JP4174954B2 - 内燃機関のサーモスタット故障検出装置 - Google Patents

内燃機関のサーモスタット故障検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の冷却水の温度調節を行うサーモスタットの故障の有無を検出する内燃機関冷却系のサーモスタット故障検出装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
一般に、水冷式の内燃機関では、内燃機関内の冷却循環経路(ウォータジャケット)とラジエータとの間で冷却水を循環させる冷却水循環経路に、冷却水温に応じて自動的に開閉するサーモスタットを設け、内燃機関の始動後に暖機運転が完了するまでは、サーモスタットを閉じて冷却水の循環を停止し、内燃機関側の冷却水温を速やかに適正温度域に上昇させる。これにより、燃費の向上、エミッションの低減を図ることができる。更に、冷却水温を適正温度に維持するために、従来技術は、内燃機関側の冷却水温が適正温度域を越えたときにサーモスタットを自動的に開いて、ラジエータ側の冷えた冷却水を内燃機関側へ循環させて内燃機関側の冷却水温を適正温度域まで低下させるようになっている。
【0003】
ところが、内燃機関始動後の暖機運転時にサーモスタットが故障により開いたままの状態が継続すると、冷却循環経路を循環する冷却水がラジエータにより冷やされるために、冷却水温が適正温度になるのが遅延されてしまう。以下、サーモスタットが開いたままの故障を開故障という。また、サーモスタットが故障により閉じたままの状態になると、ラジエータ側の冷えた冷却水温が上昇しつづけ、内燃機関がオーバーヒートしてしまう虞がある。したがって、サーモスタットの故障が発生したときには、それを直ちに検出してドライバーに警告することが望ましい。サーモスタットの故障を検出する公知技術として、特開平10−184433号公報がある。前記公報では、特に、サーモスタットの開故障を検出するために、内燃機関が冷間始動した後の水温挙動を検出し、冷却水温の挙動に基づいて検出している。このとき、サーモスタットが開故障であれば、正常時に比して冷却水温の挙動が大きく異なることを検出してサーモスタットの開故障を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記公報の技術では、サーモスタットが正常であっても、内燃機関の冷却水を熱源としている空調装置(ヒータ)が作動することにより、サーモスタットの開故障と誤検出する虞がある。図6を用いて詳細を説明すると、ヒータが作動しているときは、内燃機関の冷却水温がヒータへ熱を放出するために正常時の冷却水温に比して、冷却水温の上昇が緩やかになる。このため、サーモスタットが正常であってもヒータが作動しているときの冷却水温(実水温2)と、サーモスタットが開故障時の冷却水温(実水温3)の挙動が類似したものとなり、精度良く開故障の検出をすることが困難であった。
【0005】
また、前記公報の技術では、外気温等により判定値を補正するようにしているが、内燃機関始動後の冷却水温の挙動は、冷却水温度と外気温との差に大きく影響を受けるため、単に外気温だけで判定値を補正しても精度良くサーモスタットの開故障を検出することは困難である。
【0006】
例えば、寒冷地においてブロックヒータを使用し、内燃機関が温まってから始動したときと、ブロックヒータを使用せずに始動したときとでは始動時の冷却水温が大きく異なる。また、寒冷地において、ガレージ内で内燃機関を始動したときと、外で内燃機関を始動したときでも始動時の冷却水温が異なる。更に、内燃機関温度が比較的高い状態、いわゆる半ソーク状態で始動したときと、冷間始動した時とでは始動時の冷却水温が異なる。このような場合、たとえ外気温が同じであっても、その後の冷却水温挙動は大きく異なってしまう。
【0008】
却水温の挙動が冷却水温と外気温度とにより影響を受けても精度良くサーモスタットの故障を検出することができる内燃機関のサーモスタット故障検出装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【0035】
請求項1の発明によれば、内燃機関のサーモスタット故障検出装置において、サーモスタットの故障を検出するために用いられる判定値が、始動からサーモスタットの故障が行われるまでの最低の実水温と外気温度とに基づいて設定される。
【0036】
これにより、内燃機関の冷却水温の挙動が冷却水温と外気温との差により影響を受けても、正確にサーモスタットの故障を検出することができる。
【0037】
請求項の発明によれば、請求項に記載のサーモスタットの故障検出装置において、判定値が、内燃機関始動時の外気温とその後の外気温とに基づいて設定される。
【0038】
ここで、内燃機関が停止されてから再び始動されるまでに十分な時間が(例えば8時間)経過したのであれば内燃機関始動時の実冷却水温と内燃機関始動時の外気温とはほぼ等しいと考えることができるので、内燃機関始動時の環境が変化しても、正確にサーモスタットの故障を検出することができる。
【0039】
また、判定値を内燃機関始動時の外気温とその後の外気温とに基づいて設定するので、冷却水温の挙動が外気温変化により影響を受けても、正確にサーモスタットの故障を検出することができる。
【0040】
請求項の発明によれば、請求項または請求項に記載の内燃機関のサーモスタット故障検出装置において、実冷却水温と推定冷却水温との偏差と、判定値とによりサーモスタットの故障を検出する。そして、判定値は、外気温度と冷却水温、または、始動時の外気温とその後の外気温とに基づいて設定される。これにより、冷却水温と外気温により判定値を最適に設定できるので、正確にサーモスタットの故障を検出することができる。
【0041】
請求項の発明によれば、請求項または請求項に記載の内燃機関のサーモスタット故障検出装置において、実冷却水温と推定冷却水温との偏差を積算し、得られる偏差積算値と、判定値とによりサーモスタットの故障を検出する。そして、判定値は、外気温度と冷却水温、または、始動時の外気温とその後の外気温とに基づいて設定される。
【0042】
これにより、例えば内燃機関の冷却水温の上昇が通常の冷間始動に比べて早い場合には、推定冷却水温と実冷却水温との偏差を積算する回数が少なくなってしまうが、このような場合においても、冷却水温と外気温とにより判定値を最適に設定できるので正確にサーモスタットの故障を検出することができる。
【0043】
【実施例】
<第1の実施例>
本発明の実施例である第1の実施例を図1乃至図6に基づいて説明する。まず、図1に基づいて内燃機関11の冷却系全体の概略構成を説明する。
【0044】
内燃機関11のシリンダブロックとシリンダヘッドの内部にはウォータジャケット12が設けられ、このウォータジャケット12内に冷却水が注入されている。このウォータジャケット12の出口部にはサーモスタット13が設けられ、このサーモスタット13を通過する高温の冷却水が冷却水循環路14を介してラジエータ15とヒータコア30に送られる。このラジエータ15で放熱して温度低下した冷却水は、冷却水循環路16を介してウォータジャケット12内に戻される。また、ヒータコアは通常の空調装置の熱源として用いられている。従って、サーモスタット13の開弁時には、冷却水がウォータジャケット12→サーモスタット13→冷却水循環路14→ラジエータ15、もしくは、ラジエータ15とヒータコア30→冷却水循環路16→ウォータジャケット12という経路で循環し、内燃機関11を適温に冷却する。
【0045】
また、ウォータジャケット12の入口部にはウォータポンプ17が設けられ、このウォータポンプ17がラジエータ15の後方に設置された冷却ファン18と連結され、これらウォータポンプ17と冷却ファン18とがベルト19を介して伝達される内燃機関動力によって一体的に回転駆動される。ウォータポンプ17の回転により上記冷却水循環経路での冷却水の循環を促進し、冷却ファン18の回転によりラジエータ15の放熱効果を高め、ラジエータ15内の冷却水の冷却を促進する。
【0046】
内燃機関11のシリンダブロックには、サーモスタット13よりも内燃機関11側の冷却水循環経路であるウォータジャケット12内の冷却水温を検出する冷却水温センサ20が設けられている。
【0047】
冷却水温センサ20の出力信号は電子制御装置22(以下「ECU」と略記する)に取り込まれる。このECU22は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内燃機関制御とサーモスタット13の故障診断とを行う。尚、ECU22は、内燃機関制御用ECUとサーモスタット13の故障診断用ECUとに分離された2つのECUから構成しても良いし、1つのECUで内燃機関制御とサーモスタット故障診断の双方を行うようにしても良い。
【0048】
ECU22には、内燃機関制御やサーモスタット13の故障診断を行うための情報として、上述した冷却水温センサ20からの冷却水温信号の他、内燃機関回転速度センサ23からの内燃機関回転速度信号、吸気量センサ24からの吸気量信号、吸気温センサ25からの吸気温信号、車速センサ26からの車速信号が読み込まれる。このECU22には、サーモスタット13の故障を検出したときにそれを警告する異常ランプ28と、サーモスタット13の故障情報を記憶する書込み可能な不揮発性メモリであるバックアップRAM29が接続されている。このバックアップRAM29は、内燃機関停止中もバッテリ(図示せず)から電源が供給され、故障情報の記憶を保持し、修理・点検時に故障情報を読み出せるようになっている。
【0049】
本実施例の構成において、ヒータコア30は内燃機関11を冷却するための冷却水路中に配設されている。このヒータコア30は、この冷却水を熱源としているために、空調装置が使用されたときにヒータコアが冷却水の熱を奪ってしまう。本実施例においては、サーモスタットの故障検出を内燃機関の冷間始動からの冷却水温に基づいて実施しており、このように空調装置が使用され冷却水温の熱が奪われるとサーモスタットの故障を精度良く検出することができなくなる。具体的には、実際の冷却水温と推定した冷却水温に基づいてサーモスタットの故障を検出しているが、このときに空調装置が使用されると、ECU22が様々な信号に基づいて算出する冷却水温の推定値より、検出される冷却水温の方が小さくなってしまう。
【0050】
図6を用いて説明すると、サーモスタット13が正常であってもヒータコアが作動した場合には、内燃機関が冷間始動してから所定時間が経過すると、サーモスタット13が開故障したときの冷却水温挙動のように、冷却水温が上昇するのが遅くなってしまう。このため、サーモスタット13が正常時の冷却水温とサーモスタット13が開故障のときの冷却水温を冷却水温の偏差でみるものでは、ヒータコア作動による冷却水温の低下をサーモスタット13の開故障と誤検出してしまう問題がある。
【0051】
この問題を解決し精度良くサーモスタット13の故障を検出するためにECU22が行う本実施例の制御を図2のフローチャートを用いて説明する。
【0052】
まず、ステップ10にてイグニッション(以下IG)キーがオンで且つ内燃機関始動前であるかが判定される。IGキーがオフまたは内燃機関が始動後であれば否定条件が成立し、ステップ30に進む。IGキーがオン且つ内燃機関始動前であれば、ステップ15へ進む。ステップ15では、始動前処理が実施される。
【0053】
図3のルーチンは図2のメインルーチンステップ15にてサブルーチンコールされる。始動前処理として図3のステップ16では、始動時の冷却水温を検出し、ステップ17に進む。ステップ17では、内燃機関の始動時の冷却水温に応じた判定値として第1の所定値C1と第2の所定値C2を算出し、メインルーチンへ戻る。
【0054】
メインルーチン図2のステップ20では、エンジンが始動されたか否かが判定される。エンジンが始動されれば(スタータON)ステップ30へ進み、始動前であれば本ルーチンを終了する。ステップ30にて、始動時水温が所定値以下であるか否かを判定する。ここで、始動時水温が所定値以下であるかを判定するのは、冷間始動時であるかを判定している。また、この所定値はサーモスタット開弁温度よりも低い値である。そして始動時水温が所定値以上のときは、本ルーチンを終了し、始動時水温が所定値以下であるときはステップ40に進む。ステップ40では、後述する第1の判定が行われたか否かを示すフラグFfiが0か否かを判定する。ここで、フラグFfiが1であれば第1の判定が行われたことと判定してステップ110へ進み、フラグFfiが0であればまだ第1の判定が行われていないと判断してステップ50へ進み第1の偏差積算処理が開始される。
【0055】
図4は、この図2のステップ50にて実行される第1の偏差積算処理を示すルーチンであり、ステップ50でサブルーチンコールされる。
【0056】
図4のステップ51にてタイマT1がインクリメントされる。このタイマT1は、第1の判定が行われるためのタイマである。そして、ステップ52にて運転状態に応じた冷却水温の推定値が算出され、ステップ53へ進む。ここで冷却水温の推定方法としては、内燃機関の始動時水温と経過時間とに基づいてあらかじめ記憶されているマップから読み取るようにしても良いし、演算により求めるようにしても良い。なお、冷却水温を推定するに当たり、更に内燃機関の発生熱量を考慮することが好ましい。
【0057】
ステップ53では、冷却水温の推定値と検出値とから冷却水温の偏差(第1の偏差=推定値−検出値)が算出され、ステップ54へ進む。ステップ54では、ステップ53にて算出された偏差に基づいて偏差の積算値(第1の偏差積算値=前回積算値+第1の偏差)が算出される。ステップ55では、タイマT1が所定値C3を越えたかが判定される。タイマT1が所定値C3を越えたならば、ステップ56にて第1の判定を開始するための第1の判定開始フラグに1を入力し本ルーチンを終了する。ステップ55にてタイマT1が所定値C3以下であれば、そのまま本ルーチンを終了し、図2のメインルーチンのステップ60へ戻る。
【0058】
図2のメインルーチンのステップ60では、第1の判定開始フラグが1か否かが判定される。第1の判定フラグが0であれば本メインルーチンを終了する。すなわち、タイマT1が所定値C3になるまで積算処理が繰り返されるようになっている。ステップ60にて第1の判定開始フラグが1であれば、第1の判定を開始するためにステップ70へ進む。ステップ70では、ステップ50の第1の偏差積算処理で算出した第1の偏差積算値が第1の所定値C1を越えたか否かが判定される。第1の偏差積算値が所定値C1以上であれば、ステップ80にて第1の所定値C1を越えたことを示す第1の判定フラグに1をセットし、ステップ100へ進み、第1の所定値C1以下であれば、ステップ90にて第1の判定フラグに0をセットし、ステップ100へ進む。ステップ100では、第1の判定が終了したことを示すフラグFfiに1をセットし本ルーチンを終了する。
【0059】
第1の判定が終了すると第2の判定が開始される。本ルーチンのステップ40にて第1の判定が終了したことを示すフラグFfiが1であると判定されるとステップ110に進み、第2の偏差積算処理が実施される。
【0060】
図5は、第2の偏差積算処理を示すルーチンであり、メインルーチン図2のステップ110でサブルーチンコールされる。
【0061】
図5のステップ111にてタイマT2がインクリメントされる。タイマT2は、第2の判定を開始する時期をカウントするタイマである。そして、ステップ112にて運転状態に応じた冷却水温の推定値が算出され、ステップ113へ進む。ステップ133では、冷却水温の推定値と検出値とから冷却水温の偏差(第2の偏差=推定値−検出値)が算出され、ステップ114へ進む。ステップ114では、ステップ113にて算出された偏差に基づいて第2の偏差積算値(第2の偏差積算値=前回積算値+第2の偏差)が算出される。ステップ115では、タイマT2が所定値C4を越えたかが判定される。タイマT2が所定値C4を越えたならば、ステップ116にて第2の判定を開始するための第2の判定開始フラグに1を入力し本ルーチンを終了する。ステップ115にてタイマT1が所定値C4以下であれば、そのまま本ルーチンを終了し、図2のメインルーチンのステップ120へ戻る。
【0062】
図2のメインルーチンのステップ120にて第2の判定開始フラグが1か否かを判定する。第2の判定開始フラグが0であれば本ルーチンを終了し、第2の判定開始フラグが1であれば、ステップ130以降の第2の判定処理に進む。
【0063】
ステップ130以降では、第2の判定が行われる。ここでは、第1の判定結果に基づいてヒータ作動・非作動が判定され、最終的なサーモスタット13の故障検出が行われる。ステップ130では、ステップ110で算出された第2の偏差積算値が、第2の所定値C2より大きいか否かが判定される。第2の積算値が第2の所定値C2よりも大きければ、ステップ140にて第1の判定フラグが0であるか否かが判定される。ここで第1の判定フラグが1であれば、ステップ150にてサーモスタット13の開故障であるとし、異常ランプを点灯し、ステップ170へ進む。また、ステップ130で第2の偏差積算値が第2の所定値C4以下であるときと、ステップ140で第1の判定フラグが0のときは、ステップ160へ進みサーモスタット13が正常であることを示す正常判定をしステップ170へ進む。ステップ170では、本ルーチンの初期化をするために第1の判定開始フラグと第2の判定開始フラグ、フラグFfiを0にセットし本ルーチンを終了する。
【0064】
なお、本ルーチンでは、タイマT1・T2が所定期間(所定値C3・C4)を経過すると第1の判定と第2の判定を行っているが、推定冷却水温が第1・第2の所定水温になったら第1・第2の判定を行うようにしても良い。特に、タイマT1に代わって設定される所定水温は、ヒータ作動により冷却水温の挙動に影響がでる前の冷却水温に設定されるのが望ましい。所定の冷却水温に設定されることで、常に冷却水温がヒータ作動による影響を受けない期間で第1の判定をおこなうことができる。また、第1・第2の判定を開始するための所定期間または所定水温は、本ルーチンでは固定値にセットされているが、内燃機関の運転状態に応じて設定されるものでも良い。
【0065】
第1・第2の判定の際に、第1・第2の偏差積算値を第1・第2の所定値C1・C2と比較しているが、所定値C1・C2は、運転状態に応じて設定されるものでも良い。
【0066】
次に、本ルーチンの冷却水温の挙動を示す図を図6に示す。図6は内燃機関の冷間始動後の冷却水温を示している。それぞれ、内燃機関の運転状態により推定される冷却水温の推定値と3つの冷却水温の検出値が示されている。3つの検出値は、サーモスタット13が正常な状態でヒータ非作動時の冷却水温(以下実水温1という)とサーモスタット13が正常な状態でヒータが作動しているときの冷却水温(以下実水温2という)、サーモスタット13が異常な状態の冷却水温(以下実水温3という)とである。
【0067】
第1の判定処理は冷却水温の推定値と実水温2の偏差が大きくなるまでの期間に行われるように設定されている。すなわち、第1の判定は、冷却水温にヒータ作動・非作動の影響が出ないところで行われている。ここで、第1の偏差積算処理は内燃機関の始動後から第1の判定処理が実行されるまで行われている。つぎに、第2の判定処理が第1の判定処理の所定期間後(所定値C2)に行われる。第2の判定処理が終了すると、第1・第2の判定結果に基づいて最終的なサーモスタット13の故障判定が行われている。このように2つの判定処理に基づいてサーモスタット13の故障検出が行われるために、従来ではサーモスタット13の開故障であると判定し、誤検出する虞のあった実水温2をヒータ作動による影響であると判定することができる。したがって、本発明では、ヒータ作動による冷却水温の低下をサーモスタット13の開故障と誤判定することなく精度の高い故障検出を実施することができる。
【0068】
なお、第1・第2の判定手段は、メインルーチンで説明したように冷却水温が所定水温に達したときに実施しても良い。また、第1の判定が実施されて、ヒータの影響が出る期間からヒータによる影響を見込んで冷却水温の推定値を補正(推定冷却水温補正手段)しても良い。これによりサーモスタット13が正常でヒータが作動しているときは、冷却水温の推定値もヒータの影響を見込んで補正されているので、両冷却水温に偏差が出ることがない。このとき、ヒータが作動していると判定することができる。このように補正された冷却水温の推定値を判定値としての第2の所定値と比較することで、例えば、サーモスタット13が正常でヒータが非作動な場合(図6の実水温1)は、補正された冷却水温の推定値から実水温1を差し引くと負の値となり、これをサーモスタット13は正常であると判定すれば良い。また、サーモスタット13が開故障である冷却水温(実水温3)は、補正された冷却水温の推定値から実水温3を差し引いたときに第2の所定値以上となるので、このときに、サーモスタット13が開故障であるとして異常ランプ28を点灯させるようにすればよい。
【0069】
なお、ここで補正された冷却水温の推定値に基づいてヒータの作動判定とサーモスタット13の故障検出を行う方法は、上記実施例で記載したように、冷却水温の推定値と実測値の偏差を積算させ、判定値と比較するものでも良く、判定値・冷却水温の推定値も運転状態に基づいて算出されるものでも良い。これにより精度良くサーモスタット13の開故障を検出することができる。
【0070】
本実施例において、ヒータ作動判定手段および故障検出手段は、図2のメインルーチンに、冷却水温推定手段は、図4のフローチャートのステップ52と図5のフローチャートのステップ112とに、冷却水温検出手段は、図1の冷却水温センサ20に、第1の判定手段は、図2のフローチャートのステップ70に、第2の判定手段は、図2のフローチャートのステップ130に、第1の偏差積算手段は、図2のステップ50に、第2の偏差積算手段は、図2のステップ110に、運転状態検出手段は、図1のエンジン回転速度センサ23と吸気量センサ24と吸気温センサ25と車速センサ26とに、相当し機能する。
【0071】
<第2の実施例>
本発明の第2の実施例を説明する。本実施例では、車両の室内に室内温度センサが設けられ以下に示す方法でヒータ作動・非作動の判定が行われ、ヒータ作動判定の所定期間後に第2の判定処理が実施される。この2つの結果により最終的にサーモスタット13の故障が検出される。図7に本実施例のメインルーチンを示す。ステップ10からステップ30は、第1の実施例と同様の処理をする。そして、ステップS40では、ヒータ作動判定が行われたことを示すフラグFseが1か否かを判定する。フラグFseが1であれば第2の判定をするためにステップ110以降の処理へ進み、フラグFseが0であればステップS50にてヒータ作動判定処理が行われる。
【0072】
ヒータ作動判定処理は、図8に示されるルーチンにて実施される。ヒータ作動判定処理では、まず、ステップS51にてタイマT3がインクリメントされる。そしてステップS52にてタイマT3が所定値C5以上であるか否かが判定される。タイマT3が所定値C5以下であれば、本ルーチンを終了し、タイマT3が所定値C5以上であれば、ヒータが作動しているか否かを判定する処理に移る。ステップS53では、室内温度センサ(図示しない)により検出される車両室内の温度と外気温度センサ(図示しない)により検出される外気温度とが検出される。そしてステップS54にて、ステップS53にて検出された室内・外の温度偏差(温度偏差=室内温度−室外温度)が算出される。そしてS55へ進み、温度偏差が所定値C6以上か否かが判定される。温度偏差が所定値C6以上であれば、ステップS56に進む。ステップS56では、室内・外の温度差が大きい、即ちヒータ作動中であると判定してヒータ作動フラグに1を入力しステップS58へ進む。ステップS55で、室内・外の温度偏差が所定値C4以下である場合は、ステップS57にてヒータ作動フラグに0を入力し、ステップS58へ進む。ステップS58では、ヒータ作動判定が行われたことを示すフラグFseに1を入力し、本ルーチンを終了する。
【0073】
図7のメインルーチンのステップS40にて、ヒータ作動判定が行われたことを示すフラグFseが1であれば、ステップ110に進み、第2の偏差積算処理を実施する。ステップ120では第2の判定開始フラグが1か否かが判定される。第2の判定開始フラグが0のとき、すなわち第2の判定を行わないときは、そのまま本ルーチンを終了する。ステップ120にて、第2の判定開始フラグが1のとき、すなわち第2の判定を行うときは、ステップ130に進む。ステップ130では、ステップ110で算出した第2の偏差積算値が第2の所定値を越えたか否かを判定する。第2の偏差積算値が第2の所定値を越えたときは、ヒータ作動判定の結果を参照するためにステップS140へ進む。ステップS140にて、ヒータ作動フラグが0(ヒータ非作動)であればステップ150にて、サーモスタットの故障であるとして異常ランプを点灯させ、ステップS170へ進む。ステップS140にて、ヒータ作動フラグが1(ヒータ作動)であればステップ160にて、サーモスタットは正常であると判定し、ステップS170へ進む。ステップ130にて、ステップ110の第2の偏差積算処理で算出した第2の積算値が第2の所定値以下であるときは、ステップ160へ進む。ステップ160でサーモスタットは正常であると判定してステップS170へ進む。ステップS170では、フラグFse、タイマT3と第2の判定開始フラグを0にセットし本ルーチンを終了する。
【0074】
このように、車両室内の温度を検出できるものにおいては、第1の実施例の第1の判定処理にてヒータが作動しているか否かが判定でき、最終的なサーモスタット13の故障検出へ反映することができる。例えば、第1の判定処理にてヒータが作動している場合は、禁止手段により故障検出を禁止(故障検出禁止手段)することもできる。
【0075】
また、ヒータ作動判定処理の方法は、これに限られるものではなく、例えば、内燃機関が始動してからの室内温度の上昇速度を検出し、上昇速度が所定値よりも大きいときにヒータが作動しているとしても良い。また、内燃機関始動時の外気温度と室内温度との偏差温度を算出し、偏差温度の前回値と偏差温度の今回値とを比較して、偏差温度が徐々に大きくなることが判定されたならヒータが作動しているとしても良い。更に、内燃機関の始動時の室内温度が所定時間経過後、所定量以上上昇したらヒータ作動と判定しても良い。
【0076】
本実施例において、第1の判定手段は、図8のステップS55乃至ステップS57に、第2の判定手段は、図7のステップ130に、ヒータ作動判定手段は、図7のステップS50に、故障検出手段は、図7のステップS140とステップ150、160に、車両室内温度検出手段と室外温度検出手段とは、図8のステップS54に相当し、機能する。
【0077】
<第3の実施例>
第1の実施例は、図2のステップ130において、第2の積算値を第2の所定値と比較することによりサーモスタットの故障を検出するしている。この第2の所定値は固定値、もしくは運転状態に基づいて設定されるものであった。第3の実施例では、この所定値を運転状態ではなく、始動時の冷却水温と外気温度とに基づいて可変に設定することで、冷却水温の挙動が冷却水温と外気温度とにより影響を受けても精度良くサーモスタットの故障を検出することができる。始動されてから外気温度が変化する場合や再始動などにより比較的始動時の冷却水温が高いときにも確実にサーモスタットの故障を検出する。この判定値は、図9に示すマップにより設定される。以下、図9のマップを用いて判定値の設定方法を説明する。
【0078】
図9のマップは、始動時の冷却水温と外気温度とに対応して設定される判定値である。例えば、始動時の冷却水温が30℃で判定時に外気温度が0℃のときには、これら始動時の冷却水温と変化後の外気温度に対応する判定値を読み込む。この判定値のマップは、外気温度と始動時冷却水温とが低いほど判定値が大きくなり、外気温度と始動時冷却水温とが高いほど判定値が小さくなるように設定されている。
【0079】
よって、例えば、寒冷地においてブロックヒータを使用し、内燃機関が温まってから始動したときと、ブロックヒータを使用せずに始動したときとでは始動時の冷却水温が大きく異なる。また、寒冷地において、ガレージ内で内燃機関を始動したときと、外で内燃機関を始動したときでも始動時の冷却水温が異なる。更に、内燃機関温度が比較的高い状態、いわゆる半ソーク状態で始動したときと、冷間始動した時とでは始動時の冷却水温が異なる。
【0080】
このように、始動時の冷却水温が異なると、判定値を固定値とした場合では誤判定する可能性がある。
【0081】
しかしながら、このような場合であっても始動時冷却水温と外気温とに基づいてサーモスタットの故障を判定する判定値を設定するので、精度良くサーモスタットの故障を検出することができる。
【0082】
なお、上記実施例においては、判定値を設定する際に故障判定時の外気温を用いているがこれに限定されるものでない。例えば、判定時に用いる外気温度を、内燃機関の始動時から判定時までの外気温度の平均値としても良く、この場合、外気温度の変化も見込むことができるので更に精度の高い判定値を設定することができる。
【0083】
また、始動時水温の変わりに始動からサーモスタットの故障判定が行われるまでの最低の冷却水温を用いるようにしても良い。さらに、始動時水温と始動時外気温とが等しい場合には、始動時水温の変わりに始動時の外気温を用いるようにしても良い。
【0084】
また、外気温を検出する手段としては、外気温センサを設けても良いし、吸気温センサ出力を外気温として用いるようにしても良い。
【0085】
以上,本実施例によれば、冷却水温の挙動が冷却水温と外気温度とにより影響を受けても精度良くサーモスタットの故障を検出することができる。
【0086】
<第4の実施例>
本実施例では、実水温と推定水温とから算出される偏差積算値を外気温度と始動時冷却水温とに基づいて設定される判定値と比較することによりサーモスタットの故障を検出する。以下、図10に示されるフローチャートに基づいて詳細を説明する。
【0087】
このルーチンは所定タイミング毎に繰り返し行われるものである。まず、ステップ501にてフラグREが1か否かが判定される。フラグREはサーモスタットの故障検出を行うか否かを示すフラグであり、詳細はステップ527にて説明する。ここで、フラグREが1であればそのまま本ルーチンを終了し、フラグREが0であればステップ502へと進む。
【0088】
ステップ502では、故障検出の実行条件が成立しているか否かを示すフラグfirが1か否かを判定する。フラグfirが0であれば、実行条件が成立していないと判断し、ステップ503へ進む。なお、フラグfirは初期値として「0」が入力されている。ステップ503では、始動時の冷却水温を検出し、ステップ504へ進む。ステップ504では、始動時の冷却水温が所定値以上か否かが判定される。所定値としては、例えば40℃が設定される。始動時冷却水温が40℃以上であれば、故障検出の実行条件を満足しないとして本ルーチンを終了する。一方、始動時冷却水温が40℃以下である場合は、故障検出の実行条件を満足するとしステップ505にてフラグfirに1を立てて本ルーチンを終了する。
【0089】
ステップ502にてフラグfirが1であると判定されると故障検出を実行すべく、ステップ506に進む。ステップ506では実冷却水温と外気温度を検出し、ステップ507に進む。ステップ507では各種補正係数が算出される。補正係数として算出されるものとして、例えば吸入空気量による補正項や前回の推定冷却水温に基づく補正項、回転速度による補正項、外気温度による補正項、車速に基づく補正項などが挙げられる。
【0090】
つぎに、ステップ508ではステップ507にて算出された補正項と前回の推定水温に基づいて今回の推定水温が次式により算出される。
推定冷却水温=前回の推定冷却水温+(吸入空気量補正項×前回の推定冷却水温に基づく補正項×回転速度補正項)+(実水温と外気温との偏差に基づく補正項×車速による補正項)
その後、ステップ509へ進む。ステップ509では、推定冷却水温と実冷却水温の偏差を算出し、ステップ510へ進む。ステップ510では、ステップ509にて算出される偏差と前回の偏差積算値(i−1)とにより今回の偏差積算値(i)を算出する。
【0091】
次に、ステップ511ではタイマTがインクリメントされる。タイマTは、タイマTが所定値に達したときにサーモスタットの仮判定や故障検出を行うためにカウントするタイマである。ステップ512では、タイマTが所定値D1を越えたか否かを判定する。タイマTが所定値D1以下であれば、仮判定タイミングではないとして本ルーチンを終了する。仮判定とは、第1の実施例での第1の判定に相当する。
【0092】
一方、タイマTが所定値D1以上であると、ステップ513へ進む。ステップ513ではタイマTが所定値D2以上か否かが判定される。所定値D2は、サーモスタットの故障判定を行うタイミングを示す値である。所定値D2以下であると判定されるとステップステップ514へ進む。ステップ514では、フラグSecが1か否かが判定される。フラグSecは、仮判定が行われたか否かを示すフラグである。フラグSecが1であると判定されると、仮判定は行われているので本ルーチンを終了する。フラグSecが0であると判定されると、仮判定を行うべくステップ516以降の処理に進む。
【0093】
ステップ516では、判定値Jdg1が設定される。設定方法は、第3の実施例に示すものと同一である。ステップ517では、ステップ510にて算出される偏差積算値(i)が判定値Jdg1以上であるか否かが判定される。偏差積算値が判定値以上であればステップ519にて、フラグJ1に1を立ててステップ520へ進む。また、偏差積算値(i)が判定値Jdg1以下であると判定されるとステップ518にてフラグJ1に0を立ててステップ520へ進む。ステップ520では、仮判定が行われたことを示すフラグSecに1を入力して本ルーチンを終了する。
【0094】
ステップ513にて、タイマTが所定値D2以上と判定されると、すなわちサーモスタットの故障判定タイミングであると判定されるとステップ521に進み、以降のサーモスタットの故障判定処理を実施する。
【0095】
まず、ステップ521では、判定値Jdg2が設定される。設定方法は第3の実施例と同様であり、その判定値jdg2は図9に示されるマップに基づいて、始動時冷却水温と外気温とから設定される。そして判定値Jdg2が設定されると、ステップ522にてフラグJ1が1であるか否かが判定される。フラグJ1が1であると判定されるとステップ523へ進み、偏差積算値(i)が判定値Jdg2以上であるか否かが判定される。偏差積算値(i)が判定値Jdg2以上であると判定されるとステップ524にてサーモスタットが異常であることが判定され、ステップ528にてフラグReを「1」にし、本ルーチンを終了する。このフラグREが立つと、本ルーチンのステップ501にて常に終了するようになり、次回からサーモスタットの故障判定を行わないようになる。一方、ステップ523で偏差積算値(i)が判定値Jdg2以下であると判定されるとステップ526に進む。ステップ526ではサーモスタットが正常であることが判定され、ステップ528にてフラグReを「1」にし、本ルーチンを終了する。
【0096】
また、ステップ522にてフラグJ1が0であるときは、ステップ525に進み、偏差積算値(i)が判定値Jdg2以上であるか否かが判定される。判定値Jdg2以下であると判定されるとステップ526にてサーモスタットは正常であるとして本ルーチンを終了する。一方、偏差積算値(i)が判定値Jdg2以上であると判定されると、ステップ527へ進む。ステップ527ではサーモスタットの異常を正確に検出することが不可能であると判断する。その後、ステップ528にてフラグReを「1」にし、本ルーチンを終了する。
【0097】
なお、本実施例において、始動時の推定冷却水温にはディレイ時間が加えられている。つまり、所定のディレイ時間が経過してから冷却水温の推定を開始するようにしている。より詳細に説明すると、このディレイ時間が必要な理由は、始動直後はエンジン本体に熱を奪われるために冷却水温が上昇することが遅延されるためである。このことは始動時の冷却水温によっても影響されるので、始動時冷却水温が低いときにはディレイ時間を長く設定し、始動時冷却水温が高いときにはディレイ時間は短く設定されている。
【0098】
また、本実施例中ではタイマTを用いて判定タイミングが決められるが、冷却水温の推定値や実冷却水温によって、判定タイミングを定めても良い。つまり、所定の推定(または実)冷却水温に到達した時、サーモスタットの故障判定を実行するようにしても良い。
【0099】
つぎに、本実施例のタイムチャートを図11にしたがって説明する。図11は外気温度が始動時冷却水温よりも低い場合である。これは、例えば寒冷地においてブロックヒータを使用し、内燃機関が温まってから始動した場合や、寒冷地において、ガレージ内で内燃機関を始動した場合に相当する。この時、外気温度が低いため、外気温度の影響を受けて推定水温に比べるとはるかに正常時の実冷却水温の上昇が遅くなっている。このような場合には通常時(外気温度と始動時の冷却水温とが等しく、判定タイミングまでの外気温度が一定の時)にサーモスタットが故障しているときの水温挙動に近い挙動を示すが、本実施例では始動時冷却水温と外気温により判定値を設定しているのでサーモスタットの故障を検出することができる。
【0100】
本実施例にて、外気温度検出手段と冷却水温検出手段とは、図10のステップ506に、冷却水温推定手段は、図10のステップ508に、偏差積算手段は、図10のステップ510に、故障検出手段は、図10のステップ522乃至ステップ527に相当し、機能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の全体の構成図を示す図である。
【図2】第1の実施例におけるサーモスタット故障検出を示すメインのフローチャート。
【図3】第1の実施例における始動前処理を示すフローチャート。
【図4】第1の実施例における第1の偏差積算処理を示すフローチャート。
【図5】第1の実施例における第2の偏差積算処理を示すフローチャート。
【図6】それぞれの冷却水温を示す図。
【図7】第2の実施例におけるサーモスタット故障検出を示すメインのフローチャート。
【図8】第2の実施例におけるヒータ作動判定処理を示すフローチャート。
【図9】第3、第4の実施例における始動時の冷却水温と外気温度に基づいて設定される判定値のマップを示す図。
【図10】第4の実施例におけるサーモスタット故障検出処理を示すフローチャート。
【図11】第3、第4の実施例の効果を示すタイムチャート。
【符号の簡単な説明】
11 エンジン
12 ウォータジャケット
13 サーモスタット
14 冷却水循環路
15 ラジエータ
16 冷却水循環路
18 ラジエータファン
20 冷却水温センサ
22 ECU
23 エンジン回転速度センサ
24 吸気量センサ
25 吸気温センサ
26 車速センサ
28 異常ランプ
29 バックアップRAM

Claims (4)

  1. 内燃機関を冷却する冷却循環経路に設けられたサーモスタットの故障を判定する故障検出手段と、
    外気温度を検出する外気温度検出手段と、
    前記冷却循環経路を還流する冷却水の冷却水温を検出する冷却水温検出手段とを備え、
    前記故障検出手段は、前記冷却水温検出手段により検出された冷却水温に基づいて前記サーモスタットの故障を判定し、故障判定するための判定値を、始動からサーモスタットの故障が行われるまでの前記冷却水温検出手段により検出される最低実冷却水温と、前記外気温度検出手段により検出される外気温度とに基づいて設定することを特徴とする内燃機関のサーモスタット故障検出装置。
  2. 前記故障判定手段は、前記実冷却水温に代えて内燃機関始動時の外気温を用いて前記判定値を設定することを特徴とする請求項に記載の内燃機関のサーモスタット故障検出装置。
  3. 前記冷却循環経路を還流する冷却水の冷却水温を推定する冷却水温推定手段と、
    前記冷却水温検出手段により検出される実冷却水温と前記冷却水温推定手段により推定される推定冷却水温との偏差を算出する偏差算出手段とを備え、
    前記故障検出手段は、前記偏差算出手段により算出された値と前記判定値とを比較して前記サーモスタットの故障を判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関のサーモスタット故障検出装置。
  4. 前記冷却循環経路を還流する冷却水の冷却水温を推定する冷却水温推定手段と、
    前記冷却水温検出手段により検出される実冷却水温と前記冷却水温推定手段により推定される推定冷却水温との偏差を積算する偏差積算手段とを備え、
    前記故障検出手段は、前記偏差積算手段により積算された値と前記判定値とを比較して前記サーモスタットの故障を判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関のサーモスタット故障検出装置。
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