JP4131543B2 - 丸編み機での編目編成方法及びその方法により編成された靴下 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復運動する編み針間にシンカーを出入りさせて編地を編成する丸編み機、靴下丸編み機での編目編成方法、及び、その方法により編成された靴下に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、丸編み機、靴下丸編み機において、編目の大きさ(度目)の変化は、ステッチカムを上下させて編み針による編み糸の引き込み量を変化させることによって行なわれる。図1に、従来の技術によるシンカー10と編み針30を示す。図1において、編み針30が編み糸60を引き込む際、編み糸60はシンカートップ15に乗っており、編み針30は針バット31に作用するステッチカム50によりステッチカムのボトム51まで下降する。この時の度目は、シンカートップラインL1とボトムラインL0の距離(編目長)Y1によって決まる。図1では分かりやすくするため一対のシンカーと編み針のみを示したが、実際は3〜5本の編み針が同時にステッチカム50のボトム51によって作用を受けている。度目を変化させるには、ステッチカム50を上下させ、編み針30の下降距離を変えることによって行われる。ステッチカム50の上下は、編み機の数回転単位に行われるため、同一コース内の度目は同じ大きさである。
【0003】
編目単位で度目を変化させる従来の技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−159551号公報(第1頁、第3頁、第1図)
【0005】
特許文献1に開示された方法は、その特許請求の範囲2.に記載されているように、「編み針の引込長を変える事で大きさの異なる編目を形成し、且つ編み針の選定を任意の規制に従って行う事で、編目の大小によって柄を形成すること」に特徴がある。しかし、この方法では、個々の編み針が個別独立して運動する形式の編成機構が必要になり、機構が複雑になる欠点がある。また、この文献には、実際の編成機構については開示されておらず、実現性がない。
【0006】
また、特許文献2には、ループ長の異なる部分からなる柄を有する編地に関して開示されている。
【0007】
【特許文献2】
特開2001−207355号公報(第2頁、図6)
【0008】
特許文献2に開示された柄付き編地の編成方法は、その特許請求の範囲の「請求項2」の記載が示すように、張力変動装置により編成中に「給糸張力を変動させることによって、編地にループ長の異なる部分からなる柄を形成する」というものである。この方法では、編目一目単位に明確に度目が変化しないという欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
丸編み機、靴下丸編み機においては、編み針の往復運動とその編み針間にシンカーを出入りさせることによって編目編成を行っている。編目の大きさ(度目)の変化は、ステッチカムの上下によって行われる。靴下丸編み機では、靴下の口ゴム部、レッグ部、フット部の個々の部位ごとに度目の変化ができるが、同一コース内での度目変化ができない。このため靴下の前足部と後足部で任意の分布にした度目変化ができない。同様に足の形状に合わせた適宜な度目の大小分布ができない。
【0010】
多色柄の靴下丸編み機では、柄の部分にウーリーナイロン糸を、グランド部分に綿アクリルの混紡糸の編み糸を使用することが多いが、柄の部分とグランド部分は同一の度目になっている。しかし、柄の部分とグランド部分では編み糸の種類が異なるため、編目の度目は本来変える必要がある。多色柄の靴下丸編み機でカットボス柄といわれる柄出し方法では、柄と柄の間および柄とグランド部分の間で糸がカットされる。そのためカットされた糸端が編目から抜け出てくる欠点がある。それを防止するには、柄と柄の境目の編目をグランド部の編目より小さくするとよいが、従来の靴下丸編み機ではできない。
【0011】
特許文献1に開示された方法では、その第3頁右上欄第5〜第11行目に示されるように、編み針が個別独立して運動する形式の編成を用いることを述べている。
現在の丸編み機や靴下丸編み機の編み針は数十本単位に集合的にステッチカムの作用により往復運動している。特許文献1に開示された方法を採用するには、編み針の形状とステッチカムによる作用機構を根本的に変え、新たに機械を設計製作する必要があり、コスト的に得策でなく、また技術的にも難易度が高い。
【0012】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、現状の靴下丸編み機のステッチカムによる編み針の往復運動機構を変えることなく、靴下の機能上必要なところの度目は大きく、足を締め付けるところの度目は小さくし足の形状にあった靴下を編む事にあり、特に、多色柄出しのカットボス柄で柄の周囲を他の編地部分より度目を小さくして、カットされた編み糸端を編み目から抜け出にくくすることにある
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、往復運動する編み針間にシンカーを出入りさせて編地を編成する丸編み機における編目編成方法において、編み糸60を保持するシンカー上面にシンカートップ25と該トップより低いシンカーエクボ26を形成した度目変化シンカー20を用いるものであり、編み針30の下降による編み糸60の編目編成時、該度目変化シンカー20の丸編み機の軸心方向への進退により、編み糸60がシンカートップ25に乗った状態で編み針30が編み糸60を引込んでノーマル編目長Y1によりノーマル編目S1を形成する一方、編み糸60がシンカーエクボ26に乗った状態で編み針30が編み糸60を引込んでスモール編目長Y2によりスモール編目S2を形成する丸編み機での編目編成方法であって、柄の部分とグランド部分からなる多色柄の靴下丸編み機を用いてカットボス柄の柄出しをするに当り、柄D’とグランドGの境目部分の編目を他の部分の編目より小さく編成したことを特徴とするものである。
各種靴下丸編み機で編目を形成するに当って、このような編目編成方法を採用した場合には、ステッチカムによる編み針の往復運動機構を変えることなく、度目変化シンカー20の丸編み機の軸心方向への進退を切換えるだけで、極めて簡単に、靴下の機能上必要なところの度目は大きく、足を締め付けるところの度目を小さくして足の形状に合った靴下を編むことができる。特に、柄の部分とグランド部分からなる多色柄の靴下丸編み機を用いてカットボス柄の柄出しをする場合、柄と柄の境目をグランド部分の編目より小さくして編成する方法を採用する。この方法の採用により、編み糸と柄糸のカット端末を編目から抜けにくくすることができる。
【0014】
ンカートップ25b後方上部のパイルループ編成用パイル爪28bとその下方にパイルシンカーエクボ26bを形成したパイル用度目変化シンカー20bを用い、編み糸60パイル糸62がともにシンカートップ25bに乗り、編み糸60パイル糸62がともにノーマル編目長Y1を形成する一方、該シンカーの前進により編み糸60はパイルシンカーエクボ26bに、パイル糸62はパイル爪28bにそれぞれ乗った状態で、パイル糸62はパイル編目長Pになる編目を形成し、編み糸60はスモール編目長Y2のスモール編目を形成することにより編み糸、パイル糸ともにノーマル編目長の編目を形成する一方、編み糸はスモール編目長でパイル糸はパイル編目長になる編目を形成することができる。
【0015】
また、本発明の丸編み機での編目編成方法により編成された靴下は、往復運動する編み針間に、シンカー上面にシンカートップ25と該トップより低いシンカーエクボ26を有する度目変化シンカー20を出入りさせて、編み糸60がシンカートップ25に乗った状態で編み針30が編み糸60を引込んでノーマル編目を形成する一方、編み糸60がシンカーエクボ26に乗った状態で編み針30が編み糸60を引込んでスモール編目を形成するようにして編成された靴下として、前足部、後足部等靴下の個々の部位毎に対応して、同一コースの編み組織内にノーマル編目S1、スモール編目S2等、度目の大小により編目が編成された靴下、及び、柄の部分とグランド部分からなる多色柄の靴下であって、カットボス柄の柄出しをするに当ってとグランドの境目部分の編目を他の部分の編目より小さくして編み糸と柄糸のカット端末を編目から抜けにくくした靴下が含まれる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の編目編成方法及びその方法により編成された靴下のそれぞれについて、好ましい実施の形態を詳細に説明する。
図2(a)、(b)に、本発明で用いられる度目変化シンカー20と編み針30を示す。
ここに示す度目変化シンカー20は、編み糸60を保持するシンカー上面にシンカートップ25とシンカーエクボ26を有する。また、度目変化シンカー20をセレクトするためのシンカーセレクトバット21を有する。
【0017】
図2(a)では、編み針30の針フック32によって編み糸60を引き込み、編み機のシリンダーの回転(矢印Aの方向)により針バット31にステッチカム50が作用して編み針30が矢印Bの方向に下降しステッチカムのボトム51まで達した状態が示されている。
アクチェーターセレクトヘッド41は、作用外にありシンカーセレクトバット21は作用を受けない。このとき編み糸60は、度目変化シンカー20のシンカートップ25に乗っている。このときの度目は、シンカートップラインL1とボトムラインL0との距離Y1によってノーマル編目長Y1が形成される。
【0018】
図2(b)では、編み針30が編み糸60を引き込み、針バット31がステッチカムのボトム51に達する前に、アクチェーターセレクトヘッド41によって、シンカーセレクトバット21が前方(矢印C)に押され、編み糸60はシンカーエクボ26に乗った状態になることが示されている。
このときの度目は、シンカーエクボラインL2とボトムラインL0との距離Y2によってスモール編目長Y2が形成される。このように、シンカートップ部分にシンカートップ25と、シンカーエクボ26を設け、それぞれの間に高さの段差をつけて、編目長を変える。高さの差は、0.2mmから1.6mmが通常用いられるが、編み機のゲージによっては、それ以上でもよい。
【0019】
シンカーバット27は、シンカーキャップのカム(図示なし)によって編目編成後の度目変化シンカー20の前進と後退の作用を受ける。
度目変化シンカー20には、シンカーセレクトバットの位置により4種類ある。すなわち、シンカーセレクトバットの1段目21、2段目22、3段目23、4段目24をそれぞれに有している。
【0020】
図3に、本発明の編目編成方法によって編成された編み組織の一例を示す。ノーマル編目長Y1によって形成されるノーマル編目S1と、スモール編目長Y2によって形成されるスモール編目S2とが示されている。
【0021】
図4(a)、(b)、(c)では、本発明の度目変化シンカー20と編み針30で、編目が編成される過程が示されている。図4(a)では、編み針30の針フック32に編み糸60が掛かり、ステッチカム50で編み針30が下降する状態となっている。このとき、度目変化シンカー20は後退位置にある。図4(b)に示すように、編み針30がさらに矢印B方向に下降し、度目変化シンカー20はアクチェーターセレクトヘッド41の作用を受けて矢印C方向に前進する。針べら33はオールドループ61によって閉じられ編目の形成がはじまる。図4(c)では、編み針30がさらに下降し針バット31がステッチカムのボトム51に達した状態が示されている。これと同時に、度目変化シンカー20はアクチェターセレクトヘッド41の作用を受けてさらに前進し、編み糸60はシンカーエクボ26に乗り、スモール編目長Y2が編成される。
度目変化シンカー20がアクチェーターセレクトヘッド41の作用を受けないと、編み糸60は図4(a)のシンカートップ25の上に乗った状態で編み針30は編成動作を行うので、ノーマル編目長Y1が編成される。
【0022】
図5(a)、(b)、(c)、(d)には、本発明に用いられる度目変化シンカー20のシンカーセレクトバットが異なっていることを示している。図5(a)では、シンカーセレクトバット21が1段目に、図5(b)では、シンカーセレクトバット22が2段目に、図5(c)では、シンカーセレクトバット23が3段目に、図5(d)では、シンカーセレクトバット24が4段目に設けられている。編み機にこれを組み込む場合は、シンカーベース100のシンカースリット101の1列目に1段目、2列目に2段目、3列目に3段目、4列目に4段目のシンカーセレクトバットが設けられた度目変化シンカーを挿入する。5列目から同じ繰り返しになる。各セレクトバット21,22,23,24に対応して、アクチェターセレクトヘッド41、42,43,44がそれぞれ作用する。ここでは、4段の種類の度目変化シンカーを示したが、それ以下もしくはそれ以上の段数でもよい。編み機の回転数に対するアクチェター40の応答スピードによって、シンカーセレクトバットの段数を選定する。
【0023】
図6は、本発明で用いられる丸編み機におけるシリンダー90とシンカーベース100を示す。
図6において、シリンダー90には、編み針30を挿入するシリンダースリット91が設けられている。靴下丸編み機では、シリンダースリットの本数は、通常60本から260本である。度目変化シンカー20を挿入するシンカースリット101は、シリンダースリット間に、シリンダースリット本数と同じ本数になっている。シリンダースリット91には、編み針30、中間ジャック70及びニードルセレクター80が挿入されている。編み針30は、ニードルセレクター80によって選針され、通常の編み柄(ジャカード柄、カットボス柄、タック編み、フロート編み)の編成ができる。編み針30,30間のシンカースリット101に、度目変化シンカー20が挿入されている。シンカーセレクトバット21,22,23,24はシンカースリットの後方外側に出ている。それに接してアクチェター40がセッテングされている。図6においては、分かりやすくするために一対の度目変化シンカー20と編み針30を示す。
【0024】
シリンダー90は、図6の矢印Aの方向に回転し、編み針30はステッチカム50によって編目編成動作を行う。そのとき、アクチェターセレクトヘッド41,42,43,44のいずれかによって押されたそのヘッドに対応した個々の度目変化シンカー20は、図6の矢印Cの方向に前進する。
アクチェターセレクトヘッド41,42,43,44は、電子信号のオン、オフによって上下にスイングし、作用位置と作用外位置に選別動作する。アクチェター40は、ピエゾ素子の圧電現象を利用した選別動作を行う。電子信号が入力されると、ピエゾ素子が連結されたアクチェターセレクトヘッドが下方にスイングし、作用外に逃げ、電子信号が入力されないとアクチェターセレクトヘッドは作用内にとどまる。このように、度目変化シンカー20の作用、不作用の選別を電子信号で行うことにより、編目一目単位でノーマル編目S1とスモール編目S2の選別編成ができる。
【0025】
図7には、本発明で用いられる度目変化シンカー20と編み針30、中間ジャック70、ニードルセレクター80が靴下丸編み機に組み込まれたときの配置関係が示されている。図7において、編み針30は、ステッチカム50によって通常の編目編成と、ニードルセレクター80による通常の編み組織編成の選針が行われる。
【0026】
図8には、本発明で用いられる度目変化シンカーの形状を異ならしめた場合の応用例を示す。形状の異なる度目変化シンカー20aには、シンカートップ25aとその前側(図8の右方向)に段差をつけてシンカーエクボ26aが形作られている。この場合は、シンカーセレクトバット21が押されるとノーマル編目S1、押されないとスモール編目S2が編成される。
【0027】
図9(a)、(b)には、本発明で用いられる度目変化シンカーをパイルシンカーに適用し、パイルとスモール編目が編成される状態が示されている。パイル用度目変化シンカー20bには、パイルループ編成のパイル爪28bとシンカートップ25b及びパイルシンカーエクボ26bがある。図9(a)には、パイル用度目変化シンカー20bが前進せずに編成動作が行われた状態を示す。この時は編み糸60とパイル糸62ともにノーマル編目長Y1になる。図9(b)には、パイル用度目変化シンカー20bが矢印C方向に押されて、編成動作が行われた状態を示す。パイル糸62はパイル爪28bに乗ってパイル編目長Pになり、編み糸60は、パイルシンカーエクボ26bに乗りスモール編目長Y2になる。
【0028】
本発明の編目編成方法は主に靴下丸編み機に適用されるが、この靴下丸編み機と同じように編み針とシンカーを有する丸編み機や横編み機にも、本発明を適用できる。
【0029】
一方、図10に、本発明の編目編成方法により編成された靴下の一例を示す。この靴下Sには、例えば、同一コースの編み組織内にノーマル編目とスモール編目をテーパー状に編成し、それらの度目の大小によりテーパー状の編目を編成した部分Fが形成されている。また、柄の部分とグランド部分からなる多色柄の靴下であって、柄の部分を度目の小さい編目に、グランド部分を度目の大きい編目に編成して柄を鮮明にした部分Dが形成されている。更に、該多色柄の靴下であって、カットボス柄の柄出しをするに当って柄D’とグランドGの境目部分の編目を他の部分の編目より小さくして編み糸と柄糸のカット端末を編目から抜けにくくした部分F’が形成されている。
このように、本発明の編目編成方法により編成された靴下Sには、度目の大小により編目を編成した部分Fが、また、柄の部分を度目の小さい編目に、グランド部分を度目の大きい編目に編成して柄を鮮明にした部分Dが、更に、多色柄の靴下であって、カットボス柄の柄出しをするに当って柄D’とグランドGの境目部分の編目を他の部分の編目より小さくして編み糸と柄糸のカット端末を編目から抜けにくくした部分F’が形成されている。
【0030】
【発明の効果】
従来の丸編み機、靴下丸編み機によれば、編目の大きさ(度目)の変化をステッチカムの上下によって行っていたため、靴下の前足部と後足部で任意の分布にした度目変化ができない欠点があったが、請求項1記載の丸編み機での編目編成方法によれば、ステッチカムによる編み針の往復運動機構を変えることなく、編み糸を保持するシンカー上面にシンカートップと該シンカートップより低いシンカーエクボを形成した度目変化シンカーを用い、該度目変化シンカーの丸編み機の軸心方向への進退を切換えるだけで、極めて簡単に、靴下の機能上必要なところの度目は大きく、足を締め付けるところの度目を小さくして足の形状に合った靴下を編むことができるなど、度目変化シンカーの編み糸保持部の選別により編目長を変えることができるため、編み針による編み糸引き込み量のコントロールなしに、度目を変えられるとともに、従来の編み針の選針機構はそのままで良いため編み針による編み組織編成もできる。特に、多色柄の靴下丸編み機でカットボス柄の柄出しをする場合において、編み糸と柄糸のカット端末を編目から抜けにくくすることができる。
【0031】
請求項記載の発明によれば、パイルシンカーとしてパイルシンカーエクボの形成されたパイル用度目変化シンカーを用いることにより、編み糸、パイル糸ともにノーマル編目長の編目を形成する一方、編み糸はスモール編目長でパイル糸はパイル編目長になる編目を容易に形成することができる。
【0032】
請求項記載の発明によれば、靴下の個々の部位に対応して、ノーマル編目、スモール編目等度目の大小により編目を編成した靴下、及び、カットボス柄の柄出しをするに当って柄とグランドの境目部分の編目を他の部分の編目より小さくして編み糸と柄糸のカット端末を編目から抜けにくくした靴下など、本発明による丸編み機での編目編成方法により編成された靴下を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の場合のシンカーと編み針を示す斜視図である。
【図2】本発明で用いられる度目変化シンカーと編み針を示す斜視図で、(a)は、ノーマル編目をつくる状態を、(b)は、スモール編目をつくる状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の編目編成方法でつくられた編目を示す編組織図である。
【図4】本発明で用いられる度目変化シンカーと編み針で、編目が編成される過程を順に示す側面図である。
【図5】本発明で用いられる度目変化シンカーのシンカーセレクトバットが、異なっていることを示す側面図である。
【図6】本発明で用いられる丸編み機のシリンダー部分のみの概略図である。
【図7】本発明で用いられる丸編み機に組み込まれた度目変化シンカーと編み針及びニードルセレクターの配置関係を示す側面図である。
【図8】本発明で用いられる度目変化シンカーの形状を異ならしめた場合の応用例を示す側面図である。
【図9】本発明で用いられる度目変化シンカーをパイルシンカーに適用して編目が編成される状態を示す側面図で、(a)は、ノーマル編目が編成される状態を、(b)は、パイルとスモール編目が編成される状態を示す。
【図10】本発明による編目編成方法により編成された靴下の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 …従来のシンカー
15 …従来のシンカーのシンカートップ
20 …度目変化シンカー
20a…形状を異ならしめた度目変化シンカー
20b…パイル用度目変化シンカー
21 …シンカーセレクトバットの1段目
22 …シンカーセレクトバットの2段目
23 …シンカーセレクトバットの3段目
24 …シンカーセレクトバットの4段目
25 …シンカートップ
25a…形状を異ならしめたシンカートップ
25b…パイルシンカー用のシンカートップ
26 …シンカーエクボ
26a…形状を異ならしめたシンカーエクボ
26b…パイルシンカーエクボ
27 …シンカーバット
28 …パイル爪
30 …編み針
31 …針バット
32 …針フック
33 …針べら
40 …アクチーター
41 …アクチェーターセレクトヘッドの1段目
42 …アクチェーターセレクトヘッドの2段目
43 …アクチェーターセレクトヘッドの3段目
44 …アクチェーターセレクトヘッドの4段目
50 …ステッチカム
51 …ステッチカムのボトム
60 …編み糸
61 …オールドループ
62 …パイルループ
70 …中間ジャック
80 …ニードルセレクター
90 …シリンダー
91 …シリンダースリット
100…シンカーベース
101…シンカースリット
A …シリンダーの回転方向
B …編み針の下降方向
C …度目変化シンカーの前進方向
L0 …ボトムライン
L1 …シンカートップライン
L2 …シンカーエクボライン
Y1 …ノーマル編目長(L1とL0の距離)
Y2 …スモール編目長(L2とL0の距離)
P …パイル編目長
S1 …ノーマル編目
S2 …スモール編目
S …靴下
D’
F …度目の大小により編目を編成した部分
F’…柄とグランドの境目部分編目を他の部分の編目より小さくした部分
G…グランド

Claims (3)

  1. 往復運動する編み針間にシンカーを出入りさせて編地を編成する丸編み機における編目編成方法において、編み糸60を保持するシンカー上面にシンカートップ25と該トップより低いシンカーエクボ26を形成した度目変化シンカー20を用い、編み針30の下降による編み糸60の編目編成時、該度目変化シンカー20の丸編み機の軸心方向への進退により、編み糸60がシンカートップ25に乗った状態で編み針30が編み糸60を引込んでノーマル編目長Y1によりノーマル編目S1を形成する一方、編み糸60がシンカーエクボ26に乗った状態で編み針30が編み糸60を引込んでスモール編目長Y2によりスモール編目S2を形成する丸編み機での編目編成方法であって、柄の部分とグランド部分からなる多色柄の靴下丸編み機を用いてカットボス柄の柄出しをするに当り、柄(D’)とグランド(G)の境目部分の編目を他の部分の編目より小さく編成したことを特徴とする丸編み機での編目編成方法。
  2. シンカートップ( 25b )後方上部のパイルループ編成用パイル爪( 28b )とその下方にパイルシンカーエクボ( 26b )を形成したパイル用度目変化シンカー( 20b )を用い、編み糸( 60 )とパイル糸( 62 )がともにシンカートップ( 25b )に乗り、編み糸( 60 )とパイル糸( 62 )がともにノーマル編目長( Y1 )を形成する一方、該シンカーの前進により編み糸( 60 )はパイルシンカーエクボ( 26b )に、パイル糸( 62 )はパイル爪( 28b )にそれぞれ乗った状態で、パイル糸( 62 )はパイル編目長(P)になる編目を形成し、編み糸( 60 )はスモール編目長( Y2 )のスモール編目を形成することにより、編み糸、パイル糸ともにノーマル編目長の編目を形成する一方、編み糸はスモール編目長でパイル糸はパイル編目長になる編目を形成することができるようにしたことを特徴とする請求項1記載の丸編み機での編目編成方法。
  3. 請求項1又は2記載の丸編み機での編目編成方法により編成された靴下。
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