JP4047723B2 - インドリン誘導体、および5−ht2受容体リガンドとしてのその使用 - Google Patents
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Description
本発明は、インドリン誘導体、その製造のための方法および中間体、それを含む医薬組成物、ならびにその医学的使用に関する。本発明の活性化合物は、肥満症、糖尿病およびその他の疾患を処置するのに役立つ。
【0002】
肥満症は、環境的要因に影響される疾患過程であって、食餌および運動の慣用の減量法は、治療薬によって補強されるのを必要とすることが認識されている〔S. Parker, "Obesity: Trends and Treatments", Scrip Reports, PJB Publications Ltd., 1996〕〕。
【0003】
人が太りすぎまたは肥満症であると分類されるか否かは、一般的には、体格指数(BMI)を根拠に決定されるが、それは、体重(kg)を平方身長(m2)で除することによって算出される。したがって、BMIの単位は、kg/m2であり、一生の各10年ごとの最低死亡率に関連するBMI範囲を算出することが可能である。太りすぎは、25〜30kg/m2の範囲のBMIとして、また肥満症は、30kg/m2より大きいBMIとして定義される。この定義には、筋肉である体の部分の脂肪(脂肪組織)に対する比率を考慮に入れないという点で、問題がある。これを考慮するために、肥満症は、男子および女子における、それぞれ25%および30%より大きい、体脂肪含量を根拠に定義することもできる。
【0004】
BMIが増加するにつれて、他の危険因子とは無関係の、様々な原因からの死亡の危険性が増大する。肥満症による最も一般的な疾患は、心血管疾患(特に高血圧)、糖尿病(肥満症が糖尿病の発症を悪化させる)、胆嚢疾患(特に癌)、および生殖疾患である。研究によって、体重の最も控えめの減少でさえ、冠状動脈性心疾患を発症する危険性の有意な低下に対応し得ることが示されている。
【0005】
抗肥満剤として市販されている化合物は、オルリスタット(XENICAL(登録商標))およびシブトラミンである。オルリスタット(リパーゼ阻害剤)は、脂肪吸収を直接阻害し、下痢などの不快(比較的無害であるが)な副作用の高い発生率を生じる傾向がある。シブトラミン(混合5−HT/ノルアドレナリン再吸収阻害剤)は、何人かの患者で血圧および心拍数を上昇させることがある。セロトニン放出物質/再吸収阻害剤であるフェンフルラミン(Pondimin(登録商標))およびデクスフェンフルラミン(Redux(登録商標))は、食物摂取および体重を長期にわたって(6ヶ月以上)低下させることが報告されている。しかし、両製品とも、その使用に付随する心臓弁異常の予備的証拠の報告後に、回収された。そのため、安全な抗肥満剤の開発の必要性が存在する。
【0006】
非選択的5−HT2C受容体作用薬/部分的作用薬であるm−クロロフェニルピペラジン(mCPP)およびトリフルオロメチルフェニルピペラジン(TFMPP)は、ラットにおける食物摂取を低下させ〔G.A. Kennett & G. Curzon, Psychopharmacol., 1988, 98, 93-100;G.A. Kennett, C.T. Dourish and G. Curzon, Eur. J. Pharmacol., 1987, 141, 429-453〕、行動満腹連鎖の出現を加速する〔S.J. Kitchener & C.T. Dourish, Psychopharmacol., 1994, 113, 369-377〕ことが示されている。正常なヒト志願者、および肥満症の被験者におけるmCPPによる研究からの最近の知見も、食物摂取の低下を示している。こうして、mCPPの一回注射は、女子志願者における食物摂取を低下させ〔A.E.S. Walsh et al., Psychopharmacol., 1994, 116, 120-122〕、肥満症の男女被験者の食欲および体重を、14日の期間の亜慢性投与の間に低下させた〔P.A. Sargeant et al., Psychopharmacol., 1997, 113, 309-312〕。mCPPの食欲減退作用は、5−HT2C受容体ノックアウトの突然変異マウスでは不在であり〔L.H. Tecott et al., Nature, 1995, 374, 542-546〕、ラットでは、5−HT2C受容体拮抗薬であるSB−242084によって打ち消された〔G.A. Kennett et al., Neuropharmacol., 1997, 35, 609-620〕。そのため、mCPPは、5−HT2C受容体における作用薬の作用を通じて食物摂取を低下されるように思われる。
【0007】
肥満症の処置に用いるための5−HT2C受容体作用薬として提唱された、その他の化合物は、EP-A-0655440に開示された置換1−アミノエチルインドールを包含する。CA-2132887およびCA-2153937は、三環の1−アミノエチルピロール誘導体、および三環の1−アミノエチルピラゾール誘導体が、5−HT2C受容体に結合し、肥満症の処置に用い得ることを開示している。WO-A-98/30548は、CNS疾患および食欲調節障害の処置用の5−HT2C作用薬としての、アミノアルキルインダゾール化合物を開示している。置換1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾールは、J. Med. Chem., 1970, 13, 327およびJ. Med. Chem., 1973, 16, 1411で、合成殺トリパノソーマ剤として報告されている。9−(2−ジアルキルアミノプロピル)−1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾールは、米国特許第2,687,414号および第2,541,211号明細書に開示されている。7−置換9−(2−ジアルキルアミノエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾールは、DE 930,988に開示されている。2,3−ポリメチレンインドールの薬理学的効果は、J. Med. Chem., 1964, 69, 2910に記載されている。多核インドールの誘導体は、J. Med. Chem., 1964, 7, 625に抗うつ病剤として記載されている。薬理学的特性を有するアミノ置換ペンチエノインドールは、米国特許第3,142,678号公報に開示されている。1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドールは、FR 2,242,983およびDE2,438, 413に開示されている。4−(3−アミノブチル)−1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドールは、Khim. Geterotskikl. Soedin., 1970, 6, 371に記載されている。
【0008】
治療に用いるため、特に抗肥満剤として用いるための、選択的な、直接作用する5−HT2受容体リガンドを提供することが、本発明の目的である。治療に用いるため、特に抗肥満剤として用いるための、5−HT2Bおよび/または5−HT2C受容体に選択的な、直接作用するリガンドを提供することは、本発明のさらに一つの目的である。治療に用いるため、特に抗肥満剤として用いるための、選択的な、直接作用する5−HT2C受容体リガンド、好ましくは5−HT2C受容体作用薬を提供することは、本発明のさらに一つの目的である。
【0009】
上昇した血漿中グルコースを伴う障害、特に糖尿病、II型または非インスリン依存性糖尿病(NIDDM);I型またはインスリン依存性糖尿病(IDDM);ならびにIII型または栄養不良関連糖尿病の治療および/または予防に役立つ式(I)の化合物を提供することは、本発明のさらに一つの目的である。糖尿病は、膵臓疾患に続発する糖尿病;またはステロイドの使用に関連する糖尿病であってもよい。式(I)の化合物は、高血糖症の後遺症の治療および/または予防;糖尿病合併症の治療および/または予防;ならびにインスリン依存症の処置にも役立つ。
【0010】
本発明の一態様は、式(I):
【0011】
【化3】
【0012】
(式中、R1およびR2は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキルから選ばれ;
【0013】
R3は、アルキル、アルケニル、アルキニルまたはシクロアルキルであり;
【0014】
R4、R5、R6およびR7は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アリール、アミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノ、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アルキルスルホキシル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアリール、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノおよびカルボキシルから選ばれ、
【0015】
環Aは、部分的に不飽和であるか、もしくは飽和された炭素環式、または飽和されているか、もしくは部分的に不飽和の複素環式の五または六員環を表わし、ここで、環Aが縮合しているインドリン環の2個の原子が、飽和C−C単結合を形成する)で示される化合物、その薬学的に許容され得る塩、エステルおよび/または付加化合物を対象とする。
【0016】
本記載において、単独でか、または組み合わせての用語「アルキル」は、1〜8個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖アルキル基、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。直鎖または分枝鎖C1〜C8アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、異性体のペンチル、異性体のヘキシル、異性体のヘプチル、および異性体のオクチル、好ましくはメチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルである。特に好ましいのは、メチルおよびエチルである。
【0017】
用語「アルケニル」は、少なくとも一つのオレフィン性二重結合を有する、アルキルについて定義されたとおりの炭化水素鎖を意味する(たとえばビニル、アリルおよびブテニルを包含する)。
【0018】
用語「アルキニル」は、少なくとも一つのオレフィン性三重結合を有する、アルキルについて定義されたとおりの炭化水素鎖を意味する(たとえばプロピニル、ブチン−(1)−イル等々を包含する)。
【0019】
単独でか、または組み合わせての用語「シクロアルキル」は、3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル環、好ましくは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル環を意味する。C3〜C8シクロアルキルの例は、シクロプロピル、メチルシクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、シクロブチル、メチルシクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチル、好ましくはシクロプロピル、特にシクロペンチルである。
【0020】
用語「ハロゲン」は、フルオロ、ブロモ、クロロおよびヨードを意味する。
【0021】
単独でか、または組み合わせての用語「ハロアルキル」は、一つまたはいくつかの水素原子、好ましくは1個の水素原子がハロゲンで置き換えられた、上記に定義されたとおりのアルキル基を意味する。ハロアルキル基の例は、トリフルオロメチル、ペンタフルオロメチルおよびトリクロロメチルである。好適な例は、トリフルオロメチルおよびジフルオロメチルである。
【0022】
用語「ヒドロキシル」は、基−OHを意味し、用語「シアノ」は、基−CNを意味する。
【0023】
用語「アミノ」は、基−NH2を意味する。
【0024】
単独でか、または組み合わせての用語「アルコキシ」は、用語「アルキル」が前記に与えられた意味を有するアルキルエーテル基、たとえばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシなどを意味する。
【0025】
単独でか、または組み合わせての用語「オキシ」は、基−O−を意味する。
【0026】
単独でか、または組み合わせての用語「チオ」は、基−S−を意味する。
【0027】
用語「スルホニル」は、基−S(O2)−を意味し、用語「スルホキシル」は基−S(O)−を、「ヒドロキシル」は、−OHを、「ニトロ」は、−NO2を意味する。
【0028】
用語「カルボキシル」は、基−C(O)OHを意味する。
【0029】
用語「カルボニル」は、基−C(O)−を意味し、用語「カルボニルアミノ」は、基−C(O)−NH−を意味する。
【0030】
用語「アルコキシカルボニル」は、Rcが上記に定義されたとおりのアルコキシである、式−C(O)Rcを意味する。
【0031】
用語「炭素環式環」は、すべての環形成原子が炭素原子である環を意味する。
【0032】
R4、R5、R6およびR7についての、単独でか、または組み合わせての用語「アリール」は、芳香族炭素環式基、すなわち六ないし十員の芳香環または部分的芳香環、たとえばフェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフチル、好ましくはフェニルを意味する。アリール部分は、場合により、ハロゲン、好ましくはフルオロ、アルコキシカルボニル、たとえばメチルカルボニル、カルボキシル、シアノ、アルキル、アルコキシ、フェニル、フェノキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、1,3−ジオキソリルもしくは1,4−ジオキソリル、アルキルチオ、アルキルスルホキシルおよびアルキルスルホニルから独立して選ばれる、1個またはそれ以上の、好ましくは1〜3個の基で置換されている。最も好適な基は、アルコキシおよび/またはアルキルスルホニルである。
【0033】
R4、R5、R6およびR7についての、単独でか、または組み合わせての用語「ヘテロアリール」は、たとえば窒素、酸素もしくは硫黄からなる群より独立して選ばれる、1〜3個のヘテロ原子、好ましくは1個のヘテロ原子を含む、5〜10個、好ましくは5〜6個の環原子を有する、芳香族の単環式または二環式の基を意味する。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、ピロリル、キノリニル、フラニル、チエニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリルおよびピリミジニルである。好適なヘテロアリール基は、チエニル、フラニルおよびピリジルである。ヘテロアリール基は、場合により、ハロゲン、好ましくはフルオロ、アルコキシカルボニル、たとえばメチルカルボニル、カルボキシル、シアノ、アルキル、アルコキシ、フェニル、フェノキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、1,3−ジオキソリルもしくは1,4−ジオキソリル、アルキルチオ、アルキルスルホキシルおよびアルキルスルホニルから独立して選ばれる、1個またはそれ以上の基で置換されている。最も好適な基はアルコキシおよび/またはアルキルスルホニルである。
【0034】
単独でか、または組み合わせての用語「複素環式環」は、たとえば窒素、酸素もしくは硫黄からなる群より独立して選ばれる、1〜3個のヘテロ原子、好ましくは1個のヘテロ原子を含む、5〜10個、好ましくは5〜6個の環原子を有する、非芳香族の単環式または二環式の基を意味する。場合により、この複素環は、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、オキソカルボキシルおよびアルコキシカルボニル等からなる群より独立して選ばれる基で、かつ/あるいは第二級窒素原子(すなわち−NH−)においてアルキル、アリールアルコキシカルボニルアリールカルボニルで、または第三級窒素原子(すなわち=N−)においてオキシドで置換されていることができる。複素環式基の例は、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジル、テトラヒドロフラニルおよびヘキサヒドロピラニルである。
【0035】
用語「薬学的に許容され得る塩」は、式(I)の化合物の薬学的に許容され得るいかなる塩も意味する。塩は、薬学的に許容され得る無害の、無機および有機の酸および塩基を包含する酸および塩基から製造してよい。そのような酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、ジクロロ酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イソエチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、シュウ酸、パモエ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸などを包含する。特に好ましいのは、フマル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、コハク酸、硫酸およびメタンスルホン酸、特にフマル酸である。許容され得る塩基塩は、アルカリ金属(たとえばナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(たとえばカルシウム、マグネシウム)、およびアルミニウム塩を包含する。
【0036】
「薬学的に許容され得るエステル」は、一般式(I)の化合物が、官能基において誘導体化されてよく、in vivoで親化合物に逆変換させることができる誘導体を与えることを意味する。そのような化合物の例は、生理学的に許容され得る、かつ代謝上は不安定なエステル誘導体、たとえば、メトキシメチルエステル、メチルチオメチルエステルおよびピバロイルオキシメチルエステルを包含する。加えて、in vivoで一般式(I)で示される親化合物を生成できる、代謝上は不安定なエステルに類似する、一般式(I)で示される化合物の生理学的に許容され得るいかなる等価体も、本発明の対象範囲内にある。
【0037】
用語「付加化合物」は、式(I)の化合物の薬学的に許容され得るいかなる付加化合物も意味する。付加化合物は、式(I)の化合物と、1種類またはそれ以上のその他の分子、特に溶媒和物、水和物および包接錯体(たとえばシクロデキストリン錯体)との間の結合からの原子価の変化なしに形成されるものを包含する。
【0038】
本発明は、式(I)の化合物の薬学的に適切な誘導体を明示的に包含する。この状況で、用語「誘導体」は、式(I)の化合物にin vivoで代謝される、式(I)の化合物の薬学的に許容され得るいかなる誘導体(プロドラッグ)も意味する。たとえば、R4〜R7のCOOH基は、エステル化することができる。アルキルおよびアラルキルエステルは、適切なエステルの例である。メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびベンジルエステルは、好適なエステルである。メチルおよびエチルエステルが、特に好ましい。
【0039】
式(I)の化合物は、溶媒和、たとえば水和することもできる。溶媒和は、製造工程の途中で実施するか、またはたとえば、当初は無水である式(I)の化合物の吸湿性の結果として生じることができる(水和)。
【0040】
式(I)の化合物は、いくつかの不斉中心を有し、光学的に純粋な鏡像異性体、たとえばラセミ化合物のような、鏡像異性体の混合物、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ的ラセミ化合物、またはジアステレオ異性ラセミ化合物の混合物の形態で存在することができる。光学的活性形態はたとえば、ラセミ化合物の分割、不斉合成、または不斉クロマトグラフィー(キラル吸着剤または溶離剤によるクロマトグラフィー)によって得ることができる。
【0041】
式(I)の化合物は、R1およびR2が、独立して、水素またはアルキルから選ばれる化合物から選ばれるのが好ましい。一実施態様では、式(I)の化合物は、R1がR2と同じである化合物から選ばれる。好ましくは、R1およびR2は水素である。
【0042】
式(I)の化合物は、好ましくは、R3が、アルキルまたはシクロアルキル、好ましくはアルキル、より好ましくはメチルである化合物から選ばれる。
【0043】
好ましくは、R4、R6およびR7は、独立して、水素、ハロゲン、アルキルおよびアルコキシから選ばれる。より好ましくは、R4は水素である。R6は、好ましくは、水素、ハロゲンまたはアルコキシ、より好ましくは水素またはフルオロである。R7は、好ましくは、水素、ハロゲンまたはアルコキシ、より好ましくは水素、クロロまたはメトキシである。
【0044】
もう一つの好適実施態様では、R5は、水素、ハロゲン、アルコキシまたはヘテロアリールカルボニルアミノ、好ましくは水素、クロロ、メトキシ、ピリジルカルボニルアミノまたはチエニルカルボニルアミノである。
【0045】
上記のとおり、環Aは、部分的に不飽和であるか、または飽和された炭素環式もしくは複素環式の五もしくは六員環を表わし、ここで、環Aが縮合しているインドリン環の2個の原子は、飽和C−C単結合を形成する。本発明の好適実施態様では、環Aは、五員環、たとえば、飽和されているか、または部分的に不飽和である環、たとえばシクロペンチル、シクロペンテニル、テトラヒドロフラニルおよびジヒドロフラニル、好ましくは飽和炭素環式環、たとえばシクロペンチルである。
【0046】
本発明のもう一つの好適実施態様では、環Aは、場合によりアルキルまたはオキソで置換された、モルホリニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロフラニルおよびジヒドロフラニルからなる群から選んでよい。
【0047】
環Aは、置換または非置換であってよい。置換されている場合、一般的には、1〜3個の置換基、好ましくは1個の置換基が存在することになる。置換基は、下記を包含してよい:
【0048】
(a)アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール(たとえば置換および非置換フェニル)、アリールアルキル(たとえば置換および非置換ベンジル);
【0049】
(b)ハロゲン原子、およびハロゲン含有基、たとえば、ハロアルキル(たとえばトリフルオロメチル)、ハロアリール(たとえばクロロフェニル);
【0050】
(c)酸素含有基、たとえば、オキソ、アルコール〔たとえばヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、(アリール)(ヒドロキシ)アルキル〕、エーテル(たとえばアルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、アリールオキシアリール)、アルデヒド(たとえばカルボキシアルデヒド)、ケトン(たとえばアルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアリール、アリールカルボニルアルキル、アリールカルボニルアリール、アリールアルキルカルボニル、アリールアルキルカルボニルアルキル、アリールアルキルカルボニルアリール);
【0051】
(d)酸(たとえばカルボキシル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール)、酸誘導体、たとえばエステル(たとえばアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アリールオキシカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアリール、アリールオキシカルボニルアリール、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシアルキル);
【0052】
(e)アミド(たとえばアミノカルボニル、モノ−もしくはジ−アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、モノ−もしくはジ−アルキルアミノカルボニルアルキル、アリールアミノカルボニルもしくはアリールアルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、またはアリールアルキルカルボニルアミノ);
【0053】
(f)カルバマート(たとえばアルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アリールアルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノカルボニルオキシ、アリールアミノカルボニルオキシ、またはアリールアルキルアミノカルボニルオキシ);
【0054】
(g)尿素(たとえばモノ−もしくはジ−アルキルアミノカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニルアミノまたはアリールアルキルアミノカルボニルアミノ);
【0055】
(h)アミンのような窒素含有基(たとえばアミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アリールアミノ、アミノアルキル、モノ−もしくはジ−アルキルアミノアルキル)、アジ化物、ニトリル(たとえばシアノ、シアノアルキル)、ニトロ;
【0056】
(i)チオール、チオエーテル、スルホキシドおよびスルホンのような硫黄含有基(たとえばアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アリールチオアルキル、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアルキル;ならびに
【0057】
(j)1個またはそれ以上、好ましくは1個のヘテロ原子を有する複素環式基(たとえばチエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、オキシインドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7−アザインドリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフトリジニル、シンノリニル、キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンゾオキサジニル、キノキサリニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル、フタラジニルおよびカルボリニル)。
【0058】
好適な置換基を、水素またはアルキルから選んでよい。
【0059】
本発明の特に好適な化合物は、(2′S,3aS,8bS)−1−〔4−(6−クロロ−1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロペンタ〔b〕インドリル)〕−2−プロピルアミン、(2′S)−1−〔4−(7−フルオロ−6−1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロ−6−メトキシシクロペンタ〔b〕インドリル)〕−2−プロピルアミン、および(2′S)−1−〔4−(7−フルオロ−1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロ−8−メトキシペンタ〔b〕インドリル)〕−2−プロピルアミンである。
【0060】
本発明は、上記に定義された化合物、および薬学的に許容され得る賦形剤を含有する医薬組成物も意味する。本発明は、上記の式(I)の化合物を薬学的に許容され得る担体または賦形剤と組み合わせることを含む、医薬組成物を製造する方法も意味する。本発明は、処置に用いるための上記の式(I)の化合物も意味する。
【0061】
さらに、本発明は、上記の式(I)の化合物の使用であって、中枢神経系の障害;中枢神経系に対する損傷;心血管障害;胃腸障害;尿崩症、および睡眠時無呼吸の処置用医薬の製造における使用を意味する。上記の使用において、中枢神経系の障害は、うつ病、非定型うつ病、双極性障害、不安障害、強迫性障害、社会恐怖症もしくはパニック状態、睡眠障害、性機能不全、精神病、精神***病、偏頭痛、および頭痛その他の疼痛に付随するその他の状態、頭蓋内圧の上昇、てんかん、人格異常、年齢関連行動障害、痴呆症に付随する行動障害、器質的精神障害、幼児期の精神障害、攻撃性、年齢関連記憶障害、慢性疲労症候群、薬物およびアルコール中毒症、肥満症、過食症、神経性食欲不振、ならびに月経前緊張から選ばれる。本発明の好適実施態様では、上記の中枢神経系に対する損傷は、外傷、卒中、神経変性疾患、または中毒性もしくは感染性CNS疾患に起因する。上記に使用において、中毒性または感染性CNS疾患は、脳炎または髄膜炎であり、心血管障害は、血栓症である。上記の使用において、胃腸障害は、胃腸運動性の機能不全である。本発明の特に好適な実施態様は、該医薬が肥満症の処置用である、上記の使用である。本発明のさらに好適な実施態様は、糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、膵臓疾患に続発する糖尿病、ステロイドの使用に関連する糖尿病、III型糖尿病、高血糖症、糖尿病合併症およびインスリン耐性の処置用医薬の製造における、式(I)の化合物の使用である。特に好ましいのは、II型糖尿病の処置のための式(I)の化合物の使用である。上記の使用における処置は、予防的処置であってよい。本発明は、5−HT2C受容体作用薬としての化合物の使用にも関する。
【0062】
本発明は、上記の障害のいずれかを処置する方法であって、そのような処置を要する患者に、有効用量の上記の式(I)の化合物を投与することを含む方法にも関する。上記の障害のいずれかを処置する方法は、予防的処置であってよい。好適実施態様では、上記の処置方法における障害は、肥満症であってよい。さらに一つの好適実施態様では、上記の処置方法における障害は、糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、膵臓疾患に続発する糖尿病、ステロイドの使用に関連する糖尿病、III型糖尿病、高血糖症、糖尿病合併症およびインスリン耐性からなる群より選ばれる。特に好ましいのは、該障害がII型糖尿病である、上記の処置方法である。上記の処置方法は、予防的処置であってよい。
【0063】
本発明は、上記に定義された式(I)の化合物を製造する方法であって、
(a)式(IV):
【0064】
【化4】
【0065】
(式中、A、R3〜R7は、上記のとおりであり、PGは、NH保護基、たとえばtert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、エトキシカルボニルおよび9−フルオレニルメトキシカルボニルである)で示される化合物を、R1およびR2が水素である式(I)の化合物の製造のために、該保護基を除去するのに適した試薬と反応させる工程(たとえばtert−ブトキシカルボニルは、酸、たとえば塩酸、トリフルオロ酢酸またはメタンスルホン酸を用いて除去することができ、ベンジルオキシカルボニルは、炭素担持パラジウムもしくは水酸化パラジウムのような触媒上での接触水素分解を用いてか、あるいは水酸化ナトリウムのような塩基の存在下での加水分解、または酢酸中の臭化水素による処理、または三臭化ホウ素もしくはトリメチルシリルヨージドのようなルイス酸による処理によって除去することができ、エトキシカルボニルは、水酸化ナトリウムのような塩基の存在下での加水分解、または酢酸中の臭化水素による処理、または三臭化ホウ素もしくはトリメチルシリルヨージドのようなルイス酸による処理によって除去することができ、9−フルオレニルメトキシカルボニルは、モルホリンまたは水酸化ナトリウムのような塩基による処理によって除去することができる)、または
【0066】
(b)R1およびR2が、上記に定義されたとおりであるが、水素であることがないか、またはR1およびR2の一方のみが水素である、式(I)の化合物の製造のために、工程(a)に従って製造された化合物を還元的にアルキル化する工程
を含む方法にも関する。
【0067】
さらに、本発明は、上記に定義されたとおりの方法によって製造される化合物に関する。
【0068】
本発明の化合物は、簡便には、下記の反応スキーム(R1〜R7およびAは、上記に定義されたとおりであり、PGは、NH保護基、たとえばtert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルおよびエトキシカルボニルである)によって製造することができる。水酸化カリウムのような塩基の存在下、メチルスルホキシドのような溶媒中でのインドール(II)と、tert−ブチル〔2−〔(1−メタンスルホニル)オキシ〕プロピル〕カルバマートのようなアルキル化剤との反応は、インドール−カルバマート(III)を与える。酢酸のような溶媒中において、還元剤、たとえばシアノ水素化ホウ素ナトリウムによる(III)の還元は、インドリン−カルバマート(IV)を生成する。次いで、(IV)の個々のジアステレオ異性体は、たとえばカラムクロマトグラフィー、HPLCまたは再晶出を用いて、分離してよい。R1=R2=Hである式(I)の化合物は、メタノールのような適切な溶媒中において、塩酸のような酸による(IV)の処理によって製造することができる。R1および/またはR2=アルキルである式(I)の化合物は、R1=R2=Hである式(I)の化合物から、ギ酸、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシホウ水素化ナトリウムのような還元剤の存在下で、アルデヒドまたはケトンを用いる、還元的アルキル化によって製造することができる。
【0069】
【化5】
【0070】
式(II)のインドールは、酸性の条件下、適切な溶媒、たとえばエタノールまたは水中で、必要な場合は加熱しつつ、フェニルヒドラジンをケトンで処理することによって得てよい。適切な場合、フェニルヒドラジンは、当業者に公知の方法、たとえば水のような溶媒中、塩酸のような酸の存在下での、亜硝酸ナトリウムと塩化スズ(II)との逐次反応に従って、対応するアニリンから合成してよい。
【0071】
本明細書に列挙されたその他の方法のいずれかで、置換基R4、R5、R6またはR7が、要求されるもの以外であるならば、公知の方法によって、置換基を所望の置換基に変換してよい。置換基R4、R5、R6またはR7は、反応が実施される条件に対して保護することも必要であり得る。そのような場合は、反応が完了した後に、保護基を除去してよい。
【0072】
アッセイの手順
1.セロトニン受容体との結合
式(I)の化合物のセロトニン受容体との結合を、標準的な方法によってin vitroで決定した。調製品を、以下に示すアッセイにしたがって調べた。
【0073】
方法(a):5−HT2C受容体との結合については、5−HT2C受容体を、〔3H〕−5−HTで放射線標識化した。CHO細胞系における5−HT2C受容体に対する化合物の親和性を、D. Hoyer, G. Engel & H.O. Kalkman, European J. Pharmacol., 1985, 118, 13-23の手順に従って測定した。
【0074】
方法(b):5−HT2B受容体との結合については、5−HT2B受容体を、〔3H〕−5−HTで放射線標識化した。CHO細胞系におけるヒト5−HT2B受容体に対する化合物の親和性を、K. Schmuck, C. Ullmer, P. Engels & H. Lubbert, FEBS Lett., 1994, 342, 85-90の手順に従って測定した。
【0075】
方法(c):5−HT2A受容体との結合については、5−HT2A受容体を、〔125I〕−DOIで放射線標識化した。CHO細胞系における5−HT2A受容体に対する化合物の親和性を、D.J. McKenna & S.J. Peroutka, J. Neurosci., 1989, 9/10, 3482-90の手順に従って測定した。
【0076】
こうして決定された実施例の活性を、表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
2.機能的活性
式(I)の化合物の機能的活性を、蛍光測定用造影プレートリーダー(FLIPR)を用いてアッセイした。
【0079】
h5−HT2Cまたはh5−HT2A受容体のいずれかを発現するCHO細胞を、計数し、標準的な96穴微量滴定プレートに播種して、試験の日に密集した単層を得た。翌日、この細胞に、DMSOに溶解したプルロン酸およびカルシウム感受性染料のFlo 3-AMを含有する無血清培養維持培地とともに、95%の湿度のCO2インキュベーター内で37℃で、約90分間温置することによって、Flo 3-AMを染着させた。取り込まれなかった染料は、自動化された細胞洗浄装置を用いて、20mMHEPESおよび2.5mMプロベネシドを含有するハンクス均衡塩類溶液(アッセイ緩衝液)で洗浄することによって除去して、100μl/ウェルの総容量とした。
【0080】
薬物(アッセイ緩衝液50μlに溶解)は、蛍光測定の際に、FLIPR96穴プレートの各ウェルに70μl/秒の速度で加えた。測定は、1秒の間隔で実施し、最大蛍光シグナルを測定し(薬物添加後約10〜15秒)、10μM5−HTが生成する反応(100%と定義)と比較し、これを反応百分率として表わした(相対的薬効)。Graphpad Prism(Graph Software Inc.)を用いて、用量反応曲線を構成した。
【0081】
こうして測定された、実施例の活性を表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】
本発明のさらに一つの態様によれば、肥満症の処置を要するヒトにおいて、肥満症を処置する方法であって、治療有効量の式(I)による化合物、および治療有効量のリパーゼ阻害剤をヒトに投与することを含む方法、特に好ましくはリパーゼ阻害剤がオルリスタットである方法が提供される。本発明のさらに一つの態様によれば、糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、膵臓疾患に続発する糖尿病、ステロイドの使用に関連する糖尿病、III型糖尿病、高血糖症、糖尿病合併症およびインスリン耐性の処置を要するヒトにおいて、そのような疾患を処置する方法であって、治療有効量の式(I)による化合物、および治療有効量のリパーゼ阻害剤をヒトに投与することを含む方法、特に好ましくはリパーゼ阻害剤がオルリスタットである方法が提供される。特に好ましいのは、II型糖尿病の処置を要するヒトにおいて、II型糖尿病を処置する上記の方法であって、治療有効量の式(I)による化合物、および治療有効量のリパーゼ阻害剤をヒトに投与することを含む方法、特に好ましくはリパーゼ阻害剤がオルリスタットである方法が提供される。本発明の主題は、投与が、同時的、分離的または逐次的である、列挙された方法でもある。上記の処置方法における列挙された方法は、予防的処置であってもよい。
【0084】
本発明のさらに一つの好適実施態様は、リパーゼ阻害剤による治療も受けている患者の肥満症の治療および予防用の医薬の製造における、式(I)の化合物の使用、特に好ましくはリパーゼ阻害剤がオルリスタットである使用である。本発明のもう一つの好適実施態様は、リパーゼ阻害剤による治療も受けている患者の糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、膵臓疾患に続発する糖尿病、ステロイドの使用に関連する糖尿病、III型糖尿病、高血糖症、糖尿病合併症およびインスリン耐性の治療および予防用の医薬の製造における、式(I)による化合物の使用、特に好ましくはリパーゼ阻害剤がオルリスタットである使用である。さらに特に好ましいのは、リパーゼ阻害剤による治療も受けている患者のII型糖尿病の治療または予防のための式(I)による化合物の上記の使用、特に好ましくはリパーゼ阻害剤がオルリスタットである使用である。上記の使用における治療は、予防的治療であってよい。
【0085】
用語「リパーゼ阻害剤」は、リパーゼ、たとえば胃および膵臓のリパーゼの作用を阻害できる化合物を意味する。たとえば、米国特許第4,598,089号明細書に記載のオルリスタットおよびリプスタチンは、リパーゼの強力な阻害剤である。リプスタチンは、微生物起源の天然産物であり、オルリスタットは、リプスタチンの水素化の結果である。他のリパーゼ阻害剤は、パンクリシンと一般的に呼ばれる一群の化合物を包含する。パンクリシンは、オルリスタットの類似体である〔Mutoh et al., 1994〕。用語「リパーゼ阻害剤」は、たとえば国際公開第WO99/34786号公報(Geltex Pharmaceuticals Inc.)に記載された、重合体結合リパーゼ阻害剤も意味する。これらの重合体は、リパーゼを阻害する一つまたはそれ以上の基で置換されていることを特徴とする。用語「リパーゼ阻害剤」は、これらの化合物の薬学的に許容され得る塩も含む。用語「リパーゼ阻害剤」は、好ましくは、オルリスタットを意味する。
【0086】
オルリスタットは、肥満症および高脂質血症のコントロールまたは予防に有用な公知化合物である。オルリスタットの製造法も開示する1986年7月1日付け発行の米国特許第4,598,089号明細書、および適切な医薬組成物を開示する米国特許第米国特許第6,004,996号明細書を参照されたい。それ以外の適切な医薬組成物は、たとえば、国際公開第WO 00/09122号および第WO 00/09123号公報に記載されている。オルリスタットの製造のためのさらなる方法は、ヨーロッパ特許出願第185,359号、第189,577号、第443,449号および第524,495号公報に記載されている。オルリスタットは、好ましくは、1日あたり60〜720mgを、分割された用量で1日2〜3回経口投与する。好ましいのは、1日あたり180〜360mg、最も好ましくは360mgのリパーゼ阻害剤を、対象者に、好ましくは分割された用量で、1日2回、または特に3回投与する場合である。対象者は、好ましくは、肥満症または太りすぎのヒト、すなわち、体格指数が25またはそれ以上であるヒトである。一般的には、リパーゼ阻害剤を、脂肪を含有する食事の摂取後約1ないし2時間以内に投与するのが好ましい。一般的には、上記に定義されたリパーゼ阻害剤を投与するには、処置を、肥満症の強い家族歴を有し、体格指数が25またはそれ以上であるヒトに与えるのが好ましい。オルリスタットは、慣用の経口組成物、たとえば、錠剤、被覆錠剤、硬および軟ゼラチンカプセル剤、乳剤または懸濁剤としてヒトに投与することができる。錠剤、被覆錠剤、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤に用いることができる担体の例は、乳糖、その他の糖、およびソルビトール、マンニトール、マルトデキストリンのような糖アルコール、または他の賦形剤;ラウリル硫酸ナトリウム、Brij 96、もしくはTween 80のような界面活性剤;澱粉グリコール酸ナトリウム、トウモロコシ澱粉もしくはその誘導体のような崩壊剤;ポビドン、クロスポビドンのような重合体;タルク;ステアリン酸またはその塩などである。軟ゼラチンカプセル剤に適する担体は、たとえば、植物油、蝋、脂肪、ならびに半固体および液体のポリオールなどである。その上、医薬組成物は、防腐剤、可溶化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香味剤、浸透圧を変えるための塩類、緩衝剤、コーティング剤および酸化防止剤を含有することができる。それらは、さらに、治療上有用なその他の物質を含有することもできる。処方は、好都合には、単位投与量形態で提示してよく、製薬業界に公知のいかなる方法によって製造してもよい。好ましくは、オルリスタットは、実施例および米国特許第6,004,996号明細書にそれぞれ示された処方に従って投与する。
【0087】
前記したとおり、式(I)の化合物を含有する医薬も、本発明の目的であり、同様に、そのような医薬を製造する方法であって、式(I)の1種類またはそれ以上の化合物、および所望であれば、その他の治療上有用な1種類またはそれ以上の物質を製剤投与形態にする工程を含む方法もそうである。
【0088】
医薬組成物は、たとえば、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬もしくは軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤または懸濁剤の形態で、経口投与してよい。投与は、たとえば坐薬を用いて経直腸的に;たとえば軟膏、クリーム剤、ゲルまたは液剤を用いて、局所的もしくは経皮的に;またはたとえば注射可能液剤を用いて、非経口的に実施することもできる。
【0089】
錠剤、被覆錠剤、糖衣錠または硬ゼラチンカプセル剤を製造するには、本発明の化合物を、薬学的に不活性の、無機または有機賦形剤と混合してよい。錠剤、糖衣錠または硬ゼラチンカプセル剤に適する賦形剤の例は、乳糖、トウモロコシ澱粉もしくはその誘導体、タルク、またはステアリン酸もしくはその塩を包含する。
【0090】
軟ゼラチンカプセル剤とともに用いるのに適する賦形剤は、たとえば、植物油、蝋、脂肪、ならびに半固体および液体ポリオール等々を包含するが;活性成分の性質に応じて、軟ゼラチンカプセル剤に対しては、賦形剤を全く必要としない場合もあり得る。
【0091】
液剤およびシロップ剤の製造には、用いてよい賦形剤は、たとえば、水、ポリオール、サッカロース、転化糖およびグリコールを包含する。
【0092】
注射可能液剤のためには、用いてよい賦形剤は、たとえば、水、アルコール、ポリオール、グリセリンおよび植物油を包含する。
【0093】
坐薬、および局所的または経皮的適用のためには、用いてよい賦形剤は、たとえば、天然もしくは硬化油、蝋、脂肪および半固体もしくは液体ポリオールを包含する。
【0094】
医薬組成物は、防腐剤、酸化防止剤、可溶化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香味剤、浸透圧を変えるための塩類、緩衝剤、コーティング剤または酸化防止剤を含有してもよい。また、治療上有用なその他の薬剤を含有することもできる。
【0095】
式(I)の化合物が有効量で投与される投与量は、具体的な活性成分の性質、患者の年齢および必要条件、ならびに適用の様式に依存する。一般的には、1日あたり0.1〜100mg/kg体重の投与量が考慮されるが、引用された上限は、それが指示されるべきであると示されたときは越えることができる。
【0096】
下記の具体的な実施例は、本発明の実施を支援するための指針として与えられ、本発明の対象範囲に対する限定として意図されてはいない。
【0097】
実施例
例I:(3aR,8bR)および(3aS,8bS)2−(1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロペンタ〔b〕インドール−4−イル)エチルアミンフマル酸塩
(A)2−(1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドール−4−イル)エチルアミン塩酸塩
アセトニトリル(60ml)中の1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドール(2.0g、13mmol)、粉末化した水酸化ナトリウム(2.0g、50mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.17g、0.5mmol)の混合物を、10分間撹拌した。混合物に塩酸クロロエチルアミン(2.2g、19mmol)を加え、混合物を、還流まで加熱し、90分間撹拌し、次いで室温に冷却した。混合物を、水(100ml)中に注ぎ、エーテル(100ml)で2回抽出した。併せた有機抽出物を、洗浄(水、ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、減圧下で濃縮して、黄色の油(2.65g)を得た。この油を、エーテル(50ml)に溶解し、追加されたエーテル(35ml)中の塩酸エーテル溶液(1.0M、13ml、13mmol)の撹拌溶液に滴加した。混合物を、0℃に冷却し、15分間撹拌し、次いで濾過した。フィルターケーキを、エーテルで洗浄し、減圧下で乾燥して、生成物を乳白色の固体(2.66g、88%)として得た;融点276〜277℃;C13H17N2Cl・0.125H2Oについての測定値:C、65.37%、H、7.22%、N、11.66%、理論値:C、65.33%、H、7.28%、N、11.72%。
【0098】
(B)tert−ブチル−2−〔4−(1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドリル)〕エチルカルバマート
2−プロパノール(15ml)および水(15ml)中の2−(1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドール−4−イル)エチルアミン塩酸塩(1.0g、4.2mmol)の撹拌溶液に、水(5ml)中の水酸化ナトリウム(0.34g、8.5mmol)の溶液を滴加した。混合物を5分間撹拌し、次いで二炭酸ジ−tert−ブチル(1.0g、4.6mmol)を加え、混合物をさらに1時間撹拌した。沈澱を、濾取し、水洗し、減圧下で乾燥して、未精製生成物を白色固体(1.32g、>100%)として得て、これをさらに精製することなく用いた;NMR(400MHz, CDCl3)δH 7.42 (1H, dd, J 1.5, 7 Hz), 7.25 (1H, d, J 7 Hz), 7.08 (2H, m), 4.53 (1H, m, NH), 4.16 (2H, t, J 6 Hz), 3.44 (2H, q, J 6 Hz), 2.84 (4H, t, J 7 Hz), 2.53 (2H, quint, J 7 Hz)および1.43 (9H, s);HPLC:〔Xterra;2.0ml/分、勾配溶離、4分間のメタノール−10mM酢酸アンモニウム水溶液(50:50)〜(80:20)、次いで(80:20)〕97%(6.72分)。
【0099】
(C)tert−ブチル−2−〔4−(1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロペンタ〔b〕インドリル)〕エチルカルバマート
酢酸(5ml)中のtert−ブチル−2−〔4−(1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドリル)〕エチルカルバマート(0.20g、0.66mmol)の撹拌溶液に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.13g、2.0mmol)を加えた。混合物を、2時間撹拌し、次いで水酸化ナトリウム水溶液(2N、30ml)中に注ぎ、2部分のエーテル(20ml)で抽出した。併せた有機抽出物を、洗浄(水、ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、減圧下で濃縮して、未精製生成物を粘稠な油(0.216g、>100%)として得て、これをさらに精製することなく用いた;NMR(400MHz, CDCl3)δH 6.99 (2H, dt, J 1.5, 7 Hz), 6.64 (1H, dt, J 1, 7 Hz), 6.34 (1H, d, J 7 Hz), 4.77 (1H, m, NH), 4.13 (1H, m), 3.72 (1H, dt, J 3, 9 Hz), 3.30 (2H, m), 3.26 (2H, m), 1.99 (1H, m), 1.79 (2H, m), 1.62 (2H, m), 1.51 (1H, m)および1.42 (9H, s);HPLC:〔Xterra;2.0ml/分、勾配溶離、4分間のメタノール−10mM酢酸アンモニウム水溶液(50:50)〜(80:20)、次いで(80:20)〕95%(6.64分)。
【0100】
(D)(3aR,8bR)および(3aS,8bS)2−(1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロペンタ〔b〕インドール−4−イル)エチルアミンフマル酸塩
メタノール(5ml)中のtert−ブチル−2−〔4−(1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロペンタ〔b〕インドリル)〕エチルカルバマート(0.15g、0.5mmol)および濃塩酸(0.2ml)の撹拌溶液を、還流まで加熱し、4時間撹拌し、室温に冷却し、水(30ml)中に注いだ。混合物を、エーテル(10ml)で洗浄し;エーテルを棄却した。水層を、水酸化ナトリウム水溶液(2N、5ml)で塩基性化し、次いでエーテル(2x20ml)で抽出した。併せたエーテル抽出物を、洗浄(水、ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、減圧下で濃縮して、黄色の油(0.067g)を得た。この油を、熱2−プロパノール(1ml)に溶解し、熱2−プロパノール(1ml)中のフマル酸(0.06g)の撹拌溶液に滴加した。溶液を、0℃に冷却し、エーテル(5ml)で希釈し、濾過した。フィルターケーキを、洗浄(エーテル)し、減圧下で乾燥して、生成物を白色固体(0.081g、51%)として得た。;融点172℃(分解);NMR(400MHz, DMSO-d6)δH 6.96 (1H, t, J 7.5 Hz), 6.53 (1H, t, J 7.5 Hz), 6.46 (2H, s), 6.41 (1H, d, J 7.5 Hz), 4.18 (1H, m), 3.69 (1H, dt, J 3.9 Hz), 3.34 (2H, m), 2.92 (2H, m), 1.97 (1H, m), 1.74 (1H, m), 1.62 (2H, m)および1.40 (1H, m)。
【0101】
例II:出発化合物の製造
式A:
【0102】
【化6】
【0103】
(式中、Rは、式(I)で定義されたとおりのR4、R5、R6およびR7からなる置換パターンを表わす)で示される化合物は、フィッシャーのインドール合成〔たとえば、Catal. Lett., 1999, 61(1,2), 93-97を参照されたい〕に従って製造してよい。フェニルヒドラジンを出発化合物として用いてよい。フェニルヒドラジンは、商業的に入手できるか、または塩酸4−フルオロ−3−メトキシフェニルヒドラジンについて下記に示したとおりに製造してもよい。
【0104】
(A)フェニルヒドラジン:塩酸4−フルオロ−3−メトキシフェニルヒドラジンの製造
撹拌した0℃の塩酸(100ml)に、3−メトキシ−4−フルオロアニリン(10g、71mmol)、次いで水(10ml)、およびさらに塩酸(10ml)を加えた。混合物を、室温まで温め、20分間撹拌し、次いで−5℃に冷却した。水(25ml)中の亜硝酸ナトリウム(5.14g、75mmol)の溶液を、内部温度が0℃未満に留まるように滴加した。混合物を、室温まで温め、2時間撹拌した。混合物を−5℃に冷却し、塩酸(200ml)中の塩化スズ(II)二水和物(64g、284mmol)の溶液を、内部温度が0℃未満に留まるように滴加した。混合物を、室温まで温め、3時間撹拌し、次いで濾過した。フィルターケーキを、塩酸で洗浄し、減圧下で乾燥して、桃色の固体(7.4g)を得た。併せた濾液から出現した沈澱を濾取し、塩酸で洗浄して、生成物の追加の収穫(1.8g、併せた収量は、9.2g、67%)を得た;融点250+℃(分解);NMR(400MHz, DMSO-d6)δH 10.17 (3H, s, NH3), 8.14 (1H, s, NH), 7.15 (1H, dd, J 11.6, 8.6Hz), 6.95 (1H, dd, J 7.6, 3.0Hz), 6.54 (1H, dt, J 8.6, 3.0 Hz), 3.83 (3H, s, MeO)。
【0105】
(B−1)環A:1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドールの合成(例1aおよび4a〜7a):
2−プロパノール(300ml)中のフェニルヒドラジン(32.44g、300mmol)の溶液を、シクロペンタノン(27ml、25.7g、305mmol)で処理した。溶液を、20℃で1時間撹拌し、氷(900g)および水(300ml)の混合物上に注いだ。氷冷混合物を、氷が融解するまで撹拌し、次いで濾過した。フィルターケーキを水(2x300ml)で洗浄し、得られた多湿固体(85g)を水(540ml)に加えた。撹拌した懸濁液を、濃硫酸(33ml、61g、600mmol)で処理し、次いで還流下で30分間加熱し、0℃に冷却し、15分間撹拌した。暗赤色固体を、濾取し、水(2x60ml)で洗浄し、18時間空気乾燥した。未精製生成物を、ジクロロメタン(300ml)に加え、30分間撹拌し、次いでジクロロメタン(100ml)で洗浄しつつ濾過した。濾液を、シリカ(48g)で処理し、1時間撹拌し、濾過し、ジクロロメタン(400ml)で洗浄した。濾液を濃縮して、固体を得て、これをヘキサンで粉砕して、1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドール(30g、65%)を桃色の固体として得た。1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドールについての分析データは、下記の表3に含める。
【0106】
中間体のヒドラゾンを油として得た場合は、下記の方法を用いた:
【0107】
ベンゼン(100ml)中のアリールヒドラジン(100mmol)の溶液を、シクロペンタノン(9ml、8.6g、102mmol)で処理した。溶液を、還流下で、水を共沸除去しつつ、30〜60分間加熱した。溶液を冷えるに任せ、減圧下で濃縮して、アリールヒドラゾンを油として得て、これを、上記の環化工程に直接用いた。
【0108】
(B−2)環A:1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メトキシシクロペンタ〔b〕インドールの合成(例21aおよび22a):
遮光し、周囲温度で、Arの雰囲気下で撹拌し、脱気したエタノール(20ml)に、塩酸3−メトキシフェニルヒドラジン(1.0g、5.6mmol)およびシクロペンタノン(0.5ml、5.7mmol)を加えた。混合物を、還流下で24時間加熱し、室温に冷却し、次いで、氷水300ml上に注ぎ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を用いて(pH8まで)塩基性にした。懸濁液を、濾過し、得られた固体を、水洗し、乾燥して、未精製生成物を暗褐色の固体(0.95g、89%)として得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー〔SiO2;イソヘキサン−ジクロロメタン(3:2→1:1)〕によって、分離された異性体のインドール生成物を得た。
【0109】
あるいは、未精製生成物の精製を、ジクロロメタン中の溶解、次いでシリカのプラグ越しの濾過、および減圧下での濃縮によって達成した後、トルエンで粉砕し、濾過し、得られた固体を氷冷トルエン−ヘプタン(1:1)で洗浄して、6−異性体を独占的に得た。1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メトキシシクロペンタ〔b〕インドールについてのデータは、下記の表3に列挙する。
【0110】
適切な例のために、非対称アリールヒドラジンの使用から生じるペンタインドール位置異性体を、トルエン、シクロヘキサン、イソヘキサンもしくはエタノールからの再晶出、またはトルエンもしくはペンタンとの粉砕によって分離した。
【0111】
【表3】
【0112】
例III:インドールのアルキル化
式B:
【0113】
【化7】
【0114】
(式中、Rは、式(I)で定義されたとおりのR4、R5、R6およびR7からなる置換パターンを表わす)で示される化合物は、下記の例に従って、インドールのアルキル化を通じて入手できる。
【0115】
(R)−tert−ブチル−〔2−〔1−〔4−(1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドリル)〕〕プロピル〕カルバマート(例4bおよび5b):
メチルスルホキシド(40ml)を、40℃に15分間暖め、粉末化した水酸化カリウム(85%、2.64g、40mmol)で処理した。懸濁液を、5〜10分間撹拌し、次いで1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドール(1,57g、10mmol)を加えた。懸濁液を、40℃で60分間撹拌し、メチルスルホキシド(13ml)中の(R)−tert−ブチル−〔2−〔(1−メタンスルホニル)オキシ〕プロピル〕カルバマート(6.33g、25mmol)の溶液を、10分ごとに1部分ずつ、90分間にわたって滴加した。懸濁液を、40℃で18時間撹拌し、次いで室温に冷却した。二炭酸ジ−tert−ブチル(2.3ml、2.2g、10mmol)を加え、懸濁液を、20℃でさらに2時間撹拌し、氷(165g)および水(55ml)の混合物上に注いだ。懸濁液を1時間撹拌し、未精製生成物を、濾過によって捕集し、水(2x25ml)で洗浄し、5分間空気乾燥した〔あるいは、精製は、反応混合物の酢酸エチル抽出、次いでカラムクロマトグラフィー(SiO2;酢酸エチル−ジクロロメタン(0:1→1:19)を採用した)。未精製生成物を、酢酸エチルに溶解し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮して、固体(2.34g、74%)を得て、これを、ヘキサンで粉砕した。(R)4−〔2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−1−プロピル〕−1,2,3,4−テトラヒドロシクロペンタ〔b〕インドールについてのデータは、上記の方法に従って合成されたその他の生成物についてのデータとともに、表4に列挙する。
【0116】
【表4】
【0117】
例IV:インドールのインドリンへの還元
表4に上記したインドールを、式C:
【0118】
【化8】
【0119】
(式中、Rは、式(I)で定義されたとおりのR4、R5、R6およびR7からなる置換パターンを表わす)で示される化合物に、例Iの合成において上記した方法を用いて還元した。分離できる場合は、インドリンのジアステレオ異性体を、フラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて単離した。適切なクロマトグラフィー系、および得られたデータは、下記の表5に記載する。
【0120】
【表5】
【0121】
例V:Boc−インドリンの脱保護
インドリンを、例1の合成において上記した方法を用いて脱保護した。Rが、式(I)で定義されたとおりのR4、R5、R6およびR7からなる置換パターンを表す、式D:
【0122】
【化9】
【0123】
で示される生成物について得られたデータは、下記の表6に記載する。
【0124】
【表6】
【0125】
例VI:医薬組成物
下記の成分を含有する錠剤は、慣用の方法で製造することができた:
【0126】
【表7】
Claims (33)
- 一般式I:
R3は、アルキル、アルケニル、アルキニルまたはシクロアルキルであり;
R4、R5、R6およびR7は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノ、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルスルホキシル、アルキルスルホニル、ニトロ、シアノ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノおよびカルボキシルから選ばれ、
環Aは、飽和された炭素環式の五員環を表す)
で示される化合物、あるいはその薬学的に許容され得る塩、またはエステル。 - R1およびR2が、独立して、水素またはアルキルから選ばれる、請求項1記載の化合物。
- R1およびR2が水素である、請求項1または2記載の化合物。
- R3がアルキルまたはシクロアルキルである、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。
- R3がアルキルである、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。
- R3がメチルである、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
- R4、R6およびR7が、独立して、水素、ハロゲン、アルキルおよびアルコキシから選ばれる、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。
- R4が水素である、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。
- R5が、水素、ハロゲンまたはアルコキシである、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
- R5が、水素、クロロまたはメトキシである、請求項1〜9のいずれか一項記載の化合物。
- R6が、水素、ハロゲンまたはアルコキシである、請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物。
- R6が水素またはフルオロである、請求項1〜11のいずれか一項記載の化合物。
- R7が水素、ハロゲンまたはアルコキシである、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物。
- R7が水素、クロロまたはメトキシである、請求項1〜13のいずれか一項記載の化合物。
- (a)(2′S,3aS,8bS)−1−〔4−(6−クロロ−1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロペンタ〔b〕インドリル)〕−2−プロピルアミン、
(b)(2′S)−1−〔4−(7−フルオロ−6−1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロ−6−メトキシシクロペンタ〔b〕インドリル)〕−2−プロピルアミン、および
(c)(2′S)−1−〔4−(7−フルオロ−1,2,3,3a,4,8b−ヘキサヒドロシクロ−8−メトキシペンタ〔b〕インドリル)〕−2−プロピルアミン
からなる群より選ばれる、請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。 - 請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物、および薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物。
- 処置に用いるための請求項1〜15のいずれか一項記載の式(I)の化合物。
- 肥満症の処置用医薬の製造における、請求項1〜15のいずれか一項記載の式(I)の化合物の使用。
- 糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、膵臓疾患に続発する糖尿病、ステロイドの使用に関連する糖尿病、III型糖尿病、高血糖症、糖尿病合併症およびインスリン耐性の処置用医薬の製造のための、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物の使用。
- II型糖尿病の処置用医薬の製造のための、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物の使用。
- 処置が予防的処置である、請求項18〜20のいずれか一項記載の使用。
- 請求項18〜20に記載の障害のいずれかを処置するための、請求項16記載の医薬組成物。
- 障害が肥満症である、請求項22記載の医薬組成物。
- 障害が、糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、膵臓疾患に続発する糖尿病、ステロイドの使用に関連する糖尿病、III型糖尿病、高血糖症、糖尿病合併症およびインスリン耐性から選ばれる、請求項22記載の医薬組成物。
- 障害がII型糖尿病である、請求項22記載の医薬組成物。
- 処置が予防的処置である、請求項22〜25のいずれか一項記載の医薬組成物。
- リパーゼ阻害剤による治療も受けている患者の肥満症の治療および予防用医薬の製造における、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物の使用。
- リパーゼ阻害剤による治療も受けている患者の、糖尿病、I型糖尿病、II型糖尿病、膵臓疾患に続発する糖尿病、ステロイドの使用に関連する糖尿病、III型糖尿病、高血糖症、糖尿病合併症およびインスリン耐性の治療および予防用医薬の製造における、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物の使用。
- リパーゼ阻害剤による治療も受けている患者のII型糖尿の治療および予防用医薬の製造における、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物の使用。
- リパーゼ阻害剤がオルリスタットである、請求項27〜29のいずれか一項記載の使用。
- 請求項31記載の方法によって製造される化合物。
- 請求項16記載の組成物を製造する方法であって、請求項1〜15のいずれか一項記載の式(I)の化合物を、薬学的に許容され得る担体または賦形剤と組み合わせることを含む方法。
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