JP4087198B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用電気部品等の接続に使用するコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば車両のドアにパワーウインドーレギュレータ等の電気部品を取り付けるに当たって、ドアパネルに装着されたパワーウインドーレギュレータの待ち受け側コネクタにドアトリムに装着された挿入側コネクタを嵌合させるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。このようなコネクタ接続の概略構成を図12及び図13に示す。
【0003】
このコネクタは固定側コネクタ103にカム溝付きレバー102を回動可能に取り付ける一方、可動側コネクタ101にはカム受け部として円柱を縦割した半部104a,104b同士を互いに逆方向に半径分だけずらしたようなボス104を形成し、適切なレバー比を有するてこの原理を利用してコネクタ嵌合を行うようになっている。
【0004】
一方、他の従来型コネクタの概略構成を図14に示す。このコネクタの構成は可動側コネクタ111にレバー112を設け、固定側コネクタ113にはレバー112と係合するピン114を設けてレバーを回転させるようになっている。そして、レバー112のカム溝115と可動コネクタ114の突軸116との協働により、てこの原理を利用してコネクタ同士を嵌合させている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平6−58574号公報(第8−11頁、図2)
【特許文献2】
特開2002−25687号公報(第3−4頁、図1)
【発明が解決しようとする課題】
これらの従来型コネクタは共に、レバーを直接回転させることでコネクタを嵌合させる構造となっている。従って、レバーに作業者が手を添えて回転させるような機構になっており、コネクタ嵌合作業には大きなスペースが必要になる。また、レバーを操作する方向は嵌合すべきコネクタの周囲方向であり(図12の矢印A、図13の矢印B、図14の矢印C参照)、単純な直線方向にレバーを押し込んでコネクタを嵌合するものではない。
【0006】
このようなコネクタ同士の嵌合に当たってレバーの特別な操作とこれに伴う特別な作業スペースを必要としたのでは、例えば一方のコネクタを車体側パネルに装着し、相手側コネクタをドアトリムモジュールなどに取り付けて、ドアトリムモジュールを車体側パネルに組み付けると同時にコネクタ嵌合を行うというような作業は不可能となる。すなわち、各コネクタをそれぞれモジュールに組み付け、モジュール同士の結合と同時にコネクタ嵌合も完了するような作業を行うことができず、組み付け作業効率の向上が図れない。
【0007】
本発明の目的は、結合すべきモジュールのそれぞれに装着し、このモジュールを結合するだけでコネクタ嵌合も完了する組み付け作業性に優れたコネクタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係るコネクタは、ホルダと、当該ホルダに一端が回動自在に取り付けられたレバーと、当該レバーの他端に回動自在に取り付けられた可動コネクタ本体とからなる可動コネクタと、可動コネクタ本体に嵌合可能な固定コネクタとを備えたコネクタであって、レバーには、コネクタ嵌合用カム溝が備わり、固定コネクタには、レバーと可動コネクタ本体との回動支点をコネクタ嵌合方向に導く可動コネクタ案内用ガイド溝と、当該可動コネクタ案内用ガイド溝に隣接して形成され、回動支点を可動コネクタ案内用ガイド溝に導く回動支点待ち受け部と、回動支点と可動コネクタ案内用ガイド溝との係合の際にレバーカム溝と協働してコネクタ嵌合方向と交差するホルダへの押圧力をコネクタ嵌合力に変える突起部とが形成されている。
【0009】
ホルダへの押圧力をレバーを介してこの作用方向と交差するコネクタ嵌合方向にコネクタ嵌合力として作用させることができる。従って、ホルダをモジュールに固定し、固定コネクタを他のモジュールに固定した場合、従来のようにレバー自体を操作することなく各モジュール同士を結合するだけでコネクタの嵌合を同時に行なうことができる。
【0010】
また、本発明の請求項2に記載のコネクタは、請求項1に記載のコネクタにおいて、レバーと可動コネクタ本体との回動支点は、コネクタ嵌合時におけるレバーの支点として作用し、レバーとホルダとの回動支点はコネクタ嵌合時におけるレバーの力点として作用し、レバーカム溝と固定コネクタ突起部との係合部はコネクタ嵌合時におけるレバーの作用点として作用し、レバー支点とレバー力点間の距離が、レバー支点とレバー作用点間の距離より大きい。
【0011】
レバー比がこのようになっていることで、前記請求項1の作用に加えて、てこの原理によりホルダへの押圧力を増大させてコネクタ嵌合力とすることができ、コネクタ同士の低嵌合を実現できる。
【0012】
また、本発明の請求項3に記載のコネクタは、請求項2に記載のコネクタにおいて、コネクタ同士の離脱時にレバーカム溝のコネクタ嵌合時における作用点と対向する溝壁部の一部と固定コネクタ突起部とが係合し、当該係合部がコネクタ離脱時のレバーの作用点として作用し、支点と力点間の距離が支点とコネクタ離脱時の作用点間の距離よりも大きい。
【0013】
前記請求項2の作用に加えて、コネクタ同士の離脱時にもてこの原理により小さな力でコネクタの嵌合を解除することができる。
【0014】
また、本発明の請求項4に記載のコネクタは、請求項3に記載のコネクタにおいて、レバーカム溝はカム溝の一側端部が幅広の開口部として形成され、カム溝の他側端部に向かって徐々に幅狭に形成され、固定コネクタの突起部は可動コネクタ案内用ガイド溝の近傍であってコネクタ嵌合方向と直交する方向に形成された細長の凸状部であり、凸状部の端部がレバーカム溝の一方の溝壁部と係合してコネクタ嵌合時の作用点をなし、凸状部の一方の側壁部がレバーカム溝の他方の溝壁部と係合してコネクタ離脱時の作用点をなす。
【0015】
前記請求項3の作用に加えて、コネクタ嵌合時における作用点とコネクタ離脱時における作用点とが異なり、それぞれ適切なレバー比を保つようになっているので、少ない力でコネクタの嵌合及び離脱を行うことができる。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載のコネクタは、請求項2に記載のコネクタにおいて、レバーとホルダとの回動支点は、ホルダに対してコネクタ嵌合方向と平行に偏移可能であるとともに、レバーカム溝部はコネクタ完全嵌合時におけるレバーの作用点よりも更に奥まって形成されている。
【0017】
前記請求項2の作用に加えて、かかる回動支点がコネクタ嵌合方向と平行に偏移可能なことと、コネクタ完全嵌合時の作用点よりもレバーカム溝が更に奥まって形成されていることで、ホルダが取り付けられるモジュール及び固定コネクタが取り付けられるモジュール間の寸法のばらつきやコネクタを構成する要素の寸法のばらつきを吸収してコネクタ同士の完全嵌合を可能とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るコネクタについて説明する。
【0019】
本発明の一実施形態に係るコネクタ1は、図1に示すように、ホルダ10と、一端がホルダ10に回動自在に取付けられたレバー20と、レバー20の他端に回動自在に取り付けられた可動コネクタ本体30とを有した可動コネクタ2と、可動コネクタ2のコネクタ本体30に嵌合可能な固定コネクタ4とを備えている。
【0020】
ホルダ10は樹脂でできており、矩形状の基部11と、基部11の両端に垂設された支持部12からなる。そして、支持部12には長軸が基部面と平行に形成された長穴12aが穿設されている。長穴12aは、レバー20とホルダ10との回動支点(後述するレバーのボス25a)がホルダ10に対してコネクタ嵌合方向と平行に偏移可能とするためのものである。
【0021】
一方、レバー20は樹脂でできており、一端が幅広で他端が幅狭な2枚のレバープレート21を幅狭部でシャフト25を介して結合することで構成されている。なお、シャフト25の端部はレバープレート21から突出してボス25aを形成し、ホルダ10の長穴12aと係合可能なようになっている。
【0022】
レバープレート21の中央には穴21aが穿設され、かつレバープレート21の互いに対向する面側において穴21aの周囲にボス21bが形成されている(図1においてボス21bは一方のみ図示)。なお、ボス21bの高さは、後述する固定コネクタ4の待ち受け部41a及びガイド溝42の厚みよりも大きくなっている。
【0023】
レバープレート21の幅広部21cには、この幅広部21cを一端開口部としたレバーカム溝22がレバープレート21の対向面にそれぞれ形成されている。なお、レバーカム溝22は、レバー中央の穴21aの近傍を横切るように形成され、カム溝22が奥まるに従って徐々に幅狭となっている。
【0024】
また、レバーカム溝22の開口部には、一側(図1中下側)にテーパ部22aが形成され、他側(図1中上側)にR部22bが形成されている。
【0025】
一方、可動コネクタ本体30は樹脂でできており、直方体形状を有し、一側(図1中、手前側)に図示しないコネクタ端子が多数配列されている。また、可動コネクタ本体30の幅はレバーのボス21b間の間隔より小さく、両側面にはレバーの穴21aと回動自在に係合するボス31bが突出形成されている。
【0026】
固定コネクタ4も樹脂でできており、図示しないコネクタ端子が多数配列されたコネクタ本体40と、コネクタ本体40のコネクタ嵌合面両側方から嵌合方向に沿って延在形成された側壁部41と、側壁部41に形成された可動コネクタ案内用のガイド溝42とを備えている。また、側壁部41の一方(図1中下側)が他方(図1中上側)より長く延在しており、この延在部に可動コネクタ待ち受け部41aが形成されている。
【0027】
コネクタ本体40の両側壁部には、ガイド溝42の内方端部と近接して当該溝と直交する方向に細長の凸状部(突起部)43が形成されている。また、凸状部43の一方の端部43a(図1中下端部)はR形状を有している。
【0028】
なお、以上の構成において、レバー20と可動コネクタ本体30との回動支点(可動コネクタ30のボス31b)は、コネクタ嵌合時における当該レバー20の支点Fとして作用する。また、レバー20とホルダ10との回動支点(レバー20のボス25a)はコネクタ嵌合時におけるレバーの力点Eとして作用する。また、レバー20のカム溝22と固定コネクタ凸状部43との係合部はコネクタ嵌合におけるレバー20の作用点W(図6参照)として作用する。
【0029】
更には、図9に示すように、凸状部43の一方の側壁43bがレバーカム溝22の他方の溝壁部22fと係合してコネクタ離脱時の作用点W’をなす。
【0030】
なお、レバー支点Fとレバー力点E間の距離FEは、レバー支点Fとレバー作用点W間の距離FWよりも大きい(図6参照)。また、レバー支点Fとレバー力点E間の距離FEがレバー支点Fとコネクタ離脱時の作用点W’間の距離FW’よりも大きい(図9参照)。
【0031】
続いて、上述の構成を有する本発明の一実施形態にかかるコネクタの嵌合手順と離脱手順を各図面に基づいて説明する。
【0032】
なお、コネクタ嵌合に当たって、図2に示すように、可動コネクタ2を予め組み付けておく。具体的には、ホルダの長穴12aにレバーのボス25aを係合させる。これにより、ボス21bを中心にして両者が相対回転可能になるとともに、ホルダ10に対するレバー20の若干の偏倚を可能にする。次に、レバー両側面の穴21aに可動コネクタ本体30のボス31bを嵌合する。これにより、ボス31bを回動支点としてレバー20と可動コネクタ本体30とが回動自在に結合される。なお、可動コネクタ2の組み付け順序は、最初にレバー20と可動コネクタ本体30とを結合し、次いで、レバー20とホルダ10とを結合するような、上述の組み付け手順とは逆の順序であっても良い。
【0033】
続いて、コネクタ同士の嵌合を行う。
【0034】
上述の組み付け手順で可動コネクタ2を組み付け、この可動コネクタ2と固定コネクタ4を図2及び図3に示すような位置関係に対峙させる。なお、図2では特に図示しないが、固定コネクタ4は例えば車体のドアパネルDPに装着されるパワーウインドーレギュレータに予め取り付けられ、可動コネクタ2はドアトリムDTに予め取り付けられている。
【0035】
この状態からホルダ10をコネクタの嵌合方向と直交する方向(図2中下方向)に移動させる。この作業をモジュール組み付け手順の点から説明すると、図4(a)に示すように、ドアトリムDTの前端部をドアパネルDPの第1取付基準位置Xpに位置決めし(図中、矢印K参照)、後端部をドアパネルDPの窓縁部Ypとに押し込む(図中、矢印L参照)。この際、ドアパネルDPとドアトリムDT下端との間には、図4(b)に示す間隔Gがあり、この状態から位置Xpと位置Ypとで定まる軸線を支点とした回転組付けでドアトリムDTを取り付ける(図中、矢印M参照)。
【0036】
なお、図3及び図5乃至図11は、固定コネクタ4がドアパネルDPに取り付けられ、ホルダ10がドアトリムDTに取り付けられた状態を回転組付け軸線Xp−Ypの上方から見た図である。そして、図3は図4(b)に示すドアトリムDTの回転組付け直前の状態を示し、図5乃至図7はドアトリムDTの回転組付け途中の状態を示し、図8は、ドアトリムDTの回転組付け完了状態を示している。一方、図9乃至図11は、ドアトリムDTをドアパネルDPから取り外す過程を示している。
【0037】
図4(b)に示すドアトリムDTの回転組付けを開始すると、ドアトリムDTがドアパネルDPに接近し、これによって、図5に示すように、レバーのボス21bが固定コネクタの待ち受け部41aに当接するとともに、可動コネクタ本体30のコネクタ面と固定コネクタ4のコネクタ面とが向かい合う。すなわち、コネクタ同士が嵌合可能な状態に位置決めされる。なお、図5においては、この動作を容易に理解するためにレバー20の一部(中央部)を破断した状態で示している。なお、図5の状態ではまだコネクタ同士は接触していない。
【0038】
次いで、回転組付けにおいてドアトリムDTをドアパネルDPに対して正規の取付位置まで押し付けることによってホルダ10をコネクタ嵌合方向と直交する方向(図中下方)に更に押し込む(図6参照)。
【0039】
レバー20はこの段階では、レバー20のボス21bが固定コネクタ4の待ち受け部41aによってホルダ移動方向(図中、下方向)と同一方向には移動しないようになっている。そして、ホルダ10がさらに移動するとレバー20はホルダ10の長穴12aを中心として一方向(図6中、矢印Pに示す反時計方向)に回転する。レバー20の回転動作に応じてレバー20のボス21bが固定コネクタ4の待ち受け部41aからガイド溝42に進入する。これに伴い、可動コネクタ本体30は固定コネクタ4に接近し、コネクタ同士が嵌合し始める直前の状態に達する。
【0040】
ここで、図6乃至図11においては、レバーカム溝22と固定コネクタ凸状部43との係合状態の理解を容易にするために、レバー22の波線Nより幅広部を透過状態、すなわちカム溝22と固定コネクタ凸状部43とを実線で示している。
【0041】
なお、図6においては、レバーガイド溝22のテーパ部22aにおける基端部が固定コネクタ凸状部の端部(図中下端部)43aに係合している。
【0042】
ホルダ10をさらに固定コネクタ側に押し込むと、レバー20が回転するとともに、レバーのボス21bが固定コネクタ4のガイド溝42内にさらに入り込み、図7に示すような状態、即ちコネクタ半嵌合状態に至る。
【0043】
この段階からは各コネクタの端子同士が結合する工程に入る。かかる端子はコネクタ本体30,40にそれぞれ多数設けられているので、コネクタ嵌合に必要な嵌合力が急激に大きくなる。ここで、可動コネクタ本体のボス31bをレバー20の支点F、レバーのボス25aをレバー20の力点E、レバー20のカム溝22と固定コネクタ4の凸状部端部43aの接触点をレバー20の作用点Wとしてレバー20が回転する。そして、図6に示したように、当該支点Fと当該力点E間の距離FEが当該支点Fと当該作用点W間の距離FWより大きいので、いわゆるてこの原理によりホルダ10に作用する押圧力以上の力をコネクタ嵌合力として作用点Wに作用させる。これにより、コネクタ本体30,40の多数の端子同士を容易に結合し、コネクタ同士を完全嵌合状態に至らしめる。
【0044】
なお、レバーのボス25bはホルダの長穴12aと係合しているので、ホルダ10の押圧方向が一方向に限られていても、レバー20をその回動支点廻りに無理なく回転させることができる。また、当該長穴12aを、コネクタ間が完全嵌合した後さらに若干ホルダ10を押し込むことができるように余裕をもって形成し、かつレバーカム溝22もコネクタ間が完全嵌合した後さらに若干回動支点廻りに回転できるように余裕をもって形成していることで、ホルダ10が取り付けられるモジュール及び固定コネクタ4が取り付けられるモジュール間の寸法のばらつきやコネクタ1を構成する要素の寸法のばらつきを吸収してコネクタ同士の完全嵌合を可能とする。
【0045】
なお、図8には、コネクタ同士が完全嵌合してさらに若干ホルダを押し付け、固定コネクタの凸状部43がレバーカム溝22の最奥部まで進入した状態を示している。従って、図8においてはコネクタ1の構成要素間の寸法のばらつきやコネクタ1が取り付けられるモジュールの寸法のばらつきを全て吸収した状態でコネクタ嵌合が終了している。
【0046】
続いて、このように嵌合されたコネクタ同士を再び離脱する手順について、図面に基づき説明する。
【0047】
図9に示すコネクタ完全嵌合状態からホルダ10を矢印Q方向に引っ張る。これは、例えばホルダ10がドアトリムDTに装着されている場合、ドアトリムDTの下端をドアパネルDPから外して上述したドアトリムDTの回転組付けと逆の動作を行うことで実現できる。
【0048】
このようにホルダ10をコネクタの離脱方向と交差する一方向に引っ張ると、レバー20は上述のコネクタ嵌合時とは反対方向に回転する。すなわち、可動コネクタ本体30のボス31bを回転中心として図9中、時計方向(図中、S方向)に回転する。このコネクタ離脱時においてはコネクタ嵌合時とは異なり、レバー20は、その回動支点側カム溝の溝壁部22fにおいて固定コネクタ凸状部43の一側側壁43bと係合する。そして、レバー20はこの係合部を作用点W’とし、可動コネクタ本体30のボス31bを支点Fとし、レバーのボス25aを力点Eとしてコネクタ同士を離脱させる。ここで、コネクタ嵌合の場合と同様に支点Fと当該力点E間の距離FEが当該支点Fと当該作用点W’間の距離FW’より大きいので、いわゆるてこの原理によりホルダ10に作用する引っ張り力以上の力をコネクタ離脱力として作用点W’に作用させる。そして、このコネクタ離脱力により多数のコネクタ端子同士の結合を容易に解除し、図10に示す嵌合状態を経てコネクタ1を図11に示す半嵌合状態に至らしめる。
【0049】
そして、ホルダ10を図11中Q方向にさらに引っ張ることで、レバーのボス21bを固定コネクタのガイド溝42から待ち受け部41aに導出させ、その後、可動コネクタ2を固定コネクタ4から図2に示すように再び離脱させ、コネクタ同士の離脱作業を終了する。
【0050】
なお、上述の通りコネクタ嵌合時とコネクタ離脱時とでは、てことして作用するレバー20の支点F及び力点Eの位置は同一であるが、作用点W,W’の位置が異なっている。そして、図6から明らかなように、コネクタ離脱時の支点Fと作用点W’間の距離FW’がコネクタ嵌合時の支点Fと作用点W間の距離FWより小さい。従って、てこの原理によりコネクタ離脱時における離脱力がコネクタ嵌合時における嵌合力よりも小さくなって、一旦嵌合したコネクタを容易に離脱させることができる。
【0051】
以上説明したように本発明にかかるコネクタ1はホルダ10を一方向に押し付けるだけで、これとは異なる方向に向かい合うコネクタ同士を嵌合させる機構になっているため、目視できない場所でのコネクタ嵌合作業が可能になる。これと同時に、各コネクタの装着されるモジュールの組み付け完了状態を確認するだけでコネクタ同士が完全嵌合状態であるか、不完全嵌合状態であるかの判断が可能になり、モジュール組み付け等に有効に利用できる。
【0052】
なお、上述の実施形態において、可動コネクタ本体を雄コネクタとし、固定コネクタ本体を雌コネクタとしても良く、又はこの逆に可動コネクタ本体を雌コネクタとし、固定コネクタを雄コネクタとしても良い。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るコネクタは、ホルダへの押圧力をレバーを介してこの作用方向と交差するコネクタ嵌合方向にコネクタ嵌合力として作用させることができる。従って、ホルダをモジュールに固定し、固定コネクタを他のモジュールに固定した場合、従来のようにレバー自体を操作することなく各モジュール同士を結合することでコネクタの嵌合を同時に行なうことができる。
【0054】
また、本発明の請求項2に記載のコネクタは、レバー比が上述のようになっているので、てこの原理によりホルダへの押圧力を増大させてコネクタ嵌合力とすることができ、コネクタの低嵌合を実現できる。
【0055】
また、本発明の請求項3に記載のコネクタは、コネクタ同士の離脱時にもてこの原理により少ない力でコネクタの嵌合を解除することができる。
【0056】
また、本発明の請求項4に記載のコネクタは、コネクタ嵌合時における作用点とコネクタ離脱時における作用点とが異なり、それぞれ適切なレバー比を保つようになっているので、少ない力でコネクタの嵌合及び離脱を行うことができる。
【0057】
また、本発明の請求項5に記載のコネクタは、係る回動支点がコネクタ嵌合方向と平行に偏移可能なことと、コネクタ完全嵌合時の作用点よりもレバーカム溝がさらに奥まって形成されていることで、ホルダが取り付けられるモジュール及び固定コネクタが取り付けられるモジュール間の寸法のばらつきやコネクタを構成する要素の寸法のばらつきを吸収してコネクタ同士の完全嵌合を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるコネクタの分解斜視図である。
【図2】図1のコネクタの可動コネクタを組み立て、固定コネクタとの嵌合前の状態を示した斜視図である。
【図3】本発明による図1の可動コネクタと固定コネクタの嵌合動作を説明する、図2に対応する側面図である。
【図4】車両組立て工程においてドアトリムをドアパネルに取り付ける第1の手順(図4(a))とこれに続く第2の手順(図4(b))を示す図である。
【図5】図3に続く可動コネクタと固定コネクタの嵌合動作を説明する図である。
【図6】図5に続く可動コネクタと固定コネクタの嵌合動作を説明する図である。
【図7】図6に続く可動コネクタと固定コネクタの嵌合動作を説明する図である。
【図8】図7に続く可動コネクタと固定コネクタの嵌合動作を説明する図である。
【図9】本発明による図1の可動コネクタと固定コネクタの離脱動作を説明する図である。
【図10】図9に続く可動コネクタと固定コネクタの離脱動作を説明する図である。
【図11】図10に続く可動コネクタと固定コネクタの離脱動作を説明する図である。
【図12】従来型コネクタの構造を示した図である。
【図13】図12に示す従来のコネクタの嵌合のしかたを示した図である。
【図14】図12とは別の従来型コネクタの構造を示した図である。
【符号の説明】
1 コネクタ
2 可動コネクタ
4 固定コネクタ
10 ホルダ
11 基部
12 支持部
12a 長穴
20 レバー
21 レバープレート
21a 穴
21b ボス
21c 幅広部
22 カム溝
22a テーパ部
22b R部
25 シャフト
25a ボス
30 可動コネクタ本体
31b ボス
40 コネクタ本体
41 側壁部
41a 待ち受け部
42 ガイド溝
43 凸状部
43a 端部
101 可動側コネクタ
102 カム溝付きレバー
103 固定側コネクタ
104 ボス
111 可動側コネクタ
112 レバー
114 ピン
115 カム溝
DP ドアパネル
DT ドアトリム
E レバーの力点
F レバーの支点
Xp 第1取付基準位置
Yp 上縁部
W,W’ レバーの作用点

Claims (5)

  1. ホルダと、当該ホルダに一端が回動自在に取り付けられたレバーと、当該レバーの他端に回動自在に取り付けられた可動コネクタ本体とからなる可動コネクタと、
    前記可動コネクタ本体に嵌合可能な固定コネクタとを備えたコネクタであって、
    前記レバーには、コネクタ嵌合用カム溝が備わり、
    前記固定コネクタには、前記レバーと前記可動コネクタ本体との回動支点をコネクタ嵌合方向に導く可動コネクタ案内用ガイド溝と、当該可動コネクタ案内用ガイド溝に隣接して形成され、前記回動支点を可動コネクタ案内用ガイド溝に導く回動支点待ち受け部と、前記回動支点と前記可動コネクタ案内用ガイド溝との係合の際に前記レバーカム溝と協働してコネクタ嵌合方向と交差する前記ホルダへの押圧力をコネクタ嵌合力に変える突起部とが形成されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記レバーと前記可動コネクタ本体との回動支点は、コネクタ嵌合時における当該レバーの支点として作用し、
    前記レバーと前記ホルダとの回動支点はコネクタ嵌合時におけるレバーの力点として作用し、
    前記レバーカム溝と前記固定コネクタ突起部との係合部はコネクタ嵌合時におけるレバーの作用点として作用し、
    前記レバー支点と前記レバー力点間の距離が、前記レバー支点と前記レバー作用点間の距離より大きいことを特徴とする、請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記コネクタ同士の離脱時に前記レバーカム溝のコネクタ嵌合時における作用点と対向する溝壁部の一部と前記固定コネクタ突起部とが係合し、当該係合部がコネクタ離脱時の前記レバーの作用点として作用し、
    前記支点と前記力点間の距離が前記支点と前記コネクタ離脱時の作用点間の距離よりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記レバーカム溝はカム溝の一側端部が幅広の開口部として形成され、カム溝の他側端部に向かって徐々に幅狭に形成され、
    前記固定コネクタの突起部は可動コネクタ案内用ガイド溝の近傍であってコネクタ嵌合方向と直交する方向に形成された細長の凸状部であり、
    前記凸状部の端部がレバーカム溝の一方の溝壁部と係合してコネクタ嵌合時の作用点をなし、
    前記凸状部の一方の側壁部がレバーカム溝の他方の溝壁部と係合してコネクタ離脱時の作用点をなすことを特徴とする、請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記レバーと前記ホルダとの回動支点は、前記ホルダに対してコネクタ嵌合方向と平行に偏移可能であるとともに前記レバーカム溝部はコネクタ完全嵌合時におけるレバーの作用点よりも更に奥まって形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のコネクタ。
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