JP4091134B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置に係り、詳しくは、基板上に電子部品を搭載した半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、表面実装した半導体装置においては、その製造にあたり以下の工程を踏むのが一般的である。まず、回路基板にフラックスを塗布した後、電子部品の半田付けを行い、その後フロン洗浄にてフラックスを除去し、最後に防滴材を塗布し乾燥させる。このようにして、基板上に電子部品が搭載され、かつ、防滴材にて電子部品等が保護される。
【0003】
しかしながら、洗浄剤であるフロンは環境問題により全廃されることが決まっている。そこで、この対応の1つとして回路基板の洗浄を廃止することが検討された。その結果、フラックスの開発により半田付け後の無洗浄化が可能となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この無洗浄化によるフラックスの回路基板上への残留と回路基板実装密度の高密度化による凸凹の増大のため、回路基板に防滴材を塗布すると回路基板上に多数のボイドが発生し、特に素子の電極間に連結するようなボイドが存在すると湿度雰囲気にて絶縁抵抗が低下するという問題が発生した。
【0005】
そこで、この発明の目的は、ボイドの発生、絶縁抵抗の低下といった問題を生じることなく無洗浄フラックスを用いて電子部品搭載型の半導体装置を製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、無洗浄フラックスを用いて基板側の接続部と電子部品側の接続部とを半田付けにより接合して、基板に電子部品を搭載する。そして、消泡剤を添加した封止樹脂にて電子部品を被覆する。
【0007】
このとき、封止樹脂に添加した消泡剤にて基板上にボイドが発生するのが抑制され、絶縁抵抗の低下を回避することができる。つまり、防滴材である封止樹脂の塗布時に発生するボイドを破裂させて、ボイドの発生、絶縁抵抗の低下といった問題を生じさせることなく無洗浄フラックスを用いて電子部品搭載型の半導体装置を製造することができる。
特に請求項1に記載の発明では、べース樹脂としてのアクリル系樹脂に、アクリル系消泡剤を添加している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図4には、本実施の形態における半導体装置を示す。図4において、右上には半導体装置の平面図を示し、そのA−A断面を図4の右下に、又、B−B断面を図4の左上に示す。
【0009】
図4において、回路基板1の上面には、基板側接続部としてのランド部2,3が形成されている。回路基板1に搭載する電子部品(チップ)4は、その下面に電子部品側接続部としての電極部5,6が形成されている。回路基板1のランド部2と電子部品(チップ)4の電極部5とは半田7により接合されるとともに、回路基板1のランド部3と電子部品(チップ)4の電極部6とは半田8により接合されている。このようにして、回路基板1上のランド部2,3(接続パターン)と電子部品4の電極部5,6(リード又は接続端子)とが半田7,8により電気的かつ機械的に接続されている。
【0010】
回路基板1の上面において電子部品(チップ)4が防滴材としての封止樹脂9にて被覆されている。封止樹脂9はアクリル系樹脂よりなる。
次に、このように構成した電子部品搭載型の半導体装置の製造方法を説明する。
【0011】
まず、図1に示すように、ランド部2,3を有する回路基板1に対し、ランド部2,3の上面における所定領域に無洗浄フラックスと半田粉を混合した半田ペースト11,12を塗布する。ここで図示しない無洗浄フラックスとしてはアクリル系を用いる。これは、無洗浄フラックスにはロジン系、アクリル系等が存在するが、フラックス残渣の亀裂発生による絶縁抵抗低下を考慮すると、アクリル系が優れていること、および、漏れ試薬に水を用いた場合の濡れ性についてもアクリル系が良好であることによる。
【0012】
さらに、図2に示すように、回路基板1上に電子部品4を載置して、電極部5,6を有する電子部品(チップ)4における電極部5,6と、回路基板1のランド部2,3とを接触させる。そして、熱処理により、電極部5,6とランド部2,3とを半田付けする。このようにして、半田7,8により回路基板1に対し電子部品(チップ)4が固定される。この熱処理により図3に示す如く半田ペースト中に存在する無洗浄フラックス10が流動し、ランド部2,3を含む領域に広がる。
【0013】
その後、図4に示すように、回路基板1の上面おいて電子部品4を覆うように、消泡剤を添加した封止樹脂13を塗布する。ここで、封止樹脂13は、べース樹脂としてのアクリル系樹脂に、アクリル系消泡剤を添加したものであり、アクリル系消泡剤を溶かす溶剤として、ナフサを用いている。より詳しくは、樹脂組成としては、アクリル系樹脂を90〜99.99wt%、アクリル系消泡剤を0.01〜10wt%の割合で混合したものである。又、アクリル系樹脂は、表1に示すように、メタクリル酸ブチルを用い、アクリル系消泡剤はメタクリル酸デカンを用いている。
【0014】
この封止樹脂13の塗布方法としては、ディッピング方式、ポッティング方式、はけ塗り方式、或いは吹き付け方式等を用いる。尚、回路基板の形状により適宜その方式を選択し得る。
【0015】
この回路基板1に封止樹脂13を塗布する際に、回路基板1上に多数のボイドが発生するが、消泡剤を添加した封止樹脂13を用いているので、ボイドが破裂する。
【0016】
引き続き、封止樹脂13を乾燥させる。この乾燥条件は、安定な防滴膜を形成することができる条件とする。
このように封止樹脂13の乾燥工程を経て、回路基板1の上に電子部品4が搭載され、かつ、封止樹脂9に保護された半導体装置が製造される。
【0017】
このように製造された半導体装置においては、上述したようにボイドの発生がないので、ボイド中に湿度や結露水等がたまり絶縁抵抗が低下するといった不具合を未然に防止することができる。
【0018】
消泡剤を添加した封止樹脂13を用いることなく樹脂封止した場合には、樹脂の塗布時に電子部品4の周辺に無洗浄フラックス10の残渣があるため濡れ性が悪くなっていること、および、電子部品4の凸凹により空気を巻き込み易くなっているため、図5に示すように、電子部品4の側部にボイド20が発生する。特に、図5に示すように、素子の電極5,6間に連結するようなボイド20が存在すると湿度雰囲気にて絶縁抵抗が低下してしまう。
【0019】
これを回避すべく、工程の改善による対策や封止樹脂(防滴材)の希釈溶剤の変更による対策が考えられるが、これら対策を用いるとボイド発生低減効果はあるが生産性が悪くなるため採用は困難である。これに対し、本実施の形態においては、生産性を悪くさせずボイド低減効果のある対策として、封止樹脂(防滴材)に添加剤を加える手法を用いることにより、生産性を低下させることなくボイド発生低減が図られる。
【0020】
このように本実施の形態は、下記の(イ)〜(ホ)の特徴を有する。
(イ)無洗浄フラックス10を用いて回路基板1側のランド部2,3と電子部品4側の電極部5,6とを半田付けにより接合して、回路基板1に電子部品4を搭載し、消泡剤を添加した封止樹脂13にて電子部品4を被覆するようにしたので、封止樹脂の塗布時に発生するボイドを乾燥前までに破裂させて、ボイドの発生、絶縁抵抗の低下といった問題を生じさせることなく無洗浄フラックスを用いて電子部品搭載型の半導体装置を製造することができる。
(ロ)封止樹脂は、べース樹脂としてのアクリル系樹脂に、アクリル系消泡剤を添加したものであるので、より好ましいものとなる。
(ハ)アクリル系消泡剤を溶かす溶剤として、ナフサを用いているので、より好ましいものとなる。
(ニ)アクリル系樹脂を90〜99.99wt%、アクリル系消泡剤を0.01〜10wt%の割合で混合しているので、より好ましいものとなる。
(ホ)アクリル系樹脂はメタクリル酸ブチルを用い、アクリル系消泡剤はメタクリル酸デカンを用いているので、より好ましいものとなる。
【0021】
上述した実施の形態においては、表面実装を行った半導体装置について述べたが、電子部品の搭載方式として表面実装以外にピン挿入型等の半導体装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態における電子部品搭載回路基板(半導体装置)の製造工程を説明するための説明図。
【図2】 電子部品搭載回路基板(半導体装置)の製造工程を説明するための説明図。
【図3】 電子部品搭載回路基板(半導体装置)の製造工程を説明するための説明図。
【図4】 電子部品搭載回路基板(半導体装置)の製造工程を説明するための説明図。
【図5】 比較のための電子部品搭載回路基板(半導体装置)の製造工程を説明するための説明図。
【符号の説明】
1…回路基板、2…接続部としてのランド部、3…接続部としてのランド部、4…電子部品、5…接続部としての電極部、6…接続部としての電極部、9…封止樹脂、10…無洗浄フラックス、13…封止樹脂。
Claims (4)
- 無洗浄フラックスを用いて基板側の接続部と電子部品側の接続部とを半田付けにより接合して、基板に電子部品を搭載する工程と、
消泡剤を添加した封止樹脂にて前記電子部品を被覆する工程と
を備え、
前記封止樹脂は、べース樹脂としてのアクリル系樹脂に、アクリル系消泡剤を添加したものであることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記アクリル系樹脂はメタクリル酸ブチルを用い、アクリル系消泡剤はメタクリル酸デカンを用いてなる請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記アクリル系消泡剤を溶かす溶剤として、ナフサを用いてなる請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記アクリル系樹脂を90〜99.99wt%、アクリル系消泡剤を0.01〜10wt%の割合で混合してなる請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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JP06131696A JP4091134B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 半導体装置の製造方法 |
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JPH09260815A JPH09260815A (ja) | 1997-10-03 |
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Family
ID=13167636
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JP06131696A Expired - Lifetime JP4091134B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 半導体装置の製造方法 |
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JP (1) | JP4091134B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0662851U (ja) * | 1993-02-19 | 1994-09-06 | 株式会社イナックス | 吊戸棚内の配線カバー |
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JP2007189210A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-07-26 | Shin Etsu Chem Co Ltd | フリップチップ型半導体装置の組立方法及びその方法を用いて製作された半導体装置 |
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1996
- 1996-03-18 JP JP06131696A patent/JP4091134B2/ja not_active Expired - Lifetime
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