JP4103222B2 - パンツ型使いすておむつ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予めパンツ型に形成されている使いすておむつに関する。さらに詳しくは、本発明は、おむつ装着時あるいは着用中に接合部が不用意に引き裂かれることがなく、また、廃棄時には接合部を容易に引き剥がすことができるパンツ型使いすておむつに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、使いすておむつとしては、例えば、特開昭57−77304号公報に開示されているような、フラットタイプのおむつのサイドフラップにおいて着用時に左右の側腹部に当たる部分を予め接合させておき、腰周り開口部と脚周り開口部を設けたいわゆるパンツ型使いすておむつが提案されている。
これらのパンツ型使いすておむつは、使用者の汗や尿などの水蒸気で蒸れないことが重要であるため、通気性をもたせる工夫がなされている。
【0003】
このようなパンツ型使いすておむつにおいて、使用時に不用意に引き裂かれることがなく、廃棄時には引き裂き分離が容易に行える接合部を形成するとともに、さらに、接合部に通気性を付与するために、接合領域の寸法、面積及び配列を規定した技術が、実公平7−54244号公報、実公平8−7850号公報、実開平6−31721号公報、実開平6−50623号公報、特開平7−213553号公報、特開平7−227407号公報、特開平7−255773号公報、実開平7−34814号公報、実開平8−157号公報に記載されている。また素材構成を規定した技術が、特開平7−75653号公報に記載されている。
このようなパンツ型使いすておむつは、着用者による着脱が可能で、幼児のおむつ離れの時期、又は失禁者等の成人用としても需要が増大してきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記実公平7−54244号公報、実公平8−7850号公報、実開平6−31721号公報、実開平6−50623号公報、特開平7−213553号公報、特開平7−227407号公報、特開平7−255773号公報、実開平7−34814号公報、実開平8−157号公報及び特開平7−75653号公報に記載されているようなパンツ型使いすておむつでは、外装部材の前身頃と後身頃の相対する両側縁部を接合して腰周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、該開口部に沿って伸縮自在な伸縮弾性部材が配置されており、これらの伸縮弾性部材が開口部を絞り、吸収体を着用者にフィットさせ、また開口部からの漏れを防ぐ機能をおむつに付与している。
【0005】
ここで、外装部材の前身頃と後身頃の相対する両側縁部を接合する場合、接合部に尿や便に対する防漏性を付与するだけでなく、装着時のおむつ内外の通気性を重視しなければならない。このような通気性を付与する目的から、通常、両側縁の接合領域には熱可塑性樹脂からなる低目付の不織布が用いられており、この接合領域に加圧溶融もしくは超音波溶融を単独で、あるいはそれらを組み合わせ適用して溶融接合することが一般的に行われている。
しかし、側縁部を通常のヒートシールによって接合する場合、側縁部を形成している不織布の合計目付量が少ない程、接合強度、すなわちヒートシール強度は低くなり、着用中の運動などによって、主として接合部に180°方向へ開く力が加わると、接合部が破壊されることがしばしば生じる。それ故、おむつの側縁部を低目付の不織布で形成し、なおかつ十分な接合強度を付与できるヒートシール条件を設定することが求められている。
【0006】
特開平7−227407号公報、実公平8−7850号公報には、両側縁部に特定形状の接合ブロックを間欠的に配置して接合領域を形成する技術が開示されているが、開示された接合ブロックでは、低目付の熱可塑性樹脂不織布をヒートシールした場合、必ずしも十分なヒートシール強度が得られない。
特開平7−75653号公報には、おむつの両側縁の接合部に融点の異なる二種類の熱融着性不織布を用い、低融点不織布側を融解することによって接合する技術が開示されている。しかし、この方法の場合、高融点不織布側の接着性を良くするために、高融点不織布側にも低融点樹脂繊維を配合することが必要とされており、不織布の構成が複雑となってコスト的に不利である。
【0007】
以上のように、使用時の運動等によって簡単に引き裂かれることがなく、廃棄時には引き裂き分離が容易に行うことができ、かつ、おむつ内外の通気性が付与されている側縁部を形成するためには、接合領域の寸法、面積及び配列、あるいは素材構成になお一層の工夫が求められている。
【0008】
本発明の目的は、従来のパンツ型使いすておむつの有する前記のような課題を解決し、パンツを形成する部材の前身頃と後身頃の相対する両側縁部の接合部が、使用時に不用意に引き裂かれることがなく、また、廃棄時には引き裂き分離が容易に行うことができ、かつ着用時におむつ内外の通気性を備えているパンツ型使いすておむつを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の各発明を包含する。
【0010】
(1) 前身頃と後身頃の相対する両側縁部を熱融着接合したパンツ型使いすておむつであって、前記の両側縁部は、中央凹状溶融部とその外周縁を形成している密度0.8〜1.4g/cm3 、巾0.1〜1.0mmの環状溶融接合部とからなる融着接合ブロックをおむつの縦方向に間隔をおいて形成することによって接合していることを特徴とするパンツ型使いすておむつ。
【0011】
(2) 前記融着接合ブロックは、縦方向の寸法が0.5〜7.0mmであり、横方向の寸法が5〜15mmの矩形ブロックであることを特徴とする、(1) に記載のパンツ型使いすておむつ。
(3) 前記融着接合ブロックの中央凹状溶融部が、部分的又は全体的に溶融脱落した貫通部であることを特徴とする、(1) 又は(2) に記載のパンツ型使いすておむつ。
【0012】
(4) 前記両側縁部は、その180°剥離強度が600〜3000gf/25mmであることを特徴とする、(1) 〜(3) のいずれかに記載のパンツ型使いすておむつ。
(5) 前記パンツ型使いすておむつの両側縁部は、単層あるいは複数積層した熱融着性樹脂製の不織布シートによって形成されていることを特徴とする、(1) 〜(4) のいずれかに記載のパンツ型使いすておむつ。
【0013】
(6) 前記パンツ型使いすておむつは、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートの間に吸収体を配置し、これら両シートの前身頃部分と後身頃部分の相対する両側縁部を溶融接合して腰周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、該開口部に沿って伸縮弾性部材を配置して形成していることを特徴とする、(1) 〜(5) のいずれかに記載のパンツ型使いすておむつ。
【0014】
(7) 前記パンツ型使いすておむつは、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シート間に配置された吸収体とを有する吸収性本体と、該吸収性本体と接合して着用時に吸収性本体を着用者にあてて保持する外装部材とからなり、該外装部材の前身頃部分と後身頃部分の相対する両側縁部を溶融接合して腰周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、該開口部に沿って伸縮弾性部材を配置して形成していることを特徴とする、(1) 〜(5) のいずれかに記載のパンツ型使いすておむつ。
【0015】
(8) 前記パンツ型使いすておむつの外装部材は、その全体又は両側縁部のみが単層あるいは複数積層した熱融着性樹脂製の不織布シートによって形成されていることを特徴とする、(1) 〜(4) のいずれかに記載のパンツ型使いすておむつ。
(9) 前記両側縁部には、縦方向に80mm〜180mmにわたって融着接合ブロックを形成していることを特徴とする、(1) 〜(8) のいずれかに記載のパンツ型使いすておむつ。
【0016】
(10)前記環状の肉厚溶融接合部は、幅寸法が0.1mm〜1mmの環状に形成した帯状溶融接合部であることを特徴とする、(1) 項〜(9) 項のいずれかに記載のパンツ型使いすておむつ。
(11)前記融着接合ブロックは、縦方向に0.4mm〜1.0mm間隔で形成されていることを特徴とする、(1) 項〜(10)項のいずれか1項に記載のパンツ型使いすておむつ。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のパンツ型使いすておむつにおいては、パンツを形成する部材の前後身頃の両側縁部の接合領域を、中央凹状溶融部とその外周縁を形成している密度0.8〜1.4g/cm3 、巾0.1〜1.0mmの環状溶融接合部とからなる融着接合ブロックをおむつの縦方向に間隔をおいて形成することによって接合している。
【0018】
側縁部の接合領域は、通常、幼児用パンツ型使いすておむつでは、縦方向に80〜130mmにわたって0.4〜1.0mmの間隔で融着接合ブロックを設けることによって形成し、大人用の場合は、150〜180mmにわたって融着接合ブロックを設けることによって形成する。
融着接合ブロックの横方向の長さによって定まる接合領域の横方向の長さは、5〜15mmが好ましい。5mm未満では十分な180°剥離強度が得られず、15mmを越えると、引き裂き分離が困難となるばかりでなく、外観を損ねることとなるから好ましくない。
上記の両側縁部の180°剥離強度(ヒートシート強度)は600〜3000gf/25mmであることが好ましい。
剥離強度が600gf/25mm未満では、おむつ装着時あるいは着用中に側縁部の接合部分が剥離してしまう可能性がある。また、剥離高度が3000gf/25mmを越えて大きくなると、おむつを脱がせる際に接合部分の引き裂きが困難となる。
【0019】
上記融着接合ブロックにおける環状溶融接合部は、パンツを形成する部材の両側縁部において、重なり合っている熱融着性樹脂からなる両側縁部シート部材同士を、特定の形状、寸法の融着接合ブロックを形成することによって融着合体して形成するものであり、その密度は0.8〜1.4g/cm3 、好ましくは0.9〜1.3g/cm3 、より好ましくは0.9〜1.0g/cm3 である。
該環状溶融接合部の密度が0.8g/cm3 未満であるような融着状態では、該環状溶融接合部に十分な接合強度が付与されず、使用時に破壊されやすくなるし、一方、密度が1.4g/cm3 を越えて高くなるような融着状態となると、接合強度が大きくなりすぎて廃棄時に容易に分離できなくなる。
【0020】
該環状の溶融接合部は、幅寸法が0.1〜1.0mm、好ましくは0.3〜0.7mm、より好ましくは0.3〜0.5mmの帯状融着部であり、その環状溶融接合部全体の大きさによって定まる融着接合ブロックの大きさは、縦方向の長さが0.5〜7.0mm、好ましくは0.5〜5. 0mm、より好ましくは0.9〜3.0mmで、横方向の長さが5〜15mm、好ましくは7〜15mm、より好ましくは8〜12mmの矩形である。
【0021】
接合ブロックの凹状溶融部は、パンツを形成するシート部材の両側縁部において、重なり合っている熱融着性樹脂シート部材同士を融着合体して上記環状溶融接合部と同時に形成するが、接合ブロックが矩形である場合は、その縦方向の長さが0.4〜5.0mm、好ましくは0.5〜4.0mm、より好ましくは0.7〜3.0mmであり、その横方向の長さが5〜14mm、好ましくは7〜14mm、より好ましくは8〜12mmである矩形に形成する。
【0022】
上記の両側縁部の融着接合は、パンツを形成する部材の前後身頃の両側縁部を加圧溶融もしくは超音波溶融を各単独か、あるいはそれらを組み合わせる方法によって行われる。
パンツを形成する熱融着性樹脂で形成したシート部材からなる両側縁部に、上記のような融着接合ブロックを形成することにより、おむつ使用時に不用意に引き裂かれることがなく、また、廃棄時には容易に引き剥がすことができるパンツ型使いすておむつを得ることができる。
【0023】
本発明のパンツ型使いすておむつは、パンツを形成する部材の脚周り開口部及び腰周り開口部に伸縮弾性部材が伸長状態で配置され、ホットメルト接着剤により一体的に接着されている。
その際、パンツを形成する部材に伸縮弾性部材を伸長状態で一体化し、剥がれないようにするためには、伸縮弾性部材との粘着力が高い接着剤を選定することが好ましい。
また、良好な着用感を得るために、パンツを形成する部材の脚周り開口部に沿って伸縮弾性部材を湾曲させて配置することが有効である。そして、伸縮弾性部材を湾曲させて接着固定する際に、接着剤の使用量を増やす場合はできるだけ伸縮弾性部材上に沿って増やすのが好ましい。
【0024】
ホットメルト接着剤の塗工は、接触型のコーターあるいは非接触型のコーターのいずれでもよいが、非接触型のコーターを用いて接着剤の塗工量を最低限必要な量に抑えて塗工するのが好ましい。
また、腰周りの伸縮弾性部材は、直線状に配置させることが有効であるため、伸縮弾性部材の配置の方向に沿って塗工部と非塗工部を交互に設けたストライプ状の塗工や、非接触型のスパイラルスプレーコーターやカーテンスプレーコーターによる塗工方法を用いることが好ましい。
【0025】
本発明において、液透過性のトップシートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維からなる液体透過性不織布が好ましく用いられる。
【0026】
本発明において、吸収体は、通常の使いすておむつような吸収性物品に使用されるものであればいずれも使用できるが、綿状パルプと高吸水性材料である高吸収性ポリマー(SAP)が混合されており、さらに親水性シートによりくるまれているものが好ましい。また、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱融着性物質を混合して熱圧着したものであってもよい。
吸収体の構成は特に制限されるものではないが、例えば、綿状パルプを主成分とする単独層であっても良いし、また、綿状パルプにSAPのような高吸収性材料を配合した層状のものであっても良く、さらに、綿状パルプを主成分とする2つの単独層により高吸水性材料からなる均一な層を挟み込んだ構成のものであっても良い。
【0027】
SAPの配合量は、綿状パルプの乾燥状態で全重量の10〜500%、好ましくは15〜300%であり、かかる量のSAPが綿状パルプに実質的に均一に分布している吸収体が好ましい。このような吸収体では、SAPが吸収し膨潤したとき、その粒子は相互の干渉が最小限にとどめられ、連続的に接触して透過障壁を形成することが少なく、尿や体液を3次元方向に透過、吸収する。
【0028】
吸収体の上下、又は全体を覆って配置される親水性シートを使用することができる。親水性シートは、親水性であるシートであれば良く、例えば、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等が挙げられる。
吸収性本体の形状としては、砂時計型、矩形型、T字型等が挙げられるが、特に制限はなく、股下領域において広過ぎず、また狭過ぎない適度の形状であればよい。
【0029】
本発明において、液不透過性のバックシートとしては、液体不透過性のポリエチレンシート、好ましくは微孔を設けたポリエチレンシート、熱可塑性樹脂にフィラーを加えて延伸した透湿性のある液体不透過性シート、又はこれらの液不透過性のシートと不織布とを貼り合わせたもの等が使用され、このように透湿性を付与したものは蒸れる心配がなくなりより快適である。
【0030】
本発明のパンツ型使いすておむつにおいて、外装部材は、外層シートと内層シートからなり、両シートの間に伸縮弾性部材を挟んで積層接着して形成されている。
外層シートは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維からなる不織布を用いることができる。また、内層シートは、原料がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂であれば不織布あるいはフィルムのいずれを用いてもよいが、一部肌に直接触れることがあるため不織布を用いることが好ましい。またフィルムを用いる場合は汗による蒸れを防ぐため通気性フィルムを用いることが好ましい。内外層を形成する不織布は2〜6枚を積層したものであってもよい。
【0031】
外層シートと内層シートの間に挟持される脚周り開口部伸縮弾性部材及び腰回り開口部伸縮弾性部材は、ウレタン糸、糸ゴム等の通常の使いすておむつに使用される伸縮弾性体をそのまま使用することができ、これらの伸縮弾性部材はそれぞれ伸長状態で脚周り開口部、腰回り開口部において所定の領域に接着固定されている。
【0032】
接着剤としては、ホットメルト接着剤が有利に用いられるが、その他にも澱粉系又はCMC(カルボキシメチルセルロース)などの水溶性の糊、又は流動性の高い接着剤なども用いることができる。伸縮弾性部材固定用のホットメルト接着剤としては、合成ゴム系のホットメルト接着剤であるスチレン−ブタジエン−スチレン系共重合体や、スチレン−イソプレン−スチレン系共重合体を用いることができる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す図面を参照して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例におけるパンツ型使いすておむつの斜視図である。
図1において、本発明のパンツ型使いすておむつ1は、前身頃4と後身頃5の相対する側縁部6が接合部12によって接合され、脚周り開口部2、腰周り開口部3が形成され、さらに各開口部に沿って伸縮弾性部材が配置されている。
【0034】
図2は、図1で示した本発明のパンツ型使いすておむつの接着閉鎖された側縁部6を開放展開した伸長状態を示す斜視図である。
図2において、パンツ型使いすておむつは、***物を吸収する吸収性本体11と、吸収性本体11を接合・保持し、パンツを形成する外装部材7とからなり、外装部材7の左右の脚周り開口部2近傍には、前身頃4側に設けられた複数本の伸縮弾性材料からなる第1の伸縮弾性部材8と、後身頃5側に設けられた複数本の伸縮弾性材料からなる第2の伸縮弾性部材9とにより構成された脚周り伸縮弾性部材が配置されており、また、腰周り開口部の近傍には腰周り伸縮弾性部材10が配置されている。
【0035】
図3は、図2で示したパンツ型使いすておむつとは異なり、外装部材を有していない別の実施例を示すものであり、図1で示した本発明のパンツ型使いすておむつの接着閉鎖された側縁部6部分を開放展開した伸長状態を示す斜視図である。
図3において、パンツ型使いすておむつは、トップシート15とバックシート(図示せず)の前身頃と後身頃の相対する両側縁部6を接合して形成されており、トップシートとバックシートの間の脚周り開口部2には、それぞれ複数本の伸縮弾性材料からなる第1の伸縮弾性部材8と第2の伸縮弾性部材9により構成された脚周り伸縮弾性部材が配置されており、また、腰周り開口部には腰周り伸縮弾性部材10が配置されている。
【0036】
図4は、図1に示す接合部12の一部を拡大した平面図である。
図4において、接合部12は、凹状溶融部13と、その外側周辺の環状溶融接合部14からなる融着接合ブロックを多数配列して形成されている。なお、図4では、接合ブロックの形状として横長矩形のものを示したが、接合ブロックの形状は特に限定されるものではなく、円形、楕円形、正方形、三角形等の形状であっても良い。
また、該凹状溶融部13は、熱融着時に不織布層が融着一体化されて透明乃至半透明にフィルム化されているか、又は部分的あるいは全体に溶融脱落して孔開き状態となる。しかし、該凹状溶融部13を形成する際にその外側周辺に環状に形成される溶融接合部14部分が前記の密度と溶融接合幅とを有する限り、該凹状溶融部13は脱落していても構わない。
【0037】
実施例1
トップシートとして25g/m2 のポリプロピレン製スパンボンドを使用し、バックシートにはポリエチレン製シートを使用して吸収性本体を形成た。また外装部材としては、目付23g/m2 のポリプロピレン製不織布を2枚積層して形成し、それらの間の脚周り開口部と腰周り開口部のそれぞれの部分に天然ゴム製の平ゴムを配置した。脚周り開口部に配置した平ゴムは巾1.5mm、厚さ0.3mmのものを前後3本ずつ用い、腰周り開口部に配置した平ゴムは巾0.8mm、厚さ0.3mmのものを前後6本ずつ用いた。
【0038】
さらに、外装部材の外層を形成する不織布の腰周り開口部側の端部を外装部材の内層を形成する不織布の内側に50mm折り込んで、接合部の腰周り開口部側では不織布が6枚重なり、脚周り開口部側では不織布が4枚重なるように、ヒートシールして、図2に示す形式のパンツ型使いすておむつを製造した。
【0039】
また、ヒートシールは、プレーンブロック温度180℃、パターンブロック温度155℃、ゲージ圧50kg/cm2 、クリアランス60μm、加熱時間0.01秒の条件で行い、図4に示す形状の融着接合ブロックを形成した。
得られた融着接合ブロックは、縦方向1.5mm、横方向9mmであり、また、環状溶融接合部の巾は0.4mm、密度は0.9g/cm3 であり、さらに、凹状溶融部は縦0.7mm、横8.2mmであり、その状態は樹脂が融解脱落して樹脂が存在しない貫通部となっていた。また、各接合ブロック間の間隔は0.8mmであった。
【0040】
実施例2
実施例1と同様にしてパンツ型使いすておむつを製造した。ただし、ヒートシール条件は、パターンブロック温度を145℃とし、得られた融着接合ブロックは縦1.5mm、横9mmであり、また、環状溶融接合部の巾は0.1mm、密度は0.9g/cm3 であり、さらに、凹状溶融部は縦1.3mm、横8.8mmであり、その状態は、樹脂が融解脱落して樹脂が存在しない貫通部となっていた。
【0041】
実施例3
実施例1と同様にしてパンツ型使いすておむつを製造した。ただし、ヒートシール条件は、加熱時間を0.02秒とし、得られた融着接合ブロックは縦2.5mm、横9mmであり、また、環状溶融接合部の巾は1.0mm、密度は0.9g/cm3 であり、さらに、凹状溶融部は縦0.5mm、横7.0mmであり、その状態は樹脂が融解脱落して樹脂が存在しない貫通部となっていた。
【0042】
実施例4
実施例1と同様にしてパンツ型使いすておむつを製造した。ただし、ヒートシール条件は、プレーンブロック温度170℃、パターンブロック温度を170℃、ゲージ圧70kg/cm2 とし、得られた融着接合ブロックは縦1.5mm、横9mmであり、また、環状溶融接合部の巾は0.4mm、密度は1.3g/cm3 であり、さらに、凹状溶融部は縦0.7mm、横8.2mmであり、その状態は樹脂が融解脱落して、樹脂が存在しない貫通部となっていた。
【0043】
実施例5
実施例1と同様にしてパンツ型使いすておむつを製造した。ただし、ヒートシール条件は、プレーンブロック温度170℃、パターンブロック温度を140℃とし、得られた融着接合ブロックは縦1.5mm、横9mmであり、また、環状溶融接合部の巾は0.4mm、密度は0.9g/cm3 であり、さらに、凹状溶融部は縦0.7mm、横8.2mmであり、その状態は溶融した樹脂がフィルム状になっており、貫通部が存在しないものであった。
【0044】
比較例1
実施例1と同様にしてパンツ型使いすておむつを製造した。ただし、ヒートシール条件は、プレーンブロック温度170℃、パターンブロック温度170℃とし、得られた融着接合ブロックは縦1.5mm、横9mmであり、また、環状溶融接合部の巾は0.4mm、密度は0.7g/cm3 であり、さらに、凹状溶融部は縦0.7mm、横8.2mmであり、その状態は溶融した樹脂がフィルム状になっており、貫通部が存在しないものであった。
【0045】
比較例2
実施例1と同様にしてパンツ型使いすておむつを製造した。ただし、ヒートシール条件は、プレーンブロック温度180℃、パターンブロック温度160℃とし、得られた融着接合ブロックは縦2.5mm、横9mmであり、また、環状溶融接合部の巾は1.1mm、密度は0.9g/cm3 であり、さらに、凹状溶融部は縦0.3mm、横6.8mmであり、その状態は樹脂が融解脱落して貫通部となっていた。
【0046】
各実施例で製造したパンツ型使いすておむつの腰周り開口部側及び脚周り開口部側の接合領域の剥離強度を以下のように測定した。
測定には引張強さ試験機を用い、測定方法はJIS P8139「板紙のすき合わせ層のはく離強さ試験方法」及びJIS K6854「接着剤のはく離接着強さ試験方法」(T型はく離試験)に類似の方法である下記の試験方法で測定した。
【0047】
ヒートシール施したおむつの側縁から、腰周り開口部に平行に、25mmの巾で、長さ約40mmの試験片を採取する。試験片の接合領域とは反対側の端部を不織布の中央層で分けて、各々の端部を外側に広げてT字形としてスパン30mmに調整した試験機の両つかみでつかむ。
クロスヘッドの移動速度は毎分200mmとし、接合領域が全て剥がれるまで引張り続ける。自記曲線(チャート)から最大値を読み取り、25mm巾当たりの応力を単位gf/25mmで表して剥離強度とした。
【0048】
実施例1〜5、及び比較例1〜2で製造したパンツ型使いすておむつの腰周り開口部側と脚周り開口部側の剥離強度の測定結果を表1に示す。
実施例1〜5の本発明のパンツ型使いすておむつは、その接合部が、装着の際には不用意に引き裂かれることがなく、また、脱がす場合には容易に引き裂くことができるものであり、良好な接合強度を有しているのに対して、比較例1のおむつは、脚周り開口部側の接合部の強度が弱く、装着時に剥がれ易いものであり、比較例2のおむつは腰周り開口部側の接合部の強度が強く、脱がす際に剥がし難いものであり、本発明の効果が確認された。
【0049】
【表1】
Figure 0004103222
【0050】
【発明の効果】
本発明のパンツ型使いすておむつによれば、パンツを形成する部材の前身頃と後身頃の相対する両側縁部を溶融接合する場合の溶融接合部分の状態を前記したように規定することにより、使用時には接合部が不用意に引き裂かれることがなく、また、廃棄時には引き裂き分離を容易に行うことができる適度のヒートシール強度を有しているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパンツ型使いすておむつの斜視図。
【図2】図1のパンツ型使いすておむつの側縁部を開放展開した状態を示す斜視図。
【図3】図2とは異なる例を示す、図1に示した本発明のパンツ型使いすておむつの側縁部を開放展開した状態を示す斜視図。
【図4】図1に示した接合領域の一部を拡大した平面図。
【符号の説明】
1:パンツ型使いすておむつ
2:脚周り開口部
3:腰周り開口部
4:前身頃
5:後身頃
6:側縁部
7:外装部材
8:第1の伸縮弾性部材
9:第2の伸縮弾性部材
10:腰周り伸縮弾性部材
11:吸収性本体
12:接合部の一部
13:凹状溶融部
14:環状溶融接合部
15:トップシート

Claims (6)

  1. 前身頃と後身頃の相対する両側縁部を形成している熱可塑性樹脂製の不織布同士を熱融着接合して形成しているパンツ型使いすておむつであって、前記両側縁部は、前記熱融着接合によって形成される密度0.8〜1.4g/cm 、巾0.1〜1.0mmの帯状の環状溶融接合部と、該環状溶融接合部によって囲まれていて、前記環状溶融接合部の形成と同時にフィルム状態に溶融されているか又は孔開き状態に溶融脱落されている中央凹状溶融部とからなる融着接合ブロックを前記両側縁部の縦方向に間隔をおいて形成することによって接合されていることを特徴とするパンツ型使いすておむつ。
  2. 前記融着接合ブロックは、縦方向の寸法が0.5〜7.0mmであり、横方向の寸法が5〜15mmの矩形ブロックであることを特徴とする、請求項1記載のパンツ型使いすておむつ。
  3. 前記融着接合ブロックの中央凹状溶融部が、部分的又は全体的に溶融脱落した貫通部であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパンツ型使いすておむつ。
  4. 前記両側縁部は、その180°剥離強度が600〜3000gf/25mmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンツ型使いすておむつ。
  5. 前記パンツ型使いすておむつは、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートこれら両シートの間に吸収体を配置し、これら両シートの前身頃部分と後身頃部分の相対する両側縁部を熱融着接合して腰周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、開口部に沿って伸縮弾性部材を配置して形成していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンツ型使いすておむつ。
  6. 前記パンツ型使いすておむつは、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートと、これら両シート間に配置された吸収体とを有する吸収性本体と、該吸収性本体と接合して着用時に吸収性本体を着用者にあてて保持する外装部材とからなり、該外装部材の前身頃部分と後身頃部分の相対する両側縁部を熱融着接合して腰周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、該開口部に沿って伸縮弾性部材を配置して形成していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンツ型使いすておむつ。
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