JP4063291B2 - ウェハプローバ用ウェハ保持体およびそれを搭載したウェハプローバ - Google Patents

ウェハプローバ用ウェハ保持体およびそれを搭載したウェハプローバ Download PDF

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Description

本発明は、ウェハ載置面に半導体ウェハを載置し、プローブカードをウェハに押し当ててウェハの電気的特性を検査するためのウェハプローバに使用されるウェハ保持体およびヒータユニット、それらを搭載したウェハプローバに関するものである。
従来、半導体の検査工程では、被処理物である半導体基板(ウェハ)に対して加熱処理が行われる。すなわち、ウェハを通常の使用温度よりも高温に加熱して、不良になる可能性のある半導体チップを加速的に不良化させて取り除き、出荷後の不良の発生を予防するバーンインが行われている。バーンイン工程では、半導体ウェハに半導体回路を形成した後、個々のチップに切断する前に、ウェハを加熱しながら各チップの電気的な性能を測定して、不良品を取り除いている。このバーンイン工程において、スループットの向上のために、プロセス時間の短縮が強く求められている。
このようなバーンイン工程では、半導体基板を保持し、半導体基板を加熱するためのヒータが用いられている。従来のヒータは、ウェハの裏面全面をグランド電極に接触させる必要があるので、金属製のものが用いられていた。金属製の平板ヒータの上に、回路を形成したウェハを載置し、チップの電気的特性を測定する。測定時は、通電用の電極ピンを多数備えたプローブカードと呼ばれる測定子を、ウェハに数10kgfから数百kgfの力で押さえつけるため、ヒータが薄いと変形してしまい、ウェハとプローブピンとの間に接触不良が発生することがある。そのため、ヒータの剛性を保つ目的で、厚さ15mm以上の厚い金属板を用いる必要があり、ヒータの昇降温に長時間を要し、スループット向上の大きな障害となっていた。
また、バーンイン工程では、チップに電気を流して電気的特性を測定するが、近年のチップの高出力化に伴い、電気的特性の測定時に、チップが大きく発熱し、場合によっては、チップが自己発熱によって、破壊することがあるので、測定後には、急速に冷却することが求められる。また、測定中は、できるだけ均熱であることが求められている。そこで、金属の材質を、熱伝導率が403W/mKと高い銅(Cu)が用いられていた。
そこで、特許文献1では、厚い金属板の代わりに、薄くても剛性が高く、変形しにくいセラミックス基板の表面に薄い金属層を形成することにより、変形しにくくかつ熱容量が小さいウェハプローバが提案されている。この文献によれば、剛性が高いので接触不良を起こすことがなく、熱容量が小さいので、短時間で昇温及び降温が可能であるとされている。そして、ウェハプローバを設置するための支持台として、アルミニウム合金やステンレスなどを使用することができるとされている。
しかし、特許文献1に記載されているように、ウェハプローバをその最外周のみで支持すると、プローブカードの押圧によって、ウェハプローバが反ることがあるので、多数の支柱を設けるなどの工夫が必要であった。
更に、近年、半導体プロセスの微細化に伴い、プロービング時の単位面積あたりの荷重が増加するとともに、プローブカードとプローバとの位置合わせの精度も求められている。プローバは、通常、ウェハを所定の温度に加熱し、プロービング時に所定の位置に移動し、プローブカードを押し当てるという動作を繰り返す。このとき、プローバを所定の位置にまで動かすために、その駆動系に関しても高い位置精度が要求されている。
しかしながら、ウェハを所定の温度、すなわち100〜200℃程度の温度に加熱した際、その熱が駆動系に伝わり、駆動系の金属部品類が熱膨張し、これにより精度が損なわれるという問題点がある。更にはプロービング時の荷重の増加により、ウェハを載置するプローバ自体の剛性も要求されるようになってきた。すなわち、プローバ自体がプロービング時の荷重により変形すると、プローブカードのピンがウェハに均一に接触できなくなり、検査ができなくなる、あるいは最悪、ウェハが破損するという問題点がある。このため、プローバの変形を抑えるため、プローバが大型化してしまい、その重量が増加し、この重量増が駆動系の精度に影響を及ぼすという問題点があった。また更には、プローバの大型に伴い、プローバの昇温及び冷却時間が非常に長くなり、スループットが低下するという問題点も存在していた。
更に、スループットを向上するために、プローバの昇降温速度を向上するために、冷却機構が設けられていることが多い。しかしながら、従来は冷却機構が例えば特許文献1のように空冷であったり、金属製ヒータの直下に冷却板を設けたりしていた。前者の場合、空冷であるがために、冷却速度が遅いという問題点があった。また後者の場合でも、冷却板が金属であり、プロービング時に、この冷却板に直接プローブカードの圧力がかかるため、変形しやすいという問題点があった。
また、プローバはプロービング時にかかる応力でチャックトップに荷重がかかり、変形が発生する。この変形によるたわみが大きいと、プローブカードに多量に取り付けられたプローブピンとウェハの接触状態にばらつきが発生し、測定時に誤差が発生し、正確な評価できないといった問題があった。
更に特開2001−319964公報には、半導体検査装置に使用するセラミックス基板の支持容器への取り付け方法が開示されている。この手法によれば、基板の端部にネジ止めなどの手法で支持容器に固定している。このため、ネジ止めされている基板端部の温度が低下し、セラミックス基板のウェハ載置面の温度の均一性が損なわれるという問題もあった。
特開2001−033484号公報 特開2001−319964号公報
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、チャックトップの変形や破損を防止し、繰り返し使用しても正確な測定を実現でき、均熱性に優れたウェハプローバ用ウェハ保持体およびそれを搭載したヒータユニット、及び該ヒータユニットを備えたウェハプローバを提供することを目的とする。
本発明のウェハプローバ用ウェハ保持体は、表面にチャックトップ導体層を有するチャックトップと、該チャックトップを支持する支持体とからなり、チャックトップと支持体とは、ネジで固定されており、該ネジと前記チャックトップとの熱膨張係数の差が、5.0×10−6/K以下であり、前記ネジがチャックトップに形成されたネジ穴に耐熱性樹脂で固定されていることを特徴とする。
また、本発明のウェハプローバ用ウェハ保持体は、表面にチャックトップ導体層を有するチャックトップと、該チャックトップを支持する支持体と、前記チャックトップを冷却するための冷却機構とからなり、チャックトップと支持体並びに冷却機構とは、ネジで固定されており、該ネジの熱膨張係数が、前記チャックトップと冷却機構の熱膨張係数の間であり、前記ネジがチャックトップに形成されたネジ穴に耐熱性樹脂で固定されていることを特徴とする。
前記ネジは、チャックトップの中心部を含む同心円状に配置されていることが好ましい

以上のようなウェハプローバ用ウェハ保持体を備えたウェハプローバ用のヒータユニットや該ヒータユニットを備えたウェハプローバである。
本発明によれば、チャックトップと支持体を固定するネジ、チャックトップに冷却機構を固定するネジの熱膨張係数を制御することにより、繰り返し使用しても、チャックトップの破損や変形を防止することができる。更に従来に比較して均熱性に優れたチャックトップを提供することができる。
本発明の実施の形態を図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態の一例である。本発明のウェハプローバ用ウェハ保持体1は、チャックトップ導体層3を有するチャックトップ2と、該チャックトップを支持する支持体4とからなり、チャックトップ2と支持体4との間の一部に空隙5を有し、チャックトップと支持体とは、ネジ30で固定されている。
チャックトップの支持体側の面には、ネジを挿入するためのネジ穴が複数形成されており、支持体にはネジを挿通させるための貫通孔が複数形成されている。ネジは、前記貫通孔を挿通し、チャックトップに形成されたネジ穴にねじ込まれることにより、チャックトップと支持体が固定される。
前記ネジの熱膨張係数と、チャックトップ及び支持体の熱膨張係数との差が、5.0×10−6/K以下とする。チャックトップにウェハを載置してプロービングを実施する場合、チャックトップは通常100〜200℃に加熱される。このときチャックトップはその温度に応じた熱膨張量を有する。当然のことながら、チャックトップに挿入された固定用のネジも膨張するが、その膨張量がチャックトップに対して大幅に大きいと、その熱膨張量によってチャックトップを変形させたり、破損させてしまう。
またネジの熱膨張係数が大幅に小さい場合も、チャックトップに形成されたネジ山や、ネジ自身に形成されたネジ山に応力が働き、ネジ山が破損してしまうことがあるため、チェックトップにねじ込むネジの熱膨張係数とチャックトップの熱膨張係数との差は、5.0×10−6/K以下である必要がある。
更に、固定用のネジは最終的に支持体の底部に取り付けられる。このとき支持体自身もチャックトップからの熱が伝わり、図1の左右の方向に膨張する。またネジも同方向に膨張する。またネジの支持体側は支持体に接触している。このため、支持体の熱膨張係数がネジの熱膨張係数より5.0×10−6/Kを超えて大きくなると、ネジの支持体との固定部に大きな応力が働き、ネジが破損するか、逆に支持体が破損、変形するなどの問題が発生するため好ましくない。このため使用するネジについては、チャックトップ及び支持体の熱膨張係数差が5.0×10−6/K以下である必要がある。また支持体には貫通孔を形成し、その貫通孔とネジとの間には、チャックトップの熱膨張量を考慮したクリアランスをネジとの間に形成することが好ましい。もし、このようなクリアランスを形成しない場合、チャックトップが左右方向に膨張し、ネジも所定の方向に引っ張られ膨張するが、支持体のクリアランスが小さいと、支持体の貫通穴が挿入されているネジによって破損する可能性があるため好ましくない。
また、図2に示すように、チャックトップ2に冷却機構6を固定する場合のネジ31は、チャックトップと冷却機構との間の熱膨張係数を有することが好ましい。該チャックトップに取り付ける冷却機構は、チャックトップの加熱時に左右方向に熱膨張する。しかし、冷却時には、チャックトップは100〜200℃の温度を有するのに対して、冷却機構は常温、もしくはそれ以下の温度になることがある。この場合、ネジの熱膨張係数が冷却機構の熱膨張係数よりも大きい場合、その固定部のネジがゆるむ恐れが有り、緩むとチャックトップの冷却速度が大きく低下するために好ましくない。またネジの熱膨張係数がチャックトップよりも小さい場合、逆にチャックトップ内でネジが緩むため好ましくない。
本来このような冷却機構をチャックトップに密着させる必要があるため、上記のようにネジの熱膨張係数を制御する必要がある。また冷却機構においては、加熱時チャックトップと密着しているため、ほぼ同一の温度まで上昇した場合の熱膨張量となる。このためチャックトップと冷却機構との間に熱膨張係数差が存在する場合、チャックトップと冷却機構の熱膨張量の差を吸収する必要がある。更に冷却時においては、冷却機構とチャックトップとの間は非常に大きな熱膨張量の差が発生する。このため、冷却機構に形成するネジを通すための貫通穴については、ネジとの間に上記熱膨張による差を吸収できる大きさの貫通孔とする必要がある。
また、チャックトップに形成されたネジ穴は、チャックトップの中心部を含む同心円状に配置することが好ましい。このように配置すると、支持体とチャックトップ、冷却機構とチャックトップを均一に固定することができるために好ましい。
更にチャックトップに挿入されるネジは耐熱製樹脂で固定されていることが好ましい。ネジを含めてチャックトップにヒートサイクルがかかると、ネジが緩むことがある。これを防止するために耐熱性樹脂でネジ穴とネジを固定することが好適である。耐熱性樹脂としては特に制約はないが、イミド系樹脂や、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂などが挙げられる。
また本発明においては、固定ネジを支持体下部からチャックトップを固定する。すなわちチャックトップの端部以外の部分で固定している。このため、従来の手法に比較して、チャックトップからの熱の逃げによってチャックトップの均熱性が損なわれることはない。すなわち、チャックトップの端部では、発熱体が近傍に存在しないため、ネジのような固定部材が存在すると、そのネジに熱が伝わり、近傍の温度が低下してしまう。これに対し、本発明では、支持体下部からネジを挿入するため、発熱体がチャックトップのネジ近傍に存在するため温度の低下が小さいと共に、チャックトップの下部から固定しているために、仮にネジ部近傍で温度が低下しても、チャックトップの厚みによって発熱体で発生した熱がチャックトップのウェハ載置面に向けて拡散していくために、均熱性を損なうようなチャックトップ表面の温度低下を引き起こすことはない。
チャックトップには、加熱体を備えることが好ましい。これは近年の半導体のプロービングにおいては、ウェハを100〜200℃の温度に加熱する必要が多いからである。このためもしチャックトップを加熱する加熱体の熱を支持体に伝わることを防止することができなければ、ウェハプローバ支持体下部に備わる、駆動系に熱が伝わり、各部品の熱膨張差により、機械精度にズレを生じ、チャックトップ上面(ウエハ載置面)の平面度、平行度を著しく劣化させる原因となる。しかし、本構造は断熱構造であることから平面度平行度を著しく劣化させることはない。さらに、中空構造であることから、円柱形状の支持体に比べ軽量化が図れる。
加熱体は、抵抗発熱体をマイカなどの絶縁体で挟み込んだものが構造として簡便であるので好ましい。抵抗発熱体は、金属材料を使用することができる。例えば、ニッケルやステンレス、銀、タングステン、モリブデン、クロムおよびこれらの金属の合金の、例えば金属箔を用いることができる。これらの金属の中では、ステンレスとニクロムが好ましい。ステンレスあるいはニクロムは、発熱体の形状に加工する時、エッチングなどの手法により、抵抗発熱体回路パターンを比較的に精度良く形成することができる。また、安価であり、耐酸化性を有するので、使用温度が高温であっても長期間の使用に耐えることができるので好ましい。また発熱体を挟み込む絶縁体としては、耐熱性を有する絶縁体であれば特に制約はない。例えば上記のようにマイカや、シリコン樹脂やエポキシ樹脂、フェノール樹脂など特に制約はない。またこのような絶縁性の樹脂で発熱体を挟み込む場合、発熱体で発生した熱をよりスムースにチャックトップに伝えるために、樹脂中にフィラーを分散させることができる。樹脂中に分散するフィラーの役割は、シリコン樹脂等の熱伝導を高める役割があり、材質としては、樹脂との反応性が無ければ特に制約はなく、例えば窒化硼素や、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカなどの物質を上げることができる。加熱体は、搭載部にネジ止め等の機械的手法で固定することができる。
また、支持体のヤング率は200GPa以上であることが好ましい。支持体のヤング率が200GPa未満である場合には、底部の厚みを薄くできないため、空隙部の容積を十分確保できず、断熱効果が期待できない。さらに後述する冷却モジュールを搭載するスペースも確保できない。また、より好ましいヤング率は300GPa以上である。300GPa以上のヤング率を有する材料を用いれば、支持体の変形も大幅に低減することができるため、支持体をより小型化、軽量化できるため特に好ましい。
また、支持体の熱伝導率は、40W/mK以下であることが好ましい。支持体の熱伝導率が40W/mKを超えると、チャックトップに加えられた熱が、容易に支持体に伝わり、駆動系の精度に影響を及ぼすため好ましくない。近年ではプロービング時の温度として150℃という高温が要求されるため、支持体の熱伝導率は10W/mK以下であることが特に好ましい。またより好ましい熱伝導率は5W/mK以下である。この程度の熱伝導率になると、支持体から駆動系への熱の伝達量が大幅に低下するためである。これらを満たす具体的な支持体の材質は、ムライトもしくはアルミナ、ムライトとアルミナの複合体(ムライト−アルミナ複合体)であることが好ましい。ムライトは熱伝導率が小さく断熱効果が大きい点が、アルミナはヤング率が大きく、剛性が高い点で好ましい。ムライト−アルミナ複合体は熱伝導率がアルミナより小さく且つヤング率がムライトより大きく、総合的に好ましい。
有底円筒形状の支持体の円筒部分の肉厚は、20mm以下であることが好ましい。20mmを超えると、チャックトップから支持体への熱伝達量が大きくなるため、好ましくない。このため、チャックトップを支持する支持体の円筒部分の肉厚は、10mm以下が好ましい。但し、肉厚が1mm未満になると、ウェハを検査する際に、ウェハにプローブカードを押し当てるが、そのときの押さえつけ圧力により、支持体の円筒部分が変形したり、最悪破損したりするため好ましくない。最も好ましい厚みとしては10mmから15mmである。さらに、円筒部のうちチャックトップと接触する部分の肉厚は2〜5mmが好ましい。この程度の厚みが、支持体の強度と断熱性のバランスが良く、好ましい。
また、支持体の円筒部分の高さは、10mm以上であることが好ましい。10mm未満であると、ウェハ検査時にプローブカードからの圧力がチャックトップに加わり、更に支持体にまで伝わるため、支持体の底部にたわみを生じ、このためチャックトップの平面度を悪化させるため好ましくない。
支持体の底部の厚みは、10mm以上であることが好ましい。支持体底部の厚みが10mm未満であるとウェハ検査時にプローブカードからの圧力がチャックトップに加わり、更に支持体にまで伝わるため、支持体の底部にたわみを生じ、このためチャックトップの平面度を悪化させるため好ましくない。好ましくは、10mmから35mmである。35mm以下であれば小型化でき好適である。また、支持体の円筒部と底部を一体ではなく分離した構造とすることも可能である。この場合、分離された円筒部と底部は互いに界面を有するため、この界面が熱抵抗層となり、チャックトップから支持体に伝わる熱がこの界面で一端遮断されるため、底部の温度が上昇しにくくなるため好ましい。
チャックトップを支持する支持体の支持面には断熱構造を有することが好ましい。この断熱構造としては、支持体に切り欠き溝を形成し、チャックトップと支持体の接触面積を小さくすることで断熱構造を形成することができる。チャックトップに切り欠き溝を形成し、断熱構造を形成することも可能である。この場合、チャックトップのヤング率が250GPa以上有していることが必要である。すなわち、チャックトップにはプローブカードの圧力が加わるため、切り欠きが存在すると、ヤング率が小さい材料である場合には、その変形量がどうしても大きくなり、変形量が大きくなると、ウェハの破損や、チャックトップ自身の破損につながることがある。しかし、支持体に切り欠きを形成すれば上記のような問題は発生しないため、好ましい。切り欠きの形状としては、同心円状の溝を形成したものや、放射線状に溝を形成したもの、あるいは、突起を多数形成したものなど、形状には特に制約はない。但し、いずれの形状においても対称な形状にする必要がある。形状が対称でない場合は、チャックトップに掛かる圧力を均一に分散することができなくなり、チャックトップの変形や、破損に影響するため好ましくない。
また、断熱構造の形態として、チャックトップと支持体の間に、複数の柱状部材を設置することが好ましい。配置は同心円状に均等あるいはそれに類似した配置で8個以上あることが好ましい。特に近年ではウェハの大きさが8〜12インチと大型化しているため、これよりも少ない数量では、柱状部材間の距離が長くなり、プローブカードのピンをチャックトップに載置されているウェハに押し当てた際、柱状部材間で撓みが発生しやすくなるため、好ましくない。一体型である場合に比べ、チャックトップとの接触面積が同一の場合、チャックトップと柱状部材、柱状部材と支持体間と界面を2つ形成することができるため、その界面が熱抵抗層となり、熱抵抗層を2倍に増加できるため、チャックトップで発生した熱を効果的に断熱することが可能となる。この柱状部材の形状としては円柱状であっても良いし、三角柱、四角柱、パイプ形状さらにはどのような多角形であっても良く、その形状に対しては特に制約はない。いずれにしろ、このように柱状部材を挿入することによってチャックトップから支持体への熱を遮断することができる。
前記断熱構造に使用する柱状部材の材質としては熱伝導率が30W/mK以下であることが好ましい。これよりも熱伝導率が高い場合、断熱効果が低下するため、好ましくない。柱状部材の材質としてはSi、ムライト、ムライト−アルミナ複合体、ステアタイト、コージライト、ステンレス、ガラス(繊維)、ポリイミドやエポキシ、フェノールなどの耐熱樹脂やこれらの複合体を使用することができる。
前記支持体とチャックトップもしくは柱状部材との接触部分の表面粗さがRa0.1μm以上であることが好ましい。表面粗さがRa0.1μm未満である場合、支持体とチャックトップもしくは柱状部材との接触面積が増加すると共に、両者の間の隙間が相対に小さくなるため、Ra0.1μm以上の場合に比較して熱の伝達量が大きくなるため好ましくない。また、表面粗さの上限は特にはない。但し、表面粗さRaが5μm以上の場合、その表面を処理するためのコストが高くなることがある。表面粗さをRa0.1μm以上にするための手法としては、研磨加工や、サンドブラスト等による処理を行うと良い。但しこの場合においては、その研磨条件やブラスト条件を適切化し、Ra0.1μm以上に制御する必要がある。
また支持体底部の表面粗さはRa0.1μm以上であることが好ましい。上記と同様に、支持体底部の表面粗さが粗いことによって、駆動系への熱の伝達量も小さくすることができる。また前記支持体の底部と円筒部が分離できる場合、その接触部の表面粗さは少なくともそのどちらかがRa0.1μm以上であることが好ましい。これより小さい表面粗さでは、円筒部分から底部への熱の遮断効果小さい。更に前記柱状部材の支持体との接触面、さらにはチャックトップとの接触面の表面粗さについてもRa0.1μm以上であることが好ましい。この柱状部材に付いても同様表面粗さを大きくすることで支持体への熱の伝わりを小さくすることができる。以上のように、各部材に界面を形成し、その界面の表面粗さをRa0.1μm以上とすることで支持体底部への熱の伝達量を低減することができるため、結果的に発熱体への電力供給量も低減することができる。
前記支持体の円筒部分の外周部と支持体のチャックトップとの接触面、または前記支持体の円筒部分の外周部と柱状部材のチャックトップとの接触面、との直角度は、測定長100mmに換算して、10mm以下であることが好ましい。例えば、直角度が10mmを超えると、チャックトップから加わった圧力が支持体の円筒部分に加わる際に、円筒部分自身の変形が発生しやすくなるため好ましくない。
支持体の表面には、金属層が形成されていることが好ましい。チャックトップを加熱するための発熱体から発生する電磁波が、ウェハの検査時にノイズとなり、影響を及ぼすが、支持体に金属層を形成すれば、この電磁波を遮断することができるため好ましい。金属層を形成する方法としては、特に制約はない。例えば、銀や金、ニッケル、銅などの金属粉末にガラスフリットを添加した導体ペーストをはけなどで塗布して焼き付けても良い。
またアルミニウムやニッケルなどの金属を溶射により形成してもよい。また、表面にメッキで金属層を形成することも可能である。また、これらの手法を組み合わせることも可能である。すなわち、導体ペーストを焼き付けた後、ニッケルなどの金属をメッキしても良いし、溶射後にメッキを形成しても良い。これらの手法のうち特にメッキまたは溶射が好ましい。メッキは密着強度が強く、信頼性が高いため好ましい。また溶射は比較的低コストで金属膜を形成することができるため好ましい。
また、金属層は、支持体の表面の少なくとも一部に導体を具備することでもよい。使用する材質については、導体であれば特に制約は無い。例えば、ステンレスや、ニッケル、アルミニウムなどを挙げることができる。
導体を具備する方法は、支持体の側面にリング形状の導体を取り付けることが可能である。前記材質の金属箔を支持体の外径よりも大きい寸法でリング形状に成形し、これを支持体の側面に取り付けることができる。また支持体の底面部分に、金属箔あるいは金属板を取り付けてもよく、側面に取り付けた金属箔と接続することでより電磁波を遮断する効果を高めることができる。また、支持体内部の空間を利用し、金属箔あるいは金属板を有底円筒形空間内に取り付けても良く、側面及び底面に取り付けた金属箔と接続することでより遮断効果を高めることができる。このような手法を採用することによって、メッキや導体ペーストを塗布する場合に比較して、比較的安価に上記効果を得ることができるため好ましい。金属箔および金属板と支持体の固定方法に関しては特に制約はないが、例えば金属ネジを用いて、金属箔及び金属板を支持体に取り付けることができる。また支持体の底面部と側面部の金属箔及び金属板を一体化することが好ましい。
また、支持体の中心部付近には、支持棒が具備されていることが好ましい。この支持棒は、チャックトップにプローブカードが押し付けられた際に、チャックトップの変形を抑えることができる。このときの中心部の支持棒の材質としては、支持体の材質と同一であることが好ましい。支持体、支持棒ともにチャックトップを加熱する加熱体から熱を受けるため、熱膨張する。このとき支持体の材質が異なると熱膨張係数差により支持体と支持棒の間に段差が生じ、これによってチャックトップが変形しやすくなるため好ましくない。支持棒の大きさとしては、特に制約はないが、断面積が0.1cm以上であることが好ましい。断面積がこれ以下である場合には、支持の効果が十分でなく、支持棒が変形しやすくなるため好ましくない。また断面積は100cm以下であることが好ましい。これ以上の断面積を有する場合、後述するが、支持体の円筒部分に挿入される冷却モジュールの大きさが小さくなり、冷却効率が低下するため好ましくない。また支持棒の形状としては、円柱形状や、三角柱、四角柱、パイプ形状など特に制約はない。支持棒を支持体に固定する方法としては、特に制約はない。活性金属によるロウ付けや、ガラス付け、ネジ止めなどが上げられる。これらの中では、ネジ止めが特に好ましい。ネジ止めすることによって、脱着が容易となり、さらには固定時に熱処理を行わないため、支持体や、支持棒の熱処理による変形を抑えることができるためである。
またチャックトップを加熱する加熱体とチャックトップとの間にも電磁波を遮断(シールド)するための金属層が形成されていることが好ましい。この電磁シールド電極層は、加熱体等で発生した電磁波や電場などのウェハのプロービングに影響を与えるノイズを遮断する役割がある。このノイズは通常の電気特性の測定には大きな影響は与えないが、特にウェハの高周波特性を測定する場合に顕著に影響するものである。この電磁シールド電極層は、例えば金属箔を加熱体とチャックトップとの間に挿入することができ、チャックトップ及び加熱体とは絶縁されている必要がある。この場合、使用する金属箔としては特に制約はないが、加熱体が200℃程度の温度になるため、ステンレスやニッケル、あるいはアルミニウムなどの箔が好ましい。
チャックトップと電磁シールド電極層との間の絶縁層の役割は、チャックトップが絶縁体である場合にはチャックトップのウェハ載置面に形成されたチャックトップ導体層との間、もしくはチャックトップが導体である場合には、チャックトップ自身と電磁シールド層との間に、電気回路上コンデンサが形成され、このコンデンサ成分がウェハのプロービング時にノイズとして影響することがある。このため、これらの影響を低減するためには、電磁シールド電極層とチャックトップとの間に絶縁層を形成することで上記ノイズを低減することができる。
更に、チャックトップと電磁シールド電極層との間に、絶縁層を介してガード電極層を備えることが好ましい。該ガード電極層は、前記支持体に形成される金属層と接続することで、ウェハの高周波特性を測定するときに影響するノイズをさらに低減することができる。すなわち、本発明においては、発熱体を含む支持体全体を導体で覆うことで、高周波におけるウェハ特性測定時のノイズの影響を小さくすることができる。
このとき、加熱体と電磁シールド電極層との間、電磁シールド電極層とガード電極層との間、ガード電極層とチャックトップとの間の絶縁層の抵抗値は10Ω以上であることが好ましい。抵抗値が10Ω未満の場合、加熱体からの影響によって、チャックトップ導体層に向かって微小な電流が流れ、これがプロービング時のノイズとなり、プロービングに影響を及ぼすため好ましくない。絶縁層の抵抗値を10Ω以上とすれば、上記微小電流をプロービングに影響のない程度に低減することができるため好ましい。特に最近ではウェハに形成される回路パターンも微細化が進んでいるため、上記のようなノイズをできるだけ低減しておく必要があり、絶縁層の抵抗値を1010Ω以上とすることで、更に信頼性の高い構造とすることができる。
また前記絶縁層の誘電率は10以下であることが好ましい。絶縁層の誘電率が10を超えると、絶縁層を挟み込む電磁シールド電極層、ガード電極層とチャックトップに電荷が蓄えられやすくなり、これがノイズ発生の原因となるため好ましくない。特に最近では、上記のようにウェハ回路の微細化が進展していることから、ノイズを低減しておく必要があり、誘電率は4以下、更には2以下とすることが特に好ましい。誘電率を小さくすることで、絶縁抵抗値や静電容量を確保するために必要な絶縁層の厚みを薄くすることができ、絶縁層による熱抵抗を小さくできるため好ましい。
さらにチャックトップが絶縁体の場合は、チャックトップ導体層とガード電極層との間、及びチャックトップ導体層と電磁シールド電極層との間、チャックトップが導体である場合には、チャックトップ自身とガード電極層との間、チャックトップと電磁シールド電極層との間の静電容量は5000pF以下であることがこのましい。5000pFを超える静電容量を有する場合、絶縁層のコンデンサとしての影響が大きくなり、プロービング時にノイズとして影響することがあるため好ましくない。特に上記のようにウェハ回路の微細化に伴い、特に静電容量として1000pF以下であれば、良好なプロービングを実現することができるため、特に好ましい。
以上述べてきたように、プロービング時に影響を与えるノイズを絶縁層の抵抗値、誘電率、静電容量を上記の範囲内に制御することで大幅に低減することができる。このときの絶縁層の厚みとしては、0.2mm以上が好ましい。本来装置の小型化や、加熱体からチャックトップの熱伝導を良好に保つためには、絶縁層の厚みが薄い方がよいが、厚みが0.2mm未満になると、絶縁層自体の欠陥や、耐久性の問題が発生するため好ましくない。絶縁層の理想的な厚みとしては1mm以上である。この程度の厚みを有しておれば、耐久性の問題も無く、また加熱体からの熱の伝導も良好であるため、好ましい。厚みの上限に関しては、特に制約はないが、10mm以下であることが好ましい。これ以上の厚みを有する場合、ノイズに関しては、遮断する効果が高いものの、加熱体で発生した熱が、チャックトップ、及びウェハに伝導するまでに時間がかかるため、加熱温度の制御がしにくくなるため好ましくない。好ましい厚みとしては、プロービング条件にもよるが5mm以下であれば、比較的容易に温度制御が可能となるため、好ましい。
また絶縁層の熱伝導率については、特に制約はないが、上記のように加熱体からの良好な熱伝導を実現するためには0.5W/mK以上であることが特に好ましい。また1W/mK以上であれば、さらに熱の伝達が良好となるため、好ましい。
絶縁層の具体的な材料として、上記特性を満たし、プロービング温度に耐えるだけの耐熱性を有しておれば特に制約は無く、セラミックスや樹脂などを上げることができる。これらの内、樹脂としては、例えばシリコン樹脂や、この樹脂中にフィラーを分散したものや、アルミナ等のセラミックスが好ましく用いることができる。樹脂中に分散するフィラーの役割は、シリコン樹脂の熱伝導を高める役割があり、材質としては、樹脂との反応性無ければ特に制約はなく、例えば窒化硼素や、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカなどの物質を上げることができる。
また前記絶縁層の形成領域は、前記電磁シールド電極層や、ガード電極層、加熱体の形成領域と同等以上であることが好ましい。形成領域が小さい場合には、絶縁層で覆われていない部分からノイズの侵入が発生することがあるため好ましくない。
以下に例を挙げて説明する。例えば、前記絶縁層として、窒化硼素を分散させたシリコン樹脂を絶縁層として用いる。この材料の誘電率は2である。前記電磁シールド電極層とガード電極層との間、ガード電極層とチャックトップとの間に窒化硼素分散シリコン樹脂を絶縁層として挟み込む場合、12インチウェハ対応のチャックトップであれば、例えば直径300mmに形成することができる。このとき、絶縁層の厚みを0.25mmとすれば、静電容量は5000pFとすることができる。更に厚みを1.25mm以上とすれば静電容量は1000pFとすることができる。この材料の体積抵抗率は、9×1015Ω・cmであるため、抵抗値は、直径300mmの場合、厚み0.8mm以上とすれば抵抗値を1×1012Ω程度にすることができる。また本材質の熱伝導率は5W/mK程度有するため、プロービングを行う条件によって、厚みを選択することができるが、厚みを1.25mm以上とすれば静電容量、抵抗値ともに十分な値とすることができる。
支持体の円筒部には加熱体に給電するための電極や電磁シールド電極を挿通するための貫通穴が形成されていることが好ましい。この場合、貫通穴の形成位置としては、支持体の円筒部の中心部付近が特に好ましい。形成される貫通穴が外周部に近い場合、プローブカードの圧力による影響で、支持体の円周部で支える支持体の強度が低下し、貫通穴近傍で支持体が変形するため好ましくない。
チャックトップの反りが30μm以上であると、プロービング時のプローバの針が片あたりを起こし、特性を評価できないまたは接触不良により誤って不良判定をすることで歩留まりを必要以上に悪く評価してしまうため好ましくない。また、チャックトップ導体層の表面と支持体の底部裏面との平行度が30μm以上であっても同様に接触不良を生じ好ましくない。室温時にチャックトップの反り及び平行度が30μm以下で良好であっても、200℃でのプロービング時に反り、平行度が30μm以上となると前記に同様好ましくない。-70℃でのプロービング時においても同様である。すなわち、プロービングを行う温度範囲全域において反り、および平行度ともに30μm以下であることが好ましい。
チャックトップのウェハ載置面には、チャックトップ導体層を形成する。チャックトップ導体層を形成する目的としては半導体製造で通常使用される腐食性のガス、酸、アルカリの薬液、有機溶剤、水などからチャックトップを保護する、且つチャックトップに載置するウェハとの間にチャックトップより下部からの電磁ノイズを遮断するため、アースに落とす役割がある。
チャックトップ導体層の形成方法としては、特に制約はなく、導体ペーストをスクリーン印刷によって塗布した後焼成する、あるいは蒸着やスパッタ等の手法、あるいは溶射やメッキ等の手法が挙げられる。これらのうちでも、特に溶射法とメッキ法が好ましい。これらの手法においては、導体層を形成する際に、熱処理を伴わないため、チャックトップ自体に、熱処理による反りが発生しないこと、またコストが比較的安価であるために特性の優れた安価な導体層を形成することができる。特にチャックトップ上に溶射膜を形成し、その上にメッキ膜を形成することが特に好ましい。これは、溶射膜は、セラミックスや、金属−セラミックスとの密着性は、メッキ膜より優れている。これは溶射される材料、例えばアルミニウムやニッケル等は、溶射時に若干の酸化物や窒化物あるいは酸窒化物を形成する。そしてその形成された化合物がチャックトップの表面層と反応し、強固に密着することができる。
しかし、溶射された膜にはこれらの化合物が含まれるため、膜の導電率が低くなる。それに対してメッキは、ほぼ純粋な金属を形成することができるため、チャックトップとの密着強度は溶射膜ほど高くは無い変わりに、導電性に優れた導体層を形成することができる。そこで、下地に溶射膜を形成し、その上にメッキ膜を形成すると、メッキ膜は溶射膜に対しては、溶射膜が金属であることから良好な密着強度を有し、さらには良好な電気伝導性も付与することができるため、特に好ましい。
さらにチャックトップ上の導体層の表面さはRaで0.1μm以下であることが好ましい。面粗さが0.1μmを超えると、発熱量の大きな素子の測定をする場合、プロービング時に素子自身の自己発熱により発生する熱をチャックトップから放熱することができず素子自身が昇温されて熱破壊してしまうことがある。面粗さはRaで0.02μm以下であるとより効率よく放熱できるため好ましい。
チャックトップの発熱体を加熱し例えば200℃でプロービングする際、支持体下面の温度が100℃以下であることが好ましい。100℃を超えると、支持体下部に備わるプローバの駆動系に熱膨張係数差による歪を生じその精度が損なわれ、プロービング時の位置ずれや、反り、平行度の悪化によるプローブの片あたりなど不具合を生じ、正確な素子の評価ができなくなる。また、200℃昇温測定後に室温測定をする際、200℃から室温までの冷却に時間を要するためスループットが悪くなる。
チャックトップのヤング率は250GPa以上であることが好ましい。ヤング率が250GPa未満であると、プロービング時にチャックトップに加わる荷重によりチャックトップに撓みが発生するので、チャックトップ上面の平面度、平行度が著しく劣化する。このため、プローブピンの接触不良が発生するので、正確な検査ができない、さらにはウェハの破損を招くこともある。このため、チャックトップのヤング率は250GPa以上が好ましく、さらには300GPa以上が好ましい。
またチャックトップの熱伝導率は15W/mK以上であることが好ましい。15W/mK未満である場合、チャックトップ上に載置するウェハの温度分布が悪くなり好ましくない。このため熱伝導率が15W/mK以上であれば、プロービングに支障の無い程度の均熱性を得ることができる。このような熱伝導率の材料としては、純度99.5%のアルミナ(熱伝導率30W/mK)を挙げることができる。特に好ましくは170W/mK以上であることが好ましい。このような熱伝導率を有する材料としては、窒化アルミニウム(170W/mK)、Si−SiC複合体(170W/mK〜220W/mK)などがある。この程度の熱伝導率になると、均熱性に非常に優れたチャックトップとすることができる。
チャックトップの厚みは8mm以上であることが好ましい。厚みが8mm未満であるとプロービング時にチャックトップに加わる荷重によりチャックトップに撓みを生じ、チャックトップ上面の平面度、平行度が著しく劣化することにより、プローブピンの接触不良により正確な検査ができない、さらにはウェハの破損を招くこともある。このため、チャックトップの厚みは8mm以上が好ましく、さらには10mm以上が好ましい。
チャックトップを形成する材質は、金属−セラミックスの複合体や、セラミックス、金属が好ましい。金属−セラミックスの複合体としては、比較的熱伝導率が高く、ウェハを加熱した際に均熱性が得られやすいアルミニウムと炭化ケイ素との複合体、又はシリコンと炭化ケイ素との複合体のいずれかであることが好ましい。これらのうち、特にシリコンと炭化ケイ素の複合体はヤング率が特に高く、熱伝導率も高いため特に好ましい。
またこれらの複合材料は導電性を有するため、発熱体を形成する手法としては、例えばウェハ載置面の反対側の面に、溶射やスクリーン印刷等の手法によって絶縁層を形成し、その上に導体層をスクリーン印刷し、あるいは蒸着等の手法によって導体層を所定のパターンに形成し、発熱体とすることができる。
また、ステンレスやニッケル、銀、モリブデン、タングステン、クロム及びこれらの合金などの金属箔を、エッチングにより所定の発熱体パターンを形成し発熱体とすることができる。この手法においては、チャックトップとの絶縁を、上記と同様の手法によって形成することもできるが、例えば絶縁性のシートをチャックトップと発熱体との間に挿入することができる。この場合、上記の手法に比べ、非常に安価に、しかも容易に絶縁層を形成することができるため好ましい。この場合に使用できる樹脂としては、耐熱性という観点からマイカシートや、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂などが上げられる。この中でも特にマイカが好ましい。その理由としては、耐熱性、電気絶縁性に優れ加工性し易く、しかも安価である。
またチャックトップの材質としてのセラミックスは、上記のように絶縁層を形成する必要が無いため、比較的利用しやすい。またこの場合の発熱体の形成方法としては、上記と同様の手法を選択することができる。セラミックスの材質の中でも特にアルミナや窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ムライト、アルミナとムライトの複合体が好ましい。これらの材料はヤング率が比較的高いため、プローブカードの押し当てによる変形が小さいため、特に好ましい。これらのうち、アルミナに関しては、比較的コストも安く、また高温における電気的特性も優れているため、最も優れている。特に純度が99.6%以上のアルミナに関しては、高温の絶縁性が高い。更に99.9%以上の純度を有するものが特に好ましい。すなわち、アルミナは一般に基板を焼結する際に、焼結温度を低下させるために、シリコンやアルカリ土類金属等の酸化物などを添加しているが、これが純粋なアルミナの高温での電気絶縁性などの電気的特性を低下させているため、純度は99.6%以上のものが好ましく、さらには99.9%以上のものが好ましい。
また、チャックトップの材質として金属を適用することも可能である。この場合、特にヤング率の高いタングステンやモリブデン及びこれらの合金を使用することも可能である。具体的な合金としてはタングステンと銅の合金、モリブデンと銅の合金が上げられる。これらの合金は、タングステンやモリブデンに銅を含浸させて作製することができる。これらの金属に対しても、上記のセラミックス−金属の複合体と同様に導電体であるため、上記の手法をそのまま適用して、チャックトップ導体層を形成し、発熱体を形成することでチャックトップとして使用することができる。
チャックトップに3.1MPaの荷重を加えたときに、そのたわみ量は30μm以下であることが好ましい。チャックトップには、プローブカードからウェハを検査するための多数のピンがウェハを押し付けるため、その圧力がチャックトップにも影響を及ぼし、少なからずチャックトップも撓む。このときの撓み量が30μmを超えると、プローブカードのピンがウェハに均一に押しあてることができないため、ウェハの検査ができなくなり、好ましくない。この圧力を加えた場合の撓み量としては、更に好ましくは10μm以下である。
本発明においては、支持体の円筒部内に冷却機構を具備することができる。冷却機構は、チャックトップを冷却する必要が生じた際に、その熱を奪うことで、チャックトップを急速に冷却することができる。またチャックトップを加熱する際は、冷却機構をチャックトップから離間させることで、効率よく昇温することができるため、可動式であることが好ましい。冷却機構を可動式にする手法としては、エアシリンダーなどの昇降手段を用いる。冷却機構には、ネジを貫通させるための貫通孔を形成する必要がある。このようにすることで、チャックトップの冷却速度を大幅に向上させ、スループットを増加させることができるため好ましい。またこの手法においては、冷却モジュールに、プロービング時のプローブカードの圧力が全くかからないため、冷却モジュールの圧力による変形もなく、更には、空冷に比べ冷却能力も高いため好ましい。
また、チャックトップの冷却速度を優先する場合は、冷却機構をチャックトップに固定しても良い。固定の形態としては、チャックトップのウェハ載置面の反対側に抵抗発熱体を絶縁体で挟み込んだ構造の加熱体を設置し、その下面に冷却機構を固定することができる。また別の実施形態としては、チャックトップのウェハ載置面の反対側に直接冷却機構を設置し、さらにその下面に抵抗発熱体を絶縁体で挟み込んだ構造の加熱体を固定する方法がある。この時、チャックトップのウェハ載置面の反対側と冷却機構の間に、変形能と耐熱性を有し、かつ熱伝導率の高い軟性材を挿入することもできる。チャックトップと冷却機構の間に互いの平面度や反りを緩和できる軟性材を備えることで、接触面積をより広くすることができ、本来備える冷却モジュールの冷却能力をより発揮することが出来るので、冷却速度を高めることができる。
いずれの手法においても固定方法については特に制約はないが、例えばネジ止めや、クランプといった機械的な手法で固定することができる。またネジ止めでチャックトップと冷却モジュール及び絶縁ヒータを固定する場合、ネジの個数を3個以上、更には6個以上とすることで両者の密着性が高まり、チャックトップの冷却能力がより向上するため好ましい。
また、本構造の場合においては、支持体の空隙中に冷却機構が搭載されても良いし、支持体上に冷却機構を搭載し、その上にチャックトップを搭載するような構造にしても良い。いずれの方法においても、チャックトップと冷却機構が固定されているため、冷却速度を可動式の場合に比較して、速くすることができる。また冷却機構部が、支持体部に搭載されることで、冷却機構のチャックトップとの接触面積が増加し、より素早くチャックトップを冷却することができる。
このように、チャックトップに対して冷却機構を固定する場合、冷却機構に冷媒を流さずに昇温することも可能である。この場合、冷却機構内に冷媒が流れないため、発熱体で発生した熱が冷媒に奪われ、系外に逃げることが無いため、より効率的な昇温が可能となる。しかしこの場合であっても、冷却時に冷却機構に冷媒を流すことで、効率的にチャックトップを冷却することができる。
更に、チャックトップと冷却機構を一体化することも可能である。この場合、一体化する際に使用するチャックトップおよび冷却機構の材質としては、特に制約はないが、冷却機構内に冷媒を流すための流路を形成する必要があることから、チャックトップ部と、冷却機構部との熱膨張係数差は小さい方が好ましく、当然のことながら、同材質であることが好ましい。
この場合使用する材質としては、上記のチャックトップの材質として記載したセラミックスや、セラミックスと金属の複合体を使用することができる。この場合、ウェハ載置面側には、チャックトップ導体層を形成すると共に、その反対面側には、冷却するための流路を形成し、更に該チャックトップと同材質の基板を、例えば、ロウ付けや、ガラス付けなどの手法で一体化することでウェハ保持体を作製することができる。また当然のことながら、貼り付ける側の基板側に流路を形成しても良いし、両方の基板に流路を形成しても良い。また、ネジ止めにより一体化することも可能である。
このように、チャックトップと冷却機構を一体化させることによって、上記に記載したようにチャックトップに冷却機構を固定した場合よりも更に素早くチャックトップを冷却することができる。
また、本手法においては、一体化されたチャックトップの材質として、金属を使用することもできる。金属は、上記セラミックスやセラミックスと金属の複合体に比較して、加工が容易、安価であるため、冷媒の流路を形成しやすい。しかし、一体化したチャックトップとして金属を使用した場合、プロービング時に加わる圧力によって撓みが発生することがある。このため、一体化したチャックトップ2のウェハ載置面の反対側に、チャックトップ変形防止用基板を設置することで撓みを防止することができる。
チャックトップ変形防止用基板としては、ヤング率が250GPa以上の基板が好ましく用いられる。また、このチャックトップ変形防止用基板は、支持体内に形成された空隙内に収容しても良いし、チャックトップ変形防止用基板を一体化されたチャックトップと支持体の間に挿入するようにしても良い。またこのチャックトップ変形防止用基板と一体化されたチャックトップとは、上記に記載したようにネジ止め等の機械的な手法によって固定しても良いし、ロウ付けやガラス付けなどの手法によって固定しても良い。また前記、チャックトップに冷却モジュール固定した場合と同様に、チャックトップを昇温、あるいは高温でキープする場合は冷媒を流さず、冷却時に冷媒を流すことによって、より効率的に昇降温できるため好ましい。
また、チャックトップの材質が金属である場合の本実施の形態においては、例えばチャックトップの材質として表面が酸化や変質が発生しやすい、または電気導電性が高くない場合には、ウェハ載置面の表面に改めてチャックトップ導体層を形成することができる。この手法に関しては、上記に記載したように、ニッケル等の耐酸化性を有するメッキを施したり、溶射との組合せによってチャックトップ導体層を形成し、ウェハ載置面の表面を研磨することで形成することができる。
また本構造においても、必要に応じて上記に記載した電磁シールド層やガード電極層の形成が可能である。この場合は、絶縁された発熱体を上記のように金属で覆い、更に絶縁層を介してガード電極層を形成し、ガード電極層とチャックトップとの間に絶縁層を形成する。更にチャックトップ変形防止用基板によって、一体的にチャックトップに固定すればよい。
本構造において、冷却機構と一体化されたチャックトップの支持体に対する設置方法としては、冷却機構部を、支持体に形成された空隙部に設置しても良いし、またチャックトップと冷却機構とをネジ止めした場合と同様に、冷却モジュール部で支持体に設置される構造としても良い。
冷却機構の材質としては特に制約はないが、アルミニウムや銅及びその合金は、熱伝導率が比較的高いため、急速にチャックトップの熱を奪うことができるため、好ましく用いられる。またステンレスやマグネシウム合金、ニッケル、その他の金属材料を使用することができる。又この冷却モジュールに、耐酸化性を付与するために、ニッケルや金、銀といった耐酸化性を有する金属膜をメッキや溶射等の手法を用いて形成することができる。
また冷却機構の材質としてセラミックスを使用することもできる。この場合の材質としては、特に制約はないが、窒化アルミニウムや炭化珪素は熱伝導率が比較的高いため、チャックトップから素早く熱を奪うことができるため好ましい。また窒化珪素や酸窒化アルミニウムにおいては、機械的強度が高く、耐久性に優れているため好ましい。またアルミナやコージェライト、ステアタイトなどの酸化物セラミックスは比較的安価であるため好ましい。以上のように冷却機構の材質は、種々選択できるため、用途によって材質を選択すればよい。これらの中では、アルミニウムにニッケルメッキを施したものや、銅にニッケルメッキを施したものが耐酸化性にも優れ、また熱伝導率も高く、価格的も比較的安価であるため、特に好ましい。
またこの冷却機構の内部に、冷媒を流すことも可能である。このようにすることで加熱体から冷却機構に伝達された熱を素早く冷却モジュールから取り除くことができるため、更に加熱体の冷却速度を向上できるため好ましい。
好適な例としては、2枚のアルミニウム板を用意し、その一方のアルミニウム板に水を流す流路を機械加工等によって形成する。そして耐食性、耐酸化性を向上させるために、ニッケルメッキを前面に施す。そしてもう一枚のニッケルメッキを施したアルミニウム板を張り合わせる。このとき流路の周囲には水が漏れないように例えばO-リング等を挿入し、ネジ止めや溶接によって2枚のアルミニウム板を張り合わせる。
あるいは2枚の銅(無酸素銅)板を用意し、その一方の銅板に水を流す流路を機械加工等によって形成する。もう一方の銅板と、冷媒出入り口のステンレス製のパイプとを同時にロウ付け接合する。接合した冷却版を耐食性、耐酸化性を向上させるために、ニッケルメッキを全面に施す。また、別の形態としては、アルミニウム板もしくは銅板等の冷却板に冷媒を流すパイプを取り付けることで冷却機構とすることができる。この場合パイプの断面形状に近い形状のザグリ溝を冷却板に形成しパイプを密着させることで更に冷却効率を上げることができる。また、冷却パイプと冷却板の密着性を向上させるために介在層として熱伝導性の樹脂やセラミックス等を挿入してもよい。
また別の形態としては、アルミニウムや銅に、冷媒を流すことのできるパイプを固定して冷却機構とすることもできる。この場合パイプとアルミニウムや銅との接触面積を確保するため、アルミニウムや銅などの金属板に冷却パイプの断面形状とほぼ同形状の溝加工を施したり、あるいは金属板とパイプの間に樹脂などの変形能を有する物質を挟み込んでも良い。また逆にパイプの断面形状の一部に平面形状を形成し、これを金属板に固定しても良い。また金属板とパイプの固定方法は、金属バンドなどを用いてネジ止めしても良いし、もちろん溶接や、ロウ付けすることも可能である。
またこれら冷却モジュール内に流す冷媒としては、例えばフロリナートやガルデン、水などの液体や、あるいは窒素や大気、ヘリウムなどの気体であっても構わない。このとき流す冷媒については特に制約はなく、用途によって使い分ければよい。
本発明のウェハプローバ用ウェハ保持体は、ウェハ等の被処理物を加熱、検査するために好適に用いることができる。例えば、ウェハプローバあるいはハンドラ装置あるいはテスター装置に適用すれば、高剛性、高熱伝導率である特性を特に活かすことができるので、好適である。
直径310mm、厚み15mmのSi−SiC基板を用意した。この基板のウェハ搭載面に、ウェハを真空チャックするための同心円状の溝と、貫通孔を形成し、更にウェハ載置面にニッケルメッキを施し、チャックトップ導体層を形成した。その後、チャックトップ導体層を研磨加工し、全体の反り量を10μmとし、表面粗さをRaで0.02μmに仕上げ、チャックトップとした。
次に支持体として直径310mm、厚み40mmの円柱状のムライト−アルミナ複合体を準備し、この支持体に、内径直径285mm、深さ20mmの座グリ加工を施した。また、支持体の中心部と直径220mmの円周上(PCD220)の位置に6個の直径6mmの貫通孔を形成した。
次に冷却機構として厚さ8mmの銅板に半径4mmの流路を形成し、その上に厚さ2mmの銅板をロウ材により接合し、ニッケルメッキを施し、冷却機構とした。そしてこの冷却機構をチャックトップに取り付けるために、直径180mmの円周上(PCD180)の位置に、直径6mmの貫通孔を8個形成した。
次にチャックトップにM4のねじ穴を、支持体の固定用、冷却機構の固定用に対してそれぞれ形成した。そして各ネジ穴に表1のNo.3〜9に示す材質のネジを挿入し、チャックトップと支持体と冷却機構をネジ止めした。更に、ジメタクリルレートエステル樹脂をネジ穴に挿入したものと挿入していないものを作成した。
また、冷却機構に、マイカで挟み込んだ発熱体を取り付けた。発熱体はステンレスの箔を、所定のパターンでエッチングした。また支持体には、発熱体に給電するための電極を接続するための貫通孔を形成した。次にこの支持体の側面、および底面に金属層をアルミニウムの溶射によって形成した。
上記ウェハプローバ用ウェハ保持体の発熱体に通電することでウェハを200℃に加熱し、その後発熱体への通電を停止して、冷却機構の流路に常温の窒素を流してウェハを60℃まで冷却し、その後窒素を停止し、発熱体に通電することにより、再びウェハを200℃に昇温する試験を10回繰り返した。
Figure 0004063291
冷却機構を固定したネジについては、チャックトップの熱膨張係数(2.8×10−6/K)と冷却機構の熱膨張係数(17×10−6/K)の間の熱膨張係数を有するステンレス、コバール、タングステン、ニッケル、銅共に問題はなかったが、アルミニウムに関しては、チャックトップと冷却機構の固定が緩み、冷却能力が低下した。
また支持体との固定ネジに関しては、チャックトップとの熱膨張係数の差が、5.0×10−6/K以下であるコバール、タングステン、Alloy909は問題なく使用できたが、それ以外の金属については、チャックトップのネジ穴部が破損したり、ネジ自体が変形するなどの問題点が発生した。
本発明によれば、支持体とチャックトップ、冷却機構とチャックトップを信頼性高く固定することができるため、スループットの高いウェハプローバ用ウェハ保持体を提供することができる。
本発明のウェハプローバ用ウェハ保持体の断面構造の一例を示す。 本発明のウェハプローバ用ウェハ保持体の断面構造の一例を示す。
符号の説明
1 ウェハプローバ用ウェハ保持体
2 チャックトップ
3 チャックトップ導体層
4 支持体
5 空隙
6 冷却機構
30 ネジ
31 ネジ


Claims (5)

  1. 表面にチャックトップ導体層を有するチャックトップと、該チャックトップを支持する支持体とからなり、チャックトップと支持体とは、ネジで固定されており、該ネジと前記チャックトップとの熱膨張係数の差が、5.0×10−6/K以下であり、前記ネジがチャックトップに形成されたネジ穴に耐熱性樹脂で固定されていることを特徴とするウェハプローバ用ウェハ保持体。
  2. 表面にチャックトップ導体層を有するチャックトップと、該チャックトップを支持する支持体と、前記チャックトップを冷却するための冷却機構とからなり、チャックトップと支持体並びに冷却機構とは、ネジで固定されており、該ネジの熱膨張係数が、前記チャックトップと冷却機構の熱膨張係数の間であり、前記ネジがチャックトップに形成されたネジ穴に耐熱性樹脂で固定されていることを特徴とするウェハプローバ用ウェハ保持体。
  3. 前記ネジが、チャックトップの中心部を含む同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のウェハプローバ用ウェハ保持体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載したウェハプローバ用ウェハ保持体を備えたことを特徴とするウェハプローバ用のヒータユニット。
  5. 請求項4に記載のヒータユニットを備えたウェハプローバ。
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