JP4095842B2 - 静電チャック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体を製造する際に使用されるドライエッチング装置やイオン注入装置や電子ビーム露光装置などにおいて、半導体ウェハの固定、平面度矯正、搬送用などに用いることができる静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、静電チャックは、例えば半導体製造装置において、被吸着部材である半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)を固定してドライエッチング等の加工を行ったり、半導体ウェハを吸着固定して反りを矯正したり、半導体ウェハを吸着して搬送するなどの目的で使用されている。
【0003】
また、静電チャックの使用目的の一つには、半導体ウェハを効率よく冷却することがあり、このため、半導体ウェハと静電チャックとの間、詳しくは半導体ウェハと静電チャックの絶縁体(例えばセラミック体)のチャック面との間に、熱伝導の良い冷却用ガス(例えばHeガス)を充填させる方法が提案されている。
【0004】
そして、前記冷却用ガスをチャック面側に供給するために、静電チャックには、通常、冷却用ガスを噴出するためのガス孔が開けられている。
例えば特許第3021217号公報には、セラミック体の裏側のアルミベースにHeガスを流すガス溝を形成し、セラミック体に形成したガス孔をこのガス溝の位置に合わせることによって、Heガスを噴出させる構成が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報の技術では、チャック面側から見た場合、ガス孔からアルミベースの素地が露出した状態となるので、下記の様な不具合が生じることがあった。
【0006】
つまり、上述した状態で、半導体ウェハのエッチングのためにRF(高周波)を印加した場合には、酸化膜のエッチングのように、RFのパワーを上げると、アルミベースが露出した部分にてアーキングが発生することがある。
このアーキングが発生すると、アルミ等が飛散し、そのパーティクルにより半導体ウェハに損傷を与えるので、半導体ウェハの歩留まりが低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、アーキングを抑制して、例えばアルミ等の飛散を防止することができる静電チャックを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明(静電チャック)は、内部に電極を有する絶縁体(例えばセラミック体)と前記絶縁体に(例えば接合により)一体化した金属ベース(例えばアルミべース)とを備えた静電チャックにおいて、前記絶縁体及び前記金属ベースを貫いて、前記絶縁体のチャック面側から前記金属ベースの前記チャック面側とは反対の裏側に到る貫通孔を設けるとともに、前記絶縁体側の貫通孔(例えば絶縁体側ガス孔)の径より、前記金属ベース側の貫通孔の径を大にし、前記金属ベース側の貫通孔(例えば金属ベース側ガス孔)の内部には、少なくとも前記金属ベースと絶縁体との境目部分(例えば接合部分)を覆う絶縁スリーブを配置し、前記絶縁スリーブの先端は、前記絶縁体の前記境目部分における前記金属ベース側表面に当接していることを特徴とする。
【0009】
本発明では、静電チャックを貫く貫通孔の内部(詳しくは金属ベース側の貫通孔の内部)において、少なくとも金属ベースと絶縁体との境目部分を覆う絶縁スリーブを配置している。
これにより、例えば半導体ウェハの酸化膜のエッチングのために、RFのパワーを上げた場合でも、貫通孔(詳しくはチャック面に最も近い端部である、絶縁体と金属ベースとの境目部分)におけるアーキングが発生し難いので、金属ベースの材料等の飛散を防止することができる。その結果、飛散したパーティクル等が被吸着部材に付着することがないので、被吸着部材の歩留まりが向上するという効果がある。
特に本発明では、絶縁体側の貫通孔の径より金属ベース側の貫通孔の径が大きく、絶縁スリーブの先端は、絶縁体の境目部分における金属ベース側表面に当接している。よって、金属ベース側の貫通孔から(金属ベース側の貫通孔の径に合わせた)絶縁ベースを挿入した場合には、絶縁スリーブは絶縁体側の貫通孔の端部(即ち絶縁体の前記境目部分における前記金属ベース側表面)に当たって止まる。従って、この位置にて絶縁スリーブを固定することにより、容易に且つ確実に金属ベース側の貫通孔の内側表面を覆う様に絶縁スリーブを配置することができる。
尚、絶縁体側の貫通孔と金属ベース側の貫通孔とが、その軸方向に連通して貫通孔を形成しており、絶縁体側の貫通孔とは、静電チャックを貫く貫通孔のうち、絶縁体に開けられた部分の貫通孔を示し、金属ベース側の貫通孔とは、静電チャックを貫く貫通孔のうち、金属ベースに開けられた部分の貫通孔を示している。
【0011】
2)請求項2の発明では、前記絶縁スリーブの前記チャック面側の先端を、前記チャック面より200μm以内の範囲で下げたことを特徴とする。
本発明は、絶縁スリーブをどの程度の位置まで貫通孔に挿入するかを例示したものである。つまり、チャック面より200μm以内の範囲で絶縁スリーブを配置することにより、絶縁スリーブはチャック面より突出することが無いので、半導体ウェハ等を吸着した場合でも、半導体ウェハ等を傷つけることがない。また、絶縁スリーブは、過度に貫通孔内部に入らないので、上述したアーキング防止の効果を損なうことがない。
【0012】
)請求項の発明では、前記絶縁スリーブにより、前記金属ベース側の貫通孔(例えば金属ベース側ガス孔)の内側表面を覆ったことを特徴とする。
本発明では、絶縁スリーブが金属ベースの内側表面の全体を覆っているので、貫通孔内にて金属素地が露出することがない。これにより、確実にアーキングを防止できるという顕著な効果を奏する。
【0016】
)請求項の発明では、前記絶縁スリーブと前記貫通孔との間に、絶縁性を有する樹脂(例えばシリコン)を充填したことを特徴とする。
本発明では、絶縁スリーブと貫通孔との間に、絶縁性を有する樹脂を充填することにより、金属ベースの金属素地が露出することを確実に防止することができる。尚、この樹脂として接着剤を用いる場合には、絶縁スリーブの接合・固定を同時に行うことができる。
【0017】
)請求項の発明では、前記貫通孔は、前記チャック面側に冷却用ガスを供給するための貫通孔であることを特徴とする。
本発明は、貫通孔の用途を例示したものである。
)請求項の発明では、前記貫通孔は、前記チャック面に吸着された被吸着部材を離脱させる突き上げ部材(例えば突き上げピン)を配置するための貫通孔であることを特徴とする。
【0018】
本発明は、貫通孔の用途を例示したものである。
尚、冷却用ガスの供給のための貫通孔と、突き上げ部材を配置するための貫通孔とを共用することができる。
)請求項の発明では、前記金属ベースは、アルミニウムを主成分とする材料(例えばアルミ合金)からなることを特徴とする。
【0019】
本発明は、金属ベースの材料を例示したものである。この種の金属ベースは、アルミベースと呼ばれる。
)請求項の発明では、前記絶縁体は、セラミック材料からなることを特徴とする。
【0020】
本発明は、絶縁体の材料を例示したものである。
)請求項の発明では、前記絶縁体は、アルミナを主成分とする材料からなることを特徴とする。
本発明は、セラミック材料を例示したものである。
【0021】
10)請求項10の発明では、前記絶縁スリーブは、セラミック材料からなることを特徴とする。
本発明は、絶縁スリーブの材料を例示したものである。
11)請求項11の発明では、前記絶縁スリーブは、アルミナを主成分とする材料からなることを特徴とする。
【0022】
本発明は、セラミック材料を例示したものである。
12)請求項12の発明では、ヒータを備えたことを特徴とする。
本発明では、上述した構成に加えて、(例えば絶縁体内部に)ヒータを備えているので、静電チャックの加熱(従って半導体ウェハ等の加熱)を行うことができる。
【0023】
13)請求項13の発明では、前記電極に電力を供給する電源を備えたことを特徴とする。
本発明では、上述した構成に加えて、吸着用電極に電力を供給する電源を備えているものである。尚、更に、前記ヒータに電力を供給する電源を備えていてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の静電チャックの実施の形態の例について説明する。
なお、以下の説明では、実施例1が、本発明のベースとなる技術(参考例)であり、実施例2〜実施例4が、本発明の実施の形態の例である。
(実施例1)
ここでは、例えば半導体ウェハを吸着保持できる静電チャックを例に挙げる。
【0025】
a)まず、本実施例の静電チャックの構造について説明する。尚、図1は静電チャックの一部を破断して示す斜視図である、図2は静電チャックの図1におけるA−A断面を示す説明図である。
図1に示す様に、本実施例の静電チャック1は、図1の上方の吸着面(チャック面)3側にて半導体ウェハ5を吸着するものであり、(例えば直径300mm×厚み3mmの)円盤状の絶縁体(誘電体)7と、(例えば直径340mm×厚み20mmの)円盤状の金属ベース9とを、例えばインジウムからなる接合層(図示せず)を介して接合したものである。
【0026】
前記絶縁体7は、その表面に前記チャック面3を有し、例えばアルミナ質の焼結体からなるセラミック体である。また、前記金属ベース5は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属製であり、絶縁体7の全体を載置するように、絶縁体7より大径とされている。
【0027】
前記静電チャック1には、絶縁体7のチャック面3から金属ベース9の裏面(ベース面)11に到るトンネルである冷却用ガス孔13が設けられている。この冷却用ガス孔13は、内径3mmの円柱形状の貫通孔であり、チャック面3にて保持された半導体ウェハ5を冷却するために、He等の冷却用ガスを、ベース面11側からチャック面3側に供給するためのものである。
【0028】
図2に示す様に、この冷却用ガス孔13は、静電チャック1の厚さ方向において、チャック面3及び裏面11に垂直に設けられているので、チェック面3に吸着された半導体ウェハ5を、チャック面3から離脱させるための突き上げピン15を嵌挿するためのピン用貫通孔としても用いられる。
【0029】
この突き上げピン15は、アルミニウムからなる棒状部材であり、静電チャック1の裏面11の開口部17から冷却用ガス孔13中に嵌挿されて、同図の上下方向に移動可能である。従って、半導体ウェハ5を離脱させる場合には、突き上げピン15を、同図の上方に移動させて半導体ウェハ5を突き上げることができる。
【0030】
特に本実施例では、冷却用ガス孔13の内部には、その内側表面のほぼ全体を覆う様に、アルミナからなる肉厚1mmの円筒形の部材である絶縁スリーブ19を配置し、これにより、冷却用ガス孔13の金属ベース部分(金属ベース側ガス孔)21のアルミ素地が露出しないようにしている。
【0031】
また、この絶縁スリーブ19は、そのチャック面3側の先端が、チェック面3より突出しない様に、チャック面3より200μm以内の範囲で下げられている。
前記絶縁スリーブ19と冷却用ガス孔13との間には、絶縁性の樹脂(例えばシリコン)が充填されており、これにより、一層の絶縁性を確保するとともに、絶縁スリーブ19と冷却用ガス孔13との接合を行っている。
【0032】
尚、前記図1に示す様に、前記静電チャック1には、前記冷却用ガス孔13が中心から60度の間隔で6箇所に設けられており、そのため、チャック面3には、冷却用ガス孔13の絶縁体部分(絶縁体側ガス孔)23の開口部25が6箇所に露出している。
【0033】
また、図3に示す様に、前記絶縁体7の内部には、一対の内部電極27、29が配置されており、各内部電極27、29は電源31に接続されている。
上述した構成の静電チャック1を使用する場合には、電源30を用いて、両内部電極27、29の間に、直流高電圧を印加し、これにより、半導体ウェハ5を吸着する静電引力(吸着力)を発生させ、この吸着力を用いて半導体ウェハ5を吸着して固定する。
【0034】
b)次に、本実施例の静電チャック1の製造方法について、図4に基づいて説明する。
(1)原料としては、主成分であるアルミナ粉末:92重量%に、MgO:1重量%、CaO:1重量%、SiO2:6重量%を混合して、ボールミルで、50〜80時間湿式粉砕した後、脱水乾燥する。
【0035】
(2)次に、この粉末に、メタクリル酸イソブチルエステル:3重量%、ブチルエステル:3重量%、ニトロセルロース:1重量%、ジオクチルフタレート:0.5重量%を加え、更に溶剤として、トリクロール−エチレン、n−ブタノールを加え、ボールミルで混合して、流動性のあるスラリーとする。
【0036】
(3)次に、このスラリーを、減圧脱泡後平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させて、厚さ0.8mmの第1〜第6アルミナグリーンシート33〜43を形成する。この第1〜第6アルミナグリーンシート33〜43には、絶縁体側ガス孔23を形成するための貫通孔45〜55を6箇所に開ける。
【0037】
(4)また、前記アルミナグリーンシート用の原料粉末中にタングステン粉末を混ぜて、前記と同様な方法によりスラリー状にして、メタライズインクとする。
(5)そして、前記第2アルミナグリーンシート35上に、前記メタライズインクを用いて、通常のスクリーン印刷法により、両内部電極27、29の(図の斜線で示す)パターン57、59を印刷する。
【0038】
(6)次に、前記第1〜第6アルミナグリーンシート33〜43を、各貫通孔45〜55により冷却用ガス孔13が形成されるように位置合わせして、熱圧着し、全体の厚みを約5mmとした積層シートを形成する。
尚、内部電極27、29に関しては、図示しないが、スルーホールにより最下層の第6アルミナグリーンシート43の裏面に引き出して端子を設ける。
【0039】
(7)次に、熱圧着した積層シートを、所定の円板形状(例えば8インチサイズの円板形状)にカットする。
(8)次に、カットしたシートを、還元雰囲気にて、1400〜1600℃にて焼成する。この焼成より、寸法が約20%小さくなるため、焼成後のセラミック体の厚みは、約4mmとなる。
【0040】
(9)そして、焼成後に、研磨によって、セラミック体の全厚みを3mmとするとともに、チャック面3の平面度が30μm以下となる加工する。
(10)次に、端子にニッケルメッキを施し、更にこのニッケル端子をロー付け又は半田付けして、絶縁体7を完成する。
【0041】
(11)次に、絶縁体7と金属ベース9とを、例えばインジウムを用いて接合して一体化する。尚、金属ベース9にも、6箇所に金属ベース側ガス孔21が設けられているので、絶縁体側ガス孔23と金属ベース側ガス孔21との位置を合わせて接合する。
【0042】
(12)次に、静電チャック1の冷却用ガス孔13に、絶縁体スリーブ19を嵌挿して固定する。つまり、例えば絶縁体スリーブ19の外周面にシリコンを塗布し、この状態で絶縁体スリーブ19を冷却用ガス孔13に嵌挿し、その後シリコンを凝固させることにより、絶縁スリーブ19を接合して固定する。
【0043】
これにより、静電チャック1が完成する。
c)次に、本実施例の効果について説明する。
・本実施例では、冷却用ガス孔13の内側のほぼ全面を覆う様に、絶縁スリーブ19を嵌挿して配置しているので、冷却用ガス孔13にて金属ベース9のアルミ素地が覆われて露出していない構成となっている。
【0044】
これにより、例えば半導体ウェハ5の酸化膜のエッチングのために、RFのパワーを上げた場合でも、冷却用ガス孔13(特に絶縁体7と金属ベース9との接合部分)におけるアーキングが発生し難いので、金属ベース9の材料の飛散を防止することができる。その結果、飛散したパーティクル等が半導体ウェハ5に付着することがないので、半導体ウェハ5の歩留まりが向上するという効果がある。
【0045】
・また、本実施例では、絶縁スリーブ19のチャック面3側の先端を、チャック面3より200μm以内の範囲で下げているので、半導体ウェハ5を吸着した場合でも、半導体ウェハ5を傷つけることがない。
・更に、本実施例では、絶縁スリーブ19と冷却用ガス孔13との間に、絶縁性を有するシリコンを充填したので、一層確実にアーキングを防止できる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0046】
本実施例は、前記実施例1とは異なり、冷却用ガス孔とピン用貫通孔とを別体設けている。
図5に示す様に、本実施例の静電チャック71には、その軸中心の回りに60°毎に6箇所に、前記実施例1と同様な冷却用ガス孔73が設けられている。
【0047】
また、冷却用ガス孔73より内側には、静電チャック71の軸中心の回りに120°毎に3箇所に 冷却用ガス孔73と同様な構造のピン用貫通孔75が設けられている。
そして、冷却用ガス孔73とピン用貫通孔75には、前記実施例1と同様な絶縁スリーブ(図示せず)が、それぞれ嵌挿されている。
【0048】
つまり、本実施例では、冷却用ガス孔73とピン用貫通孔75とが別体であるが、それらの孔内に、絶縁スリーブが配置されているので、前記実施例1と同様にアーキングを防止する等の効果を奏する。
特に、本実施例では、冷却用ガス孔73とピン用貫通孔75とを、それらの機能が最大に発揮できる場所に設けることができるので、機能性に優れているという利点がある。
(実施例3)
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0049】
本実施例の静電チャックには、前記実施例1と同様に、冷却用ガス孔が設けられているが、その内部構造が多少異なる。
図6に示す様に、本実施例の静電チャック81の冷却用ガス孔83においては、絶縁体85に設けられた絶縁体側ガス孔87の内径が1mm、金属ベース89に設けられた金属ベース側ガス孔91の内径が3mmであり、絶縁体側ガス孔87の内径より金属ベース側ガス孔93の内径の方が大きくされている。
【0050】
そして、径の大きな金属ベース側ガス孔91には、金属ベース側ガス孔91の内周面全体を覆う用に、肉厚1mmの絶縁スリーブ93が嵌挿されている。これにより、冷却用ガス孔83の内径が全体として同じになるようにされている。
本実施例でも、前記実施例1と同様に、絶縁スリーブ93により金属ベース89のアルミ素地が露出しない様に覆っているので、効果的にアーキングを防止できるという利点がある。
【0051】
また、本実施例では、絶縁スリーブ93を金属ベース89側の開口部95から嵌挿した場合には、絶縁体の径の小さくなった端部にて当接して止まるので、位置決めが容易であるという利点がある。
更に、絶縁スリーブ93やシリコン等の材料が少なくて済むという効果もある。
(実施例4)
次に、実施例4について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
【0052】
本実施例の静電チャックは、前記実施例1とは、ヒータの有無が異なる。
図7に本実施例の静電チャック101の断面を示す様に、本実施例の静電チャック101は、前記実施例1と同様に、絶縁体103と金属ベース105とを接合したものであり、その内部には冷却用ガス孔107と内部電極109、111とを備えている。
【0053】
特に本実施例では、絶縁体103の内部の金属ベース105側に、ヒータ113を備えている。
従って、このヒータ113によって絶縁体103を加熱することにより、静電チャック101に吸着された半導体ウェハを加熱することができる。
【0054】
これにより、本実施例の静電チャック101は、半導体ウェハの冷却だけでなくその加熱も可能であり、汎用性が高いという特長を有する。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【0055】
例えば本発明は、前記実施例1〜4の様なバイポーラ型の静電チャックに限らず、モノポーラ型の静電チャックにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の静電チャックを一部破断して示す斜視図である。
【図2】 実施例1の静電チャックの冷却用ガス孔の近傍を拡大し破断して示す説明図である。
【図3】 実施例1の静電チャックのA−A断面を示す説明図である。
【図4】 実施例1の静電チャックを分解して示す説明図である。
【図5】 実施例2の静電チャックを一部破断して示す斜視図である。
【図6】 実施例3の静電チャックの冷却用ガス孔の近傍を拡大し破断して示す説明図である。
【図7】 実施例4の静電チャックを示す断面図である。
【符号の説明】
1、71、81、101…静電チャック
3…チャック面
5…半導体ウェハ
7、85、103…絶縁体
9、89、105…金属ベース
13、73、83、107…冷却用ガス孔
19、93…絶縁スリーブ
27、29、109、111…内部電極

Claims (13)

  1. 内部に電極を有する絶縁体と前記絶縁体に一体化した金属ベースとを備えた静電チャックにおいて、
    前記絶縁体及び前記金属ベースを貫いて、前記絶縁体のチャック面側から前記金属ベースの前記チャック面側とは反対の裏側に到る貫通孔を設けるとともに、前記絶縁体側の貫通孔の径より、前記金属ベース側の貫通孔の径を大にし、
    前記金属ベース側の貫通孔の内部には、少なくとも前記金属ベースと絶縁体との境目部分を覆う絶縁スリーブを配置し
    前記絶縁スリーブの先端は、前記絶縁体の前記境目部分における前記金属ベース側表面に当接していることを特徴とする静電チャック。
  2. 前記絶縁スリーブの前記チャック面側の先端を、前記チャック面より200μm以内の範囲で下げたことを特徴とする前記請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記絶縁スリーブにより、前記金属ベース側の貫通孔の内側表面を覆ったことを特徴とする前記請求項1又は2に記載の静電チャック。
  4. 前記絶縁スリーブと前記貫通孔との間に、絶縁性を有する樹脂を充填したことを特徴とする前記請求項1〜のいずれかに記載の静電チャック。
  5. 前記貫通孔は、前記チャック面側に冷却用ガスを供給するための貫通孔であることを特徴とする前記請求項1〜のいずれかに記載の静電チャック。
  6. 前記貫通孔は、前記チャック面に吸着された被吸着部材を離脱させる突き上げ部材を配置するための貫通孔であることを特徴とする前記請求項1〜のいずれかに記載の静電チャック。
  7. 前記金属ベースは、アルミニウムを主成分とする材料からなることを特徴とする前記請求項1〜のいずれかに記載の静電チャック。
  8. 前記絶縁体は、セラミック材料からなることを特徴とする前記請求項1〜のいずれかに記載の静電チャック。
  9. 前記絶縁体は、アルミナを主成分とする材料からなることを特徴とする前記請求項に記載の静電チャック。
  10. 前記絶縁スリーブは、セラミック材料からなることを特徴とする前記請求項1〜いずれかに記載の静電チャック。
  11. 前記絶縁スリーブは、アルミナを主成分とする材料からなることを特徴とする前記請求項10に記載の静電チャック。
  12. ヒータを備えたことを特徴とする前記請求項1〜11のいずれかに記載の静電チャック。
  13. 前記電極に電力を供給する電源を備えたことを特徴とする前記請求項1〜12のいずれかに記載の静電チャック。
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