JP4122007B2 - 複合繊維およびそれからなる電池セパレータ用不織布 - Google Patents
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Description
以下、本発明を実施例により詳述するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。なお、実施例中の各測定値は以下の方法により測定した値である。
(1)不織布の坪量(g/m2 )
JIS P 8124に準じて、不織布を10cm角に裁断し、その重量Wを電子天秤(メトラ−社製、AE160型)で測定し、W/0.01により算出した。
(2)不織布の強力・裂断長(km)
JIS P 8113に準じて、不織布を15mm×250mmに裁断した試験片を用いて強力(kg/15mm)を測定し、裂断長を算出した。
(3)透気度(cc/m2 /sec)
JIS L 1096に準じて、不織布を20cm角に裁断して試験片とし、フラジ−ル型試験機を用いて試験片を通過する空気量を求めた。
JIS P 8113に準じて、不織布の試験片を70℃、10%の水酸化ナトリウム水溶液中に60時間浸漬処理した。処理前後の試験片の強力(kg/15mm)を測定し、その強度保持率で表した。
(5)耐酸化劣化性
JIS P 8113に準じて、不織布の試験片を5%KMnO4 と30%水酸化カリウムの混合溶液(前者/後者=250/50cc、50℃)に1時間浸漬処理した。処理前後の試験片の強力(kg/15mm)を測定し、その強度保持率で表した。
(6)電解液保液性
不織布を5cm角に切断した試験片を20℃、30%の水酸化カリウム溶液に30分間浸漬処理し、30秒間空気中で自然落下による液切りを行った。処理前の試験片の重量をW0 、処理後の試験片の重量をW1 とし、その重量比(W1 /W0 )を総合吸液量(g/g)として算出した。
(7)耐酸性
JIS P 8113に準じて、不織布の試験片を70℃、10%の硫酸水溶液中に100時間浸漬処理した。処理前後の試験片の強力(kg/15mm)を測定し、その強度保持率で表した。
参考例1〜7で得られたポリアミドとポリプロピレン(宇部興産社製:UBEポリプロ)を2台の押出機を用いて表2に示す紡糸温度、吐出量比ポリアミド:ポリプロピレン=1:1(重量比)で紡糸し、0.3mmφ×200ホ−ルの複合ノズルより吐出し、サイドバイサイド型の複合繊維を得た。ついで、1浴が85℃、2浴が95℃の水浴を用いて一段延伸・一段収縮処理を行い、約300デニ−ル/100フィラメントのトウを得た。延伸倍率は最大延伸倍率の0.8倍で行った。得られたトウを捲縮数10個/インチに捲縮を施し、51mmの長さに切断して綿状とした。この綿をロ−ラカ−ドを用いてウエッブ状とし、ロ−ル温度150℃圧着部面積15%に設定したエンボスカレンダ−装置でエンボス加工処理を行って繊維の一部を接着させた不織布を得た。これらの不織布から電池セパレ−タを作成し、これらのセパレ−タ(不織布)の評価を行った。結果を表2に示す。
参考例1〜7で得られたポリアミドとポリプロピレン(宇部興産社製:UBEポリプロ)を7:3の重量比率で混合し押出機を用いて溶融混練して、表3に示す紡糸温度、0.3mmφ×100ホ−ルの複合ノズルより吐出し、900デニ−ル/100フィラメントの海島型複合繊維を得た。複合形態はポリアミドの海成分の中にポリプロピレンの島が存在する複合形態であった。得られた紡糸原糸を90℃の水浴中で3倍の倍率で延伸処理を施し300デニ−ル/100フィラメントのトウを得た。このトウに捲縮数10個/インチの捲縮を施し、51mmに切断して綿状にした。この綿をロ−ラカ−ドを用いてウエッブ状にし、圧力80kg/cm2 の水流でフィブリル化および水流絡合した後にロ−ル温度150℃でカレンダ−処理を行い不織布を得た。これらの不織布から電池セパレ−タを作成し、これらのセパレ−タ(不織布)の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例11において、ポリプロピレンの代わりにナイロン6(宇部興産社製:UBEナイロン1013BK)を用い、カレンダ−温度を180℃にした以外は同様にして不織布を得、電池セパレ−タを作成した。このセパレ−タの評価を行い、結果を表4に示す。
実施例11において、ポリプロピレンの代わりにポリエチレン[ダイヤポリマ−(株)社製:三菱ポリエチHD HJ490]を用い、カレンダ−処理に代えて140℃の熱風乾燥機で熱接着処理した以外は同様にして不織布を得、電池セパレ−タを作成した。このセパレ−タの評価を行い、結果を表4に示す。
参考例4で得られたポリアミドとポリプロピレンとを6:4(重量比)で混合し、押出機で溶融混練して紡糸ヘッドの鞘側に導き、一方、参考例4で得られたポリアミドを別の押出機で紡糸ヘッドの芯側に導き、口金から同時に吐出して芯鞘型複合繊維を得た。該複合繊維の断面形態は、海状ポリアミド中に島状ポリプロピレンが存在する海島構造をなす鞘部と、ポリアミドの芯部とからなる断面形態であった。この複合繊維から実施例11と同様にして不織布を作成し、電池セパレ−タを得た。このセパレ−タの評価を行い、結果を表4に示す。
実施例11においてポリアミドとポリプロピレンを別々の溶融押出機で溶融混練して紡糸ヘッドに導き、特殊形状の紡糸口金を使用しこれらのポリマ−を同時に紡糸して放射状貼合せ型(実施例18)、多層貼合せ型(実施例19)の複合繊維を得た。これらの複合繊維を用いて実施例11と同様にして不織布を得、電池セパレ−タを作成した。これらのセパレ−タの評価を行い、結果を表4に示す。
実施例18において複合形態として静止型混合素子を用いたランダム複合形態とした以外は同様にして複合繊維、不織布を得、電池セパレ−タを作成した。このセパレ−タの評価を行い、結果を表4に示す。
実施例11と同様にして得られたトウを5mmに切断し、シングルディスクリファイナ−を用いて複合繊維をフィブリル化してパルプ状物を得た。一方、参考例4で得られたポリアミドを310℃で紡糸し、90℃の水浴で3倍に延伸して300デニ−ル/100フィラメントの繊維を得た。この繊維を5mmに切断してカットファイバ−とした。前述のパルプ状物70重量%とカットファイバ−30重量%とを標準離解機で離解してテスト抄紙機で坪量70g/m2 の手すきシ−トを得た。このシ−トを190℃の熱風乾燥機に入れて熱融着性成分であるポリプロピレンを溶融して接着処理を行い、不織布を作成した。この不織布を用いて電池セパレ−タを作成し、評価を行った。結果を表4に示す。
実施例11において、ポリアミドとポリプロピレンを7:3の重量比で混合して押出機に入れ、溶融混練して0.45×300Hの矩形ノズルを用いて、ノズル温度330℃、空気温度350℃、空気圧力2.7kg/cm2 でメルトブロ−法により不織布を作成した。この不織布を圧力80kg/cm2 の水流でフィブリル化処理し、ついで150℃でカレンダ−処理した。処理後の不織布から電池セパレ−タを作成し、評価を行った。結果を表4に示す。
ポリアミドとしてカプロラクタムを開環重合させたナイロン6(宇部興産社製:UBEナイロン6)を用いた以外は実施例1と同様にして、複合繊維、不織布を作成した。不織布から電池セパレ−タを作成し、このセパレ−タの評価を行った。結果を表5に示す。表5の結果から明らかなように、耐アルカリ性と電解液保液性には優れるものの、耐酸化劣化性が低いものであった。
ポリアミドとしてカプロラクタムを開環重合させたナイロン6(宇部興産社製:UBEナイロン6)を用いた以外は実施例11と同様にして、複合繊維、不織布を作成した。この不織布から電池セパレ−タを作成し、このセパレ−タの評価を行った。結果を表5に示す。表5の結果から明らかなように、耐アルカリ性と電解液保液性には優れるものの、耐酸化劣化性が低いものであった。
ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミン(脂肪族ジアミン)とアジピン酸(脂肪族ジカルボン酸)とからなるナイロン66(宇部興産社製:UBEナイロン66)を用いた以外は実施例1と同様にして、複合繊維・不織布を作成した。この不織布から電池セパレ−タを作成し、セパレ−タの評価を行い、結果を表5に示す。表5の結果から明らかなように、耐アルカリ性と電解液保液性には優れるものの、耐酸化劣化性が低いものであった。
ポリアミドとしてヘキサメチレンジアミン(脂肪族ジアミン)とアジピン酸(脂肪族ジカルボン酸)とからなるナイロン66(宇部興産社製:UBEナイロン66)を用いた以外は実施例11と同様にして、複合繊維・不織布を作成した。この不織布から電池セパレ−タを作成し、セパレ−タの評価を行い、結果を表5に示す。表5の結果から明らかなように、耐アルカリ性と電解液保液性には優れるものの、耐酸化劣化性が低いものであった。
ポリアミドとしてメタキシリレンジアミン(芳香族ジアミン)とアジピン酸(脂肪族ジカルボン酸)とからなるポリアミド(三菱ガス化学社製:MXナイロン6007)を用いた以外は実施例1と同様にして、複合繊維・不織布を作成した。この不織布を用いて電池セパレ−タを作成し、このセパレ−タの評価を行った。結果を表5に示す。ポリアミドが脂肪族ジカルボンで構成されていたので構造的にアミド結合が弱く、また結晶性が低いためと思われるが、耐酸化劣化試験において試験液中でポリアミドが著しく酸化劣化し、ポリプロピレンからなる試験片がわずかに残っただけであった。
ポリアミドとしてメタキシリレンジアミン(芳香族ジアミン)とアジピン酸(脂肪族ジカルボン酸)とからなるポリアミド(三菱ガス化学社製:MXナイロン6007)を用いた以外は実施例11と同様にして、複合繊維・不織布を作成した。この不織布を用いて電池セパレ−タを作成し、このセパレ−タの評価を行った。結果を表5に示す。ポリアミドが脂肪族ジカルボンで構成されていたので構造的にアミド結合が弱く、また結晶性が低いためと思われるが、耐酸化劣化試験において試験液中でポリアミドが著しく酸化劣化し、ポリプロピレンからなる試験片がわずかに残っただけであった。
ポリプロピレン(宇部興産社製:UBEポリプロ)を紡糸ヘッド温度200℃で紡糸し、水浴温度80℃で4倍に延伸し、250デニ−ル/100フィラメントの繊維を得た。この繊維を用い、実施例8と同様にして不織布を得、電池セパレ−タを作成した。このセパレ−タの評価を行い結果を表5に示す。表5の結果から明らかなように、耐アルカリ性と耐酸化劣化性に優れるものの、電解保液性は非常に低いものであった。
ナイロン6(宇部興産社製:UBEナイロン6)を紡糸ヘッド温度250℃で紡糸し、水浴温度85℃で4倍に延伸し、200デニ−ル/100フィラメントの繊維を得た。この繊維を用い、実施例8と同様にして不織布を得、電池セパレ−タを作成した。このセパレ−タの評価を行い結果を表5に示す。表5の結果から明らかなように、耐アルカリ性、電解液保液性に優れるものの、耐酸化劣化性は非常に低いものであった。
Claims (4)
- ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であるジカルボン酸成分と、ジアミン成分の60モル%以上が1,9−ノナンジアミンまたは1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの併用物であるジアミン成分とからなるポリアミドと、該ポリアミドと非相溶性の熱可塑性ポリマ−からなる複合繊維。
- 熱可塑性ポリマ−が熱融着性成分であることを特徴とする請求項1記載の複合繊維。
- 請求項2記載の複合繊維を少なくとも50重量%用いた電池セパレ−タ用不織布。
- ジカルボン酸成分の60モル%以上が芳香族ジカルボン酸であるジカルボン酸成分と、ジアミン成分の60モル%以上が1,9−ノナンジアミンまたは1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの併用物であるジアミン成分とからなるポリアミドと該ポリアミドと非相溶性の熱可塑性ポリマ−からなるフィブリル化繊維を少なくとも50重量%用いた電池セパレ−タ用不織布。
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JP2005031337A JP4122007B2 (ja) | 2005-02-08 | 2005-02-08 | 複合繊維およびそれからなる電池セパレータ用不織布 |
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