JP4104090B2 - ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩及びその製法、並びに、それを用いた無水ホウフッ化リチウムの製法 - Google Patents

ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩及びその製法、並びに、それを用いた無水ホウフッ化リチウムの製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩及びその製法に関するものである。また、本発明は、この新規化合物を中間物質として、リチウム電池用電解質として重要な高純度無水ホウフッ化リチウムを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】
アルカリ金属及びアルカリ土類金属フッ化物の1フッ化水素塩、例えば、LiF・HF、NaF・HF、KF・HF、BaF2 ・HFの存在は従来からよく知られている。しかしながら、リチウムの高次フッ化物錯塩、例えば、LiBF4 、LiPF6 、LiAsF6 、LiSbF6 については、その1フッ化水素塩が存在することは知られていなかった。
【0003】
エレクトロニクスの発展は電機並びに電子機器の小型軽量化を進行させ、それに伴って高電圧で高エネルギー密度を持ったリチウム電池の開発が盛んになっている。こうした中、リチウム電池の電解質としてのホウフッ化リチウムは有用であり、高純度であることは勿論、不純物としての水分を限り無く少なくすることが要求されている。
【0004】
このホウフッ化リチウムの製法として、従来、非水溶液法と湿式法とがよく知られている。
非水溶液法は一般に有機溶剤、例えば、エーテルなどの三フッ化ホウ素と錯化合物を形成した溶媒中にフッ化リチウムを作用させて無水ホウフッ化リチウムを得る方法であるが、非水溶媒へのフッ化リチウム及びホウフッ化リチウムの難溶性のため、純度の高い物を得にくい。さらには、有機溶剤を使用することは、火災などの危険を伴っている。
【0005】
一方、湿式法はホウフッ酸溶液に炭酸リチウムを作用させてホウフッ化リチウムを得る方法であるが、この場合に生成する塩は式LiBF4 ・H2 Oで示されるホウフッ化リチウム・1水和物として生成し、脱水のためには200℃程度の加熱が必要である。しかしながら、脱水のためのこの温度では、ホウフッ化リチウムの分解が起こって純度の低下をもたらし、なお数千ppmの水分は残ったままである。
【0006】
また、ホウフッ化リチウム・1水和物を低級アルコールの溶液として、水分をそのアルコールとともに留去することにより、無水ホウフッ化リチウムを得る方法が提案されている(例えば、特開昭58−190820号公報参照)。
しかし、この方法で得られるホウフッ化リチウムは、水分を数百ppm含んでいること、1工程増えていること、そして、低級アルコールを用いることはやはり火災などの危険を伴っていること、などの欠点がある。
【0007】
本発明の第一の目的は、新規なホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を提供することである。
また、本発明の第二の目的は、この新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を高純度で合成することである。
さらに、本発明の第三の目的は、この新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を用いることで、火災等の危険を伴う有機溶媒を一切用いることなく、また、ホウフッ化リチウムの熱分解が起こらない低い温度で乾燥することにより、リチウム電池用の電解質として重要な無水ホウフッ化リチウムを高純度で容易に製造することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明において提供される新規なホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩とは、式LiBF4 ・HFで示されるものである。
また、上記第二の目的を達成するため、本発明では、式LiBF4 ・HFで示される新規なホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を得る合成方法として、
▲1▼ 無水フッ化水素の存在下に、フッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させる。
▲2▼ 式LiBF4 ・H2 Oで示されるホウフッ化リチウム・1水和物を含むホウフッ化リチウムを、無水フッ化水素と作用させる。
▲3▼ 他の合成方法で得られたホウフッ化リチウムを、無水フッ化水素と作用させる。
のいずれかの方法を取り、合成するものとする。
また、上記第三の目的を達成するため、本発明では、この合成後分離したLiBF4 ・HFを常套な乾燥手段により、すなわち、ホウフッ化リチウムの分解が起こらない低い温度で乾燥することにより、付加したフッ化水素を脱HFして、無水ホウフッ化リチウムを得る。
【0009】
本発明における合成方法を具体的に説明すると、
(1) あらかじめフッ化リチウムを溶解した無水フッ化水素中に、三フッ化ホウ素をそれ以上吸収しなくなるまで反応させ、この反応液を濃縮もしくは冷却するか、あるいは、その両方を組み合わせることにより、式LiBF4 ・HFで示されるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を析出させる。
(2) 式LiBF4 ・H2 Oで示されるホウフッ化リチウム・1水和物を含む(水分を多く含んでいる)ホウフッ化リチウムを、無水フッ化水素に溶解させ、その飽和溶液を濃縮もしくは冷却するか、あるいは、その両方を組み合わせることにより、式LiBF4 ・HFで示されるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を析出させる。
(3) 他の合成方法で得られたホウフッ化リチウムを (2)の場合と同様に処理することにより、式LiBF4 ・HFで示されるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を析出させる。
上記(1) 〜(3) の各場合において、濃縮または冷却を制御することにより、粒径が1〜10mmの結晶を析出させることができる。
【0010】
上記 (1)〜 (3)のいずれかの方法で得られた式LiBF4 ・HFで示される新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を分離して、ホウフッ化リチウムの分解が起こらない200℃未満の温度で乾燥することにより、無水ホウフッ化リチウムを得ることができる。
さらに高純度のホウフッ化リチウムを必要とする場合には、得られた式LiBF4 ・HFで示される新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩をさらに無水フッ化水素に溶かし、ろ過した後、この無水フッ化水素溶液を濃縮または冷却を制御して粒径が1〜10mmの結晶として析出させ、析出したこのホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を乾燥するとよい。この方法は、他の合成方法で得られるホウフッ化リチウムを純化するのに、非常に有効である。
【0011】
本発明における合成方法を、作用とともにさらに具体的に説明する。
上述した無水フッ化水素は沸点が19.5℃、融点が−83.4℃の範囲において液体であり、ホウフッ化リチウムの良い媒体となり得るものである。
そして、
(1')フッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを無水フッ化水素を溶媒として反応させる。
(2')式LiBF4 ・H2 Oで示されるホウフッ化リチウム・1水和物を含む(水分を多く含んでいる)ホウフッ化リチウムを、無水フッ化水素に溶解させ、その飽和溶液であるホウフッ化リチウムの無水フッ化水素溶液を、濃縮(より具体的に言うと、無水フッ化水素を留去する)もしくは冷却するか、あるいは、その両方を組み合わせる。
(3')他の合成方法により得られたホウフッ化リチウムを(2')の場合と同様に処理する。
のいずれかの方法で結晶を析出させると、式LiBF4 ・HFで示される新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を生じる。
上記の場合において、濃縮または冷却を制御して粒径の大きい結晶として析出させると、さらに高純度の新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を得ることができる。
【0012】
このようにして得られた式LiBF4 ・HFで示される新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩の化学分析の結果を、理論値と共に表に示す。この表から明らかなように、各組成は理論値と良く一致しており、簡単な中和滴定で1フッ化水素塩であることを迅速に確認することができる。
Figure 0004104090
【0013】
また、熱分析した結果を図1(TG−DTA曲線)に示す。示差熱分析(DTA)曲線では、40℃付近から始まって60℃付近をピークとする吸熱が現れ、測定開始温度から80℃までの間の熱重量測定(TG)では、脱HFに相当する約17%の重量減が見られる。80℃〜200℃においてはTG−DTAにほとんど変化が見られず、無水ホウフッ化リチウムとして存在している。さらに、200℃付近からホウフッ化リチウム特有の
LiBF4 → LiF + BF3
に相当する熱分解が始まり、350℃以降はLiFに相当する約20%の重量が残ったままの様相を呈している。
【0014】
このように、ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩は分子内に水が存在しないので、加水分解が起こることはない。また、このホウフッ化リチウムに付加したフッ化水素は、同付加した水に比べて低い温度(約50℃)でも容易に除去できるので、ホウフッ化リチウムの熱的分解を避けることができ、さらに、脱離したHFの跡は微細な孔となって、大きな結晶でも容易に乾燥できる要因となっている。
【0015】
上述したように、本発明は、新規化合物であるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を無水フッ化水素の存在下で、極めて高純度の結晶として得られることを見出したことによるものである。
このようにして得られるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩は、結晶性がよく、結晶成長の条件を設定することにより、容易に粒径の大きな結晶として得ることができ、この結晶中に不純物はほとんど含まれていない。
また、本発明は、ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩がホウフッ化リチウムの分解を起こさない低い温度で、付加したフッ化水素を簡単に除去できることを見出したことに基づくものであり、見出したこの事実を活用することにより、高純度無水ホウフッ化リチウムを容易に製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な例をその作用とともに詳しく説明する。
リチウム電池用電解質としての無水ホウフッ化リチウムを得る場合において、鉄などの不純物は好ましくないから、反応容器は耐食性に優れたフッ素樹脂製とするのが好ましい。また、無水フッ化水素は一般的に吸湿性を有する液体であるから、外部からの水分の侵入を防ぐ目的で、密閉容器で行うのが好ましい。さらには、不活性ガスや乾燥空気の気流雰囲気下で行うとさらに良い。
【0017】
使用する無水フッ化水素は、フッ化リチウムに対しモル比が5〜30である。フッ化リチウムを溶かした無水フッ化水素は必ずしも完全に溶解している必要はなく、懸濁状態でも良いが、高純度品を得るためには、析出する結晶中に未反応のフッ化リチウムが包含するのを避けるため、好ましくは、溶解度の範囲内が良い。
また、ホウフッ化リチウムを析出させるためには、あまり希薄過ぎると無駄が多く意味がない。したがって、通常10〜20モル比の無水フッ化水素を用いるのが好ましい。
【0018】
反応温度は、無水フッ化水素が液体として存在し得る−80〜19.5℃で行う。好ましくは、−30〜10℃が良い。この温度範囲においては、無水フッ化水素の損失を防ぐことができ、市販の安価な低温恒温装置を使用できるからである。
【0019】
三フッ化ホウ素はフッ化リチウムとほぼ定量的に反応する。その使用量はフッ化リチウムに対し1.0〜1.5倍モル、好ましくは、1.0〜1.2倍モルが良い。これは、未反応のフッ化リチウムが残存するのを防ぐためである。
【0020】
反応終了後、無色の結晶の析出が見られる場合があり、これでも十分品位の良いホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩として得られるが、好ましくは、反応終了後5〜25℃に加温して析出した結晶を完全に溶解させ、この溶液を温度調節しながら冷却して、粒径の大きな結晶を析出させると良い。あるいは、上記溶液を不活性ガスもしくは乾燥空気の気流雰囲気下で無水フッ化水素を留去し、1/2〜1/4に濃縮して結晶を析出させても良い。
【0021】
1合成当たりの回収量は、これら冷却晶析と濃縮晶析の両方を組み合わせると最も高くなる。しかし、冷却晶析した後のろ液は再利用が可能であり、これを繰り返し使う方が効率的かつ経済的である。
【0022】
ホウフッ化リチウム・1水和物を含む(水分を多く含んでいる)ホウフッ化リチウムから製造する場合は、このホウフッ化リチウムを0〜25℃において、飽和の無水フッ化水素溶液を調製する。そして、その溶液を前述の反応液に対して行った方法と同様に処理すると、粒径の大きなホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩が得られる。
【0023】
このようにして得られたホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を乾燥させるには、50〜190℃、好ましくは、80〜150℃に加熱してフッ化水素を留去する。さらに好ましくは、不活性ガスまたは乾燥空気の気流雰囲気下で80〜150℃に加熱して、フッ化水素を留去すると良い。また、減圧下、80〜150℃に加熱して、フッ化水素を留去しても良い。
このようにして得られたホウフッ化リチウムは、不純物としての水分が非常に少ない、高純度無水ホウフッ化リチウムである。
【0024】
【実施例及び比較例】
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明する。
実施例1
ガス導入管、排気口及びマグネチック攪拌機を備えた1リットルのフッ素樹脂容器に、無水フッ化水素(以下、AHFと記す)を500g入れ、−10℃に冷却してフッ化リチウム(以下、LiFと記す)を50g加えて溶解させた。この溶液に、三フッ化ホウ素ガス(以下、BF3 と記す)を135g通して反応させた。反応液に無色結晶の析出があり、これをろ過して80gの結晶を得た。この結晶の75gを100℃で2時間乾燥した所、62gの結晶を得た。
このようにして得られたホウフッ化リチウムは99.9%の高純度品で、カールフィッシャー水分計を用いた測定で、水分は49ppmであった。
【0025】
実施例2
実施例1のろ液500gを、−10℃に保ちながら窒素を通し、液量を1/3に濃縮した。これをろ過し、粒径が1〜10mmの結晶71gを得た。この結晶の65gを、窒素気流中において100℃で乾燥した所、53gのホウフッ化リチウムが純度99.9%、水分35ppmで得られた。
【0026】
実施例3
ガス導入管、窒素気流口、排気口及び攪拌機を備えた20リットルのフッ素樹脂容器に、AHFを10kg入れ、−10℃に冷却してLiFを870g加えて溶解させた。この溶液にBF3 を2.3kg通して反応させた。反応液に無色の結晶が見られたが、15℃に加温すると完全に溶けた。この溶液を一晩かけて−20℃まで徐々に冷却した。これをろ過し、粒径が1〜10mmの結晶1.7kgを得た。図1にこの結晶のTG−DTA曲線を示す。この結晶を、窒素気流中において回転攪拌しながら120℃で乾燥した所、純度99.9%、水分30ppmのホウフッ化リチウムが1.3kg得られた。
【0027】
実施例4
実施例3の容器に、同例のろ液11kgを戻し、LiF360gを加えて溶解させた。この溶液にBF3 を950g通して反応させた。この反応液を15℃に加温後、実施例3と同様に−20℃まで冷却した。これをろ過して、粒径が1〜10mmの結晶1.6kgを得た。この結晶を、窒素気流中において回転攪拌しながら100℃で乾燥した所、純度99.9%、水分30ppmのホウフッ化リチウムが1.3kg得られた。
ろ液はさらに再利用が可能であり、本例と同様な操作を5回行ったが、いずれも純度99.9%、水分は50ppm未満のホウフッ化リチウムが得られた。
【0028】
比較例1
1リットルのフッ素樹脂容器に、50%ホウフッ酸(HBF4 )を400g入れ、マグネチック攪拌機で攪拌しながら炭酸リチウム(Li2 CO3 )を84g加えて透明な反応溶液を得た。この溶液をろ過し、ろ液をエバポレーターにより90℃に加熱してほとんど蒸発乾固した後、さらに120℃に温度を上げて5時間乾燥して、210gのホウフッ化リチウムを得た。
このようにして得られたホウフッ化リチウムは、純度98.0%、水分1.2%であった。
【0029】
比較例2
比較例1で得たホウフッ化リチウム30gを、メタノール30gに溶解し、この溶液をろ過後、ろ液を比較例1と同様に処理した所、純度99.5%、水分0.4%のホウフッ化リチウム25gが得られた。
【0030】
実施例5
比較例2で得たホウフッ化リチウム20gを、AHF65gを入れた100ミリリットルのフッ素樹脂容器に加え、15℃に加温して完全に溶解させた。この溶液を−20℃に冷却して結晶を析出させ、これをろ過して10gの結晶を得た。この結晶を実施例2と同様に乾燥処理した所、純度99.9%、水分50ppmのホウフッ化リチウム8gが得られた。
【0031】
【発明の効果】
請求項1記載の式LiBF4 ・HFで示されるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩は、きわめて有用な新規化合物である。
【0032】
請求項2記載または請求項3記載の製法を用いれば、式LiBF4 ・HFで示される新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を高純度で容易に製造することができる。
【0033】
請求項4記載の発明によれば、式LiBF4 ・HFで示される新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を利用することにより、従来の場合と異なり、有機溶剤を使用することなく、しかも、不純物としての水分が極めて少ない、リチウム電池用電解質としての無水ホウフッ化リチウムを高純度で容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3で得たLiBF4 ・HFの熱分析(TG−DTA曲線)の結果を示すものである。

Claims (4)

  1. 式LiBF4 ・HFで示されるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩。
  2. フッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを無水フッ化水素の存在下に反応させることを特徴とする、式LiBF4 ・HFで示されるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩の製法。
  3. 式LiBF4 ・H2 Oで示されるホウフッ化リチウム・1水和物を含むホウフッ化リチウム、または、他の合成方法で得られたホウフッ化リチウムを無水フッ化水素と作用させることを特徴とする、式LiBF4 ・HFで示されるホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩の製法。
  4. 式LiBF4 ・HFで示される新規化合物ホウフッ化リチウム・1フッ化水素塩を常套な乾燥手段により、脱HFすることを特徴とする、無水ホウフッ化リチウムの製法。
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