JP3785792B2 - 溶融ガラスの減圧脱泡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続的に供給される溶融ガラスから気泡を除去するための溶融ガラスの減圧脱泡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、成形されたガラス製品の品質を向上させるために、図2に示すように、溶融炉で溶融した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気泡を除去する減圧脱泡装置が用いられている。
図2に示す減圧脱泡装置110は、溶解槽120内の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、次の処理槽に連続的に供給するプロセスに用いられるものであって、減圧脱泡する際には、真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジング112内に設けられ、減圧ハウジング112と共に減圧される減圧脱泡槽114と、その両端部に、下方に向かって垂直に取り付けられた上昇管116および下降管118が配置されており、上昇管116の下端は、溶解槽120に連通する上流側ピット122の溶融ガラスG内に浸漬されており、下降管118の下端は、同様に、次の処理槽(図示せず)に連通する下流側ピット124の溶融ガラスG内に浸漬されている。
【0003】
そして、減圧脱泡槽114は、図示しない真空ポンプによって真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジング112内に水平に設けられ、減圧ハウジング112と共に減圧脱泡槽114の内部が1/3〜1/20気圧に減圧されているので、上流側ピット122内の脱泡処理前の溶融ガラスGは、上昇管116によって吸引上昇されて減圧脱泡槽114に導入され、減圧脱泡槽114内で減圧脱泡処理が行われた後、下降管118によって下降させて下流側ピット124に導出される。なお、本発明においては、溶融ガラスGは上昇管116を上昇中に徐々に減圧され、これに伴い溶融ガラスG中に存在する泡が膨張し、減圧脱泡槽114で溶融ガラス表面からその上部の減圧雰囲気へ向け脱泡が行われ、清浄になった溶融ガラスは下降管118を下降中に徐々に常圧に復帰するものであるが、減圧脱泡処理は主に減圧脱泡槽114で行われる。
減圧ハウジング112は、金属製、例えばステンレス製または耐熱鋼製のケーシングであり、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引されて内部が減圧され、内部に設けられた減圧脱泡槽114内を所定の圧力、例えば1/3〜1/20気圧に減圧して維持する。
この減圧ハウジング112内の減圧脱泡槽114、上昇管116および下降管118の周囲には、これらを断熱被覆する耐火性レンガなどの断熱材130が配設されている。
【0004】
従来の減圧脱泡装置110においては、溶解槽から減圧脱泡装置110内に吸引上昇されて減圧脱泡処理され、次の処理槽、例えば成形槽に下降流出される溶融ガラスGの流量(または流速)は、上流側ピット122と下流側ピット124との液面の高さの差、従って上昇管116および下降管118の基部の溶融ガラス素地面のレベル差hが、その間の圧損Δpに等しくなる条件、すなわち下記式を満たすように決められる。
Δp=ρgh
ここで、ρは溶融ガラスGの密度である。
この時、正確には、減圧脱泡装置110の減圧脱泡槽114は別途開渠として計算するのがよいが、上昇管116、減圧脱泡槽114および下降管118を円管と仮定し、円管の直径をD、長さをLとすると、減圧脱泡処理される溶融ガラスGの流速uは、下記式によって表わすことができる。
Δp=32μLu/gD2 (ハーゲン−ポアズイユの式)
ここで、μは溶融ガラスGの粘度である。
【0005】
このように、従来の減圧脱泡装置110においては、減圧脱泡処理される溶融ガラスGの流速は、減圧脱泡装置110の構成や溶融ガラスGの成分や製造工程を変更しない限り、ほぼ、溶融ガラスGの温度(粘度μ)および上流側ピット122と下流側ピット124との液面の高さの差hによって定まる。このため、減圧脱泡装置110における溶融ガラスGの流量を変更する場合には、溶融ガラスGの温度(粘度μ)を変化させるか、上流側ピット122と下流側ピット124との液面の高さの差hを変化させなければならない。
【0006】
しかし、従来の減圧脱泡装置110において、溶融ガラスGの温度を変化させることは、特に、溶融ガラスGの流量増大のために、温度を上昇させて、粘度を低下させることは、減圧脱泡装置110の構成材料、従来は白金などの貴金属、またはその合金の高温強度の点から困難である。
このため、従来の減圧脱泡装置110において、溶融ガラスGの流量増大のためには、上流側ピット122と下流側ピット124との液面の高さの差hを増大させる必要が生じるが、この液面の高さの差hを変化させることも、一旦設備として完成された減圧脱泡装置110の構成を変更することになり、容易なことではない。すなわち、従来の減圧脱泡装置110の装置構成上、出入口のレベルが外部条件で決められている場合などのように、液面高さの差hを変えられない、もしくは他の条件から変えたくない場合なども多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の減圧脱泡装置110においては、溶融ガラスGの流速を変化させることは容易ではない。仮に、減圧脱泡装置110において溶融ガラスGの流速を速くしてその流量を増加させても十分な減圧脱泡処理能力があることが明らかになったとしても、依然として処理能力が低いままで使用せざるを得ないという問題があった。
従って、従来の減圧脱泡装置110においては、十分な減圧脱泡処理能力があり、溶融ガラスGの流速を速くして減圧脱泡する溶融ガラスGの流量を増加することが可能であったとしても、溶融ガラスGの温度や液面高さの差hを変え、溶融ガラスGの流速を変化させることは容易ではなく、減圧脱泡装置110の能力を十分に発揮することができないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、装置構成自体を変更することなく、減圧脱泡能力に応じて、容易に溶融ガラスGの流速を速くし、減圧脱泡する溶融ガラスGの流量を増加させることができ、減圧脱泡能力を最大限に発揮させることができ、また、装置設計の自由度を向上させることのできる溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスの減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、この減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管と、前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて導出する下降管と、前記上昇管の下方から空気を吹き込む空気吹込手段とを具備し、
この空気吹込手段から前記上昇管に前記空気を吹き込み、前記溶融ガラスを前記空気とともに前記上昇管中を上昇させることを特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置を添付の図面に示す好適な実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置の概略断面図を示す。
図1に示すように、本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置10は、溶解槽20内から溶融ガラスGを減圧脱泡槽14に吸引上昇させ、減圧された減圧脱泡槽14において減圧脱泡処理を行い、次の処理槽、例えばフロートバスなどの板状の成形処理槽や瓶などの成形作業槽などに連続的に供給するプロセスに用いられるもので、基本的に、減圧ハウジング12、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18からなっている。
【0012】
減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14を減圧する際の気密性を確保するための圧力容器として機能するものであり、本実施例では、ほぼ門型に形成されて、減圧脱泡槽14、および上昇管16と下降管18の上部を包み込むように構成されている。この減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14に必要とされる気密性および強度を有するものであれば、その材質、構造は特に限定されるものではないが、金属製、特にステンレス製または耐熱鋼製とすることが好ましい。
減圧ハウジング12には、右上部に真空吸引して内部を減圧する吸引口12cが設けられており、図示しない真空ポンプによって真空吸引されて減圧ハウジング12の内部が減圧され、そのほぼ中央部に配置された減圧脱泡槽14内を所定の圧力、例えば、1/3〜1/20気圧に減圧して維持するように構成されている。
【0013】
減圧ハウジング12のほぼ中央部には、減圧脱泡槽14が水平に配置されている。この減圧脱泡槽14の流路の断面は、従来と同様に、円形でもよいが、本発明はこれに限定されず、例えば、楕円形や矩形などの多角形や異形でもよく、特に、大流量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理を行うには長方形の方が好ましい。
この減圧脱泡槽14の左端部には上昇管16の上端部が、減圧脱泡槽14の右端部には下降管18の上端部がそれぞれ下方に向かって垂直に連通されている。そして、上昇管16および下降管18は門型に形成された減圧ハウジング12の脚部12a,12bをそれぞれ貫通するように配設されており、上昇管16および下降管18の下端は、それぞれ溶解槽20に連通する上流側ピット22および次の処理槽(図示せず)に連通する下流側ピット24の溶融ガラスG内に浸漬されている。
ここで、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18は、大流量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理を行うには、電鋳耐火物製レンガで構成するのがよいが、一部を白金等の貴金属や貴金属合金などで構成してもよいし、溶融ガラスと接触する流路の全てを白金等の貴金属や貴金属合金などで構成してもよい。
【0014】
減圧脱泡槽14の上部には、減圧ハウジング12を図示しない真空ポンプ等によって真空吸引することによって、減圧脱泡槽14内を所定の圧力(1/3〜1/20気圧)に減圧して維持するために、減圧ハウジング12と連通する吸引孔14a,14bが設けられている。
減圧ハウジング12と、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18との間は、耐火物製レンガなどの断熱材30で充填されて断熱被覆されている。この断熱材30は、減圧脱泡槽14の真空吸引の支障とならないように、通気性を有する断熱材によって構成される。
【0015】
上昇管16の下方には、上流側ピット22内の溶融ガラスGに空気、例えば予熱された空気を吹き込む本発明の空気吹込手段である空気吹込パイプ32が配置されている。この空気吹込パイプ32から供給された空気は、溶融ガラスG中で泡となって上昇管16内を溶融ガラスGとともに上昇し、減圧脱泡槽14内の溶融ガラスGの液面にて破泡して消滅する。このとき、上昇管16内の多数の空気泡を含む溶融ガラスGの見かけの比重は、下降管18中の溶融ガラスGの比重より小さくなり、空気泡のポンプアップ効果によって、上昇管16から下降管18に向けてのヘッドが付与され、溶融ガラスGの流れが加速され、その流速が増大し、溶融ガラスGの流量を増大させることができる。
空気吹込パイプ32に空気、例えば予熱された空気を供給する手段は、特に制限的ではなく、従来公知の空気供給手段をそのまま適用できる。
ここで、空気吹込パイプ32は、白金管等の貴金属管またはその合金管で構成するのがよい。空気吹込パイプ32の形状、寸法も特に制限的ではないが、本発明の減圧脱泡装置10が本来脱泡処理の対象としている泡のサイズより大きいサイズの泡を生成できる形状、寸法であるのが好ましい。
【0016】
ここで、本発明において、空気吹込パイプ32から吹き込まれる空気によって溶融ガラスG中に生成される泡は、本来、本発明で脱泡処理の対象の限度とされる微小サイズの泡、例えば、1mm以下、具体的には、建築用ガラスで直径0.3mmや0.2mm程度の泡に比べてはるかに大きいサイズの泡、例えば直径数mm〜1cm、好ましくは直径5〜8mm程度の泡であるのが良い。これは、本来の脱泡処理対象となる微小サイズの泡の脱泡処理精度や効率の低下を招かないように、溶融ガラスG中での泡の上昇力を大きくし、減圧脱泡槽14での溶融ガラスGの液面への上昇を早め、液面での破泡を確実かつ迅速に行うためである。なお、空気吹込パイプ32によって生成された泡は、本来の脱泡対象の微細な泡と物理的合体する効果もあるので、本発明の減圧脱泡装置10の脱泡効率を向上させる効果をも奏する。
また、空気吹込パイプ32から、溶融ガラスG中に一定圧力で連続して空気を吹き込んで、一定サイズの空気泡を所定間隔で発生させるのが好ましい。また、上昇管16の溶融ガラスG中に吹き込む空気の量、あるいは、上昇管16の溶融ガラスG中に存在させる空気泡の量は、特に制限的ではなく、上昇管16中の溶融ガラスGに付与したい上昇力、従って、溶融ガラスGの流量、すなわち脱泡処理量に応じて適宜選択すればよい。
【0017】
次に、本発明の溶融ガラスの減圧脱泡装置10の作用について説明する。
減圧脱泡槽14は、図示しない真空ポンプによって真空吸引されて、所定の圧力、例えば1/3〜1/20気圧に減圧して維持されているので、溶融ガラスGは、上流側ピット22または下流側ピット24の溶融ガラスGの液面の気圧(大気圧)と減圧ハウジング12内の減圧された気圧との差によって上昇管16または下降管18を通って減圧脱泡槽14に吸引上昇され、一連の閉管路によって構成されたサイフォンとなる。そして、溶融ガラスGは、上流側ピット22と下流側ピット24における溶融ガラスGの液面の高さの差hに従って下流側ピット24に流出する。
【0018】
このとき、上流側ピット22または下流側ピット24の溶融ガラスGの液面の高さと減圧脱泡槽14に吸引上昇された溶融ガラスGの液面の高さの差は、減圧脱泡槽14内の減圧された気圧によっても異なるが、ほぼ、2.5m〜3.5m程度となり、減圧脱泡槽14内の溶融ガラスGの流速は、溶融ガラスGの粘度(温度)および上流側ピット22と下流側ピット24の溶融ガラスGの液面の高さの差hとによって定まる。
減圧脱泡槽14内に吸引上昇された溶融ガラスGは、減圧脱泡槽14内が1/3〜1/20気圧に減圧されているので、溶融ガラスGに含まれた気泡が液面に上昇して破泡する。減圧脱泡装置10は、このようにして、溶融ガラスGに含まれている気泡を除去するものである。
【0019】
このような減圧脱泡装置10の上昇管16下方に、溶融ガラスGとほぼ同じ温度に予熱した空気を吹き込む空気吹込パイプ32を配置し、この空気吹込パイプ32から上昇管16の下方に空気を吹き込むと、この空気は、気泡34となって溶融ガラスG内に浮遊し、溶融ガラスGとともに上昇管16内を上昇する。
そして、この気泡34を含んだ溶融ガラスGの見掛けの比重は、溶融ガラスGの比重、従って下降管18内の溶融ガラスGの比重よりも当然に軽くなり、上昇管16内の気泡34を含んだ溶融ガラスGは、この比重の差によって上昇管16内を空気の吹き込みがない場合よりも早い流速で、かつ減圧脱泡槽14内のより高い位置まで気泡34とともに吸引上昇することになる。
【0020】
もちろん、減圧脱泡槽14内の液面に達した気泡34は、液面まで上昇すると破泡して本来の脱泡対象の微細な泡を含む溶融ガラスGのみが残るが、このときの液面の位置は、前述したように、気泡34を含み見掛けの比重が小さい溶融ガラスの方が、気泡34を含まない溶融ガラスよりも高い位置まで上昇するので、図1に示すように、減圧脱泡槽14内の溶融ガラスGの液面の勾配が大きくなり、より早い流速で下降管18に向かって減圧脱泡槽14内を流れることになり、減圧脱泡処理を行う溶融ガラスGの流量を増加することができる。
【0021】
この気泡34の直径は温度または圧力によって変化し、溶融ガラスの組成や粘度によっても好適な気泡の直径が異なるので、一概には言えないが、空気吹込パイプ32の口元で数mm〜1cm程度の直径の気泡とすることが好ましく、この気泡34の量を増減することによって、上昇管16内の溶融ガラスGの流速、すなわち、減圧脱泡槽14内を流れる溶融ガラスGの流量を変化させることができる。なお、減圧脱泡装置10において上流側ピット22と下流側ピット24の溶融ガラスGの液面の高さの差hが変更できない場合であっても、あるいは装置構成の外部条件からこの液面差hが大きくできない場合、またはとれない場合であっても、もしくはこの液面差hを低く設定しても、本発明のように上昇管16内の溶融ガラスGに空気吹込パイプ32から空気を吹き込むことにより、減圧脱泡槽14内を流れる溶融ガラスGの流量を増大させ、必要な脱泡処理量を確保することができる。
【0022】
さらに、空気吹込パイプ32から溶融ガラスG内に吹き込む空気として、予熱した空気を使用するときには、以下のような効果を奏する。
特に、溶融ガラスGがソーダガラスの場合は、空気中のO2 が溶融ガラスG内に容易に溶け込むので、気泡34は、O2 を除いた空気(主にN2 )の気泡となり、前述したように、溶融ガラスGとともに上昇する。
そして、溶融ガラスG内に溶け込でいるSO2 、CO2 、H2 O等の溶存ガスは、この気泡34に向かって拡散して流入し、溶存ガスの濃度が減少する。
【0023】
また、溶融ガラスG内に溶け込んだO2 は、周囲の溶融ガラスG内にO2 濃度の低い泡(特に、溶融炉で添加した硫酸塩清澄剤に起因するSO2 の泡)があると、溶融ガラスGからO2 濃度の低い泡に流入して泡の径を拡大し、溶融ガラスG内を上昇して減圧脱泡槽14内の溶融ガラスGの液面から破泡しやすくする。溶融ガラスG内に溶存しているSO2 が多いときには、次の図示しない処理槽で再沸する原因となるので、空気吹込パイプ32から溶融ガラスG内に吹き込む空気として予熱した空気を使用し、溶存しているSO2 を減少させることは、さらに付随的な効果を有する。
溶融ガラスG内を上昇できない程度の小径の泡は、下降管18を下降する間に圧力が常圧に回復する過程で、ほとんど、溶融ガラスGに吸収されて消滅する。
【0024】
以上、本発明に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0025】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、上昇管および下降管の下端の溶融ガラス素地面のレベル差、すなわち溶融ガラス液面の高さの差が大きくできない、または変更できない場合であっても、上昇管の下方に溶融ガラスとほぼ同じ温度に予熱した空気を吹き込む空気吹込パイプを配置し、この空気吹込パイプから上昇管の下方に空気を吹き込むことにより、容易に溶融ガラスの流量を増加することができ、減圧脱泡装置の能力を最大限に発揮させることができるし、逆に、同じ脱泡処理能力の減圧脱泡装置において、上昇管および下降管の下端の溶融ガラス素地面のレベル差を小さくすることができ、装置設計の自由度を上げることができる。
また、空気吹込パイプから溶融ガラス内に吹き込む空気として、予熱した空気を使用するときには、溶融ガラスG内に溶け込んだSO2 、CO2 、H2 O等の溶存ガス、特にSO2 の濃度を減少させ、次の処理槽における再沸を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】 従来の溶融ガラスの減圧脱泡装置の概略断面図である。
【符号の説明】
10,110 減圧脱泡装置
12,112 減圧ハウジング
12a,12b 脚部
12c 吸引口
14,114 減圧脱泡槽
14a,14b 吸引孔
16,116 上昇管
18,118 下降管
20,120 溶解槽
22,122 上流側ピット
24,124 下流側ピット
30,130 断熱材
32 空気吹込パイプ
34 気泡
G 溶融ガラス
h 液面の高さの差

Claims (1)

  1. 真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスの減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、この減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管と、前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて導出する下降管と、前記上昇管の下方から空気を吹き込む空気吹込手段とを具備し、
    この空気吹込手段から前記上昇管に前記空気を吹き込み、前記溶融ガラスを前記空気とともに前記上昇管中を上昇させることを特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置。
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