JP4206705B2 - スキュー検出方法及びスキュー検出装置並びに光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

スキュー検出方法及びスキュー検出装置並びに光ピックアップ及び光ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録媒体(光ディスク)のラジアルスキュー(光ディスクの半径方向の傾き)を検出するスキュー検出方法及びスキュー検出装置並びにこのスキュー検出装置を備えた光ピックアップ及び光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクへの記録が高密度化されるに伴い、光ディスクのスキューマージンが少なくなっている。このため、光学ピックアップでは、スキューセンサを用いて光学ピックアップ(対物レンズ)の光軸に対する光ディスクの傾き量を検出し、この傾き量に応じて対物レンズの光軸が光ディスクの信号記録面に対し直交するように光学ピックアップをスキューサーボ機構により制御するようにしている。
【0003】
このような従来のスキューセンサは、光ピックアップの本体部分に光ディスクの信号記録面に向けて光が照射されるように配置されたLEDからなる発光素子と、光ピックアップの本体部分に配置され、光ディスクの信号記録面で反射されてくる光を受ける2分割のフォトダイオードとを備え、上記両フォトダイオードから光記録媒体の傾き量に応じた差信号を取り出し、この差信号をスキューエラー信号として検出するとともに、このスキューエラー信号によりスキューサーボ機構を制御することにより、光ピックアップの光軸(対物レンズの光軸)が光記録媒体の信号記録面に対し直交するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来のスキューセンサでは、スキュー検出専用の発光素子及びフォトダイオードが必要なため、部品点数が増えて光学ピックアップのコストが増加するという問題がある。
また、従来のスキューセンサは、2分割されたフォトダイオードの出力信号の差分を取り出すことで光ディスクの傾き量を検出するものであるため、光ディスクとスキューセンサとの間の距離が変動すると光ディスクの傾き量が同じであってもスキュー検出用フォトダイオード面上でのビームの光量分布が変わり、光ディスクの傾き量に誤差を生じてしまう。
また、光ディスクとスキューセンサとの間の距離は、CDやDVD等のように光ディスクの種類、光ディスクのターンテーブルへのチャッキングの状態や光ディスクのそり方等で変わってくるため、常に変動している。そのため、このままでは光検出用素子の出力には常に誤差が含み、正確なスキュー検出が難しくなっている。
【0005】
そこで、上述するような別構造のスキューセンサを用いることなく、記録/再生用の光学系でスキュー情報を検出できれば、実際に読み書きに使用する光学系のレンズおよび光検出素子を通してスキューエラー信号を検出することができ、誤差を含まない正確なスキュー検出が可能になる。
【0006】
本発明は、上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、その目的は、光記録媒体の記録/再生用の光学系を利用して光記録媒体の傾き及び量を検出できるように構成することにより、高精度のラジアルスキュー検出を可能にするとともに構成部品数を削減して低コスト化を可能にしたスキュー検出方法及びスキュー検出装置並びにこのスキュー検出装置を用いた光ピックアップ及び光ディスク装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るスキュー検出方法は、光源と、光検出手段と、前記光源からの光束を光記録媒体の信号記録面に照射するとともに該信号記録面から反射される反射光束が前記光検出手段に集束されるように構成された記録/再生用の光学系とを用いて、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出方法であって、前記光検出手段は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有し、前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにし、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成することを特徴とする。
【0008】
発明のスキュー検出方法によれば、光記録媒体の記録/再生用の光学系を利用して、光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する光記録媒体の傾き方向及び傾き量を検出でき、高精度のラジアルスキュー検出を可能にするとともに構成部品数を削減して低コスト化を可能にする。
【0009】
また、本発明に係るスキュー検出装置は、光源と、光検出手段と、前記光源からの光束を光記録媒体の信号記録面に照射するとともに該信号記録面から反射される反射光束が前記光検出手段に集束されるように構成された記録/再生用の光学系とを用いて、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出装置であって、前記光検出手段は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有し、前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにしてあり、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、更に、前記第1プッシュプル信号を検出する第1プッシュプル信号検出手段と、前記第2プッシュプル信号を検出する第2プッシュプル信号検出手段と、前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成する位相比較手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
発明のスキュー検出装置によれば、光記録媒体の記録/再生用の光学系を利用して、光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する光記録媒体の傾き方向及び傾き量を検出でき、高精度のラジアルスキュー検出を可能にするとともに構成部品数を削減して低コスト化を可能にする。
【0011】
また、本発明に係る光ピックアップは、記録または再生用の光束を出射する光源と、前記光源からの光束を集束して光記録媒体に照射する集束手段と、前記光源から出射された前記光記録媒体への光束と前記光記録媒体からの反射光束とを分離する光分離手段と、前記光分離手段により分離された前記反射光束を受光する光検出手段と、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出装置とを有する光ピックアップであって、前記スキュー検出装置は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有する光検出手段を備え、前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにしてあり、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、前記スキュー検出装置は、更に、前記第1プッシュプル信号を検出する第1プッシュプル信号検出手段と、前記第2プッシュプル信号を検出する第2プッシュプル信号検出手段と、前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成する位相比較手段とを備え、更に、前記集束手段の光軸を揺動するスキュー用駆動手段と、前記位相比較手段で生成されたスキューエラー信号により前記集束手段の光軸を前記光記録媒体の信号記録面に直交するように前記スキュー用駆動手段を制御するスキューサーボ制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
発明の光ピックアップによれば、光記録媒体の記録/再生用の光学系を利用して、光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する光記録媒体の傾き方向及び傾き量を検出でき、高精度のラジアルスキュー検出を可能にするとともに構成部品数を削減して低コスト化を可能にする。
【0013】
また、本発明に係る光ディスク装置は、駆動手段により回転駆動される光記録媒体と、送り手段により前記光記録媒体の半径方向に移動される光ピックアップと、前記光記録媒体の回転と前記光ピックアップの移動とを記録及び/または再生動作に対応して制御する制御手段と、前記光ピックアップによる前記光記録媒体に対する記録及び/または再生動作の信号処理をする信号処理手段とを備える光ディスク装置であって、前記光ピックアップは、記録または再生用の光束を出射する光源と、前記光源からの光束を集束して光記録媒体に照射する集束手段と、前記光源から出射された前記光記録媒体への光束と前記光記録媒体からの反射光束とを分離する光分離手段と、前記光分離手段により分離された前記反射光束を受光する光検出手段と、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出装置とを有し、前記スキュー検出装置は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有する光検出手段を備え、前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにしてあり、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、前記スキュー検出装置は、更に、前記第1プッシュプル信号を検出する第1プッシュプル信号検出手段と、前記第2プッシュプル信号を検出する第2プッシュプル信号検出手段と、前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成する位相比較手段とを備え、前記光ピックアップは、更に、前記集束手段の光軸を揺動するスキュー用駆動手段と、前記位相比較手段で生成されたスキューエラー信号により前記集束手段の光軸を前記光記録媒体の信号記録面に直交するように前記スキュー用駆動手段を制御するスキューサーボ制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
発明の光ディスク装置によれば、光記録媒体の記録/再生用の光学系を利用して、光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する光記録媒体の傾き方向及び傾き量を検出でき、高精度のラジアルスキュー検出を可能にするとともに構成部品数を削減して低コスト化を可能にする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるスキュー検出方法及びスキュー検出装置並びにこのスキュー検出装置を用いた光ピックアップ及び光ディスク装置の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明にかかるスキュー検出装置及び光ピックアップを備えた光ディスク装置の構成を示すブロック図、図2は本発明にかかるスキュー検出機能を備える光ピックアップの構成図、図3は本発明の第1の実施の形態にけるスキュー検出装置の構成を示すブロック図、図4は本発明のラジアルスキュー検出に適用されるウォーブルグルーブと光ポットとの関係を示す説明図、図5は本発明の第1の実施の形態にけるスキュー検出装置のラジアルスキューとプッシュプル出力信号との関係を示す説明図である。なお、図1に示す光ディスク装置は、以下に説明するスキュー検出装置及び光ピックアップを搭載することが可能な記録・再生装置の一例である。
【0016】
まず、図1に示す光ディスク装置101の構成について説明する。
この光ディスク装置101は、CD,DVDやDVD±R/RW,CD−R/RWのような光記録媒体である光ディスク102を回転駆動する駆動手段としてのスピンドルモータ103と、光ピックアップ104と、この光ピックアップ104を光ディスク102の半径方向に移動する駆動手段としての送りモータ105とを備えている。
ここで、スピンドルモータ103及び送りモータ105は、システムコントローラ107からの指令に基づいて制御されるサーボ制御部109により所定の回転数で駆動制御される構成になっている。
【0017】
図1に示す信号変復調器&ECCブロック108は、信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。
光ピックアップ104は、信号変復調器&ECCブロック108の指令に従って、回転する光ディスク102の信号記録面に光源からの光束を記録/再生用の光スポットして照射るように構成されている。さらに、光ピックアップ104は、光ディスク102の信号記録面から反射される反射光束に応じて、光ピックアップ104の光検出手段(後述する)から出力される各種の信号をプリアンプ120およびラジアルスキューエラー信号処理部116に対して供給するように構成されている。
【0018】
上記プリアンプ120は、反射光束に従い光ピックアップ104の光検出手段(後述する)から出力される各種の信号に基づいてフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号等を生成できるように構成されている。また、再生対象とされる記録媒体の種類に応じて、サーボ制御部109、信号変復調器&ECCブロック108等により、これらの信号に基づく復調及び誤り訂正処理等の所定の処理が行われる。
ここで、信号変復調器&ECCブロック108により復調された記録信号が、例えばコンピュータのデータストレージ用であれば、インタフェース111を介して外部コンピュータ130等に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は光ディスク102に記録された信号を再生信号として受け取ることができるように構成されている。
【0019】
また、信号変復調器&ECCブロック108により復調された記録信号がオーディオ・ビジュアル用であれば、D/A,A/D変換器112のD/A変換部でデジタル/アナログ変換され、オーディオ・ビジュアル処理部113に供給される。そして、このオーディオ・ビジュアル処理部113でオーディオ・ビデオ信号処理が行われ、オーディオ・ビジュアル信号入出力部114を介して外部の撮像・映写機器に伝送される。
【0020】
上記光ピックアップ104には、例えば光ディスク102上の所定の記録トラックまで移動させるための送りモータ105が接続されている。スピンドルモータ103の制御と、送りモータ105の制御と、光ピックアップ104の対物レンズを保持する二軸アクチュエータのフォーカシング方向及びトラッキング方向の制御は、それぞれサーボ制御部109により行われる。
また、レーザ制御部121は、光ピックアップ104におけるレーザ光源22(図2参照)を制御するものであり、レーザ光源22の出力パワーを記録モード及び再生モードに応じて制御する構成になっている。
【0021】
上記ラジアルスキューエラー信号処理部116は、光ピックアップ104の光検出手段(後述する)から出力される信号、すなわち光ディスク102に形成したウォーブルグルーブに沿いトラッキングサーボを行う時に、このウォーブルグルーブ上を移動する光スポットに対応した反射光束を上記光検出手段で受光することにより該光検出手段から出力される第1及び第2プッシュプル信号との位相差を検出し、この位相差から光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1を生成するものである。
【0022】
上記ラジアルスキューエラー信号処理部116から出力されるスキューエラー信号S1は、光ピックアップ104を、その光軸(対物レンズの光軸)が光ディスク102の信号記録面に直交するように揺動させるスキュー用駆動手段であるスキューアクチュエータ117に供給されるように構成され、また、このスキューアクチュエータ117は、ラジアルスキューエラー信号処理部116からのスキューエラー信号に基づいて駆動制御されるスキューサーボ制御部118を備える。上記スキューサーボ制御部118は、システムコントローラ107からの制御指令に基づいても制御できるように構成されている。
【0023】
次に、図2により本発明にかかる光ピックアップ104の構成について説明する。
光ピックアップ104は、図2に示すように、記録・再生用の光束を出射するレーザ光源22と、このレーザ光源22の光束出射方向に配置され、この光束を平行光にするコリメータレンズ24と、このコリメータレンズ24の平行光束出射側に配置されたビームスプリッタ26(請求項に記載した光分離手段に相当する)と、このビームスプリッタ26を透過した光束を集束して光ディスク102に照射する対物レンズ(光集束手段)28と、上記ビームスプリッタ26の反射方向に対向して配置され、ビームスプリッタ26で分離された光ディスク102からの反射光束を受光して電気信号に変換する光検出手段30と、光検出手段30の光入射側に配置され、反射光束を光検出手段30上に集束する集光レンズ32とを備え、これらの各光学部品は図示省略したホルダ本体にマウントされる構成になっている。
【0024】
次に、図3により本発明にかかるスキュー検出用のラジアルスキューエラー信号処理部116の構成について説明する。
スキュー検出用のフォトディテクタには、トラッキングエラー信号の生成に用いられている、図2に示す光検出手段30が使用される。
この光検出手段30は、図3に示すように、光ディスク102のラジアル方向(図4に示すウォーブルグルーブを横切る方向)に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の、すなわち内側と外側の2対に分離できるように4分割された、フォトダイオードからなる受光部30a〜30dを有している。
上記受光部30a〜30dのうち、内側の受光部30bと30cには反射光束RSPの中心領域が照射され、また、外側の受光部30aと30dには反射光束RSPの周辺領域が照射されるように構成されている。
【0025】
また、上記ラジアルスキューエラー信号処理部116は、図3に示すように、反射光束RSPの中心領域の光照射に応じて上記内側の受光部30b及び30cのそれぞれに発生する電流を電圧に変換する別々の電流−電圧変換回路42b及び42cと、反射光束RSPの周辺領域の光照射に応じて上記外側の受光部30aと30dのそれぞれに発生する電流を電圧に変換する別々の電流−電圧変換回路42a及び42dと、上記電流−電圧変換回路42b及び42cから出力される信号の差信号でありウォーブル信号成分(後述するように、このウォーブル信号成分は、光ディスク102のトラックに対するこの光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分である)を含む第1プッシュプル信号PP1を求める第1減算回路43と、上記電流−電圧変換回路42aの出力電圧と電流−電圧変換回路42bの出力電圧とを加算する加算回路44と、上記電流−電圧変換回路42cの出力電圧と電流−電圧変換回路42dの出力電圧とを加算する加算回路45と、上記加算回路44と45の差信号でありウォーブル信号成分を含む第2プッシュプル信号PP2を求める第2減算回路46とを備える。
【0026】
上記減算回路43出力側には、この減算回路43から出力される第1プッシュプル信号PP1中のウォーブル信号成分を通過させるBPF(帯域通過フィルタ)47が直列に接続されている。
上記減算回路46出力側には、この減算回路46から出力される第2プッシュプル信号PP2中のウォーブル信号成分を通過させるBPF(帯域通過フィルタ)48が直列に接続されている。
れらのBPF47,48はスキュー検出に使用するウォーブル信号成分のS/Nを向上させるものである
【0027】
また、BPF47及びBPF48に出力側には、BPF47を通過した第1プッシュプル信号のウォーブル信号成分の位相とBPF48を通過した第2プッシュプル信号のウォーブル信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて、光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光軸に対するこの光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1を生成する位相比較回路49が接続されている。このスキューエラー信号S1は、図1に示すようにスキューサーボ制御部118に出力される。
【0028】
なお、上記電流−電圧変換回路42b及び42cと第1減算回路43は第1プッシュプル信号検出回路を構成し、また、上記電流−電圧変換回路42a及び42dと加算回路44、45と第2減算回路46は第2プッシュプル信号検出回路を構成する。
【0029】
次に、上記のように構成された第1の実施の形態に示すスキュー検出装置によるスキュー検出方法及びその動作について説明する。
光ディスク102のラジアルスキューエラー検出は、図1に示す光ディスク装置の光ピックアップ104を利用して行われる。すなわち、図4に示す光ディスク102のウォーブルグルーブ102Aに沿いトラッキングサーボ制御を行いながら、レーザ光源22から出射された光束をコリメータレンズ24により平行光束に変換し、さらに、ビームスプリッタ26を透過させた後、対物レンズ28により集束して光ディスク102の信号記録面に照射する。このとき、対物レンズ28により集束された記録または再生用の光束MSPは、図4に示すように、光ディスク102のウォーブルグルーブ102A上に配置される。
また、光ディスク102の信号記録面で反射された反射光束RSP(図3参照)は、図1に示す対物レンズ28を透過した後、ビームスプリッタ26により反射され、さらに、集光レンズ32により光検出手段30上に集束される。
【0030】
すなわち、内側の受光部30bと30cに集束された反射光束RSPの中心領域に対応する光は電流−電圧変換回路42b,42cにより電圧に変化され、さらに、この両電流−電圧変換回路42b,42cから出力された電圧を第1減算回路43に入力することにより、第1減算回路43からは両電圧の差に相当する第1プッシュプル信号PP1が算出される。この第1プッシュプル信号PP1はBPF47を通して位相比較回路49に入力される。
【0031】
また、外側の受光部30aと30dに集束された反射光束RSPの周辺領域に対応する光は電流−電圧変換回路42a,42dにより電圧に変化され、さらに、この両電流−電圧変換回路42a,42dから出力される電圧と上記電流−電圧変換回路42b,42cから出力された電圧とを加算回路44及び加算回路45により、それぞれ加算した後、第2減算回路46に入力することにより、第2減算回路46からは両加算回路44,45出力信号の差に相当する第2プッシュプル信号PP2が算出される。この第2プッシュプル信号PP2はBPF48を通して位相比較回路49に入力される
【0032】
ここで、集光レンズ32により光検出手段30上に集束された反射光束RSPは、その内側(中央領域)に空間周波数の低域成分が、外側(周辺領域)に空間周波数の高域成分が分布している。また、全受光部30a〜30dが受光する反射光束に関する光学系の実効NA(開口数)よりも、反射光束RSPの中心領域に対応する受光部30bと30cが受光する反射光束に関する光学系の実効NAの方が低く(小さく)なっている。
また、光ディスク102にスキューの変動があった場合、ウォーブル信号成分を含む第1及び第2プッシュプル信号PP1、PP2のPTF(Phase Transfer Function)が変動するが、第1プッシュプル信号PP1と第2プッシュプル信号PP2とは、それらの等価的MTF(Modulation Transfer Function)が互いに異なるため、それら第1及び第2プッシュプル信号PP1、PP2はPTFの変動の仕方が異なる。尚、ここで等価的MTFとは、変動信号成分(この実施の形態ではウォーブル信号成分)の発生源の空間周波数(この実施の形態ではウォーブルグルーブの空間周波数)に対するプッシュプル信号の変動信号成分(この実施の形態ではウォーブル信号成分)の振幅を表す関数である。
【0033】
そこで、この発明の実施の形態では、上記PTFの変動の違いを利用して、光ディスク102のラジアルスキューエラーを検出する。すなわち、光ディスク102にスキューがない場合において、記録/再生用の光束MSPが光ディスク102のウォーブルグルーブ102Aをトラバース方向に横切る時の受光部30bと30cの出力差である第1プッシュプル信号PP1は、図5の(B)に示す曲線51のように0点を通るS字型の出力特性となる。また、受光部30a及び30bと受光部30c及び30dの出力差である第2プッシュプル信号PP2は、図5の(B)に示す曲線52のように0点を通るS字型の出力特性となる。その結果、この出力特性の第1及び第2プッシュプル信号PP1、PP2がそれぞれのBPF47およびBPF38を通過した後の第1プッシュプル信号PP1と第2プッシュプル信号PP2との間の位相差はゼロであるから、位相比較回路49は光ディスク102にラジアルスキューエラーがないと判断し、スキューサーボ制御部118は動作しない。
【0034】
一方、光ディスク102が図2の破線に示すように対物レンズ28の光軸の直交面から−Δθ傾くようなラジアルスキューが生じた場合において、記録/再生用の光束MSPが光ディスク102のウォーブルグルーブ102Aをトラバース方向に横切る時の受光部30bと30cの出力差である第1プッシュプル信号PP1は、図5の(A)に示す曲線53のように0点を通る以前にゼロクロスする左側へシフトしたS字型の出力特性となる。また、受光部30a及び30bと受光部30c及び30dの出力差である第2プッシュプル信号PP2は、図5の(A)に示す曲線54のように0点を通るS字型の出力特性となる。その結果、この出力特性の第1及び第2プッシュプル信号PP1、PP2がそれぞれのBPF47およびBPF38を通過した後の第1プッシュプル信号PP1と第2プッシュプル信号PP2との間には、スキュー量−Δθに応じた位相差が生じる。このため、位相比較回路49では位相差を算出するとともに、この位相差に基づいて光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1を生成し、このスキューエラー信号S1をスキューサーボ制御部118に入力してスキューアクチュエータ117を駆動制御することにより、対物レンズ30の光軸が光ディスク102の信号記録面に直交するように光ピックアップ104を動作させ、対物レンズ30の光軸と光ディスク102の信号記録面とが直交された状態に保持する。
【0035】
他方、光ディスク102が図2の1点鎖線に示すように対物レンズ28の光軸の直交面から+Δθ傾くようなスキューが生じた場合において、記録/再生用の光束MSPが光ディスク102のウォーブルグルーブ102Aをトラバース方向に横切る時の受光部30bと30cの出力差である第1プッシュプル信号PP1は、図5の(C)に示す曲線55のように0点を通った以後にゼロクロスする右側へシフトしたS字型の出力特性となる。また、受光部30a及び30bと受光部30c及び30dの出力差である第2プッシュプル信号PP2は、図5の(C)に示す曲線56のように0点を通るS字型の出力特性となる。その結果、この出力特性の第1及び第2プッシュプル信号PP1、PP2がそれぞれのBPF47およびBPF38を通過した後の第1プッシュプル信号PP1と第2プッシュプル信号PP2との間には、スキュー量+Δθに応じた位相差が生じる。このため、位相比較回路49では位相差を算出するとともに、この位相差に基づいて光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1を生成し、このスキューエラー信号S1をスキューサーボ制御部118に入力してスキューアクチュエータ117を駆動制御することにより、対物レンズ30の光軸が光ディスク102の信号記録面に直交するように光ピックアップ104を動作させ、対物レンズ30の光軸と光ディスク102の信号記録面とが直交された状態に保持する。
【0036】
なお、図5の(A)〜(C)において、横軸は、光ディスク102のウォーブルグルーブの中心線を基準としたこのウォーブルグルーブのトラバース方向における光束MSPの光スポットの位置座標を表している。左側の縦軸の数値は第1プッシュプル信号PP1の相対的出力値を表し、また、右側の縦軸の数値は第2プッシュプル信号PP2の相対的出力値を表している。
【0037】
上記第1の実施の形態に示す光ピックアップ104において、DVD±R/RW,CD−R/RWのような光ディスク102への記録時は、レーザ光源22から記録信号に応じて変化する30mW程度のパワーの大きい光ビームを発生させる。この光束はコリメータレンズ24により平行光束に変換され、ビームスプリッタ28を透過した後、対物レンズ28により集束されて光ディスク102の信号記録面に照射される。これにより、光ディスク102の記録膜を変質して光ディスク102に信号を記録する。
【0038】
また、光ディスク102から反射された反射光束は対物レンズ28を透過した後、ビームスプリッタ26により集光レンズ32に向けて反射され、この集光レンズ32により光検出手段30上に集束される。光検出手段30の主受光部(図示省略)で受光された光信号はプリアンプ120で電気信号に変換され、フォーカスエラー信号として取り出される。また、受光部30a〜30dで受光された光信号はプリアンプ120で電気信号に変換され、トラッキングエラー信号として取り出される。
【0039】
また、DVD±R/RW,CD−R/RWのような光ディスク102の再生時には、1mW程度の一定強度の光ビームをレーザ光源22から発生させ、この光ビームを記録時と同じ光路で光ディスク102に照射する。これに伴い、光ディスク102の信号記録面から反射された反射光束は対物レンズ28を透過した後、ビームスプリッタ26により集光レンズ32に向けて反射され、この集光レンズ32により光検出手段30上に集束される。光検出手段30の主受光部(図示省略)で受光された光信号はプリアンプ120で電気信号に変換され、RF信号やフォーカスエラー信号として取り出される。また、受光部30a〜30dで受光された光信号はプリアンプ120で電気信号に変換され、トラッキングエラー信号として取り出される。
【0040】
このような第1の実施の形態に示すスキュー検出装置及びこれを用いた光ピックアップ104並びに光ディスク装置101によれば、光ディスク102のウォーブルグルーブに沿いトラッキングサーボを行う時に、記録/再生用の光ピックアップ104を利用して、反射光束RPSの中心領域の光を受光する受光部30bと30cの出力差でありウォーブル信号成分を含む第1プッシュプル信号PP1と、反射光束RPSの中心領域及び周辺領域の光を受光する受光部30a及び30bと受光部30c及び30dとの出力差でありウォーブル信号成分を含む第2プッシュプル信号PP2をそれぞれ算出し、この第1プッシュプル信号PP1のウォーブル信号成分の位相と第2プッシュプル信号PP2のウォーブル信号成分の位相とを位相比較回路49で比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて、光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光軸に対するこの光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1を生成し、スキューエラー信号S1をスキューサーボ制御部118に入力してスキューアクチュエータ117を駆動制御することにより、対物レンズ30の光軸が光ディスク102の信号記録面に直交するように光ピックアップ104を動作させる構成にしたので、光ディスク102のラジアルスキューを高精度に検出することができるとともに、従来のような別構造のスキューセンサが不要になるため、構成部品数が削減され、スキュー検出装置を含めた光ピックアップ104及び光ディスク装置101を低コスト化することができる。
【0041】
次に、図6により本発明にかかるスキュー検出方法及びスキュー検出装置の第2の実施の形態について説明する。
この図6において、図3と異なるところは、第2プッシュプル信号PP2を外側の受光部30aと30dの差信号から得るようにしたものである。以下、図3と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。
【0042】
図6に示す光検出手段30は、図3に示す場合と同様に、光ディスク102のラジアル方向に複数対、すなわち内側と外側の2対に分離できるように4分割された、フォトダイオードからなる受光部30a〜30dを有し、この受光部30a〜30dのうち、内側の受光部30bと30cには反射光束RSPの中心領域が照射され、また、外側の受光部30aと30dには反射光束RSPの周辺領域が照射されるように構成されている。
【0043】
また、ラジアルスキューエラー信号処理部116Aは、図6に示すように、反射光束RSPの中心領域の光照射に応じて上記内側の受光部30b及び30cのそれぞれに発生する電流を電圧に変換する別々の電流−電圧変換回路42b及び42cと、反射光束RSPの周辺領域の光照射に応じて上記外側の受光部30aと30dのそれぞれに発生する電流を電圧に変換する別々の電流−電圧変換回路42a及び42dと、上記電流−電圧変換回路42b及び42cから出力される信号の差信号でありウォーブル信号成分を含む第1プッシュプル信号PP1を求める第1減算回路43と、上記電流−電圧変換回路42a及び42dから出力される信号の差信号でありウォーブル信号成分を含む第2プッシュプル信号PP2を求める第2減算回路46と、減算回路43から出力される第1プッシュプル信号PP1中のウォーブル信号成分を通過させるBPF(帯域通過フィルタ)47と、減算回路46から出力される第2プッシュプル信号PP2中のウォーブル信号成分を通過させるBPF(帯域通過フィルタ)48と、BPF47を通過した第1プッシュプル信号のウォーブル信号成分の位相とBPF48を通過した第2プッシュプル信号のウォーブル信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて、光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光軸に対するこの光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1を生成する位相比較回路49とを備えている
【0044】
このようなスキュー検出装置において、内側の受光部30bと30cに集束された反射光束RSPの中心領域に対応する光は電流−電圧変換回路42b,42cにより電圧に変化され、この両電流−電圧変換回路42b,42cから出力された電圧は第1減算回路43に入力されることにより、この第1減算回路43からは両電圧の差に相当しウォーブル信号成分を含む第1プッシュプル信号PP1が算出され、この第1プッシュプル信号PP1のウォーブル信号成分はBPF47を通して位相比較回路49に入力される。
また、外側の受光部30aと30dに集束された反射光束RSPの周辺領域に対応する光は電流−電圧変換回路42a,42dにより電圧に変化され、この両電流−電圧変換回路42a,42dから出力される電圧は第2減算回路46に入力されることにより、この第2減算回路46からは両電圧の差に相当しウォーブル信号成分を含む第2プッシュプル信号PP2が算出され、この第2プッシュプル信号PP2のウォーブル信号成分はBPF48を通して位相比較回路49に入力される。
【0045】
したがって、それぞれのBPF47及び48を通過した第1プッシュプル信号PP1のウォーブル信号成分と第2プッシュプル信号PP2のウォーブル信号成分とが位相比較回路49に入力されることにより、光ディスク102にラジアルスキューが生じている場合は、この位相比較回路49でそれらプッシュプル信号のウォーブル信号成分の位相差が算出されるとともに、この位相差に基づいて、光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光軸に対するこの光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1が生成される。この位相差に基づいて光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1が生成される。このスキューエラー信号S1に基づいてスキューアクチュエータ117をスキューサーボ制御部118で制御することにより、光ディスク102のスキューがゼロになるように対物レンズ30の光軸を光ディスク102の信号記録面に直交させる。
このような第2の実施の形態に示すスキュー検出装置においても、上記第1の実施の形態に示す場合と同様な作用効果が得られる。
【0046】
次に、図7により本発明にかかるスキュー検出方法及びスキュー検出装置の第3の実施の形態について説明する。
この図7において、図3と異なるところは、光ディスク102のウォーブルグルーブ(トラック)をトラバースすることにより得られる第1及び第2プッシュプル信号からスキューエラー信号を得るようにしたものである。以下、図3と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。
【0047】
図7に示す光検出手段30は、図3に示す場合と同様に、光ディスク102のラジアル方向に複数対、すなわち内側と外側の2対に分離できるように4分割された、フォトダイオードからなる受光部30a〜30dを有し、この受光部30a〜30dのうち、内側の受光部30bと30cには反射光束RSPの中心領域が照射され、また、外側の受光部30aと30dには反射光束RSPの周辺領域が照射されるように構成されている。
【0048】
また、ラジアルスキューエラー信号処理部116Bは、図7に示すように、反射光束RSPの中心領域の光照射に応じて上記内側の受光部30b及び30cのそれぞれに発生する電流を電圧に変換する別々の電流−電圧変換回路42b及び42cと、反射光束RSPの周辺領域の光照射に応じて上記外側の受光部30aと30dのそれぞれに発生する電流を電圧に変換する別々の電流−電圧変換回路42a及び42dと、この電流−電圧変換回路42a及び42dから出力される信号の差信号であり光ディスク102のトラックに対するこの光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分(この実施の形態では、この変動信号成分は、後述するように、光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光スポットが光ディスク102のトラックをトラバースすることにより生成される)を含む第1プッシュプル信号PP1を求める第1減算回路43と、上記電流−電圧変換回路42aの出力電圧と電流−電圧変換回路42bの出力電圧とを加算する加算回路44と、上記電流−電圧変換回路42cの出力電圧と電流−電圧変換回路42dの出力電圧とを加算する加算回路45と、上記加算回路44と45の差信号であり光ディスク102のトラックに対するこの光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号PP2を求める第2減算回路46と、第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて、光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光軸に対するこの光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1を生成する位相比較回路49とを備えている。
【0049】
このようなスキュー検出装置において、光ディスク102のスキューエラー検出に際しては、光ディスク装置をスキューエラー検出モードに設定し、記録/再生用の光束MSPが光ディスク102のウォーブルグルーブ(トラック)をトラバースするようにする。このトラバース時に、内側の受光部30bと30cに集束された反射光束RSPの中心領域に対応する光は電流−電圧変換回路42b,42cにより電圧に変化され、この両電流−電圧変換回路42b,42cから出力された電圧は第1減算回路43に入力されることにより、この第1減算回路43からは両電圧の差に相当し光ディスク102のトラックに対するこの光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号PP1が算出され、この第1プッシュプル信号PP1は位相比較回路49に入力される。
また、トラバース時に外側の受光部30aと30dに集束された反射光束RSPの周辺領域に対応する光は電流−電圧変換回路42a,42dにより電圧に変化され、この両電流−電圧変換回路42a,42dから出力される電圧と電流−電圧変換回路42b,42cから出力された電圧とはそれぞれの加算回路44,45で加算された後、第2減算回路46に入力されることにより、この第2減算回路46からは両出力電圧の差に相当し光ディスク102のトラックに対するこの光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号PP2が算出され、この第2プッシュプル信号PP2は位相比較回路49に入力される。
【0050】
したがって、第1プッシュプル信号PP1と第2プッシュプル信号PP2が位相比較回路49に入力されることにより、光ディスク102にラジアルスキューが生じている場合は、この位相比較回路49でそれらプッシュプル信号の変動信号成分の位相差が算出されるとともに、この位相差に基づいて、光ディスク102に照射される記録/再生用光束の光軸に対するこの光ディスク102の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号S1が生成される。このスキューエラー信号S1に基づいてスキューアクチュエータ117をスキューサーボ制御部118で制御することにより、光ディスク102のスキューがゼロになるように対物レンズ30の光軸を光ディスク102の信号記録面に直交させる。
このような第3の実施の形態に示すスキュー検出装置においても、上記第1の実施の形態に示す場合と同様な作用効果が得られる。
【0051】
次に、図8により本発明にかかるスキュー検出に用いられる光ピックアップの他の実施の形態について説明する。
この図8(A)に示す光ピックアップ104は、記録・再生用の光束を出射するレーザ光源22と、このレーザ光源22の光束出射方向に配置され、この光束を平行光にするコリメータレンズ24と、このコリメータレンズ24の平行光束出射側に配置されたビームスプリッタ26(請求項に記載した光分離手段に相当する)と、このビームスプリッタ26を透過した光束を集束して光ディスク102に照射する対物レンズ(光集束手段)28と、上記ビームスプリッタ26の反射方向に対向して配置され、ビームスプリッタ26で分離された光ディスク102からの反射光束を受光して電気信号に変換する光検出手段30と、光検出手段30の光入射側に配置され、反射光束を光検出手段30上に集束する集光レンズ32と、この集光レンズ32と光検出手段30との間に配置され、集光レンズ32からの出射光束を回折し、光ディスク102のラジアル方向に空間的に離間して各受光部30a〜30d上にそれぞれ集束させるホログラム素子34とを備え、これらの各光学部品は図示省略したホルダ本体にマウントされる構成になっている。
【0052】
また、上記光検出手段30は、図8(B)に示すように、その各受光部30a〜30d、上記ホログラム素子34で回折された各分割光束34a〜34dがそれら各受光部30a〜30d上に集束さるように、光ディスク102のラジアル方向に空間的に離間して配列されている。
なお、このように配列された各受光部30a〜30dには、上記図3、図6または図7に示す構成のラジアルスキューエラー信号処理部が接続される。
【0053】
このような光ピックアップ104においては、受光部30a〜30dで検出され、かつラジアルスキューエラー信号処理部で処理された第1及び第2プッシュプル信号のオフセットを比較し、このオフセットが同じであれば、光ディスク102にラジアル方向の傾きがなく、この両フセットが異なっている場合は、光ディスク102にラジアルスキューがあること判定される。したがって、光ディスク102のラジアルスキューがゼロになるように、スキューアクチュエータ117をスキューサーボ制御部118で制御して対物レンズ30の光軸を光ディスク102の信号記録面に直交させればよい。
【0054】
このような実施の形態に示す光ピックアップ104によれば、ホログラム素子34で反射光束MSPを受光部30a〜30dの配列方向に分割して受光部30a〜30d上に離して入射させるため、対物レンズ28の視野が変動してもプッシュプルオフセットが変動しないようにすることができるほか、上記第1の実施の形態に示す場合と同様な作用効果が得られる。
【0055】
なお、本実施の形態では前記光記録媒体が、DVD±R、DVD±RWである場合について説明したが、本発明は、CD,DVD,CD−R、CD−RW、DVD−RAMまたはBLUE−RAY DISCなどのその他の光ディスクにも広く適用される。
また、本発明にかかるスキューセンサ及び光ピックアップは、上記実施の形態に示す構成のものに限定されるものではなく、請求項に記載した技術的範囲を逸脱しない範囲において種々に変更し変形することは勿論である。
また、本発明における光検出手段30の分割数は、上記実施の形態に示す4分割したものに限らず、PTFの変化が検出し易いように、光記録媒体のウォーブルグルーブの空間周波数第1プッシュプル信号または第2プッシュプル信号の等価的MTFのカットオフ周波数の1/4以上になるような分割数としてもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかるスキュー検出方法及びスキュー検出装置並びにこのスキュー検出装置を用いた光ピックアップ及び光ディスク装置によれば、光記録媒体の記録/再生用の光学系を利用して、光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する光記録媒体の傾き方向及び傾き量を検出できるように構成したので、光記録媒体のラジアルスキューを高精度に検出することができるとともに、従来のような別構造のスキューセンサが不要になって構成部品数を削減でき、スキュー検出装置を含めた光ピックアップ及び光ディスク装置を低コスト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるスキュー検出装置及び光ピックアップを備えた光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明にかかるスキュー検出機能を備える光ピックアップの構成図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態にるスキュー検出装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明のラジアルスキュー検出に適用されるウォーブルグルーブと光ポットとの関係を示す説明図である。
【図5】 (A)〜(C)は本発明の第1の実施の形態にるスキュー検出装置の、光ディスクのウォーブルグルーブの中心線を基準としたこのウォーブルグルーブのトラバース方向における光束MSPの光スポットの位置、第1及び第2プッシュプル出力信号との関係を示す説明図である。
【図6】 本発明にかかるスキュー検出方法及びスキュー検出装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図7】 本発明にかかるスキュー検出方法及びスキュー検出装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図8】 (A)は本発明にかかるスキュー検出に用いられる光ピックアップの他の実施の形態を示す構成図、(B)は各受光部と分離光束との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
101……光ディスク装置、102……光ディスク、103……スピンドルモータ、104……光ピックアップ、105……送りモータ、107……システムコントローラ、109……サーボ制御部、116……ラジアルスキューエラー信号処理部、117……スキューアクチュエータ、118……スキューサーボ制御部、49,51,52……ディレー回路、50,53,54……BPF(帯域通過フィルタ)、55,56……位相比較回路、59,74……差分算出回路、71,73……振幅検出回路、22……レーザ光源、24……コリメータレンズ、26……ビームスプリッタ、28……対物レンズ(光集束手段)、30……光検出手段、30a〜30d……受光部。

Claims (19)

  1. 光源と、光検出手段と、前記光源からの光束を光記録媒体の信号記録面に照射するとともに該信号記録面から反射される反射光束が前記光検出手段に集束されるように構成された記録/再生用の光学系とを用いて、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出方法であって、
    前記光検出手段は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有し、
    前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにし、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、
    前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成する、
    ことを特徴とするスキュー検出方法。
  2. 前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記光記録媒体のトラックをトラバースすることにより生成されることを特徴とする請求項1記載のスキュー検出方法。
  3. 前記光記録媒体はウォーブルグルーブを有し、前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記ウォーブルグルーブに沿ってトラッキング制御されることにより生成されるウォーブル信号成分であることを特徴とする請求項2記載のスキュー検出方法。
  4. 前記光検出手段の分割数は、前記ウォーブルグルーブの空間周波数が前記第1プッシュプル信号または前記第2プッシュプル信号の等価的MTFのカットオフ周波数の1/4以上になるような分割数であることを特徴とする請求項記載のスキュー検出方法。
  5. 光源と、光検出手段と、前記光源からの光束を光記録媒体の信号記録面に照射するとともに該信号記録面から反射される反射光束が前記光検出手段に集束されるように構成された記録/再生用の光学系とを用いて、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出装置であって、
    前記光検出手段は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有し、
    前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにしてあり、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、
    更に、前記第1プッシュプル信号を検出する第1プッシュプル信号検出手段と、
    前記第2プッシュプル信号を検出する第2プッシュプル信号検出手段と、
    前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成する位相比較手段とを備える、
    ことを特徴とするスキュー検出装置。
  6. 前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記光記録媒体のトラックをトラバースすることにより生成されることを特徴とする請求項5記載のスキュー検出装置。
  7. 前記光記録媒体はウォーブルグルーブを有し、前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記ウォーブルグルーブに沿ってトラッキング制御されることにより生成されるウォーブル信号成分であることを特徴とする請求項5記載のスキュー検出装置。
  8. 前記光検出手段の分割数は、前記ウォーブルグルーブの空間周波数が前記第1プッシュプル信号または前記第2プッシュプル信号の等価的MTFのカットオフ周波数の1/4以上になるような分割数であることを特徴とする請求項記載のスキュー検出装置。
  9. 前記各受光部は前記光記録媒体のラジアル方向に空間的に離間して配列され、前記反射光束を前記光記録媒体のラジアル方向に空間的に離間して前記各受光部上にそれぞれ集束させる光学素子を備えることを特徴とする請求項5記載のスキュー検出装置。
  10. 記録または再生用の光束を出射する光源と、
    前記光源からの光束を集束して光記録媒体に照射する集束手段と、
    前記光源から出射された前記光記録媒体への光束と前記光記録媒体からの反射光束とを分離する光分離手段と、
    前記光分離手段により分離された前記反射光束を受光する光検出手段と、
    前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出装置とを有する光ピックアップであって、
    前記スキュー検出装置は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有する光検出手段を備え、
    前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにしてあり、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、
    前記スキュー検出装置は、更に、前記第1プッシュプル信号を検出する第1プッシュプル信号検出手段と、前記第2プッシュプル信号を検出する第2プッシュプル信号検出手段と、前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成する位相比較手段とを備え、
    更に、前記集束手段の光軸を揺動するスキュー用駆動手段と、
    前記位相比較手段で生成されたスキューエラー信号により前記集束手段の光軸を前記光記録媒体の信号記録面に直交するように前記スキュー用駆動手段を制御するスキューサーボ制御手段とを備える、
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  11. 前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記光記録媒体のトラックをトラバースすることにより生成されることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ。
  12. 前記光記録媒体はウォーブルグルーブを有し、前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記ウォーブルグルーブに沿ってトラッキング制御されることにより生成されるウォーブル信号成分であることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ。
  13. 前記光検出手段の分割数は、前記ウォーブルグルーブの空間周波数が前記第1プッシュプル信号または前記第2プッシュプル信号の等価的MTFのカットオフ周波数の1/4以上になるような分割数であることを特徴とする請求項12記載の光ピックアップ。
  14. 前記各受光部は前記光記録媒体のラジアル方向に空間的に離間して配列され、前記反射光束を前記光記録媒体のラジアル方向に空間的に離間して前記各受光部上にそれぞれ集束させる光学素子を備えることを特徴とする請求項10記載の光ピックアップ。
  15. 駆動手段により回転駆動される光記録媒体と、
    送り手段により前記光記録媒体の半径方向に移動される光ピックアップと、
    前記光記録媒体の回転と前記光ピックアップの移動とを記録及び/または再生動作に対応して制御する制御手段と、
    前記光ピックアップによる前記光記録媒体に対する記録及び/または再生動作の信号処理をする信号処理手段とを備える光ディスク装置であって、
    前記光ピックアップは、
    記録または再生用の光束を出射する光源と、
    前記光源からの光束を集束して光記録媒体に照射する集束手段と、
    前記光源から出射された前記光記録媒体への光束と前記光記録媒体からの反射光束とを分離する光分離手段と、
    前記光分離手段により分離された前記反射光束を受光する光検出手段と、
    前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾きであるスキューを検出するスキュー検出装置とを有し、
    前記スキュー検出装置は、前記光記録媒体のラジアル方向に沿って分割される2以上の複数対領域に対応した複数対の分割された受光部を有する光検出手段を備え、
    前記受光部のうちの内側に位置する対の受光部である内側受光部対が前記反射光束の中心領域の光を受光し、且つ、前記受光部のうちの外側に位置する対の受光部である外側受光部対が前記反射光束の周辺領域の光を受光するようにすることで、前記内側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NA(開口数)が、前記外側受光部対が受光する反射光束に関する前記光学系の実効NAもしくは前記内側受光部対が受光する反射光束と該外側受光部対が受光する反射光束との総和である反射光束に関する前記光学系の実効NAより小さくなるようにし、もって、前記内側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第1プッシュプル信号と、前記外側受光部対の各受光部から出力される信号の差信号もしくは前記外側受光部対の各受光部の出力信号に前記内側受光部対各受光部の出力信号をそれぞれ加算した後の信号の差信号であり前記光記録媒体のトラックに対する前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットの相対位置に応じて変動する変動信号成分を含む第2プッシュプル信号とが、互いに異なった等価的MTF(modulation transfer function)を持つようにして、スキューの変動により発生する前記第1プッシュプル信号のPTF(phase transfer function)の変動と前記第2プッシュプル信号のPTFの変動とが互いに異なるようにしてあり、ここで等価的MTFとは、変動信号成分の発生源の空間周波数に対するプッシュプル信号の変動信号成分の振幅を表す関数であり、
    前記スキュー検出装置は、更に、前記第1プッシュプル信号を検出する第1プッシュプル信号検出手段と、前記第2プッシュプル信号を検出する第2プッシュプル信号検出手段と、前記第1プッシュプル信号の変動信号成分の位相と前記第2プッシュプル信号の変動信号成分の位相とを比較し、この比較結果として得られる位相差に基づいて前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光軸に対する前記光記録媒体の傾き方向と傾き量を含むスキューエラー信号を生成する位相比較手段とを備え、
    前記光ピックアップは、更に、前記集束手段の光軸を揺動するスキュー用駆動手段と、前記位相比較手段で生成されたスキューエラー信号により前記集束手段の光軸を前記光記録媒体の信号記録面に直交するように前記スキュー用駆動手段を制御するスキューサーボ制御手段とを備える、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  16. 前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記光記録媒体のトラックをトラバースすることにより生成されることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
  17. 前記光記録媒体はウォーブルグルーブを有し、前記第1及び第2プッシュプル信号の変動信号成分は、前記光記録媒体に照射される記録/再生用光束の光スポットが前記ウォーブルグルーブに沿ってトラッキング制御されることにより生成されるウォーブル信号成分であることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
  18. 前記光検出手段の分割数は、前記ウォーブルグルーブの空間周波数が前記第1プッシュプル信号または前記第2プッシュプル信号の等価的MTFのカットオフ周波数の1/4以上になるような分割数であることを特徴とする請求項17記載の光ディスク装置。
  19. 前記各受光部は前記光記録媒体のラジアル方向に空間的に離間して配列され、前記反射光束を前記光記録媒体のラジアル方向に空間的に離間して前記各受光部上にそれぞれ集束させる光学素子を備えることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
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