JP4153660B2 - タキソイド誘導体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、タキソイド誘導体およびその製造方法に関し、詳しくはパクリタクセル、ドセタクセルおよび10−デアセチル−バッカチンIIIのいずれかにスペーサーを介してガラクトースまたはマンノースを結合して、生理活性、水に対する溶解性を改善したタキソイド誘導体およびその製造方法に関するものである。
背景技術
パクリタクセル(Paclitaxel)は、北米産イチイ(Taxus brevifolia)の樹皮から単離されたジテルペン化合物[M.C.Wani et al.:J.Am.Chem.Soc.,93,2325(1971)]で、従来の化学治療では治癒しない癌に対しても改善効果を持つ強力な抗癌剤である。タキソールの癌を抑制するメカニズムは特異的であり、多くの抗癌剤が有糸***装置である紡錘体の主成分の微小管の形成を抑えるのに対し、微小管の過剰形成を引き起こし有糸***を抑制するものである。
パクリタクセルは有力な抗癌剤であるが、水に対する溶解性が低いため、実際の治療薬としての利用が限られる。そのため、可溶化剤の使用や誘導体として溶解性を改善するための研究が活発に行なわれているが、未だ十分な解決作策は見出されていない。例えば、現在パクリタクセルは可溶化剤「クレモフォア」を用いて投与されているが、2週間毎に6時間かけて1L投与し、これを4クール実施するという、患者に大きな負担を与えるもの[Eric K.Rowinsky et al.:CANCER RESEARCH 49,4640(1989)]である上に、可溶化剤の副作用が問題となっている。
また、溶解性が改善されたパクリタクセル誘導体としてドセタクセル(Docetaxel)が開発されたが、ドセタクセルの水に対する溶解度は、タキソールの35倍に過ぎず[I,Ringel et al.:J.Natl.Cancer Inst.,83,288(1991)]、さほど改善されそはいない。
パクリタクセルの溶解性を改善するために、タキソールの側鎖や母核に色々な官能基を導入しているが、それらの誘導体のうち、いくつかの化合物には溶解性の改善が認められるものの、生理活性が増強されたものは未だ報告されていない。
また、パクリタクセルの糖誘導体に関する報告はなく、天然にキシロースがエーテル結合している化合物の存在のみが報告されているだけである[H.Lataste et al.:Proc.Natl,Acad.Sci.USA,81,4090(1984)]。
化学的なグルコシル化には、例えば「日本化学会編 第4版 実験化学講座26 有機合成VIII 第3章」に記載されているように、多くの方法が知られているが、いずれの方法も重金属もしくは強力なルイス酸を用いる必要がある。しかし、パクリタクセルおよびドセタクセルは酸に不安定なオキセタン骨格、立体障害の大きい基本骨格を有しているため、従来の化学的グリコシル化法は効率的に進行しない。一方、酵素によるグリコシル化は、パクリタクセルおよびドセタクセルが極めて水溶性が低いため、目的物が得られない。
さらに、パクリタクセルと同じく北米産イチイから抽出される10−デアセチル−バッカチンIIIはドセタクセルの前駆体であり、本物質を用いて親水性タキソイド誘導体を製造する方法の開発が期待される。
発明の開示
本発明は、上記の事情に鑑み、溶解性と生理活性を共に向上したパクリタクセル等の誘導体を開発し、患者の負担を軽減し、且つ効果的な癌治療薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、パクリタクセルの誘導体を開発すべく鋭意検討した結果、パクリタクセルにスペーサーを介してエステル結合によりガラクトースまたはマンノースを結合したパクリタクセル誘導体が得られること、誘導体は水に対する溶解性および生理活性の向上が認められることを知見し、本発明を完成させたのである。また、上述のドセタクセルおよび10−デアセチル−バッカチンIIIについても、同様にしてエステル結合にてガラクトースまたはマンノースを結合したタキソイド誘導体を得る方法を確立した。
すなわち本発明は、パクリタクセル、ドセタクセルおよび10−デアセチル−バッカチンIIIのいずれかにスペーサーを介してガラクトースまたはマンノースを結合してなるタキソイド誘導体、その製造方法並びにその用途に関する。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明について説明する。
本発明のタキソイド誘導体の具体例を以下に示す。
下記の式で表されるガラクトシルオキシアセチル−7−パクリタクセル(以下、7−GAG−PTと略す。)、
下記の式で表されるマンノシルオキシアセチル−7−パクリタクセル。(以下、7−MAG−PTと略す。)、
下記の式で表されるガラクトシルオキシアセチル−10−パクリタクセル(以下、7−GAG−PTと略す。)、
下記の式で表されるマンノシルオキシアセチル−10−パクリタクセル(以下、10−MAG−PTと略す。)、
下記の式で表されるガラクトシルオキシアセチル−7−ドセタクセル(以下、7−GAG−DTと略す。)、
下記の式で表されるマンノシルオキシアセチル−7−ドセタクセル(以下、7−MAG−DTと略す。)、
下記の式で表されるガラクトシルオキシアセチル−10−ドセタクセル(以下、10−GAG−DTと略す。)、
下記の式で表されるマンノシルオキシアセチル−10−ドセタクセル(以下、10−MAG−DTと略す。)、
下記の式で表されるガラクトシルオキシアセチル−7−バッカチンIII(以下、7−GAG,10−デアセチル−バッカチンIIIと略す。)、
下記の式で表されるマンノシルオキシアセチル−7−バッカチンIII(以下、7−MAG,10−デアセチル−バッカチンIIIと略す。)、
下記の式で表されるガラクトシルオキシアセチル−10−バッカチンIII(以下、10−GAG−バッカチンIIIと略す。)、
下記の式で表されるマンノシルオキシアセチル−10−バッカチンIII(以下、10−MAG−バッカチンIIIと略す。)、
本発明のタキソイド誘導体は、上記したように、パクリタクセル、ドセタクセルおよび10−デアセチル−バッカチンIIIのいずれかにスペーサーを介してガラクトースまたはマンノースを結合してなるものである。
パクリタクセルは、Kingston,D.G.I.:Pharmacol.Ther.,52,1(1992)に記載された方法により、北米産イチイ(Taxus brevifolia)の樹皮から単離することにより得られる他、化学合成されたもの(R.A.Holton:Europian Patent−A 400971,1990)なども用いられる。また、ドセタクセルは、Green,A.E.et al.:J.Org.Chem.,59,1238(1994)に記載されている方法により、10−デアセチル−バッカチンIIIから誘導される。10−デアセチル−バッカチンIIIは、前記したように、北米産イチイから抽出される天然物である。
パクリタクセル、ドセタクセルおよび10−デアセチル−バッカチンIIIのいずれかにスペーサーを介してガラクトースまたはマンノースを結合する反応は、テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドまたはテトラベンジル酢酸オキシマンノシドを用いて行なわれる。このテトラベンジル酢酸オキシガラクトシドまたはテトラベンジル酢酸オキシマンノシドは、それぞれガラクトースまたはマンノースを出発物質として常法により得られるテトラベンジルガラクトースまたはテトラベンジルマンノースにスペーサーとしてエチルグリコレートなどのグリコレートを結合させてエステル化合物とした後、脱エチル化してカルボン酸化合物としたもので、下記の2つの式で表される。
次に、テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの製造方法の1例をに示す。
常法により得られたテトラベンジルガラクトース(1)にエチルグリコレートをp−トルエンスルホン酸と共にベンゼン中で0〜150℃、好ましくは110℃にて0.5〜50時間、好ましくは8時間反応させてエチルグリコレートを1位に結合させ、エチルエステル化合物(2)を得る。この後、該化合物(2)をアルカリ(例えば6N NaOH)メタノール−ジオキサン溶液中で室温〜100℃にて0.5〜50時間、好ましくは3時間処理した後、塩酸(例えば1N HCl)酸性に移して脱エチル化することにより、カルボン酸化合物(3)を得る。この物質が、テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドである。
次に、テトラベンジル酢酸オキシマンノシドの製造方法の1例を以下に示す。
常法により得られたテトラベンジルマンノース(4)にエチルグリコレートをp−トルエンスルホン酸と共にベンゼン中で0〜150℃、好ましくは110℃にて0.5〜50時間、好ましくは8時間反応させてエチルグリコレートを1位に結合させ、エチルエステル化合物(5)を得る。この後、該化合物(5)をアルカリ(例えば6N NaOH)メタノール−ジオキサン溶液中で室温〜100℃にて0.5〜50時間、好ましくは3時間処理した後、塩酸(例えば1N HCl)酸性に移して脱エチル化することにより、カルボン酸化合物(6)を得る。この物質が、テトラベンジル酢酸オキシマンノシドである。
本発明では、糖供与体のスペーサーとしてエチルグリコレートなどのグリコレートを用いているが、この物質のアルキル鎖長を変えることでスペーサーの長さを容易に調節することができる。例えば、3−ヒドロキシ酪酸等をスペーサーとして用いることも可能である。
本発明のタキソイド誘導体は、上述のパクリタクセル、ドセタクセルおよび10−デアセチル−バッカチンIIIのいずれかとテトラベンジル酢酸オキシガラクトシドまたはテトラベンジル酢酸オキシマンノシドを反応させて製造することができる。タキソイド誘導体の製造法の具体例としては、下記の反応工程(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)に示した方法がある。
反応工程(I)
反応工程(II)
反応工程(III)
反応工程(IV)
反応工程(V)
反応工程(I)に示した方法は、10−デアセチル−バッカチンIII(7)とテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)を反応させた後、脱ベンジル化するもので、この方法により前記の式で表される7−GAG−バッカチンIII(9)が得られる。
すなわち、10−デアセチル−バッカチンIII(7)とテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)を、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等の塩基、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等の縮合剤、塩化メチレン等の溶剤をアルゴン下、室温で0.5〜100時間、好ましくは3時間反応させ、配糖化した化合物(8)を得る。
次に、この化合物(8)をパラジウムブラック等の触媒、酢酸等の酸と共に水素下、室温で激しく撹拌しながら0.5〜100時間、好ましくは15時間反応し、脱ベンジル化を行なって、7−GAG,10−デアセチル−バッカチンIII(9)を得る。
なお、テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの代わりにテトラベンジル酢酸オキシマンノシドを用いた場合も同様の反応によって、前記式で表される7−MAG,10−デアセチル−バッカチンIIIを得ることができる。
また、反応工程(II)に示した方法は、ドセタクセルの2’位または2’位と7位をクロロトリエチルシリル基を用いて保護した後にテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)と反応させ、その後、脱ベンジル化および脱トリエチルシリル化するもので、この方法により前記の式で表される7−GAG−DT(15)または10−GAG−DT(16)が得られる。
すなわち、ドセタクセル(10)とクロロトリエチルシラン(TESC1)等の保護剤、イミダゾール等の塩基、ジメチルホルムアミド(DMF)等の溶剤をアルゴン下、室温で0.5〜50時間、好ましくは3時間反応してドセタクセルの2’位または2’位と7位をトリエチルシリル基で保護し、化合物(11)または化合物(12)を得る。
次に、得られた化合物(11)または化合物(12)とテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)、DMAP等の塩基、DCC等の縮合剤、塩化メチレン等の溶剤をアルゴン下、室温で0.5〜100時間、好ましくは3時間反応し、配糖化した化合物(13)または化合物(14)を得る。
その後、化合物(13)または化合物(14)を、パラジウムブラック等の触媒、酢酸等の酸と共に水素下、室温で激しく撹拌しながら0.5〜100時間、好ましくは15時間反応させ、さらにテトラヒドロフラン(THE)等の溶剤と水を加え、室温で0.5〜50時間、好ましくは15時間反応させて目的とする化合物(15)または化合物(16)を得る。この化合物(15)が前記式で表される7−GAG−DTであり、化合物(16)が前記式で表される10−GAG−DTである。
なお、テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの代わりにテトラベンジル酢酸オキシマンノシドを用いた場合も同様の反応によって、前記式で表される7−MAG−DTおよび10−MAG−DTを得ることができる。
また、ドセタクセルの代わりに10−デアセチル−パクリタクセル(17)を用いた場合は、反応工程(III)に従い、2’位と7位を保護した化合物(18)とテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)を反応させて得られた化合物(19)を経て、前記式で表される10−GAG−PT(20)を得ることができる。同様に、テトラベンジル酢酸オキシマンノシドを用いた場合は、前記式で表される10−MAG−PTを得ることができる。
同様に、ドセタクセルの代わりにパクリタクセル(21)を用いた場合は、反応工程(IV)に従い、2’位を保護した化合物(22)とテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)を反応させて得られた化合物(23)を経て、前記式で表される7−GAG−PT(24)を得ることができる。同様に、テトラベンジル酢酸オキシマンノシドを用いた場合は、前記式で表される7−MAG−PTを得ることができる。
更に、ドセタクセルの代わりに10−デアセチル−バッカチンIII(7)を用いた場合は、反応工程(V)に従い、7位を保護した化合物(25)とテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)を反応させて得られた化合物(26)を経て、前記式で表される10−GAG−バッカチンIII(27)を得ることができる。同様に、テトラベンジル酢酸オキシマンノシドを用いた場合は、前記式で表される10−MAG−バッカチンIIIを得ることができる。
本発明のタキソイド誘導体は、ODSなどのシリカゲルを母体とする担体を用いた液体クロマトグラフィーを適用することにより、容易にアノマーを分離することができ、医薬品としても利用できる精製標品が得られる。
これらのタキソイド誘導体はいずれも水に対する溶解度が向上しており、パクリタクセルの溶解度が0.4μg/mlであるのに対し、例えば7−GAG−PTは67.8μg/ml(169倍)、7−MAG−PTは103.0μg/ml(257倍)、10−GAG−DT(α−アノマー)は481.7μg/ml(1204倍)、10−GAG−DT(β−アノマー)は301.4μg/ml(753倍)、10−MAG−DT(α−アノマー)は1038.6μg/ml(2596倍)である。また、これらのタキソイド誘導体は、アルコールに対する溶解性も改善されている。
これらのタキソイド誘導体をin vivoにおいてP388白血病細胞を移植したマウスに投与したところ、パクリタクセルと比較して10−MAG−DTではほぼ同等、10−GAG−DTでは1.2倍の延命効果があった。また、そのときのマウスの体重は、パクリタクセルを投与した場合、急激に体重が減少したが、これらのタキソイド誘導体では、全く体重の減少は見られなかったことより、安全性についても優れているという結果が得られた。このように、各タキソイド誘導体の生理活性はパクリタクセルと同等かそれ以上であり、また安全性についても優れていることから、本発明のタキソイド誘導体を抗癌剤として用いることが可能である。また、ガラクトースやマンノースは生体内、特に肝細胞と親和性があるため、肝臓癌の治療に有効である。
次に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらにより制限されるものではない。
製造例1
常法により得られたテトラベンジルガラクトース(1)10mmol、エチルグリコレート30mmol、p−トルエンスルホン酸1mmol、ベンゼン10mlを110℃で8時間反応させ、化合物(2)(C38H42O8、分子量626.74)を得た。
次いで、この化合物3mmolを6N NaOH 10ml、メタノール10ml、ジオキサン15mlと共に室温〜100℃で3時間反応させた後、1N HCl 80ml中に移して脱エチル化することにより、化合物(3)、すなわちカルボン酸化合物(C36H38O8、分子量598.69)を得た。
製造例2
常法により得られたテトラベンジルマンノース(4)10mmol、エチルグリコレート30mmol、p−トルエンスルホン酸1mmol、ベンゼン10mlを110℃で8時間反応させ、化合物(5)(C38H42O8、分子量626.74)を得た。
次いで、この化合物3mmolを6N NaOH 10ml、メタノール10ml、ジオキサン15mlと共に室温〜100℃で3時間反応させた後、1N HCl 80ml中に移して脱エチル化することにより、化合物(6)、すなわちカルボン酸化合物(C36H38O8、分子量598.69)を得た。
実施例1
10−デアセチル−バッカチンIII(7)0.3mmol、製造例1で得たテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)0.6mmol、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)1mmol、シシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)1mmolおよび塩化メチレン5mlをアルゴン下、室温で3時間反応し、7位に配糖化した化合物(8)(C65H72O17、分子量1125.27)を得た。
この化合物(8)0.2mmolをパラジウムブラック100mgおよび酢酸3mlと水素下、室温で激しく撹拌しながら15時間反応して脱ベンジル化を行ない、7−GAG,10−デアセチル−バッカチンIII(9)(C37H48O17、分子量764.78)を得た。この化合物は、反応工程(I)により製造される。
実施例2
テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの代わりに、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)を用いて、前記実施例1と同様にして10−デアセチル−バッカチンIIIと反応させて化合物(28)を得た後、ベンジル基を外して7−MAG,10−デアセチル−バッカチンIII(29)(C37H48O17、分子量764.78)を得た。この化合物は、下記の反応工程(VI)により製造される。
反応工程(VI)
実施例3
ドセタクセル(10)0.5mmolとクロロトリエチルシラン(TESC1)1mmol、イミダゾール1mmolおよびジメチルホルムアミド(DMF)5mlをアルゴン下、室温で3時間反応し、ドセタクセルの2’位または2’位と7位をトリエチルシリル基(TES)で保護し、化合物(11)および(12)を得た。
これらの化合物(11)および(12)0.3mmolと製造例1で得たテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)0.6mmol、DMAP 1mmol、DCC 1mmolおよび塩化メチレン5mlをアルゴン下、室温で3時間反応し、配糖化した化合物(13)および(14)を得た。
得られた化合物(13)および(14)0.2mmol、パラジウムブラック100mgおよび酢酸3mlを水素下、室温で激しく撹拌しながら15時間反応した。さらに、テトラヒドロフラン(THE)1mlと水1mlを加え、室温で15時間反応して7−GAG−DT(15)(C51H65NO21、分子量1028.07)と10−GAG−DT(16)(C51H65NO21、分子量1028.07)を得た。
次に、シリカゲル(商品名:ODS、ワイエムシィ社製)を充填したカラム(φ20mm×250mm)を用い、メタノールを移動相として7−GAG−DTおよび10−GAG−DTをそれぞれアノマー毎に精製した。この化合物は、反応工程(II)により製造される。
実施例4
テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの代わりに、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)を用いて、前記実施例3と同様にして配糖体を得ることができる。
すなわち、ドセタクセルの2’または2’位と7位をTBSで保護した化合物(11)と(12)を得た後、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)と反応させて化合物(30)および(31)を得た。その後、これらの化合物(30)および(31)からベンジル基とTBSを外して7−MAG−DT(32)(C51H65NO21、分子量1028.07)および10−MAG−DT(33)(C51H65NO21、分子量1028.07)を得た。
次に、カラムにて7−MAG−DTおよび10−MAG−DTをそれぞれ精製した。この化合物は、下記の反応工程(VII)により製造される。
反応工程(VII)
実施例5
ドセタクセルの代わりに10−デアセチル−パクリタクセル(17)を用いて、前記実施例3と同様にして10−デアセチル−パクリタクセルの2’位と7位をTBS基で保護した化合物(18)を得た後、製造例1で得たテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)と反応させて化合物(19)を得た。その後、この化合物(19)からベンジル基とTBS基を外して10−GAG−PT(20)(C53H61NO20、分子量1032.06)を得た。この化合物は、反応工程(III)により製造される。
実施例6
テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの代わりに、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)を用いて、前記実施例5と同様にして配糖体を得ることができる。
すなわち、10−デアセチル−パクリタクセルの2’位と7位をTBS基で保護した化合物(18)を得た後、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)と反応させて化合物(34)を得た。その後、この化合物(34)からベンジル基とTBS基を外して10−MAG−PT(35)(C53H61NO20、分子量1032.06)を得た。この化合物は、下記の反応工程(VIII)により製造される。
反応工程(VIII)
実施例7
ドセタクセルの代わりにパクリタクセル(21)を用いて、前記実施例3と同様にしてパクリタクセルの2’位をTBS基で保護した化合物(22)を得た後、製造例1で得たテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)と反応させて化合物(23)を得た。その後、この化合物(23)からベンジル基とTBS基を外して7−GAG−PT(24)(C55H63NO21、分子量1074.10)を得た。この化合物は、反応工程(IV)により製造される。
実施例8
テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの代わりに、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)を用いて、前記実施例7と同様にして配糖体を得ることができる。
すなわち、パクリタクセルの2’位をTBS基で保護した化合物(22)を得た後、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)と反応させて化合物(36)を得た。その後、この化合物(36)からベンジル基とTES基を外して7−MAG−PT(37)(C55H63NO21、分子量1074.10)を得た。この化合物は、下記の反応工程(IX)により製造される。
反応工程(IX)
実施例9
ドセタクセルの代わりに、10−デアセチル−バッカチンIII(7)を用い、前記実施例3と同様にして10−デアセチル−バッカチンIIIの7位をTBS基で保護した化合物(25)を得た後、製造例1で得たテトラベンジル酢酸オキシガラクトシド(3)と反応させて化合物(26)を得た。その後、この化合物(26)からベンジル基とTBS基を外して10−GAG−バッカチンIII(27)(C37H48NO17、分子量764.78)を得た。この化合物は、反応工程(V)により製造される。
実施例10
テトラベンジル酢酸オキシガラクトシドの代わりに、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)を用いて、前記実施例9と同様にして配糖体を得ることができる。
すなわち、10−デアセチル−バッカチンIIIの7位をTES基で保護した化合物(25)を得た後、製造例2で得たテトラベンジル酢酸オキシマンノシド(6)と反応させて化合物(38)を得た。その後、この化合物(38)からベンジル基とTBS基を外して10−MAG−バッカチンIII(39)(C37H48NO17、分子量764.78)を得た。この化合物は、下記の反応工程(X)により製造される。
反応工程(X)
実施例11
パクリタクセル、7−GAG−PT、7−MAG−PT、10−GAG−DT(α−アノマー)、10−GAG−DT(β−アノマー)、10−MAG−DT(α−アノマー)をそれぞれ10mg秤取し、水5mlを加えて18時間撹拌した。撹拌終了後、上清をメンブレンフィルター(0.45μm)にて濾過し、濾液をHPLCにて分析した。その結果、各化合物の水に対する溶解度は第1表に示す通りであった。なお、HPLCの分析条件は以下の通りである。
カラム:Metachem製Taxil 5μ(4.6×250mm)
溶 媒:MeOH/H2O(80/20)
流 速:0.5ml/min
検出器:フォトダイオードアレイ検出器(230nm)
注入量:20μl
表から明らかなように、パクリタクセルと比較して、タキソイド誘導体の溶解度は飛躍的に向上している。また、水溶液中でも分解は受けず、安定であった。
実施例12
パクリタクセル、10−GAG−DT(α−アノマー)、10−GAG−DT(β−アノマー)、10−MAG−DT(α−アノマー)についてP388白血病細胞を移植したマウスを用いて、抗腫瘍試験を行なった。
マウスは、7週齢のCDFTマウス(雄性)を用いた。P388白血病細胞は、DBA/2マウス腹腔内で継代したものを、マウスあたり106個腹腔内に注入した。サンプルは、パクリタクセルの場合、エタノール:クレモフォア=1:1の溶液に6mg/mlになるように溶解した後、生理食塩液で3倍希釈したものを1回あたりマウス10gにつき0.1mlを腹腔内投与した。タキソイド誘導体は、エタノール:クレモフォア=1:1の溶液に60mg/mlになるように溶解した後、生理食塩液で30倍希釈したものを1回あたりマウス10gにつき0.1mlを腹腔内投与した。
試験は、P388白血病細胞を腹腔内注入した翌日より、サンプルを5日間連続で腹腔内投与し、その生存日数と体重変化について観察した。
生存日数の結果を第2表に、体重変化の結果を図1に示す。
表より、コントロール群では生存中央値が7日に対して、パクリタクセル群では10日、10−MAG−DT(α−アノマー)群では9日、10−GAG−DT(α−アノマー)群では12日、10−GAG−DT(β−アノマー)群では12日であった。このことより、これらタキソイド誘導体は、パクリタクセルとほぼ同等かそれ以上の抗腫瘍活性があることが分かった。特に、10−GAG−DTは優れた抗腫瘍活性を有していた。
また、図より明らかなように、パクリタクセル群では薬剤を投与後、急激に体重が減少しているが、これらタキソイド誘導体ではほとんど体重の増減は見られず、安全性の面においても優れていることが示された。
産業上の利用可能性
本発明により、水に対する溶解度が向上し、かつ生理活性も改善されたタキソイド誘導体と、その製造方法が提供される。このタキソイド誘導体は、患者の負担を軽減し、かつ効果的な癌治療薬としての利用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
図1は、P388白血病細胞移植マウスの体重に及ぼすタキソイド誘導体の影響を示すグラフである。
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