JP4046377B2 - 血液凝固第vii因子の活性化方法及び該方法に基づく活性化血液凝固第vii因子の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本願発明は、血漿蛋白質の分野に関する。より詳細には、活性化血液凝固第VII因子(以下、FVIIaと称することがある)の製造方法に関し、FVIIを含有する血漿画分または遺伝子組換え技術に基づいて作出されたFVII産生細胞培養上清から、陰イオン交換クロマトグラフィーによる処理及びそれに連続した液相中での活性化によって、夾雑蛋白質含量が低減されたFVIIaを、極めて簡便に生産し得るFVIIaの製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術並びに発明が解決しようとする課題】
FVIIはビタミンK依存性の血液凝固因子であり、外因系血液凝固の開始因子であることは広く知られている。他のビタミンK依存性凝固因子と同様にN末端から35残基までのアミノ酸配列に10個のγカルボキシグルタミン酸(以下、Glaと称することがある)からなるGla領域を有している(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,vol.83,p.2412−2416,1986)。FVIIは、in vitroにおいて、活性化血液凝固第X因子(以下、FXaと称することがある)、活性化血液凝固第IX因子(以下、FIXaと称することがある)またはトロンビン(以下、FIIaと称することがある)によって、152Arg−153Ileが加水分解され、一個のS−S結合で架橋されたH鎖とL鎖から構成される活性型FVIIすなわちFVIIaに変換されることが知られている(J.Biol.Chem.,vol.251,p.4797−4802,1976)。また、最近、Saulius等は生理的なFVII活性化酵素が活性化血液凝固第X因子であると報告した(Biochemistry,vol.35,p.1904−1910,1996)。
【0003】
血友病A及び血友病B患者に対する補充療法として、血液凝固第VIII因子(以下、FVIIIと称することがある)及び血液凝固第IX因子(以下、FIXと称することがある)製剤の投与が行なわれている。しかし、当該治療法に伴いFVIII及びFIXに対する中和抗体(インヒビターと呼ばれることもある)の出現が問題視されている。このようなインヒビター患者の治療にFVIIaが有効であることは既に報告されており、現在、血漿由来FVIIa及び遺伝子組換え技術を応用した遺伝子組換え型FVIIaの開発が進められている(基礎と臨床,vol.30,p.315−325,1996;Haemostasis,vol.19,p.335−343,1989)
【0004】
酵素前駆体であるFVIIからFVIIaへの変換に関しては各種の試験が行なわれ、FVII活性化酵素であるFXa、FIXa及びFIIaが存在しない場合、FVIIaの関与によるFVIIの自己活性化反応が生じること、即ち次式で示される反応"FVII + FVIIa → 2FVIIa"で進行することが明らかにされている(Biochemistry,vol.28,p.9331−9336,1989)。
ところで、FVIIaの調製方法として、陰イオン交換樹脂を使用した活性化方法がある(Res.Discl.,vol.269,p.564−565,1986)。この方法は、反応の詳細は明らかにされていないが、FVIIaを工業規模で生産するうえで極めて有効な方法である。しかしながら、陰イオン交換樹脂を使用したFVIIの活性化において問題となるのは、副産物としてFVIIのL鎖のN末端から38残基のアミノ酸が欠失したGla領域欠失FVIIa(以下、GD-lessFVIIaと称することがある)が生成することにある。FVIIaの生体内での活性発現にはリン脂質及び組織因子との結合が必要であり、Gla領域はそのためには必須である。従って、Gla領域の存在しないGD-lessFVIIaはリン脂質及び組織因子との結合が極めて弱く、生物学的活性を有さずその存在の生理的意義はないものと考えられている(J.Biol.Chem.,vol.265,p.1890−1894,1990;Thrombosis and Haemostasis.,vol.67,p.679−685,1992)。
【0005】
これまで、陰イオン交換樹脂上での活性化はゲルにFVIIを展開した後、完全活性化させ、グラジエント溶出することにより、溶出段階で副産物のGD-lessFVIIaとFVIIaの等電点の差異を利用して分離する方法が報告されており、Thim等はMonoQを使用した陰イオン交換クロマトグラフィーによる活性化反応においては産生されたGD-lessFVIIaは分離可能と述べている(Biochemistry,vol.27,p.7785−7793,1988)。しかしながら、実際上その完全分離は極めて難しく、分離を厳密に行なえば工程間収率は著しく低減する。さらに、これまでに陰イオン交換樹脂上でのGD-lessFVIIaの産生機構に関する報告はなく、その制御を陰イオン交換樹脂上で行なうことは極めて困難であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は活性化反応における上記問題点に鑑み、陰イオン交換樹脂上での活性化反応における副産物であるGD-lessFVIIaの産生を抑制するべく鋭意研究を重ね種々の検討を行なった結果、本願発明を完成するに至った。
本願発明は、陰イオン交換樹脂上における活性化反応を60%未満に抑制し、溶出したFVII/FVIIa混合溶液を0.5mM以上のCa2+が存在する溶液中での液相中で熟成させ95%以上活性化させる方法をその技術の骨子とする。本願発明を適用すれば、活性化工程におけるFVIIからFVIIaの変換において生ずるGD-lessFVIIaの産生が抑制され、著しい工程間収率の上昇が可能となる。
【0007】
以下、本願発明の詳細について説明する。
本願発明で用いられる出発物質は、▲1▼血漿または血漿を適当なクロマトグラフィー操作またはコーンのエタノール分離法もしくはその改良法を用いて調製されたFVII含有溶液または、▲2▼遺伝子組換え技術に基づいて作出されたFVII産生形質転換細胞より調製されるFVII及び/もしくはFVII誘導体含有溶液が対象となるが、最適な出発原料としては、血漿を陰イオンクロマトグラフィーで粗精製したGla領域を有する蛋白溶液(PPSB画分)を抗FVIIモノクローナル抗体固定化アフィニティーゲルに展開し溶出したほぼFVIIのみを含有する溶液である。FVIIの精製は特に免疫吸着の原理に基づく方法に限定されるものではなく、FVIIを純化可能な方法であればいずれでもよい。
【0008】
前記FVII画分を、陰イオン交換樹脂クロマトグラフィーに供する。陰イオン交換樹脂は陰イオン交換樹脂であれば特に限定されるものではないが、好適にはDEAEセファロースファーストフロウ(ファルマシア社)及びQセファロースファーストフロウ(ファルマシア社)等が使用され、FVII画分を樹脂と接触させる。この工程では種々の条件を採用することができ、上記リガンドとの接触はバッチ法または連続カラム法で実施することができるが、最適な態様としては、前記の陰イオン交換樹脂をクロマトグラフィーのカラムに充填し、試料を通液後、吸着した所望のFVIIを溶出させる。陰イオン交換樹脂からの溶出は0.5mM以上のCa2+を含む緩衝液を用いて段階的溶出法(ステップワイズ溶出法)により、溶出液中のFVII/FVIIa混合溶液のFVIIaへの活性化率が60%以下になるように溶出する。
溶出液中の活性化率を制御するためには、陰イオン交換樹脂へのFVII展開量と樹脂内での滞留時間を調整すればよい。すなわち、樹脂へのFVII展開量及び樹脂内での滞留時間の増加は活性化率を増大させ、樹脂へのFVII展開量及び樹脂内での滞留時間の減少は活性化率を低下せしめる。
【0009】
溶出後の熟成時間は、▲1▼溶出時のFVII/FVIIaの混合比率、▲2▼FVII/FVIIaの蛋白濃度によって決定される。溶出液中の蛋白濃度は陰イオン交換樹脂へのFVII展開量及びカラムサイズが決定されれば一定になる。好適には1.0〜3.0mg/mlが望ましく、そのように陰イオン交換樹脂への展開量及びカラムサイズを決定する。また、溶出時の活性化率は陰イオン交換樹脂へのFVII展開量が決定されれば、上述のごとく樹脂内での滞留時間を制御すればよい。また、熟成開始時のCa2+濃度は0.5mM以上が要求され、それ以下の濃度ではGD-lessFVIIaの産生が顕著になり、適正ではない。好適には1.0〜10mMの濃度範囲が使用される。熟成の終了は、FVII/FVIIaの混合溶液のFVIIaの活性化率が95%を越えた時点で、希釈操作によって蛋白濃度を減じ活性化反応速度を遅延させるか、またはpHを低下させ酵素反応を一時停止せしめることによって行なう。得られたFVIIa溶液は透析操作によって所望の製薬学的調合剤に処方すればよい。
【0010】
静脈内投与のための調合剤に対しては、組成物を、通常、生理学的に適合し得る物質例えば塩化ナトリウム、グリシン等を含み且つ生理学的条件に適合し得る緩衝されたpHを有する水溶液中に溶解する。また、長期安定性の確保の観点から、最終的剤型として凍結乾燥製剤の形態を採ることも考慮され得る。なお、静脈内に投与される組成物のガイドラインは政府の規則、例えば「生物学的製剤基準」によって確立されている。
以下に、実施例を挙げて本願発明を具体的に説明するが、本願発明は何等これらに限定されるものではない。
【0011】
【実施例】
実施例の記述に先立ち、本願発明において使用されたFVII活性及びFVIIa含量の測定方法について概説する。
1) FVIIの生物学的活性
FVIIは血液凝固の開始因子である組織因子と結合し血液凝固を開始する。FVIIの定量方法は、検体をFVII欠乏血漿に添加後、一定時間インキュベーションした後、組織因子、リン脂質及びCa2+を含有したPT試薬を添加しその凝固時間から算出する。
2) FVIIa含量の測定
FVIIa含量の測定にはSDS−PAGEを使用する。FVII(分子量50kda)は活性化すると1個のS−S結合で結合した2本鎖に分かれる。H鎖は分子量30kda、L鎖は分子量20kda。還元系のSDS−PAGEでは未活性体は分子量50kdaの位置に、H鎖は30kda、L鎖は20kdaの位置に確認される。検出されるバンドをデンシトメーターで読み取り、分子量50kdaのバンドを未活性化FVII含量%、H鎖とL鎖の含量の和をFVIIa含量%とした。活性化率はFVIIa含量をFVII含量とFVIIa含量の和で除した値を百分率(%)で表した。
【0012】
実施例1
新鮮凍結血漿100リットルを冷融解し沈澱画分を遠心分離した上清を、陰イオン交換体(DEAE−セファデックス A−50:ファルマシア社)カラムに通液し、20mMクエン酸/0.1MNaCl緩衝液(pH7.0)にて充分に洗浄し、20mMクエン酸/0.5MNaCl緩衝液(pH7.0)にてGlaドメインを有するPPSB画分を溶出した。
溶出液10リットルを50mMTris/150mMNaCl/5.0mMCaCl2緩衝液(pH8.0)で予め平衡化した抗FVIIモノクローナル抗体固定化アフィニティーゲルに展開し、50mMTris/2.5MNaCl/5.0mMCaCl2緩衝液(pH8.0)で洗浄後、50mMTris/30mMNaCl/5.0mMCaCl2緩衝液(pH8.0)でさらに洗浄し、50mMTris/30mMNaCl/10mMEDTA緩衝液(pH7.4)で溶出してFVII画分を得た。該FVII画分を予め50mMTris/30mMNaCl緩衝液(pH8.0)で充填されているウイルス除去膜(ベンベルグマイクロポーラスメンブレン、旭化成)に展開し濾液を得た。得られた濾液のFVII純度は85%であった。
【0013】
上記0.2mg/mlのFVII溶液50mlを、予め50mMTris/30mMNaCl緩衝液(pH8.0)で平衡化した内径5.0mm、高さ5.0cmのDEAE−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)カラムに線速300cm/hrで展開し、さらに同線速下、上記緩衝液で所定の各種カラム容量洗浄し、吸着したFVII/FVIIaを失活させるために50mM酢酸緩衝液(pH3.5)で溶出した。溶出したFVII/FVIIa画分のSDS−PAGE解析を行ない、表1の結果を得た。本結果は洗浄カラム容量が70カラム容量を越えるとFVIIaの活性化率が66.4%を越え、GD-lessFVIIaの産生が始まることを示している。
【0014】
【表1】
【0015】
実施例2
実施例1と同様な操作でウイルス除去膜濾液として調製した0.2mg/mlのFVII溶液50mlを、予め50mMTris/30mMNaCl緩衝液(pH8.0)で平衡化した内径5.0mm、高さ5.0cmのDEAE−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)カラムに線速300cm/hrで展開し、さらに同線速下、上記緩衝液で10倍カラム容量洗浄し、50mMTris/30mMNaCl/2.0mMCaCl2緩衝液(pH8.0)を用い各種線速で溶出した。溶出したFVII/FVIIa画分のSDS−PAGE解析を行ない、表2の結果を得た。本結果は溶出線速が100cm/hrを下回るとFVIIaの活性化率が62.8%を越え、GD-lessFVIIaの産生が始まることを示している。
【0016】
【表2】
【0017】
実施例3
実施例1と同様な操作でウイルス除去膜濾液として調製した0.2mg/mlのFVII溶液70mlを、予め50mMTris/30mMNaCl緩衝液(pH8.0)で平衡化した内径5.0mm、高さ3.3cmのDEAE−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)カラムに線速200cm/hrで展開し、さらに同線速下、上記緩衝液で10カラム容量洗浄後、50mMTris/30mMNaCl/1.75mMCaCl2緩衝液(pH8.0)を用い線速150cm/hrで溶出した。溶出した濃度2.0mg/mlのFVII/FVIIa混合溶液をさらに液相中で10時間熟成させた。カラム溶出直後(熟成前)及び熟成後の成績を表3に示す。
結果は、実施例1、2とは陰イオン交換樹脂への展開量及びカラムサイズの異なる条件においても、溶出後の活性化率が60%以下ではGD-lessFVIIaが産生されず、且つ熟成後もその産生が極めて抑制されていることを示している。
【0018】
【表3】
【0019】
実施例4
実施例1と同様な操作でウイルス除去膜濾液として調製された0.2mg/mlのFVII溶液35mlを予め10mMTris/100mMNaCl緩衝液(pH8.5)で平衡化した内径5.0mm、高さ5.0cmのQ−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)カラムに線速300cm/hrで展開し、さらに同線速下、上記緩衝液で各種カラム容量洗浄後、吸着したFVIIaを失活させるために50mM酢酸緩衝液(pH3.5)で溶出した。溶出したFVII/FVIIa画分のSDS−PAGE解析を行ない、表4の結果を得た。本結果は洗浄カラム容量が40カラム容量を越えるとFVIIaの活性化率が61.3%を越え、GD-lessFVIIaの産生が始まることを示している。
【0020】
【表4】
【0021】
実施例5
実施例1と同様な操作でウイルス除去膜濾液として調製した0.2mg/mlのFVII溶液35mlを、予め10mMTris/100mMNaCl緩衝液(pH8.5)で平衡化した内径5.0mm、高さ5.0cmのQ−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)カラムに線速300cm/hrで展開し、さらに同線速下、上記緩衝液で10倍カラム容量洗浄し、10mMTris/100mMNaCl/4.0mMCaCl2緩衝液(pH8.5)を用い各種線速で溶出した。溶出したFVII/FVIIa画分のSDS−PAGE解析を行ない、表5の結果を得た。本結果は溶出線速が108cm/hr以下になるとFVIIaの活性化率が62.7%を越え、GD-lessFVIIaの産生が始まることを示している。
【0022】
【表5】
【0023】
実施例6
実施例1と同様な操作でウイルス除去膜濾液として調製した0.2mg/mlのFVII溶液35mlを、予め10mMTris/100mMNaCl緩衝液(pH8.5)で平衡化した内径5.0mm、高さ5.0cmのQ−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)カラムに線速300cm/hrで展開し、さらに同線速下、上記緩衝液で10カラム容量洗浄後、10mMTris/100mMNaCl/4.0mMCaCl2緩衝液(pH8.5)で線速180cm/hrで溶出した。溶出した濃度1.0mg/mlのFVII/FVIIa混合溶液を液相中で25時間熟成させた。カラム溶出直後(熟成前)及び熟成後の成績を表6に示す。
結果は、実施例3と同様に陰イオン交換樹脂としてQ−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)を使用しても、溶出後の活性化率が60%以下ではGD-lessFVIIaが産生されず、且つ溶出液熟成後もその産生が極めて抑制されていることを示している。
【0024】
【表6】
【0025】
実施例7
実施例3と同様な操作で、DEAE−セファロースファーストフロウ(ファルマシア社)を使用し部分活性化後、液相で熟成し完全活性化させたCa2+濃度2.0mMを含む5.0mg/ml濃度のFVIIa混合溶液を、Ca2+濃度が0.17mM、0.50mM、0.75mM、1.0mM、2.0mM、蛋白質濃度が0.4mg/mlになるように50mMTris/30mMNaCl緩衝液(pH8.1)で希釈し、9℃で88時間インキュベートした。
インキュベート後の成績を表7に記載する。表7の成績はGD-lessFVIIa産生の至適Ca2+濃度が0.5mM未満であることを示すと共に、FVIIaのGD-lessFVIIaへの分解反応が0.75mM以上のCa2+濃度下で抑制されることをも示している。この結果は液相におけるGD-lessFVIIa産生反応のCa2+濃度の閾値を示すと共に、陰イオン交換樹脂からの溶出をCa2+を含む緩衝液で行なう場合、溶出時のGD-lessFVIIaの産生を抑制するためには溶出緩衝液のCa2+濃度は0.5mM以上必要であることを示している。
【0026】
【表7】
Claims (3)
- (a) 血液凝固第VII因子(以下、FVIIと称することがある)を含有する溶液を陰イオン交換樹脂に展開し接触させ、(b)FVIIを活性化率が60%未満を維持しつつ活性化血液凝固第VII因子(以下、FVIIaと称することがある)へ活性化し、(c)0.5mM以上の濃度のCa2+を含有する溶出緩衝液を用いて溶出して、(d)該溶出液を溶液状態で静置(熟成)し未活性体分子を完全に活性化させる工程を経てなる血液凝固第VII因子の活性化血液凝固第VII因子への活性化方法。
- 上記陰イオン交換樹脂からの溶出時の溶出方法が段階的溶出法(ステップワイズ溶出法)である請求項1に記載のFVIIの活性化方法。
- 請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載のFVIIの活性化方法に基づく工程を含むことを特徴とする活性化血液凝固第VII因子の製造方法。
以上
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