は、本プリンタ3がネットワーク5に接続された場合に実行するデバイス背景色決定処理(図13参照)において、この端末デバイスリストテーブル34aを参照し、この端末デバイスリストテーブル34aに記憶されるパターンコードが示す表示パターン以外から、自己の表示パターンを決定する。
自機使用パターンメモリ34bは、自己の表示パターンを示すパターンコードを記憶するメモリである。この自機使用パターンメモリ34bに記憶されるパターンコードを用いて、パターンテーブル35cに記憶される1の表示パターンの情報が読み出され、読み出された表示パターンの情報に基づいた表示がLCD37aの背景領域201(図6参照)で実行される。
通常アドレスメモリ34cおよび固定アドレスメモリ34dは、プリンタ3に割り当てられたIPアドレスを記憶するメモリである。詳細には、通常アドレスメモリ34cはネットワークに接続するたびに、DHCPサーバであるPC2によって動的に割り当てられる動的IPアドレスを記憶するメモリであり、これに対して、固定アドレスメモリ34dは、あらかじめプリンタ3に割り当てられた固定IPアドレスを記憶するメモリである。この固定IPアドレスは、例えばPC2の設定動作処理のデバイス設定画面110への入力によって設定されたIPアドレス(固定IPアドレス)であり、かかるIPアドレスは、PC2から設定変更要求パケットによって配信されこの固定アドレスメモリ34dに記憶される。勿論、プリンタ3に備えられた入力部(操作キー36)から入力されたIPアドレスを固定アドレスメモリ34dに記憶しても良い
割当済フラグ34eは、IPアドレスが割り当てられ、更にそのIPアドレスにより通信状態が確立されたか否かを示すフラグである。割当済フラグ34eは、通常アドレスメモリ34cにDHCPサーバによって割り当てられたIPアドレスが記憶された場合にオンされる。
また、本実施形態のネットワークシステム1では、上記のように、PC2から設定変更要求パケットにて配信された固定IPアドレスが固定アドレスメモリ34dに記憶されるように構成されている。このため、固定IPアドレスによって通信が確立された場合にも、割当済フラグ34eはオンされる。
ここで、固定IPアドレスは、使用者の入力操作により設定されるものであるので、固定IPアドレスが割り当てられただけでは、その固定IPアドレスによって通信を確立できるか否かは不確定である。従って、固定アドレスメモリ34dに固定IPアドレスが記憶されているだけではオンされず、その記憶される固定IPアドレスでパケットを受信したことが、後述のパケット受信フラグ34fにて示された場合にオンされる。オンされた割当済フラグ34eは、パケット受信フラグ34fがオフされた場合(固定アドレスメモリ34dに記憶される固定IPアドレスが、新たな固定IPアドレスの受信により、そのアドレスが変更された場合)、または、通常アドレスメモリ34cと固定アドレスメモリ34dとのいずれにもIPアドレスが記憶されていない状態となるとオフされる。
尚、通常アドレスメモリ34cに記憶されるIPアドレスが、ネットワーク接続を形成し得ない仮のIPアドレスである場合には、CPU31により、通常アドレスメモリ34cにはIPアドレスが記憶されていないと判断され、割当済フラグ34eはオンされない。
通常、IPアドレスは、プリンタ3がネットワーク5への接続を形成するために必要な情報である。正当なIPアドレス、即ち、ネットワーク5上の端末装置3,4として認証されるIPアドレスが、プリンタ3に割り当てられていない場合には、ネットワーク5上の他の装置は、IPアドレスによって当該プリンタ3に情報送信を行うことができない。このため、割当済フラグ34eのオンにより、プリンタ3がIPアドレスにてネットワーク5へ接続可能な状態にあることが示され、割当済フラグ34eのオフにより、プリンタ3のIPアドレスにてネットワーク5への接続が不能な状態にあることが示される。
パケット受信フラグ34fは、過去に、パケット通信によりパケットを受信したか否かを示すフラグである。つまり、このパケット受信フラグ34fは、自己に割り当てられたIPアドレスを送信先として指定したパケットを受信(取込)した場合にオンされる。オンされたパケット受信フラグ34fは、固定アドレスメモリ34dに記憶される固定IPアドレスが、新たな固定IPアドレスの受信により、そのアドレスが変更された場合、固定のIPアドレスが割り当てられてない状態でDHCPサーバからIPアドレスが割り当てられた場合、または、プリンタ3の各設定を初期状態に復帰させるリセット処理が実行された場合オフされる。つまり、一端、オンされたパケット受信フラグ34fは、先の固定IPアドレスとは異なる新たなIPアドレスが固定アドレスメモリ34dに記憶されるか、DHCPサーバからIPアドレスが割り当てられるか、またはリセット処理が実行されるまで、オンされたままとなる。
ネットワークシステム1は、インターネットの技術を利用したイントラネットのローカルエリアネットワーク(以下単に「LAN」と略す)であり、IPアドレスを指標として相手側装置に情報を送信するように構成されている。一方で、ネットワークシステム1は、LAN独自の通信方式に対応しており、ネットワーク5を介した通信は、IPアドレスによって相手側装置を指定するのみならず、MACアドレスを指定することによっても実行することができるように構成されている。PC2や各端末装置において、ネットワーク上の各装置のMACアドレスが既知である場合、PC2および各端末装置3,4は、送信するパケットにMACアドレスを付加して情報をネットワーク上に送出することができる。このため、受信側装置となるネットワーク上の全ての装置は、自己のMACアドレスと受信したパケットに付加されたMACアドレスとを比較する。
プリンタ3は、自己のMACアドレスと受信したパケットに付加されたMACアドレスとを比較した場合に、不一致であるとパケットを破棄すると共に、一致であるとパケットを受信(取込)し、パケット受信フラグ34fをオンする。このため、IPアドレスが割り当てられていなくとも、パケットの受信(取込)は通信が確立していることを示しており、このパケット受信フラグ34fのオンにより、CPU31は、プリンタ3が通信を確立した状態にあると判断する。
識別情報メモリ34gは、プリンタ3に付与された標識情報(IPアドレスを除く)を記憶するメモリであり、プリンタ3の標識情報である機種名とシリアルナンバーとに加え、MACアドレスとが記憶されている。また、この識別情報メモリ34gには、プリンタ3が属するネットワーク5において、プリンタ3が正常にネットワーク通信を実行するために必要なサブネットマスクとデフォルトゲートウェイのアドレスとが記憶されている。CPU31は、PC2から標識情報の送信が要求された場合には、上記のアドレスメモリ34c,34dに記憶されている割り当てられたIPアドレスと共に、この識別情報メモリ34gに記憶される機種名とシリアルナンバーとをPC2に送信する。
HDD35は、制御プログラム35a、アイコン画像メモリ35b、パターンテーブル35cを備えている。制御プログラム35aは、プリンタ3のオペレーティングシステムやCPU31が行うべき各種処理のプログラムなどのプログラムである。図11から図18に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラム35aの一部として記憶されている。
アイコン画像メモリ35bは、ネットワーク5への接続状態を表す画像(アイコン画像)の画像データを記憶するメモリである。ネットワーク5への接続状態は、本実施形態では、4つの状態に区分されており、このアイコン画像メモリ35bには、それぞれの状態に対応した4つのアイコン画像の画像データが記憶されている。アイコン画像の画像データは、後述するネットワーク接続表示処理(図16参照)により、ネットワーク5への接続状態に応じてこのアイコン画像メモリ35bから読み出されて表示部37へ出力され、LCD37aのネットワーク状態表示領域202(図6参照)に表示される。
ここで、記憶されるアイコン画像の画像データについては、図7を参照して説明する。図7は、アイコン画像メモリ35bに記憶される4つのアイコン画像を示した図である。図7(a)は、プリンタ3がネットワーク5に未接続状態にあることを表す「ネットワーク使用不可」アイコン画像である。図7(b)は、プリンタ3が有線によりネットワーク5に接続された接続状態にあることを表す「有線ネットワーク使用可能」アイコン画像である。図7(a)、図7(b)に示すように、両アイコン画像はプリンタ3を具象化した画像の下方に有線ケーブルの画像を配して構成すると共に、有線ケーブルの画像の態様を異ならせたものである。かかるアイコン画像の表示により、使用者は、感覚的に、ネットワーク5への接続と未接続とを理解することができる。
図7(c)は、プリンタ3が有線によりネットワーク5に接続され、且つ、メールサーバに接続された状態にあることを示す「メール利用可能」アイコン画像である。「メール利用可能」アイコン画像は、図7(b)に示した「有線ネットワーク使用可能」アイコン画像に、更にメールを具象化した画像が付加されて構成されている。この「メール利用可能」アイコン画像の表示により、(プリンタ3が有線によりネットワーク5に接続されていると共に)メールを利用できる状態にあることが、使用者は感覚的に理解することができる。
図7(d)は、プリンタ3が無線によりネットワーク5に接続された接続状態にあることを表す「無線ネットワーク使用可能」アイコン画像である。この「無線ネットワーク使用可能」アイコン画像は、プリンタ3を具象化した画像の後方にアンテナを模した画像を配して構成されている。かかるアイコン画像の表示により、使用者は、感覚的に、プリンタ3がネットワーク5へ無線接続されていることを理解することができる。
尚、本実施形態では、プリンタ3は、有線によるネットワーク5への接続と、無線によるネットワーク5への接続とを排他的に実行するように構成されている。このため、2以上のアイコン画像が、LCD37aのネットワーク状態表示領域202に、共に表示されることはない。
パターンテーブル35cは、端末装置3,4の表示パターンとして選択可能な予め定められた表示パターンの情報を記憶するテーブルであり、上記したPC2のパターンテーブル25cと同様に構成されている。
表示部37は、LCD37aを備えると共に、LCD37aの表示を制御するものである。LCD37aは、薄膜トランジスタ(以下、TFT と記す)を画素のスイッチング素子として用いるアクティブマトリクス型液晶表示装置であり、R(赤)、G(緑)、B(青)の3ドットにて1画素が形成されたカラー表示を行う表示装置である。
CPU31により表示パターンの情報や画像データ(アイコン画像)が表示部37に入力されると、表示部37において、入力された表示パターンの情報や画像データのRGB値に基づいた表示信号が作成される。作成された表示信号は、LCD37aに出力され、入力された表示パターンの情報や画像データがカラー画像が表示される。
なお、図示を省略しているが、表示部37には、表示パターンの情報や画像データを一時的に記憶するための画像メモリや、データの表示タイミングを制御する画像コントローラや、その他LCD37aに画像表示を実行するために必要な各手段が備えられている。
MFP4は、上記したプリンタ3と同様のCPU41と、ROM42と、RAM43と、EEPROM44と、HDD45と、LCD47aを備えた表示部47と、印字部48と、LANインターフェース(LANI/F)49と、操作キー46からの入力信号をCPU41へ入力する非図示の入力インターフェースとを備え、かかる構成要素は相互に接続され、上記のプリンタ3と同様に機能する。また操作キー46は、入力インターフェースを介して、CPU41等に接続されている。
MFP4は、更に、光学的手法により用紙の画像を読み取るスキャナ50と、変復調装置であるモデム51とに加え、非図示の画像メモリやデータバッファ、2値化回路、復号化および符号化プログラムなど、ファクシミリ機能を実現する各手段を備えており、かかる各手段も、上記の構成要素と同様にCPU41等に接続されている。
モデム51は、MFP4内部で処理されるデジタルデータを公衆回線に出力するアナログデータに変調し、また、公衆回線から受信したアナログデータをデジタルデータに復調する装置である。このモデム51内には、回線を制御する回線制御部(NCU)が内蔵されており、変調されたアナログデータは、NCUを介して公衆回線に出力されるとともに、公衆回線からNCUを介して入力されたアナログデータは、モデム51によりデジタルデータに復調される。MFP4では、スキャナ50で読み取った画像データからファクシミリデータが作成され、このモデム51を介して相手側装置に送信される。また、公衆回線を介して相手側装置から送信されたファクシミリデータは、モデム51を介して受信され、印字部48によって印刷される。
尚、ネットワーク5上には複数のPC2、複数のプリンタ3、複数のMFP4が接続されているが、各PC2、各プリンタ3、各MFP4は、上記したPC2、プリンタ3、MFP4と、それぞれ同様に構成されているので、その説明を省略する。
図3は、パターンテーブル25c,35c,45cの構成を模式的に示した図である。パターンテーブル25c,35c,45cは、端末装置3,4に表示される予め定めた表示パターンの情報を記憶するテーブルである。表示パターンは、色、模様、点灯パターンの組み合わせにより規定される表示態様であり、表示パターンの情報は、色調情報Cと模様情報Mと点灯パターン情報Pとで構成されている。
色調情報Cは、色調を表す情報であって、LCD37aにて色を出力するためのRGB値で構成されている。また、本実施形態では、色調情報Cには、「赤」、「青」、「黄」、「緑」、「白」、「ピンク」、「オレンジ」、「黒」、「グレー」、「茶」、「水色」、「紫」の12色の色調情報が設定されている。
色調が近似していると、例え、異なる表示パターンであっても、識別が困難となりかねない。色調情報の数が多くなると、色調の近似は発生しやすくなる。そこで、本実施形態では、表示パターンに使用される色調(色調データ)の数を12色に限定し、多くの色調が表示パターンに使用されることを制限している。また、色調が比較的明確に識別し得る(色相の相違が大きい)12の色調情報Cが設定されているので、複数の端末装置3,4がネットワークに接続されていても、表示パターンによる識別を容易としている。
模様情報Mは、色調情報Cを出力するドットの配列を示す配列情報である。模様情報Mに従って色調情報Cが出力されるドットが配列されることにより、表示パターンに模様が形成される。本実施形態では、模様情報Mとして、色調情報Cを出力するドットを一面に配列した「無地」と、色調情報Cを出力するドットが所定の形状を形成するように配置された「縦縞」、「タイル」、「斜め格子」の4つの模様情報Mが設定されている。
点灯パターン情報Pは、表示パターンの出力状態を示す情報であり、表示パターンを連続した表示状態とする「点滅なし」パターンと、表示パターンを断続的に表示する「点滅あり」パターンとの、2の点灯パターン情報Pが設定されている。
パターンテーブル25c,35c,45cは、かかる12の色調情報Cと4つの模様情報Mと2の点灯パターン情報Pとの組み合わせが異なる96の表示パターンの情報を記憶するテーブルであり、各表示パターン毎に色調情報Cと模様情報Mと点灯パターン情報Pとが記憶されている。また、各表示パターンの情報には、それぞれ「0」〜「95」のパターンコードが付与されており、色調情報Cと模様情報Mと点灯パターン情報Pとの組み合わせがコード化されている。
パターンコードは、表示パターンの情報を構成する色調情報Cと模様情報Mと点灯パターン情報Pの内容に応じて規則性を持って付与されている。具体的には、点灯パターン情報Pが「点滅なし」パターンであるか「点滅あり」パターンであるかによって表示パターンは区分され、「点滅なし」パターンを有する表示パターンの情報に、「点滅あり」パターンを有する表示パターンの情報よりも小さなパターンコードが付与されている。そして、点灯パターン情報Pの「点滅なし」パターンおよび「点滅あり」パターンによって区分された各表示パターンの情報の群に対し、模様情報Mが「斜め格子」、「タイル」、「縦縞」、「無地」の順に小さくなるようにパターンコードは付与されている。また、模様情報Mによって区分された各表示パターンの情報の群に対し、色調情報Cが「紫」、「水色」、「茶」、「グレー」、「黒」、「オレンジ」、「ピンク」、「白」、「緑」、「黄」、「青」、「赤」の順に小さくなるようにパターンコードは付与されている。
従って最も小さなパターンコード「0」は、色調情報Cと模様情報Mと点灯パターン情報Pとの組み合わせが、「点滅なし」パターン−「無地」−「赤」の組み合わせである表示パターンの情報に付与され、最も大きなパターンコード「95」は、「点滅あり」パターン−「斜め格子」−「紫」の組み合わせである表示パターンの情報に付与される。
また、パターンテーブル25c,35c,45cに記憶される表示パターンの情報の内、パターンコード「0」〜「3」の表示パターンの情報は、端末装置3,4の状態を示す特定の表示パターンとされており、識別情報として出力される表示パターンには使用されない。詳細には、パターンコード「0」の表示パターンの情報はエラーの表示パターンに対応し、パターンコード「1」の表示パターンの情報は警告の表示パターンに対応し、パターンコード「2」の表示パターンの情報は未接続の表示パターンに対応し、パターンコード「3」の表示パターンの情報は接続の表示パターンに対応するものである。特定の表示パターンは、各端末装置3,4に共通するシグナルであり、端末装置3,4の状態に対応して予め定められた共通の表示パターンである。かかる特定の表示パターンは(接続の表示パターンを除いて)、端末装置3,4の状態に応じて適宜選択され、各端末装置3,4のLCD(LCD37a,47a)に出力される。
また、各端末装置3,4において識別情報として表示される表示パターンは、パターンテーブル25c,35c,45cに記憶される表示パターンの情報の内、パターンコード「4」以降であって、他の端末装置3,4に使用されていないものの内(端末デバイスリストテーブル34aに記憶されていないものの内)、最もパターンコードの小さいものが選定される。これにより、まず、ネットワーク5上の各端末装置3,4に対して、「点灯なし」パターンで「無地」の模様の表示パターンから順に固有の表示パターンが設定される。
複雑な模様の表示パターンに比べ、無地でかつ点灯された状態にある表示パターンは、単純な表示パターンであって、視認性が良好である。従って、、パターンテーブル25c,35c,45cに記憶される表示パターンの情報の内、パターンコードの小さい順に表示パターンを設定することにより、視認性の良好な表示パターンから優先的に表示パターンが使用される。
尚、表示パターンの組合せとしては、かかるパターンに限られるものではなく、また、96よりも多くても少なくてもよい。
図5は、PC2のCRTディスプレイ27に表示される表示画面を示した図であり、図5(a)は、ネットワーク5に接続される各端末装置3,4において各々設定されている表示パターンと、対応する標識情報とが対応付けて表示されたデバイスリスト画面100であり、図5(b)は、図5(a)のデバイスリスト画面100において1の端末装置3,4が指定(デバイス設定指定)されることにより、表示されるデバイス設定画面110を示した図である。尚、図5には、表示画面の一部を省略して、表示画面の構成要素の主要部分を表示している。
デバイスリスト画面100には、端末装置3,4毎に、その機種名に対応つけて、シリアルナンバー、IPアドレス、端末装置の状態情報、表示パターンの態様とが各欄に表記された一覧表101が表示されている。具体的には、一覧表101には、最上部に表示する項目を示す項目欄102が設けられ、一覧表に表示される内容が、最左端の欄から順に機種名(「Model Name」)、シリアルナンバー(「Serial Number」)、IPアドレス(「IP Address」)、端末装置の状態情報(「Status」)、表示パターンの態様(「Patarn」)であることが項目欄102に表示されている。また、項目欄102の下方には、データ表示欄103が設けられている。データ表示欄103は、項目欄102の各表示に対応する情報を表示する欄であり項目欄102の各表示の下方に、その表示に対応した情報がそれぞれ表示される表示欄が設けられている。また、データ表示欄103には複数の段が形成されており、1の段に1の端末装置3,4に対応するの1群の情報が並列表示されている。データ表示欄103に表示される標識情報、端末装置の状態情報、表示パターンの情報は、ホストデバイスリストテーブル25dから読み出され、対応する表示欄に表示されている。
このように、デバイスリスト画面100では、標識情報とその標識情報に対応する端末装置3,4の表示パターンとが対応つけて表示されている上、一覧表101の書式によって標識情報とその標識情報に対応する端末装置3,4の表示パターンとが整然と整理されて表示されているので、使用者はPC2に表示された標識情報が示す端末装置3,4が、実際にいずれの端末装置3,4に対応するかを、デバイスリスト画面100に表示される表示パターンと端末装置3,4にて出力されている表示パターンとを整合することによって端的に把握することができる。また、デバイスリスト画面100には、端末装置の状態情報も表示パターンに対応つけて表示されるため、使用者は、実際に、いずれの端末装置が現在どのような状態にあるかについても、的確に把握することができる。更に、使用者は所望の操作対象の端末装置3,4に対する設定や印刷の指示を、表示パターンが表示されたデバイスリスト画面100上で行うことができるので、その操作対象の端末装置3,4を確認しつつ、指示を行うことができる。このため、操作対象を誤って指定するといった不具合を回避できる。
一覧表101の下方には、端末装置の標識情報(IPアドレス(固定IPアドレス))とサブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスとの設定を指示する「設定」ボタン105と、印刷の実行を指示する「印刷」ボタン106とが設けられている。かかるボタン105,106は、画面上に表示されたカーソルによってクリッされることにより、かかるボタンの入力としてCPU21に認識される。なお、ボタン105,106の入力によって指示される設定と印刷とは、そのボタン操作前に選択された端末装置3,4に対して実行される。端末装置3,4の選択は、一覧表101に表示された端末装置の情報をカーソルにてクリックすることによって実行される。このクリック操作が請求項21記載の端末指定手段に該当する。
図5(a)においては、機種名が「LPR001」、シリアルナンバー「ABC1238」の端末装置の情報が(クリックにより)選択された状態となっており、かかる状態で「設定」ボタン105が入力されると、図5(b)に示すデバイス設定画面110がPC2のCRTディスプレイに表示される。
デバイス設定画面110は、入力操作により端末装置3,4の設定をおこなうための画面である。CPU21により、デバイスリスト画面100にて指定された端末装置3,4について、標識情報であるIPアドレスに加え、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスが、ホストデバイスリストテーブル25dから読み出され、このデバイス設定画面110の対応する表示欄111,112,113にそれぞれ表示される。各表示欄111〜113には、入力が許可されており、かかる表示欄111〜113に表示された情報は、キーボード26からの入力値によって変更される。
このデバイス設定画面110において、画面周縁には、デバイス設定画面110に標識情報が表示されている端末装置3,4の表示パターンが表示されている。これにより、使用者は、デバイス設定画面110においても自己が操作対象として選択した端末装置3,4が、実際にいずれの端末装置3,4であるかを、表示される表示パターンと端末装置3,4にて出力されている表示パターンとを整合することによって再確認することができ、誤った端末装置3,4を選択するといった誤操作を的確に回避できる。
各表示欄111〜113の下方には、入力値の変更を指示する「OK」ボタン114、入力値の変更を取り消す「Cancel」ボタン115とが設けられている。かかるボタン114,115は、画面上に表示されたカーソルによってクリックされることにより、かかるボタンの入力としてCPU21に認識される。「OK」ボタン114の入力により、その入力されたタイミングで表示欄111,112,113に表示される値がホストデバイスリストテーブル25dに書き込まれ、先に記憶されている対応する情報(IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレス)が書き換えられる。一方、「Cancel」ボタン115が入力された場合には、実行された入力操作は無効とされ、先にホストデバイスリストテーブル25dに記憶される各情報が保持される。なお、いずれのボタン114,115の入力によっても、デバイス設定画面110の表示は終了となる。
なお、デバイスリスト画面100の表示は、デバイスリスト画面100の右上に表示された「×」マークがカーソル操作されることによって終了される。
図6は、端末装置3,4のLCD(LCD37a,47a)の表示画面200を示した図である。表示画面200には、4つの表示領域が設けられている。表示画面200の右側上方部分の所定の領域は、ネットワーク状態表示領域202であり、ネットワーク5への接続状態を示すアイコン画像(図7参照)が表示される。ネットワーク状態表示領域202の左方には、長方形に区画された機器状態表示領域203が設けられている。機器状態表示領域203には、端末装置3,4の状態に応じて特定の表示パターンが表示されると共に、その状態をしめす文字記号(端末装置の状態情報)が表示されるようになっている。ネットワーク状態表示領域202および機器状態表示領域203の下方には、長方形に区画された標識情報表示領域204が設けられている。標識情報表示領域204には、端末装置3,4の標識情報であるシリアル番号とIPアドレスとが表示されるようになっている。表示画面200において、かかる領域202〜204を除いた他の領域は、背景領域201として設定されており、端末装置固有の識別情報となる表示パターン(または未接続の表示パターン)が表示されるようになっている。
図6(a)は、シリアルナンバー「ABC1234」、IPアドレス「192.168.0.3」で特定されるプリンタ3の表示画面200を示した図である。標識情報表示領域204には、当該プリンタ3の標識情報「ABC1234」と「192.168.0.3」とが表示され、また、背景表示領域201には、当該プリンタ3の固有の表示パターンである白無地の背景色が(点灯した状態)で表示されている。また、機器状態表示領域203には、エラーの表示パターンも警告の表示パターンも出力されておらず、端末装置3,4が正常に動作していることが示されている。
図6(b)は、シリアルナンバー「ABC1238」、IPアドレス「192.168.0.8」で特定されるプリンタ3の表示画面200を示した図である。標識情報表示領域204には、当該プリンタ3の標識情報「ABC1238」と「192.168.0.8」とが表示され、また、背景表示領域201には、当該プリンタ3の固有の表示パターンであるピンク無地の背景色が(点灯した状態)で表示されている。また、機器状態表示領域203には、警告の表示パターンである青無地の点灯パターンが出力されており、警告状態(トナーエンプティ)にあることが示されている。
このように、本実施形態の端末装置3,4によれば、そのLCD37a,47aに自己の識別情報となる固有の表示パターンを出力するので、同じ機種や同様の外観を有する端末装置3,4を、見た目において差別化することができ、使用者は、各端末装置3,4をそれぞれ的確に認識することができる。
また、端末装置3,4では、電源入後から所定時間が経過すると、この表示画面200がLCD(LCD37a,47a)に出力され、標識情報が常時表示された状態となる。このため、使用者は、端末装置の標識情報を取得する場合に、複雑な操作を行う必要がなく、簡便に標識情報の知見を得ることができる。尚、機器状態表示領域203と標識情報表示領域204とを1の表示領域で形成し、端末装置の状態情報と標識情報とを所定周期で交互に表示するようにしても良い。
次に、上記のように構成されたネットワークシステム1において実行される各処理を図8から図18のフローチャートを参照して説明する。まず、図8から図10を参照して、PC2で実行される各処理を説明する。
図8は、PC2で実行される設定動作処理のフローチャートである。設定動作処理は、キーボード26等からの使用者の入力操作に応じて端末装置3,4の設定や動作の指示を実行する処理であり、使用者による所定のコマンドの入力(デバイスリスト画面100の表示要求)によって開始される。この設定動作処理では、まず、ホストデバイスリストテーブル25dから標識情報である機種名、シリアルナンバー、端末装置の状態情報、IPアドレスを読み出し、各端末装置3,4毎に、読み出した各情報をデバイスリスト画面100の一覧表101の所定のデータ表示欄103に表示する(S1)。
次に、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶されるパターンコードにて指定される表示パターンの情報を、各端末装置3,4毎にパターンテーブル25cから読み出す(S2)。そして、デバイスリスト画面100の一覧表101の表示パターンを表示する表示欄(「Patarn」)の対応する表示欄に、読み出した表示パターンの情報に基づいた表示パターンを出力し、先に表示された端末装置の状態情報に対応つけて表示パターンを表示する(S3)。
その後、デバイスリスト画面100に入力があったか否かを確認し(S4)、入力がなければ(S4:No)、入力を待機し、一方、入力があった場合には(S4:Yes)、デバイス設定指定の入力であるか否かを確認する(S5)。CPU21は、一覧表101の端末装置の情報が表示されたデータ表示欄103の選択と「設定」ボタン105の入力とが実行されると、デバイス設定指定の入力として認識する。ここで、デバイス設定指定の入力であれば(S5:Yes)、指定された端末装置3,4に対応するIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスをホストデバイスリストテーブル25dから読み出し、デバイス設定画面110の書式で表示する(S6)。読み出された各情報は対応する表示欄111,112,113にそれぞれ表示されることとなる(図5(b)参照)。また、非図示のステップにより、デバイス設定画面110の画面周縁には、表示されている情報に対応してホストデバイスリストテーブル25dに記憶されるパターンコードに基づいて、表示パターンが出力される。
そして、デバイス設定画面110に入力があったか否かを確認し(S7)、入力がなければ(S7:No)入力を待機し、入力があれば(S7:Yes)、その入力が「Cancel」ボタン115の入力であるか否かを確認する(S8)。ここで、「Cancel」ボタン115の入力でなければ(S8:No)、その入力が「OK」ボタン114の入力であるか否かを確認する(S9)。ここで、「OK」ボタン114の入力であれば(S9:Yes)、デバイス設定画面110の設定値(表示されたIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレス)をホストデバイスリストテーブル25dに書き込んで先の値を更新した後(S10)、その書き込んだデバイス設定画面110の設定値(IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレス)をパケット化し設定変更を要求する設定変更要求パケットを作成してSNMPプロトコルに従って設定値のIPアドレス宛に送信した後(S11)、各処理を実行して(S12)、この設定動作処理を終了する。
一方、S5の処理で確認した結果、デバイス設定指定の入力でなければ(S5:No)、デバイスリスト画面100において他の入力がなされているので、その処理を各処理(S12)に移行する。また、S8の処理で確認した結果、「Cancel」ボタン115の入力であれば(S8:Yes)、その処理を各処理(S12)に移行する。
尚、各処理(S12)においては、デバイス設定画面110の表示を終了する処理や、デバイスリスト画面100において入力されたコマンドに基づく処理、例えば「印刷」ボタン106の入力に応じた(指定された)端末装置3,4への印刷指示や、デバイスリスト画面100の表示終了の処理等が行われる。尚、この各処理(S12)における指定された端末装置3,4への印刷指示は、請求項21記載の動作指示手段と指示出力手段の一部に該当する。
更に、S9の処理で確認した結果、「OK」ボタン114の入力でなければ(S9:No)、デバイス設定画面110の表示欄111〜113に入力された値により、デバイス設定画面110の先の表示を差し替えて表示した後(S13)、その処理をS7の処理に移行し、「Cancel」ボタン115の入力によって、入力された値が破棄されるか、「OK」ボタン114の入力によって入力された値が確定されるまで、S7〜S9,S13の処理を繰り返す。
図9は、PC2で実行されるデバイス探索処理のフローチャートである。このデバイス探索処理は、ネットワーク5に接続されている端末装置3,4を検出する処理であり、タイマ割込によって所定のタイミング毎に実行される。このデバイス探索処理では、まず、SNMPプロトコルに従ってネットワーク上に標識情報(機種名、シリアルナンバー、IPアドレス)とサブネットマスクとデフォルトゲートウェイのアドレスとを問い合わせる問い合わせパケットをブロードキャストで送信する(S21)。これによりネットワーク5に接続されている全ての端末装置3,4に、かかる標識情報の問い合わせパケットが送信される。そして、問い合わせパケットに対する応答パケットを受信したか否かを確認し(S22)、ここで応答パケットを受信していなければ(S22:No)、応答待ち時間(3秒)が経過したか否かを確認する(S23)。ここで、応答待ち時間が経過していれば(S23:Yes)、このデバイス探索処理を終了し、応答待ち時間が経過していなければ(S23:No)、その処理をS22の処理に移行して、応答待ち時間の経過または応答パケットの受信を待機する。
また、S22の処理で確認した結果、応答パケットを受信していれば(S22:Yes)、受信した応答パケットに含まれるIPアドレスは、既にホストデバイスリストテーブル25dに記憶されているか否かを確認し(S24)、記憶されていなければ(S24:No)、ホストデバイスリストテーブル25dに受信した一群の情報、即ち、機種名、シリアルナンバー、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスを新たに書き加えた後(S25)、その処理をS23の処理に移行する。
一方、S24の処理で確認した結果、受信した応答パケットに含まれるIPアドレスが、既にホストデバイスリストテーブル25dに記憶されていれば(S24:Yes)、受信したIPアドレスと同一のIPアドレスに対応してホストデバイスリストテーブル25dに記憶される情報を、新たに受信した一群の情報、即ち、機種名、シリアルナンバー、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスで更新して(S26)、その処理をS23の処理に移行する。
図10は、PC2で実行されるデバイスリスト更新処理のフローチャートである。このデバイスリスト更新処理は、ホストデバイスリストテーブル25dの更新を実行する処理であり、タイマ割込によって所定時間毎(例えば略30秒毎)に実行される。
このデバイスリスト更新処理では、デバイスリスト用カウンタ23aのカウント値(N)を0とし(N=0)(S31)、ホストデバイスリストテーブル25dの先頭からN番目に記憶されているIPアドレスの端末装置3,4に、IPアドレス、端末装置の状態情報、自己の表示パターンを示すパターンコードを問い合わせる問い合わせパケットをSNMPプロトコルに従って送信する(S32)。そして、所定時間のウェイト処理の後(S33)、問い合わせパケットに対する応答パケットを受信したか否かを確認する(S34)。ここで、応答パケットを受信していれば(S34:Yes)、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される情報の内、受信した応答パケットに含まれる端末装置のIPアドレスに対応する端末装置の状態情報、パターンコードを、受信した端末装置の状態情報、パターンコードに更新する(S35)。これにより、先に記憶される端末装置の状態情報とパターンコードとが、受信した最新の情報に書き換えられる。
その後、デバイスリスト用カウンタ23aのカウント値に1を加算してから(N=N+1)(S36)、デバイスリスト用カウンタ23aのカウント値が、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される端末装置の総数に達したか否かを確認する(S37)。ここで、デバイスリスト用カウンタ23aのカウント値が、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される端末装置の総数に達していれば(S37:Yes)、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される全ての端末装置の情報の更新が終了しているので、このデバイスリスト更新処理を終了する。一方、デバイスリスト用カウンタ23aのカウント値が、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される端末装置の総数に達していなければ(S37:No)、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される全ての端末装置の情報の更新は未完了であるので、その処理をS32の処理に移行し、全ての端末装置の情報の更新が終了するまで、S32〜S38の処理を繰り返す。
また、S34の処理で確認した結果、応答パケットを受信していなければ(S34:No)、ホストデバイスリストテーブル25dに記憶される情報の内、S32の処理で問い合わせパケットを送信したIPアドレスに対応する端末装置の状態情報を未接続状態(Conecction Error)に変更してから(S38)、その処理をS36の処理に移行する。
次に図11から図18のフローチャートを参照して、端末装置3,4で実行される処理について説明する。尚、説明を簡単にするために、プリンタ3の構成を用いてプリンタにおいて実行される各処理を説明する。MFP4で実行される各処理については、プリンタ3に対応する構成によって同様に実行されるので、その説明を省略する。
図11は、端末装置(プリンタ3)において、電源入時に実行されるスプラッシュ画面表示処理のフローチャートである。スプラッシュ画面表示処理は、起動時に所定時間表示するスプラッシュ画面をLCD37aに出力する処理である。
このスプラッシュ画面表示処理では、まず、割当済みフラグ34eがオンであるか否かを確認し(S51)、割当済みフラグ34eがオン(S51:Yes)であると、パターンコード「3」にて指定される表示パターン(接続の表示パターン)の情報をパターンテーブル35cから読み出す(S53)。その後、アイコン画像メモリ35bに記憶される「有線ネットワーク使用可能」アイコン画像の画像データを読み出し(S54)、読み出したアイコン画像の画像データと読み出した表示パターンの情報とに基づいた表示画面の所定時間の表示(スプラッシュ画面の表示)を表示部37に指示して(S55)、このスプラッシュ画面表示処理を終了する。
これにより、LCD37aに「有線ネットワーク使用可能」アイコン画像と接続の表示パターンとを有するスプラッシュ画面が出力される。尚、スプラッシュ画面に出力される「有線ネットワーク使用可能」アイコン画像は、有線ネットワークが使用可能にあることではなく、ネットワーク5に接続されていることを使用者に通知するために出力されるものであり、必ずしも「有線ネットワーク使用可能」を示すものではない。尚、「有線ネットワーク使用可能」アイコン画像とは異なる別のアイコン画像の画像データを「ネットワーク5に接続されていることを示す」アイコン画像としてアイコン画像メモリに記憶させ、S51,S52の処理においてネットワーク5に接続されていることが確認された場合には、かかる「ネットワーク5に接続されていることを示す」アイコン画像をスプラッシュ画面に表示するように構成しても良い。
一方、S51の処理で確認した結果、割当済みフラグ34eがオフであれば(S51:No)、ネットワーク5に未接続であると判断され、パターンコード「2」にて指定される表示パターン(未接続の表示パターン)の情報をパターンテーブル35cから読み出す(S56)。その後、アイコン画像メモリ35bに記憶される「ネットワーク使用不可」アイコン画像の画像データを読み出し(S57)、その処理をS55の処理に移行する。
S57の処理から移行したS55の処理では、「ネットワーク使用不可」アイコン画像の画像データと、未接続の表示パターンの情報が読み出されているので、LCD37aには、「ネットワーク使用不可」アイコン画像と未接続の表示パターンとを有するスプラッシュ画面が出力される。
このように、スプラッシュ画面表示処理によって、ネットワーク5への接続状態に応じて異なるスプラッシュ画面が起動時に表示され、使用者に、ネットワーク5への接続状態を起動時において通知することができる。
図12は、端末装置(プリンタ3)においてタイマ割込によって所定時間毎に実行されるネットワーク設定処理のフローチャートである。このネットワーク設定処理では、まず、固定アドレスメモリ34dにIPアドレスが記憶されているか否かを確認し(S41)、ここで固定アドレスメモリ34dにIPアドレスが記憶されていると(S41:Yes)、パケット受信フラグ34fがオンであるか否かを確認する(S42)。その結果、パケット受信フラグ34fがオンであれば(S42:Yes)、固定アドレスメモリ34dに記憶されるIPアドレス(固定IPアドレス)宛に送信されたパケットを、過去に受信したことが示されているので、割当済フラグ34eをオンしてから(S43)、このネットワーク設定処理を終了する。また、パケット受信フラグ34fがオフであれば(S42:No)、割当済フラグ34eをオフしてから(S50)、このネットワーク設定処理を終了する。
一方、S41の処理で確認した結果、固定アドレスメモリ34dにIPアドレスが記憶されていなければ(S41:No)、DHCPプロトコルに従ってIPアドレスの割り当てを要求するアドレス要求パケットをブロードキャストする(S44)。次に、IPアドレスを受信したか否かを確認し(S45)、IPアドレスを受信していれば(S45:Yes)、受信したIPアドレスを通常アドレスメモリ34cに記憶し(S46)、その後、パケット受信フラグ34fをオフしてから(S47)、その処理をS43の処理に移行する。これにより割当済フラグ34eはオンとなる。
また、S45の処理で確認した結果、IPアドレスを受信していなければ(S45:No)、1分が経過したか否かを確認し(S48)、経過していなければ(S48:No)、その処理をS45の処理に移行し、1分の経過またはIPアドレスの受信を待機する。一方、S48の処理で確認した結果、1分が経過していれば(S48:Yes)、仮のIPアドレスとして「192.0.0.192」を通常アドレスメモリ34cに書込み(S49)、割当済フラグ34eをオフしてから(S50)、このネットワーク設定処理を終了する。
図13は、端末装置(プリンタ3)で実行されるデバイス背景色決定処理のフローチャートである。このデバイス背景色決定処理は、背景領域201に表示する端末装置の識別情報となる固有の表示パターンを決定する処理である。デバイス背景色決定処理は、ネットワーク5に接続されたタイミングで1度実行され、決定された表示パターンは、現在のネットワーク5から一端外された後に、再度新たなネットワークに接続されるまで保持される。
このデバイス背景色決定処理では、まず、ネットワーク5に接続された他の端末装置3,4の情報を収集する機種検索処理を実行した後(S61)、端末デバイスリストテーブル34aにIPアドレスが記憶されているか否かを確認し(S62)、端末デバイスリストテーブル34aにIPアドレスが記憶されていれば、即ち、記憶されているIPアドレスがあれば(S62:Yes)、端末デバイスリストテーブル34aに記憶される全てのパターンコードを読み出す(S63)。かかる読み出したパターンコードは、既にプリンタ3にて使用されている表示パターンを示すものであるので、パターンテーブル35cに記憶される「4」以上のパターンコードの中から、読み出したパターンコードを除いた後、最も小さなパターンコードを選択する(S64)。その後、選択したパターンコードを自機使用パターンメモリ34bに記憶し、先のデータを更新する(S65)。これにより、端末装置(プリンタ3)において、最初のネットワーク5への接続である場合には、自機使用パターンメモリ34bに記憶されている初期値やデフォルト値が選択されたパターンコードに書き換えられる。また、ネットワーク5への接続が2度目以降である場合には、前回の接続時にセットされたパターンコードが、今回選択されたパターンコードに更新される。故に、同じネットワーク5に接続されている間は、常に同じ表示パターンが出力されるので使用者を混乱させることがない上、新たに接続されたネットワークに同じ表示パターンの端末装置があった場合には、自己の表示パターンを変更して、同じ表示パターンとなることを回避することができる。
また、S62の処理で確認した結果、端末デバイスリストテーブル34aに記憶されるIPアドレスがなければ(S62:No)、同じ機種である(同じ機種名を付与された)プリンタ3は、ネットワーク5に接続されていないことが示されている。このため、パターンテーブル35cに記憶されるパターンコードの内、識別情報の表示パターンに対応した最も小さいパターンコード「4」を選択した後、その処理をS65の処理に移行する。
これにより、同じ機種のプリンタ3は、全て異なる表示パターンが出力され、同じ外観を有するが為、従来において外観からの特定が困難であった各端末装置を、使用者は一瞥するだけで簡単に識別することができる。
図14は、図13のデバイス背景色決定処理の中で実行される機種検索処理(S61)のフローチャートである。この機種検索処理(S61)では、まず、SNMPプロトコルに従ってネットワーク上に標識情報(機種名、シリアルナンバー、IPアドレス)と端末装置固有の表示パターンとを問い合わせる問い合わせパケットをブロードキャストで送信する(S71)。これにより、ネットワーク5に接続される全ての端末装置3,4に、問い合わせパケットが送信される。次に、問い合わせパケットに対する応答パケットを受信したか否かを確認し(S72)、ここで、応答パケットを受信していなければ(S72:No)、応答待ち時間(3秒)が経過したか否かを確認する(S73)。ここで、応答待ち時間(3秒)が経過していれば(S73:Yes)、この機種検索処理(S61)を終了し、応答待ち時間が経過していなければ(S73:No)、その処理をS72の処理に移行して、応答パケットの受信又は応答待ち時間の経過を待機する。
また、S72の処理で確認した結果、応答パケットを受信していれば(S72:Yes)、受信した応答パケットに含まれる機種名が識別情報メモリ34gに記憶されている自己の機種名と同じか否かを確認する(S74)。ここで、受信した応答パケットに含まれる機種名が識別情報メモリ34gに記憶されている自己の機種名と同じでなければ(S74:No)、その処理をS73の処理に移行する。また、自己の機種名と同じであれば(S74:Yes)、その端末装置の表示パターンと、自己の表示パターンとを異なるパターンとする必要があるので、端末デバイスリストテーブル34aに、受信した標識情報とパターンコードとを書き加え(S75)、その処理をS73の処理に移行する。
尚、端末デバイスリストテーブル34aは、デバイス背景色決定処理の開始時に、非図示のステップによって0クリアされ、端末デバイスリストテーブル34aには、他の端末装置の情報は記憶されていない。このため、以前に接続されていたネットワークにおける他の端末装置の情報は、機種検索処理(S61)の開始時には、端末デバイスリストテーブル34aには記憶されていない。
尚、本実施形態では、端末装置は、同じ機種に限って表示パターンが異なるように構成された。このため、背景色決定処理がプリンタ3で実行される場合には、上記のように他のプリンタ3の情報が取得されるが、背景色決定処理がMFP4で実行される場合には、他のプリンタ3に代えて他のMFP4の情報が取得されることとなる。
また、機種が異なる場合には、同じ表示パターンが出力され得るが、これに代えて、同じ機能を有する端末装置のいずれとも異なる表示パターンが出力されるように、機種検索処理(S61)において、S74のステップを省略し、S72の処理がYesへ分岐した場合には、S75の処理に移行するように機種検索処理を構成しても良い。
図15は、端末装置(プリンタ3)においてタイマ割込によって所定時間毎(略30秒毎)に実行される表示処理のフローチャートである。表示処理は、プリンタ3のLCD37aの表示画面200への情報出力を制御する処理であり、まず、割当済フラグ34eがオフされているか否かを確認し(S81)、割当済フラグ34eがオフであれば(S81:Yes)、パターンテーブル35cからパターンコード「2」に対応する表示パターンの情報(未接続の表示パターン)を読み出す(S82)。一方、割当済フラグ34eがオフでなければ(S81:No)、プリンタ3はネットワーク5に接続状態にあると判断し、パターンテーブル35cから自機使用パターンメモリ34bに記憶されるパターンコードに対応する表示パターンの情報を読み出す(S83)。
S82またはS83の処理の後は、LCD37aの背景領域201に表示中の表示パターンは、読み出した表示パターンと同じか否か、即ち、読み出した表示パターンの情報に対応する表示パターンであるか否かを確認し(S84)、読み出した表示パターンと同じでなければ(S84:No)、読み出した表示パターンの情報による背景領域201への表示パターンの現出を表示部37に指示する(S85)。これにより、LCD37aの背景領域201に、読み出した表示パターンの情報に対応した表示パターンが表示され、その表示パターンが変更される。一方、S84の処理で確認した結果、読み出した表示パターンと同じであれば(S84:Yes)、S85の処理をスキップしてS86の処理に移行する。このため、LCD37aの背景領域201においては、それまでと同じ表示パターンが継続して表示される。
その後、エラーが発生しているか否かを確認し(S86)、エラーが発生していた場合には(S86:Yes)、パターンテーブル35cからパターンコード「0」に対応する表示パターンの情報(エラーの表示パターン)を読み出す(S87)。そして、LCD37aの機器状態表示領域203に表示中の表示パターンは読み出した表示パターンと同じか否か、即ち、読み出した表示パターンの情報に対応する表示パターンであるか否かを確認し(S88)、同じでなければ(S88:No)、読み出した表示パターンの情報による機器状態表示領域203への表示パターンの現出を表示部37に指示する(S89)。これにより、LCD37aの機器情報表示領域203の表示パターンが変更される。
一方、確認した結果、読み出した表示パターンと同じであれば(S88:Yes)、S89の処理をスキップしてS90の処理に移行する。このため、LCD37aの機器情報表示領域203においては、それまでと同じ表示パターンが継続して表示される。
その後、ネットワーク状態表示領域202にアイコン画像を表示するネットワーク接続表示処理を実行してから(S90)、標識情報表示領域204への標識情報への表示や、機器状態表示領域203への文字記号の表示などを行うその他表示処理を実行して(S91)この表示処理を終了する。
更に、S86の処理で確認した結果、エラーが発生していなければ(S86:No)、警告状態になっているか否かを確認する(S92)。その結果、トナーエンプティや用紙詰まり或いは用紙エンプティなどが発生していれば、使用者による操作が必要な状態である警告状態になっていると判断され(S92:Yes)、パターンテーブル35cからパターンコード「1」に対応する表示パターンの情報(警告の表示パターン)を読み出した後(S93)、その処理をS88の処理に移行する。また、警告状態でないと判断された場合には(S92:No)、そのまま、その処理をS88の処理に移行する。
尚、エラー状態、警告状態が解消された場合には、非図示のステップによって、機器状態表示領域203の表示を通常の表示(白無地)に復帰させる。
このように、表示処理によって、LCD37aに表示パターンを表示させることにより、プリンタ3の識別に加え、そのプリンタ3がエラー状態、警告状態にあることを、使用者は、遠隔の位置から判断することができ、不要なチェックを低減して、使用者の負担を軽減できる。
図16は、図15の表示処理の中で実行されるネットワーク接続表示処理(S90)のフローチャートである。このネットワーク接続表示処理(S90)では、まず、割当済フラグ34eがオフされているか否かを確認し(S101)、割当済フラグオフ34eがオフであれば(S101:Yes)、「ネットワーク使用不可」アイコン画像の画像データをアイコン画像メモリ35bから抽出する(S102)。そして、抽出されたアイコン画像の画像データを表示部37に出力し(S103)、このネットワーク接続表示処理を終了する。
また、S101の処理で確認した結果、割当済フラグ34eがオンであれば(S101:No)、アイコン画像メモリ35bに記憶される「有線ネットワーク使用可能」アイコン画像の画像データをアイコン画像メモリ35bから抽出し(S104)、続いて、現在稼働中のネットワークインターフェースのIDを確認する(S105)。そして、確認されたIDが無線ネットワークインターフェースのIDであるか否かを確認する(S106)。ここで確認されたIDが、無線ネットワークインターフェースのIDであれば(S106:Yes)、アイコン画像メモリ35bに記憶される「無線ネットワーク使用可能」アイコン画像の画像データをアイコン画像メモリ35bから抽出する(S107)。また、確認したIDが、無線ネットワークインターフェースのIDでなければ(S106:No)、S107の処理をスキップして、S108の処理に移行する。
S108の処理では、設定されたメールサーバに問い合わせパケットを送信し(S108)、次に、メールサーバからの応答があったか否かを確認する(S109)、メールサーバからの応答がなければ(S109:No)、そのままS103の処理に移行し、メールサーバからの応答があった場合には(S109:Yes)、アイコン画像メモリ35bに記憶される「メール利用可能」アイコン画像の画像データをアイコン画像メモリ35bから抽出してから(S110)、S103の処理に移行する。尚、抽出されたアイコン画像データは、RAM33の所定のエリアに書き込まれると共に、抽出される毎に上書きされる。このため、1のアイコン画像データが抽出された状態となる。
これにより、プリンタ3のネットワーク5への接続状態が、「ネットワーク使用不可」、「有線ネットワーク使用可能」、「無線ネットワーク使用可能」、「メール利用可能」の4つの状態のいずれの状態にあるかが、LCD37aの表示画面200のネットワーク状態表示領域202に、その接続状態に応じて表示される。
尚、メールサーバのアドレス、照合する無線ネットワークインターフェースのID、DHCPサーバのやルータのアドレスなど、接続状態(接続先)を確認するために必要なデータは、HDDの所定のエリアに記憶されている。
図17は、端末装置(プリンタ3)で実行されるパケット受信記憶処理のフローチャートである。パケット受信記憶処理は、自己が、過去にパケットを受信したことを記憶する為の処理であり、タイマ割込処理によって所定時間毎に実行される。このパケット受信記憶処理では、宛先アドレスが自身のIPアドレスまたはMACアドレスになっているパケットを受信したか否かを確認し(S111)、その結果、パケットを受信していれば(S111:Yes)、パケット受信フラグ34fをオンして(S112)、このパケット受信記憶処理を終了する。一方、パケットを受信していなければ(S111:No)、そのまま、このパケット受信記憶処理を終了する。オンされたパケット受信フラグ34fは、上記したように、プリンタ3の各設定を初期状態に復帰させるリセット処理によってオフされる。
図18は、端末装置(プリンタ3)で実行される応答処理のフローチャートである。応答処理は、タイマ割込処理によって所定時間毎に実行され、まず、問い合わせパケットを受信したか否かを確認する(S121)。ここで、問い合わせパケットを受信していれば、問い合わせパケットにて問い合わされた内容に応じて、通常アドレスメモリ34c、固定アドレスメモリ34d、及び自機使用パターンメモリ34b、識別情報メモリ34gから情報を読み出してパケット化し、問合わせ元に返信する。
例えば、問い合わせパケットが、標識情報(機種名、シリアルナンバー、IPアドレス)と、サブネットマスクと、デフォルトゲートウェイのアドレスとの問い合わせパケットであると、識別情報メモリ34gから機種名、シリアルナンバー、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスを読み出し、また、IPアドレスが割り当てられている場合には、通常アドレスメモリ34cまたは固定アドレスメモリ34dのいずれかからIPアドレスを読み出し、読み出した各データをパケット化して、問い合わせもとに返信(応答)する。
また、問い合わせパケットが、IPアドレス、端末装置の状態情報、自己の表示パターンを示すパターンコードを問い合わせるパケットであると、通常アドレスメモリ34cまたは固定アドレスメモリ34dのいずれかからIPアドレスを読み出し、自機使用パターンメモリ34bからパターンコードを読み出し、かかる読み出したデータに、更に、装置状態を判断したデータを付加してパケット化して、問い合わせもとに返信(応答)する。
図19は、端末装置で実行される設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理は、PC2から設定変更要求パケットを受信したことを契機として実行される。この設定変更処理では、まず、受信した設定変更要求パケットから、設定値(IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレス)を抽出する(S131)。次に抽出したサブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスにて、識別情報メモリ34gに記憶されているサブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスをそれぞれ更新する(S132)。
その後、抽出したIPアドレスにて、固定アドレスメモリ34に記憶されているIPアドレス(固定IPアドレス)を更新する(S133)。続いて、ネットワーク設定に変更があるか否か、即ち、更新したIPアドレスの値が、先に固定アドレスメモリ34記憶されていた値と異なるアドレスであるか否かを確認する(S134)。ここで、ネットワーク設定に変更がなければ(S134:No)、そのまま、設定変更処理を終了し、一方、ネットワーク設定に変更がある場合には(S134:Yes)、PC2によって新たな固定IPアドレスが割当られたことが示されているので、通信状態の確立を確認するまで(新たな固定IPアドレス宛のパケットを受信するまで)プリンタ3が未接続状態にあることを示すために、パケット受信フラグ34fをオフして(S135)、この設定変更処理を終了する。尚、ここでは、設定値としてIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのアドレスのみを例示したが、設定値は、これに限られるものではなく、端末装置3,4で用いられる設定値であれば良い。
これにより、新たな固定IPアドレスが割り当てられた場合には、図12のネットワーク設定処理において、割当済フラグ34eがオフとなり、図15の表示処理によって未接続の表示パターンがLCD37aの背景領域201に出力される。また、図16のネットワーク接続表示処理(S90)によって、「ネットワーク使用不可」アイコン画像がLCD37aのネットワーク状態表示領域202に表示されることとなる。尚、この設定変更処理のS131の処理に先立って、実行されるPC2から設定変更要求パケットを受信する処理が請求項21記載の指示受信手段に該当する。
このように、本端末装置(プリンタ3、MFP4)によれば、類似の外観または類似の機能を有する複数の端末装置3,4がネットワーク5に接続されている場合であっても、自己(1の端末装置)から出力される表示パターンにより、自己(1の端末装置)と他の端末装置とを使用者に明確に識別させることができる。
また、本ネットワークシステム1によれば、PC2のデバイスリスト画面100において、標識情報とその標識情報に対応する端末装置の表示パターンとを対応つけて表示するので、使用者はPC2に表示された標識情報が示す端末装置が、実際にいずれの端末装置に対応するかを、デバイスリスト画面100に表示される表示パターンと端末装置にて出力されている表示パターンとを整合することによって端的に把握することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、端末装置から出力される表現パターンとしては、視覚によって認識される表示パターンとしたが、これに代えて、聴覚によって認識される表現パターンであっても良い。
更に、上記実施形態では、端末装置は、他の端末装置からのパターンコードを通信によって取得し、端末デバイスリストテーブル34aに書き込んだが、これに代えて、操作キー36による入力操作によって端末デバイスリストテーブル34aに書き込むように構成しても良い。更には、操作キー36によって表示パターンを入力する構成とされる場合には、使用者が決定した表示パターンを、操作キー36の入力操作によって直接入力し、入力された表示パターンに対応するパターンコードを自機使用パターンメモリ34bに記憶するように構成しても良い。
また、上記実施形態では、4つの特定の表示パターンによって使用者に端末装置の4つの状態を通知するように構成したが、通知する状態はかかる4つに限られるものではなく、それ以上であっても以下であっても良い。例えば、警告状態であっても、用紙づまりの状態やトナーエンプティの状態など、その内容は様々である。故に、パターンテーブル25cを、警告する各内容に対応した表示パターンを記憶する構成としてもよい。これによれば、端末装置は、使用者に警告する内容に応じてパターンテーブル25cから表示パターン(特定の表示パターン)を選択して、LCD(LCD37a,LCD47a)に出力することにより、警告状態に有るか否かのみならずその内容まで通知することができる。
また、パターンテーブル25cを、エラー状態と警告状態とに対応した2の表示パターンのみが特定の表示パターンとして記憶される構成とし、かかる2の特定状態にある場合にのみ、その状態を示す特定の表示パターンを出力するように構成しても良い。使用者は、端末装置が動作可能か否かを判別できれば十分であることも多い。一方で、端末装置が多くの状態に対応してそれぞれ表示パターンを出力するように構成されていると、状態の判別が複雑で紛らわしくなり、使用者に混乱を与えかねないが、通知する特定状態を少なくすることにより、かかる混乱が使用者に生じることを回避できる。
更には、上記実施形態では、予め定められた表示パターンが、各端末装置固有の表示パターンとして出力されるように構成されたが、これに代えて、他の装置から取得した表示パターンを加工することにより、他の端末装置とは異なる表示パターンとするように構成しても良い。加工とは、例えば、他の端末装置の表示パターンに、一定の形状、色調を付加或いは削減して、異なる態様とすることである。かかる場合には、他の端末装置から表示パターンの要求が成された場合には、パターンコードではなく表示パターンそのものの情報を送出するするように各端末装置は構成される。
また、上記実施形態では、印刷機能を有する端末装置を適用して説明を行ったが、本発明は、類似の外観または類似の機能を有する端末装置に適用されるものである。ここで、類似の機能を有する端末装置とは、印刷機能に限られるものではなく、出力機能を有する各種の出力装置を含む概念である。各種の出力装置としては、例えば、情報を音声で出力する音声出力装置、データ送信出力を行うファクシミリ装置、データサーバ、画像を表示出力するプロジェクタなどが例示される。また、端末装置を、各種の入力装置としても良く、スキャナやカメラなどが例示される。また、端末装置は、かかる出力装置と入力装置との複合機であっても良い。
また、上記実施形態では、表示パターンをLCDに出力するように構成したが、これに代えて、各種の表示装置、例えば、プラズマディスプレイや、CRTディスプレイ、有機ELを用いても良い。更には、LEDやランプなどの単純な発光部材を用いた表示灯にて表示パターンを現出するように構成しても良い。これによれば、製造コストの削減することができる。