JP4202878B2 - アンテナ構造体及び電波修正時計 - Google Patents

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Description

アンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計に関するものであり、特に詳しくは、共振アンテナに於いて、金属物体の近傍にアンテナ構造体が配置された場合でも、当該アンテナ構造体の電波の受信性能を低下させない様に構成されたアンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計に関するものである。
近年、電波を利用した腕時計が多数商品化されてきている。
即ち、腕時計の内部にラジオ機能を付加して、放送用の電波を受信して所定の情報を得る様にしたラジオ付き腕時計、或いは、タイムコードをのせた標準電波を受信して、使用中の腕時計の時刻を当該標準時の時刻に自動的に合わせる電波修正時計或いは遠隔制御型腕時計等が知られている。
然しながら、腕時計に於いて、電波を利用するためには、従来の時計部品構成、デザインとは全く異なる部品構成或いはデザインが必要となると共に、受信性能を阻害しないための配慮も必要となる。
即ち、当該腕時計に於いては、いかにアンテナの受信性能を向上させるかという問題と、当該腕時計の中或いはその外装の一部に当該アンテナを配置するために大きさやデザインに関して設計上の制約が存在する。
特に、電波の受信性能に大きな影響を与えるアンテナは、サイズ的にも従来の腕時計の他の部品と比較するとかなりの大きさを有しており、又、受信性能の関係から配置上の制約を受けることから、従来では、内蔵式、外装式、伸縮式、或いはコード式等種々の方式が採用されている。
内蔵型としては、磁芯と巻き線からなるバーアンテナが主に用いられているが、腕時計に内蔵する際、ケース材料及び構造或いはデザイン等を工夫してアンテナの受信性能の低下を招かないようにする必要がある。
又、外装式、ラジオカセット等に見られる伸縮式や、イヤホーン等と兼用されるコード方式においては、時計全体としてのデザイン及びその収納性、耐久性等を配慮する必要がある。
このような状況下に於いて、腕時計のさらなる小型化、携帯化に加えてファッション性の向上を図るためには、アンテナ装置の受信性能の低下を招かないようにすることは勿論のこと、携帯容易性及びデザイン性についても十分な配慮をしなければならない。
一方、電波修正時計に於いて、受信性能を決めるのはアンテナ特性と受信回路特性である。
受信回路若しくは受信ICの入力信号の下限は、信号振幅1μV程度が現状であり、実用的な受信性能を得る為に受信アンテナとしては、40〜50dBμV/mの電界強度(電波の強さ)に於いて信号振幅1μV程度の出力が得られなければならない。
その為、サイズ制約がある場合、信号出力を大きく出来る共振タイプの受信アンテナを用いるのが一般的である。
又、受信アンテナの種類としては、電波の波長が長いため磁性体コアに導線を巻き付けたバーアンテナを用いているのが一般的である。
この様な受信アンテナに於いて、受信アンテナの出力は、概略受信アンテナの大きさに比例するので、実用的な受信性能を得るためにはあまり小さくは出来ず、腕時計の様に小型の場合受信性能や配置が問題となる。
又、受信アンテナの出力は、金属の外装に収納すると極端に低下してしまう。
その為、腕時計においては、電波を利用するためには、従来の時計部品構成、デザインとは全く異なる部品構成或いはデザインが必要となると共に、受信性能を阻害しない為の配慮も必要となる。
腕時計に於いて、小型・薄型・携帯容易性、デザインの自由度、質感(高級感)は重要な問題であり、アンテナ内蔵型・金属外装が望まれている。
従来の電波修正時計の場合、アンテナの取り付けを外装する方式か内蔵する方式が主に用いられている。
腕時計の裏蓋・側の材料が金属の場合、一般的に受信アンテナを外装する。
受信アンテナのケースは受信性能を低下させない様にプラスチック等の非金属を用いる為、大きく突出した形状となり、小型・薄型、携帯容易性を損なうと共にデザインの自由度が著しく損なわれる。
又、受信アンテナを内蔵する方式の場合、受信性能を低下させないため時計外装(裏蓋・側)の材料としてセラミックスやプラスチックが用いられるが、材料の強度が小さいため時計の厚みが厚くなり、収納性、携帯容易性を損ない、デザイン上の制約も大きくなる。
さらに、外観的に質感の低い腕時計となってしまう。
その為、従来では、例えば、実開平2−126408号公報に見られる様に、金属のアンテナを時計の革製のバンド内に配置したものがある。
又、本願出願人が実開平5−81787号公報で開示している様に、芯にコイルを巻いたアンテナを文字板と風防の間に配置し、電波を妨げる金属製のケース本体から離すと同時に、ユニークなデザインとしたもの、或いは、国際公開WO95/27928号公報には、腕時計の時計ケースの側部にアンテナを取り付けた構成の腕時計が開示されている。
更に、ヨーロッパ特許公開第0382130号公報で開示されている様に、ケース上面にアンテナを例えばリング状に配置したものもある。
然しながら、バンドにアンテナを配置した従来の構成では、バンドにアンテナが内蔵されているため電子機器本体との導通をとらなければならず、両者の接合部に十分な柔軟性を持たせることが出来ない。
更に、電波を妨げる金属製バンドは採用できず、ゴムバンド等接続引用の時計バンドを使用しなければならず、材質及びデザインの点で制約がある。
又、腕時計の上面あるいはその側面にアンテナを配置した構成のものは、アンテナを時計本体の金属部から離すために、時計全体の厚さ或いは大きさが増してしまったり、デザイン上の制約を受けるといった問題がある。
更に、上記した、ヨーロッパ特許公開第0382130号公報のものにあっては、リングの内部に金属が存在すると受信を行えなくなるため、実用上はアンテナを時計と別体にしなければならないと言う問題もあった。
更に、特開平11−64547号公報には、コイルを回路基板の周縁部に設けた凹陥部に配置すると同時にコアを当該回路基板の円周方向にそって湾曲状に配置した腕時計が開示されているが、製造工程が複雑となる他、製造過程の組み立て操作も煩雑となるという問題がある。
一方、特開2001−33571号公報或いは、特開2001−305244号公報等には、当該腕時計の風防及び裏蓋部に、ガラス或いはセラミック等の非金属材料で構成し、その中間部には、従来どおりの金属材料を使用して、アンテナに十分な電波が到達する様に構成した腕時計が示されている。
即ち、上記した従来例では、受信アンテナの出力は、金属の外装に収納すると極端に低下してしまう事に基づいたものであり、裏蓋部の材質を非金属にする事で出力低下を軽減し、質感の高い金属の側を用いる事を目的としている。
然しながら、上記の従来例では、ガラス或いはセラミックスを使用する為に、時計としての厚みが厚くなると言う問題が有った。
従って、従来に於いては、サイズの大きな高感度のアンテナ構造体を使用するか、電波の電界強度が強い地域でしか使用出来なかったりするため、電波時計の利便性を損ねると共にデザインの設計を含めて当該アンテナ構造体の製造コストは必然的に高くなっている。
然も、かかる構成の腕時計に於いては、確かに、アンテナへの電波の到達が確保できるとしても、当該裏蓋には、金属調のメッキを薄く施こしてあたかも金属材料を使用しているかの様な印象をユーザーに与えるものであるが、外観上からは、重量感、或いは質感がなく、高級品としてのイメージが損なわれると言う問題があった。
更には、金属の側に受信アンテナを内蔵させている為、アンテナの出力が低下して受信性能が低下している。
その為、従来では、高級感をもつ完全金属外装の電波修正時計は、実現されていないのが現状である。
即ち、上記した発明が生まれる背景には、当該アンテナを時計の内部に内蔵させた場合には、特に裏蓋部が金属材料で構成されているため、導電性があり、従って、当該腕時計に電波が到達したとしても、当該裏蓋部で磁束が吸収されてしまい、当該アンテナ部まで電波が到達されないと言う思想に基づいたものである。
従って、従来に於いては、高感度のアンテナ構造体を使用するか、電波の電界強度が強い領域でしか使用出来なかったりするため、電波時計の利便性を損ねると共にデザインの設計を含めて当該アンテナ構造体の製造コストは必然的に高くなっている。
然も、かかる裏蓋に非金属材料を使用する構成の腕時計に於いては、確かに、アンテナへの電波の到達確保できるとしても、当該裏蓋には、金属調のメッキをしてあたかも金属材料を使用しているかの様な印象をユーザーに与えるものであるが、外観上からは、重量感、或いは質感がなく、高級品としてのイメージが損なわれると言う問題があった。
その為、従来では、高級感をもつ完全金属外装の電波修正時計は、実現されていないのが現状である。
実開平2−126408号公報 実開平5−81787号公報 国際公開WO95/27928号公報 ヨーロッパ特許公開第0382130号公報 特開平11−64547号公報 特開2001−33571号公報 特開2001−305244号公報
従って、本発明の目的は、上記した従来の問題を解決し、電波の受信性能が良好で、材質上の制約及びデザイン上の制約を受けない金属外装内で使用可能なアンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した完全金属外装の電波修正時計を提供することを目的とするものである。
又、本発明を腕時計に応用した場合に、上記目的に加えて腕時計の厚さが増してかさばるのを防ぐと共に、腕への装着感も良好となる腕時計のアンテナ装置を提供する事を目的とする。
本発明は上記した目的を達成するため、基本的に以下に記載されたような構成を採用するものである。すなわち本発明の第1の態様は、金属外装内部で使用される電波を受信するアンテナ構造体であって、当該アンテナ構造体は、磁芯にコイルが巻き付けられている主磁路と、該主磁路とは別体で磁芯にコイルが巻き付けられていない副磁路とで構成され、且つ当該磁芯に沿って形成される磁路が閉鎖状のループを形成しており、前記主磁路はコイルを形成するボビンを有し、該ボビンは当該磁芯を構成する材料とは異なる材料から成り、当該主磁路と当該副磁路の間にギャップが設けられており、そのギャップの部分は他の部分の磁気抵抗若しくは透磁率と異なる磁気抵抗若しくは透磁率となる様に構成されており、且つ当該ギャップの部分には、前記ギャップの幅を設定するために前記ボビンを介在させた事を特徴とするアンテナ構造体である。







本発明に於ける第2の態様としては、当該第1の態様に於いて、当該金属外装は、当該アンテナ構造体をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部よりなる構造或いは、当該アンテナ構造体をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部とが一体となって形成されている構造から選択された少なくとも一つの部材で構成されているアンテナ構造体である。
更に、本発明に於ける第3の態様としては、当該第1又は第2態様に於いて、当該主磁路と当該副磁路の断面積が互いに異なっているアンテナ構造体である。
一方、本発明に於ける第4の態様としては、当該第1の態様に於いて、当該主磁路と当該副磁路との間に形成される端面同士の接合面は、テーパー状に形成されているアンテナ構造体である。
本発明のアンテナ構造体を有する電波修正時計は、上記した様な技術構成を採用しているので、従来の電波利用時計の構造或いはデザイン等を大幅に変更することなく、簡易な構成を有するアンテナ構造体を採用して、受信効率が良好で、腕時計そのものの大きさも厚みも従来のものとは相違せず、デザイン面の自由度を高めた、製造コストを安価に抑えることが可能な、当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計が容易に得られるのである。
以下に、本発明に係わるアンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計の実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施例)
本発明に於ける第1の態様に関するアンテナ構造体の1具体例の構成について以下に図面を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図1に示す様に、本発明に於ける第1の態様の具体例における当該アンテナ構造体2は、上記した様に、金属外装3内部で使用される電波を受信するアンテナ構造体2であって、当該アンテナ構造体2は、磁芯6にコイルが巻き付けられている主磁路21と磁芯にコイルが巻き付けられていない副磁路アンテナコア9‘からなる副磁路22とで構成され、且つ当該磁芯6に沿って形成される磁路12が閉鎖状のループを形成しており、当該閉鎖状ループを構成している当該アンテナ構造体2の当該磁路12の一部にギャップ10が設けられており、そのギャップ10の部分は他の部分の磁気抵抗若しくは透磁率と異なる磁気抵抗若しくは透磁率となる様に構成されており、外部磁束4を受信出来るが、共振時には当該共振時に発生する磁束7が外部に漏れにくい構造を有しているアンテナ構造体2が示されている。
更に本発明における当該アンテナ構造体2に於いては、当該ギャップ10内には、当該磁芯12を構成する材料とは異なる材料1000が配置されている事が望ましい。
更に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2にあっては、当該副磁路22の磁気抵抗が当該主磁路21の磁気抵抗よりも大きくなる様に構成されている事が望ましい。
従来では、図2に示す様に、外部電波を受信するためのアンテナ構造体102の近傍或いは、当該アンテナ構造体102に接触して導電性を持つ金属外装103、例えば、ステンレス、チタン合金等の時計の外装として使用される側及び又は裏蓋部(以下、これ等を含めて本発明に於ける金属外装と称する)が配置されている場合には、当該外部電波による磁束104が当該金属外装103に吸収されてしまい、当該アンテナ構造体102まで外部電波が到達せず、当該アンテナの出力が低下すると考え、当該アンテナ構造体102の感度を向上させるため、当該アンテナ構造体102そのものを大きく形成したり、当該アンテナ構造体102を金属外装103の外側に設けるか或いは当該金属外装103の代わりに、当該外装部103をプラスチック或いはセラミックで構成すると同時に外観品質を改善するため、当該非金属物質面に薄い金属メッキや金属調の塗装を施したりしていた。
然しながら、本願発明者等は、鋭意検討した結果、上記した従来に於ける当該問題点の把握が実際には、誤りであって、アンテナ構造体102の近傍或いは、当該アンテナ構造体102に接触して導電性を持つ金属外装103が存在している場合で有っても、当該アンテナ構造体102は、当該外部電波が実質的に到達しており、問題は、図2に示す様に、当該アンテナ構造体102が共振する際に、当該アンテナ構造体102の磁芯部109から出る磁力線(磁束)107が、当該金属外装103に引き込まれ、そこで渦電流を発生して磁気エネルギーを損失させる結果、アンテナのQ値が低下し、その結果、当該アンテナ構造体102からの出力が低下して受信性能が著しく低下するという点に問題が有る事を突き止めたものである。
上記問題点を更に詳細に説明するならば、例えば、図2に於いて、時計の外装部103、つまり側及び裏蓋部が金属材料で形成されており、電波受信用のアンテナ構造体102が当該外装部103内に配置されて、電波を受信しようとする場合に、外部から当該時計101内部に入ろうとする外部電波による磁束104の流れは、多少は減衰されるが(例えばー3dB程度)実質的には、障害なく当該アンテナ構造体102に到達し、電波の磁束を受け、当該アンテナ構造体102が共振する際、つまり電気エネルギーと磁気エネルギーとの間で交互にエネルギーの状態変換が実行される間では、当該アンテナ構造体102に於ける磁心109の端部から出力される共振により発生する磁束の流れ107が、当該金属材料である外装部103に引き込まれ、そこで、渦電流が発生して当該共振により発生する磁束の流れ107のエネルギーが吸収されることになり、その結果、当該アンテナ構造体102からの共振出力が低下すると言う事が判明したものである。
此処で、同一のアンテナに関して、共振状態と非共振状態に於いて、当該アンテナ単体での使用時と、金属外装が近くに存在する場合での使用時における当該アンテナの利得及び、共振時に於ける当該アンテナのQ値について測定した結果をそれぞれ以下の表1及び表2に示す。
尚、上記実験では、当該金属外装の材質をチタン(Ti)とし、アンテナ構造体としては、フェライトコアに導体を400ターン巻いた従来のアンテナを使用し、共振又は非共振の操作は、共振容量を付けるか取り外すかの操作を行う事によって、調整した。
尚、本具体例に於ける共振周波数は、40KHzを採用した。
又、本実験に於ける測定方法は後述する。
表1 アンテナの利得
アンテナ単体 金属外装 減衰率(dB)
共 振 −31dB −62dB −32dB
非共振 −71.5dB −74.2dB −2.7dB
表2 アンテナのQ値
共 振 114 3 −31dB
上記結果から、当該アンテナが非共振の場合に於いては、当該アンテナが外部電波の磁束を受け、コイルのターン数に従い、電圧振幅を出力しているのでアンテナ単体と金属外装内でのアンテナの利得を比較すると、金属外装内に於いても少なくとも7割程度(約−3dB)の外部電波を受信している事が判る。
一方、当該アンテナが共振の場合には、金属外装が存在すると利得が32dBも減少し、言い換えるとアンテナの出力が約40分の1に低下しており、かつ、Q値に関しては、金属外装が存在すると単体でのQ値が114もあるのに対し、3にまで低下し、その低下比率は、約40分の1である31dBの減少を示す事が判る。
上記結果から金属外装内では、Q値の低下によりアンテナ出力が著しく低下しているのであって、外部電波が外装内部に届かないと言うものではない事が理解できる。
此処で、共振アンテナの特性を表すQ値について説明する。
図15は、周波数とアンテナの出力との関係を示すグラフであり、図15中、最もアンテナ出力の高い周波数が共振周波数f0となる。
又、図15中、Aで示されるレベルは、当該最もアンテナ出力の高い点から約3dB(1/√2)低いレベルで、その出力レベルを与える周波数をf1、f2とすると、Q値は、以下の様に計算されるものである。
Q値=共振周波数f0÷(f2−f1)
上記Q値の別の解釈として、Q値は、共振状態でのアンテナのエネルギー損失の程度を示し、エネルギー損失が小さいと当該Q値の値は高くなり、アンテナ出力は概略非共振時のアンテナ出力のQ値倍となる。
上記表1及び表2のアンテナ単体時の利得とQ値の関係を見ると、Q値114に対し、共振/非共振の利得比は、約40dBで、換算すると100倍となっている。
即ち、当該Q値の値が高い程、アンテナ出力は改善し、アンテナ構造体としての性能は良いと判断される事になる。
尚、本発明に於いては、当該Q値の値を高くすることは、入力された外部電波から不用なノイズを除去する事が可能となり、それによって、所定の周波数に対する感度を向上させることが可能となるので、フィルター機能を発揮する事が出来、この点からもQ値が高い事が望まれる。
以上の事から、金属外装に入れた場合のアンテナは、外部電波を受け、共振状態にある時、アンテナ単体と比べて、何らかのエネルギー損失が著しく増えている事になる。
その結果、Q値が低下し、アンテナの出力が著しく低下している。
そこで、エネルギー損失の原因を詳細に調べた結果、共振により発生した磁束が金属外装に吸い込まれ、金属外装との相互作用による渦損により磁束のエネルギーを損失していることが推定できる。
従って、当該渦損を低減することにより、Q値の低下及びアンテナ出力の低下を抑えることが出来、渦損の低減を図るには、アンテナに副磁路を設け、共振により発生する磁束をアンテナ構造体外部に漏らさない様にすることが必要になる。
その為、本発明に於いては、当該アンテナ構造体2を金属材料と接触して配置するかその近傍に配置した場合に、十分なアンテナ出力を確保する為に、当該Q値の値の低下を如何に防止して、実用上、問題の無い程度のアンテナ出力の低下で抑えられるかを検討した結果、本発明に到達したものであり、基本的には、電波を受信するアンテナ構造体2であって、当該アンテナ構造体2は、外部電波による磁束4を受信出来るが、共振時には、共振により発生する磁束7が外部に漏れにくい磁路12の構造を有しており、当該磁路12は導体11が巻き付けられコイルが形成されているコイル巻付部21(主磁路)と、導体11が巻き付けられていない非コイル巻付部22(副磁路)とから構成されているアンテナ構造体とする事によって、上記した従来の問題を解決し、実用的に問題の無い小型で、薄型、且つ製造コストの低い、電波利用の電子機器に適したアンテナ構造体を容易に製造可能とすることが出来たものである。
即ち、本発明に於ける当該アンテナ構造体2の構造をより具体的に説明するならば、図1に於いて、当該アンテナ構造体2は、外部より所定の電波が到達した場合に、外部電波による磁束4を受信するが、共振により発生する磁束7が、閉鎖状ループの磁路12を流れ、その結果、当該磁束7が当該アンテナ構造体2の外部に漏れにくい構造を有しているアンテナ構造体2としたものである。
更に、具体的には、本発明の当該アンテナ構造体2は、当該磁路12に於ける当該コイル巻付部(主磁路)21と、当該非コイル巻付部(副磁路)22の少なくとも一部は、互いに異なる材質で構成されている事が望ましい。
本発明に於ける当該コイル巻付部21は、上記した磁路12の一部を構成するものであって、適宜のコア部(主磁路アンテナコア部)9に適宜の導体11が所定の回数巻きつけられてコイル部8が形成されている部分を規定するものであり、又、本発明に於ける当該非コイル巻付部22は、上記した磁路12の一部を構成するものであって、適宜のコア部で構成され当該副磁路アンテナコア部9’には、導体11によるコイルが巻き付けられていない部分を規定するものである。
即ち、本発明に於ける当該コイル巻付部21は、当該アンテナが外部電波を受信した際に、当該外部電波により発生した磁束4が主として当該コイル巻付部21に流れる様な機能を有しているものであり、又、当該非コイル巻付部22は、当該コイル巻付部21が共振している間に発生した磁束7が、主として当該非コイル巻付部22に流れる様な機能を有しているものである。
従って、例えば、当該非コイル巻付部22に相当する部分に、仮に適宜の導体からなるコイルが巻き付けられていたとしても、上記機能を発揮するものである限り、当該部分は、非コイル巻付部と判断するものである。
例えば、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22の双方にコイルが巻き付けられていたとした場合に、双方のコイルを共振させるとすると、双方のコイルの共振位相がずれるため、出力が低下するばかりか、双方のコイルの共振周波数の調整が難しいし、又体積や部品点数の増加も問題となる。
一方、上記例に於いて、出力側であるコイル巻付部21のアンテナが非共振の場合、当該非コイル巻付部22のコイル抵抗が加算され、共振状態の銅損が増加して出力が低下する他体積や部品点数の増加も問題となる。
尚、本発明に於ける当該コイル巻付部21には、一つのコイルに限らず、複数個のコイルが配置されている場合であっても良い。
更に、本発明に於いて、当該アンテナ構造体2に関し、外部電波の受信を妨げない様にするには、例えば、当該コイル巻付部21の実効透磁率よりも、当該非コイル巻付部22の実効透磁率を小さく、且つ、当該非コイル巻付部22が存在しない場合に於ける当該コイル巻付部21が共振した際に発生する磁束が通る空気中の磁路よりも当該実効透磁率が大きくなる様に構成する事が必要である。
その為に、当該コイル巻付部21と、当該非コイル巻付部22を構成する少なくとも一部の材質は相互に異ならせる事が望ましい。
一方、本発明に於いては、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22に入った外部電波の磁束は、実効透磁率の大きなコイル巻付部21側を主に流れる事によって、当該コイル部8に起電力を発生し、その起電力により、共振が起こり、当該共振により発生した磁束は、当該コイル巻付部21から空気中に流れるよりも、空気中の実効透磁率よりも大きな実効透磁率を持つ当該非コイル巻付部22に主に流れる事になるので、結果として、アンテナ構造体外部に漏れる磁束が減少するのである。
更に、本具体例に於いては、当該閉鎖状ループを構成している当該アンテナ構造体の当該磁路の一部に、その透磁率が他の部分の透磁率と異なる部分が含まれている様に構成する事も可能であり、又、当該閉鎖状ループを構成している当該アンテナ構造体の当該磁路の一部に、その磁気抵抗が他の部分の磁気抵抗と異なる部分が含まれている様に構成する事も可能である。
例えば、当該副磁路22の磁気抵抗が当該主磁路21の磁気抵抗よりも大きくなる様に構成されている事も望ましい。
又、本発明に於いては、図1に示す様に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2の当該非コイル巻付部22に相当する磁路12の一部に前記した様な構成を有するギャップ部10を設け、磁気的なギャップを形成する事により、当該非コイル巻付部22の実効透磁率を小さくしたものである。
一方、従来に於ける様に、アンテナを金属外装の外側に設置したり、外装をプラスチック若しくはセラミックスとしてアンテナを内蔵した場合、当該アンテナの利得とQ値は、以下の表3に示す様になる。
表3
アンテナ単体 時計実装時
利得 −31dB −40dB前後(約1/3)
Q値 114 40前後(約1/3)
表3の結果により、当該アンテナ構造体102を金属材料からなる物体と接触させるかその近傍に配置する場合の他、当該アンテナ構造体102を、太陽電池を含む電池、モータ、ムーブメント、歯車列、マイコン、ヒートシンク、文字板等の金属材料からなる物体の近傍に配置した場合でも同じ問題が発生することが判明した。
又、表3の結果より、従来レベルに於ける実用的なアンテナの特性(利得/出力)レベルがたとえば、利得で−31dBから−40dB程度への減衰とすると、本発明に於ける各種の金属材料を使用した金属外装を用いた時計のアンテナ特性をこれと比較して、本発明に於ける時計のアンテナ特性が、実用範囲にあるか否かを判断する必要がある。
即ち、従来の電波修正時計に於いては、当該アンテナを時計に実装する場合、そのアンテナの出力の実用受信性能目標は、アンテナ単体での利得−30dBではなく時計実装時の−40dB程度であり、そのレベルを基準目標として設定するものである。
図3及び図4は、従来のアンテナにおけるアンテナ特性と本願に於けるアンテナのアンテナ特性とを種々の金属材料について測定して比較したものであり、特に図3では、当該各アンテナに於けるQ値の減衰率を示したものであり、又、図4は、従来のアンテナと本願に於ける当該各アンテナのアンテナ特性として利得を測定して比較したものである。
図3及び図4に於ける従来のアンテナとしては、直線状フェライトコアに導体を400ターン巻いた構成のものを使用し、又、本発明のアンテナの構造としては、図1に示されている様な、直線状フェライトコアに導体を400ターン巻いたコイル巻付部21の当該コア部に、コイルを巻いていない非コイル巻付部22を接合して閉鎖状の磁路を形成すると共に、当該非コイル巻付部22の一部に、200μmの所定の充填材1000を介在させて形成されたギャップ10を設けたものである。
又、当該アンテナの利得及びQ値の減衰率の測定は、図14に示す様に、各種の金属材料からなる板材の上に当該アンテナを置いて測定したものである。
つまり、図3では、各アンテナの金属板材が無い場合のQ値と当該板材が真鍮(以下BSと記載する)、チタン(以下Tiと記載する)及びステンレススチール(以下SUSと記載する)である場合のそれぞれについてQ値を測定しその減衰率をdBで表示したものであり、又図4は、図3と同様の資料について、利得を測定し、そのdB値を逆の棒グラフで示したものである。
上記図3及び図4の結果から理解される様に、各金属板材の材質とも、Q値の低下と利得(アンテナの出力)の低下が一致している事が判明した。
又、板材のため、表1の結果と比較すると、金属外装を使用する場合に比べて、Q値の減衰率が6dB程度小さいことが判る。
一方、図4から明らかな様に、本願発明に於けるアンテナ利得(出力)は、各材料においてこの評価サンプルでは、約10dB(約3倍)改善している事が理解できる。
従来のアンテナでは、表4に示す様に、BS、SUS及びTiに接触させた場合には、利得の低下がそれぞれ1/4、1/9及び1/9であったのに対し、本願発明のアンテナでは、当該アンテナの利得の低下がそれぞれ1/1.2、1/2.8及び1/2.8であり、大幅な改善が図られている事が理解できる。
表4
材料 従来のアンテナ 本願発明のアンテナ
BS 1/4 1/1.2
SUS 1/9 1/2.8
Ti 1/9 1/2.8
一方、図5は、アンテナ特性とギャップとの関係を示すグラフであり、当該ギャップの間隙とQ値との関係を示したものである。
上記図5から理解される様に、当該アンテナのQ値は、当該ギャップを調整する事によって向上させることが可能であり従って、当該アンテナの利得も改善することが可能である事を示している。
更に、本発明に於いては、導体の巻数(ターン数)を最適化する事によっても更に改善する事が可能である。
上記した様に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2が金属材料3と接触しているかその近傍に金属材料3が存在している場合であっても、そのQ値の低下率が大幅に抑制され、実用的には、当該金属材料の存在の有無に関係なく、良好な受信性能を発揮出来るアンテナ構造体2を容易に且つ低コストで得られるのである。
つまり、本発明に於いては、金属材料がアンテナ構造体に接触しているか、当該アンテナ構造体の近傍に存在している場合に於いて、Q値を高める事によって,具体的には、当該Q値の低下率を抑制する事により、当該アンテナ構造体の利得が改善され、当該利得値の低下率を抑制することによって、当該アンテナ構造体の受信特性を大幅に改善する事が出来たのである。
上記した説明から明らかな通り、本発明に於いては、当該閉鎖状ループを構成している当該アンテナ構造体2の当該磁路12の一部に、その透磁率が他の部分の透磁率と異なる部分が含まれている事が好ましい具体例である。
又、本発明に於いては、当該閉鎖状ループを構成している当該アンテナ構造体2の当該磁路12の一部に、その磁気抵抗が他の部分の磁気抵抗と異なる部分が含まれている事も望ましい具体例である。
一方、本発明に於ける、当該非コイル巻付部22の実効透磁率が当該コイル巻付部21の実効透磁率よりも小さくなる様に構成されている事も望ましい。
又、本発明に於ける当該アンテナ構造体2の他の具体例としては、図1、図7及び図18から明らかな通り、当該ギャップ10は当該主磁路21と当該副磁路22との少なくとも一方の接合部に形成されている事が望ましく、或いは当該ギャップ10は当該副磁路22の一部に形成されている事も望ましい。
上記具体例の場合には、当該主磁路21と当該副磁路22との間に形成される端面同士の接合面或いは当該副磁路22内に形成される当該ギャップ部10は図6に示されている様に、テーパー状に形成されている事も好ましい。
一方、本発明に係る当該アンテナ構造体2の別の具体例としては、図1に示す様に当該ギャップ10は、当該主磁路21と当該副磁路22の端面間、或いは当該副磁路22内に設けられた端面13,13の間、若しくは図7に示す様に、当該副磁路22の端面13同士以外の部分27に於ける各磁路12の表面同士が対向して形成されている間隙部分に形成されたものであってもよく、又、当該主磁路21と当該副磁路22の少なくとも一部が相互に近接して平行状態に配置されているものであっても良い。
一方、当該副磁路22内に設けられている当該ギャップ10の接合面13若しくは当該主磁路21と当該副磁路22との間に形成される端面13同士の接合面は、図6に例示されている様にテーパー状に形成されているものであっても良い。
更に、本発明に於ける当該アンテナ構造体に有っては、当該ギャップ10は、当該主磁路21のコイル巻き付け部8近傍以外の磁路12の部分に設けられているものであっても良い。
又、本発明に於ける当該ギャップ内には、当該磁心12を構成する材料とは異なる材料1000が配置されている事が望ましい。
更に、本発明に於ける当該ギャップ10の具体例に付いて説明するならば、図16(C)に示す様に、当該非コイル巻付部22内にギャップ10が設けられているもので有っても良く、或いは図16(A)或いは(B)に示す様に、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22との少なくとも一方の接合部15にギャップ10が形成されているもので有っても良い。
更には、当該ギャップ10は、図16(A)或いは(B)に示す様に、コイル巻付部21近傍以外の磁路12の部分に設けられているものであっても良い。
一方、図16(D)に示す様に当該ギャップ10の少なくとも一部が、当該アンテナ構造体2に於ける外部電波が到達する面に存在している事は好ましくないので、図16(A)〜(C)に示す様に当該ギャップ10は、当該コイル巻付部21の外部電波が到達する面とは反対側の側面に形成されていることが望ましい。
具体的には、図16(B)に示す様に当該コイル巻付部21のアンテナコア部9が、コイル部より外方部に延展している部分の中心軸線28から当該アンテナコアの半径の長さ分だけ離れた位置で、且つ当該中心軸に対して外部電波が到達する面とは反対側の面の一部に当該非コイル巻付部22の端面が接合するような構成でギャップ10が形成されていることが望ましい。
更には、図16(E)に示す様に、当該非コイル巻付部22又は、当該コイル巻付部21の少なくとも一部の表面に磁気的変質層、非磁性層又は、透磁率の低い層からなる膜層80が形成されている事も好ましい。
この場合には、当該ギャップ10は、空気層の介在なしに当該膜層のみで構成されることになる。
此処で、本発明に於ける当該ギャップの構成に関して更に詳細に説明する。
処で、本発明に於けるギャップを定義するならば、当該ギャップは、非磁性材もしくは透磁率の低い磁気的変質層で非金属の材料により構成されるものであり、少なくともその主磁路は軟磁性材により構成されているものである。
此処で、当該軟磁性材としては、例えば、フェライト、
アモルファス金属軟磁性材の積層複合材、コバルトもしくはコバルト合金軟磁性体粉末を樹脂に混錬した複合材等が使用される。
上記した様に、本発明に於ける当該ギャップに於いては、当該ギャップの幅が重要なポイントとなる。
つまり、当該ギャップの幅が広すぎても又狭すぎても当該アンテナ構造体の特性に悪影響を及ぼし、商品として不都合が生ずる。
即ち、副磁路内若しくは、 主磁路と副磁路との間に設けられたギャップの幅が広過ぎると、主磁路と副磁路とにより閉磁路を十分な形で形成できず、共振時に発生する磁束がアンテナ周囲に漏れ出す量が多くなりアンテナを金属外装内部に設置した場合、アンテナ周囲に漏れ出す磁束と近接する金属外装との相互作用(主に渦損と考えられる)によりエネルギーロスを生じアンテナのQ値が低下し、結果としてアンテナ出力電圧が低下してしまい、本願発明の効果を十分発揮することが出来ない。
逆にギャップの幅が限りなく小さい主磁蹄と副磁路が−体の場合、
つまり主磁路と副 磁路を構成する軟磁性体がリング状に繋がった場合、 主磁路と副磁路が磁気的に完全な 閉鎖ループを形成するため、共振時に発生する磁束の漏れはなくなるが、アンテナの実効透磁率(本願に用いたアンテナの例では副磁路を設けない場合、比透磁率は20〜30程度となった。)が主磁路と副磁路を構成する軟磁性材の透磁率(本実施例で用いたマンガンジンク系フェライトの場合、比透磁率は1000〜2000程度となる。)となり、アンテナのインダクタンスはアンテナの実効透磁率に比例するためインダクタンスは数十倍〜100倍程度と極端に大きくなってしまう。インダクタンスが極端に大きくなると、
アンテナはコイル部に寄生容量を持つため自己共振周波数が極端に低下し(1/5〜1/10の周波数に低下)、外付けの共振容量で所望の周波数 (受信周波数)に共振周波数を調整することが出来なくなる。
また、インダクタンスを小さくし自己共振周波数を高くするためにコイルターン数を少なくすると、所望の周波数に共振局波数を調整することは出来るがコイルターン数を十分の一程度に少なくする必要があり、その結果コイルターン数に比例するアンテナ出力電圧は低下してしまう。更に、完全に閉鎖ループを形成すると、
アンテナに入る外部電波の磁束がコイルの巻いてない副礎路側に多く流れるようになり、 その結果アンテナ出力電圧に寄与する磁束の量が減少しアンテナ出力電圧の低下となる。
この場合も本願発明の効果を十分発揮することが出来ない。
従って、当該ギャップの幅は適切な値を持つ様に制御する必要がある。
本願発明の効果を十分に発揮させるためには、 副磁路のギャップの幅を調整して共振時に発生する磁束がアンテナ周囲に漏れ出す量をアンテナ出力電圧の低下があまり問題にならない程度(金属外装内にアンテナを設置することによるアンテナ出力電圧減少が50%以下に抑えることを目安とした)に低減すると同時に、外付けの共振容量で所望の周波数(受信周波数)に共振周波数を調整することが出来るように所望の周波数(受信周波数)よりも高い自己共振周波数になるように設定し、アンテナに入る外部電波の磁束がコイルの巻いてある主磁路側に多く流れるように設定する必要がある。言い換えると、主磁路の磁気抵抗に対しギャップを含む副磁路の磁気抵抗を適度の範囲で大きく調整設定することになる。
試作・評価の結果からこの設定は、副磁路を設けない場合のアンテナの実効透磁率に対し、副磁路を設けることによりアンテナの実効透磁率が2〜10倍、
好ましくは4〜8倍に設定する必要がある事が判った。 言い換えると、副磁路を設けない場合のアンテナのインダクタンスに対し、副磁路を設けることによりアンテナのインダクタンスが2〜10倍、好ましくは4〜8倍に調整設定する必要がある。
この様な設定をするためには、主磁路の形状若しくは副磁路の一部若しくは副磁路と主磁路との間に設けられるギャップの形状やギャップを構成する部材の磁気特性を調整することにより設定することが出来る。
更に詳しく説明すると、この場合の設定とは結果的には本願発明のアンテナの実効透磁率若しくはインダクタンスを調整設定することで、アンテナの実効透磁率若しくはインダクタンスを本願発明の効果を十分に発揮させるためには適度に大きくすることになる。この方法としては、コイルが巻いてある主磁路のサイズを大きくするかコイルのターン数を増やすこと、または、磁気抵抗的な見方をすると、ギャップの形状つまりギャップの面積を増大するかギャップの幅を狭くする、若しくはギャップを構成する部材の磁気特性、特に比透磁率を主磁路と副磁路を構成する軟磁性材の透磁率以下の範囲で部材の材質を変えること等により、アンテナの実効透磁率若しくはインダクタンスを大きく調整設定することが出来る。
しかしながら、本願発明のアンテナのように電波修正時計に用いるアンテナの場合、時計外装内に収納する必要があるため外形寸法の制約がある。そのため外形寸法の増加のないギャップの幅を狭くする、若しくはギャップを構成する部材の磁気特性特を調節する方法が好ましい。
ギャップの幅による調整設定方法の場合、実効透磁率もしくはインダクタンスを本願発明の効果を十分に発揮させる様に設定調整するためには、
対向する面積が数平方mm程度ではギャップの幅を1mm以下好ましくは0.2mm以下の寸法に安定して調整設定すると同時に保持する必要がある。 この様なギャップの幅の調整設定や、安定に保持できない場合、アンテナの受信特性(電圧出力)の製造バラツキが大きくなったり、経時的な変化を招いてしまう。
ここで、本発明に於いて上記したギャップを形成する為の具体的な方法の例について詳細に説明する。
即ち、第1の方法としては、適宜の冶具により主磁路と副磁路の位置を決めてギャップの幅を設定しその状態でギャップ部分に接着剤を流し込み固定一体化する方法である。
例えば、図18に示す様に、当該主磁路と副磁路との接合部15,15’の一方或いは双方の間隙部に、適宜の接着剤、或いは適宜のファイバー状のスペーサー等を混在させた接着材、両面接着テープ等1000を間挿させてギャプ10を形成する事が可能である。
本発明に於いて使用可能な接着剤としては、例えば、一般に用いられる有機接着剤、たとえば、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、
シリコーン系接着剤、アクリル系接着剤、ナイロン系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ゴム系接着剤、尿素樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ビニール系接着剤等が使用可能である。
次に、ギャップを形成する為の第2の方法としては、図6に示す様に、直径の揃ったガラスもしくは樹脂製のビーズまたは短く切ったファイバー状のスペーサ用フィラーを混合した接着剤1000を、
主磁路と副磁路のギャップ15或いは/及び15’を形成する面に塗布した後押し当てて接着することにより用いたスペーサの直径にほぼ等しいギャップの幅を設定し固定一体化する方法である。
又、ギャップ10を形成する為の第3の方法としては、厚みの一定した樹脂フィルム1000をスペーサとしてキャップ部分に挟み込み、電波修正時計のアンテナ設置位置にネジ止め等により主磁路と副磁路とをスペーサを介して突き当てた状態で固定することによりギャップの幅を設定する方法である。
一方、ギャップを形成する為の第4の方法としては、両面に粘着材もしくは接着剤が塗布された両面接着テープ1000を主磁路と副磁路の対向する面に挟み込む形で主磁路と副磁路を接着固定すると同時に両面テープの厚みによりギャップの幅を設定する方法であっても良い。
その他、既に説明した通り、当該ギャップ10は、当該ギャップの主磁路と副磁路の対向する面をテーパー形状とするものであっても良く、又当該ギャップ10を主磁路と副磁路の2箇所の接続部の双方に設けるものであっても良い。
次に、本発明に於いて当該ギャップを形成する際、主磁路と副磁路を構成する軟磁性材としてフェライト系焼結材たとえばマンガンジンク系フェライトを用いた場合、主磁路と副磁路を密着させても、金属の軟磁性材たとえば磁気焼鈍したパーマロイを用いた場合と振る舞いが異なり、リング状の評価サンプルでの評価結果の比透磁率:1000〜2000程度より推測されるアンテナの実効透磁率もしくはインダクタンスの変化を示さず、主磁路と副磁路の形状にも依るが数倍から十倍程度の実効透磁率もしくはインダクタンスの増加にとどまった。
この結果よりフェライト系焼結材の場合、 焼結時に部材表面に化学当量からの組成のずれ等何らかの理由で本来の磁気特性を示さず透磁率の低い数十μm程度の極薄い磁気的変質層が形成されていると考えられ、この変質層が本願発明におけるギャップの働きをしていると考えられる。
一般的に軟磁性体は (結晶構造の) 構造敏感性を示す材料が多く、例えばパーマロイの場合、圧延加工や切削加工を施すと材料全体若しくは切削加工近傍の表面の結晶構造が乱れ磁気特性が劣化する。このため加工後に磁気焼鈍を行い結晶構造の歪みを取り除き磁気特性の回復を計らなければならない。また、フェライト系の場合でも研削加工を施した表面近傍で磁気特性の劣化が生じたり、添加金属の化学当量からのズレにより磁気特性の劣化を生じることは良く知られており、
似たような現象が起きていると考えられる。
このため軟磁性材としてフェライト系焼結材を用いて主磁路と副磁路を形成した場合、図17に示す様に、主磁路21と副磁路22を密着させても外観上はギャップを形成していないが、磁気的には表面の磁気的変質層300を介して主磁路21と副磁路22が接続している状態となり、結果として磁気的変質層300がギャップ10の幅を設定していることになる。それゆえフェライト系焼結材を用いて主磁路と副磁路を形成した場合、外観上ギャップを形成せず主磁路と副磁路を密着させ、主磁路と副磁路を密着させる面積を微調整することにより前記実効透磁率もしくはインダクタンスの調整設定を行うことができる。
この場合ギャップの幅の設定としては接着剤を塗布した後突き当て固定するか、突き当て固定した状態で接着剤をディスペンサー等で流し込み接着する。
更に、本発明に於いては、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22の断面積が互いに異なる様に構成されていても良く、又、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22とは、それぞれ互いに独立した構成体を形成しており、当該コイル巻付部21に導体11を巻き付けコイル8が形成された後に当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22とを一体化した構成を採用する事も可能である。
上記した様に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2が金属材料と接触しているかその近傍に金属材料が存在している場合であっても、そのQ値及び利得値の低下率が大幅に抑制され、実用的には、当該金属材料の存在有無に関係なく、良好な受信性能を発揮出来るアンテナ構造体2を容易に且つ低コストで得られるのである。
処で、本発明に於いては、当該アンテナ構造体2が受信出来る対象電波の周波数、は2000kHz以下の長波を含む電波であって、好ましくは、数10kHz〜数百kHzの長波である。
本発明に於ける当該金属外装3は、当該アンテナ構造体2をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部よりなる構造であるか或いは、当該アンテナ構造体2をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部とが一体となって形成されている構造から選択された少なくとも一つの部材で構成されている事が望ましい。
一方、本発明に於いて使用される当該金属外装3は、具体的には、SUS、BS、Ti、Ti合金、或いは金、銀、プラチナ、ニッケル、銅、クロム、アルミ、あるいはそれらの合金等の導電性を有する金属外装材料が使用される。
尚、本発明に於ける好ましい金属外装材料としては、BS、SUS或いはTiである。
更に、本発明に於いて当該アンテナ構造体2の近傍に配置される当該金属外装3の具体例としては、例えば、裏蓋及び側を含んでいる時計の外装部、文字盤、モーター、ムーブメント、電池、太陽電池(特にSUS基板太陽電池)、腕バンド、ヒートシンク等を含むものである。
此処で、本発明における当該アンテナの利得とQ値の測定方法の一具体例を説明する。
即ち、ヒューレッドパッカード社(HP)製のネットワークアナライザー(4195A)と同ヒューレッドパッカード社(HP)製の高周波プローブ(85024A)及びナショナル(松下電器)の送信アンテナ(テストループ 75Q,VQ−085F)とを、図12に示す様に接続してアンテナ評価回路を構成し、当該送信アンテナ(テストループ 75Q,VQ−085F)の近傍に被測定アンテナを接続する当該高周波プローブ(85024A)とサンプル支持部を配置し、当該サンプル支持部に所定の被測定アンテナをセットした後、当該送信アンテナ(テストループ 75Q,VQ−085F)より所定の電波を発信し、当該被測定アンテナの出力を当該高周波プローブ(85024A)で検出して当該ネットワークアナライザー(4195A)で所定のアンテナ評価をする様に構成したものである。
上記の評価装置においては、当該被測定アンテナ構造体2と当該送信アンテナ(テストループ 75Q,VQ−085F)との距離を図13に示す様に送信ループアンテナの下端から11cm離れた位置に評価用の受信アンテナを設置して測定すると同時に、図15に示す様に、当該被測定アンテナ構造体2と金属外装3とを接触させて測定した。
尚、本具体例で使用した当該金属外装3は、当該金属材料としてSUS,Ti,Ti合金、BSの5mm厚の板材を用いた。
更に、上記具体例に於いて、当該送信アンテナ(テストループ 75Q,VQ−085F)から発信される電波の周波数は、40KHz用の共振アンテナを測定する場合、20〜60KHzの範囲で変化させて測定した。
又、上記の測定装置により当該40KHz用の共振アンテナの利得とQ値を測定する方法を図15を参照しながら説明する。
即ち、当該ネットワークアナライザー(4195A)から当該送信アンテナ(テストループ 75Q,VQ−085F)に一定の出力で周波数を20〜60KHzでスイープさせ、被測定アンテナ2の出力を高周波プローブ(85024A)を介してモニターし図15に示す様な出力結果を得る。
ここで、アンテナの利得は、送信アンテナへの入力電圧振幅と被測定アンテナの出力電圧振幅の比で表し、図15中、最もアンテナ出力の高い周波数が共振周波数(f0)となり、当該アンテナ出力が最も高い時点での上記比の値をアンテナ利得とした。
又、前述の様に、測定結果よりf1,f2を求めQ値を算出した。
その結果を図3及び図4に示す。
図3に於いて、従来のアンテナ単体のQ値を基準として、減衰率(dB表示)で測定結果を示した。
上記の実験結果から明らかな通り、本発明にかかる当該アンテナ構造体2は従来の問題点を明らかに改善する有用な発明であることが理解される。
又、図4は、本発明に係るアンテナ構造体と図2に示す従来のアンテナ構造体とを図3と同じ環境下で測定した場合の利得をdBで示したものであるが、いずれの金属材料を使用した場合でも利得に関しては従来のアンテナに比べて良好な値を示している。
更に、図5に示す様に、Q値の改善度は、ギャップ依存性があり、当該ギャップの狭いほうが非コイル巻付部22の実効透磁率が大きくなり、漏れ磁束が減少するので当該ギャップの狭いほうがQ値は良くなる。
然しながら、製造工程に於いては、ばらつきが発生するので、ギャップを一定の狭い間隔で管理することが重要となる。
次に、上記した本発明に於けるアンテナ構造体2を実現するための具体的な構成の例を以下に説明する。
即ち、本発明に於ける当該アンテナ構造体2は、例えば図1に示す様な構成を有している事が好ましく、具体的には、コイルである巻き線11が設けられた磁路12を構成する磁芯〈コア部〉6を双方の端部から延長して屈曲させ、その端部13,13’同士を近接対向させて、ループ状の磁路を形成したものである。
そして、本具体例に於いては、当該磁心6の当該端部同士の対向部14には微小な間隙、つまりギャップ10が設けられている事が望ましい。
当該ギャップ10は、前記で説明した様に、適宜の充填材1000、例えば樹脂膜層等が介在しているもので有る。
当該ギャップ10部分は、磁気抵抗が当該磁路における磁気抵抗よりも大きくなり、従って、当該磁路(コア6)12の閉鎖状ループの一部に磁気抵抗が異なる部分が形成される事になる。
かかる本発明のアンテナ構造体2に於いては、上記した様なギャップ10が存在している略ループ状のアンテナ構造であることから、外部から入ってきた磁束は、アンテナの両端から入るが、ギャップ10(磁気抵抗は中)がある方向には磁束は流れず、磁気抵抗の小さい巻き線部11に流れる。
既に上記で説明した通り、磁気の影響を受けた巻き線部11は、磁束変化を電圧に変換し、アンテナのL値と同調コンデンサ容量によって共振現象を起こし、共振による磁束を発生する様になるが、この時、アンテナの共振現象によって発生した磁束は、空気中に漏れ出すのではなく磁気抵抗の小さいギャップ部分を流れる事になる。
この事によって、アンテナを金属外装内部に入れた場合に発生する損失を削減する事が可能となる。
換言すれば、当該アンテナ構造体2の磁路12が閉鎖状の磁路を形成しているので、当該アンテナ構造体2が共振している際に当該アンテナ構造体2から出力される共振により発生する磁束7の流れが、図1に示す様に、閉鎖状のループ型磁路12に沿って主に流れるので、当該アンテナ構造体2から当該金属材料で構成された例えば、外装部3に当該磁束が漏れることが回避され、従って、当該金属外装部3に漏れた磁束が渦電流を発生して当該磁束のエネルギーを低下させる事がない。
当該アンテナ構造体2に於ける当該磁路12(コア6)が図1に示す様に、コイル巻付部21の主磁路アンテナコア部9と非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’の双方が一体の場合には、アンテナを生産する場合に、巻き線11を当該ギャップ10の隙間を通して当該コイル巻付部21を構成する主磁路アンテナコア部9に巻きつけるか、当該コイル巻付部21と非コイル巻付部22との間に形成される閉鎖状の空間部を利用して当該コイル巻付部21を構成する主磁路アンテナコア部9に巻きつける必要があり、生産性が悪くなる。
従って、コイル巻付部21の主磁路アンテナコア部9と非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’をそれぞれ別体に設け、生産する場合には、当該コイル巻付部21の主磁路アンテナコア部9にコイル巻き線を行う段階では当該非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’を取り付けず、巻き線操作が完了した後に当該非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’を取り付けるようにする事によって、巻き線の生産効率を飛躍的に向上させることが可能となる。
即ち、図6に示す様に、本発明に於いては、当該コイル巻付部21の主磁路アンテナコア部9と当該非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’とを別体に構成し、巻き線操作が完了した後に両者を接合する様に構成するものである。
その際、本発明に於ける当該非コイル巻付部22の磁気抵抗が当該コイル巻付部21の磁気抵抗よりも大きくなる様に構成されている事の望ましい具体例の一つである。
一方、本発明に於いては、当該ギャップ10は、当該非コイル巻付部22内に形成されたものであっても良く、或いは、図6に示す様に、当該非コイル巻付部22と当該コイル巻付部21との間、つまり双方の端部23、23’に於ける接合部15、15’の少なくとも一方にギャップ10が設けられているもので有っても良い。
更に、本発明に於ける別の具体例に於いては、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22の断面積が互いに異なっている事も好ましい具体例である。
つまり、図6に示す様に、当該コイル巻付部21の断面積は、対応する当該非コイル巻付部22の断面積よりも小さくなる様に構成されている。
これは、図示の通り、当該コイル巻付部21では、その周りに巻き線11を巻きつける必要があり、その為、当該コイル巻付部21の断面積が大きいと当該巻き線を巻きつけた後の断面積も大きくなり、例えば、時計の厚みを厚くしてしまい、薄型の時計を製造できなくなると言う問題を発生させることになる。
図6に示す様に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2に於いては、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22とは、それぞれ互いに独立した構成体を形成しており、当該コイル巻付部21にコイル11が巻き付けられた後に当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22とを接合されて一体化されている構造を有するものである。
又、上記した様に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2の当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22との少なくとも一方の接合部15にギャップ10が形成されているものであって、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22との間に形成される当該ギャップ10は、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22と端面同士の接合面15に適宜の充填材1000を挿入する事によって所定の間隙を固定させることが可能となる。
前記した図5に示す通り、当該ギャップ10の間隙距離に対するアンテナの利得の変化から明らかな様に、当該ギャップ間隙距離によって利得のばらつきが出ると言う問題が発生する。
その為、当該コイル巻付部主磁路アンテナコア部9と当該非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’の間隙部内にボビンや、スペーサー17或いは図16(E)に示す様に、適宜の膜層80等を介在させる事によって、当該ギャップ10間の距離精度の誤差は、当該ボビンの突起部或いはスペーサーなどの異物の寸法精度誤差となり、アンテナの利得を安定させることが可能となる。
又、本発明に於ける当該アンテナ構造体2に関しては、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22との間に形成される端面19同士の接合面15は、テーパー状に形成されている事が望ましい。
即ち、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22との間に形成される当該ギャップ10を構成する端面19同士の接合面15が、巻き線部11に対して斜めの状態に形成する事によって、当該ギャップ10の面積を増加させる事になる。
かかる構成を採用する事によって、当該ギャップ10の間隙距離の調整は、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9に対して、当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’を押し込むか引き出す方向に移動させる事により容易に調整が可能である。
更に、係る構成にあっては、上記した通り、アンテナの利得のばらつきは、当該コイル巻付部21の主磁路アンテナコア部9と当該非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’との間の磁気抵抗値の増減による影響であり、ギャップ部分の接触面が大きくなれば、ギャップ間距離に対するアンテナの利得の変化率が緩和されることから、ギャップ部分の接触面積は大きくしたほうが有利である。
つまり、本具体例の様に構成する事によって、ギャップ部分の接触面積を巻き線部11と平行にするよりも√2倍大きくすることができるので、アンテナの利得のばらつきを低減させることが可能となる。
尚、図6に於いて、18は巻き線11を当該コイル巻付部21の主磁路アンテナコア部9に巻きつける際の巻き枠を示し、20は、当該コイル巻付部21のアンテナコアが導電性である場合の、当該主磁路アンテナコア部9と巻き線11との間に介挿される絶縁材料を示している。
一方、本発明に於ける当該ギャップ10に関しては、当該コイル巻付部21と当該非コイル巻付部22の端面若しくは、当該非コイル巻付部22の端面同士以外の部分に於ける各磁路の表面同士が対向して形成されているものであっても良い。
即ち、図7(A)に示す様に、当該非コイル巻付部21の主磁路アンテナコア部9’の一部に当該ギャップ10が形成される場合に於いては、当該非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’の相互に対向する端部13同士を対向させずに互いに少なくとも端部13の一部同士を重複させ、当該非コイル巻付部22の端面13同士以外の部分に於ける各磁路の表面26、26’同士が対向して形成されているものであっても良く、又は、図7(B)に示す様に、当該コイル巻付部21のアンテナコ部9の端面19と当該非コイル巻付部22の副磁路アンテナコア部9’の端面19’の間に当該ギャップ10が形成される場合に於いては、端部19同士を対向させずに互いに少なくともその一部同士を重複させ、当該非コイル巻付部22の端面19’以外の部分27’と当該コイル巻付部21の端面19以外の部分27とが対向して形成されているものであっても良い。
又、図7(C)に示す様に、空芯コイル若しくはボビンに形成したコイル100とL字状に形成した2個のアンテナコア200、201を対向させて当該空芯コイル若しくはボビンに形成したコイル100の両端部から別々にその中心部に挿入して、双方の一部が対向して配置される様に形成した構造のものであっても良い。
一方、本発明に於ける当該アンテナ構造体2の構造の内、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9を構成する部分の両側部23は、図6に示す様に、テーパー状或いは適宜の曲線或いは折れ線により形成された曲面を形成するものであっても良い。
この場合には、当該両側部23を出来るだけ時計の外周形状に適合させ、当該アンテナ構造体2のコイル巻付部21を可能な範囲で当該時計の外周部に配置できる様に構成することが出来る。
更に、本発明に於いては、当該アンテナ構造体に於ける当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア9’の断面積若しくは厚みが当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア9の断面積若しくは厚みよりも大きいか厚くなる様に構成することも好ましい具体例である。
既に上記した通り、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9と当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’間の磁気抵抗を低減させるためには、コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9と非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’の厚み或いは断面積が厚いか大きい方が望ましいが、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9には、巻き線部11が設けられるので、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9の断面積或いはその厚さが大きいか厚いと、その分当該アンテナ構造体2の厚みを増大してしまう。然しながら、当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’には、巻き線部11はなく、従って、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9よりは巻き線部の厚さ分厚く或いはその断面積を大きくすることが可能となる。
かかる構成とする事によって、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9と当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’との間の磁気抵抗値を低減させ共振により発生する磁束をより多く当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’に導くことが出来、アンテナの利得のばらつきを抑える事が可能となる。
そして、好ましくは、当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’は、電波の進行方向に対して当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9の内側に配置されており、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9が当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’を被覆するような形態で、電波が直接当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’に到達しない様に構成したものである。
つまり、本具体例に於いては、当該アンテナ構造体の当該コイル巻付部が当該電波修正時計の外周縁部に配置されており、当該非コイル巻付部は当該電波修正時計の外周縁部に対して当該コイル巻付部の内側に配置されている事が望ましい。
従って、当該アンテナ構造体2を構成する当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9を腕時計等に搭載する場合には、平均的に当該時計が電波を直接受ける可能性の高い部位に配置し、当該電波が当たる当該コイル巻付部主磁路アンテナコア部9の面とは反対の面側に当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’を配置するのが望ましい。
即ち、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9に入った磁束は、当該ギャップ10がある非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’の方向には流れず、磁気抵抗の小さい巻き線部11にながれるが、逆に、非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’に入った磁束も当該ギャップ10がある非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’には流れない。
従って、アンテナの構造としては、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9に磁束が入るような構成にした方が望ましい事になる。
かかる構成によって、外部からアンテナ内に入った磁束の殆どは、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9に入るので利得が向上する。
上記した本発明にかかるアンテナ構造体2に於けるアンテナ構造体2の具体的な構成は、図6に示してある通りであり、当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9が全体的に当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’を被覆する様に設計されているものである。
本発明に於ける他の態様としては、図8に示す様に、基準信号を出力する基準信号発生手段31と、該基準信号に基づき計時情報を出力する計時手段32と、該計時情報をもとに時刻を表示する表示手段33と、基準時刻情報を持つ標準電波を受信する受信手段34と、該受信手段34からの受信信号に基づき前記計時手段の出力時刻情報を修正する出力時刻修正手段35とから構成される電波修正時計1に於いて、当該受信手段34は、上記した構成を有するいずれかのアンテナ構造体2で構成されている電波修正時計1である。
本発明にかかる当該電波修正時計1は、タイムコードをのせた標準電波を受信して、使用中の腕時計の時刻を当該標準時の時刻に自動的に合わせる電波修正時計或いは遠隔制御型腕時計等が含まれるものである。
本発明にかかる当該電波修正時計1の詳細な具体例を図9に示すならば、当該電波修正時計1は、図7に示す様な構成を有するアンテナ構造体2を時計の外縁部51に近接した部位で、然も、当該アンテナ構造体2のコイル巻付部の主磁路アンテナコア部9を当該外縁部51の近傍に位置せしめ、当該非コイル巻付部の副磁路アンテナコア部9’を当該コイル巻付部の主磁路アンテナコア部9に対して、当該時計の外縁部51とは反対の側に配置させた構成が示されている。
尚、図9中、52は受信IC、53はフィルター用水晶振動子、54は、32KHzの水晶振動子、55は歯車の列である輪列、56は竜頭、57は、裏周り機構、58は、第1の変換機(モーター)、59は、電池及び40は、計時手段あるいは時刻修正手段等を含む演算処理部を構成するマイコンである。
又、図10は、図9の構成を一部変更した本発明に於ける当該電波修正時計1の別の具体例を示すものであって、図9との相違点は、図9に於ける第1の変換機(モーター)58に加えて、第2の変換機(モーター)41を別個に設けたものである。
次に、本発明に於ける当該電波修正時計1に於いては、金属性の外装部42を有するものであって、当該アンテナ構造体2も当該外装部42内に配置され場合によっては、当該アンテナ構造体2の少なくとも一部が当該外装部42に接触しているものであっても良い。
勿論、図9及び図10の当該電波修正時計1の配置構成例は、一例を示すものであって、上記した様に、本発明にかかる当該アンテナ構造体2は、金属材料による導電性物体の存在の影響が少ないので、その他の部品の配置構成との関係はフレキシブルであるので、多くの変形態様が考えられる。
又、本発明に於ける別の具体例に於いては、図11示す様に、当該アンテナ構造体2が、当該電波修正時計1の文字板46に対して、風防43が設けられている面とは反対側の面に設けられている事も望ましい態様である。
尚、図11中、44は金属材料からなる導電性の外装部であり、45は表示手段を構成する時分針である。
本発明に於ける第1の具体例に於いては、上述した様な構成を採用しているので、上記した従来技術の問題点を解決し従来の電波修正時計の構造、外装材料、或いはデザイン等を大幅に変更することなく、簡易な構成を有するアンテナ構造体を採用して、受信効率が良好で、腕時計そのものの大きさも厚みも従来のものとは相違せず、デザイン面の自由度を高めた、製造コストを安価に抑えることが可能な、アンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計が容易に得られるのである。
更には、金属外装内にアンテナを収納した場合でも、利得の低下をきたす事のない、商品価値の高い電波修正時計が容易に得られるのである。
本発明は、上述した様な構成を採用しているので、上記した従来技術の問題点を解決し従来の電波修正時計の構造或いはデザイン等を大幅に変更することなく、簡易な構成を有するアンテナ構造体を採用して、受信効率が良好で、腕時計そのものの大きさも厚みも従来のものとは相違せず、デザイン面の自由度を高めた、製造コストを安価に抑えることが可能な、アンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計が容易に得られるのである。
図1は、本発明に係るアンテナ構造体の一具体例の構成を示す図である。 図2は、従来に於けるアンテナ構造体の具体例に於ける構成を示す断面図である。 図3は、本発明と従来に於けるアンテナ構造体の金属板の影響によるQ値の減衰率を示すグラフである。 図4は、本発明と従来に於けるアンテナ構造体の金属板の影響による利得の変化を示すグラフである。 図5は、本発明の一具体例に於けるアンテナ構造体を使用した場合のギャップ距離とQ値との変化の状態を示すグラフである。 図6は、本発明に係るアンテナ構造体の構成の一具体例を示す平面図である。 図7は、本発明に係るアンテナ構造体におけるギャップ部の構成例を説明する図である。 図8は、本発明に係る電波修正時計の構成の一例を示すブロックダイアグラムである。 図9は、本発明に係る電波修正時計における各部品の配置構成の一具体例を示す図である。 図10は、本発明に係る電波修正時計における各部品の配置構成の他の具体例を示す図である。 図11は、本発明に係る電波修正時計における各部品の配置構成の別の具体例を示す図である。 図12は、本発明に係るアンテナ利得及びQ値の測定方法の具体例を説明する図である。 図13は、本発明に係るアンテナ利得及びQ値の測定方法の具体例を説明する図である。 図14は、本発明に係るアンテナ利得及びQ値の測定方法の具体例を説明する図である。 図15は、本発明に係るアンテナ利得及びQ値の測定方法の具体例を説明する図である。 図16は、本発明に係るアンテナ構造体に於ける構成の例を説明する図である。 図17は、本発明のアンテナ構造体に於ける他の具体例の構成を示す図である。 図18は、本発明のアンテナ構造体に於ける別の具体例の構成を示す図である。
符号の説明
1、101 電波修正時計
2、102 アンテナ構造体
3、103 外装部、金属外装
4、104 外部電波による磁束
6、109 磁芯
7、107 磁力線(磁束)
8、108 コイル部
9 主磁路アンテナコア部
9’ 副磁路アンテナコア部
10 ギャップ
11、111 導体、巻き線
12 磁路
13、13’ 磁路端部
14 端部同士の対向部
15、15’接合部
16 ボビン
17 スペーサー
18 固定ピン
19 端面
20 絶縁材料
21 主磁路
22 副磁路
23 両側部
26、26’ アンテナコア部の端面以外の表面部
27、27’ アンテナコア部の端面以外の表面部
28 アンテナコア部の中心軸線
31 基準信号発生手段
32 計時手段
33 表示手段
34 受信手段
35 時刻情報修正手段
40 演算処理部、マイコン
41 第2の変換機(モーター)
42、44 金属外装部
43 ガラス風防
46 文字板
45 時分針
51 時計の外縁部
52 受信IC
53 フィルター水晶振動子
54 32KHzの水晶振動子
55 輪列
56 竜頭
57 裏周り機構
58 第1の変換機(モーター)
59 電池
80 膜層
100 コイル
200、201 アンテナコア
1000 充填材

Claims (7)

  1. 金属外装内部で使用される電波を受信するアンテナ構造体であって、
    当該アンテナ構造体は、磁芯にコイルが巻き付けられている主磁路と、該主磁路とは別体で磁芯にコイルが巻き付けられていない副磁路とで構成され、
    且つ当該磁芯に沿って形成される磁路が閉鎖状のループを形成しており、
    前記主磁路はコイルを形成するボビンを有し、該ボビンは当該磁芯を構成する材料とは異なる材料から成り、
    当該主磁路と当該副磁路の間にギャップが設けられており、
    そのギャップの部分は他の部分の磁気抵抗若しくは透磁率と異なる磁気抵抗若しくは透磁率となる様に構成されており、
    且つ当該ギャップの部分には、前記ギャップの幅を設定するために前記ボビンを介在させた事を特徴とするアンテナ構造体。
  2. 当該金属外装は、当該アンテナ構造体をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部よりなる構造或いは、当該アンテナ構造体をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部とが一体となって形成されている構造から選択された少なくとも一つの部材で構成されている事を特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
  3. 当該主磁路と当該副磁路の断面積が互いに異なっている事を特徴とする請求項1又は2の何れかに記載のアンテナ構造体。
  4. 当該主磁路と当該副磁路との少なくとも一方の接合部に当該ギャップが形成されている事を特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
  5. 当該主磁路と当該副磁路との間に形成される端面同士の接合面は、テーパー状に形成されている事を特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
  6. 当該ギャップは、当該主磁路と当該副磁路の端面若しくは、当該副磁路の端面同士以外の部分に於ける各磁路の表面同士が対向して形成されているものである事を特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のアンテナ構造体。
  7. 当該ギャップは、当該主磁路と当該副磁路の少なくとも一部が相互に近接して平行状態に配置されている部分に形成されている事を特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のアンテナ構造体。
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