JP4108221B2 - 印字装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、用紙を搬送ローラー対で挟み、摩擦力で送り出す用紙搬送機構を備えた印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印字装置では、駆動ローラーに対して従動ローラーを圧接し(搬送ローラー対)、その間に用紙を挟み込んで搬送する用紙搬送機構が多く用いられている。用紙搬送機構は用紙とローラーとの摩擦力によって用紙を送り出すのであるが、用紙を送り出す力は、駆動ローラーに対する従動ローラーの圧接力の程度によって定まる。
また、印字装置の用紙搬送機構では、用紙搬送方向でプラテンよりも上流側にスキュー補正用のストッパーを設けて、これに用紙の先端縁を衝突させて搬送方向に対する用紙の傾き(スキュー)を調整する機構を備えることが多い。この機構は、ローラーと用紙との間に滑りを与えて傾いた用紙の先端縁をストッパーに衝突させてその側の送り出しを止めたまま、他の側をストッパーに衝突するまで送り出すことで用紙の傾きを補正している。
【0003】
つまり、用紙搬送ローラー対で用紙に回転モーメントを与えて用紙の傾きを補正しているのであるが、用紙搬送ローラー対は本来、用紙の幅方向において用紙を均一に送り出すように均一の挟持力、すなわち、均一の送り出し力が付与されているので、スキュー補正の際には、搬送用ローラー対と用紙との間で、スキュー補正用ストッパーに衝突している側ほど大きくなる滑りが発生するように挟持力を調整してある。
しかし、従来の用紙搬送ローラー対は、例えば駆動ローラーである第1のローラーを一本の駆動回転軸に取り付け、これに対応した従動ローラーである第2のローラーを一本の従動回転軸に取り付けているので、挟持力の調整が用紙の幅方向で画一的となり、一側では十分な滑りを与え、他側では十分な送りを与える適切な挟持力とすることが難しい。また、それぞれの軸が1側で設定値よりも互いに近づき、他側で設定値よりも互いに離れて取り付けられてしまったとき、用紙送り出し力は近づいた側が大きくなる。このためこの用紙送り力の大きな側が充分な滑りを与えなければならない側に一致していると滑りが不十分になって、
スキュー補正箇所で用紙がジャムしたり、スキュー補正が不完全になったりすることがある。
【0004】
実用新案登録第2508855号公報に記載の印字装置では、フィードローラー5(駆動ローラー)に圧接される紙送りローラー1(従動ローラー)の外周にスポンジ製などの柔らかな補助ローラー9を取り付けて、用紙搬送ローラー対による用紙の送り出し力をスキュー補正のためのストッパーまでは補助ローラーにより弱い力で、それ以後はフィードローラー5に紙送りローラー1を強く圧接して補助ローラー9を潰し、強い送り出し力で用紙を搬送する構成を採用しているが、この構成はスキュー補正の際には用紙搬送力を弱くして滑りを生じやすくし、スキュー補正後では通常の搬送力に戻すというだけで、スキュー補正の際に必要な用紙を回転させるモーメントを適切に与える解決策とはならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、スキュー補正の際、用紙にその幅方向の一側では十分な滑りを与え、他側では十分な送りを与えて、用紙のスキュー補正がスムーズに行われる用紙搬送機構を備えた印字装置の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
印字装置は、本体フレーム、用紙搬送台、プラテン、印字ヘッド、用紙搬送ローラー対及びスキュー補正用ストッパーとを備える。用紙搬送台は、用紙搬送面を備えて本体フレームに固定されており、用紙搬送面にストレートな用紙搬送路を形成している。プラテンは用紙搬送台の用紙搬送面から用紙搬送路に露出して配置され、印字ヘッドをプラテンと対向して配置する。用紙搬送ローラー対は、一対のローラー間に用紙を挟持して送り出すもので、多くは駆動ローラーとこれに圧接される従動ローラーである第1と第2のローラーとからなり、用紙幅方向に複数対設ける。これらは、少なくとも一方を他方に対して設定した力で独立して押圧してある。スキュー補正用ストッパーは、用紙の搬送方向においてプラテンと搬送ローラー対との間に設けられ、用紙搬送路に進出・退避が可能である。これにより、搬送ローラー対により送られた用紙の端はスキュー補正用ストッパーに衝突してスキューが補正され、ついで、スキュー補正用ストッパーが用紙搬送路から退避し、スキューを補正された用紙がプラテンに送られる。
【0007】
なお、それぞれの用紙搬送ローラー対は第1のローラーと第2のローラーとの圧接力を調整可能としてある。また、通常、駆動ローラーは、用紙搬送台に軸支し、従動ローラーはホルダーに回転可能に支持すると共にこのホルダーを本体フレームに揺動可能に支持し、ホルダーと本体フレームとの間にコイルバネなどの付勢部材を設ける。従動ローラーは付勢部材により駆動ローラーに押しつけられる。
ホルダーを付勢するには、本体フレームに可動部材を支持し、この可動部材とホルダーの間に付勢部材を配置してもよい。可動部材が本体フレームに対して移動すると、可動部材とホルダーとの距離が変更され、従動ローラの駆動ローラに対する圧接力が調整される。
可動部材を駆動するのに、本体フレームと可動部材との間に設けたカムを用いたり、このカムをステッピングモーターにより駆動することがある。
さらに、前記ホルダーと可動部材を本体フレームとは別体のサブフレームに組み付け、このサブフレームを本体フレームへ揺動可能に支持して、サブフレームの揺動運動により従動ローラーが駆動ローラーに接触あるいは離れるように構成することがある。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、印字装置1の用紙搬送機構を示したもので、本体フレーム2とこのフレーム2に固定されてストレートな用紙搬送路3を形成する用紙搬送面4を備えた用紙搬送台5、プラテン6、印字ヘッド7、第1の用紙搬送ローラー対8、第2の用紙搬送ローラー対9、及びスキュー補正用ストッパー10を備えている。図1において、符号M1はモーター、符号G1〜G9は動力伝達用のギアであり、モーターM1のギアリンクを構成している。ただし、符号はその軸心を示しており、駆動側ギア、従動側ギアなどの詳しい説明は省略する。なお、ギアG2はアイドルギアである。符号Tは連続紙用のトラクター、符号Fはフラッパーで用紙搬送経路3をカット用紙の態様と連続用紙の態様とに切換えるためのものである。図ではカット用紙を使用する態様となっている。符号Cは印字装置1が備えた制御部で印字装置における各部の駆動とそのタイミング及びいわゆるパソコンなど親機器から送られてくる印字信号と印字データの処理を行う。
【0009】
本体フレーム2は、印字装置1としての機構を組み付ける基板となるもので、鋼板をプレス加工して頑丈に形成してある。用紙搬送台5(図2)もまた、鋼板のプレス加工品で上面をほぼ平らな用紙搬送面4としており、プラテン6用に孔11aが、第1、第2の用紙搬送ローラー対8,9用に孔11b、11cが、また、スキュー補正ストッパー10用の孔11dがそれぞれ設けられている。符号11eは、紙位置検出用のセンサーS1〜S4を突出させるための孔であり、図2において4ヶ所存在している。センサーS1〜S4は、用紙の先端縁で用紙搬送面4の下方へ回動され、用紙の通過でもと位置に戻るものである。センサーS1は用紙の先端縁を検出し、センサーS2とセンサーS4は用紙の後端縁を検出する。また、センサーS2とセンサーS3は用紙の傾斜(スキュー)程度を検出するものである。
【0010】
プラテン6は、用紙搬送面4の下部に軸支され、モーターM1のギアリンクで駆動される。その周面上部は用紙搬送面4とほぼ同一の位置となって用紙搬送台5の孔11aから露出している。印字ヘッド7はプラテン6の上部にこれと対向して配置してあり、プラテン6の周面との間が印字ギャップとなっている。
第1の用紙搬送ローラー対8は、用紙搬送方向でプラテン6の上流側に、第2の用紙搬送ローラー対9は、プラテン6の下流側に配置してあり、第1の用紙搬送ローラー対8は、駆動ローラー12(第1のローラー)と従動ローラー13(第2のローラー)を備え、第2の用紙搬送ローラー対9は駆動ローラー14と従動ローラー15を備える。双方の駆動ローラー12,14は用紙搬送面4の下部に軸支され、孔11b,11cからそれぞれ用紙搬送面4に露出すると共に、モーターM1のギアリンクで駆動される。
【0011】
第1の用紙搬送ローラー対8の従動ローラー13は、第3,4図に示すようにホルダー16に軸支してある。ホルダー16は、合成樹脂の成形品であり、従動ローラー13を軸支した水平部17と、上端部がコイルバネ18(付勢部材)で押圧される垂直部19が一体成形されている。この実施形態において第1の用紙搬送ローラー対8は6個でそれぞれの従動ローラー13を個別にホルダー16に軸支してある。6個のホルダー16は、また、個々に垂直部19と水平部17がつながる角部分でサブフレーム20に軸支してあり(図6)、従動ローラー13側が用紙搬送面4に対して上下に回動可能である。すなわち、各対のローラーの少なくとも一方を他方に対して設定した力で独立して押圧した構成である。
【0012】
なお、この実施形態において、ホルダー16(図6)は水平部17の従動ローラー13を軸支した箇所の両側に下面を湾曲させた用紙ガイド部36を一体に備えて、通過する用紙の浮き上がりを防止している。この部分には押さえ爪37が軸支されていて、用紙が印字ギャップ方向へ移動する時だけ、用紙と接して浮き上がりを防止するようになっている。すなわち、押さえ爪37は、印字ギャップ方向に回動されると下端部が用紙搬送面4側に突出した状態でそれ以上の回動が阻止される構造であると共に、逆方向へは自由に回動して下端部が用紙搬送面から退避する構造となっている。
【0013】
さらに、サブフレーム20の水平部17と隣接して突出させた部分38に押さえバネ39を配置してある。押さえバネ39は、まず、V字形に屈曲したバネ線材のとがった先端部と開放された側の両端を上方へ屈曲し、ついで、上方へ屈曲した両端を外側へ水平に屈曲するとともに、V字形の中間部を下方へ浅く屈曲した形状となっている。この押さえバネ39の先端部を突出部分38に上方から係合し、開放された側の両側水平部分を、前記の突出部の基部に設けた係合孔40に下方から通して、サブフレーム20の上面に係合してある。
押さえバネ39は、開放側の広がりを圧縮された状態で係合孔40に収まっている。このため、押さえバネ39は、開放側の上方への立ち上がり部分が係合孔40の周辺と接する箇所で、自らのバネ力により常時下方へ付勢されており、中間部で用紙の浮き上がりを防止する。
そして、コイルバネ18は、可動部材21と垂直部19の上部との間に配置してある。可動部材21は、サブフレーム20の後壁内面側に位置し、左右両端の下部をサブフレーム20に揺動可能に支持してある。
【0014】
可動部材21(図3,4)は、鋼板をプレス加工した左右に長い板状の部材であり、一端に斜板状のカムフォロア22を一体に成形してある。また、上辺部にホルダー16のそれぞれと対応して前記のコイルバネ18が6個、一列に取り付けられ、下辺部には爪受け孔23が左右に形成されている。
サブフレーム20は、前記のホルダー16と可動部材21及びコイルバネ18などを一体に組み付け、本体フレーム2に対して全体を揺動可能に取り付けるためのもので、後壁の下部で左右に爪受け孔23に差し込む爪24を設け、上部の左右に係合突片25を有している。サブフレーム20は左右の係合突片25を本体フレーム2に設けた突起26へ係合することにより、係合突片25の上部を中心として回動可能に装着される。突起26はサブフレーム20の揺動軸である。符号27は戻し用のバネでサブフレーム20を元位置に戻すためのものである。
なお、サブフレーム20を本体フレーム2の突起26へ係合し、ホルダー16の従動ローラー13を駆動ローラー12に圧接した位置において、突起26と従動ローラー13及び駆動ローラー12の軸心は一直線上にある。すなわち、サブフレーム20の揺動軸は、従動ローラー13が駆動ローラー12に対して接触するあるいは離間する方向が駆動ローラー12の用紙搬送方向に平行な接戦方向となるように本体フレーム2に設けてある。
【0015】
サブフレーム20には、内側の一端であって前記可動部材21のカムフォロア22が形成されている側に、ステッピングモーター28(図3)をねじで取り付けてある。その出力軸には偏心位置にピン28a(図4)を固定した円盤を取り付けてあり、ピン28aが可動部材21のカムフォロア22に接する。すなわち、カムフォロア22とピン28aは本体フレーム2と可動部材21との間に設けられたカム機構を構成しており、このカム機構はステッピングモーター28で駆動される。印字装置1は制御部Cと用紙の種類を選択する選択ボタン及び用紙の種類に対応した圧接力データを制御部Cに備え、ステッピングモーター28はこれによって選択された用紙に応じて所定角度を回転し、可動部材21を本体フレーム2に対して回動させる。
【0016】
第2の用紙搬送ローラー対9の従動ローラー15は駆動ローラー14に対して2段階程度の調節が可能で、常時ほぼ一定の圧接力で押圧されている。圧接力は本体フレーム2と従動ローラー15の支持部分に配置したバネなどの付勢部材による。
スキュー補正用ストッパー10(図5)は、基板29とラック30、阻止片31と一体のピニオン32及びソレノイド33で構成されている。基板29は左右に長く、前記のホルダー16の位置に対応して6個のピニオン32を回動可能に軸支してある。ピニオン32の回動面は基板29の立面と平行である。ラック30は基板29に対して左右方向へ移動が可能で、6個のピニオンに対応して6ヶ所にラック歯を形成してある。ソレノイド33は基板29に取り付けてあり、そのアーマチュア34をラック30の一端と結合してある。ラック30の一端とソレノイド33との間にはコイルバネ35を配置してある。ソレノイド33は通電があるとアーマチュアを引き込みその位置を維持する単動型であり、通電のタイミングは制御部Cのコントロール下にある。
【0017】
従って、スキュー補正用ストッパー10は、ソレノイド33に通電の無い通常の状態では、コイルバネ35によりラック30が左(a側)に移動されて阻止片31が一斉に起立し、通電があるとコイルバネ35を圧縮してアーマチュア34が引き込まれ、ラック30が基板29に対して右(b方向)に移動して阻止片31が一斉に倒伏した状態となる。阻止片31は起立したとき上部が用紙搬送台5に設けた孔11dから用紙搬送面4側に突出する。
【0018】
印字の際は、用紙をセットし、選択した用紙の種類あるいは厚さを選択ボタンから制御部Cに教示する。制御部Cは選択された用紙に対応するデータを記憶部から読みとり、ステッピングモーター28を必要な角度だけ駆動する。すると、ピン28aが回転して可動部材21のカムフォロア22を押圧しながら回動し、本体フレーム2に対する可動部材21の角度を変える。これによって、ホルダー16との間に配置したコイルバネ18の圧縮程度が変化し、ホルダー16の水平部17に取り付けた従動ローラー13が駆動ローラー12に圧接される力を、選択した用紙に適合した大きさに調整することができる。ステッピングモーター28を必要な角度だけ駆動するためのデータは、各種用紙の送りに対する抵抗(張り)の程度や摩擦係数などに関して実験を行いあらかじめ求めたものである。
【0019】
印字装置1の電源を投入すると用紙搬送機構は稼働状態となる。スキュー補正用ストッパー10のソレノイド33は通電によって励起され、アーマチュア34が引き込まれて阻止片31が用紙搬送面4から退避状態となっている。
用紙フィーダーあるいは手差しで用紙が送り込まれ、その先端をセンサーS1が検出すると第1、第2の各用紙搬送ローラー対8,9が回転して用紙を挟持し、以後、印字装置1の用紙搬送機構が自動的に用紙を搬送する。その先端がセンサーS2とセンサーS3を通過する。このときセンサーS2からの通過信号とセンサーS3からの通過信号に時間差があり、その時間差が設定値以上であるとき制御部Cは「用紙の傾きあり」と判断し、スキュー補正を行う。すなわち、ソレノイド33の励起を解除してアーマチュア34をフリーにし、コイルバネ35でラック30を押し出す。すると、スキュー補正用ストッパー10の阻止片31が用紙搬送路3から突出する。
【0020】
送り込まれる用紙が搬送方向に対して傾斜していると、先端縁の傾斜しているために先行している側がまずスキュー補正用ストッパー10の阻止片31に衝突する。しかし、6個並んだ第1の用紙搬送ローラー対8は、衝突して移動が阻止されている側(先行している側)の用紙搬送ローラー対8ほど用紙との滑りを大きくして回転を続け、用紙の傾き(スキュー)を補正する。このとき、用紙搬送ローラー対8は複数であるが用紙を挟持する作用は各個で独立しており、それぞれに両側のローラー対8の回転状態の影響を受けることがない。このため、複数の用紙搬送用ローラー対8を有し、それぞれの用紙に対する挟持力を均一にしてあっても、スキュー補正の際には、搬送用ローラー対8と用紙との間で個々に適切な滑りを生じさせることができる。その結果、用紙の幅方向ではスキュー補正用ストッパー10に衝突している側ほど大きくなる滑りをスムーズに発生させ、結果として用紙に対して、用紙の幅方向の一側では十分な滑りを与え、他側では十分な送りを与えて、用紙にスキュー補正のための回転モーメントを適切に与えることができる。これにより、スキュー補正箇所で用紙がジャムしたり、スキュー補正が不完全になったりすることがない。
【0021】
なお、このとき、従動ローラー13の駆動ローラー12に対する圧接力は、可動部材21を揺動して適切に選択されているので用紙搬送ローラー対8が用紙との間で滑りながら用紙を送り出す力を与えていても用紙を撓ませるような不都合はなく、スキュー補正の後は、選択された挟持力で用紙を印字ギャップに向け送り出す。また、第1の用紙搬送ローラー対8によって印字ギャップに向けて送り込まれる用紙は、ホルダー16の水平部17に設けた用紙ガイド部36や押さえバネ39(図6)によって浮き上がりが防止されており、用紙が浮き上がるためにセンサーが用紙先端や用紙の存在を検出できなかったり、スキュー補正が不調に終わる事態を防止している。
【0022】
スキュー補正の作動はタイマーで制御され、用紙先端がセンサーS3を通過してからスキュー補正に十分な時間の経過後、実施形態では1秒後に終了する。スキュー補正作動の終了にともなってソレノイド33は通電されてアーマチュア34を引き込み、スキュー補正用ストッパー10の阻止片31を用紙搬送面4から退避させる。
以下、用紙は印字ギャップに進んで印字をされ、第2の用紙搬送ローラー対9に送り出しを受け継がれて排出される。センサーS4が用紙の後端縁を検出すると次の用紙の送り込みが開始される。
【0023】
センサーS2とセンサーS3からの用紙通過信号の時間差が設定値以下であるときは、制御部Cの判断は「用紙に傾きなし」で、ソレノイド33の励起は維持され、スキュー補正用ストッパー10の阻止片31が用紙搬送面4に突出することはなく、スキュー補正の作動なしに用紙は印字ギャップに進み印字がなされる。
そして、それでも何らかの理由により、第1の用紙搬送ローラー対8の付近で用紙ジャムが生じた時は、サブフレーム20を手動によって上部の突起26を中心に手前に回動して、6個の従動ローラー13,15を一斉に上方へ回動させ、用紙が存在している部分の空間を広げることができる。これによりジャムしている用紙を簡単に取り出すことができる。このとき、駆動ローラー12に接している従動ローラー13の移動は駆動ローラー12の用紙搬送方向の接線方向であるので、両ローラーの間にこじりや圧迫が生じたりすることなく、なめらかに揺動させることができる。
【0024】
以上、実施形態として、従動ローラー13,15を軸支したホルダー16及び可動部材21がサブフレーム20に取り付けられた構成のものについて説明したが、サブフレームは必須のものではなく、ホルダー16や可動部材21を本体フレーム2へ直接に取り付けることもできる。
従動ローラー13,15の圧接力を調節するために行う可動部材21の回動は、ステッピングモーター28ではなく、通常のモーターやサーボモーターで行うこともできる。また、目盛りを頼りに手動によって行うこともできる。
さらに、可動部材21の移動は回動ではなく、平行移動など他の移動形態とすることもできる。従動ローラー13,15を駆動ローラー12,14に対して圧接するコイルバネ18は他の形態のバネやその他の付勢手段であってよい。
【0025】
【発明の効果】
用紙搬送ローラー対は複数であるが用紙を挟持する作用は各個で独立しており、それぞれに両側のローラー対の回転状態の影響を受けることがなく、スキュー補正の際、用紙にその幅方向の一側では十分な滑りを与え、他側では十分な送りを与えて、用紙にスキュー補正のための回転モーメントを適切に与えることができるので、用紙のスキュー補正がスムーズに行われる。
可動部材を本体フレームに対して移動させると、複数個ある従動ローラーの駆動ローラーに対する圧接力を一斉に調整することができる。
サブフレームを本体フレームに対して移動させると、複数個の従動ローラーを一斉に駆動ローラーから離すことができ、用紙ジャムなど必要な場合に処理のための空間を大きくあけることができる。
サブフレームの揺動範囲において、従動ローラーが駆動ローラーに接している位置が一番低いので、サブフレームを揺動するときにこじりや圧迫が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】用紙搬送機構の概略を示す側面図
【図2】用紙搬送台の斜視図
【図3】第1の用紙搬送ローラ対の箇所を背面から見て示す斜視図
【図4】第1の用紙搬送ローラ対を示す側面図(一部断面)
【図5】スキュー補正用ストッパーの概略を示す背面図
【図6】ホルダー部分を拡大して示す斜視図
【符号の説明】
1 印字装置
2 本体フレーム
3 用紙搬送路
4 用紙搬送面
5 用紙搬送台
6 プラテン
7 印字ヘッド
8 第1の用紙搬送ローラー対
9 第2の用紙搬送ローラー対
10 スキュー補正用ストッパー
11a〜11e 孔
12 駆動ローラー
13 従動ローラー
14 駆動ローラー
15 従動ローラー
16 ホルダー
17 水平部
18 コイルバネ
19 垂直部
20 サブフレーム
21 可動部材
22 カムフォロア
23 爪受け
24 爪
25 係合突片
26 突起
27 戻し用バネ
28 ステッピングモーター
28a ピン
29 基板
30 ラック
31 阻止片
32 ピニオン
33 ソレノイド
34 アーマチュア
35 コイルバネ
36 用紙ガイド部
37 押さえ爪
38 突出させた部分
39 押さえバネ
40 係合孔

Claims (7)

  1. 本体フレーム2とこのフレーム2に固定されてストレートな用紙搬送路3を形成する用紙搬送面4を備えた用紙搬送台5とこの用紙搬送台5に用紙搬送面4から用紙搬送路3に露出して設けられたプラテン6と、プラテン6に対向して設けられた印字ヘッド7と、プラテン6よりも用紙搬送方向の上流側に設けられて用紙を表裏から挟持して搬送する用紙搬送ローラー対8と、搬送方向においてプラテン6と前記搬送ローラー対8との間に設けられて用紙搬送路3に進出し、かつ、用紙搬送路3から退避可能なスキュー補正用ストッパー10とを備え、用紙搬送ローラー対8は駆動ローラーと従動ローラーとからなり、駆動ローラー12は用紙搬送台5に軸支されると共に、これに対して従動ローラー13は複数であって、それぞれを本体フレーム2へ独立して揺動可能に支持したホルダー16に回転可能に支持されると共に、ホルダー16と本体フレーム2との間に位置の調整が可能な可動部材を設けて、ホルダー16と可動部材21との間に従動ローラー13を前記の駆動ローラー12へ押しつける付勢部材をそれぞれに設けてあることを特徴とする印字装置。
  2. 本体フレーム2とこのフレーム2に固定されてストレートな用紙搬送路3を形成する用紙搬送面4を備えた用紙搬送台5とこの用紙搬送台5に用紙搬送面4から用紙搬送路3に露出して設けられたプラテン6と、プラテン6に対向して設けられた印字ヘッド7と、プラテン6よりも用紙搬送方向の上流側に設けられて用紙を表裏から挟持して搬送する用紙搬送ローラー対8と、搬送方向においてプラテン6と前記搬送ローラー対8との間に設けられて用紙搬送路3に進出し、かつ、用紙搬送路3から退避可能なスキュー補正用ストッパー10とを備え、用紙搬送ローラー対8は駆動ローラーと従動ローラーとからなり、駆動ローラー12は用紙搬送台5に軸支されると共に、これに対して従動ローラー13は複数であって、それぞれを本体フレーム2へ独立して揺動可能に支持したホルダー16に回転可能に支持されると共に、本体フレーム2にサブフレーム20を揺動可能に支持し、サブフレームを揺動させて前記の従動ローラーを駆動ローラーに対して接触させあるいは離間させることが可能としてあり、サブフレーム20へ独立して揺動可能に支持したホルダー16に前記複数の従動ローラー13のそれぞれを回転可能に支持し、ホルダー16とサブフレーム2との間に、従動ローラー13を前記の駆動ローラー12へ押しつける付勢部材をそれぞれに設けてあることを特徴とする印字装置。
  3. 本体フレーム2とこのフレーム2に固定されてストレートな用紙搬送路3を形成する用紙搬送面4を備えた用紙搬送台5とこの用紙搬送台5に用紙搬送面4から用紙搬送路3に露出して設けられたプラテン6と、プラテン6に対向して設けられた印字ヘッド7と、プラテン6よりも用紙搬送方向の上流側に設けられて用紙を表裏から挟持して搬送する用紙搬送ローラー対8と、搬送方向においてプラテン6と前記搬送ローラー対8との間に設けられて用紙搬送路3に進出し、かつ、用紙搬送路3から退避可能なスキュー補正用ストッパー10とを備え、用紙搬送ローラー対8は駆動ローラーと従動ローラーとからなり、駆動ローラー12は用紙搬送台5に軸支されると共に、これに対して従動ローラー13は複数であって、それぞれを本体フレーム2へ独立して揺動可能に支持したホルダー16に回転可能に支持されると共に、本体フレーム2にサブフレーム20を揺動可能に支持し、サブフレームを揺動させて前記の従動ローラーを駆動ローラーに対して接触させあるいは離間させることが可能としてあり、それぞれをサブフレーム20へ独立して揺動可能に支持したホルダー16に前記複数の従動ローラー13のそれぞれを回転可能に支持し、ホルダー16とサブフレーム20との間に位置の調整が可能な可動部材を設けて、ホルダー16と可動部材21との間に従動ローラー13を前記の駆動ローラー12へ押しつける付勢部材をそれぞれに設けてあることを特徴とする印字装置。
  4. サブフレームの揺動軸は、従動ローラーが駆動ローラーに対して接触するあるいは離間する方向が駆動ローラーの用紙搬送方向と平行な接線方向となるように本体フレームに設けてあることを特徴とした請求項2又は3に記載の印字装置。
  5. 前記付勢部材をホルダー16ごとに個別に設けてあることを特徴とした請求項1〜4のいずれか1つに記載の印字装置。
  6. 付勢部材が圧縮コイルバネであることを特徴とした請求項1〜5のいずれか1つに記載の印字装置。
  7. ホルダー16は従動ローラーを支持した側方に、通過する用紙の浮き上がりを防止する用紙ガイド部を一体に備えていることを特徴とした請求項1〜6のいずれか1つに記載の印字装置。
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