JP4110663B2 - 溶融ガラス流の減圧脱泡方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス原料を溶解して得られる溶融ガラスが連続的に流れる溶融ガラス流に対して、適切かつ効果的に気泡を除去することのできる溶融ガラス流の減圧脱泡方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、成形されたガラス製品の品質を向上させるために、溶解炉で原料を溶解した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気泡を除去する清澄工程が利用されている。
この清澄工程では、清澄剤として硫酸ナトリウム(Na2 SO4 )等を原料内に予め添加し、原料を溶融して得られた溶融ガラスを所定温度に一定時間貯留、維持することで、清澄剤によって溶融ガラス内の気泡を成長させて浮上させて除去する方法が知られている。また、大気を減圧した減圧雰囲気内に溶融ガラスを導入し、この減圧雰囲気下、連続的に流れる溶融ガラス流内の気泡を大きく成長させて溶融ガラス内に含まれる気泡を浮上させ破泡させて除去し、その後減圧雰囲気から排出する減圧脱泡方法が知られている。
【0003】
このような減圧脱泡方法は、減圧雰囲気下、溶融ガラス流を形成させて、溶融ガラス内に含まれる気泡を比較的短時間に成長させ、大きく成長した気泡の浮力を利用して溶融ガラス中を浮上させ、溶融ガラスの表面で気泡を破泡させることで、効率よく溶融ガラス表面から気泡の除去を行うことができる。その際、溶融ガラス流の表面から気泡を効果的に除去するには、減圧雰囲気下、溶融ガラス表面に浮上するように気泡の浮上速度を大きくしなければならない。さもなければ、溶融ガラス流に乗って排出され、最終製品が気泡を含み大きな欠陥となってしまうからである。
【0004】
このため、減圧脱泡を行なう減圧雰囲気の圧力をできるだけ低くして気泡を大きく成長させて浮上速度を増大させることで、減圧脱泡の効果を向上させることができると考えられる。
しかし、減圧脱泡する減圧雰囲気の圧力を低くすると、溶融ガラス内部に新たな気泡が多数発生し、溶融ガラス表面に浮上した気泡が破泡することなく多数浮遊して泡層を形成し、この泡層の一部が溶融ガラスととも排出され、気泡を含んだ溶融ガラスとなる場合がある。また、泡層が成長すると、溶融ガラス流の液面の温度を下げて破泡を困難にし泡層を一層発達させる。その結果、減圧雰囲気の室内を破泡しない泡で一杯に満たす。そのため、この室内に一杯に満たされた泡層は、室内の天井部分に付着する不純物と接触し、最終的に溶融ガラス内にこの不純物を混入させてしまうおそれもある。そのため、減圧雰囲気の圧力を過度に低くすることは、減圧脱泡処理を効果的に行う点から好ましくない。
【0005】
また、溶融ガラス内の気泡の浮上速度は、気泡の大きさの他、溶融ガラスの粘度によっても定まるので、溶融ガラスの粘度を下げることで、すなわち溶融ガラスの温度を上げることで、効果的に気泡を浮上させることができると考えられる。しかし、溶融ガラスの温度を必要以上に高くすると、溶融ガラスと接触する流路の材料、例えば耐火物レンガ等との反応が活発化し、新たな気泡を溶融ガラス内に発生させる他、流路の材料が一部溶融ガラス内に溶出して品質の低下につながる。また、溶融ガラスの温度を高くすると、流路の材料自体の強度も低下し、装置の寿命を短くする他、溶融ガラスの温度を高く維持するための加熱装置等の余分な設備も必要になる。
そのため、溶融ガラスの減圧脱泡処理を適切かつ効果的に行うためには、圧力を過度に低くすることはできず、溶融ガラスの設定温度も必要以上に高くできない。
【0006】
このように減圧脱泡条件が制限される減圧脱泡方法において、以下の減圧脱泡条件で効果的に減圧脱泡できることが報告されている(SCIENCE AND TECHNOLOGY OF NEW GLASSES October 16-17,1991 75-76 頁)。
それによると、図4に示す溶融ガラス流の減圧脱泡方法を実施する減圧脱泡装置40によって、流量が6[トン/day]、溶融ガラスの温度が1320℃の溶融ガラス流に対して、減圧脱泡槽42内の圧力を0.18気圧(136.8mmHg)とし、この減圧雰囲気下の減圧脱泡槽42内の滞在時間を50分とすることで、溶融ガラス内の気泡の個数(気泡密度)が約1000分の1に減少している。
【0007】
すなわち、減圧脱泡処理は、ガラス原料を溶解して得られた溶融ガラスを、上流側ピット47から上昇管44を介して、図示しない真空ポンプによって減圧された減圧脱泡槽42内に導入して略水平方向の溶融ガラス流を作り、減圧脱泡槽42内の減圧された雰囲気下、溶融ガラスを流して溶融ガラス内の気泡を除去し、その後、溶融ガラスが1000ポアズの粘度となる温度に保持された下流側ピット48に下降管46より排出させるベンチスケールの減圧脱泡装置40によって行なわれた。溶融ガラスは、上昇菅44の入り口と下降管46の出口で採取され、各々の溶融ガラス内に含まれる気泡密度を調べた。その結果、溶融ガラスの気泡密度は、上流側ピット47内の減圧脱泡前の溶融ガラスでは150[個/kg]であったが、下流側ピット48内の減圧脱泡後の溶融ガラスでは、0.1[個/kg]に減少し、気泡の個数は約1000分の1に減少したことを確認している。しかも、減圧脱泡槽42内の圧力を0.18気圧といった低い圧力に設定したにもかかわらず、溶融ガラス表面に泡層を形成することはなかったと報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような減圧脱泡方法において、流量を6[トン/day]、溶融ガラスの温度を1320℃とした溶融ガラス流に対して、圧力0.18気圧(136.8mmHg)の減圧雰囲気下に50分間滞在させることで、効果的に減圧脱泡効果を得られることが上記従来技術において開示されているが、減圧脱泡効果を常に効果的に得るには、減圧脱泡の条件をどの範囲に設定すればよいかについては、明確にされていない。
特に、減圧脱泡処理は、減圧雰囲気下溶融ガラス流を比較的短時間に減圧脱泡処理することを特徴とするため、上述したように、減圧雰囲気の圧力を必要以上に低くすることができず、さらに溶融ガラスの温度を高くすることのできない制限の下、溶融ガラス流を減圧雰囲気下に滞在させる滞在時間をどの範囲に設定すればよいか、設定範囲を明確にすることは重要である。
【0009】
上記従来技術に示される減圧脱泡槽42の他上昇管44や下降管46を流れる溶融ガラスの滞在時間を長くすればするほど減圧脱泡後の溶融ガラスの気泡密度は低下する。
【0010】
減圧雰囲気下、溶融ガラスが滞在する滞在時間を長くするには、溶融ガラスの流れる流路長さを流れの方向に沿って長く延ばすことも考えられる。しかし、高温の溶融ガラスを流す流路の外周には、溶融ガラスの高温を遮断する断熱材や、さらにこれら流路用材料や断熱材を覆い、減圧を維持する筐体であるハウジングが配されるので、これら断熱材やハウジングも、流路とともに長く延ばさなければならず、しかも流路の流路用材料や断熱材やハウジングによって形成される重量構造物を減圧脱泡槽42内の圧力に応じて高さ方向に調整可能となるように可動としなければならず、この可動設備の大型化も避けられず、設備上のコストも飛躍的に上昇するといった実用上の問題が発生する。
【0011】
滞在時間を長くするには、溶融ガラスの流速を低くすればよいとも考えられるが、流速を低くするには溶融ガラスの温度を低下させて粘度を上げる必要があり、この場合、粘度の高くなった溶融ガラス内で気泡を浮上させ、溶融ガラス表面に浮上させることは困難である。
【0012】
一方、減圧雰囲気下の溶融ガラスの滞在時間を必要以上に短くすると、溶融ガラス内の気泡を十分に減圧脱泡することはできない。すなわち、減圧雰囲気下、溶融ガラス内の気泡の径を大きく成長させて溶融ガラス表面に浮上させ、破泡させて気泡を除去するための十分な時間が得られないため、溶融ガラス表面に浮上することなく、気泡を混入させたまま排出される。溶融ガラス内の気泡の浮上速度を高めるには、溶融ガラスの粘度を低くする、すなわち溶融ガラスの温度を高くすることもできるが、溶融ガラスの流路に用いられる材料の強度の低下やこの材料と溶融ガラスとの反応によって生じる新たな気泡の発生等の問題により溶融ガラスの温度を高くできない。
【0013】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、溶融ガラスが連続的に流れる溶融ガラス流に対して、減圧雰囲気下で減圧脱泡を行なう際、減圧雰囲気内に滞在する溶融ガラスの滞在時間の範囲を明確にして、気泡の混入しない溶融ガラスを効果的かつ確実に得ることのできる溶融ガラス流の減圧脱泡方法を提供することを課題とする。
さらに、上記減圧脱泡方法において、気泡の混入しない溶融ガラスを一層効果的かつ確実に得るため、減圧雰囲気内での溶融ガラスの減圧脱泡処理条件の適切な範囲を定めることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するために溶融ガラス流の減圧脱泡方法について鋭意研究した結果、溶融ガラス中の気泡を効果的かつ確実に除去するには、溶融ガラスの中で気泡を大きく成長させ、かつ溶融ガラス表面まで浮上させて破泡するプロセスが必要であり、このようなプロセスを確実かつ効果的に行わしめるためには、以下の条件を達成することが必要であることに注目し、本発明に至ったものである。
1.溶融ガラスが連続的に流れ、かつ、
2.気泡を新たに発生させない条件下で、
3.規定時間内に、十分な浮上力を持ちうるまでに気泡の径を大きくする。
その結果、
4.溶融ガラスの流れに対抗できる浮上速度を与え、かつ
5.溶融ガラス表面に到達した気泡が破泡できるだけの気泡へのガス拡散を確保する。
【0015】
すなわち、本発明は、圧力P[mmHg]の雰囲気下にある溶融ガラスを、溶融ガラスの受ける圧力を38[mmHg]〜(P−50)[mmHg]の範囲にできる減圧室に導入して減圧脱泡し、この減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧室から圧力P[mmHg]の雰囲気下に排出することを、流量がQ[トン/時]である溶融ガラス流に対して行なうに際し、前記減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]を前記溶融ガラス流の流量Q[トン/時]で除して得られる溶融ガラスの前記減圧室内の滞在時間を0.12時間以上4.8時間以下とし、前記減圧室は、溶融ガラスを略水平に流して減圧脱泡する減圧脱泡槽を有し、該減圧脱泡槽の溶融ガラス表面の面積S 1 [m 2 ]は、溶融ガラス流の流量であるQ[トン/時]に対して下記式(1)を満たすことを特徴とする溶融ガラス流の減圧脱泡方法を提供するものである。その際、前記減圧室内の滞在時間を0.12時間以上0.8時間以下とすることが好ましい。
0.24 m 2 ・時/トン < S 1 /Q < 12 m 2 ・時/トン (1)
【0016】
ここで、前記減圧脱泡槽内の溶融ガラスの深さH[m]が、溶融ガラスの重量W[トン]に対して、下記式(2)を満たすのが好ましい。
0.010 m/トン < H/W < 1.5 m/トン (2)
また、前記減圧室には、前記減圧脱泡槽に接続され、溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から排出する下降管を備え、前記下降管の前記減圧脱泡槽との接合部分の流路断面積S2 [m2 ]が、溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]に対して、下記式(3)を満たすのが好ましい。
0.008 m2 ・時/トン<S2 /Q<0.96 m2 ・時/トン (3)
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法を添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
【0018】
上述したように、本発明は、溶融ガラスが連続的に流れる溶融ガラス流に対して、気泡の混入しない溶融ガラスを効果的かつ確実に得ることのできるように、減圧室内で減圧脱泡を行なう際、減圧室内に滞在する溶融ガラス流の滞在時間の範囲を明確にした溶融ガラス流の減圧脱泡方法である。
かかる溶融ガラス流の減圧脱泡方法について、図1(a)、(b)および(c)を参照しつつ説明する。
【0019】
図1(a)〜(c)は、本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法を行なう減圧脱泡装置の主要部を説明する説明図であり、この溶融ガラス流の減圧脱泡方法は、減圧された圧力雰囲気下、略水平に流れる溶融ガラス流に対して、溶融ガラス内の気泡を吸引除去する減圧脱泡工程と、この減圧脱泡工程に減圧脱泡する溶融ガラスを導く導入工程と、減圧脱泡工程において減圧脱泡された溶融ガラスを排出する排出工程によって主に構成される。
【0020】
図1(a)において、圧力P[mmHg]の雰囲気下、原料を溶解して得られた溶融ガラスを貯留する溶解槽10から、減圧脱泡工程を実施する減圧脱泡槽12内に溶融ガラスを導入する導入工程は、上昇管14において行なわれ、溶融ガラス流を形成させる。そして略水平方向に流れる溶融ガラス流から溶融ガラス内に残存する気泡を、減圧雰囲気下、溶融ガラス表面に浮上させ該表面で破泡させて除去する減圧脱泡工程は、減圧脱泡槽12において主に行なわれる。また、減圧脱泡槽12内で減圧脱泡された溶融ガラス流を減圧脱泡槽12から下流側ピット18に排出する排出工程は、下降管16において行なわれる。そして、減圧脱泡を行なう減圧脱泡槽12のみならず上昇管14および下降管16の大部分は、真空ポンプに接続されて真空引きされる減圧ハウジング(図示されない)に覆われ、減圧脱泡槽12の天井部に設けられた孔12aや12bから真空引きされて減圧脱泡槽内の圧力が一定に維持される。
なお、この場合の圧力Pの代表的な値は760[mmHg]である。
【0021】
このような減圧脱泡方法において、減圧脱泡槽12内を通過する溶融ガラス流に含まれている気泡を成長させ、溶融ガラス内を浮上させ、溶融ガラス流の表面で破泡させるためには、溶融ガラスが減圧脱泡槽12内に滞在する時間、つまり、溶融ガラス流の減圧脱泡槽12の通過時間を必要以上小さくできないことは上述した通りであるが、圧力P[mmHg]の雰囲気の下、ガラス原料を溶解して溶解槽10内に貯留された溶融ガラスを、減圧された減圧脱泡槽12内に吸引上昇させる導入工程においても、溶融ガラスが上昇管14を上昇して通過する時間を必要以上に小さくすることはできない。なぜなら、溶融ガラスの自重によって、上昇管14下方部分は圧力が高く、そこから上昇管14の上方部分、さらには、減圧脱泡槽12内の溶融ガラス表面に向かって圧力は徐々に小さくなるため、溶融ガラスが上昇管14内を上昇すると、溶融ガラスの受ける圧力は、原料を溶解して溶融ガラスを得た際の圧力P[mmHg]より低くなり、その結果、上昇管14を通過する間に、溶融ガラス内の気泡は成長し、また、溶融ガラス内に溶存していたガス成分から新たに発生した気泡も上昇管14内を上昇する間に成長するためである。
【0022】
また、溶融ガラスが下降管16を通過する時間も必要以上に小さくすることはできない。なぜなら、溶融ガラスが下降管16を下降するに従って、溶融ガラスの圧力は減圧脱泡槽12内の減圧された圧力から溶融ガラスの自重によって次第に高くなり、最終的に前記圧力P[mmHg]まで回復するが、減圧脱泡槽12内で減圧吸引して除去されなかった気泡は、溶融ガラスが下降管16を下降するにつれて上昇する圧力によって、溶融ガラス内にガス成分として溶解するからである。
【0023】
そのため、本発明では、圧力P[mmHg]に対して、溶融ガラスの受ける圧力が38[mmHg]〜(P−50)[mmHg]の範囲にできる減圧室を定め、減圧脱泡槽12のみならず上昇管14や下降管16を溶融ガラスが通過する時間も含める。ここで、減圧室内の圧力を38[mmHg]以上とするのは、後述するように減圧室内での突発的な溶存ガスの放出(リボイル)を起こさないためである。なお、このようにして定まる減圧室は、図中の右上がり斜線の斜線部分に形成される。
【0024】
ところで、このような減圧室内に溶融ガラスを連続的に流すには、流れに伴う減圧室内の管路内表面との摩擦抵抗を減らし流体としての圧力損失を十分に低くするように減圧室の管路を設計する必要があるが、この流体としての圧力損失を十分に低くするためには、従来から減圧室の管路の形状や管路断面積を適切に設計して圧力損失の低減を図ることを行なってきた。
【0025】
しかし、溶融ガラスを連続的に流す間に、溶融ガラス内部の気泡を短時間に容易に大きくし、溶融ガラス表面に浮上させて、前記表面で破泡させることが望まれるため、溶融ガラスの粘度を低くして、すなわち溶融ガラスの温度を高く設定することが考えられるが、上述したように、溶融ガラスの温度を高温にすれば、減圧室内の流路に用いられた材料が溶融ガラスと反応して新たな気泡を発生させる他、前記材料が溶融ガラス内に溶出して筋を作る等の問題が生じ、品質の維持が困難になる。さらには、前記材料が溶融ガラスと反応するため、前記材料の侵蝕が激しくなり、減圧室の寿命を低下させる。
溶融ガラス流による減圧室内の流路の侵蝕速度は、流路を通過する時間をtとし、溶融ガラスの粘度をηとすると、時間tを溶融ガラスの粘度ηで割った比、t/ηに比例する。また、気泡が溶融ガラスの表面に浮上する際の気泡の浮上距離は、流路を通過する時間tを溶融ガラスの粘度ηで割った比、t/ηの自乗に比例する。そのため、気泡が溶融ガラス表面に浮上するための浮上距離を確保するためには、溶融ガラスの粘度を侵蝕速度の許容される範囲内で低く定めることが望ましい。
【0026】
このような溶融ガラスの適切な粘度の範囲は、500〜5000ポイズである。そして、この範囲の粘度の溶融ガラス内から気泡を溶融ガラス表面に浮上させるには、気泡の直径が10〜30mmであることが必要である。この場合、気泡の直径が30mmを超えると、前記表面に浮上した気泡が破泡せず、泡層が前記表面上に残り、減圧脱泡槽12内の熱伝導度を低下させ、溶融ガラス自体の温度を低下させ、減圧脱泡効果を低下させることになるからである。
【0027】
ところで、減圧脱泡槽12内では、気泡が溶融ガラスの表面に浮上してCO2 やH2 Oが放出されることが、ガス分析より明らかであるが、ある圧力(限度圧力)以下では溶融ガラス内のCO2 やH2 O等の溶存ガスが突発的な放出(リボイル)が生じ易いことが、減圧脱泡槽12内部の直接観察によって判明している。このリボイルは、粘度が例えば500〜5000ポイズの溶融ガラスにおいては、限度圧力は0.05気圧であり、この圧力以上の雰囲気下で減圧脱泡することが好ましい。
【0028】
また、減圧室内を溶融ガラスが通過する時間内に気泡が十分な浮力を持ち得るまで気泡の径を大きくするには、減圧脱泡槽12の減圧された雰囲気下、上記リボイルを発生させない範囲で、溶解槽10の溶融ガラス内に含まれる小さな気泡、例えば直径が0.05〜3mmの気泡に対して、溶融ガラス内に溶存するガス成分をこの小さな気泡中に拡散流入、すなわち放出させることが必要である。なぜなら、溶解槽10で溶融ガラスを得た状態の雰囲気下、すなわち圧力Pの雰囲気下においてはガス成分の分圧が高いため、小さな気泡内へ溶融ガラス内に溶存するガス成分を放出させて気泡を成長させることは困難であり、また、溶融ガラス内の溶存ガス成分を多くして気泡内へガス成分を放出させ易くするための溶融ガラスへのバブリングも、実際には十分な効果が得られないからである。
【0029】
以上の点を考慮して、溶融ガラスを流して溶融ガラス流を作り、溶融ガラスが減圧室に滞在する時間内に、小さな気泡を成長させ、減圧されて成長した気泡を減圧脱泡槽12の溶融ガラス表面に浮上させて破泡させて気泡を除去し、また下降管16から減圧脱泡によって吸引除去されなかった気泡を溶融ガラス内に溶存させ、溶融ガラス内の気泡を消滅させるが、本発明では、減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]を溶融ガラス流の流量であるQ[トン/時]で除して得られる溶融ガラスの減圧室内の滞在時間を0.12時間以上4.8時間以下とする。より好ましくは、0.12時間以上0.8時間以下である。
ここで、減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]とは、上述した減圧室(図1(a)においては、図中に示される右上がり斜線の斜線部分)内の溶融ガラスの総重量である。
滞在時間を0.12時間より短くすると、たとえ溶融ガラスの粘度が500〜5000ポイズであり、溶融ガラスの受ける圧力が0.05気圧、すなわち38[mmHg]以上であっても、溶融ガラスの気泡密度を最終製品としての許容範囲内に収めることができず、滞在時間を4.8時間より長くすると、減圧室を溶融ガラスの流れる方向に沿って長くしなければならず、設備費用が上昇するといった実用上の問題が発生するからである。
なお、滞在時間を0.8時間以下にすると、気泡を効果的に除去でき、また揮散しやすい成分の溶融ガラス表面からの揮散を減らすことができるといった好ましい効果がある。
【0030】
また、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの深さH[m]が、減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]に対して、下記式を満たすことが好ましい。
0.010 m/トン < H/W < 1.5 m/トン
H/Wは、より好ましくは、0.012m/トン以上、特に好ましくは0.015m/トン以上である。また、H/Wは、より好ましくは、1.2m/トン以下、特に好ましくは、0.9m/トン以下である。
減圧脱泡槽12の溶融ガラスの深さH[m]を溶融ガラスの重量W[トン]に対して上記限定範囲に定める理由は以下の通りである。
すなわち、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの深さHを0.010×W以下とすると、流れに伴う摩擦抵抗により圧力損失が増加して、所望の流量で溶融ガラスを流すことができないからである。一方、1.5×W以上とすると、減圧脱泡槽12の底部付近にある溶融ガラスの気泡が、減圧脱泡槽12内に溶融ガラスが滞在している間に溶融ガラス表面に浮上することができないからである。また、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの深さを上記限定範囲の上限である1.5×W以上とすると、減圧脱泡槽12の底部付近の溶融ガラスの受ける圧力は高くなり、減圧脱泡槽12底部付近の溶融ガラスの気泡は成長せず溶融ガラス表面に浮上することが困難になり、減圧脱泡槽12から気泡が流出する場合も生ずるからである。
【0031】
なお、溶融ガラスは、減圧脱泡槽12内に、減圧脱泡可能な範囲の上限一杯に溶融ガラスを充たして減圧脱泡してもよいが、溶融ガラスの深さを、減圧脱泡槽12の高さの約半分、例えば減圧脱泡層12の高さを0.2m〜0.6mとするとき、0.1m以上0.3m以下とすることが好ましい。
図1(a)の例では減圧脱泡槽12の内部は、流路断面形状が矩形状である直方体形状であり、減圧脱泡槽12の溶融ガラスの深さH[m]は一定であるが、本発明では、減圧脱泡槽の内部は直方体形状の場合に制限されず、減圧脱泡槽の内部の天井面を一定レベルに保ちつつ、底面を溶融ガラスが流れる上流部から下流部に向かって徐々にあるいはステップ状に上昇させた場合や、その反対に下降させた場合でも適用される。この場合、溶融ガラスの深さH[m]は、溶融ガラスの平均深さを用いる。
また、減圧脱泡槽12の内部は、流路断面形状が円形状である円柱形状であってもよく、その場合、溶融ガラスの深さH[m]は、幅方向に沿って変化する深さの内、最深部の深さをいう。そして、この溶融ガラスの深さH[m]は、底面を溶融ガラスが流れる上流部から下流部に向かって徐々にあるいはステップ状に上昇させた場合や、その反対に下降させた場合でもよく、この場合、溶融ガラス流の深さH[m]は、溶融ガラス流の単純平均深さを用いる。
【0032】
このように、溶融ガラス内の気泡が溶融ガラス内を浮上し破泡するように、できるだけ気泡への溶存ガス成分の放出を確保する必要があるが、溶融ガラス表面に到達した気泡は、破泡しない限り泡層を形成する。この泡層には断熱効果があり、溶融ガラスの表面温度の低下と相まって、さらに破泡を妨げる。この泡層が成長すると、場合によっては、減圧脱泡槽12から溢れ出し、あるいは溶融ガラスの流れに乗って減圧脱泡槽12から排出されるといった問題を引き起こす。
このような点から前記気泡を破泡をさせることは必要不可欠であるが、この破泡は、溶融ガラス表面の温度や気泡内へのガスの放出速度に支配され、さらに言うと、泡層を形成する気泡膜の表面張力と前記気泡膜を形成する溶融ガラスの粘度に支配される。従って、溶融ガラスの組成や溶融ガラスの減圧脱泡処理温度が定まると、破泡に必要な溶融ガラスが気体に接する表面積を、溶融ガラスの流量に対して所定の範囲に定める必要がある。
【0033】
つまり、減圧脱泡槽12では、溶融ガラスが減圧脱泡槽12内部を流れる間に、溶融ガラス内を浮上して溶融ガラス表面に到達した気泡を破泡させ、気泡内部に含まれたガス成分を減圧上部空間12sに放出させるが、本発明は、気泡を破泡させるために、溶融ガラスが減圧上部空間12sと接する溶融ガラスの表面の面積(図1(b)で示される右上がり斜線の斜線部分の面積)S1 [m2 ]を、溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]に対して、下記式を満たすように限定する。
0.24 m2 ・時/トン < S1 /Q < 12 m2 ・時/トン
好ましくは、0.5m2 ・時/トン< S1 /Q<10m2・時/トンである。
その理由は、図1(b)に示すように、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの表面の面積S1 [m2 ]を、0.24×Q以下とすると、溶融ガラスの表面に浮上した多数の気泡がこの表面に溜まり、減圧脱泡槽12内に破泡されない気泡の泡層を作り、減圧脱泡処理が適切に行えなくなるからである。一方、前記面積S1 [m2 ]を、12×Q以上とすると、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの深さは浅くなり、流れに伴う摩擦抵抗により所望の流量で溶融ガラスを流せなくなるからである。
【0034】
なお、図1(b)においては、溶融ガラスが減圧上部空間12sと接する溶融ガラスの表面の形状は矩形状であるが、本発明における前記表面の形状は、矩形状に制限されず、減圧脱泡槽12の内幅が溶融ガラスが流れる上流部から下流部に向かって徐々にあるいはステップ状に狭くなった形状や、またこれと反対に広くなった形状であってもよい。
【0035】
また、溶融ガラス流内の気泡が成長して溶融ガラス内を浮上する浮上速度は、気泡の直径とストークスの式で関係付けられ、溶融ガラスの粘度が定まれば、気泡の大きさに応じて溶融ガラス表面まで浮上するのに必要な時間が定まる。
例えば、溶融ガラスの粘度として、500〜5000ポイズの溶融ガラスの場合、60分の時間内に100cmの浮上距離を必要とすると、気泡の直径は、500ポイズの場合最低直径が10mm以上、5000ポイズの場合直径30mm以上が必要である。すなわち、直径が30mm以上の気泡は、60分の時間の間に確実に脱泡除去されることになる。そして、この場合、0.25cm/sec以上の浮上速度を得ることができる。
従って、この場合、溶融ガラス流の流れに対して浮上できるためには、溶融ガラスの素地の流れを、0.25cm/secより低い速度に設定する必要がある(例えば、流量が500トン/dayの溶融ガラス流に対して、減圧脱泡槽12内の管路断面積は9200cm2 以上とし、減圧脱泡槽12の流路の長さを約1mとする)。
【0036】
その際、図1(a)に示されるように、下降管16は溶融ガラスを下降させるため、下降管16に接続される減圧脱泡槽12内の流出口付近では、溶融ガラスは下降流を形成する。溶融ガラス内の気泡の浮上速度が下降流の下降速度より低いと、溶融ガラス内の成長した気泡が、この下降管16に接続される流出口付近で溶融ガラス表面に浮上することなく、下降流に引き込まれて減圧脱泡槽12から流出し、その結果気泡を含ませたまま溶融ガラスを導出させるおそれがある。
【0037】
そこで、本発明では、減圧脱泡槽12に接続する側管である下降管16の流路断面積(図1(c)で示される右上がり斜線の斜線部分の面積)S2 [m2 ]が、溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]に対して、下記式を満たすよう限定するのが好ましい。すなわち、下降管16のみ、あるいは下降管16および上昇管14の両方が下記式を満たすことが望まれる。
0.008 m2 ・時/トン<S2 /Q<0.96 m2 ・時/トン
より好ましくは、0.01m2 ・時/トン<S2 /Q<0.96 m2 ・時/トンであり、特に好ましくは、0.01m2 ・時/トン<S2 /Q<0.1m2 ・時/トンである。
上記式を満たすように限定するのは、以下の理由による。
下降管16の流路断面積S2 [m2 ]を0.008×Q以下とすると、下降管16に接続される流出口付近における溶融ガラス流の速度の下向き成分は大きくなり浮上しようとする気泡を、下降管16に流出する溶融ガラスが引き込むからである。一方、流路断面積S2 [m2 ]を0.96×Q以上とすると、下降管16の径が大きくなり、設備重量および設備費用が増え実用的でない。
なお、図1(c)に示される例では、流路断面形状を矩形状としているが、流路断面形状はこれに制限されず、例えば円形状であってもよい。
【0038】
なお、本発明では、圧力P[mmHg]の雰囲気下にある溶融ガラスを減圧脱泡する減圧脱泡方法であるが、この圧力P[mmHg]の雰囲気は、必ずしも大気圧の雰囲気である必要はなく、例えば、大気圧から隔離された閉じた溶解槽内で溶融ガラスを得る際、任意の圧力の雰囲気であってもよい。また、前記圧力P[mmHg]の雰囲気下における溶融ガラスについては、溶融ガラスの自由表面がない場合も含まれる。
【0039】
【実施例】
次に、本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法についての実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例は、後述するような種々の条件下で溶融ガラス流の減圧脱泡を行ない、減圧脱泡処理前および処理後の溶融ガラス内に気泡の混入する個数、すなわち気泡密度を調べた。また、実施例では溶融ガラス流の減圧脱泡は、図2に示される減圧脱泡装置20を用いて実施された。
【0040】
図2に示される減圧脱泡装置20は、基本的に、上流側ピット21および下流側ピット28の溶融ガラス表面レベルの高低差によるサイホンの原理によって図2に示すように矢印に沿って溶融ガラス流を形成させて、減圧脱泡槽22内で減圧吸引する装置であって、減圧ハウジング23および減圧脱泡槽22、上昇管24および下降管26とを一体として備え、上流側ピット21および下流側ピット28内の溶融ガラスG内に浸漬しつつ、一体化した減圧ハウジング23、減圧脱泡槽22、上昇管24および下降管26を減圧脱泡槽22内の圧力に応じてその高さ方向の適切な位置に調節した。
【0041】
減圧ハウジング23は、減圧脱泡槽22および上昇管24および下降管26の気密性を確保するためのものであり、略門型に形成された金属製筐体で、減圧脱泡槽22および上昇管24の大部分および下降管26の大部分を収納し、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引され、内部が減圧され、内設される減圧脱泡槽22の孔22aおよび22bを介して所定の圧力の減圧状態に維持するように構成した。また、減圧脱泡槽22および上昇管24および下降管26と減圧ハウジング23の間には、高熱を遮断するための断熱材27を配置した。
【0042】
なお、減圧脱泡槽22、上昇管24および下降管26には、減圧ハウジング23内が減圧されて、38[mmHg](0.05気圧)より高く、大気圧P0 [mmHg]に対して(P0 −50)[mmHg]より低い圧力を受ける減圧室が、溶解槽25の溶融ガラスGの表面に対して高さZ1 のレベルより上方の上昇管24、減圧脱泡槽22および下降管26の部分に形成された。それゆえ、この減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]は、溶解槽25の溶融ガラスGの表面に対して高さZ1 のレベルから減圧脱泡槽22内の溶融ガラスGの表面のレベルまでの上昇管24、減圧脱泡槽22および下降管26に含まれる溶融ガラス(図2に示される右上がり斜線の斜線部分の溶融ガラス)の全重量に相当した。
また、減圧脱泡槽22、上昇管24および下降管26の流路断面は、円形状または矩形状とし、溶融ガラス流の深さHは、溶融ガラスの流れる方向に一定とし、また溶融ガラス流が減圧上部空間22sと接する溶融ガラス表面は矩形形状となるように溶融ガラス流の幅を一定とした。
【0043】
表1に示される実施例1〜6においては、ガラスの種類として、表2に重量%表示で組成が示されているA〜Eの溶融ガラスを用い、表1に示される溶融ガラスの温度[℃]の温度条件下減圧脱泡装置20を用い、減圧脱泡処理した。
また、実施例1〜6のすべてにおいて、減圧脱泡処理の定常運転が開始された後、上流側ピット21および下流側ピット28に導出された溶融ガラスGを採取して、エッジライト法によって気泡密度が許容範囲にあるか確認した。なお、気泡密度の許容範囲は、1 [個/kg]以下である。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
表1に示されるように、実施例1〜6 の全ての場合において、減圧脱泡処理前の気泡の個数が単位重量当りの気泡の個数は少なくすべて許容範囲にあり、ガラス製品として品質の低下に至るものはなかった。
以上実施例より、溶融ガラスの受ける圧力が38[mmHg]より高く(P0 −50)[mmHg]より低い範囲にできる減圧室に導入して減圧脱泡し、この減圧脱泡後の溶融ガラスを圧力P0 [mmHg]の雰囲気下に排出する、流量がQ[トン/時]である溶融ガラス流の減圧脱泡において、減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]を溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]で除して得られる溶融ガラスの減圧室内の滞在時間が0.12時間以上4.8時間以下である場合、すべて気泡密度が許容範囲にあり、減圧脱泡効果が効果的かつ確実に発揮されることがわかった。
また、その際、減圧脱泡槽内の溶融ガラスの深さおよび溶融ガラスの表面の面積および上昇管または下降管の流路断面積が所定の範囲内に入ることが好ましいこともわかった。
【0047】
なお、参考例として挙げるが、溶融ガラスの流量Qが16.667[トン/時](流量が一日に換算して400[トン/日])と大流量の場合、減圧室内の溶融ガラスの重量Wを13.8[トン]とし、その比W/Qを0.828[時間]とし、その他の条件も表1の参考例に示すような値を持つのが望ましい。
【0048】
以上、本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、例えば、図3に示されるように、溶解槽35、導入管34、減圧脱泡槽32、排出管36および下流側ピット38とを一体として備え、導入管34には溶融ガラスGの流量を抑制するためのスクリューポンプ31を設け、排出管36には溶融ガラスGの排出を促進させるスクリューポンプ39を設け、常にの溶融ガラスの液面レベルが溶解槽35の溶融ガラスGの表面レベルと一致させることのできる減圧脱泡装置30に適用してもよい。
【0049】
なお、減圧脱泡槽32、上昇管34aおよび下降管36aには、減圧ハウジング33内が減圧されて、38[mmHg]より高く、大気圧P0 [mmHg]に対して(P0 −50)[mmHg]の圧力より低い範囲にできる減圧室が、溶解槽35の溶融ガラスGの表面からこの表面よりZ2 下方に下がったレベルまでに位置する上昇管34a、減圧脱泡槽32および下降管36aの部分(図3中に示される右上がり斜線の斜線部分)に形成される。このように溶解槽35の溶融ガラスGの表面より低い部分に圧力が(P0 −50)[mmHg]以下の減圧室が形成されるのは、スクリューポンプ31および39で溶融ガラスの流量が制御され、溶融ガラスの受ける圧力が変化するためである。
それゆえ、この減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]は、溶解槽35の溶融ガラスGの表面から下方に向かって、Z2 低いレベルまでに位置する溶融ガラスの重量(図3に示される右上がり斜線の斜線部分の溶融ガラスの重量)に相当する。
また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0050】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、溶融ガラスの溶解槽で受ける圧力Pに対して、38[mmHg]より高く、(P−50)[mmHg]より低い圧力の範囲にできる減圧室に導入して減圧脱泡し、この減圧脱泡後の溶融ガラスを圧力P[mmHg]の雰囲気下に排出する、流量がQ[トン/時]である溶融ガラス流に対して減圧脱泡を行なう際、減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]を溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]で除して得られる溶融ガラスの減圧室内の滞在時間が0.12時間以上4.8時間以下であるため、気泡の混入しない溶融ガラスを効果的かつ確実に得ることができる。
さらに、上記減圧脱泡方法において、減圧脱泡槽内の溶融ガラスの深さおよび溶融ガラスの表面の面積および下降管の流路断面積を所定の範囲に定めることで、気泡の混入しない溶融ガラスを一層効果的かつ確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法を実施する減圧脱泡装置の要部を説明する概略断面図であり、(b)は、図1(a)のB−B’切断線における概略断面図であり、(c)は、図1(a)のC−C’切断線における概略断面図である。
【図2】 本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法の一実施例を行なう減圧脱泡装置の概略断面図である。
【図3】 本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法の他の実施例を行なう減圧脱泡装置の概略断面図である。
【図4】 従来の溶融ガラス流の減圧脱泡方法を行なう減圧脱泡装置の概略断面図である。
【符号の説明】
10、20、30,40 減圧脱泡装置
12、22、32,42 減圧脱泡槽
12a、12b、22a、22b 孔
12s、22s 減圧上部空間
14、24、34a,44 上昇管
25、35 溶解槽
16、26、36a,46 下降管
21,47 上流側ピット
23、33 減圧ハウジング
27 断熱材
18、28,48 下流側ピット
31、39 スクリューポンプ
34 導入管
36 排出管
G 溶融ガラス
Claims (3)
- 圧力P[mmHg]の雰囲気下にある溶融ガラスを、溶融ガラスの受ける圧力を38[mmHg]〜(P−50)[mmHg]の範囲にできる減圧室に導入して減圧脱泡し、この減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧室から圧力P[mmHg]の雰囲気下に排出することを、流量がQ[トン/時]である溶融ガラス流に対して行なうに際し、
前記減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]を前記溶融ガラス流の流量Q[トン/時]で除して得られる溶融ガラスの前記減圧室内の滞在時間を0.12時間以上4.8時間以下とし、
前記減圧室は、溶融ガラスを略水平に流して減圧脱泡する減圧脱泡槽を有し、該減圧脱泡槽の溶融ガラス表面の面積S 1 [m 2 ]は、溶融ガラス流の流量であるQ[トン/時]に対して下記式(1)を満たすことを特徴とする溶融ガラス流の減圧脱泡方法。
0.24 m 2 ・時/トン < S 1 /Q < 12 m 2 ・時/トン (1) - 前記減圧脱泡槽内の溶融ガラスの深さH[m]が、溶融ガラスの重量W[トン]に対して、下記式(2)を満たす請求項1に記載の溶融ガラス流の減圧脱泡方法。
0.010 m/トン < H/W < 1.5 m/トン (2) - 前記減圧室には、前記減圧脱泡槽に接続され、溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から排出する下降管を備え、前記下降管の前記減圧脱泡槽との接合部分の流路断面積S2 [m2 ]が、溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]に対して、下記式(3)を満たす請求項1または2に記載の溶融ガラス流の減圧脱泡方法。
0.008 m2 ・時/トン<S2 /Q<0.96 m2 ・時/トン (3)
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