JP4059803B2 - ポリプロピレン樹脂組成物および二軸延伸フィルム - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物および二軸延伸フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二軸延伸フィルム、蒸着用フィルム等を製造する際に、縦延伸時および横延伸時のいずれにおいても延伸斑の発生が少ないポリプロピレン樹脂組成物、およびそれから得られる厚み精度に優れ、かつ高剛性である二軸延伸ポリプロピレンフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、透明性、耐熱性、表面光沢、強度および剛性に優れており、包装資材として広く用いられている。その二軸延伸フィルムの製造は、一般にポリプロピレン樹脂を溶融して一旦キャストフィルム(シート)を成形し、その後周速の異なる数個の縦延伸ロールを用いて縦延伸し、次いでテンター式延伸機で横延伸する方法がとられている。
【0003】
従来二軸延伸フィルムの製造に用いられてきたポリプロピレン樹脂は、フィルムの剛性重視と言う市場ニーズから、専らプロピレン単独重合体であった。しかし、プロピレン単独重合体は、延伸可能な温度範囲が狭いことから、縦延伸工程および横延伸工程での温度管理が厳密に要求されている。従って、この延伸温度範囲を広げることができれば、夏場、冬場での温度管理がさらに容易になってくる。その上、フィルムの長さ方向および幅方向の厚さむらが減少するので不良率の発生が低下し、付随してフィルム物性も向上する。
【0004】
二軸延伸時の延伸性を改良する方法として、特公平3−4371号公報にはプロピレンに少量のエチレンを共重合させた共重合体を用いる方法が、特公平4−46984号公報にはそのような共重合体とプロピレン単独重合体とを混合した組成物を用いる方法が、あるいは特開平7−309912号公報には特定の溶出特性を有するポリプロピレン樹脂を用いる方法、等が種々提案されている。そのような改良方法によって確かに延伸性は向上するが、未だ十分とは言えず、フィルムの厚薄むらの一層の改良が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の第一の目的は、二軸延伸フィルム、蒸着用フィルム等を製造する際の縦延伸時および横延伸時のいずれにおいても延伸斑の発生が少ないポリプロピレン樹脂組成物を提供することである。
本発明の第二の目的は、そのポリプロピレン樹脂組成物から得られる厚み精度に優れ、ベタツキがなく、高剛性で、かつ透明性に優れた二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(A)プロピレン単独重合体と(B)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体とからなるプロピレン重合体組成物であって、その組成物のα−オレフィン含有量が0.3〜1.6重量%でありかつアイソタクチックペンタッド指数が0.97以上であって、キシレンによる抽出量が3%以下であり、そのメルトフローレート(以下、MFRと略称する場合がある。)が0.5〜10(g/10分)であるポリプロピレン樹脂組成物に関する。この樹脂組成物は、フィルム成形、特に二軸延伸フィルムや蒸着用フィルムの成形に適している。
【0007】
前記のプロピレン重合体組成物は、(A)アイソタクチックペンタッド指数が0.97以上のプロピレン単独重合体20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%と、(B)アイソタクチックペンタッド指数が0.97以上でありかつα−オレフィン含有量が0.8〜2.0重量%であるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体40〜80重量%、好ましくは50〜70重量%とから構成されていることが望ましい。
【0008】
また、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体としては、プロピレン・エチレンランダム共重合体が好ましい。
【0009】
さらに、本発明は、前記したポリプロピレン樹脂組成物から構成され、そのフィルムの厚薄むらが2.0%以下である二軸延伸ポリプロピレンフィルムに関し、それは汎用包装資材、蒸着用フィルムとして好適に利用することができる。
【0010】
【発明の具体的説明】
次に本発明のポリプロピレン樹脂組成物および二軸延伸ポリプロピレンフィルムの各構成について、具体的に説明する。
【0011】
(A)プロピレン単独重合体
本発明で使用可能なプロピレン単独重合体は、通常使用されているプロピレンの単独重合体であれば特に制限されないが、そのアイソタクチックペンタッド指数が少なくとも0.97以上を示す結晶性の高い重合体が好ましい。
【0012】
ここでアイソタクチックペンタッド指数は、13C−NMRを使用して測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖の存在割合を示しており、プロピレン単位で5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマーの分率(mmmm)である。具体的には、13C−NMRスペクトルにおけるメチル炭素領域での全吸収ピーク中のmmmmピーク分率として求められる値である。
【0013】
また、このプロピレン単独重合体は、ASTM D−1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定したMFRが、好ましくは0.5〜10、より好ましくは1〜4、さらに好ましくは1.5〜3.5の範囲にあることが望ましい。MFRがこの範囲にあると、フィルムの機械的強度および延伸成形性に優れた組成物が得られる。
【0014】
このようなプロピレン単独重合体は、プロピレンをα−オレフィンの立体規則性重合触媒、例えばチーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒の存在下に重合させることによって製造することができる。そのような重合触媒の一例として(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物、および(c)電子供与体からなる触媒系を挙げることができ、次に詳細に説明する。
【0015】
マグネシウム成分は、還元性を有する化合物であってもよいし、還元性を有しない化合物であってもよい。
還元性を有する化合物の例として、マグネシウム−炭素結合あるいはマグネシウム−水素結合を有するマグネシウム化合物を挙げることができる。その具体例としては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウム、ブチルエトキシマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ブチルマグネシウムハイドライドを挙げることができる。
【0016】
還元性を有しないマグネシウム化合物の具体的な例としては、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フッ化マグネシウムのようなハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムのようなアルコキシマグネシウムハライド;フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウムのようなアリーロキシ(aryloxy)マグネシウムハライド;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムのようなアルコキシマグネシウム;フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウムのようなアリーロキシ(aryloxy)マグネシウム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなカルボン酸マグネシウム塩を挙げることができる。
【0017】
これらのマグネシウム化合物は、単独で用いることもできるし、後述する有機金属化合物と錯化合物を形成していてもよい。また、それらは液体であってもよいし、固体であってもよく、金属マグネシウムと対応する化合物とを反応させることで誘導してもよく、さらに触媒調製中に前記の方法で金属マグネシウムから誘導することもできる。これらのマグネシウム化合物の中では、還元性を有しないマグネシウム化合物が好ましく、ハロゲン含有マグネシウム化合物がさらに好ましく、塩化マグネシウム、アルコキシ塩化マグネシウム、アリロキシ塩化マグネシウムが特に好ましい。
【0018】
チタン成分としては、例えば次式で示される4価のチタン化合物を挙げることができる。
Ti(OR)n4-n
(式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0≦n≦4の数値である)
【0019】
このようなチタン化合物として、具体的には、TiCl4、TiBr4、TiI4などのテトラハロゲン化チタン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、Ti(O−n−C49)Cl3、Ti(OC25)Br3、Ti(O−iso−C49)Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCH32Cl2、Ti(OC252Cl2、Ti(O−n−C492Cl2、Ti(OC252Br2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;Ti(OCH33Cl、Ti(OC253Cl、Ti(O−n−C493Cl、Ti(OC253Brなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OCH34、Ti(OC254、Ti(O−n−C494、Ti(O−iso−C494、Ti(O−2−エチルヘキシル)4などのテトラアルコキシチタンなどを例示することができる。
【0020】
固体触媒成分を調製する際に使用可能な電子供与体としては、アルコール類、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸ハライド、有機酸または無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート、含窒素環状化合物、含酸素環状化合物などが挙げられる。これらの内カルボン酸類、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化物、アルコール類、エーテル類が好ましく用いられる。次にそれらの具体例を挙げる。
【0021】
(1)アルコール類:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1〜18のアルコール類;トリクロロメタノール、トリクロロエタノール、トリクロロヘキサノールなどの炭素数1〜18のハロゲン含有アルコール類。
【0022】
(2)フェノール類:フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの低級アルキル基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20のフェノール類。
【0023】
(3)ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノンなどの炭素数3〜15のケトン類。
【0024】
(4)アルデヒド類:アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2〜15のアルデヒド類。
【0025】
(5)カルボン酸類:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、ピバリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の脂肪族モノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸;酒石酸等の脂肪族オキシカルボン酸;シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘキセンモノカルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、シス−4−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸等の脂環式カルボン酸;安息香酸、トルイル酸、アニス酸、p−第三級ブチル安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタル酸、トリメリト酸、ヘミメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、メリト酸等の芳香族多価カルボン酸。
カルボン酸の無水物類としては、前記カルボン酸類の酸無水物が使用できる。
【0026】
(6)有機酸ハライド類:アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜15の酸ハライド類。
【0027】
(7)有機酸または無機酸のエステル類:ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジ−n−プロピルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジ−n−ブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジ−n−アミルフタレート、ジイソアミルフタレート、エチル−n−ブチルフタレート、エチルイソブチルフタレート、エチル−n−プロピルフタレート、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチルなどの炭素数2〜30の有機酸もしくは無機酸のエステル類。
【0028】
(8)エーテル類:メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジネオペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘキシルメチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−3,7−ジメチルオクチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシルメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ヘプチル−2−ペンチル−1,3−ジメトキシプロパン。
【0029】
次に固体触媒成分の具体的な製造方法の数例を説明する。
(1)マグネシウム化合物、電子供与体および炭化水素溶媒からなる溶液を、有機金属化合物と接触反応させて固体を析出させた後、または析出させながらチタン化合物と接触反応させる方法。
(2) マグネシウム化合物と電子供与体とからなる錯体を有機金属化合物と接触反応させた後、チタン化合物を接触反応させる方法。
【0030】
(3) 無機担体と有機マグネシウム化合物との接触物に、チタン化合物および好ましくは電子供与体を接触反応させる方法。この際、あらかじめその接触物をハロゲン含有化合物および/または有機金属化合物と接触反応させてもよい。
(4) マグネシウム化合物、電子供与体、場合によってはさらに炭化水素溶媒を含む溶液と無機または有機担体との混合物から、マグネシウム化合物の担持された無機または有機担体を得た後、次いでチタン化合物を接触させる方法。
【0031】
(5) マグネシウム化合物、チタン化合物、電子供与体、場合によっては更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機または有機担体との接触により、マグネシウム、チタンの担持された固体触媒成分を得る方法。
(6) 液体状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有チタン化合物と接触反応させる方法。このとき電子供与体を1回は用いる。
【0032】
(7) 液体状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有化合物と接触反応後、チタン化合物を接触させる方法。このとき電子供与体を1回は用いる。
(8) アルコキシ基含有マグネシウム化合物をハロゲン含有チタン化合物と接触反応する方法。このとき電子供与体を1回は用いる。
【0033】
(9) アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供与体からなる錯体をチタン化合物と接触反応する方法。
(10)アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供与体からなる錯体を有機金属化合物と接触後チタン化合物と接触反応させる方法。
【0034】
(11)マグネシウム化合物と、電子供与体と、チタン化合物とを任意の順序で接触、反応させる方法。この反応は、各成分を電子供与体および/または有機金属化合物やハロゲン含有ケイ素化合物などの反応助剤で予備処理してもよい。なお、この方法においては、前記電子供与体を少なくとも一回は用いることが好ましい。
(12)還元能を有しない液状のマグネシウム化合物と液状チタン化合物とを、好ましくは電子供与体の存在下に反応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を析出させる方法。
【0035】
固体触媒成分の調製に際して、マグネシウム化合物1モル当り、電子供与体は0.01〜5モル、好ましくは0.1〜1モルの量で用いられ、チタン化合物は0.01〜1000モル、好ましくは0.1〜200モルの量で用いられる。また、ハロゲン/チタン(原子比)は約2〜200、好ましくは約4〜100であり、電子供与体/チタン(モル比)は約0.01〜100、好ましくは約0.2〜10であり、マグネシウム/チタン(原子比)は約1〜100、好ましくは約2〜50であることが望ましい。
【0036】
このような固体触媒成分は、単独で使用することができるが、無機酸化物、有機ポリマー等の多孔質物質に担持させて使用することも可能である。用いられる多孔質無機酸化物としては、SiO2、Al23、MgO、TiO2、ZrO2、SiO2−Al23複合酸化物、MgO−Al23複合酸化物、MgO−SiO2−Al23複合酸化物等が挙げられる。
【0037】
多孔質有機ポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−N,N’−アルキレンジメタクリルアミド共重合体、スチレン−エチレングリコールジメタクリル酸メチル共重合体、ポリアクリル酸エチル、アクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、アクリル酸エチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリエチレングリコールジメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリジン、ポリビニルピリジン、エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリエチレン、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、ポリプロピレン等に代表されるポリスチレン系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリオレフィン系のポリマーを挙げることができる。
これらの多孔質物質のうち、SiO2、Al23、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体が好ましく用いられる。
【0038】
固体触媒成分と共に使用される有機アルミニウム化合物は、少なくとも分子内に1個のAl−炭素結合を有するものである。次に代表例を一般式で示す。
1 mAlY3-m
23Al−O−AlR45
(ここで、R1〜R5は炭素数が1〜8個の炭化水素基であって、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。Yはハロゲン、水素またはアルコキシ基を表す。mは2≦m≦3で表される数字である。)
【0039】
有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドとの混合物のようなトリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドとの混合物、テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアルモキサン等のアルキルアルモキサンが例示できる。
【0040】
これらの有機アルミニウム化合物の内、トリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドとの混合物、アルキルアルモキサンが好ましく、とりわけトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドとの混合物、またはテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
【0041】
固体触媒成分、有機アルミニウム化合物と共に使用される電子供与体の具体例として次の化合物を挙げることができる。
(1)窒素原子を含む化合物:2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,6−ジエチルピペリジン、2,6−ジイソプロピルピペリジン、2,6−ジイソブチル−4−メチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン、2,5−ジメチルピロリジン、2,5−ジエチルピロリジン、2,5−ジイソプロピルピロリジン、1,2,2,5,5−ペンタメチルピロリジン、2,2,5−トリメチルピロリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2,6−ジイソプロピルピリジン、2,6−ジイソブチルピリジン、1,2,4−トリメチルピペリジン、2,5−ジメチルピペリジン、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸アミド、安息香酸アミド、2−メチルピロール、2,5−ジメチルピロール、イミダゾール、トルイル酸アミド、ベンゾニトリル、アセトニトリル、アニリン、パラトルイジン、オルトトルイジン、メタトルイジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、テトラメチレンジアミン、トリブチルアミン。
【0042】
(2)イオウ原子を含む化合物:チオフェノール、チオフェン、2−チオフェンカルボン酸エチル、3−チオフェンカルボン酸エチル、2−メチルチオフェン、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、ジエチルチオエーテル、ジフェニルチオエーテル、ベンゼンスルフォン酸メチル、メチルサルファイト、エチルサルファイト。
【0043】
(3)酸素原子を含む化合物:テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、2−エチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5−テトラエチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5−テトラメチルテトラヒドロフラン、2,2,6,6−テトラエチルテトラヒドロピラン、2,2,6,6−テトラメチルテトラヒドロピラン、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルジイソアミルエーテル、ジフェニルエーテル、アニソール、アセトフェノン、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、o−トリル−t−ブチルケトン、メチル−2,6−ジ−t−ブチルフェニルケトン、2−フラル酸エチル、2−フラル酸イソアミル、2−フラル酸メチル、2−フラル酸プロピル。
【0044】
(4)有機ケイ素化合物:一般式
nSi(OR’)4-n
で表される化合物が好ましく、次に具体例を示す。
(ここで、RおよびR’は炭化水素基であり、nは0<n<4の数値である)
【0045】
シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo−トリルジメトキシシラン、ビスm−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサン。
【0046】
有機アルミニウム化合物は、固体触媒成分中のTi原子のモル当たりモル比で5〜1000の範囲とし、電子供与体は有機アルミニウム化合物のモル当たりモル比で0.002〜0.5の範囲とすることが好ましい。
【0047】
なお、重合触媒は、あらかじめ炭素数2以上のオレフィンを予備重合した予備重合触媒の形で用いることもできる。予備重合に使用可能なオレフィンとして、次の化合物を例示することができる。
【0048】
(1)エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの直鎖状α−オレフィン。
(2)シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセンなどのシクロオレフィン。
【0049】
(3)3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセンなどの分岐状α−オレフィン。
(4)アリルナフタレン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン類、ビニルナフタレン類、アリルトルエン類、アリルベンゼン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘプタン、アリルトリアルキルシラン類などのビニル化合物。
【0050】
プロピレンの単独重合は、前記触媒を用いてプロピレンを重合させることにより製造することができる。重合温度は、懸濁重合法の場合には、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃、溶液重合法の場合には、通常0〜250℃、好ましくは20〜200℃、気相重合法の場合には、通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃であることが望ましい。重合圧力は、通常、常圧〜100(kg/cm2)、好ましくは常圧〜50(kg/cm2)であって、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
【0051】
(B)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体
プロピレン重合体組成物を構成する第二の成分としてのプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、プロピレンとそれ以外のα−オレフィンとをランダム共重合して得られる重合体であって、通常使用される重合体であれば特に制限されない。そのような重合体は、前記したと同様の立体規則性重合触媒を用い、また同様の重合条件と重合方法とを用いて製造することができる。
【0052】
α−オレフィンとしては、炭素数2〜20のオレフィンが好ましく、例えばエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンを挙げることができ、中でもエチレンが好ましい。共重合体中のα−オレフィン含有量は、好ましくは0.8〜2.0重量%、より好ましくは0.8〜1.5重量%、さらに好ましくは1.0〜1.3重量%の範囲にあることが望ましい。
【0053】
また、この共重合体のアイソタクチックペンタッド指数は、少なくとも0.97以上であることが好ましく、結晶性の高い重合体である。ここでアイソタクチックペンタッド指数は、プロピレン単独重合体の項で説明したと同じ方法で測定することができる。
【0054】
さらに、この共重合体は、ASTM D−1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定したMFR値が、好ましくは0.5〜10、より好ましくは1〜4、さらに好ましくは1.5〜3.5(g/10分)の範囲にあることが望ましい。
【0055】
ポリプロピレン樹脂組成物
本発明に用いるプロピレン重合体組成物は、(A)プロピレン単独重合体と(B)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体とから構成されており、キシレンによる抽出量が3%以下である。
【0056】
キシレンによる抽出は、以下の方法で測定する。
p−キシレンにペレット5gを加え、135℃で30分攪拌溶解する。空冷にて2時間攪拌徐冷し、25℃の水槽内で30分冷却する。その後、SUS#500金網でろ過分離し、60℃で6時間減圧乾燥して初期重量からの差を抽出量とする。
【0057】
キシレンによる抽出量が3%以下であると、二軸延伸フィルム成形した時に起こることのあるフィルム表面へのブリードアウトが低減され、蒸着適性が向上するとともにフィルムの剛性が向上する。
【0058】
組成物中のα−オレフィン含有量は、0.3〜1.6重量%、好ましくは0.6〜1.2重量%の範囲にあって、かつ組成物のアイソタクチックペンタッド指数が、少なくとも0.97以上あるならば、(A)および(B)の構成割合は特に限定されない。ここでアイソタクチックペンタッド指数は、プロピレン単独重合体の項で説明したと同じ方法で測定することができる。
【0059】
重合体組成物の好ましい構成割合は、(A)が20〜60重量%、より好ましくは30〜50重量%、(B)が40〜80量%、より好ましくは50〜70重量%の範囲にある。ここで、(A)と(B)との合計量が100重量%になる。なお、(A)はそのアイソタクチックペンタッド指数が少なくとも0.97以上であり、(B)はそのアイソタクチックペンタッド指数が少なくとも0.97以上でありかつα−オレフィン含有量が0.8〜2.0重量%であることが望ましい。
【0060】
前記の物性あるいは(A)と(B)との構成割合を満足したプロピレン重合体組成物を含む樹脂組成物から二軸延伸フィルムを製造した場合、縦方向および横方向の延伸性が良好であって、かつ延伸フィルムの厚み精度が高く、さらに高い剛性を維持することができる。
【0061】
なお、プロピレン単独重合体とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体との混合は、それぞれ別々に重合してから、前記のα−オレフィン含有量とアイソタクチックペンタッド指数になるように両者を所定の割合で混合し、必要に応じて溶融混練を加えてから使用することができる。また、一連の重合装置を準備して、例えば第一段でプロピレン単独重合体を製造し、次いで第二段でプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体を製造する、いわゆる多段重合方法によって直接混合してから使用してもよい。
【0062】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じてさらに、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤などを配合することができる。
【0063】
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、イオウ系、ラクトーン系、有機ホスファイト系、有機ホスフォナイト系の酸化防止剤、あるいはこれらを数種類組み合わせた酸化防止剤を使用することができる。
【0064】
滑剤としては、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のナトリウム、カルシウム、マグネシウム塩を代表例として挙げることができ、それらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。滑剤の配合量は、ポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して通常0.1〜3重量部、好ましくは0.1〜2重量部が望ましい。
【0065】
スリップ剤としては、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のアミド、あるいはこれら飽和または不飽和脂肪酸のビスアマイドを用いることができる。これらの内でも、エルカ酸アミドおよびエチレンビスステアロアマイドが好ましい。スリップ剤は、ポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲で配合することが好ましい。
【0066】
アンチブロッキング剤としては、微粉末シリカ、微粉末酸化アルミニウム、微粉末クレー、粉末状もしくは液状のシリコン樹脂、ポリテトラフロロエチレン樹脂、架橋されたアクリル樹脂やメタクリル樹脂粉末のような微粉末状架橋樹脂を挙げることができる。これらの内では、微粉末シリカおよび微粉末状架橋樹脂が好ましい。
【0067】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、ASTM D−1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定したMFRが、0.5〜10、好ましくは1〜4(g/10分)の範囲にある。このような樹脂組成物は、フィルム成形性に優れ、そのフィルムは広い温度範囲で良好に延伸することができるので、フィルムの製造、特に二軸延伸フィルムの製造に好適である。また、得られた延伸フィルムは厚薄むらが少なく、かつ剛性および蒸着性に優れている。
【0068】
二軸延伸ポリプロピレンフィルム
本発明に係わる二軸延伸フィルムは、これまでに説明してきたポリプロピレン樹脂組成物から成形し、二軸方向に延伸配向した透明性の高いフィルムである。
【0069】
その製造方法は、一般に次の工程がとられている。まずポリプロピレン樹脂組成物を押出機で溶融した後、Tダイよりシート状に押出し、冷却ロールで冷却固化する。次いで得られたシートを多数の加熱ロールに通して縦方向に延伸する。続いて予熱部、延伸部、および熱処理部から構成された加熱炉に通して横方向に延伸する。その後、必要に応じてコロナ放電処理等を施してから巻き取る。ポリプロピレンの溶融温度は分子量によって異なるが、押出機中の樹脂温度は、通常230℃〜290℃の範囲に調整される。縦延伸は、通常110〜130℃で4〜6倍に調整され、また横延伸は、通常150〜165℃で8〜10倍に施される。
【0070】
本発明に係る二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、厚薄むらが2.0%以下であって、全体にわたってほぼ均一な膜厚を有している。ここで、厚薄むらは、赤外線厚み計を用いて、フィルムの横方向に294ポイントで厚みを測定し(1スキャン)、5スキャン測定した時の平均厚みに対する標準偏差(σ)を2倍し、その値を厚薄むらとして示した。
【0071】
このように厚薄むらの小さい二軸延伸フィルムは、優れた機械的強度特性および光学特性を示し、外観も良好である。従って、その二軸延伸フィルムは、食品包装、充填包装、繊維包装など汎用包装資材として好適に使用できる。
【0072】
さらに、このフィルムは、減圧下におけるフィルムからの揮発分が少ないことから、優れた金属蒸着性を有しており、またフィルム表面に適度の凹凸が形成されていることから、蒸着処理時のフィルムの滑りがよい。従って、二軸延伸フィルムの片面に金属または金属酸化物の蒸着作業を容易に行うことができるので、蒸着用フィルムとしても好適である。
【0073】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例を通してより具体的に説明するが、本発明はそれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0074】
物性試験は、次の方法で行った。
(1)MFR:ASTM D−1238に準拠して行った(230℃;荷重 2.16kg)。
(2)二軸延伸フィルムの厚薄むら:フィルム成形時に自動測定装置を用いてフィルムの横方向に294ポイント赤外線で厚みを測定し(1スキャン)、5スキャン測定した時の平均厚みに対する標準偏差を2倍して、厚薄むらの指標にした。
【0075】
(3)蒸着性:二軸延伸したポリプロピレンフィルムにバッチ式誘導加熱型蒸着機(日本真空株式会社製品、型番VPC−260)を用いて金属アルミニウムを約400〜600オングストロームの厚さで蒸着し、得られた蒸着面の外観を目視で観察して蒸着性を判定した。
○:蒸着面に金属様の光沢がある
△:蒸着面の光沢が若干おちる
×:蒸着面がくすんでいる
【0076】
(4)剛性:JISK6781のダンベルを用い、50mm/minの速度で引張った時の値。
【0077】
まず、実施例および比較例で使用したプロピレン単独重合体およびプロピレン・エチレンランダム共重合体の製造方法から説明する。
【0078】
(参考例1) <プロピレン単独重合体(1)の製造>
[固体チタン触媒成分の調製]
無水塩化マグネシウム7.14kg(75モル)、デカン37.5lおよび2−エチルヘキシルアルコール35.1l(225モル)を130℃で2時間加熱反応を行ない、均一溶液とした。その後、この溶液中に無水フタル酸1.67kg(11.3モル)を添加し、130℃にてさらに1時間撹拌混合を行ない、無水フタル酸を前記の均一溶液に溶解させた。このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタン200l(1800モル)中に1時間かけて全量滴下した。滴下後、得られた溶液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでジイソブチルフタレート5.03l(18.8モル)を添加した。さらに前記の温度で2時間撹拌を続け、その後、熱時濾過にて固体部を回収し、この固体部を275lのTiCl4にて再懸濁させ、再び110℃で2時間加熱反応を行なった。反応終了後、再び熱時濾過によって固体部を採取し、110℃のデカンおよびヘキサンを用いて洗浄した。この洗浄操作を、洗浄液中にチタン化合物が検出されなくなるまで行なった。
【0079】
合成された固体チタン触媒成分は、その後ヘキサンスラリーとした。この触媒の一部を採取して乾燥させ、その乾燥物の組成を分析したところ、チタン2.5重量%、塩素58重量%、マグネシウム18重量%およびジイソブチルフタレート13.8重量%であった。
【0080】
[予備重合]
攪拌機を取付けた500lの反応器に、窒素ガス雰囲気下で、前記で得られた固体チタン触媒成分3.5kgおよびn−ヘプタン300lを入れ、攪拌しながら−5℃に冷却した。次にトリエチルアルミニウムのn−ヘプタン溶液(2.0モル/リットル)およびジシクロペンチルジメトキシシランのn−ヘプタン溶液(0.01モル/リットル)6lをそれぞれ60(ミリモル/リットル)および10(ミリモル/リットル)になるように添加し、5分間攪拌を続けた。
【0081】
次いで系内を減圧にした後プロピレンを連続的に供給し、プロピレンを4時間重合させた。重合終了後、プロピレンを窒素ガスでパージし、固相部を各10lのn−ヘキサンで3回、室温にて洗浄した。さらに、固相部を室温で1時間減圧乾燥して触媒成分を調製した。触媒成分に含まれるマグネシウム量を測定した結果、予備重合量は固体チタン触媒成分lg当り1.8gであった。
【0082】
[本重合]
攪拌機を備えた500リットルのステンレス製オートクレーブに、窒素ガス雰囲気下、トリイソブチルアルミニウムのn−ヘプタン溶液(0.1モル/リットル)6lとジシクロペンチルジメトキシシランのn−ヘプタン溶液(0.01モル/リットル)0.6lを混合し5分間保持したものを入れた。次いで、分子量制御剤としての水素ガス100lおよび液体プロピレン300lを圧入した後、反応系を70℃に昇温した。前記で得られた触媒成分4.2gを反応系に装入した後、1時間プロピレンの重合を行った。重合終了後、未反応のプロピレンをパージし、50.1kgの白色ポリプロピレン粉末を得た。固体チタン触媒成分lg当りのプロピレン単独重合体生成量は33.4kgであった。このプロピレン単独重合体のアイソタクチックペンタッド指数は0.98、MFRは3(g/10分)であった。
【0083】
(参考例2) <プロピレン単独重合体(2)の製造>
参考例1で記した予備重合、本重合において、ジシクロペンチルジメトキシシランの代わりにネオペンチルトリエトキシシランを使用する以外は、参考例1と同様に操作して共重合体を製造した。
得られたプロピレン単独重合体のアイソタクチックペンタッド指数は0.94、MFRは3(g/10分)であった。
【0084】
(参考例3)<プロピレン・エチレンランダム共重合体(1)の製造>
参考例1で記した本重合において、オートクレーブに液体プロピレン300リットルの代わりに液体プロピレン300リットルとエチレン0.5kgとを圧入する以外は、参考例1と同様に操作して共重合体を製造した。
得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体のアイソタクチックペンタッド指数は0.98、エチレン含有量は1.2重量%およびMFRは3(g/10分)であった。
【0085】
(参考例4)<プロピレン・エチレンランダム共重合体(2)の製造>
参考例1で記した予備重合、本重合において、ジシクロペンチルジメトキシシランの代わりにネオペンチルトリエトキシシランを使用する、また、本重合において、オートクレーブに液体プロピレン300リットルの代わりに液体プロピレン300リットルとエチレン0.5kgとを圧入する以外は、参考例1と同様に操作して共重合体を製造した。
得られたプロピレン・エチレンランダム共重合体のアイソタクチックペンタッド指数は0.94、エチレン含有量は1.2重量%およびMFRは3(g/10分)であった。
【0086】
実施例1
プロピレン単独重合体(1)40重量部、プロピレン・エチレンランダム共重合体(1)60重量部、酸化防止剤としてのテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイギー社製品、商品名イルガノックス 1010)1000ppmとをヘンシェルミキサーで混合し、その後二軸押出機(65mmφ)に投入して、200℃およびスクリュー回転数200rpmで混練し、組成物のペレットを得た。組成物のアイソタクチックペンタッド指数は0.98、エチレン含有量は0.8重量%、MFRは3(g/10分)、キシレンによる抽出量は2.8%であった。
【0087】
次に、前記のポリプロピレン樹脂組成物をスクリュー押出機を用いて溶融し、マルチマニホールド型Tダイから樹脂温度250℃、冷却ロール温度30℃の条件で押出し、厚さ1000μmのシートを得た。このシートを125℃に加熱した延伸ロールを用いて縦方向に5倍延伸し、次いで155℃の熱風を循環させたテンター内で横方向に10倍延伸し、さらに70℃で2秒間熱固定して二軸延伸フィルムを得た。
フィルムの厚薄むら、蒸着性および剛性を調べ、その結果を表1に示した。
【0088】
実施例2
実施例1において、プロピレン単独重合体(1)とプロピレン・エチレンランダム共重合体(1)の配合割合を50:50(重量部)に変更する以外は実施例1と同様に行った。組成物のアイソタクチックペンタッド指数は0.98、エチレン含有量は0.7重量%、MFRは3(g/10分)、キシレンによる抽出量は2.7%であった。フィルムの厚薄むら、蒸着性および剛性を調べ、その結果を表1に示した。
【0089】
比較例1
実施例1において、プロピレン単独重合体(1)とプロピレン・エチレンランダム共重合体(1)の代りに、プロピレン単独重合体(2)とプロピレン・エチレンランダム共重合体(2)を使用する以外は実施例1と同様に行った。組成物のアイソタクチックペンタッド指数は0.94、エチレン含有量は0.7重量%、MFRは3(g/10分)、キシレンによる抽出量は4.0%であった。フィルムの厚薄むら、蒸着性および剛性を調べ、その結果を表1に示した。
【0090】
比較例2
プロピレン単独重合体(1)100重量部、酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイギー社製品、商品名イルガノックス 1010)1000ppmとを配合してヘンシェルミキサーで混合し、その後二軸押出機(65mmφ)に投入して、200℃及びスクリュー回転数200rpmの条件で混練し、組成物のペレットを得た。この組成物から実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを製造し、その性能を評価した。測定結果を表1に示した。
【0091】
比較例3
プロピレン・エチレンランダム共重合体100重量部(2)、酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイギー社製品、商品名イルガノックス1010)1000ppmとをヘンシェルミキサーで混合し、その後二軸押出機(65mmφ)に投入して、200℃及びスクリュー回転数200rpmで混練し、組成物のペレットを得た。この組成物から実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを製造しようとしたが、その途中で延伸切れが発生し、良好な二軸延伸フィルムを製造することができなかった。
【0092】
【発明の効果】
本発明に係わるプロピレン樹脂組成物は、それからフィルムを高速で成形することができ、かつそのフィルムは良好な縦方向および横方向の延伸性を有しているので、二軸延伸フィルム、蒸着用フィルム等の製造に好適である。特に、二軸延伸フィルムを製造する際に、縦延伸時および横延伸時のいずれの方向においても延伸斑の発生が少ないことから、厚薄むらの少ない、外観良好なフィルムを得ることができる。
【0093】
また、その樹脂組成物から製造した二軸延伸フィルムは、厚み精度が高く、ベタツキがなく、高剛性で、透明性に優れているので、一般包装フィルムとして利用することができる。さらに、その二軸延伸フィルムは、優れた蒸着適性を有しているので、それを金属蒸着フィルム製造用原反として好適に使用することができる。
【0094】
【表1】
Figure 0004059803

Claims (4)

  1. (A)アイソタクチックペンタッド指数が0.97以上のプロピレン単独重合体40〜50重量%と、(B)アイソタクチックペンタッド指数が0.97以上でありかつα−オレフィン含有量が0.8〜2.0重量%であるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体50〜60重量%とからなるプロピレン重合体組成物であって、その組成物のα−オレフィン含有量が0.3〜1.6重量%でありかつアイソタクチックペンタッド指数が0.97以上であって、キシレンによる抽出成分が2.7〜2.8%であり、そのメルトフローレートが0.5〜10(g/10分)であることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
  2. 前記のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体が、プロピレン・エチレンランダム共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物から構成され、そのフィルムの厚薄むらが2.0%以下であることを特徴とする二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  4. 二軸延伸ポリプロピレンフィルムが、蒸着用フィルムであることを特徴とする請求項3に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
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