JP4092593B2 - 被乾燥物の乾燥方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被乾燥物の乾燥方法及び装置に関し、特に、高沸点溶媒を含む被乾燥物を効率的に乾燥除去することができる被乾燥物の乾燥方法及び装置に関する。
平版印刷版、各種光学フイルム、銀塩フイルム、印画紙、及びビデオテープのベースフイルム等の磁性記録材料は、支持体ウエブやベースフイルム、バライタ紙などの帯状体を一定方向に走行させつつ、感光層形成液や感熱層形成液、感光乳剤、磁性層形成液等の塗布液を塗布して乾燥させた後、必要に応じて所定の寸法に裁断して製造される。
このような工程において、上記塗布液中に含まれる溶媒を精度良く乾燥除去させることが、製品の品質上好ましいとされている。
従来の乾燥技術としては、乾燥熱風を用いる方法が一般的であった。その他、溶媒蒸気を含有する熱風を用いた乾燥方法も種々提案されている。
例えば、特許文献1では、過熱水蒸気を使用して水分を含む被乾燥物を連続的に乾燥する装置が提案されている。また、特許文献2では、食品に対して過熱水蒸気を使用し、乾燥加工を行う装置が提案されている。
また、特許文献3、4では、イソプロピルアルコールや等価低発火点溶媒のような可燃性溶媒蒸気を用いて、デバイスパーツから水滴やその他汚染を精度良く除去するための蒸気ドライヤーに関する提案がなされている。
また、特許文献5には、塗布膜の残留溶媒の除去方法として、Vrentasらが理論解析により提案した方法[J.Appl.Polym.Sci.,30,4499(1985)]について記載されている。Vrentasらは、高分子樹脂中に残留した高沸点溶媒等の除去を困難にする要因として、高分子樹脂中に残留する溶媒量が少なくなるほど、高分子樹脂中の溶媒の拡散係数が急激に小さくなること、高分子樹脂中の溶媒の拡散係数は、その溶媒分子自身の大きさ(モル分子容積)が大きいほど小さくなること等、を挙げている。このため、Vrentasらは、高沸点溶媒が微少量残留した高分子樹脂膜に対し、1)高沸点溶媒よりもモル分子容積の小さな溶媒蒸気中にさらし加熱すること、2)第2の溶媒蒸気雰囲気から取り出し、加熱すること、を提案している。
特表平9−502252号公報 特開2002−333275号公報 特表2000−516334号公報 特開2002−367950号公報 特開2000−158814号公報
しかしながら、上記従来の熱風乾燥では、被乾燥物中に含まれる高沸点溶媒を蒸発乾燥させるには長時間にわたり高温の熱風で乾燥させる必要があり、これにより、被乾燥物の品質劣化や熱分解を引き起こす可能性が生じるという問題があった。また、連続走行する帯状支持体の被乾燥物を乾燥させる場合、装置が大型化するという問題もあった。
また、上記従来の特許文献1、2のような溶媒蒸気を含有する熱風を用いた乾燥方法では、使用する過熱蒸気の温度や蒸気量(濃度)が明確に規定されておらず、被乾燥物の表面への蒸気の凝縮が考慮されていなかった。このため、被乾燥物上へ蒸気が凝縮すると、機能性材料等の被乾燥物の機能を低下させる一因となっていた。また、乾燥除去効率も充分なものではなかった。
また、上記特許文献5に記載されている方法のみでは、乾燥が未だ不充分であるだけでなく、トータルとしての乾燥エネルギーを充分に低減できるものではなかった。
このように、各種技術分野において、被乾燥物の性能を低下させることなく被乾燥物中の高沸点溶媒を効率的に乾燥除去し、且つ乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現することが課題であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、特に被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を効率的に乾燥させることができ、且つ乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現可能な被乾燥物の乾燥方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、第1の溶媒を含む被乾燥物を搬送させながら乾燥する被乾燥物の乾燥方法であって、前記被乾燥物を乾燥点まで乾燥する第1の乾燥工程と、前記第1の乾燥工程の後段の乾燥チャンバ内において、前記第1の溶媒よりも沸点の低い第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成すると共に、前記乾燥チャンバの入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるようにして乾燥させる第2の乾燥工程と、を備えたことを特徴とする被乾燥物の乾燥方法を提供する。
本発明者らは、第1の溶媒を含む被乾燥物を乾燥させる際、まず、乾燥点まで被乾燥物を乾燥させた後、単に加熱しながら乾燥を行うのではなく、第1の溶媒よりも沸点が低い第2の溶媒の蒸気雰囲気下で被乾燥物を加熱しながら乾燥を行う方が、被乾燥物の温度を通常(第2の溶媒の蒸気なし)よりも低い温度状態で、かつ短時間、即ち効率的に第1の溶媒の乾燥除去が行えることを見出した。被乾燥物を乾燥点まで乾燥する乾燥方法としては、熱風乾燥を好適に使用できる。
すなわち、被乾燥物が塗布膜の場合で説明すると、塗布膜がある程度固化した後の減率乾燥期では乾燥速度が遅くなる。この減率乾燥期において、被乾燥物に含まれる溶媒よりも低沸点の溶媒蒸気雰囲気で乾燥すると、塗布膜中の自由体積を増加させることができ、乾燥速度を向上させることができる。これに対し、塗布膜がある程度固化する前の恒率乾燥期では、塗布膜に自由体積が存在しないため、溶媒蒸気雰囲気で乾燥しても蒸気が塗布膜中に凝縮するだけであり、乾燥速度を向上させることはできない。
本発明の請求項1によれば、乾燥チャンバの前段において、被乾燥物を乾燥点まで乾燥する第1の乾燥工程と、第1の溶媒よりも沸点の低い第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成すると共に、乾燥チャンバの入口における被乾燥物の品温が蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるようにして乾燥させる第2の乾燥工程とを行うので、被乾燥物に含まれる第1の溶媒を、比較的低温且つ短時間で乾燥除去できる。
したがって、本発明によれば、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を、少ない熱エネルギーで、効率的に乾燥させることができ、且つ乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現できる。
ここで、乾燥点とは、乾燥工程において、塗布液が塗布された被乾燥物の表面光沢の変化がみられなくなった乾燥状態に達する時点である。具体的には、恒率乾燥期から減率乾燥期へ移行する臨界点であり、固形分量が70〜90%の範囲になる時点をいう。
請求項2は請求項1において、前記温度差は5〜100℃の範囲であることを特徴とする。
請求項2によれば、上記温度差を5〜100℃の範囲にするので、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を蒸発させ易くすることができる。従って、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を、少ない熱エネルギーで、効率的に乾燥させることができる。ここで、上記温度差を20〜60℃の範囲にすることがより好ましい。
請求項3は請求項1又は2において、前記第2の溶媒の蒸気量をC[g/m]、前記被乾燥物の品温をT[℃]、T[℃]での前記第2の溶媒の飽和蒸気圧をP[Pa]、前記第2の溶媒の分子量をM、気体定数をR(8.31Pa・m/(mol・K))とすると、0.25≦CR(273.15+T)/(P×M)<1.0を満たすことを特徴とする。
請求項3によれば、第2の溶媒の蒸気量Cを上記式の範囲内とするので、第2の溶媒が被乾燥物上へ結露することを抑制でき、蒸気雰囲気により乾燥効率を向上することができる。
請求項4は請求項1〜3の何れか1において、前記第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度と前記被乾燥物の品温とを検出する温度検出ステップと、前記温度検出ステップで得られた検出結果に基づいて、前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように前記被乾燥物の品温及び/又は前記第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度を制御する温度制御ステップと、を備えたことを特徴とする。
請求項4によれば、乾燥チャンバ内において、被乾燥物の品温が第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように安定に維持できる。従って、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を、少ない熱エネルギーで、効率的に乾燥させることができ、且つ乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現できる。
請求項5は請求項1〜4の何れか1において、前記第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成する乾燥チャンバ内における前記第2の溶媒の蒸気量を検出する蒸気量検出ステップと、前記蒸気量検出ステップで得られた検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ内の前記第2の溶媒の蒸気量が所定の範囲になるように、前記乾燥チャンバ内に供給する前記第2の溶媒の蒸気量を制御する蒸気量制御ステップと、を備えたことを特徴とする。
請求項5によれば、乾燥チャンバ内の第2の溶媒の蒸気量を所定の範囲となるように安定に維持できるので、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を効率的に乾燥させることができる。ここで、所定の範囲には、請求項3の範囲が含まれる。
請求項6は、平版印刷版原版の製造方法に請求項1〜5の何れか1の被乾燥物の乾燥方法を適用したことを特徴とする。
請求項6によれば、平版印刷版原版の画像形成層等を乾燥させる際に、画像形成層中の高沸点溶媒を効率的に乾燥除去でき、品質性能の良好な平版印刷版を得ることができる。尚、画像形成層の乾燥工程だけでなく、その他の乾燥工程にも適用できる。
本発明の請求項7は前記目的を達成するために、第1の溶媒を含む被乾燥物を搬送させながら乾燥する被乾燥物の乾燥装置であって、前記被乾燥物を乾燥点まで乾燥する第1の乾燥部と、前記第1の乾燥部の後段に設けられた乾燥チャンバ内において、前記第1の溶媒よりも沸点の低い第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成すると共に、前記乾燥チャンバの入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるようにして乾燥させる第2の乾燥部と、を備えたことを特徴とする被乾燥物の乾燥装置を提供する。
請求項7は、本発明を装置として構成したものである。請求項7において、乾燥点とは、乾燥工程において、塗布液が塗布された被乾燥物の表面光沢の変化がみられなくなった乾燥状態に達する時点である。具体的には、恒率乾燥期から減率乾燥期へ移行する臨界点であり、固形分量が70〜90%の範囲になる時点をいう。
請求項8は請求項7において、前記第2の乾燥部は、前記第1の溶媒よりも沸点の低い第2の溶媒の蒸気を生成し、前記乾燥チャンバ内に前記第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成するための溶媒蒸気生成手段と、前記乾燥チャンバ内の被乾燥物を加熱する加熱手段と、前記乾燥チャンバ入口における前記第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度と前記被乾燥物の品温を検出するための温度検出手段と、該温度検出手段の検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように、前記加熱手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項8によれば、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を、少ない熱エネルギーで、効率的に乾燥させることができ、且つ乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現できる。ここで、加熱手段としては、加熱エア、輻射伝熱(例えば、ハロゲンヒータ、赤外線ヒータ、マイクロ波等)、誘導伝熱、又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。
請求項9は請求項8において、前記乾燥チャンバの前段に、前記被乾燥物を冷却する冷却手段を備え、前記温度検出手段の検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように、前記制御手段が前記冷却手段を制御することを特徴とする。
請求項9によれば、乾燥チャンバ入口における被乾燥物の品温が第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように予め被乾燥物を冷却できる。このような冷却手段としては、冷風による冷却方法や冷媒と熱交換させる方法等が挙げられる。
請求項10は請求項8又は9において、前記乾燥チャンバ内の前記第2の溶媒の蒸気量を検出する蒸気量検出手段と、前記蒸気量検出手段の検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ内における前記第2の溶媒の蒸気量が所定の範囲になるように、前記乾燥チャンバ内に供給する前記第2の溶媒の蒸気量を制御する蒸気量制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項10によれば、乾燥チャンバ内の第2の溶媒の蒸気量を所定の範囲となるように制御できるので、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を、少ない熱エネルギーで効率的に乾燥させることができる。ここで、所定の範囲には、第2の溶媒が被乾燥物上に結露しない範囲が含まれる。
請求項11は請求項8〜10の何れか1において、前記乾燥チャンバ入口及び出口にエアカーテンを形成するためのエアカーテン形成手段を備えたことを特徴とする。
請求項11によれば、第2の溶媒の蒸気が乾燥チャンバの外側へ漏れたり、乾燥チャンバの外側から空気が侵入したりするのを抑制でき、収容室内の蒸気雰囲気の温度や蒸気量等の各種条件を安定に維持できる。従って、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を効率的に乾燥させることができる。尚、被乾燥物の搬送方向に対して直交する方向(巾方向)に清浄エアを流してエアカーテンを形成することが好ましい。
請求項12は請求項8〜11の何れか1において、前記溶媒蒸気生成手段に供給する前記第2の溶媒を貯留するための溶媒貯留槽と、前記乾燥チャンバ内から排気した蒸気雰囲気から前記第2の溶媒を分離するための分離手段と、該分離手段で分離した第2の溶媒を前記溶媒貯留槽に戻すための循環配管と、を備えたことを特徴とする。
請求項12によれば、乾燥チャンバ内で使用する第2の溶媒を再利用することができ、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を、少ない熱エネルギーで効率的に乾燥させることができる。ここで、分離手段としては、例えば、回収した蒸気を凝縮させた溶媒を蒸留塔等で分離する手段を使用できる。
請求項13は請求項7〜12の何れか1において、前記第2の乾燥部の後段には、前記被乾燥物を熱風乾燥する第3の乾燥部が設けられたことを特徴とする。
請求項13によれば、乾燥条件を数段階に分けて、被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を効率的に乾燥できると共に、乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現できる。
請求項14は、平版印刷版原版の製造装置に請求項7〜13の何れか1の被乾燥物の乾燥装置を備えたことを特徴とする。
請求項14によれば、品質性能の良好な平版印刷版を得ることができる。
本発明によれば、特に被乾燥物に含まれる高沸点溶媒を効率的に乾燥させることができ、且つ乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現できる。
本実施形態における平版印刷版原版の製造装置の構成の一例を説明する図である。 図1における本発明に係る乾燥装置の構成の一例を説明する図である。 図2のチャンバに関する各種制御機構を説明する図である。 図3の別様態を説明する図である。 図1の乾燥装置の別様態を説明する図である。 本実施例の結果を示す表図である。 本実施例の結果を示す表図である。 本実施例の結果を示すグラフ図である。
符号の説明
10…平版印刷版原版の製造装置、12…ウエブ、14…表面処理装置、16…第1塗布装置(画像形成層)、20…乾燥装置、22…第2塗布装置(オーバーコート層)、24…乾燥装置、30…蒸気雰囲気乾燥部(第2の乾燥部)、32…熱風乾燥部(第1の乾燥部)、34…熱風乾燥部(第3の乾燥部)、40…ノズル(熱風用)、42…ノズル(溶媒蒸気用)、36…乾燥ボックス、38…チャンバ、44…エアカーテン形成手段、50、60…配管、64…循環配管、48…第1の熱交換器、52…第2の熱交換器、53…第3の熱交換器、46…ブロア、54…溶媒タンク、56…低沸点溶媒、62…蒸留塔、68…温度検出手段、70…制御手段、72…蒸気量検出手段、74…蒸気量制御手段、76…バルブ
以下、添付図面に従って、本発明に係る被乾燥物の乾燥方法及び装置の好ましい実施の形態について説明する。尚、本実施形態においては、平版印刷版原版の製造装置において、画像形成層塗布膜に含まれる難揮発性の溶媒を蒸発乾燥させるための乾燥装置を例に挙げて説明するが、この技術分野に限定されることはなく、各種技術分野における被乾燥物の乾燥方法及び装置に適用可能である。
先ず、本発明の平版印刷版原版の製造装置10の基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態における平版印刷版の製造装置10の基本的な構成を示す図である。尚、図1において、矢印Aは支持体(以下、ウエブ12と記す)の搬送方向を示す。
図1の平版印刷版原版の製造装置10は、主に、ウエブ12を送り出す送り出し装置14と、ウエブ12の塗布表面を処理する表面処理装置16と、画像形成層塗布液を塗布する第1塗布装置18と、塗布した画像形成層を乾燥させる乾燥装置20と、画像形成層の上にオーバーコート層を塗布する第2塗布装置22と、オーバーコート層を乾燥する乾燥装置24と、ウエブ12を巻き取る巻き取り装置26と、を備えている。尚、図1に示す平版印刷版原版の製造装置10は一例であり、例えば、画像形成層塗布液を塗布する前に下塗り塗布液を塗布する塗布装置を設けてもよく、あるいはオーバーコート層の乾燥装置24の後に、オーバーコート層の水分を調湿する調湿装置等を設けてもよい。
送り出し装置14から送り出されたウエブ12は、ガイドローラ27…等によって、ガイドされて各工程に搬送される。
まず、表面処理装置16では、例えば、ウエブ12と画像形成層との密着性を良好にし、かつ、非画像部に保水性を与えるため、脱脂処理、ウエブ12の表面を粗面化する粗面化処理(砂目立て処理等)、ウエブ12の耐摩耗性、耐薬品性、保水性を向上させるために表面に酸化被膜を形成させる陽極酸化処理、陽極酸化被膜の被膜強度、親水性、画像形成層との密着性を向上させるシリケート処理等の、ウエブ12に必要な前処理が施される。
第1塗布装置18は、画像形成層塗布液をウエブ12表面に塗布する装置である。塗布方法としては、例えば、スライドビード塗布方法、カーテン塗布方法、バー塗布方法、回転塗布方法、スプレー塗布方法、ディップ塗布方法、エアーナイフ塗布方法、ブレード塗布方法、ロール塗布方法等が使用され、特に限定されないが、中でも、スライドビード塗布方法、カーテン塗布方法、バー塗布方法等が好ましく使用される。尚、図1ではバー塗布として図示している。
乾燥装置20は、ウエブ12に形成された画像形成層を乾燥させる装置であり、本発明に係る蒸気雰囲気乾燥部30(第2の乾燥部)と、該蒸気雰囲気乾燥部30の前段及び後段にそれぞれ本発明に係る熱風乾燥部32(第1の乾燥部)、熱風乾燥部34(第3の乾燥部)を備えている。ここで、塗布された画像形成層塗布膜には、第1の溶媒として難揮発性の高沸点溶媒が含まれており、この第1の溶媒(以下、高沸点溶媒と記す)を効果的に蒸発乾燥させることが、平版印刷版原版の品質上、重要となる。尚、この乾燥装置20の詳細な構成については、本発明の特徴部分であるので後述する。
第2塗布装置22は、画像形成層への酸素遮断、及び親油性物質による画像形成層表面の汚染防止のため、画像形成層上に水溶性オーバーコート層を形成する装置である。水溶性オーバーコート層は、印刷時容易に除去できるものであり、水溶性の有機高分子化合物から選ばれた樹脂を含有している。水溶性オーバーコート層の塗布方法としては、上述した第1塗布装置18と同様のものが使用できる。水溶性オーバーコート層が塗布されたウエブ14は、更に後段の乾燥装置24で乾燥された後、最終的に巻き取り装置26により巻き取られるようになっている。
次に、本発明の特徴部分である乾燥装置20の構成の一例について説明する。
図2は、本発明に係る乾燥装置20の構成の一例を説明する図である。図2に示されるように、乾燥装置20は、ウエブ12の搬送方向に沿って形成された乾燥ボックス36を備え、その両端には平版印刷版が出入りするスリット状の開口が形成されている。
乾燥ボックス36の内部には、下流側に箱状のチャンバ38が配置され、チャンバ38の両端には平版印刷版が出入りするスリット状の開口が形成されている。チャンバ38及び乾燥ボックス36の内部には、画像形成層塗布液が上面に塗布されたウエブ12を搬送する搬送ローラ37…がそれぞれ設けられている。
このように、乾燥ボックス36内部は、主に、チャンバ38内に第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成して乾燥させる蒸気雰囲気乾燥部30と、チャンバ38の外側にウエブ12に熱風をあてて熱風乾燥させる熱風乾燥部32、34とより構成されている。尚、図2において、ウエブ12の搬送方向を矢印Aで示す。
チャンバ38の外側の熱風乾燥部32、34には、熱風をウエブ12に吹き付ける複数のノズル40…が配置されている。これにより、乾燥熱風乾燥部32、34は、ウエブ12に熱風をあてて乾燥できるようになっている。尚、ノズル40の個数や設置場所については、図2の例に限定されない。
蒸気雰囲気乾燥部30のチャンバ38の内部には、搬送ローラの上方にウエブ12に低沸点溶媒を含有する加熱エアを噴出する複数のノズル42…が配置されている(溶媒蒸気生成手段)。これにより、チャンバ38内に、第2の溶媒(以下、低沸点溶媒と記す)の蒸気雰囲気を形成し加熱することで、ウエブ12上に塗布された画像形成層塗布膜に含まれる高沸点溶媒を乾燥除去できる。
ここで、使用される低沸点溶媒としては、画像形成層塗布膜に含まれる高沸点溶媒よりも沸点が30℃以上低いものがより好ましい。尚、高沸点溶媒としては、沸点が150℃以上のものが好ましい。このような高沸点溶媒及び低沸点溶媒の具体的な例については、後述する。
チャンバ38内の低沸点溶媒の蒸気雰囲気の温度は、使用される低沸点溶媒の沸点よりも10℃以上高く設定されることが好ましい。また、チャンバ38内の低沸点溶媒の蒸気量は、ウエブ12上に結露しない量に設定されることが好ましい。
また、上記の低沸点溶媒が有機溶剤である場合、有機溶剤を爆発限界下限以下、又は爆発限界上限以上の濃度で使用することが好ましく、爆発限界上限以上の濃度で使用することがより好ましい。また、安全上、乾燥装置20内の全体は、窒素雰囲気であることが好ましい。
これにより、チャンバ38内において、低沸点溶媒56の蒸気雰囲気によって画像形成層塗布膜中の自由体積が増加し、画像形成層塗布膜中に残留していた高沸点溶媒の拡散速度が上昇する。また、高温の溶媒蒸気を含有することによる総エンタルピーの増加との相乗効果により、高沸点溶媒の乾燥除去が高効率で行える。
また、乾燥ボックス36には、チャンバ38の両端に形成された開口部外側にエアカーテン形成手段44、44がそれぞれ設けられている。エアカーテン形成手段44、44は、図示しないフィルタ等で塵や異物が除去された清浄エアをウエブ12の巾方向に流せるようになっている。
これにより、清浄エアでチャンバ38の両端の開口部にエアカーテンを形成でき、チャンバ38内の溶媒蒸気が外側に漏れたり、外側から空気が侵入したりするのを阻止できる。また、清浄エアを巾方向に流すので、ウエブ12表面にムラを生じさせたり、損傷させたりする不具合も少なくできる。
図3は、チャンバ38に関する各種制御機構を説明する図である。
図3に示されるように、チャンバ38内には、ノズル42の温風を供給するためのブロア46より送風された空気が第1の熱交換器48で加熱され、ノズル42からチャンバ38内のウエブ12に向けて噴出するようになっている。
配管50には、第1の熱交換器48とノズル42との間に、第2の熱交換器52及び溶媒タンク54が配管58を介して連結されている。溶媒タンク54内には、低沸点溶媒56が貯留され、更に第3の熱交換器53が設けられている。これにより、低沸点溶媒56は、溶媒タンク54内の第3の熱交換器53で加熱された後、更に第2の熱交換器52で加熱されて蒸気となり、配管50を通る空気に混合された後、ノズル42から噴出する。
第2の熱交換器52へ供給される低沸点溶媒56は、配管58の途中に設けられた図示しない流量弁、ポンプ等によって流量がコントロールされる。
また、チャンバ38には配管60が連結されている。配管60は、蒸留塔62に連結されており、蒸留塔62では低沸点溶媒56と高沸点溶媒との分離が行われ、低沸点溶媒56は配管64を介して溶媒タンク54へと戻され、高沸点溶媒は回収タンク66に回収される。尚、配管60の途中に吸引用のブロア等を設けてもよい。尚、上記した各熱交換器は、図示しないヒータ等により加熱できるようになっている。
チャンバ38内の入口における低沸点溶媒の蒸気雰囲気及びウエブ12の温度をそれぞれ検出する温度検出手段68が設けられている。制御手段70は、温度検出手段68の検出結果に基づいて、低沸点溶媒の蒸気雰囲気の温度よりもウエブ12の温度が所定の温度差を有して低くなるように、加熱手段である第1熱交換器48を制御する(図3の点線矢印)。ここで、ウエブ12の温度が低沸点溶媒の蒸気雰囲気の温度よりも5〜100℃低くなるように設定することが好ましい。
温度検出手段68としては、各種温度計、非接触式の温度センサ等が使用できる。また、ウエブ12や低沸点溶媒の蒸気雰囲気の温度を測定又は検出することができるものであれば、他の手段でもよい。
加熱手段としては、上記第1の熱交換器48による加熱エアだけでなく、対流を起こさない加熱手段、すなわち輻射伝熱(例えば、ハロゲンヒータ、赤外線ヒータ、マイクロ波等)、誘導伝熱(例えば、高周波コイルによりウエブ12を自己発熱させる等)を利用することもできる。
蒸気雰囲気乾燥部30を設ける位置としては、被乾燥物の乾燥点後の被乾燥物表面が乾いた状態にある位置であることが効果的である。
ここで、乾燥点とは、乾燥装置20において、ウエブ12上の画像形成層塗布膜の表面の光沢の変化がみられなくなった乾燥状態に達する乾燥装置20内の位置である。光沢の変化は、例えば、画像形成層塗布膜の表面を、先端に布を巻きつけた棒で擦り、棒に巻きつけた布に塗布液が付着するかどうかで判断することができる。
乾燥点について具体的に説明すると、塗布膜を一定の風速と風温で乾燥させた場合、湿球温度であった膜面温度は、ある時間から上昇する。この膜面温度が上昇する前を恒率乾燥期と称し、湿球温度である間は膜内の揮発分の膜内移動が充分早く、表面から揮発する液が充分存在する状態である。
膜面温度が上昇した後を減率乾燥期というが、この減率乾燥期では、塗布膜内の揮発分が表面に不足して同じ風を与えても乾燥速度が遅い状態になる。この恒率乾燥期と減率乾燥期の間の臨界点を乾燥変化点(乾燥点)といい、固形分量が70〜90%になる点である。
ここでいう固形分量とは、
固形分量(%)=固形分/(揮発分+固形分)×100
である。固形分及び(揮発分+固形分)は、重量測定により求めることができる。
次に、本発明に係る乾燥装置20の作用について図2及び図3を参照して説明する。
画像形成層塗布液が塗布されたウエブ12は、スリット状の開口を介して乾燥装置20の乾燥ボックス36内へ搬送され、下面を支持されながらガイドローラ37…で搬送される。
乾燥ボックス36の熱風乾燥部32(第1の乾燥部)では、複数のノズル40…から熱風がウエブ12上の画像形成層塗布膜に向けて吹き付けられる。これにより、ウエブ12上の画像形成層塗布膜が乾燥点まで加熱される。
次いで、乾燥ボックス36内に設けられたチャンバ38内(第2の乾燥部)では、複数のノズル42…から低沸点溶媒56の蒸気を含む加熱エアが、ウエブ12上の画像形成層塗布膜に向けて噴出する。これによって、ウエブ12が加熱され、且つチャンバ38内が低沸点溶媒56の蒸気で充満される。
ここで、温度検出手段68が、チャンバ38の入口における低沸点溶媒56の蒸気雰囲気の温度とウエブ12の温度を検出する。
次いで、制御手段70は、上記検出結果に基づいて、ウエブ12の温度が低沸点溶媒56の蒸気雰囲気の温度よりも5〜100℃低くなるように、第1の熱交換器48を制御する。これにより、チャンバ38内に供給される低沸点溶媒56の蒸気雰囲気の温度が調節される。
尚、チャンバ38内の低沸点溶媒56の蒸気量は、結露しない範囲にあらかじめ設定しておくことで、ウエブ12上への蒸気の結露を抑制できる。
これにより、チャンバ38内において、低沸点溶媒56の蒸気雰囲気によって画像形成層塗布膜中の自由体積が増加し、画像形成層塗布膜中に残留していた高沸点溶媒の拡散速度が上昇する。このとき、高沸点溶媒が高温の溶媒蒸気を含有するので、総エンタルピーも増加し、これらの相乗効果により高効率で高沸点溶媒を乾燥除去できると考えられる。
そして、チャンバ38内から排気した蒸気雰囲気は、配管60を通って蒸留塔62に至る。そして、高沸点溶媒と低沸点溶媒とに分離された後、低沸点溶媒は、循環配管64を介して溶媒タンク54に戻され再利用される。
その後、チャンバ38内で乾燥されたウエブ12は、熱風乾燥部34(第3の乾燥部)に搬送され、再び複数のノズル40…から熱風がウエブ12上の画像形成層塗布膜に向けて吹き付けられる。これにより、ウエブ12上の画像形成層塗布膜はさらに乾燥される。このとき、画像形成層塗布膜中の残留溶媒は低沸点溶媒と置き換わっているので、熱風乾燥によって乾燥しやすくなる。
以上のように、本発明に係る被乾燥物の乾燥方法及び装置を平版印刷版原版の製造における画像形成層塗布膜の乾燥方法及び装置に適用することにより、特に画像形成層塗布膜に含まれる高沸点溶媒を効率的に乾燥除去できる。また、高沸点溶媒を蒸発乾燥させるための熱エネルギーを低減するので、乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現できる。さらに、乾燥時間を短縮することができるので、材料の損傷を抑制することもできる。
次に、チャンバ38に関する各種制御機構の別様態について説明する。図4は、チャンバ38に関する各種制御機構の別様態を説明する図である。尚、同図において、図3と同一の部分又は同一の機能を有するものは同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4に示されるように、チャンバ38内に、低沸点溶媒の蒸気量を検出する蒸気量検出手段72が設けられている。蒸気量制御手段74は、蒸気量検出手段72の検出結果に基づいて、バルブ76を制御できるようになっている。バルブ76は、ノズル42から噴出させる加熱エアに混合させる低沸点溶媒56の蒸気量を調節できるようになっている。その他の構成については、図3と同様である。
これにより、チャンバ38内の低沸点溶媒の蒸気量を、連続的又は断続的にモニタリングしながら、設定値の範囲内に安定に維持することができる。
蒸気量検出手段72としては、各種濃度計等が使用できるが、蒸気量を測定又は検出することができるものであれば、他の手段でもよい。また、バルブ76の代わりに、第2熱交換器52を制御して蒸気発生量を制御してもよい。このように、チャンバ38内へ供給する低沸点溶媒の蒸気量を調節できる手段であれば、その他の手段でもよい。
ここで、チャンバ38における低沸点溶媒の蒸気量をC[g/m]、ウエブ12の温度をT[℃]、T[℃]での低沸点溶媒の飽和蒸気圧をP[Pa]、低沸点溶媒の分子量をM、気体定数をR(8.31Pa・m/(mol・K))とすると、0.25≦CR(273.15+T)/(P×M)<1.0、を満たすように蒸気量を設定することが好ましい。
これにより、低沸点溶媒の蒸気が、ウエブ12上で凝縮することを確実に抑制できるので、画像形成層塗布膜中の高沸点溶媒を効率的に乾燥除去できる。
以上のように、本発明に係る被乾燥物の乾燥方法及び装置を平版印刷版原版の製造における画像形成層塗布膜の乾燥方法及び装置に適用することにより、特に画像形成層塗布膜に含まれる高沸点溶媒を比較的低温で且つ短時間で効率的に乾燥除去できる。また、高沸点溶媒を蒸発乾燥させるための熱エネルギーを低減するので、乾燥装置の省スペース化及び省エネルギー化を実現できる。さらに、乾燥時間を短縮することができるので、材料の損傷を抑制することもできる。
以上、本発明に係る被乾燥物の乾燥方法及び装置の一例として平版印刷版原版の乾燥方法及び装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
本実施形態では、チャンバ38内の低沸点溶媒の蒸気雰囲気とウエブ12との温度差は、低沸点溶媒の蒸気雰囲気の温度を主に調節することで設定する例について説明したが、これに限定されるものではない。
図5は、乾燥装置の別様態を説明する図である。例えば、図5に示されるように、チャンバ38の前段に冷却手段78を設け、ウエブ12を冷却させることにより、ウエブ12の温度が低沸点溶媒56の蒸気雰囲気よりも所定の温度差を有して低くなるように設定することもできる。
このような冷却手段78としては、公知公用の冷却手段が使用できるが、具体的には、冷風により冷却する方法、冷却水等の冷媒と熱交換させる方法等が挙げられる。
また、本実施形態では、制御手段70を用いてウエブ12と低沸点溶媒の蒸気雰囲気との温度差を制御する例について示したが、これに限定されず、熱風乾燥部32における熱風乾燥温度や乾燥時間を調節することで、ウエブ12と低沸点溶媒の蒸気雰囲気との温度差を制御する方法も採用できる。
本発明は、平版印刷版原版の製造工程におけるその他の乾燥工程に本発明を適用できる。
また、平版印刷版原版の製造分野に限られず、各種技術分野、例えば、塗布分野(電極材料、機能性フイルム、光学フイルムの製造等)にも本発明を適用できる。
次に、本実施形態に使用される各種材料について説明する。
〔支持体〕
本発明において、被乾燥物は連続的に走行する帯状支持体に限定されることはなく、帯状以外の金属、樹脂、紙、布等も含まれる。
本実施形態の平版印刷版原版に用いられるアルミニウム板としては、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。
純アルミニウム板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板や、アルミニウムまたはアルミニウム合金がラミネートされまたは蒸着されたプラスチックフィルムまたは紙を用いることもできる。更に、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートを用いることもできる。
本実施形態に用いられるアルミニウム板の組成は、特に限定されないが、純アルミニウム板を用いるのが好適である。完全に純粋なアルミニウムは精練技術上、製造が困難であるので、わずかに異元素を含有するものを用いてもよい。例えば、アルミニウムハンドブック第4版(軽金属協会(1990))に記載の公知の素材のもの、具体的には、例えば、JIS A1050、JIS A1100、JIS A3003、JIS A3004、JIS A3005、国際登録合金3103A等のアルミニウム合金板を適宜利用することができる。また、アルミニウム含有量が、99.4〜95質量%であり、Fe、Si、Cu、Mg、Mn、Zn、CrおよびTiからなる群から選ばれる3種以上を含むアルミニウム合金、スクラップアルミ材または二次地金を使用したアルミニウム板を使用することもできる。
また、アルミニウム合金板のアルミニウム含有率は、特に限定されないが、アルミニウム含有率が95〜99.4質量%であってもよく、さらにこのアルミニウム板が、Fe、Si、Cu、Mg、Mn、Zn、CrおよびTiからなる群から選ばれる3種以上の異元素を以下の範囲で含有することが好ましい。そのようにすると、アルミニウムの結晶粒が微細になるためである。Fe:0.20〜1.0質量%、Si:0.10〜1.0質量%、Cu:0.03〜1.0質量%、Mg:0.1〜1.5質量%、Mn:0.1〜1.5質量%、Zn:0.03〜0.5質量%、Cr:0.005〜0.1質量%、Ti:0.01〜0.5質量%。また、アルミニウム板は、Bi、Ni等の元素や不可避不純物を含有してもよい。
アルミニウム板の製造方法は、連続鋳造方式およびDC鋳造方式のいずれでもよく、DC鋳造方式の中間焼鈍や、均熱処理を省略したアルミニウム板も用いることができる。最終圧延においては、積層圧延や転写等により凹凸を付けたアルミニウム板を用いることもできる。本実施形態に用いられるアルミニウム板は、連続した帯状のシート材または板材である、アルミニウムウエブであってもよく、製品として出荷される平版印刷版原版に対応する大きさ等に裁断された枚葉状シートであってもよい。
本実施形態に用いられるアルミニウム板の厚みは、通常、0.05mm〜1mm程度であり、0.1mm〜0.5mmであるのが好ましい。この厚みは印刷機の大きさ、印刷版の大きさおよびユーザの希望により適宜変更することができる。
本実施形態における平版印刷版用支持体の製造方法においては、上記アルミニウム板に、少なくとも、粗面化処理、陽極酸化処理、及び特定の封孔処理を含む表面処理を施して平版印刷版用支持体を得るが、この表面処理には、更に各種の処理が含まれていてもよい。尚、本実施形態の各種工程においては、その工程に用いられる処理液の中に使用するアルミニウム板の合金成分が溶出するので、処理液はアルミニウム板の合金成分を含有していてもよく、特に、処理前にそれらの合金成分を添加して処理液を定常状態にして用いるのが好ましい。
上記表面処理として、電解粗面化処理の前に、アルカリエッチング処理またはデスマット処理を施すのが好ましく、また、アルカリエッチング処理とデスマット処理とをこの順に施すのも好ましい。また、電解粗面化処理の後に、アルカリエッチング処理またはデスマット処理を施すのが好ましく、また、アルカリエッチング処理とデスマット処理とをこの順に施すのも好ましい。また、電解粗面化処理後のアルカリエッチング処理は、省略することもできる。また、これらの処理の前に機械的粗面化処理を施すのも好ましい。また、電解粗面化処理を2回以上行ってもよい。その後、陽極酸化処理、封孔処理、親水化処理等を施すのも好ましい。
〔低沸点溶媒〕
本実施形態に使用される低沸点溶媒としては、沸点が30℃以上130℃以下のものが好ましい。このような低沸点溶媒としては、以下のものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。括弧内に沸点を記載する。
メタノール(64.5℃−64.65℃)、エタノール(78.32℃)、n−プロパノール(97.15℃)、イソプロパノール(82.3℃)、n−ブタノール(117.7℃)、イソブタノール(107.9℃)等のアルコール類、エチルエーテル(34.6℃)、イソプロピルエーテル (68.27℃)等のエーテル類、アセトン(56.2℃)、メチルエチルケトン(79.59℃)、メチル−n−プロピルケトン(103.3℃)、メチルイソブチルケトン(115.9℃)、ジエチルケトン(102.2℃)等のケトン類、酢酸メチル(57.8℃)、酢酸エチル(77.1℃)、酢酸−n−プロピル(101.6℃)、酢酸−n−ブチル(1265℃)等のエステル類、n−ヘキサン(68742℃)、シクロヘキサン(80.738℃)等の炭化水素類、水等。
〔高沸点溶媒〕
本実施形態に使用される高沸点溶媒は、沸点が150℃以上のものが好ましい。このような高沸点溶媒のとして、以下のものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。括弧内に沸点を記載する。
γ−ブチルラクトン(204℃)、アセトアミド(222℃)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(225.5℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(153℃)、テトラメチル尿酸(175℃一177℃)、ニトロベンゼン(211.3℃)、ホルムアミド(210.5℃)、N−メチルピロリドン(202℃)、N,N−ジメチルアセトアミド(166℃)、ジメチルスルホキシド(189℃)等。
〔塗布液〕
本発明において、塗布液に使用する溶媒は、特に限定されず、水や各種溶剤等が挙げられる。
本実施形態における平版印刷版原版の画像形成層は、水不溶性且つアルカリ可溶性樹脂としてのノボラック樹脂及び赤外線吸収色素を含有し、露光によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が増大する層である。
(ノボラック樹脂)
本実施形態における画像形成層には、構造単位としてフェノール、或いは置換フェノール類を含むノボラック型フェノール樹脂(ノボラック樹脂)を含有したものを用いることができる。ノボラック樹脂は、未露光部において強い水素結合性を生起し、露光部において一部の水素結合が容易に解除されるといった点から感光層に必須のアルカリ可溶性樹脂である。このノボラック樹脂は、分子内に構造単位としてフェノール類を含むものであれば特に制限はない。
本実施形態におけるノボラック樹脂は、フェノール、以下に示される置換フェノール類と、アルデヒド類との縮合反応により得られる樹脂であり、フェノール類としては、具体的には、フェノール、イソプロピルフェノール、t−ブチルフェノール、t一アミルフェノール、ヘキシルフェノール、シクロへキシルフェノール、3−メチル−4−クロロ−t−ブチルフェノール、イソプロピルクレゾール、t−ブチルクレゾール、t−アミルクレゾールが挙げられる。好ましくは、t−ブチルフェノール、t−ブチルクレゾールである。
また、アルデヒド類の例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド等の脂肪族及び芳香族アルデヒドが挙げられる。好ましくは、ホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドである。
ノボラック樹脂の重量平均分子量は、500〜50000であることが好ましく、700〜20000であることがより好ましく、1000〜10000であることがさらに好ましい。また、分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、1.1〜10であることが好ましい。
また、画像形成層中の全固形分に対するノボラック樹脂の割合は、5質量%〜95質量%であることが好ましく、15質量%〜90質量%であることがより好ましい。
これらノボラック樹脂のなかでも、特に好ましいものとして、フェノールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,又はm−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂などが挙げられる。ノボラック樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、画像形成層には、ノボラック樹脂以外の他のアルカリ可溶性樹脂を併用することもできる。画像形成層に使用可能なアルカリ可溶性樹脂としては、アルカリ性現像液に接触すると溶解する特性を有するものであれば特に限定されないが、高分子中の主鎖および/又は側鎖に酸性基を含有する単独重合体、これらの共重合体、又はこれらの混合物であることが好ましい。
このような酸性基を有するアルカリ可溶性樹脂としては、特に、(1)前記ノボラック樹脂以外のフェノール性水酸基を有する樹脂、(2)スルホンアミド基、又は、(3)活性イミド基のいずれかの官能基を分子内に有する高分子化合物が挙げられる。例えば、以下のものが例示されるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)ノボラック樹脂以外の、フェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、例えば、ピロガロールアセトン樹脂や、側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物を用いることができる。
側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、フェノール性水酸基と重合可能な不飽和結合とをそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する重合性モノマーとしては、フェノール性水酸基有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又はヒドロキシスチレン等が挙げられる。具体的にはN−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシフェ二ル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシフェ二ル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、o−ヒドロキシフェニルメタクリレート、m−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(4−ヒドロキシフェ二ル)エチルアクリレート、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(3−ヒドロキシフェ二ル)エチルメタクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート等を好適に使用することができる。このようなフェノール性水酸基を有する樹脂は、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。さらに、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの共重合体を併用してもよい。
(2)スルホンアミド基を有するアルカリ可溶性樹脂としては、スルホンアミド基を有する重合性モノマーを単独重合、又は該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。スルホンアミド基を有する重合性モノマーとしては、1分子中に、窒素原子上に少なくとも1つの水素原子が結合したスルホンアミド基−NH−SO−と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーが挙げられる。その中でも、アクリロイル基、アリル基、又はビニロキシ基と、置換又はモノ置換アミノスルホニル基又は置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合物が好ましい。
(3)活性イミド基を有するアルカリ可溶性樹脂は、活性イミド基を分子内に有するものが好ましく、このような高分子化合物としては、1分子中に活性イミド基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、又は該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
このような化合物としては、具体的には、N−(p一トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
アルカリ可溶性樹脂としては、上記のフェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、及び活性イミド基を有する重合性モノマーのうち2種類以上を重合させた高分子化合物であることが好ましい。上記重合性モノマーの共重合比、および重合性モノマーの組み合わせは特に限定されないが、特にフェノール性水酸基を有する重合性モノマーに、スルホンアミド基を有する重合性モノマー及び/又は活性イミド基を有する重合性モノマーを共重合させる場合には、これら成分の配合重合比は50:50〜5:95の範囲にあることが好ましく、40:60〜10:90の範囲にあることがより好ましい。
更に、アルカリ可溶性樹脂としては、上記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーから選択される1種或いは2種類以上の重合性モノマーの他に、他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物であることが好ましい。この場合の共重合比としては、アルカリ可溶性を付与するモノマーを10モル%以上含むことが好ましく、20モル%以上含むものがより好ましい。アルカリ可溶性を付与するモノマーの共重合成分が10モル%より少ないと、アルカリ可溶性が不十分となりやすく、現像ラチチュードが低下する傾向にある。
ここで使用可能な他の重合性モノマーとしては、下記(ml)〜(m12)に挙げる化合物を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ml)2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(m2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸へキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、等のアルキルアクリレート。
(m3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸へキシル、メタクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(m4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロへキシルアクリルアミド、N一ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド若メタクリルアミド。
(m5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェ二ルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(m6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(m7)スチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(m8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェ二ルビニルケトン等のビニルケトン類。
(m9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(m10)N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(mll)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセテルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(m12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
画像形成層に併用可能なアルカリ可溶性樹脂が、上記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーの単独重合体或いは共重合体の場合、重量平均分子量が2,000以上、数平均分子量が500以上のものが好ましい。重量平均分子量が5,000〜300,000で、数平均分子量が800〜250,000であり、分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のものがより好ましい。
画像形成層に用いられるアルカリ可溶性樹脂は、ノボラック樹脂に対して、5質量%〜900質量%、すなわち、少量混合からノボラック樹脂の9倍量の範囲で任意に併用することができる。画像形成層の全固形分中に対するアルカリ可溶性樹脂の含有量は、画像形成の感度と耐久性の観点から、50質量%〜98質量%の添加量で用いられることが好ましい。尚、この添加量は、アルカリ可溶性樹脂及びノボラック樹脂の合計量である。
(赤外線吸収色素)
画像形成層には、赤外線吸収色素が添加される。赤外線吸収色素を添加することにより、画像形成層は赤外線レーザ感応性となる。ここで用いられる赤外線吸収剤としては、波長750nmから1,400nmに吸収極大を有し、この波長の光を吸収し熟を発生する染料であれば特に制限はなく、赤外線吸収性染料として知られる種々の染料を用いることができる。
本実施形態に用いられる赤外線吸収剤としては、市販の染料及び文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。上記の染料のうち赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光又は近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。
このような赤外光又は近赤外光を吸収する染料としては、例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、染料として米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3.881.924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4.283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物等が、市販品としては、エポリン社製のEpolightIII−178、Epolight III−130、Epolight III−125等が、特に好ましく用いられる。
また、染料として特に好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。これらの染料のうち、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体、インドレニンシアニン色素が特に好ましいものとして挙げられる。さらに、シアニン色素やインドレニンシアニン色素が好ましく、特に好ましい一つの例として下記一般式(i)で示されるシア二ン色素が挙げられる。
Figure 0004092593
一般式(i)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子−NPh、X−L又は以下に示す基を表す。ここで、Xは酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子を示し、Lは、炭素原子数1〜12の炭化水素基、ヘテロ原子を有する芳香族環、ヘテロ原子を含む炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。尚、ここでヘテロ原子とは、N、S、O、ハロゲン原子、Seを示す。Xaは後述するZ1−と同様に定義され、Raは、水素原子、アルキル基、アリール基、置換又は無置換のアミノ基、ハロゲン原子より選択される置換基を表す。
Figure 0004092593
及びRは、それぞれ独立に、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。画像形成層塗布液の保存安定性から、R及びRは、炭素原子数2個以上の炭化水素基であることが好ましく、RとRとは互いに結合し、5員環又は6員環を形成していることがより好ましい。
Ar、Arは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環及びナフタレン環が好ましく、置換基としては、炭素原子数12個以下の炭化水素基、ハロゲン原子、炭素原子数12個以下のアルコキシ基が好ましい。Y、Yは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、硫黄原子又は炭素原子数12個以下のジアルキルメチレン基を示す。R、Rは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。置換基としては、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、カルボキシル基、スルホ基が好ましい。R、R、R及びRは、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子又は炭素原子数12個以下の炭化水素基を示すが、原料の入手性から水素原子であることが好ましい。また、Zaは、対アニオンを示す。ただし、一般式(i)で示されるシアニン色素が、その構造内にアニオン性の置換基を有し、電荷の中和が必要ない場合にはZaは必要ない。Zaは、画像形成層塗布液の保存安定性から、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、及びスルホン酸イオンであることが好ましく、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、及びアリールスルホン酸イオンであることがより好ましい。
赤外線吸収色素は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの赤外線吸収色素は画像形成層中に他の成分とともに添加してもよいし、別の層を設けて、そこへ添加してもよい。別の層とする場合、画像形成層に隣接する層へ添加するのが好ましい。
尚、好ましい染料として挙げたシアニン色素などの赤外線吸収色素は上記ノボラック樹脂と相互作用を形成してアルカリ可溶性樹脂の溶解抑制剤として機能する。尚、赤外線吸収色素としてこのような溶解抑制能を有する化合物以外のものを用いる場合には、後述する溶解抑制剤を上層に添加することが好ましい。
赤外線吸収色素の添加量としては、感度と画像形成層の均一性の観点から、画像形成層全固形分に対し0.01質量%〜50質量%で添加することが好ましく、0.1質量%〜30質量%で添加することがより好ましく、1.0質量%〜30質量%の割合で添加することがさらに好ましい。
(現像抑制剤)
画像形成層には、そのインヒビション(溶解抑制能)を高める目的で、現像抑制剤を含有させることが好ましい。
本実施形態に用いられる現像抑制剤としては、上記ノボラック樹脂などのアルカリ可溶性樹脂と相互作用を形成し、未露光部においてはアルカリ可溶性樹脂の現像液に対する溶解性を実質的に低下させ、且つ、露光部においては相互作用が弱まり、現像液に対して可溶となり得るものであれば特に限定はされないが、特に4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール系化合物等が好ましく用いられる。尚、赤外線吸収色素として現像抑制剤として機能する化合物を用いた場合には、必ずしも、現像抑制剤を添加する必要はない。
4級アンモニウム塩としては、特に限定されないが、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアリールアンモニウム塩、ジアルキルジアリールアンモニウム塩、アルキルトリアリールアンモニウム塩、テトラアリールアンモニウム塩、環状アンモニウム塩、二環状アンモニウム塩が挙げられる。
4級アンモニウム塩の添加量は上層全固形分に対して0.1質量%〜50質量%であることが好ましく、1質量%〜30質量%であることがより好ましい。0.1質量%未満では現像抑制効果が少なくなり好ましくない。また、50質量%を超えて添加した場合は、上記アルカリ可溶性樹脂の製膜性に悪影響を与えることがある。
また、ポリエチレングリコール化合物としては、特に限定されないが、下記一般式(1)で表される構造のものが挙げられる。
−{−O−(R−O−)m−R}n …一般式(1)
上記一般式(1)中、Rは、多価アルコール残基又は多価フェノール残基を表し、Rは水素原子、置換基を有していても良い炭素原子数1〜25のアルキル基、アルケニル基、アルキ二ル基、アルキロイル基、アリール基又はアリーロイル基を表す。Rは置換基を有しても良いアルキレン残基を表し、mは平均で10以上、nは1〜4の整数を表す。
上記一般式(1)で表されるポリエチレングリコール化合物の例としては、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアリールエーテル類、ポリプロピレングリコールアリールエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリプロピレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールグリセリンエステル、ポリプロピレングリコールグリセリンエステル類、ポリエチレンソルビトールエステル類、ポリプロピレングリコールソルビトールエステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール化エチレンジアミン類、ポリプロピレングリコール化エチレンジアミン類、ポリエチレングリコール化ジエチレントリアミン類、ポリプロピレングリコール化ジエチレントリアミン類が挙げられる。
ポリエチレングリコール系化合物の添加量は、現像抑制効果と画像形成性の観点から上層全固形分に対して0.1質量%〜50質量%であることが好ましく、1質量%〜30質量%であることがより好ましい。
また、このようなインヒビション(溶解抑制能)を高めるための対策を行った場合、感度の低下が生じるが、ラクトン化合物を添加することが有効である。このラクトン化合物は、露光部、即ち、インヒビシヨンが解除された領域の画像形成層中に現像液が浸透する際、現像液とラクトン化合物が反応し、新たにカルボン酸化合物が発生して、露光部領域の画像形成層の溶解を促進させることにより感度が向上するものと考えられる。
このようなラクトン化合物としては、特に限定されないが、下記一般式(L−I)及び一般式(L−II)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004092593
一般式(L−I)及び一般式(L−II)において、X、X、X及びXは、環を構成する2価の非金属原子又は非金属原子団であって、それぞれ同じでも異なっていてもよい。また、これらはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい。さらに、一般式(L−I)におけるX、X及びXの少なくとも一つ、及び、一般式(L−II)におけるX、X、X及びXの少なくとも一つは、電子吸引性置換基又は電子吸引性基で置換された置換基であることが好ましい。
このような非金属原子又は非金属原子団は、メチレン基、スルフィニル基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基、硫黄原子、酸素原子及びセレニウム原子から選ばれる原子又は原子団であることが好ましく、メチレン基、カルボニル基及びスルホニル基から選ばれる原子団であることがより好ましい。
また、電子吸引性置換基とは、ハメットの置換基定数pが正の価を取る基を指す。ハメットの置換基定数に関しては、JournaI of Medicinal Chemistry,1973,VoL16,No.11,1207−1216等を参考にすることができる。ハメットの置換基定数pが正の価を取る電子吸引性基としては、例えばハロゲン原子[フッ素原子(p値:0.06)、塩素原子(p値:0.23)、臭素原子(p値:0.23)、ヨウ素原子(p値:0.18)]、トリハロアルキル基[トリブロモメチル(p値:0.29)、トリクロロメチル(p値:0.33)、トリフルオロメチル(p値:0.54)]、シアノ基(p値:0.66)、ニトロ基(p値:0.78)、脂肪族・アリールもしくは複素環スルホニル基[例えば、メタンスルホニル(p値:0.72)]、脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基[例えば、アセチル(p値:0.50)、ベンゾイル(p値:0.43)〕、アルキニル基[例えば、C≡CH(p値:0.23)]、脂肪族・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基[例えば、メトキシカルボニル(p値:0.45)、フェノキシカルボニル(p値:0.44)]、カルバモイル基(p値:0.36)、スルファモイル基(p値:0.57)、スルホキシド基、ヘテロ環基、オキソ基、ホスホリル基等が挙げられる。
また、電子吸引性基としては、アミド基、アゾ基、ニトロ基、炭素数1〜5のフルオロアルキル基、ニトリル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数1〜9のアルキルスルホニル基、炭素数6〜9のアリールスルホニル基、炭素数1〜9のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜9のアリールスルフィニル基、炭素数6〜9のアリールカルボニル基、チオカルボニル基、炭素数1〜9の含フッ素アルキル基、炭素数6〜9の含フッ素アリール基、炭素数3〜9の含フッ素アリール基、オキソ基及びハロゲン元素から選ばれる基が好ましく、ニトロ基、炭素数1〜5のフルオロアルキル基、ニトリル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数6〜9のアリールスルホニル基、炭素数6〜9のアリールカルボ二ル基、オキソ基及びハロゲン元素から選ばれる基がより好ましい。
一般式(L−I)及び一般式(L−II)で表される化合物の添加量は、上層全固形分に対して0.1質量%〜50質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましい。
また、ラクトン化合物は、いずれか1種を用いても、2種以上を併用してもよい。また2種類以上の一般式(L−I)の化合物、又は2種類以上の一般式(L−II)の化合物を用いる場合、合計添加量が上記の範囲内であれば任意の比率で併用することができる。
その他、オニウム塩、o−キノンジアジド化合物、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の、熱分解性であり且つ分解しない状態では、アルカリ可溶性樹脂の溶解性を実質的に低下させる物質を併用することが画像部の現像液へのインヒビションの向上を図る点で好ましい。
オニウム塩としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げられる。
オニウム塩の対イオンとしては、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のようなアルキル芳香族スルホン酸が好適である。
また、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとフェノールホルムアルデヒド樹脂又はクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルも同様に好適に使用される。
o−キノンジアジド化合物の添加量は、画像形成層全固形分に対し、1質量%〜50質量%であることが好ましく、5質量%〜30質量%であることがより好ましく、10質量%〜30質量%であることがさらに好ましい。これらの化合物は単一で使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。
また、画像形成層表面のインヒビションの強化とともに表面のキズに対する抵抗力を強化する目的で、特開2000−187318号に記載されているような、分子中に炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を2又は3個有する(メタ)アクリレート単量体を重合成分とする重合体を併用すること好ましい。添加量としては、画像形成層全固形分に対し、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
(その他の添加剤)
画像形成層を形成するにあたっては、上記の必須成分の他、さらに必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。
(1)現像促進剤
画像形成層には、感度を向上させる目的で、酸無水物類、フェノール類、有機酸類を添加してもよい。
酸無水物類としては環状酸無水物が好ましく、具体的に環状酸無水物としては米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、フェ二ル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。非環状の酸無水物としては無水酢酸などが挙げられる。
フェノール類としては、ビスフェノールA、2,2’−ビスヒドロキシスルホン、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4’,4”−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4’,3”,4”−テトラヒドロキシ−3,5,3’,5’−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。
有機酸類としては、特開昭60−88942号、特開平2−96755号公報などに記載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類及びカルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シクロへキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
上記の酸無水物、フェノール類及び有機酸類の下層あるいは上層の全固形分に占める割合は、0.05質量%〜20質量%が好ましく、0.1質量%〜15質量%がより好ましく、0.1質量%〜10質量%がさらに好ましい。
(2)界面活性剤
画像形成層には、塗布性を良化するため、また、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤、EP950517公報に記載されているようなシロキサン系化合物、特開昭62−170950号公報、特開平11−288093号公報、特願2001−247351に記載されているようなフッ素含有のモノマー共重合体を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。両性活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N一カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名「アモーゲンK」:第一工業株式会社製)等が挙げられる。
シロキサン系化合物としては、ジメチルシロキサンとポリアルキレンオキシドのブロック共重合体が好ましく、具体例として、株式会社チッソ社製、DBE−224、DBE−621、DBE−712、DBP−732、DBP−534、独Tego社製、TegoGlide100等のポリアルキレンオキシド変性シリコーンを挙げることができる。
上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の画像形成層の全固形分に占める割合は、0.01質量%〜15質量%が好ましく、0.1質量%〜5質量%がより好ましく、0.05質量%〜0.5質量%がさらに好ましい。
(3)焼出し剤/着色剤
画像形成層には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
焼出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを挙げることができる。具体的には、特開昭50−36209号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号及び同63−58440号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げることができる。このようなトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。
画像着色剤としては、前述の塩形成性有機染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性有機染料を含めて、好適な染料として油溶性染料と塩基性染料をあげることができる。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上、オリエント化学工業株式会社製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレットラクトン、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)などを挙げることができる。また、特開昭62−293247号公報に記載されている染料は特に好ましい。これらの染料の添加量は、下層あるいは上層の全固形分に対し、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.1質量%〜3質量%がより好ましい。
(4)可塑剤
画像形成層には、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤を添加しても良い。例えば、ブテルフタニル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。これらの可塑剤の添加量は、画像形成層の全固形分に対し、1質量%〜20質量%が好ましく、2質量%〜5質量%がより好ましい。
(5)WAX剤
画像形成層には、キズに対する抵抗性を付与する目的で、表面の静摩擦係数を低下させる化合物を添加することもできる。具体的には、米国特許第6,117,913号明細書、特願2001−261627号、特願2002−032904号、特願2002−165584号の各明細書に記載されているような、長鎖アルキルカルボン酸のエステルを有する化合物などを挙げることができる。WAX剤の添加量としては、画像形成層全体に対して、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましい。
本実施形態の平版印刷版原版において、画像形成層は、通常上記の各成分を溶剤に溶かして、適当な支持体上に塗布することにより形成することができる。画像形成層は、単層構造であっても、重層構造であってもよい。
ここで使用される溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン等をあげることができるが、これに限定されるものではない。これらの溶剤は単独あるいは混合して使用される。また、画像形成層の乾燥後の塗布量は、感度と、現像ラチチュードの観点から、0.05g/m〜5.0g/mの範囲にあることが好ましく、0.5g/m〜3g/mの範囲であることがより好ましい。
本実施形態における平版印刷版原版には、上記画像形成層の他、目的に応じて保護層、下塗り層などを設けることができる。
例えば、支持体と画像形成層との間に、水不溶性且つアルカリ可溶性樹脂を含有する下層を設けることができる。このような下層と画像形成層とで、重層構造の画像形成層を形成することもできる。
下層に含まれるアルカリ可溶性樹脂としては、下層自体が、特に非画像部領域において、高いアルカリ可溶性を発現することを要するため、この特性を損なわない樹脂を選択する必要がある。
この観点から、上記した画像形成層の説明内のノボラック樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂が好ましく挙げられる。これらの中でも、感度、画像形成性の観点からは画像形成層に用いられるノボラック樹脂よりも相互作用を形成し難く、アルカリ現像液に対する溶解性に優れた樹脂を選択することが好ましく、例えば、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アセタール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン樹脂等を好ましく挙げることができる。
〔マット層〕
上記のようにして設けられた画像形成層の表面には、真空焼き枠を用いた密着露光の際の真空引きの時間を短縮し、かつ、焼きボケを防止するため、マット層が設けられてもよい。具体的には、マット層を設ける方法、固体粉末を熱蒸着させる方法等が挙げられる。
〔バックコート層〕
上述したようにして得られる平版印刷版原版には、重ねても画像形成層が傷付かないように、裏面(画像形成層が設けられない側の面)に、有機高分子化合物からなる被覆層(以下「バックコート層」ともいう。)を必要に応じて設けてもよい。バックコート層の主成分としては、ガラス転移点が20℃以上の、飽和共重合ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂および塩化ビニリデン共重合樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を用いるのが好ましい。
飽和共重合ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸ユニットとジオールユニットとからなる。ジカルボン酸ユニットとしては、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラブロムフタル酸、テトラクロルフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、コハク酸、シュウ酸、スベリン酸、セバチン酸、マロン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
バックコート層は、更に、着色のための染料や顔料、支持体との密着性を向上させるためのシランカップリング剤、ジアゾニウム塩からなるジアゾ樹脂、有機ホスホン酸、有機リン酸、カチオン性ポリマー、滑り剤として通常用いられるワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、ジメチルシロキサンからなるシリコーン化合物、変性ジメチルシロキサン、ポリエチレン粉末等を適宜含有することができる。
バックコート層の厚さは、基本的には合紙がなくても、画像形成層を傷付けにくい程度であればよく、0.01μm〜8μmであるのが好ましい。厚さが0.01μm未満であると、平版印刷版原版を重ねて取り扱った場合の画像形成層の擦れ傷を防ぐことが困難である。また、厚さが8μmを超えると、印刷中、平版印刷版周辺で用いられる薬品によってバックコート層が膨潤して厚みが変動し、印圧が変化して印刷特性を劣化させることがある。
バックコート層を平版印刷版原版の裏面に設ける方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、上記バックコート層用成分を適当な溶媒に溶解させ溶液にして塗布し、または、乳化分散液して塗布し、乾燥する方法;あらかじめフイルム状に成形したものを接着剤や熱での平版印刷版原版に貼り合わせる方法;溶融押出機で溶融被膜を形成し、平版印刷版原版に貼り合わせる方法が挙げられる。好適な厚さを確保するうえで最も好ましいのは、バックコート層用成分を適当な溶媒に溶解させ溶液にして塗布し、乾燥する方法である。
平版印刷版原版の製造においては、裏面のバックコート層と表面の画像形成層のどちらを先に支持体上に設けてもよく、また、両者を同時に設けてもよい。
このようにして得られた平版印刷版原版を、必要に応じて、適当な大きさに裁断して、露光し現像して製版することにより、平版印刷版が得られる。可視光露光型製版層(感光性製版層)を設けた平版印刷版原版の場合には、印刷画像が形成された透明フイルムを重ねて通常の可視光を照射することにより露光し、その後、現像を行うことにより製版することができる。レーザ露光型製版層を設けた平版印刷版原版の場合には、各種レーザ光を照射して印刷画像を直接書き込むことにより露光し、その後、現像することにより製版することができる。
次に、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下、図2の乾燥装置20において、画像形成層塗布膜の乾燥試験を行った。
[実施例1−1〜1−2、比較例1−1]
まず、図6の表1に示す各条件にて、熱風乾燥部32において熱風乾燥した後、蒸気雰囲気乾燥部30において蒸気乾燥した。この熱風乾燥部32から蒸気雰囲気乾燥部30への切り替えは、塗布膜が固化した直後(乾燥点)とした。この乾燥点直後における塗布膜中の残存γ-ブチロラクトン量は、100mg/mであった。また、ウエブ12の温度は、熱風乾燥部32における熱風乾燥温度及び乾燥時間を変えることで設定温度に調整した。また、図2の乾燥装置20の出口(熱風乾燥部34の出口)におけるウエブ12の最高到達温度を測定した。
本実施例では、巾600mm、厚さ0.3mmのアルミニウムウエブ(材質JIS A1050)を使用した。また、実施例1−1、1−2においては、以下の条件で蒸気雰囲気乾燥を行った。この結果を表1にまとめた。
(蒸気雰囲気乾燥部30における乾燥条件)
・アルミニウムウエブの搬送速度 :20m/分
・チャンバ38における蒸気雰囲気での乾燥時間:1.5秒
・低沸点溶媒蒸気の温度 :110℃(実施例1−2)、140℃(実施例1−1)
・低沸点溶媒蒸気の風量 :25m/h
・高沸点溶媒:γ−ブチロラクトン
・低沸点溶媒:水(実施例1−1)、MEK(メチルエチルケトン、実施例1−2)
(残留高沸点溶媒量の測定方法)
アルミニウムウエブ上に塗布した塗布膜サンプルを、アルミニウムウエブごと30mm×10mmに切り出し、バイヤル瓶に入れて密閉した。このバイヤル瓶を専用の装置に投入して、180℃で5分間加熱した後、装置内に装備されているシリンジでバイヤル瓶中の気体の一部を取り出し、ガスクロマトグラフィで分析した。得られたクロマトグラムのピーク面積とあらかじめ用意しておいた検量線とから塗布膜中に残留していた溶媒の濃度を算出した。
表1に示すように、140℃の水蒸気を用いた実施例1−1、及び110℃のMEK蒸気を用いた実施例1−2では、いずれもチャンバ38内でのウエブ12の温度は比較的低温であっても、短時間で塗布膜中の残留γ-ブチロラクトン量が除去できることがわかった。
これに対して、熱風乾燥のみで乾燥した比較例1−1では、ウエブ12の最高到達温度が実施例1−1、1−2よりも極めて高いことからもわかるように、塗布膜中の残留γ-ブチロラクトン量を除去するのに高温且つ長時間熱風乾燥を行う必要があり、乾燥に要するエネルギーが増大することがわかった。なお、表1の温度差ΔTはチャンバ38の入口におけるウエブ12と蒸気雰囲気との温度差である。
このように、本発明を適用することで、乾燥装置20の出口におけるウエブ12の温度(ウエブ12の最高到達温度)も低くすることができることがわかった。
[実施例2−1〜2−6、比較例2−1〜2−6]
図7の表2に示す各条件にて、熱風乾燥部32において熱風乾燥した後、蒸気雰囲気乾燥部30において蒸気乾燥した。この熱風乾燥部32から蒸気雰囲気乾燥部30への切り替えは、塗布膜が固化した直後(乾燥点)とした。この乾燥点直後における塗布膜中の残存γ-ブチロラクトン量は、100mg/mであった。また、ウエブ12の温度は、熱風乾燥部32における熱風乾燥温度及び乾燥時間を変えることで設定温度に調整した。なお、ウエブ12としては、上記実施例1−1と同様のものを使用した。
(蒸気雰囲気乾燥部30における乾燥条件)
・アルミニウムウエブの搬送速度 :20m/分
・チャンバ38における蒸気雰囲気での乾燥時間:1.5秒
・低沸点溶媒を含む加熱エアの温度 :140℃
・低沸点溶媒蒸気を含む加熱エアの風量 :25m/h
・高沸点溶媒:γ−ブチロラクトン
・低沸点溶媒:水
残留高沸点溶媒量の測定方法は、上記実施例1と同様の方法で行った。この結果を、図7の表2にまとめた。
表2に示されるように、本発明に係る蒸気雰囲気乾燥を行った実施例2−1〜2−6では、ウエブ12の温度が比較的低温でも、塗布膜中の残留γ−ブチロラクトン量を約半分未満まで低減できることがわかった。特に、チャンバ38の入口におけるウエブ12と蒸気雰囲気との温度差ΔTが大きい実施例2−3〜2−5では、比較的低温で熱風乾燥しても、残留γ−ブチロラクトン量を大幅に低減できることがわかった。表2のウエブ12の温度はチャンバ38の入口における温度である。
なお、実施例2−4〜2−6では、結露がみられたものの、塗布膜中の残存γ−ブチロラクトン量を乾燥除去する効果は得られることを確認した。また、温度差ΔTが100℃を超えると、蒸気雰囲気乾燥に切り替える前の熱風乾燥時間が長く、トータルとしての熱風乾燥のみの場合よりも乾燥時間がかかる傾向にあることがわかった(実施例2−6)。
これに対して、蒸気雰囲気乾燥条件が本発明の範囲外である比較例2−1〜2−3では、ウエブ12の温度を高くしなければならず、乾燥に要するエネルギーが増大した。このうち、比較例2−3では、蒸気雰囲気における蒸気量が少なく、本発明の乾燥効果は低かった。
また、熱風乾燥のみで乾燥を行った比較例2−4〜2−6では、乾燥後の塗布膜中の残留γ−ブチロラクトン量は低減できたが、熱風乾燥温度を高くすると共に乾燥時間も長くとる必要があり、乾燥に要するエネルギーが増大した。
また、上記実施例2−2、実施例2−3、及び低沸点溶媒を含まない乾燥エアで乾燥させた場合を比較例2−7として、画像形成層塗布膜中の残留γ−ブチロラクトン量を測定した。なお、比較例2−7の熱風乾燥は、熱風温度140℃、乾燥時間60秒とした。この結果を、図8に示す。
図8に示されるように、実施例2−2では、画像形成層塗布膜の残留γ−ブチロラクトン量は、乾燥エア中で乾燥させた比較例2−7よりも大幅に減少した。更に、実施例2−2よりもアルミニウムウエブと水蒸気との温度差が大きい実施例2−3では、実施例2−2よりもさらに残留γ−ブチロラクトン量が減少することがわかった。
以上の結果から、本発明に係る被乾燥物の乾燥方法を適用することにより、ウエブ12を比較的低温且つ短時間で乾燥でき、乾燥に要するエネルギーを低減できることがわかった。

Claims (14)

  1. 第1の溶媒を含む被乾燥物を搬送させながら乾燥する被乾燥物の乾燥方法であって、
    前記被乾燥物を乾燥点まで乾燥する第1の乾燥工程と、
    前記第1の乾燥工程の後段の乾燥チャンバ内において、前記第1の溶媒よりも沸点の低い第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成すると共に、前記乾燥チャンバの入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるようにして乾燥させる第2の乾燥工程と、
    を備えたことを特徴とする被乾燥物の乾燥方法。
  2. 前記温度差は5〜100℃の範囲であることを特徴とする請求項1の被乾燥物の乾燥方法。
  3. 前記第2の溶媒の蒸気量をC[g/m]、前記被乾燥物の品温をT[℃]、T[℃]での前記第2の溶媒の飽和蒸気圧をP[Pa]、前記第2の溶媒の分子量をM、気体定数をR(8.31Pa・m/(mol・K))とすると、
    0.25≦CR(273.15+T)/(P×M)<1.0
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2の被乾燥物の乾燥方法。
  4. 前記第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度と前記被乾燥物の品温とを検出する温度検出ステップと、
    前記温度検出ステップで得られた検出結果に基づいて、前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように前記被乾燥物の品温及び/又は前記第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度を制御する温度制御ステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1の被乾燥物の乾燥方法。
  5. 前記第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成する乾燥チャンバ内における前記第2の溶媒の蒸気量を検出する蒸気量検出ステップと、
    前記蒸気量検出ステップで得られた検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ内の前記第2の溶媒の蒸気量が所定の範囲になるように、前記乾燥チャンバ内に供給する前記第2の溶媒の蒸気量を制御する蒸気量制御ステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1の被乾燥物の乾燥方法。
  6. 請求項1〜5の何れか1の被乾燥物の乾燥方法を適用したことを特徴とする平版印刷版原版の製造方法。
  7. 第1の溶媒を含む被乾燥物を搬送させながら乾燥する被乾燥物の乾燥装置であって、
    前記被乾燥物を乾燥点まで乾燥する第1の乾燥部と、
    前記第1の乾燥部の後段に設けられた乾燥チャンバ内において、前記第1の溶媒よりも沸点の低い第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成すると共に、前記乾燥チャンバの入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるようにして乾燥させる第2の乾燥部と、
    を備えたことを特徴とする被乾燥物の乾燥装置。
  8. 前記第2の乾燥部は、
    前記第1の溶媒よりも沸点の低い第2の溶媒の蒸気を生成し、前記乾燥チャンバ内に前記第2の溶媒の蒸気雰囲気を形成するための溶媒蒸気生成手段と、
    前記乾燥チャンバ内の被乾燥物を加熱する加熱手段と、
    前記乾燥チャンバ入口における前記第2の溶媒の蒸気雰囲気の温度と前記被乾燥物の品温を検出するための温度検出手段と、
    該温度検出手段の検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように、前記加熱手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項7の被乾燥物の乾燥装置。
  9. 前記乾燥チャンバの前段に、前記被乾燥物を冷却する冷却手段を備え、
    前記温度検出手段の検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ入口における前記被乾燥物の品温が前記蒸気雰囲気の温度に対して所定の温度差を有して低くなるように、前記制御手段が前記冷却手段を制御することを特徴とする請求項8の被乾燥物の乾燥装置。
  10. 前記乾燥チャンバ内の前記第2の溶媒の蒸気量を検出する蒸気量検出手段と、
    前記蒸気量検出手段の検出結果に基づいて、前記乾燥チャンバ内における前記第2の溶媒の蒸気量が所定の範囲になるように、前記乾燥チャンバ内に供給する前記第2の溶媒の蒸気量を制御する蒸気量制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項8又は9の被乾燥物の乾燥装置。
  11. 前記乾燥チャンバ入口及び出口にエアカーテンを形成するためのエアカーテン形成手段を備えたことを特徴とする請求項8〜10の何れか1の被乾燥物の乾燥装置。
  12. 前記溶媒蒸気生成手段に供給する前記第2の溶媒を貯留するための溶媒貯留槽と、
    前記乾燥チャンバ内から排気した蒸気雰囲気から前記第2の溶媒を分離するための分離手段と、
    該分離手段で分離した第2の溶媒を前記溶媒貯留槽に戻すための循環配管と、
    を備えたことを特徴とする請求項8〜11の何れか1の被乾燥物の乾燥装置。
  13. 前記第2の乾燥部の後段には、前記被乾燥物を熱風乾燥する第3の乾燥部が設けられたことを特徴とする請求項7〜12の何れか1の被乾燥物の乾燥装置。
  14. 請求項7〜13の何れか1の被乾燥物の乾燥装置を備えたことを特徴とする平版印刷版原版の製造装置。
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