JP4103440B2 - 車両用灯具 - Google Patents

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    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/10Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source
    • F21S41/14Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source characterised by the type of light source
    • F21S41/162Incandescent light sources, e.g. filament or halogen lamps
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、路面の前方域を照明する車両用前照灯(たとえば、ヘッドランプやフォグランプなど)の光源と別個の専用の光源により路面の側方域を照明して車両用前照灯の配光を補足する車両用灯具にかかるものである。特に、この発明は、目的とする配光パターンで目的とする側方域の配光ゾーンを積極的に照明することにより、視認性が向上され、さらには、安全性が確保される車両用灯具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用灯具としては、ベンディングランプ、補助前照灯、雨灯などがあり、たとえば、特開平10−3806号公報や特開平10−83702号公報などに記載のコーナリングランプ(補助前照灯の1種)がある。このコーナリングランプは、交差点を右折または左折する際に、その右折または左折する方向の路面を照明することにより、交差点右折左折時の視認性を確保するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記の車両用灯具は、ただ単に、交差点右折左折時の視認性を確保するものであり、目的とする配光パターンで目的とする側方域の配光ゾーンを積極的に照明するものではない。
【0004】
この発明は、目的とする配光パターンで目的とする側方域の配光ゾーンを積極的に照明することにより、視認性が向上され、さらには、安全性が確保される車両用灯具を提供することを目的とする。
【0005】
前記目的とする側方域の配光ゾーンとしては、たとえば、カーブ走行時にドライバーの視線が向けられるカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンと、交差点右折左折時に横断歩道全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンとがある。また、前記目的とする配光パターンとしては、前記カーブ配光ゾーンを照明するカーブ配光パターンと、前記交差点配光ゾーンを照明する交差点配光パターンとがある。以下、目的とするカーブ配光パターンおよびカーブ配光ゾーンと、目的とする交差点配光パターンおよび交差点配光ゾーンと、目的とする側方域配光パターンおよび側方域配光ゾーンとについて、図13〜図15を参照してそれぞれ説明する。
【0006】
なお、以下の説明は、左側通行区分における配光パターンおよび配光ゾーンについて説明するものである。したがって、右側通行区分における配光パターンおよび配光ゾーンは、以下の説明とほぼ左右逆となる。たとえば、「αR(右にα°)」とあるのは、「αL(左にα°)」となる。また、図13〜図15において、符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。符号「VU−VD」は、同じく、スクリーンの上下の垂直線を示す。さらに、図13〜図15は、自動車の右側に搭載された車両用灯具をアイポイントとしてその右側の車両用灯具から見た前方10m先のスクリーンに投影された説明図である。
【0007】
(目的とするカーブ配光パターンおよびカーブ配光ゾーンの説明)
カーブ走行時では、一般に、進行方向に対してカーブの内側のレーンライン(あるいは、縁石など)とロービームのカットラインとが交差する付近、すなわち、ドライバーの視線が向けられるカーブ前方域を照明することが望ましいとされている。
【0008】
ただし、カーブ前方域より近方域がほぼ同一光度で同時に照明されることは、路面照度が距離の2乗に反比例する関係により、近方域の路面照度がカーブ前方域の路面照度よりも大幅に上昇し、ドライバーの視線が狙いとするカーブ前方域と逆に近方域に引き付けられてしまう結果となり、望ましくないとされている。このために、カーブ走行時においては、カーブ前方域に高光度帯が存在することが望ましいとされている。
【0009】
前記カーブ前方域とは、前記のとおり、進行方向に対してカーブの内側のレーンラインとロービームのカットラインとが交差する付近である。ここで、このロービームの配光パターンについて簡単に説明する。このロービームの配光パターンは、たとえば、ECE規格の3ポイントを例に取ると、図13(A)のスクリーンに示すように、0.86D−V(正面50m前方)のポイントと、1.72D−9R(右路肩25m前方)のポイントと、2.86D−20R(右路肩15m前方)のポイントとのように、直線路を基本に考えられている。
【0010】
なお、図13(A)において、CLはカットライン(太い実線にて示されている)を、1は自走車線を、2は対向車線をそれぞれ示す。また、前記0.86D−Vのポイントは、スクリーン上において、水平線HL−HRから下に0.86°と、垂直線VU−VD(左右0°)との交点である。前記1.72D−9Rのポイントは、スクリーン上において、水平線HL−HRから下に1.72°と、垂直線VU−VDから右に9°との交点である。前記2.86D−20Rのポイントは、スクリーン上において、水平線HL−HRから下に2.86°と、垂直線VU−VDから右に20°との交点である。
【0011】
そして、ロービームの配光パターンLPは、一般に、図13(B)に示すように、前記3ポイントを結ぶライン3(太い点線にて示されている)より下側においては十分な明るさがあるが、上側においては明るさが弱くなる傾向にある。
【0012】
つぎに、前記3ポイントに対して、右カーブ時の内側レーンライン(中央線)をR280、R100、R50、R30についてそれぞれスクリーン上に投影してみる。すると、図14(A)に示すように、ドライバーの視線が向けられるカーブ前方域は、全て前記3ポイントを結ぶライン3より上側となる。逆に、前記3ポイントを結ぶライン3より下側は、カーブ手前域となる。
【0013】
以上から、図14(B)に示すように、目的とする(望ましい)カーブ配光ゾーンDZ1とは、5R(スクリーン上において、垂直線VU−VDから右に5°)付近を頂点もしくは頂線とし、カットラインCLと、前記3ポイントを結ぶライン3とにより囲まれる横に細長いデルタゾーンもしくは台形ゾーン(太い点線にて示されている)である。また、目的とする(望ましい)カーブ配光パターンとは、前記カーブ配光ゾーンDZ1を効率よく照明することができる配光パターンである。
【0014】
また、前記目的とするカーブ配光パターンおよびカーブ配光ゾーンDZ1は、前記R280〜R30を基準として作られるものである。ここで、前記R280〜R30は、道路構造令により規定されている車道の曲線半径である。前記の曲線半径R280〜R30は、道路構造令から、道路の設計速度80km/h〜30km/hに対応している。この設計速度80km/h〜30km/hは、車両の走行速度に対応している。これにより、前記目的とするカーブ配光パターンおよびカーブ配光ゾーンDZ1は、車両の一般道路における通常速度の走行に適しており、また、車両のロービーム点灯時の走行に適している。
【0015】
(目的とする交差点配光パターンおよび交差点配光ゾーンの説明)
交差点を右折左折する時では、一般に、横断歩道全域とその周辺域を照明することが望ましいとされている。
【0016】
以下、コーナリングランプに関するSAE規格あるいはADR規格における3ポイントを例に取り、右折時の交差点をスクリーン上に投影してみる。すると、図15(A)に示すように、2.5D−30Rのポイントと、2.5D−45Rのポイントと、2.5D−60Rのポイントとの3ポイントは、横断歩道CW全域をほぼカバーする形となる。また、望ましい交差点配光パターンおよび交差点配光ゾーンDZ2は、前記のように、横断歩道CWの周囲域をも考慮する必要がある。
【0017】
以上から、図15(A)に示すように、目的とする(望ましい)交差点配光ゾーンDZ2とは、横断歩道CWからさらに側方(右側)および下方に広げた横に細長い台形ゾーン(太い点線にて示されている)である。また、目的とする(望ましい)交差点配光パターンとは、前記目的とする交差点配光ゾーンDZ2を効率よく照明することができる配光パターンである。
【0018】
なお、図15(A)において、PNは歩行者を示す。また、前記2.5D−30Rのポイントは、スクリーン上において、水平線HL−HRから下に2.5°と、垂直線VU−VDから右に30°との交点である。前記2.5D−45Rのポイントは、スクリーン上において、水平線HL−HRから下に2.5°と、垂直線VU−VDから右に45°との交点である。前記2.5D−60Rのポイントは、スクリーン上において、水平線HL−HRから下に2.5°と、垂直線VU−VDから右に60°との交点である。
【0019】
(目的とする側方域配光パターンおよび側方域配光ゾーンの説明)
ここで、目的とする側方域配光ゾーンDZとは、前記目的とするカーブ配光ゾーンDZ1と前記目的とする交差点配光ゾーンDZ2とが合成されてなる配光ゾーンである。すなわち、この目的とする側方域配光ゾーンDZは、図15(B)中の太い実線にて示されるように、左右に細長く、上下幅が内側が小さく外側に行くにしたがって徐々に大きくなる横長の台形ゾーンをなす。また、目的とする側方域配光パターンとは、前記目的とするカーブ配光パターンと前記目的とする交差点配光パターンとが合成されてなる配光パターンである。すなわち、目的とする側方域配光パターンとは、前記目的とする側方域配光ゾーンDZを効率よく照明することができる配光パターンである。
【0020】
なお、カーブ走行時においては、直線路走行時と同様に、対向車とのすれ違いを伴なうことから、カーブ配光の際には、対向車に眩惑を与えないようにする必要がある。そこで、2003年にECE規格に導入されるAFS規格では、ロービームのカットラインの上方のグレアがスクリーンの垂直線VU−VDから左右に20°(側方±20°)、および、スクリーンの水平線HL−HRから上に0.5°(0.5U以上)のラインまで規制されるので、この規格を満足する必要がある。
【0021】
そして、前記側方域配光ゾーンDZのうち、内側部分の前記カーブ配光ゾーンDZ1の上端は、図14(B)に示すように、ロービームのカットラインCLに沿って、スクリーンの垂直線VU−VDから右に約5°〜30°の範囲に亘って位置する。これにより、図15(B)に示すように、前記側方域配光ゾーンDZの上端は、前記の上方グレア規制ラインGL(太い実線にて示されている)をクリアすることができ、前記側方域配光ゾーンDZは、前記AFS規格を満足することができる。
【0022】
なお、図13(B)、図14(B)および図15(A)中のロービームの配光パターンLPにおいて、中央の等光度曲線は、20000cdを示し、その他の曲線は、外に行くにしたがって、10000cd、5000cd、2000cd、1000cd、500cd、300cdをそれぞれ示す。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、車両用前照灯と別個の専用の光源と、前記光源からの光を反射させて細長の配光パターンであって、上端がロービームのカットライン上に位置するカーブ配光パターンで側方域であるカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンを照明する第1反射面と、前記光源からの光を反射させて幅広の配光パターンであって、上端がロービームのカットラインの延長線上に位置する交差点配光パターンで側方域である横断歩道全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンを照明する第2反射面と、を備え、前記第1反射面および第2反射面が正面視の形状(カーラインとほぼ平行に正面から見た形状)が縦長の形状をなし、前記第1反射面が前記カーラインに対して交差する壁面上に形成された自由曲面から構成されており、前記第2反射面が前記カーラインに対して交差する壁面上から前記カーラインに対してほぼ平行で、かつ、照明する側方域と反対側の側壁面上にかけて形成された自由曲面から構成されており、前記光源が前記側壁に、光源軸が前記カーラインに対して交差する方向に配置されている、ことを特徴とする。
【0024】
この結果、請求項1にかかる発明は、光源を点灯すると、その光源からの光が第1反射面で反射されて細長の配光パターンとして側方域を積極的に照明することができる。また、前記光源からの光が第2反射面で反射されて幅広の配光パターンで側方域を積極的に照明することができる。これにより、請求項1にかかる発明は、目的とする配光パターンで目的とする側方域の配光ゾーンを積極的に照明することができるので、視認性が向上され、さらには、安全性が確保されることとなる。しかも、請求項1にかかる発明は、第1反射面により、光源からの光を反射させて細長の配光パターンであって、上端がロービームのカットライン上に位置するカーブ配光パターンで、側方域であるカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンを照明するので、対向車へのグレアを防止することができる。その上、請求項1にかかる発明は、第2反射面により、光源からの光を反射させて幅広の配光パターンであって、上端がロービームのカットラインの延長線上に位置する交差点配光パターンで側方域である横断歩道全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンを照明するので、停車中の車両の搭乗者、および、歩行者へのグレアを防止することができる。
【0025】
また、請求項1にかかる発明は、光源が側壁に取り付けられるので、カーラインに対して交差する壁面上に設けられた第1反射面および第2反射面には、光源を取り付けるための孔などを設ける必要がない。このために、請求項1にかかる発明は、カーラインに対して交差する壁面上に設けられた反射面に光源取付孔などを設けた車両用灯具と比較して、光量を増大させることができる。
【0026】
さらに、請求項1にかかる発明は、光源を取り付ける側壁(車体の側壁でも可能)に第2反射面の一部が形成されているので、光量をさらに増大させることができる。しかも、請求項1にかかる発明は、光源を取り付ける側壁が照明する側方域と反対側であるから、側壁により第1反射面および第2反射面からの反射光の光路が妨げられることがないので、光量が減少することがない。このように、請求項1にかかる発明は、光量の増大を図ることができ、視認性が向上され、安全性が確保される。
【0027】
さらに、請求項1にかかる発明は、第1反射面および第2反射面の自由曲面をNURBSの自由曲面とすることにより、第1反射面および第2反射面を高精度、高速度、高自由度に制御して作ることができる。
【0028】
さらに、請求項1にかかる発明は、第1反射面および第2反射面が正面視の形状が縦長の形状をなすことにより、横方向における寸法を小さくすることができ、その分、横方向にコンパクトな車両用灯具を提供することができる。
【0029】
また、請求項2にかかる発明は、第1反射面と第2反射面とが境界面を介して上下に繋がっている、ことを特徴とする。
【0030】
この結果、請求項2にかかる発明は、第1反射面の配光特性と、第2反射面の配光特性とが異なるのにも拘わらず、境界面により、配光特性が異なる第1反射面と第2反射面とを縦長の形状の範囲内に配置することができる。
【0031】
また、請求項3にかかる発明は、前記第1反射面の焦点距離が前記第2反射面の焦点距離より長い、ことを特徴とする。
【0032】
この結果、請求項3にかかる発明は、焦点距離が長い第1反射面に入射される光源のフィラメント像が小さく細長いので、目的とする細長の配光パターンを効率よく形成することができる。しかも、請求項3にかかる発明は、目的とする細長の配光パターンをカーブ配光パターンとしてカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンDZ1を積極的に照明することができる。特に、請求項3にかかる発明は、目的とする細長の配光パターンがカーブ配光パターンとしてカーブ前方域を積極的に照明することができるので、カーブ前方域より近方域が同時に照明されていても、ドライバーの視線は、狙いとするカーブ前方域に向けられたままであるから、カーブ走行時の配光に適している。
【0033】
また、請求項3にかかる発明は、焦点距離が短い第2反射面に入射される光源のフィラメント像が大きく幅広いので、目的とする幅広の配光パターンを効率よく形成することができる。しかも、請求項3にかかる発明は、目的とする幅広の配光パターンを交差点配光パターンとして横断歩道全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンDZ2を積極的に照明することができる。
【0034】
また、請求項4にかかる発明は、第1反射面の光軸および第2反射面の光軸がカーラインに対して照明する側方域側にそれぞれ振り向けられており、前記第2反射面の振り角が前記第1反射面の振り角より大きい、ことを特徴とする。
【0035】
この結果、請求項4にかかる発明は、車両用前照灯により得られる配光パターン(たとえば、ヘッドランプの場合、ロービームの配光パターン、ハイビームの配光パターン、フォグランプの場合、フォグビームの配光パターンなど)の外側にカーブ配光パターンおよび交差点配光パターンを効率よく配光させることができる。
【0036】
特に、請求項4にかかる発明は、第2反射面の振り角が第1反射面の振り角より大きいので、カーブ配光ゾーンの外側の交差点配光ゾーンを第2反射面からの交差点配光パターンで効率よくかつ積極的に照明することができる。しかも、請求項4にかかる発明は、道路構造令に規定されている交差角が60°、75°の鋭角交差点の場合においても、交差点配光パターンで横断歩道全域とその周辺域を照明することができる。
【0037】
また、請求項5にかかる発明は、光源のフィラメントの長手方向がカーラインに対して左右に交差している、ことを特徴とする。
【0038】
この結果、請求項5にかかる発明は、左右に細長いフィラメント像がほぼそのまま第1反射面に入射されるので、目的とする細長の配光パターンを効率よく形成することができる。
【0039】
また、請求項5にかかる発明は、フィラメントの長手方向がカーラインに対して左右に交差しており、かつ、第1反射面および第2反射面の一部がカーラインに対して交差する壁面上に形成されているので、フィラメント像が第1反射面および第2反射面の一部に効率良く入射することができる。これにより、請求項5にかかる発明は、さらに光量の増大を図ることができる。
【0040】
また、請求項6にかかる発明は、第1反射面が上下に少なくとも2個のセグメントに分割されており、上段第1反射面の振り角が下段第1反射面の振り角よりも大きい、ことを特徴とする。
【0041】
この結果、請求項6にかかる発明は、上段第1反射面から反射される内側のカーブ配光パターンの外側部分が下段第1反射面から反射される内側のカーブ配光パターンの内側部分と第2反射面から反射される外側の交差点配光パターンとの間の中間の位置に位置する。
【0042】
これにより、請求項6にかかる発明は、内側のカーブ配光パターンと外側の交差点配光パターンとが光度差なく連続的にかつ滑らかに繋がることができ、視認性が向上され、安全性が確保される。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施の形態の1例を図1〜図12を参照して説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態にかかる車両用灯具は、左側通行区分の自動車に取り付けられるものである。したがって、右側通行区分の自動車に取り付けられる車両用灯具の配光パターンは、この実施の形態にかかる車両用灯具の配光パターンと左右ほぼ逆となる。さらに、図中、図13〜図15と同符号は同一のものを示す。
【0044】
図1、図2、図4〜図6において、符号「F」は、自動車の進行方向(実線矢印方向)であって、ドライバー側から見た前方を示す。符号「B」は、自動車の進行方向と逆方向であって、ドライバー側から見た後方を示す。符号「U」は、ドライバー側から見た上側を示す。符号「D」は、ドライバー側から見た下側を示す。符号「L」は、ドライバー側から前方を見た場合の左側を示す。符号「R」は、ドライバー側から前方を見た場合の右側を示す。また、図8〜図12において、符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。符号「VU−VD」は、同じく、スクリーンの上下の垂直線を示す。
【0045】
また、図8〜図12は、自動車の右側に搭載された車両用灯具をアイポイントとしてその右側の車両用灯具から見た前方10m先のスクリーンに投影された説明図である。なお、この明細書において、上、下、左、右、前、後とは、この発明の車両用灯具が自動車に装備されたときの上、下、左、右、前、後を示す。
【0046】
(実施の形態の構成の説明)
図1において、符号4Lおよび4Rは、この実施の形態にかかる車両用灯具である。この車両用灯具4Lおよび4Rは、自動車C(車両)の前部の左右にそれぞれ装備されている。この車両用灯具4Lおよび4Rは、路面の側方域を照明して、車両用前照灯により得られる配光パターン(たとえば、ヘッドランプの場合、ロービームの配光パターン、ハイビームの配光パターン、フォグランプの場合、フォグビームの配光パターンなど)を補足するものである。なお、図1において、C・Cは、自動車Cのカーライン(前後方向の軸)を示す。
【0047】
以下、右側の車両用灯具4Rについて図2〜図7を参照して詳細に説明する。なお、左側の車両用灯具4Lの構成は、この右側の車両用灯具4Rの構成の左右逆となる。
【0048】
この車両用灯具4Rは、ヘッドランプやフォグランプなどの車両用前照灯と別個の専用の光源5と、第1反射面6と、第2反射面7とを備える。前記第1反射面6および前記第2反射面7は、図1(B)、図4に示すように、カーラインC・Cとほぼ平行に正面から見た形状(正面視の形状)が縦長の形状(縦長矩形)をなす。
【0049】
前記第1反射面6および前記第2反射面7は、リフレクタ9の表面にアルミ蒸着や銀塗装などにより設けられている。特に、前記第1反射面6は、前記リフレクタ9のうち、前記カーラインC・Cに対してほぼ直角に交差する壁91面上に形成された自由曲面から構成されている。また、前記第2反射面7は、前記リフレクタ9のうち、前記カーラインC・Cに対してほぼ直角に交差する壁91面上から前記カーラインC・Cに対してほぼ平行で、かつ、照明する側方域と反対側の側壁92面上にかけて形成された自由曲面から構成されている。
【0050】
前記第1反射面6を形成する壁91から前記第2反射面7を形成する前記側壁92にかけて補助側壁93が一体に設けられている。なお、前記補助側壁93は、必ずしも設ける必要はない。前記リフレクタ9の前記側壁92および前記補助側壁93には、前記光源5の取付用の透孔90が設けられている。
【0051】
前記側壁92および前記補助側壁93の裏面であって、前記透孔90の縁には、短い円筒形状のバルブホルダ54が固定されている。前記バルブホルダ54には、前記光源5が配置されている。すなわち、前記光源5は、前記バルブホルダ54を介して、前記側壁92に、光源軸(左右方向L−R)が前記カーラインC・C(前後方向F−B)に対してほぼ直角に交差する方向に配置されている。なお、前記側壁92および前記補助側壁93は、この例においては前記リフレクタ9の側壁であるが、車体の側壁であっても良い。
【0052】
前記第1反射面6は、前記光源5からの光を反射させて、細長の配光パターンで側方域を照明するものである。この細長の配光パターンとは、10000cd以上の高光度帯PMが存在するカーブ配光パターンP1(図9(B)参照)であって、カーブ走行時におけるドライバーの視線が向けられるカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンDZ1(図14(B)参照)を照明するものである。
【0053】
前記第2反射面7は、前記光源5からの光を反射させて、幅広の配光パターンで側方域を照明するものである。この幅広の配光パターンとは、交差点配光パターンP2(図11(B)参照)であって、交差点右折左折時における横断歩道CW全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンDZ2(図15(A)参照)を照明するものである。
【0054】
前記第1反射面6と前記第2反射面7とは、境界面8を介して上下に繋がっている。すなわち、前記第1反射面6は、下側に、前記第2反射面7は、上側にそれぞれは位置する。前記境界面8は、図5に示すように、前記光源5の軸に対して角度θ4(約10°以下)で傾斜配置されている。これにより、前記光源5からのフィラメント像は、上側の第2反射面7から下側の第1反射面6にかけてほとんど無効となることがなく連続的に入射することとなる。この結果、光量を無駄なく増大させることができる。また、放電加工などを用いることなく、NC加工のみで、第1反射面6および境界面8および第2反射面7を形成することができるので、高い加工精度を維持することができる。
【0055】
前記第1反射面6は、3つのセグメント61、62、63から構成されている。この3つのセグメント61、62、63は、上下2段に、かつ、下段において左右に2つに分割されている。前記第1反射面6、すなわち、前記3つのセグメント61、62、63は、下段右側(下段外側)を第1セグメント61、下段左側(下段内側)を第2セグメント62、上段を第3セグメント63と称する。
【0056】
前記第1セグメント61は、凸面を基本とする自由曲面から構成されており、一方、前記第2セグメント62は、凹面を基本とする自由曲面から構成されている。この自由曲面は、反射面が複合的に組み合わせられてなる。この第1セグメント61および第2セグメント62(下段第1反射面)の正面視の寸法は、縦H1が約70mm、横Wが約45mmである。また、この第1セグメント61および第2セグメント62の焦点距離(擬似フォーカス)は、この例では約40mmである。さらに、この第1セグメント61および第2セグメント62の光軸(基本光軸)Z1は、図6に示すように、カーラインC・C(前後方向F−B)に対して照明する側方域側(外側)にθ1(約10°)振り向けられている。
【0057】
前記第3セグメント63(上段第1反射面)は、凹面を基本とする自由曲面から構成されている。この自由曲面は、反射面が複合的に組み合わせられてなる。この第3セグメント63の正面視の寸法は、縦H2が約45mm、横Wが約45mmである。また、この第3セグメント63の焦点距離(擬似フォーカス)は、この例では約37mmである。なお、前記第1セグメント61および前記第2セグメント62の焦点距離と、前記第3セグメント63の焦点距離とがほぼ同一の場合もある。さらに、この第3セグメント63の光軸(基本光軸)Z2は、図6に示すように、カーラインC・C(前後方向F−B)に対して照明する側方域側(外側)にθ2(約25°)振り向けられている。
【0058】
前記第2反射面7は、同じく、3つのセグメント71、72、73から構成されている。この3つのセグメント71、72、73は、左右に3つに分割されている。前記第2反射面7、すなわち、前記3つのセグメント71、72、73は、右側(外側)から左側(内側)にかけて、第1セグメント71、第2セグメント72、第3セグメント73と称する。
【0059】
前記第1セグメント71は、前記リフレクタ9のうち、前記カーラインC・Cに対してほぼ直角に交差する壁91面上に形成されている。この第1セグメント71は、前記光源5の横に配置されている。一方、前記第2セグメント72および前記第3セグメント73は、前記リフレクタ9のうち、前記カーラインC・Cに対してほぼ平行で、かつ、照明する側方域と反対側の側壁92面上に形成されている。この第2セグメント72および第3セグメント73は、前記光源5の上に配置されている。
【0060】
前記第2反射面7の各セグメント71、72、73は、凹面や凸面を基本とする自由曲面から構成されている。この自由曲面は、反射面が複合的に組み合わせられてなる。この第2反射面7の各セグメント71、72、73の正面視の寸法は、縦H3が約35mm、横Wが約45mmである。また、この第2反射面7の各セグメント71、72、73の焦点距離(擬似フォーカス)は、この例では約16mmである。さらに、この第2反射面7の各セグメント71、72、73の光軸(基本光軸)Z3は、図6に示すように、カーラインC・C(前後方向F−B)に対して照明する側方域側(外側)にθ3(約40°)振り向けられている。
【0061】
この結果、各セグメントの焦点距離においては、第2反射面7の各セグメント71、72、73<第1反射面6の第3セグメント63(上段第1反射面)≦第1反射面6の第1セグメント61および第2セグメント(下段第1反射面)の順に大きくなる。また、各セグメントの振り角においては、第1反射面6の第1セグメント61および第2セグメント(下段第1反射面)<第1反射面6の第3セグメント63(上段第1反射面)<第2反射面7の各セグメント71、72、73の順に大きくなる。
【0062】
前記第1反射面6の3つのセグメント61、62、63および前記第2反射面7の3つのセグメント71、72、73は、NURBSの自由曲面(特開2001−35215号公報を参照)から形成されている。この全てのセグメント61、62、63、71、72、73のNURBSの自由曲面は、C−6タイプのフィラメント像を基本に配光設計されている。なお、図においては、セグメント61、62、63、71、72、73の境界線が見えているが、一連のセグメントの場合(セグメントが連続的に成形されている場合)、セグメントの境界線が見えない場合がある。
【0063】
前記第1反射面6の第1セグメント61および第2セグメント(下段第1反射面)の焦点(基準焦点)F1、前記第1反射面の第3セグメント63(上段第1反射面)の焦点(基準焦点)F2、および、前記第2反射面7の各セグメント71、72、73の焦点(基準焦点)F3においては、厳密な意味での単一の焦点を有していないが、複数の反射面相互の焦点距離の差異が僅少であり、ほぼ同一の焦点を共有している。このために、この明細書および図面においては、ただ単に焦点と称する。また、同様に、前記第1反射面6の第1セグメント61および第2セグメント(下段第1反射面)の光軸(基準光軸)Z1、前記第1反射面の第3セグメント63(上段第1反射面)の光軸(基準光軸)Z2、および、前記第2反射面7の各セグメント71、72、73の光軸(基準光軸)Z3においては、厳密な意味での単一の光軸を有していないが、複数の反射面相互の光軸の差異が僅少であり、ほぼ同一の光軸を共有している。このために、この明細書および図面においては、ただ単に光軸と称する。
【0064】
前記光源5は、C−8タイプの光源である。この光源5は、ガラスバルブ50中に細長い円筒形状のフィラメント51が封入されている。この光源5のバルブ50の基端部には、口金53が設けられている。また、この光源5の口金53には、コネクタ部52が設けられている。
【0065】
前記光源5は、前記バルブホルダ54を介して、前記リフレクタ9に着脱可能に取り付けられている。このとき、前記光源5は、フィラメント51の長手方向(左右方向L−R)がカーラインC・C(前後方向F−B)に対して左右にほぼ直角に交差する方向に配置されることとなる。
【0066】
また、前記光源5のフィラメント51の中心は、前記第1反射面6の第1セグメント61および第2セグメント62(下段第1反射面)の焦点(基本焦点もしくは擬似焦点)F1、前記第1反射面6の第3セグメント63(上段第1反射面)の焦点(基本焦点もしくは擬似焦点)F2、および、前記第2反射面7の各セグメント71、72、73の焦点(基本焦点もしくは擬似焦点)F3の近傍に位置する。なお、前記下段第1反射面の焦点F1と前記上段第1反射面の焦点F2と前記第2反射面7の焦点F3とは、ほぼ同一位置に位置する。
【0067】
前記光源5のフィラメント51の長手方向の長さは、約4.8mmであり、フィラメント51の径は、1.3mmであり、フィラメント51の光束量は、1500lmである。
【0068】
(各セグメントに入射するフィラメント像の説明)
図7(A)および(B)は、第2反射面7の各セグメント71、72、73に入射するフィラメント像を簡略化して示す説明図および第1反射面6の各セグメント61、62、63に入射するフィラメント像を簡略化して示す説明図である。
【0069】
焦点距離が長い第1反射面6の第1セグメント61および第2セグメント62に入射される(映り込む)光源5のフィラメント像は、小さく細長い。特に、第1セグメント61に入射するフィラメント像は、ほとんどが横(左右)に細長く映り込んでいる。また、第2セグメント62に入射するフィラメント像は、多くが若干傾斜して斜めに細長く映り込んでおり、かつ、一部が横に細長く映り込んでいる。
【0070】
焦点距離が中間の長さの第1反射面6の第3セグメント63に入射される光源5のフィラメント像は、中間の大きさである。この第3セグメント63に入射するフィラメント像は、多くが広範囲に亘って傾斜して斜めに映り込んでおり、かつ、一部が横に映り込んでいる。
【0071】
焦点距離が短い第2反射面7の各セグメント71、72、73に入射される光源5のフィラメント像は、大きく幅広である。特に、第1セグメント71に入射するフィラメント像は、多くが傾斜して斜めに幅広に映り込んでおり、かつ、一部が横に幅広に映り込んでいる。また、第2セグメント72に入射するフィラメント像は、ほとんどが傾斜して斜めに幅広に映り込んでいる。さらに、第3セグメント73に入射するフィラメント像は、多くが傾斜して斜めに幅広に映り込んでおり、かつ、一部が縦(上下)に幅広に映り込んでいる。
【0072】
(各セグメントの配光パターンの説明)
図8(A)、(B)、図9(A)、図10(A)、(B)、図11(A)は、コンピュータのシュミレーションで得られた各セグメントの配光パターン(小四角形のフィラメント像の群が集合された配光パターン)を簡略化して示す説明図である。なお、図8(A)、(B)、図9(A)は、図10(A)、(B)、図11(A)に対して、約2.24倍に拡大されている。
【0073】
図8(A)は、第1反射面6の第1セグメント61により形成される配光パターンを示す。この配光パターンにおける横に細長いフィラメント像(図7(B)を参照)の群は、凸面を基本とする第1セグメント61により、横方向(左右方向)に中央が密に左右両端が疎に拡散され、かつ、縦方向において密に集められている。
【0074】
第1反射面6の第1セグメント61は、光源5から最も遠い位置に配置されているので、この第1セグメント61に入射される光は、最も弱い光である。この第1セグメント61は、最も弱い光を密に集めて図8(A)に示す配光パターンを形成するものである。この図8(A)に示す配光パターンは、カーブ配光パターンP1の高光度帯PMおよびその周辺域近辺を形成するものである。
【0075】
図8(B)は、第1反射面6の第2セグメント62により形成される配光パターンを示す。この配光パターンにおける斜めに細長いフィラメント像と横に細長いフィラメント像(図7(B)を参照)の群は、凹面を基本とする第2セグメント62により、横方向(左右方向)に中央が密に左右両端が疎に拡散され、かつ、縦方向において密に集められている。
【0076】
第2セグメント62は、第1セグメント61と同様に光源5から最も遠い位置に配置されているので、この第2セグメント62に入射される光は、最も弱い光である。この第2セグメント62は、最も弱い光を密に集めて図8(B)に示す配光パターンを形成するものである。この図8(B)に示す配光パターンは、前記図8(A)に示す配光パターンを包含するものであって、カーブ配光パターンP1の高光度帯PMおよびその周辺域近辺を形成するものである。
【0077】
たとえば、第2セグメント62のフィラメント像の群の左端(2R)は、第1セグメント61のフィラメント像の群の左端(3R)に対して約1°左側に振られている。一方、第2セグメント62のフィラメント像の群の右端(22R)は、第1セグメント61のフィラメント像の群の右端(14R)に対して約8°右側に振られている。
【0078】
図9(A)は、第1反射面6の第3セグメント63により形成される配光パターンを示す。この配光パターンにおける中間の大きさの斜めのフィラメント像と横のフィラメント像(図7(B)を参照)の群は、凹面を基本とする第3セグメント63により横方向(左右方向)に中央が密に左右両端が疎に拡散され、かつ、第3セグメント63の縦断面凹面により縦方向において密に集められている。
【0079】
前記第3セグメント63は、前記第1セグメント61および前記第2セグメント62よりも光源5に近いので、この第3セグメント63に入射される光は、前記第1セグメント61および前記第2セグメント62に入射する光よりも強い光である。この第3セグメント63は、強い光を若干拡散させて図9(A)に示す配光パターンを形成するものである。この図9(A)に示す配光パターンは、前記図8(A)および(B)に示す配光パターンの外側(右側)を包含するものであって、カーブ配光パターンP1の高光度帯PMおよびその周辺域近辺特に外側(右側)を形成するものである。
【0080】
すなわち、第3セグメント63の振り角θ2は、第1セグメント61および第2セグメント62の振り角θ1よりも大きい。このために、この図9(A)に示す配光パターンは、前記図8(A)および(B)に示す配光パターンより外側(右側)に振られている。
【0081】
たとえば、第3セグメント63のフィラメント像の群の左端(9R)は、第1セグメント61のフィラメント像の群の左端(3R)に対して約6°、第2セグメント62のフィラメント像の群の左端(2R)に対して約7°右側に振られている。一方、第3セグメント63のフィラメント像の群の右端(39R)は、第1セグメント61のフィラメント像の群の右端(14R)に対して約25°、第2セグメント62のフィラメント像の群の右端(22R)に対して約17°右側に振られている。前記第3セグメント63のフィラメント像の群の右側の部分は、交差点配光パターンP2と滑らかに連続的に繋げるための繋配光部P8(図9(B)を参照)を形成する。
【0082】
図10(A)は、第2反射面7の第1セグメント71により形成される配光パターンを示す。この配光パターンにおける斜めに幅広のフィラメント像と横に幅広のフィラメント像(図7(A)を参照)の群は、凹面を基本とする第1セグメント71により、横方向(左右方向)にほぼ均一に拡散されている。特に、横に幅広のフィラメント像の群は、内側(左側)に、かつ、斜めに幅広のフィラメント像の群は、外側(右側)に拡散されている。また、フィラメント像は、内側から外側にかけて徐々に大きくなっている。
【0083】
この第1セグメント71は、前記第1反射面6の第3セグメント63よりも光源5に近い位置に配置されているので、この第1セグメント71に入射される光は、前記第1反射面6の第3セグメント63に入射する光よりも強い光である。この第1セグメント71は、強い光を広げて図10(A)に示す配光パターンを形成するものである。この図10(A)に示す配光パターンは、交差点配光パターンP2の横断歩道全域P3、P4およびその周辺域P5の部分を形成するものである。
【0084】
図10(B)は、第2反射面7の第2セグメント72により形成される配光パターンを示す。この配光パターンにおける斜めに幅広のフィラメント像(図7(A)を参照)の群は、凸面を基本とする第2セグメント72により、横方向(左右方向)にほぼ均一に拡散されている。特に、外側のフィラメント像は、大きく傾斜している。
【0085】
この第2セグメント72は、光源5に最も近い位置に配置されているので、この第2セグメント72に入射される光は、最も強い光である。この第2セグメント72は、最も強い光を広げて図10(B)に示す配光パターンを形成するものである。この図10(B)に示す配光パターンは、交差点配光パターンP2のほぼ全体を形成するものである。
【0086】
図11(A)は、第2反射面7の第3セグメント73により形成される配光パターンを示す。この配光パターンにおける斜めに幅広のフィラメント像と縦に幅広のフィラメント像(図7(A)を参照)の群は、凸面を基本とする第3セグメント73により、横方向(左右方向)にほぼ均一に拡散されている。特に、内側のフィラメント像は、大きく傾斜しており、一方、外側のフィラメント像は、縦になっている。また、フィラメント像は、内側から外側にかけて徐々に大きくなっている。
【0087】
この第3セグメント73は、前記第2セグメント同様に、光源5に最も近い位置に配置されているので、この第3セグメント73に入射される光は、最も強い光である。この第3セグメント73は、最も強い光を広げて図11(A)に示す配光パターンを形成するものである。この図11(A)に示す配光パターンは、交差点配光パターンP2のほぼ全体を形成するものである。
【0088】
なお、前記各セグメント61、62、63、71、72、73により形成されるフィラメント像の群の上端は、ロービームのカットラインCLにほぼ合致する。
【0089】
(カーブ配光パターンP1の説明)
図9(B)は、この実施の形態の車両用灯具により得られるカーブ配光パターンP1のスクリーン上に投影されるイメージ図である。この図9(B)に示されるカーブ配光パターンP1は、前記図8(A)、(B)、図9(A)に示す第1反射面6の各セグメント61、62、63により形成される配光パターンがそれぞれ合成されたものである。
【0090】
前記図9(B)に示すカーブ配光パターンP1は、図14(B)に示すカーブ配光ゾーンDZ1を照明するものである。このカーブ配光パターンP1の中心部には、10000cd以上の高光度帯PMが存在する。一方、このカーブ配光パターンP1の中心は、車両用前照灯の光軸(スクリーンの垂直線VU−VD)に対してスクリーンの垂直線VU−VD「右30°」より内側に存在する。
【0091】
この結果、カーブ配光パターンP1の中心部である10000cd以上の高光度帯PMは、図9(B)に示すように、スクリーンの垂直線VU−VD「右約5°」〜「右約22°」およびスクリーンの水平線HL−HR「下2.86°」より上方に存在する。すなわち、10000cd以上の高光度帯PMは、図14(A)に示す3ポイントを結ぶライン3より上方の部分である「ドライバーの視線が向けられるカーブ前方域」に存在することとなる。
【0092】
さらにまた、カーブ配光PターンP1の外側の右側部分の光度は、幅広に分布されている。すなわち、カーブ配光パターンP1の外側端部には、交差点配光パターンP2と光度差なく連続的にかつ滑らかに繋げるための繋配光部P8が分布されている。
【0093】
前記カーブ配光パターンP1の上端は、ほぼロービームのカットラインCL上であって、スクリーンの垂直線VU−VD「右約2°」〜「右約40°」の範囲に亘って位置する。なお、前記カーブ配光パターンP1において、中央の等光度曲線は、10000cdを示し、その他の曲線は、外に行くにしたがって、5000cd、2000cd、1000cd、500cd、300cdをそれぞれ示す。
【0094】
(交差点配光パターンP2の説明)
図11(B)は、この実施の形態の車両用灯具により得られる交差点配光パターンP2のスクリーン上に投影されるイメージ図である。この図11(B)に示される配光パターンは、前記図10(A)、(B)、図11(A)に示す第2反射面7の各セグメント71、72、73により形成される配光パターンがそれぞれ合成されたものである。
【0095】
前記図11(B)に示す交差点配光パターンP2は、図15(A)に示す交差点配光ゾーンDZ2を照明するものである。この交差点配光パターンP2の中心は、車両用前照灯の光軸(スクリーンの垂直線VU−VD)に対してスクリーンの垂直線VU−VD「右30°」より外側に存在する。
【0096】
この結果、交差点配光パターンP2の中心部のうち2000cd以上の部分が、スクリーンの垂直線VU−VD「右約20°」〜「右約69°」およびスクリーンの水平線HL−HR「下0.5°」〜「下7.5°」に存在する。この結果、交差点配光パターンP2の中心部のうち2000cd以上の部分は、横断歩道奥P3などを広い範囲に亘ってカバーすることができる。
【0097】
また、交差点配光パターンP2の中心部のうち1000cd以上の部分が、スクリーンの垂直線VU−VD「右約20°」〜「右約71°」およびスクリーンの水平線HL−HR「下約0.5°」〜「下約9°」に存在する。この結果、交差点配光パターンP2の中心部のうち1000cd以上の部分は、横断歩道手前P4をカバーすることができる。
【0098】
以上から、交差点配光パターンP2の1000cd以上の中心部は、図15(A)に示す「2.5D−30Rのポイントと、2.5D−45Rのポイントと、2.5D−60Rのポイントとの3ポイント」、すなわち、横断歩道CW全域をほぼカバーすることができる。
【0099】
さらに、交差点配光パターンP2の500cd以上の周辺部は、スクリーンの垂直線VU−VD「右約16°」〜「右約72°」およびスクリーンの水平線HL−HR「下約0.5」〜「下約9.5°」に存在する。この結果、交差点配光パターンP2の500cd以上の周辺部は、横断歩道周縁域P5をカバーすることができる。
【0100】
さらにまた、交差点配光パターンP2の内側の左側部分の光度は、密に分布されている。すなわち、交差点配光パターンP2の内側端部には、カーブ配光パターンP1と光度差なく連続的にかつ滑らかに繋げるための補足配光部P6が分布されている。
【0101】
前記交差点配光パターンP2の上端は、ほぼロービームのカットラインCLの延長線上であって、スクリーンの垂直線VU−VD「右約19°」〜「右約70°」の範囲に亘って位置する。なお、前記交差点配光パターンP2において、中央の等光度曲線は、5000cdを示し、その他の曲線は、外に行くにしたがって、2000cd、1000cd、500cd、300cdをそれぞれ示す。
【0102】
(側方域配光パターンP7の説明)
図12(A)、(B)は、この実施の形態の車両用灯具により得られる側方域配光パターンP7のスクリーン上に投影されるイメージ図である。この図12(A)、(B)に示される配光パターンは、前記図9(B)に示すカーブ配光パターンP1と、図11(B)に示す交差点配光パターンP2とがそれぞれ合成されたものである。
【0103】
前記図12(A)、(B)に示す側方域配光パターンP7は、図15(B)に示す側方域配光ゾーンDZを照明するものである。また、前記図12(A)に示す側方域配光パターンP7は、カーブ走行時の状態を示し、前記図12(B)に示す側方域配光パターンP7は、交差点走行時の状態を示す。
【0104】
前記側方域配光パターンP7は、繋配光部および補足配光部(図11(B)中のP6および図9(B)中のP8を参照)を介して、カーブ配光パターンP1の外側の2000cd以上の部分と、交差点配光パターンP2の内側の2000cd以上の部分とが光度差なく連続的にかつ滑らかに繋がっている。
【0105】
前記側方域配光パターンP7の上端は、ほぼロービームのカットラインCL上およびその延長線上であって、スクリーンの垂直線VU−VD「右約2°」〜「右約70°」の範囲に亘って位置する。なお、前記側方域配光パターンP7において、中央の等光度曲線は、10000cdを示し、その他の曲線は、外に行くにしたがって、5000cd、2000cd、1000cd、500cd、300cdをそれぞれ示す。
【0106】
(実施の形態の作用効果の説明)
この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、以上のごとき構成からなり、以下、その作用効果について説明する。
【0107】
まず、光源5を点灯する。すると、光源5からの光は、第1反射面6の各セグメント61、62、63において、図8(A)、(B)、図9(A)に示すフィラメント像の群の配光パターンとしてそれぞれ反射される。この反射された各セグメント61、62、63の配光パターンは、図9(B)に示すカーブ配光パターンP1として合成されて、図14(B)に示すカーブ配光ゾーンDZ1を積極的に照明する。
【0108】
前記カーブ配光ゾーンDZ1は、図14(B)に示すように、ECE規格の3ポイントを結ぶライン3より上側のカーブ前方域をカバーするものである。したがって、前記カーブ配光パターンP1は、カーブ走行時にドライバーの視線が向けられるカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンDZ1を積極的に照明することができる。
【0109】
また、光源5からの光は、第2反射面7の各セグメント71、72、73において、図10(A)、(B)、図11(A)に示すフィラメント像の群の配光パターンとしてそれぞれ反射される。この反射された各セグメント71、72、73の配光パターンは、図11(B)に示す交差点配光パターンP2として合成されて、図15(A)に示す交差点配光ゾーンDZ2を積極的に照明する。
【0110】
前記交差点配光ゾーンDZ2は、図15(A)に示すように、横断歩道CW全域およびその横断歩道CWの周囲域をカバーするものである。したがって、前記交差点配光パターンDZ2は、交差点右折左折時に横断歩道CW全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンDZ2を積極的に照明することができる。
【0111】
そして、前記カーブ配光パターンP1と前記交差点配光パターンP2とが合成されて、図12(A)、(B)に示す側方域配光パターンP7が形成されて側方域配光ゾーンDZを積極的に照明する。前記側方域配光ゾーンDZは、図15(B)に示すように、前記カーブ配光ゾーンDZ1と前記交差点配光ゾーンDZ2とが合成されてなるものである。
【0112】
したがって、前記側方域配光パターンP7は、図12(A)に示すように、カーブ走行時にドライバーの視線が向けられるカーブ前方域を積極的に照明することができる。また、前記側方域配光パターンP7は、図12(B)に示すように、交差点右折左折時に横断歩道CW全域およびその周辺域を積極的に照明することができる。
【0113】
このように、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、カーブ走行時および交差点右折左折時における視認性が向上され、さらには、安全性が確保される。
【0114】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図9(B)、図12(A)に示すように、カーブ配光パターンP1の高光度帯PMをカーブ前方域に持っていくことができる。このために、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、カーブ前方域より近方域が同時に照明されていても、カーブ前方域の高光度帯PMにより、ドライバーの視線は、狙いとするカーブ前方域に向けられたままであるから、カーブ走行時の配光に適している。
【0115】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図9(B)に示すように、カーブ配光パターンP1の中心がスクリーン上において30Rより内側に存在するので、図12(A)に示すように、車道の曲線半径R280〜R30全般に亘ってカーブ前方域全体を照明することができる。また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図9(B)に示すように、高光度帯PMがスクリーン上において2.86Dより上方に存在するので、図12(A)に示すように、カーブ配光パターンP1の高光度帯PMをカーブ前方域に持っていくことができる。このように、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、カーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンDZ1を望ましいカーブ配光パターンP1で積極的に照明することができる。
【0116】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図9(B)、図12(A)に示すように、カーブ配光パターンP1の上端がロービームのカットラインCLに沿って位置するので、カーブ走行時において、対向車へのグレアを防止することができる。しかも、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、カーブ配光パターンP1の上端がロービームのカットラインCLに沿って位置するので、上方グレア規制ラインGLをクリアすることができ、AFS規格を満足することができる。
【0117】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図9(B)、図12(A)に示すように、カーブ配光パターンP1の高光度帯PMが10000cd以上であるから、40m以上先のカーブ前方域においては5lx以上の照度が得られる。この5lxは、一般に、視認性の基準となる。これにより、この実施の形態にかかる車両用灯具は、カーブ配光パターンP1においてロービームの保安基準の40m以上の視認性が確保できる。
【0118】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図11(B)、図12(B)に示すように、交差点配光パターンP2の中心がスクリーン上において30Rより外側に存在するので、横断歩道CW全域を照明することができる。また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図11(B)、図12(B)に示すように、交差点配光パターンP2の最下端がスクリーン上において2.5Dより下方に存在するので、横断歩道CWの周辺域を照明することができる。
【0119】
このように、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図11(B)、図12(B)に示すように、横断歩道CW全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンDZ2を望ましい交差点配光パターンP2で積極的に照明することができる。さらに、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図11(B)、図12(B)に示すように、交差点配光パターンP2の中心がスクリーン上において30Rより外側に存在するので、道路構造令に規定されている交差角が60°、75°の鋭角交差点の場合においても、前記の交差点配光パターンP2で横断歩道CW全域とその周辺域を照明することができる。
【0120】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図11(B)、図12(B)に示すように、交差点配光パターンP2の上端がロービームのカットラインCLの延長線に沿って位置するので、交差点右折左折時において、右折方向(または左折方向)に停車中の車両の搭乗者、および、歩行者へのグレアを防止することができる。
【0121】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図11(B)、図12(B)に示すように、交差点配光パターンP2において、横断歩道奥P3が2000cd以上、横断歩道手前P4が1000cd以上、横断歩道周辺域P5が500cd以上の光度分布である。一方、交差点進入時において、右折時の自車両から横断歩道CWまでの直線距離は、およそ15m(横断歩道手前P4)から20m(横断歩道奥P3)である。したがって、前記の直線距離の横断歩道CW全域およびその周辺域においては、5lx以上の照度が得られる。これにより、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、5lx以上の視認性が確保することができる。
【0122】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、図12(A)、(B)に示すように、補足配光部P6および繋配光部P8を介して、カーブ配光パターンP1の外側の2000cd以上の部分と、交差点配光パターンP2の内側の2000cd以上の部分とが光度差なく連続的にかつ滑らかに繋がった側方域配光パターンP7を形成することができる。このために、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、配光特性が異なる2つの配光パターン(カーブ配光パターンP1、交差点配光パターンP2)を繋げたにも拘わらず、違和感がなく好ましい側方域配光パターンP7が得られる。
【0123】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、光源5が側壁92に取り付けられるので、カーラインC・Cに対して交差する壁91面上に設けられた第1反射面6および第2反射面7の一部の第1セグメント71には、光源5を取り付けるための孔(透孔90)などを設ける必要がない。このために、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、カーラインC・Cに対して交差する壁面上に設けられた反射面に光源取付孔などを設けた車両用灯具と比較して、光量を増大させることができる。
【0124】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、光源5を取り付けるリフレクタ9の側壁92(車体の側壁でも可能)に第2反射面7の一部の第2セグメント72および第3セグメント73が形成されているので、光量をさらに増大させることができる。しかも、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、光源5を取り付ける側壁92が照明する側方域と反対側であるから、側壁92により第1反射面6および第2反射面7からの反射光の光路が妨げられることがないので、光量が減少することがない。このように、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、光量の増大を図ることができ、視認性が向上され、安全性が確保される。
【0125】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6の自由曲面および第2反射面7の自由曲面をNURBSの自由曲面とするので、第1反射面6および第2反射面7を高精度、高速度、高自由度に制御して作ることができる。
【0126】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6および境界面8および第2反射面7が縦長の矩形をなすので、横方向における寸法を小さくすることができ、その分、横方向にコンパクトな車両用灯具を提供することができる。
【0127】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6と第2反射面7とが境界面8を介して上下に繋がっている。このために、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6のカーブ配光パターンP1の配光特性と、第2反射面7の交差点配光パターンP2の配光特性とが異なるのにも拘わらず、境界面8により、配光特性が異なる第1反射面6と第2反射面7とを縦長の矩形の範囲内に配置することができる。
【0128】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6の焦点距離が第2反射面7の焦点距離よりも長い。このために、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、焦点距離が長い第1反射面6に入射される光源のフィラメント像が小さく細長いので、目的とする細長のカーブ配光パターンP1を効率よく形成することができる。一方、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、焦点距離が短い第2反射面7に入射される光源のフィラメント像が大きく幅広いので、目的とする幅広の交差点配光パターンP2を効率よく形成することができる。
【0129】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6の光軸Z1、Z2および第2反射面7の光軸Z3がカーラインC・Cに対して照明する側方域側にそれぞれ振り向けられており、第2反射面7の振り角θ3が第1反射面6の振り角θ1、θ2より大きい。このために、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、車両用前照灯により得られる配光パターン(たとえば、ヘッドランプの場合、ロービームの配光パターン、ハイビームの配光パターン、フォグランプの場合、フォグビームの配光パターンなど)の外側にカーブ配光パターンP1および交差点配光パターンP2を効率よく配光させることができる。
【0130】
特に、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第2反射面7の振り角θ3が第1反射面6の振り角θ1、θ2より大きいので、カーブ配光ゾーンDZ1の外側の交差点配光ゾーンDZ2を第2反射面7からの交差点配光パターンP2で効率よくかつ積極的に照明することができる。しかも、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、道路構造令に規定されている交差角が60°、75°の鋭角交差点の場合においても、交差点配光パターンP2で横断歩道CW全域とその周辺域を照明することができる。
【0131】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、光源5のフィラメント51の長手方向がカーラインC・Cに対して左右に交差している。すなわち、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、C−8タイプの光源5をC−6タイプとして設置して使用する。しかも、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6および第2反射面7を、C−6タイプのフィラメント像を基本に配光設計されている。
【0132】
この結果、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、左右に細長いフィラメント像がほぼそのまま第1反射面6に入射されるので、目的とする細長のカーブ配光パターンP1を効率よく形成することができる。
【0133】
また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、フィラメント51の長手方向がカーラインC・Cに対して左右に交差しており、かつ、第1反射面6および第2反射面の一部の第1セグメント71がカーラインC・Cに対して交差する壁91面上に形成されているので、フィラメント像が第1反射面6および第2反射面7の一部の第1セグメント71に効率良く入射することができる。これにより、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、さらに光量の増大を図ることができる。
【0134】
特に、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、第1反射面6が上下2段に分割されており、上段第1反射面の第3セグメント63の焦点距離が下段第1反射面の第1セグメント61、第2セグメント62の焦点距離と同じかもしくはこれよりも短く、また、前記上段第1反射面の第3セグメント63の振り角θ2が前記下段第1反射面の第1セグメント61、第2セグメント62の振り角θ1よりも大きい。
【0135】
この結果、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、上段第1反射面の第3セグメント63に入射されるフィラメント像の大きさが下段第1反射面の第1セグメント61、第2セグメント62に入射されるフィラメント像の大きさと第2反射面7に入射されるフィラメント像の大きさとの間の中間の大きさとなる。また、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、上段第1反射面の第3セグメント63から反射される内側のカーブ配光パターンP1の外側部分の繋配光部P8が下段第1反射面の第1セグメント61、第2セグメント62から反射される内側のカーブ配光パターンP1の内側部分と第2反射面7から反射される外側の交差点配光パターンP2との間の中間の位置に位置する。
【0136】
これにより、この実施の形態にかかる車両用灯具4L、4Rは、内側のカーブ配光パターンP1と外側の交差点配光パターンP2とが連続的にかつ滑らかに繋がることができ、視認性が向上され、安全性が確保される。
【0137】
(実施の形態以外の例の説明)
なお、前記実施の形態においては、細長の配光パターンがカーブ配光ゾーンDZ1を照明するカーブ配光パターンP1であり、また、幅広の配光パターンが交差点配光ゾーンDZ2を照明する交差点配光パターンP2である。ところが、この発明は、細長の配光パターンとして、目的とする配光パターンで目的とする側方域を積極的に照明することができるものであれば良いし、また、幅広の配光パターンとして、目的とする配光パターンで目的とする側方域を積極的に照明することができるものであれば良い。
【0138】
また、前記実施の形態においては、フィラメント51の軸長が4.8mmであり、フィラメント51の径が1.3mmであり、フィラメント51の光束量が1500lmである仕様の光源5(C−8タイプの光源)を使用するものであるが、この発明においては、前記の仕様以外の光源を使用しても良い。
【0139】
また、前記実施の形態においては、第1反射面6の第1セグメント61と第2セグメント62において、光軸Z1がカーラインC・Cに対して照明する側方域側に角度θ1(約10°)振り向けられており、また、大きさが図4の正面視の寸法で縦約70mm×横約45mmであり、さらに、焦点距離が約40mmであり、さらにまた、凸面と凹面を基本とする自由曲面から構成されている。一方、第1反射面6の第3セグメント63において、光軸Z2がカーラインC・Cに対して照明する側方域側に角度θ2(約25°)振り向けられており、また、大きさが図4の正面視の寸法で縦約45mm×横約45mmであり、さらに、焦点距離が約37mmであり、さらにまた、凹面を基本とする自由曲面から構成されている。
【0140】
この構成からなる第1反射面6と前記仕様の光源5との組み合わせは、前記の望ましいカーブ配光ゾーンDZ1を積極的に照明する前記の望ましいカーブ配光パターンP1を得るのに最も効果的な1例である。前記の組み合わせは、最も効果的な1例であるから、この発明においては、第1反射面の構成を特に限定しない。なお、第1反射面において、いかなる構成の場合であっても、この第1反射面により得られるカーブ配光パターンの中心は、スクリーン上において30Rまたは30Lより外側に存在することはない。
【0141】
また、前記実施の形態においては、第2反射面7において、光軸Z3がカーラインC・Cに対して照明する側方域側に角度θ3(約40°)振り向けられており、また、大きさが図4の正面視の寸法で縦約35mm×横約45mmであり、さらに、焦点距離が約16mmであり、さらにまた、凹面、凸面を基本とする自由曲面から構成されている。
【0142】
この構成からなる第2反射面7と前記仕様の光源5との組み合わせは、前記の望ましい交差点配光ゾーンDZ2を積極的に照明する前記の望ましい交差点配光パターンP2を得るのに最も効果的な1例である。前記の組み合わせは、最も効果的な1例であるから、この発明においては、第2反射面の構成を特に限定しない。なお、第2反射面において、いかなる構成の場合であっても、この第2反射面により得られるカーブ配光パターンの中心は、スクリーン上において30Rまたは30Lより内側に存在することはない。
【0143】
さらに、前記実施の形態においては、補足配光部P6を交差点配光パターンP2の内側に配光分布させ、かつ、繋配光部P8をカーブ配光パターP1の外側に配光分布したものである。ところが、この発明においては、補足配光部を交差点配光パターンの内側に配光分布させ、または、繋配光部をカーブ配光パターの外側に配光分布したものであっても良い。
【0144】
なお、この発明の車両用灯具は、ヘッドランプやフォグランプなどの車両用前照灯と別個の専用の光源を使用するので、この発明の車両用灯具により得られる側方域配光パターンDZ(カーブ配光パターンDZ1と交差点配光パターンDZ2との合成の配光パターン)は、ヘッドランプのロービームの配光パターン、ハイビームの配光パターン、フォグランプのフォグビームの配光パターンと、別個に、または、合成されて、路面の側方域を照明するものである。また、この発明の車両用灯具は、スイッチ操作により、光源5を常時点灯して側方域配光パターンDZを常時照射しても良いし、または、ステアリング操作と連動して光源5をカーブ走行時や交差点右折左折時に点灯させて側方域配光パターンDZをカーブ走行時や交差点右折左折時に照射するようにしても良い。
【0145】
【発明の効果】
以上から明らかなように、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、目的とする配光パターンで目的とする側方域の配光ゾーンを積極的に照明することができるので、視認性が向上され、さらには、安全性が確保されることとなる。しかも、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、第1反射面により、光源からの光を反射させて細長の配光パターンであって、上端がロービームのカットライン上に位置するカーブ配光パターンで、側方域であるカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンを照明するので、対向車へのグレアを防止することができる。その上、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、第2反射面により、光源からの光を反射させて幅広の配光パターンであって、上端がロービームのカットラインの延長線上に位置する交差点配光パターンで側方域である横断歩道全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンを照明するので、停車中の車両の搭乗者、および、歩行者へのグレアを防止することができる。
【0146】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、光源が側壁に取り付けられるので、カーラインに対して交差する壁面上に設けられた第1反射面および第2反射面には、光源を取り付けるための孔などを設ける必要がない。このために、請求項1にかかる発明は、カーラインに対して交差する壁面上に設けられた反射面に光源取付孔などを設けた車両用灯具と比較して、光量を増大させることができる。
【0147】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、光源を取り付ける側壁(車体の側壁でも可能)に第2反射面の一部が形成されているので、光量をさらに増大させることができる。しかも、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、光源を取り付ける側壁が照明する側方域と反対側であるから、側壁により第1反射面および第2反射面からの反射光の光路が妨げられることがないので、光量が減少することがない。このように、請求項1にかかる発明は、光量の増大を図ることができ、視認性が向上され、安全性が確保される。
【0148】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、第1反射面および境界面および第2反射面が縦長の矩形をなすことにより、横方向における寸法を小さくすることができ、その分、横方向にコンパクトな車両用灯具を提供することができる。
【0149】
さらに、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)によれば、第1反射面および第2反射面の自由曲面をNURBSの自由曲面とすることにより、第1反射面および第2反射面を高精度、高速度、高自由度に制御して作ることができる。
【0150】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項2)によれば、第1反射面と第2反射面とが境界面を介して上下に繋がっているので、第1反射面のカーブ配光パターンの配光特性と、第2反射面の交差点配光パターンの配光特性とが異なるのにも拘わらず、境界面により、配光特性が異なる第1反射面と第2反射面とを横長の矩形の範囲内に配置することができる。
【0151】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項3)によれば、焦点距離が長い第1反射面に入射される光源のフィラメント像が小さく細長いので、目的とする細長の配光パターンを効率よく形成することができる。しかも、請求項3にかかる発明は、目的とする細長の配光パターンをカーブ配光パターンとしてカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンDZ1を積極的に照明することができる。特に、請求項3にかかる発明は、目的とする細長の配光パターンがカーブ配光パターンとしてカーブ前方域を積極的に照明することができるので、カーブ前方域より近方域が同時に照明されていても、ドライバーの視線は、狙いとするカーブ前方域に向けられたままであるから、カーブ走行時の配光に適している。
【0152】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項3)によれば、焦点距離が短い第2反射面に入射される光源のフィラメント像が大きく幅広いので、目的とする幅広の配光パターンを効率よく形成することができる。しかも、請求項3にかかる発明は、目的とする幅広の配光パターンを交差点配光パターンとして横断歩道全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンDZ2を積極的に照明することができる。
【0153】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項4)によれば、車両用前照灯により得られる配光パターン(たとえば、ヘッドランプの場合、ロービームの配光パターン、ハイビームの配光パターン、フォグランプの場合、フォグビームの配光パターンなど)の外側にカーブ配光パターンおよび交差点配光パターンを効率よく配光させることができる。
【0154】
特に、この発明にかかる車両用灯具(請求項4)によれば、第2反射面の振り角が第1反射面の振り角より大きいので、カーブ配光ゾーンの外側の交差点配光ゾーンを第2反射面からの交差点配光パターンで効率よくかつ積極的に照明することができる。しかも、請求項4にかかる発明は、道路構造令に規定されている交差角が60°、75°の鋭角交差点の場合においても、交差点配光パターンで横断歩道全域とその周辺域を照明することができる。
【0155】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項5)によれば、左右に細長いフィラメント像がほぼそのまま第1反射面に入射されるので、目的とする細長の配光パターンを効率よく形成することができる。
【0156】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項5)によれば、フィラメントの長手方向がカーラインに対して左右に交差しており、かつ、第1反射面および第2反射面の一部がカーラインに対して交差する壁面上に形成されているので、フィラメント像が第1反射面および第2反射面の一部に効率良く入射することができる。これにより、請求項5にかかる発明は、さらに光量の増大を図ることができる。
【0157】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項6)によれば、上段第1反射面から反射される内側のカーブ配光パターンの外側部分が下段第1反射面から反射される内側のカーブ配光パターンの内側部分と第2反射面から反射される外側の交差点配光パターンとの間の中間の位置に位置する。
【0158】
これにより、請求項6にかかる発明は、内側のカーブ配光パターンと外側の交差点配光パターンとが連続的にかつ滑らかに繋がることができ、視認性が向上され、安全性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、この実施の形態にかかる車両用灯具が装備されている自動車の平面図、(B)は、同じく、正面図である。
【図2】第1反射面および第2反射面および境界面と光源との組み付け状態を示す斜視図である。
【図3】第1反射面および第2反射面および境界面と光源との分解状態を示す斜視図である。
【図4】第1反射面および第2反射面および境界面と光源との組み付け状態を示す正面図である。
【図5】第1反射面および第2反射面および境界面と光源との組み付け状態を示す側面図である。
【図6】第1反射面および第2反射面および境界面と光源との組み付け状態を示す平面図である。
【図7】(A)は、第1反射面の各セグメントに映り込むフィラメント像を示す説明図、(B)は、第2反射面の各セグメントに映り込むフィラメント像を示す説明図である。
【図8】(A)は、第1反射面の第1セグメントにより得られる配光パターンを示す説明図、(B)は、第1反射面の第2セグメントにより得られる配光パターンを示す説明図である。
【図9】(A)は、第1反射面の第3セグメントにより得られる配光パターンを示す説明図、(B)は、第1反射面の各セグメントにより得られる配光パターンが合成されたカーブ配光パターンを示す説明図である。
【図10】(A)は、第2反射面、の第1セグメントにより得られる配光パターンを示す説明図、(B)は、第2反射面の第2セグメントにより得られる配光パターンを示す説明図である。
【図11】(A)は、第2反射面の第3セグメントにより得られる配光パターンを示す説明図、(B)は、第2反射面の各セグメントにより得られる配光パターンが合成された交差点配光パターンを示す説明図である。
【図12】(A)は、第1反射面により得られるカーブ配光パターンと第2反射面により得られる交差点配光パターンとが合成された側方域配光パターンを示すカーブ走行時の説明図、(B)は、第1反射面により得られるカーブ配光パターンと第2反射面により得られる交差点配光パターンとが合成された側方域配光パターンを示す交差点右折時の説明図である。
【図13】(A)は、ECE規格の3ポイントを示す説明図、(B)は、ECE規格の3ポイントをロービームの配光パターンに投影させた説明図である。
【図14】(A)は、ECE規格の3ポイントに対して右カーブ時の内側レーンライン(中央線)をR280〜R30で投影させた説明図、(B)は、望ましいカーブ配光ゾーンを示す説明図である。
【図15】(A)は、望ましい交差点配光ゾーンを示す説明図、(B)は、望ましい側方域配光ゾーンを示す説明図である。
【符号の説明】
1 自走車線
2 対向車線
3 ECE規格の3ポイントを結ぶライン
4L、4R 車両用灯具
5 光源
50 バルブ
51 フィラメント
52 コネクタ部
53 口金
54 バルブホルダ
6 第1反射面
61 第1セグメント
62 第2セグメント
63 第3セグメント
7 第2反射面
71 第1セグメント
72 第2セグメント
73 第3セグメント
8 境界面
9 リフレクタ
90 透孔
91 カーラインに対して交差する壁
92 側壁
93 補助側壁
HL−HR スクリーンの左右の水平線
VU−VD スクリーンの上下の垂直線
CL ロービームのカットライン
LP ロービームの配光パターン
DZ1 望ましいカーブ配光ゾーン
DZ2 望ましい交差点配光ゾーン
DZ 望ましい側方域配光ゾーン
CW 横断歩道
PN 歩行者
GL 上方グレア規制ライン
F 自動車の前方
B 自動車の後方
U 自動車の上側
D 自動車の下側
L 自動車の左側
R 自動車の右側
C 自動車
C・C カーライン
F1 第1反射面の第1セグメントおよび第2セグメントの焦点
F2 第1反射面の第3セグメントの焦点
F3 第2反射面の焦点
Z1 第1反射面の第1セグメントおよび第2セグメントの光軸
Z2 第1反射面の第3セグメントの光軸
Z3 第2反射面の光軸
P1 カーブ配光パターン(望ましいカーブ配光パターン)
PM 高光度帯
P2 交差点配光パターン(望ましい交差点配光パターン)
P3 横断歩道奥
P4 横断歩道手前
P5 横断歩道周辺域
P6 補足配光部
P7 望ましい側方域配光パターン
P8 繋配光部
θ1 第1反射面の第1セグメントおよび第2セグメントの光軸とカーラインとの間の角度
θ2 第1反射面の第3セグメントの光軸とカーラインとの間の角度
θ3 第2反射面の光軸とカーラインとの間の角度
θ4 境界面と光源の軸との間の角度
W 正面視の第1反射面および第2反射面の横寸法
H1 正面視の第1反射面の第1セグメント、第2セグメントの縦寸法
H2 正面視の第1反射面の第3セグメントの縦寸法
H3 正面視の第2反射面の縦寸法

Claims (6)

  1. 路面の側方域を照明して車両用前照灯の配光を補足する車両用灯具であって、
    前記車両用前照灯と別個の専用の光源と、
    前記光源からの光を反射させて細長の配光パターンであって、上端がロービームのカットライン上に位置するカーブ配光パターンで側方域であるカーブ前方域を含むカーブ配光ゾーンを照明する第1反射面と、
    前記光源からの光を反射させて幅広の配光パターンであって、上端がロービームのカットラインの延長線上に位置する交差点配光パターンで側方域である横断歩道全域およびその周辺域を含む交差点配光ゾーンを照明する第2反射面と、
    を備え、
    前記第1反射面および第2反射面は、カーラインとほぼ平行に正面から見た形状が縦長の形状をなし、
    前記第1反射面は、前記カーラインに対して交差する壁面上に形成された自由曲面から構成されており、
    前記第2反射面は、前記カーラインに対して交差する壁面上から前記カーラインに対してほぼ平行で、かつ、照明する側方域と反対側の側壁面上にかけて形成された自由曲面から構成されており、
    前記光源は、前記側壁に、光源軸が前記カーラインに対して交差する方向に配置されている、
    ことを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記第1反射面と前記第2反射面とは、境界面を介して、前記第1反射面が下側に、また、前記第2反射面が上側に、上下に繋がっている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 記第1反射面の焦点距離は、前記第2反射面の焦点距離より長い、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
  4. 前記第1反射面の光軸および前記第2反射面の光軸は、前記カーラインに対して照明する側方域側にそれぞれ振り向けられており、
    前記第2反射面の振り角は、前記第1反射面の振り角より大きい、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の車両用灯具。
  5. 前記光源のフィラメントは、前記フィラメントの長手方向が前記カーラインに対して左右に交差する方向に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の車両用灯具。
  6. 前記第1反射面は、上下に少なくとも2個のセグメントに分割されており、上段第1反射面の振り角は、下段第1反射面の振り角よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の車両用灯具。
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