JP4133047B2 - 補正マスクパターン検証装置および補正マスクパターン検証方法 - Google Patents

補正マスクパターン検証装置および補正マスクパターン検証方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路製造工程に用いられる露光用マスクの設計マスクパターンデータに所定の形状補正を施して得られる補正マスクパターンデータに対して、適切に補正が行われたか否かを検証する補正マスクパターン検証装置および補正マスクパターン検証方法に関し、特に、露光の際の光近接効果に対して補正を施した露光用マスクに、所望のパターンが適切に発生されているか否かを検証するための補正マスクパターン検証装置および補正マスクパターン検証方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の製造工程においては、設計データから作成されたレイアウトパターンをフォトマスク(露光用マスク)に形成し、マスクパターンをウェハ上に投影露光することによって、レイアウトパターンをウェハ上に作製するフォトリソグラフィー工程が複数回行われる。このようなフォトリソグラフィー工程に用いられるフォトマスクは、一般に、石英基板上に遮光部が形成された構造を有しており、遮光部と光透過部とによってマスクパターンが構成されている。
【0003】
近年では、半導体集積回路の微細化に伴って、レイアウトパターンも微細化しており、フォトマスクに形成されるマスクパターンおよびウェハ上に投影露光されるパターンも微細化されている。ウェハ上に投影露光されるパターンが微細化すると、光の回折現象による干渉効果が顕著に現れ、本来の設計データと大きく異なるパターンが、ウェハに転写されてしまう。このように本来の設計データと大きく異なるパターンがウェハ上に形成されると、最終的に形成される半導体集積回路の歩留まり低下、動作の不具合などの原因となる。
【0004】
図18および図19は、それぞれ、光の干渉効果の影響例を示す模式図である。図18は、原マスクパターン(補正前の設計マスクパターン)51におけるパターンの角部を示す。また、図19は、図18に示すようなマスクパターンが設けられたフォトマスクを用いて投影露光されたパターン52の角部を示す。図19に示すように、パターンの角部で光の干渉効果によりパターンが丸まり、パターン欠け52aが生じている。
【0005】
このような光の干渉効果による投影露光後のパターンの変形を低減するために、OPC(Optical Proximity effect Correction)と称される技術が開発されている。このOPCでは、光の回折現象による干渉効果の影響を光学的なシミュレーション、もしくは実際に投影露光されたテストパターンなどから評価し、その評価結果に基づいて、フォトマスクパターンを設計データに対して補正することによって、投影露光により形成されるパターンをより設計データに忠実に再現することができる。
【0006】
図20および図21は、それぞれ、OPC処理の例を示す模式図である。図20に示す補正マスクパターン53は、図18に示す原マスクパターン51に対して角部に突出部53aが設けられている。また、図21は、図20に示すような補正マスクパターンが設けられたフォトマスクを用いて投影露光されたパターン54の角部を示す。図21では、フォトマスク53に突出部53aが設けられていることによって、その部分がパターン欠け54aとなり、図19に比べてパターンの角部での後退量が減少して、より設計データが忠実に再現されてていることが分かる。
【0007】
ところで、図20に示すようなマスクパターンの補正を実際の半導体集積回路の製造工程に適用する場合には、光学的なシミュレーションに基づいて補正量を決定するシミュレーションベースによる方法と、一定の規則に基づいて特定のパターン毎に決まった補正を行うルールベースによる方法とがある。一般に、ルールベースによる方法は、シミュレーションベースによる方法に比べて、補正の効果は限定されるが、処理に必要とされる時間が少ない等の特徴があり、一般には、必要とされる精度に応じて両者が使い分けられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなマスクパターンの補正は、半導体集積回路のマスクパターン全体に対して行われるが、実際にマスクパターンを補正する際には、補正しようとするパターンが数μm〜数百μm程度の領域に分割され、各分割領域に対して補正が行われる。これは、光の波長に対して充分に大きな領域を考慮する必要があるために、ある程度の大きさが必要となる一方、電子計算機の処理能力等によって一度に取り扱うことができるデータ量が制限されるためである。
【0009】
このような分割領域の境界部では、境界のどちらの領域に属するかによって補正パターンが変化することがあり、正常なパターン補正が行われないことがある。また、境界の設定の仕方によっては、補正しようとするパターンの周辺でパターンが異なっているように補正してしまい、正常なパターン補正が行われないこともある。さらに、補正プログラムもしくは電子計算機の不正な処理により、本来意図していないようなパターン補正をおこなっているおそれもある。
【0010】
このように正常な補正パターンとは異なるパターン補正が行われると、所望のマスクパターンが形成されず、マスク製造工程で擬似的な欠陥が発生するなど、様々な不具合の原因となるため、半導体集積回路の不具合、歩留まり低下によるコストアップなどの原因となる。
【0011】
このような不適切な補正マスクパターンが形成されることを防ぐために、補正後のマスクパターンを検証するための様々な検証方法が提案されている。例えば、特開平11−174659号公報には、所定の最大補正量だけ原マスクパターンを拡大処理または縮小処理したパターンに、補正後のマスクパターンが内包されるか否かを判定することによって、適切な補正が行われているか否かを検証する方法が開示されている。
【0012】
図22は、特開平11−174659号公報に開示されている補正マスクパターン検証方法を示すブロック図である。
【0013】
この補正マスクパターン検証方法では、まず、原マスクパターンデータ(設計マスクパターンデータ)11と補正マスクパターンデータ(補正後のマスクパターンデータ)12を用意して、原マスクパターンデータ11によって規定されるパターン形状に対して縮小図形演算処理13および拡大図形演算処理14を施す。次に、補正マスクパターンデータ12によって規定されるパターン形状と縮小図形演算処理13を施した縮小パターンとに対して差分図形演算処理15を施し、この差分図形演算結果にパターンデータが含まれているか否かを判定する判定処理17を行う。同様に、補正マスクパターンデータ12によって規定されるパターン形状と拡大図形演算処理14を施した拡大パターンとに対して差分図形演算処理16を施し、この差分図形演算結果にパターンデータが含まれているか否かを判定する判定処理18を行う。そして、いずれの判定処理17および18においてもパターンデータが含まれていないと判定された場合に、補正後のマスクパターンは正常な補正が行われていると判定する。
【0014】
例えば、図22に示す原マスクパターンデータ11が図23に示すようなL字状のパターン11aを表しているとすると、図形拡大演算処理を施した拡大パターンは図24に示すように、原マスクパターンに対して長さ方向に各辺を一様に拡大したパターン14aとなる。
【0015】
しかしながら、特開平11−174659号公報に開示されている補正マスクパターン検証方法では、原マスクパターン対して、縮小演算処理もしくは拡大演算処理を施して生成されるパターン領域内に含まれるようなエラーパターンは、検出することができない。
【0016】
例えば、補正を行うときに、誤って図25および図26に示すような補正マスクパターン55および56が形成された場合に、補正の誤りが検出されない。図25に示す補正マスクパターン55では、原マスクパターンの角部に補正パターンを形成する際に、原マスクパターンの一辺に沿って不要なパターン55aが付加されている。また、図26に示す補正マスクパターン56では、原マスクパターンの角部の2辺に形成されるべき補正パターンの1辺が欠落してパターン欠け56aが生じている。このような不要なパターン55aおよびパターン欠け56aが生じても、そのサイズは本来形成されるべき補正パターンのサイズと同等であるため、特開平11−174659号公報に開示されている補正マスクパターン検証方法では、原マスクパターン対して、縮小演算処理もしくは拡大演算処理を施して生成されるパターン領域内に含まれ、エラーパターンとして検出することができない。
【0017】
さらに、補正マスクパターンを検証する方法として、例えば特開平11−184064号公報には、光学的シミュレーションにより原マスクパターンとOPC処理後のマスクパターンとを比較検証する方法が開示されている。しかしながら、光学的シミュレーションを用いる方法は、フーリエ変換等の計算工程を含み、計算時間が長くなって、半導体集積回路のコストアップの要因となる。
【0018】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、設計マスクパターンにOPC処理等の補正を行った補正マスクパターンに対して、適切な補正が行われているか否かを高速、かつ、低コストで検証するための補正マスクパターン検証装置および補正マスクパターン検証方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の補正マスクパターン検証装置は、半導体集積回路製造工程に用いられる露光用マスクの設計マスクパターンデータに所定の形状補正を施して得られる補正マスクパターンデータに対して、適切に補正が行われたか否かを検証する補正マスクパターン検証装置であって、該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状および該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状に対して所定の図形演算を施す図形演算手段と、該図形演算手段からの出力データで規定されるパターン形状に対して縮小処理および拡大処理を施す縮小−拡大図形演算手段と、該縮小−拡大図形演算手段からの出力データにパターンデータが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、該図形演算手段からの出力データで規定されるパターン形状の面積を算出して、算出された面積値を所定の面積と比較し、所定範囲外の面積を有するパターンデータを出力する面積比較演算手段と、該面積比較演算手段からの出力データにパターンデータが含まれるか否かを判定する第2判定手段と、該第1判定手段の判定結果および該第2判定手段の判定結果が共にパターンデータが含まれていないことを判定する第3判定手段とを備え、そのことにより上記目的が達成される。
【0020】
前記図形演算手段は、二つのパターン形状の差分図形演算処理を行うものであってもよい。また、前記図形演算手段は、二つのパターン形状の排他的論理和図形演算処理を行うものであってもよい。
【0021】
本発明の補正マスクパターン検証方法は、半導体集積回路製造工程に用いられる露光用マスクの設計マスクパターンデータに所定の形状補正を施して得られる補正マスクパターンデータに対して、適切に補正が行われたか否かを検証する補正マスクパターン検証方法であって、該補正マスクパターンの全ての領域、または該補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状から該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状を図形差分演算する第1ステップと、該第1ステップで得られた図形差分演算結果パターンを長さ方向に所定の値だけ図形縮小処理する第2ステップと、該第2ステップで得られた縮小パターンを長さ方向に該所定の値だけ図形拡大処理する第3ステップとを含む第1差分パターン生成処理と、該第1差分パターン生成処理で得られた処理結果にパターンが含まれているか否かを判定して、パターンが含まれている場合にはそのパターンの面積を算出し、算出された面積値が所定の範囲内の面積であるか否かを判定する第1判定処理と、該補正マスクパターンの全ての領域、または該補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状から該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状を図形差分演算する第4ステップと、該第4ステップで得られた図形差分演算結果パターンを長さ方向に所定の値だけ図形縮小処理する第5ステップと、該第2ステップで得られた縮小パターンを長さ方向に該所定の値だけ図形拡大処理する第6ステップとを含む第2差分パターン生成処理と、該第2差分パターン生成処理で得られた処理結果にパターンが含まれているか否かを判定して、パターンが含まれている場合にはそのパターンの面積を算出し、算出された面積値が所定の範囲内の面積であるか否かを判定する第2判定処理と、該第1判定処理の判定結果と該第2判定処理の判定結果が共に算出面積値が所定の範囲内である場合に、該補正マスクパターンは適切に補正が行われていると判定する第3判定処理とを含み、そのことにより上記目的が達成される。
【0022】
好ましくは、前記補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、補正マスクパターンの検証を行う場合に、前記第2ステップおよび前記第5ステップにおける図形縮小処理の所定値、前記第3ステップおよび前記第6ステップにおける図形拡大処理の所定値、並びに前記第1判定処理および前記第2判定処理における判定基準は各々可変であり、該補正マスクパターンを複数の領域に分割した全てのパターン領域に対して該補正マスクパターンの検証を行う。
【0023】
本発明の補正マスクパターン検証方法は、半導体集積回路製造工程に用いられる露光用マスクの設計マスクパターンデータに所定の形状補正を施して得られる補正マスクパターンデータに対して、適切に補正が行われたか否かを検証する補正マスクパターン検証方法であって、該補正マスクパターンの全ての領域、または該補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状から該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状を図形排他的論理和演算する第7ステップと、該第7ステップで得られた図形排他的差分演算結果パターンを長さ方向に所定の値だけ図形縮小処理する第8ステップと、該第8ステップで得られた縮小パターンを長さ方向に該所定の値だけ図形拡大処理する第9ステップとを含む第3差分パターン生成処理と、該第3差分パターン生成処理で得られた処理結果にパターンが含まれているか否かを判定して、パターンが含まれている場合にはそのパターンの面積を算出し、算出された面積値が所定の範囲内の面積であるか否かを判定する第4判定処理とを含み、そのことにより上記目的が達成される。
【0024】
好ましくは、前記補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、補正マスクパターンの検証を行う場合に、前記第8ステップにおける図形縮小処理の所定値、前記第9ステップにおける図形拡大処理の所定値、および前記第4判定処理における判定基準は各々可変であり、該補正マスクパターンを複数の領域に分割した全てのパターン領域に対して該補正マスクパターンの検証を行う。
【0025】
好ましくは、評価用設計マスクパターンデータに対して光学的なモデル計算により評価用補正マスクパターンを生成し、該評価用補正マスクパターンに対して、ある初期値からマスクパターンの最小形状を規定する単位長分を減算する毎に、検証結果が不適切であると判定されるまで補正マスクパターンの検証を実施し、適切であると判定された最小値のマスクパターンから、前記図形縮小処理の所定値および前記図形拡大処理の所定値を求める。
【0026】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0027】
本発明においては、光近接効果補正(OPC処理)等の補正処理を行った補正後のマスクパターンデータと、補正前の原マスクパターンデータ(設計マスクパターンデータ)から、差分図形パターンまたは排他的論理和図形パターンを求めて、この差分図形パターンまたは排他的論理和図形パターンに対して、所定の縮小−拡大図形演算処理、および面積比較処理を行う。
【0028】
補正マスクパターンが所望のサイズである場合には、差分図形パターンまたは排他的論理和図形パターンに対して所定の縮小−拡大図形演算処理を行ったときにパターンが残らないため、適切な補正が行われているか否かを判定することができる。また、補正マスクパターンが所望のサイズよりも大きい場合には、差分図形パターンまたは排他的論理和図形パターンに対して所定の縮小−拡大図形演算処理を行ったときにパターンが残るため、不適切な補正を検出することができる。
【0029】
また、差分図形パターンまたは排他的論理和図形パターンに対して、面積が所定の範囲内であるか否かを判定することによって、補正マスクパターンが所定の面積範囲外である場合には、不適切な補正として検出することができる。
【0030】
本発明によれば、補正後のマスクパターンが、原マスクパターンに対して所望の補正が施されたものであり、正常なLSI動作を保証するものであることを検証することが可能となるため、半導体集積回路の歩留まりを向上すると共に、半導体集積回路のコストアップを抑制することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態である補正マスクパターン検証装置100の構成を示すブロック図である。
【0033】
この補正マスクパターン検証装置100は、差分図形演算手段3、縮小−拡大図形演算手段4、面積比較演算手段5、判定手段6〜8を備えている。
【0034】
差分図形演算手段3には、原マスクパターンデータ(設計マスクパターンデータ)1および補正マスクパターンデータ(補正後のマスクパターンデータ)2が入力され、両マスクパターンデータ1および2で規定されるパターン形状の差分データが求められる。求められた差分データは、縮小−拡大図形演算手段4および面積比較演算手段5に入力される。
【0035】
縮小−拡大図形演算手段4では、入力された差分データで規定されるパターン形状が長さ方向に所定量だけ縮小−拡大処理され、縮小−拡大処理後にパターンデータが残っているか否かが判定手段6によって判定される。判定結果は判定手段8に入力される。
【0036】
また、面積比較演算手段5では、入力された差分データで規定されるパターン形状の面積と所定の面積値とが比較処理され、所定の範囲外のパターンデータが含まれているか否かが判定手段7によって判定される。判定結果は判定手段8に入力される。
【0037】
判定手段8では、判定手段6および判定手段7による判定結果が正常であるか否かが判定されて、補正マスクパターンデータ2が正常なデータであるか否かが最終的に判定され、判定結果9として出力される。
【0038】
次に、各手段での処理を具体的なパターン例を示して説明する。図2〜図7は、それぞれ、各手段による具体的なパターン例を示す模式図である。
【0039】
この例では、原マスクパターンデータ1で規定されるパターン形状61は、図2に示すようなポリゴン(多角形状)であり、補正マスクパターンデータ2によって規定されるパターン形状62は、図3に示すように、原マスクパターンにOPC処理を施した補正マスクパターンになっている。図3に示す補正マスクパターン62は、角部が丸くなることを防止するために、角が凸形状になっている外側角部では凸形状のOPCパターン62aが設けられ、角が凹形状になっている内側角部では凹形状のOPCパターン62bが設けられている。
【0040】
差分図形演算手段3では、図形演算により、原マスクパターンデータ1から補正マスクパターンデータ2が引き算されると共に、補正マスクパターンデータ2から原マスクパターンデータ1が引き算される。ここで、図形演算による引き算とは、演算される元のパターンから演算するパターンと共通する図形領域を削除する処理を行うものとする。従って、図2に示す原マスクパターン61から図3に示す補正マスクパターン62を図形演算により引き算した結果は、図4に示すように、外側角部に設けられた凸形状の差分パターン62aとなる。また、補正マスクパターン62から原マスクパターン61を図形演算により引き算した結果は、図5に示すように、内側角部に設けられた凹形状の差分パターン62bとなる。
【0041】
また、縮小―拡大図形演算手段4では、差分図形演算手段3で求められた差分パターンデータで規定されるパターン形状(差分パターン)に対して、各辺が長さ方向に所定量だけ短くなるように縮小処理が行われ、縮小された差分パターンに対して、同じ大きさだけ、各辺が長さ方向に拡大される。ここで、差分パターンが、本来補正に適用されるべき大きさである場合には、差分パターンの大きさは縮小される所定量よりも小さくなるため、縮小処理後にはパターンは残らない。一方、例えば、図6(a)に示すように、差分パターンが、本来補正に適用されるべきパターンよりも大きい場合には、差分パターンの大きさは縮小される所定量よりも大きくなるため、この差分パターンを縮小処理すると、図6(b)に示すような縮小パターンが残り、その後の拡大処理によって図6(c)に示すような拡大パターンが残ることになる。
【0042】
判定手段6では、縮小−拡大図形演算手段4から出力されたデータにパターンが残っているか否かが判定され、補正が正しく行われたか否かが検証される。
【0043】
しかしながら、上記差分パターンに対する縮小−拡大処理による検証のみでは、補正パターンが所望のサイズよりも大きい場合には検証が可能であるが、補正パターンが所望のパターンより小さい場合には、縮小処理によってパターンが消えてしまうために、検証することができない。
【0044】
そこで、面積比較手段5では、差分図形演算手段3で求められた差分パターンデータで規定されるパターン形状(差分パターン)の面積が算出され、その面積と所定の面積値との大小関係が比較されて、面積が所定の範囲外である差分パターンデータが出力される。例えば、図7(a)〜図7(c)に示すように、差分パターンの面積Sを所定の面積S1およびS2と比較して、図7(a)に示すように面積SがS1<S<S2の範囲内であればその差分パターンデータは出力されず、図7(b)に示すように面積Sが面積S1よりも小さい場合、および図7(c)に示すように面積Sが面積S2よりも大きい場合にはその差分パターンデータが出力される。
【0045】
判定手段7では、面積比較手段5から出力されたデータにパターンが含まれているか否かが判定され、補正が正しく行われたか否かが検証される。従って、各差分パターンが所定の面積範囲内にある場合には正常と判定され、縮小―拡大処理では検証が不可能な、所望のパターンより小さい補正パターン等も検証することが可能となる。
【0046】
以上のように、判定手段6および判定手段7でそれぞれ判定が行われた後、判定手段8によって、両者の判定結果が共に正常な補正パターンであると判定された場合に、最終的に正常な補正パターンであると判定される。
【0047】
次に、このように構成された本実施形態の補正マスクパターン検証装置100を用いた補正マスクパターンデータ検証方法について、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0048】
まず、ステップ1では、補正マスクパターンから原マスクパターンの図形差分演算を行い、求めた差分パターンをΔAとする。
【0049】
次に、ステップ2では、差分パターンΔAに対して長さ方向にRaだけ図形縮小処理を行い、処理結果をパターンΔA1とする。次に、ステップ3ではパターンΔA1に対して長さ方向にRaだけ図形拡大処理を行い、処理結果をパターンΔA2とする。このステップ2およびステップ3の縮小・拡大処理に用いられる値Raは、正常な補正が行われた場合に期待される、差分の長さの最大値である。
【0050】
次に、ステップ4では、ステップ3で求めたパターンΔA2にパターンが含まれているか否かを判定する。ΔA2にパターンが含まれている場合(ΔA2≠0)には、期待される範囲外の不適切な補正が行われており、エラーと判定され、必要に応じてステップ11で修正される。また、ΔA2=0の場合には、ステップ5に進む。
【0051】
次に、ステップ5では、差分パターンΔAに対して所定の面積値との大小比較を行い、所定の範囲内(Samin<ΔA<Samax)であれば、ステップ6に進む。このステップ5の面積比較処理に用いられる値SaminおよびSamaxは、正常な補正が行われた場合に期待される、差分の面積の最小値および最大値である。
【0052】
次にステップ6では、原マスクパターンから補正マスクパターンの差分演算を行い、求めた差分パターンΔBに対して、ステップ7〜ステップ10において、ステップ1〜ステップ5と同様の処理を行う。
【0053】
ステップ7では差分パターンΔBに対して長さ方向にRbだけ図形縮小処理を行い、処理結果をパターンΔB1とする。次に、ステップ8ではパターンΔB1に対して長さ方向にRbだけ拡大処理を行い、処理結果をパターンΔB2とする。
【0054】
次に、ステップ9では、ステップ8で求めたΔB2にパターンが含まれているか否かを判定する。ΔB2にパターンが含まれている場合(ΔB2≠0)には、期待される範囲外の不適切な補正が行われており、エラーと判定され、必要に応じてステップ11で修正される。また、ΔB2=0の場合には、ステップ10に進む。
【0055】
次に、ステップ10では、差分パターンΔBに対して所定の面積値との大小比較を行い、所定の範囲内(Sbmin<ΔA<Sbmax)であれば、補正が正常に行われていると判定される。
【0056】
なお、以上の説明では、原マスクパターンで規定されるパターン形状および補正マスクパターンで規定されるパターン形状に対して図形演算による引き算を行って差分パターンを求めたが、図形演算による排他的論理和により求めた差分パターンを用いても、同様な検証を行うことが可能である。ここで、図形演算による排他的論理和とは、二つの図形パターンの不一致点を抽出する処理を行うものとする。但し、この場合には、差分パターンに対する縮小―拡大演算処理において、存在する可能性のあるパターンの最大値を用いる。また、面積比較処理においては、存在する可能性のあるパターンサイズの最小値および最大値を用いる。
【0057】
また、論理集積回路などでは、一般に、集積回路の全パターンに対して、一定のルールに従ってパターン補正量が決定されるが、メモリ集積回路内のメモリセル部のように、マスクパターンが規則的に配置される領域を含むような場合には、メモリセル部ではパターンの規則性に最適化した特別な補正を行い、それ以外の回路部分では別の補正を行うことが多い。
【0058】
このように、ルールベースにより補正量が決定される場合には、それぞれの領域に対して、図7に示すステップ2、ステップ3、ステップ6およびステップ7の縮小―拡大処理における所定の値RaおよびRb、並びにステップ5およびステップ10の面積比較処理における所定の値Samin、Samax、SbminおよびSbmaxをそれぞれ設定することにより、より正確な検証を行うことが可能である。また、二つ以上の異なる補正規則を有する集積回路では、それぞれの領域に応じて適切な値を設定することができる。
【0059】
このように一つの集積回路に対して複数の補正規則が適用される場合の処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
【0060】
まず、ステップ21では、特定の補正規則が規定された領域1を選択して、これをP1とする。通常、一つのマスクパターン上に、異なる補正規則が適用される領域が複数存在する場合には、それぞれの領域を覆うパターンが存在しており、これらのパターンと図形パターンとの和演算処理を行うことによって、領域を選択することが可能である。
【0061】
次に、ステップ22では、選択された領域P1に対して、図8のステップ1〜ステップ10と同様の処理を行う。但し、この場合には、Ra、Samin、Samax、Rb、SbminおよびSbmaxは、それぞれ、領域P1で正常な補正が行われた場合に期待される値である。エラーと判定された場合には、ステップ23に進んで処理を終了し、正常と判定された場合にはステップ24に進む。
【0062】
次に、ステップ24およびステップ25では、領域2に対してステップ21およびステップ22と同様の処理を行う。以降、同様にして、任意の領域nに対して補正マスクパターンの検証を行うことができる。
【0063】
さらに、シミュレーションベースにより光近接効果補正を行う場合には、その補正量は補正パターンの光学的なシミュレーションにより決定されるため、パターン毎に縮小―拡大処理に用いられる値RaおよびRbは異なる。しかしながら、このような場合でも、原マスクパターンの設計ルールが規定されたデザインルール上の最小パターンなどから、補正の最大量を決定することは可能である。
【0064】
例えば、図10(a)に示すデザインルール上で許される最小線幅パターン71、図10(b)に示すデザインルール上で許される最小スペースパターン72、メモリセルなどの特徴的なパターン等を評価用原マスクパターン(テストパターン)として作成する。このような評価用原マスクパターンに対して、それぞれ、シミュレーションベースによる光近接効果補正OPCを行って評価用補正マスクパターンを作成する。例えば、図10(a)に示す評価用原マスクパターン71からは、図11(a)に示すようにOPCパターン73aが設けられた評価用補正マスクパターン73が作成され、図10(b)に示す評価用原マスクパターン72からは、図11(b)に示すようにOPCパターン74aが設けられた評価用補正マスクパターン74が作成される。
【0065】
シミュレーションベースによる補正方法では、光学的なモデル計算により補正量を決定して補正を行うため、デザインルール上で許される最小パターンに施される補正が、最大補正量となる。図11(a)および図11(b)では、この最大補正量を最大変位幅Ramodと表している。
【0066】
この最大変位幅Ramodを求める処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0067】
まず、ステップ31でRaを光学的に考えられる変位量より、十分に大きな値を、最大値(初期値)として設定し、ステップ32で、図8のステップ1〜ステップ10と同様の処理を行う。この際、決定しようとしている変数Ra以外の値は、各ステップでエラーとならないような値を設定しておく。例えば、Rb=10μm、Samin=Sbmin=0μm、Samax=Sbmax=10μm。このようにしてステップ4でエラーと判定された場合には、ステップ33に進んで処理を終了し、正常と判定された場合にはステップ34に進む。
【0068】
次に、ステップ34では、最大値から所定の値ΔRaを引いた値をRaと設定し、ステップ35で図8のステップ1〜ステップ10と同様の処理を行う。以降、同様にして、RaをΔRaずつ減少させながら、順次検証処理を行い、エラーの有無を確認する。
【0069】
例えば、原マスクパターンの設計グリッド(マスクパターンの最小形状を規定する仮想的な座標)の最小単位が0.01μmであり、図11に示すRamod=0.16である場合、縮小−拡大処理において辺の長さを変更する際の所定量であるRaを、光学的に十分大きいと考えられる値、例えばRa=0.30からΔRa=0.01ずつ減少させていくと、Ra=0.16までは縮小−拡大処理により差分パターンが消えるが、Ra=0.15以下では差分パターンが残り、エラーとして検出される。
【0070】
従って、シミュレーションベースによる光近接効果補正においても、補正量を決定することが可能である。ここでは、縮小−拡大処理に用いられるRaを決定する方法について説明したが、他の値(Rb、Samin、Sbmin、Samax、Sbmax)についても同様にして決定することが可能である。また、補正量の決定処理は、デザインルールが決定されたときに一度だけ行えばよく、決定された値を用いて、図8の処理フローにより、補正マスクパターンを検証することが可能である。
【0071】
以上のように、本実施形態によれば、マスクパターンデータで規定されるパターン形状と補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状との差分パターンを図形演算により生成し、差分パターンに対して、縮小−拡大演算処理および面積比較処理を行うことによって、補正後のマスクパターンが原マスクパターンに対して所望の補正が行われたパターンであるか否かを、高精度に検証することが可能である。
【0072】
また、本実施形態によれば、図形演算により補正マスクパターンの検証を行うため、特開平11−184064号公報に開示されているような光学的シミュレーションにより原マスクパターンとOPC処理後のマスクパターンとを比較検証する方法と比べて、計算時間を数倍から数十倍短くすることができ、補正後のマスクパターンを、高速、かつ、低コストに検証することが可能である。
【0073】
以下に、本発明の実施形態について、より具体的なパターン例を挙げて説明する。
【0074】
ここでは、図2に示す原マスクパターン61に対して、角部での丸まりを防止するために、図3に示すように、補正マスクパターン62は、角部が凸形状となっている外側の角部に、凸形状の補正パターン(OPCパターン)62aが突き出し量0.04μm、オーバーラップ量0.10μmで行われ、角部が凹形状となっている内側の角部に、凹形状の補正パターン(OPCパターン)62bが突き出し量0.06μm、オーバーラップ量0.10μmで行われているものとする。
【0075】
図13(a)は、図2に示す原マスクパターン61から補正マスクパターン62を図形演算により引き算して得られる差分パターン62aを示す図であり、図13(b)はその部分拡大図である。また、図14は、図3に示す補正マスクパターン62から原マスクパターン61を図形演算により引き算して得られる差分パターン62bを示す図であり、図14(b)はその部分拡大図である。
【0076】
まず、拡大−縮小処理による検証について説明する。
【0077】
図13に示す差分パターン62aでは、その突き出し量が0.04μmであることから、その半分の0.02μmだけ、差分パターン62aの各辺を長さ方向に縮小し、その後、0.02μmだけ長さ方向に拡大する。これにより、すべてのポリゴン(多角形状)が消えた場合には、正常な補正が行われていると判定することができる。同様に、図14に示す差分パターン62bでは、その突き出し量が0.06μmであることから、その半分の0.03μmだけ、差分パターン62bの各辺を長さ方向に縮小し、その後、0.03μmだけ長さ方向に拡大する。これにより、すべてのポリゴンが消えた場合には、正常な補正が行われていると判定することができる。
【0078】
これに対して、補正処理に何らかの問題が生じて、例えば図15(a)に示すように、外側角部の補正パターンにおいて、片側だけ、突き出し量が0.06μmとなっている場合を考える。この場合、上記と同様に、図15(a)に示すように原マスクパターンと補正マスクパターンとの差分パターンを求め、図15(b)に示すように0.02μmだけ、差分パターンの各辺を長さ方向に縮小し、その後、図5(c)に示すように0.02μmだけ長さ方向に拡大すると、突き出し量が0.06μmとなっている側のパターンが残り、縮小拡大図形演算手段4から出力される。これにより、補正後のマスクパターンが、所望の形状と異なっていることが分かる。
【0079】
次に、面積比較による検証について、説明する。
【0080】
図13に示す差分パターン62aにおいて、正常な補正が行われた場合には各差分パターンの面積が0.0096μmであることから、例えば0.009μmより小さく、0.010μmより大きい差分パターンだけを面積比較演算手段5から出力するようにする。図13に示す例では、全ての差分パターンの面積が0.0096μmであることから、図16(a)に示すように、出力されるポリゴンは存在せず、正常な補正が行われていると判定することができる。
【0081】
これに対して、補正処理に何らかの問題が生じて、例えば図17(b)に示すように、外側角部の補正パターンにおいて、片側だけ、パターンが欠けている場合を考える。この場合、差分パターンの面積を求めると、0.004μmであることから、この片側が欠けた差分パターンのみが出力され、正常に補正が行われなかったと判定される。
【0082】
以上の説明では、原マスクパターンと補正マスクパターンとの差分パターンを求めるために、図形演算による引き算を用いたが、両パターンの図形演算による排他的論理和により差分パターンを求めることも可能である。この場合には、差分パターンを求めるための演算が一回で済むため、検証時間の短縮化が可能である。
【0083】
但し、図形演算による排他的論理和により差分パターンを求めた場合には、その後の演算処理で指定される値を、最も大きいパターンに合わせる必要があり、図形演算による引き算により差分パターンを求めた場合に比べて、検証の精度は悪くなる。例えば、図17に示すような差分パターンでは、縮小―拡大演算で指定される値を、より大きなパターン62bに合わせて0.03μmにする必要がある。このため、例えば、外側角部における凸形状の補正パターン62aの突き出し量が0.06μmより大きい誤りパターンは検出可能であるが、これよりも小さい値、例えば、突き出し量が0.025μmなどの誤りパターンは検出することができない。従って、差分パターンを求める際には、必要とされる検出精度、検証作業時間等によって、図形演算による引き算および図形演算による排他的論理和を使い分けることが好ましい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光近接効果補正等の補正処理を行ったマスクパターンが、補正前の原マスクパターンに対して正常な補正が行われたものであり、半導体集積回路の製造工程に適したマスクパターンであることを、計算時間が長く、コストアップの要因となる光学的シミュレーションを用いずに、非常に高い精度で検証することが可能になる。さらには、最終的に製造される半導体集積回路の不具合を回避し、歩留まりを向上すると共に、集積回路の低コスト化を図ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である補正マスクパターン検証装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態における原マスクパターンの一例を示す模式図である。
【図3】実施形態における補正後のマスクパターンの一例を示す模式図である。
【図4】実施形態における差分パターンの一例を示す模式図である。
【図5】実施形態における差分パターンの一例を示す模式図である。
【図6】(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態における縮小−拡大図形演算処理の一例を示す模式図である。
【図7】(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態における面積比較演算処理の一例を示す模式図である。
【図8】本発明の一実施形態である補正マスクパターン検証方法について説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態である補正マスクパターン検証方法について説明するためのフローチャートである。
【図10】(a)および(b)は、それぞれ、実施形態における評価用原マスクパターンの一例を示す模式図である。
【図11】(a)および(b)は、それぞれ、実施形態における評価用補正マスクパターンの一例を示す模式図である。
【図12】シミュレーションベースによる補正量(Ra)決定方法について説明するためのフローチャートである。
【図13】(a)は、実施形態における差分パターンの一例を示す模式図であり、(b)は、(a)の部分拡大図である。
【図14】(a)は、実施形態における差分パターンの一例を示す模式図であり、(b)は、(a)の部分拡大図である。
【図15】(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態における縮小−拡大図形演算処理の一例を示す模式図である。
【図16】(a)および(b)は、それぞれ、実施形態における面積比較演算処理の一例を示す模式図である。
【図17】実施形態における差分パターンの他の例を示す模式図である。
【図18】原マスクパターンの一例を示す模式図である。
【図19】図18に示す原マスクパターンによる露光パターンを示す模式図である。
【図20】補正後のマスクパターンの一例を示す模式図である。
【図21】図20に示す補正後のマスクパターンによる露光パターンを示す模式図である。
【図22】従来の補正マスクパターン検証装置の構成を示すブロック図である。
【図23】従来例における原マスクパターンの一例を示す模式図である。
【図24】従来例における拡大演算処理後のマスクパターンの一例を示す模式図である。
【図25】不適切な補正マスクパターンの一例を示す模式図である。
【図26】不適切な補正マスクパターンの他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
1、11 原マスクパターンデータ
2、12 補正マスクパターンデータ
3 差分図形演算手段
4 縮小−拡大図形演算手段
5 面積比較演算手段
6〜8 判定手段
9 判定結果
11a、51、61 原マスクパターン
13 縮小図形演算処理
14 拡大図形演算処理
15 差分図形演算処理
16 差分図形演算処理
17、18 判定処理
14a 拡大演算後のマスクパターン
52 露光パターン
52a、54a、56a パターン欠け
53、62 補正マスクパターン
53a 突出部
55、56 不適切な補正マスクパターン
55a 不要なパターン
62a、62b 差分パターン(補正パターン)
71、72 評価用原マスクパターン
73、74 評価用補正マスクパターン
73a、74a OPCパターン
100 補正マスクパターン検証装置

Claims (8)

  1. 半導体集積回路製造工程に用いられる露光用マスクの設計マスクパターンデータに所定の形状補正を施して得られる補正マスクパターンデータに対して、適切に補正が行われたか否かを検証する補正マスクパターン検証装置であって、
    該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状および該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状に対して所定の図形演算を施す図形演算手段と、
    該図形演算手段からの出力データで規定されるパターン形状に対して縮小処理および拡大処理を施す縮小−拡大図形演算手段と、
    該縮小−拡大図形演算手段からの出力データにパターンデータが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、
    該図形演算手段からの出力データで規定されるパターン形状の面積を算出して、算出された面積値を所定の面積と比較し、所定範囲外の面積を有するパターンデータを出力する面積比較演算手段と、
    該面積比較演算手段からの出力データにパターンデータが含まれるか否かを判定する第2判定手段と、
    該第1判定手段の判定結果および該第2判定手段の判定結果が共にパターンデータが含まれていないことを判定する第3判定手段とを備えている補正マスクパターン検証装置。
  2. 前記図形演算手段は、二つのパターン形状の差分図形演算処理を行う請求項1に記載の補正マスクパターン検証装置。
  3. 前記図形演算手段は、二つのパターン形状の排他的論理和図形演算処理を行う請求項1に記載の補正マスクパターン検証装置。
  4. 半導体集積回路製造工程に用いられる露光用マスクの設計マスクパターンデータに所定の形状補正を施して得られる補正マスクパターンデータに対して、適切に補正が行われたか否かを検証する補正マスクパターン検証方法であって、
    該補正マスクパターンの全ての領域、または該補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状から該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状を図形差分演算する第1ステップと、該第1ステップで得られた図形差分演算結果パターンを長さ方向に所定の値だけ図形縮小処理する第2ステップと、該第2ステップで得られた縮小パターンを長さ方向に該所定の値だけ図形拡大処理する第3ステップとを含む第1差分パターン生成処理と、
    該第1差分パターン生成処理で得られた処理結果にパターンが含まれているか否かを判定して、パターンが含まれている場合にはそのパターンの面積を算出し、算出された面積値が所定の範囲内の面積であるか否かを判定する第1判定処理と、
    該補正マスクパターンの全ての領域、または該補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状から該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状を図形差分演算する第4ステップと、該第4ステップで得られた図形差分演算結果パターンを長さ方向に所定の値だけ図形縮小処理する第5ステップと、該第2ステップで得られた縮小パターンを長さ方向に該所定の値だけ図形拡大処理する第6ステップとを含む第2差分パターン生成処理と、
    該第2差分パターン生成処理で得られた処理結果にパターンが含まれているか否かを判定して、パターンが含まれている場合にはそのパターンの面積を算出し、算出された面積値が所定の範囲内の面積であるか否かを判定する第2判定処理と、
    該第1判定処理の判定結果と該第2判定処理の判定結果が共に算出面積値が所定の範囲内である場合に、該補正マスクパターンは適切に補正が行われていると判定する第3判定処理とを含む補正マスクパターン検証方法。
  5. 前記補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、補正マスクパターンの検証を行う場合に、前記第2ステップおよび前記第5ステップにおける図形縮小処理の所定値、前記第3ステップおよび前記第6ステップにおける図形拡大処理の所定値、並びに前記第1判定処理および前記第2判定処理における判定基準は各々可変であり、該補正マスクパターンを複数の領域に分割した全てのパターン領域に対して該補正マスクパターンの検証を行う請求項4に記載の補正マスクパターン検証方法。
  6. 半導体集積回路製造工程に用いられる露光用マスクの設計マスクパターンデータに所定の形状補正を施して得られる補正マスクパターンデータに対して、適切に補正が行われたか否かを検証する補正マスクパターン検証方法であって、
    該補正マスクパターンの全ての領域、または該補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、該補正マスクパターンデータで規定されるパターン形状から該設計マスクパターンデータで規定されるパターン形状を図形排他的論理和演算する第7ステップと、該第7ステップで得られた図形排他的差分演算結果パターンを長さ方向に所定の値だけ図形縮小処理する第8ステップと、該第8ステップで得られた縮小パターンを長さ方向に該所定の値だけ図形拡大処理する第9ステップとを含む第3差分パターン生成処理と、
    該第3差分パターン生成処理で得られた処理結果にパターンが含まれているか否かを判定して、パターンが含まれている場合にはそのパターンの面積を算出し、算出された面積値が所定の範囲内の面積であるか否かを判定する第4判定処理とを含む補正マスクパターン検証方法。
  7. 前記補正マスクパターンを複数の領域に分割した各パターン領域に対して、補正マスクパターンの検証を行う場合に、前記第8ステップにおける図形縮小処理の所定値、前記第9ステップにおける図形拡大処理の所定値、および前記第4判定処理における判定基準は各々可変であり、該補正マスクパターンを複数の領域に分割した全てのパターン領域に対して該補正マスクパターンの検証を行う請求項6に記載の補正マスクパターン検証方法。
  8. 評価用設計マスクパターンデータに対して光学的なモデル計算により評価用補正マスクパターンを生成し、該評価用補正マスクパターンに対して、ある初期値からマスクパターンの最小形状を規定する単位長分を減算する毎に、検証結果が不適切であると判定されるまで補正マスクパターンの検証を実施し、適切であると判定された最小値のマスクパターンから、前記図形縮小処理の所定値および前記図形拡大処理の所定値を求める請求項4〜請求項7のいずれかに記載の補正マスクパターン検証方法。
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