JP4033030B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4033030B2
JP4033030B2 JP2003115926A JP2003115926A JP4033030B2 JP 4033030 B2 JP4033030 B2 JP 4033030B2 JP 2003115926 A JP2003115926 A JP 2003115926A JP 2003115926 A JP2003115926 A JP 2003115926A JP 4033030 B2 JP4033030 B2 JP 4033030B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
value
compensation
brushless motor
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003115926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004328814A (ja
Inventor
勝利 西崎
武史 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=32959584&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP4033030(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2003115926A priority Critical patent/JP4033030B2/ja
Priority to DE602004019468T priority patent/DE602004019468D1/de
Priority to EP04009152.2A priority patent/EP1470988B2/en
Priority to US10/827,240 priority patent/US6927548B2/en
Publication of JP2004328814A publication Critical patent/JP2004328814A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4033030B2 publication Critical patent/JP4033030B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/06Rotor flux based control involving the use of rotor position or rotor speed sensors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0472Controlling the motor for damping vibrations

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動モータによって車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関し、更に詳しくは、電動パワーステアリング装置における電動モータのトルクリップルの低減に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じて電動モータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が用いられている。
【0003】
ところで電動モータでは出力トルクに必ずリップル(脈動)が生じる。このトルクリップルは、モータにおける極対数やスロット数等の構造上の要因によって生じるもの(「機械的リップル」または「コギングトルク」と呼ばれる)と、モータにおける誘導起電力波形が理想波形(ブラシ付きモータの場合には直流波形。3相正弦波駆動ブラシレスモータの場合には各相正弦波。)からずれていることに起因して生じるもの(以下「電気リップル」という)とに大別される。電動パワーステアリング装置では、これらのトルクリップルによる操舵フィーリングの悪化がしばしば指摘され、これに対しモータのメーカは、これらのトルクリップルを極力小さくするための努力を払っている。しかし、これらのうち電気リップルは、モータの負荷(モータ電流または出力トルク)に比例した大きさのリップルとして現れるため、モータの出力トルクの滑らかさが重要視される電動パワーステアリング装置では特に問題となる。
【0004】
これに対し、モータの駆動方法を工夫することによりトルクリップルを低減する手法が従来より提案されている。例えば、3相正弦波駆動ブラシレスモータのトルクリップルを低減するために、無負荷誘導起電力の実測データ(このデータの示す波形は正弦波に対して歪んでいる)に基づき、誘導起電力波形の歪みに起因する電気リップルを相殺するための最適なd軸およびq軸電流波形(周期的変動を有する波形)を求めるという手法が提案されている(非特許文献1参照)。この手法によれば、求められたd軸およびq軸電流波形の電流である補償電流の振幅を負荷に比例して大きくすることにより、一定速度での回転状態の場合には、負荷が変動してもトルクリップルをほぼ解消することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−191992号公報
【非特許文献1】
陳善忠、関口隆,「誘導起電力ベクトルに追従する電流による永久磁石同期電動機の高効率低トルク脈動制御」,電気学会論文誌D,電気学会,平成12年,第120巻,第4号,p.559−p.565
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電動パワーステアリング装置で使用されるモータにおいては、負荷変動に加えて、運転状況に応じて回転速度も刻々変化する。そのため、電動パワーステアリング装置において上記のような手法をそのまま適用しても、電気リップルを十分に低減することはできない。
【0007】
そこで本発明では、運転状況に拘わらず電気リップルを十分に低減することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、車両操舵のための操作に応じて決定される電流目標値に基づいて回転界磁形のブラシレスモータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
前記ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記ブラシレスモータにおける誘導起電力波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を抑えるために前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の指令値を、前記ブラシレスモータの負荷に相当する物理量である負荷相当量および前記回転速度検出手段によって検出される回転速度に応じて決定する補償電流決定手段と、
前記補償電流決定手段によって決定された補償電流指令値に基づき前記電流目標値を補正する補正手段と、
前記ブラシレスモータにおける回転界磁の磁束方向であるd軸と当該d軸に直交するq軸とからなる回転座標系であるd−q座標を導入して、前記補正手段によって補正された後の前記電流目標値の当該d−q座標上の値前記ブラシレスモータに流れる電流の検出値の当該d−q座標上の値との偏差が打ち消されるように前記ブラシレスモータに対するフィードバック制御を行い、当該フィードバック制御による前記ブラシレスモータの電流制御系を構成する制御手段とを備え、
前記補償電流決定手段は、
前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の振幅が前記負荷相当量に比例するように前記補償電流指令値の振幅を決定する振幅決定手段と、
前記電流制御系の周波数特性によるゲイン低下が補われるように、前記決定された振幅を前記回転速度に応じて修正する振幅修正手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
このような第1の発明によれば、トルクリップル(電気リップル)の発生を抑制するための補償電流の振幅がモータ負荷に比例して変化するだけでなく、電流制御系における周波数特性によるゲイン低下が補われるように補償電流指令値の振幅が修正されるので、モータ負荷の変動に加え、運転状況に応じてモータの回転速度が刻々変化しても、適切な振幅の補償電流がモータに与えられる。これにより、電気リップルの発生を十分に抑制することができる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、
前記補償電流決定手段は、前記電流制御系の周波数特性による位相遅れが補われるように、前記回転速度に応じて前記補償電流指令値の位相を修正する位相修正手段を更に含むことを特徴とする。
【0013】
このような第2の発明によれば、電流制御系の周波数特性による位相遅れが補われるように補償電流指令値の位相が修正されるので、運転状況に応じてモータの回転速度が刻々変化しても、適切な位相の補償電流がモータに与えられる。これにより、電気リップルの発生をより十分に抑制することができる。また、上記の位相修正によってモータにおける実際の補償電流と誘起電圧との間の位相ずれが解消されるので、モータ負荷に応じて補償電流の振幅が大きくなっても、電気リップルの位相は変化しない。このため、モータ負荷に応じた位相調整は不要である。
【0014】
第3の発明は、車両操舵のための操作に応じて決定される電流目標値に基づいて回転界磁形のブラシレスモータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
前記ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記ブラシレスモータにおける誘導起電力波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を抑えるために前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の指令値を、前記ブラシレスモータの負荷に相当する物理量である負荷相当量および前記回転速度検出手段によって検出される回転速度に応じて決定する補償電流決定手段と、
前記補償電流決定手段によって決定された補償電流指令値に基づき前記電流目標値を補正する補正手段と、
前記ブラシレスモータにおける回転界磁の磁束方向であるd軸と当該d軸に直交するq軸とからなる回転座標系であるd−q座標を導入して、前記補正手段によって補正された後の前記電流目標値の当該d−q座標上の値と前記ブラシレスモータに流れる電流の検出値の当該d−q座標上の値との偏差が打ち消されるように前記ブラシレスモータに対するフィードバック制御を行い、当該フィードバック制御による前記ブラシレスモータの電流制御系を構成する制御手段とを備え、
前記補償電流決定手段は、
前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の振幅が前記負荷相当量に比例するように前記補償電流指令値の振幅を決定する振幅決定手段と、
前記電流制御系の周波数特性による位相遅れが補われるように、前記回転速度に応じて前記補償電流指令値の位相を修正する位相修正手段と
を含むことを特徴とする。
【0015】
このような第3の発明によれば、トルクリップル(電気リップル)の発生を抑制するための補償電流の振幅がモータ負荷に比例して変化するだけでなく、電流制御系における周波数特性による位相遅れが補われるように補償電流指令値の位相が修正されるので、運転状況に応じてモータの回転速度が刻々変化しても、適切な位相の補償電流がモータに与えられる。これにより、電気リップルの発生を十分に抑制することができる。また、上記の位相修正によってモータにおける実際の補償電流と誘起電圧との間の位相ずれが解消されるので、モータ負荷に応じた位相調整は不要である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<1 全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、ハンドル操作(操舵操作)における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させるブラシレスモータ6と、その操舵補助力をラック軸に伝達するボールねじ駆動部61と、ブラシレスモータ6のロータの回転位置を検出するレゾルバ等の位置検出センサ62と、車載バッテリ8からイグニションスイッチ9を介して電源の供給を受け、トルクセンサ3や車速センサ4、位置検出センサ62からのセンサ信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、トルクセンサ3は、その操作による操舵トルクを検出し、操舵トルクを示す操舵トルク信号Tsを出力する。一方、車速センサ4は、車両の速度(車速)を検出し、車速を示す車速信号Vsを出力する。制御装置としてのECU5は、それら操舵トルク信号Tsおよび車速信号Vsと、位置検出センサ62によって検出されるロータの回転位置とに基づいて、モータ6を駆動する。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力がボールねじ駆動部61を介してラック軸に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクによる操舵力とモータ6の発生する操舵補助力との和によって、ラック軸が往復運動を行う。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
【0017】
<2 モータ制御の概要>
本実施形態におけるモータ6は、永久磁石からなる界磁としてのロータ(以下「回転界磁」ともいう)と、U相、V相およびW相の3相コイルからなるステータとから構成される正弦波駆動のブラシレスモータである。
【0018】
このモータ6に適切な操舵補助力を発生させるためにU相、V相およびW相のコイルに流すべき電流の目標値すなわち各相の電流指令値は、次式で表される。
* u=I*sinθre …(1a)
* v=I*sin(θre−2π/3) …(1b)
* w=I*sin(θre−4π/3)=−i* u−i* v …(1c)
ここで、i* uはu相電流指令値、i* vはv相電流指令値、i* wはw相電流指令値であり、θreは、図2に示すようにu相コイルを基準として時計回りにとった回転界磁の角度(「電気角」と呼ばれる)である。ただし、ロータの機械角をθm、極数を2pとしたとき、電気角はθre=p・θmとなる。
【0019】
通常、ブラシレスモータに印加すべき電圧の指令値は、電流目標値とモータ電流の検出値との偏差に基づく制御演算によって算出されるが、位相遅れを低減するために、この制御演算ではd−q座標で電流指令値が表現され、d軸およびq軸電流指令値に基づき電圧指令値が算出される。ここで、d−q座標は、永久磁石からなる回転界磁(ロータ)と同期して回転する回転座標系であって、回転界磁の磁束方向をd軸とし、d軸と直交する方向をq軸とする。上記各相の電流指令値i* u、i* v、i* wは交流であるが、このd−q座標によれば電流指令値が直流となる。
【0020】
上記式(1a)〜(1c)で表現される各相の電流指令値をd−q座標で表すと次のようになる。
* d=0 …(2a)
* q=−√(3/2)I* …(2b)
ここで、i* dはd軸電流指令値、i* qはq軸電流指令値である。
【0021】
一方、モータ電流については、電流検出器でu相電流およびv相電流が検出されると、その検出結果からd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqが次式により算出される。
d=√2{ivsinθre−iusin(θre−2π/3)} …(3a)
q=√2{ivcosθre−iucos(θre−2π/3)} …(3b)
ここで、iuはu相電流検出値、ivはv相電流検出値であり、θreは上記電気角である。
【0022】
本実施形態では、上記のd軸電流における指令値i* dと検出値idとの偏差ed=i* d−id、および、上記のq軸電流における指令値i* qと検出値iqとの偏差eq=i* q−iqが打ち消されるように、後述の電流制御部200によってモータ6に対するフィードバック制御が行われる。
【0023】
<3 制御装置の構成>
本実施形態では、電動パワーステアリング装置における制御装置であるECU5において、モータ6に対する上記のようなフィードバック制御が行われる。図3は、このECU5の構成を示すブロック図である。このECU5は、位相補償器112と、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)10と、モータ駆動部とから構成される。マイコン10は、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、目標電流演算部114と、指令電流方向指定部116と、収斂性補正部117と、トルクリップル補償部118と、加算器120,121,122と、減算器123,124と、d軸電流PI制御部126と、q軸電流PI制御部128と、d−q/3相交流座標変換部132と、符号反転加算器134と、3相交流/d−q座標変換部138と、正弦波ROMテーブル140と、ロータ角速度演算部142とからなるモータ制御部として機能する。モータ駆動部は、モータ制御部としてのマイコン10から出力される電圧指令値に基づき、u相、v相およびw相からなる3相のブラシレスモータ6を駆動するハードウェア(回路)であって、3相PWM変調部150と、モータ駆動回路152と、u相電流検出器156と、v相電流検出器154と、ロータ角度位置検出器162とから構成される。
【0024】
本実施形態では、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクがトルクセンサ3によって検出され、トルクセンサ3から出力される操舵トルク信号Tsが上記構成のECU5に入力されると共に、車速が車速センサ4によって検出され、車速センサ4から出力される車速信号VsもECU5に入力される。ECU5では、入力された操舵トルク信号Tsに対して位相補償器112により位相補償が施され、その位相補償後の信号は、目標電流演算部114に入力される。一方、車速センサ4から出力される車速信号Vsは、ECU5における目標電流演算部114と収斂性補正部117とに入力される。また、モータ6に取り付けられた位置検出センサ62から出力されるセンサ信号Srが、ECU5におけるロータ角度位置検出器162に入力され、ロータ角度位置検出器162は、モータ6のロータである回転界磁(永久磁石)の回転位置すなわち電気角θreを示す信号を出力する。この電気角θreを示す信号は、正弦波ROMテーブル140とロータ角速度演算部142とに入力される。
【0025】
目標電流演算部114は、上記操舵トルク信号Tsと上記車速信号Vsとに基づき、モータ6に供給すべき電流の値である電流目標値Itを算出する。具体的には、適切な操舵補助力を発生させるためにモータ6に供給すべき電流の目標値と操舵トルクとの関係を車速をパラメータとして示すテーブル(「アシストマップ」と呼ばれる)が目標電流演算部114内に予め保持されており、目標電流演算部114は、このアシストマップを参照して電流目標値Itを設定する。この電流目標値Itは、既述の式(2b)で表されるq軸電流に相当する電流指令値を示す符号付きの値であって、その正負は、操舵補助の方向、すなわち右方向操舵を補助する方向のトルクをモータ6に発生させるべきか、左方向操舵を補助する方向のトルクをモータ6に発生させるべきかを示している。
【0026】
指令電流方向指定部116は、上記電流目標値Itの正負を示す信号すなわち操舵補助の方向を示す信号(以下「方向信号」という)Sdirを生成し、この方向信号Sdirは収斂性補正部117に入力される。また、ロータ角速度演算部142は、ロータ角度に相当する電気角θreを示す信号に基づきロータ角速度ωreを算出し、このロータ角速度ωreを示す信号も収斂性補正部117に入力される。収斂性補正部117は、これらの信号と車速信号Vsとに基づき、車両収斂性を確保するための補償電流値icを算出する。加算器120は、この補償電流値icを上記の電流目標値Itに加算し、その結果得られる加算値をq軸基本電流指令値i* q0として出力する。このq軸基本電流指令値i* q0は、操舵補助のためにモータ6が発生すべきトルクに対応する電流の指令値であり、加算器122に入力される。一方、d軸電流はトルクに関与しないので、d軸電流指令値の基本となるd軸基本電流指令値i* d0は、i* d0=0として加算器121に入力される。
【0027】
トルクリップル補償部118は、モータ6における誘導起電力波形の歪みに起因するトルクリップル(以下「電気リップル」という)の発生を抑制するためにモータ6に流すべき補償電流の指令値を決定する補償電流決定手段として機能するものであって、電気角θreおよびq軸基本電流指令値i* q0に基づき、d軸電流補償値Δidおよびq軸電流補償値Δiqを上記補償電流の指令値として求める(詳細は後述)。これらの電流補償値Δid,Δiqは、加算器121,122にそれぞれ入力される。加算器121は、入力されるd軸電流補償値Δidを上記のd軸基本電流指令値i* d0に加算することによりd軸電流指令値i* dを求め、加算器122は、入力されるq軸電流補償値Δiqを上記のq軸基本電流指令値i* q0に加算することによりq軸電流指令値i* qを求める。すなわち、
* d=i* d0+Δid …(4a)
* q=i* q0+Δiq …(4b)
である。これらの式(4a)(4b)は、適切な操舵補助力を得るためにモータ6に流すべき電流の目標値が、電気リップルの抑制のためにd軸電流補償値Δidおよびq軸電流補償値Δiqに基づき補正されることを示している。
【0028】
u相電流検出器156とv相電流検出器154は、モータ駆動回路152からモータ6に供給される電流のうちu相電流とv相電流をそれぞれ検出し、u相電流検出値iuとv相電流検出値ivをそれぞれ出力する。正弦波ROMテーブル140は、角度θの各種の値とsinθの各種の値とを互いに対応付けて格納しており、ロータ角度位置検出器162からの信号の示す電気角θreに対応する正弦波値sinθreを出力する。3相交流/d−q座標変換部138は、この正弦波値sinθreを用いて、式(3a)(3b)すなわち次式により、上記のu相電流検出値iuおよびv相電流検出値ivを、d−q座標上の値すなわちd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqに変換する。
d=√2{ivsinθre−iusin(θre−2π/3)}
q=√2{ivcosθre−iucos(θre−2π/3)}
このようにして得られたd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqは、減算器123および減算器124にそれぞれ入力される。
【0029】
減算器123は、加算器121からのd軸電流指令値i* dと3相交流/d−q座標変換部138からのd軸電流検出値idとの偏差であるd軸電流偏差ed=i* d−idを算出し、d軸電流PI制御部126は、このd軸電流偏差edに対する比例積分制御演算によってd軸電圧指令値v* dを求める。一方、減算器124は、加算器122からのq軸電流指令値i* qと3相交流/d−q座標変換部138からのq軸電流検出値iqとの偏差であるq軸電流偏差eq=i* q−iqを算出し、q軸電流PI制御部128は、このq軸電流偏差eqに対する比例積分制御演算によってq軸電圧指令値v* qを求める。すなわち、次式によりd軸電圧指令値v* dおよびq軸電圧指令値v* qを算出する。
* d=Kp{ed+(1/Ti)∫eddt} …(5a)
* q=Kp{eq+(1/Ti)∫eqdt} …(5b)
ここで、Kpは比例ゲインであり、Tiは積分時間である。
【0030】
d−q/3相交流座標変換部132は、上記のd軸電圧指令値v* dおよびq軸電圧指令値v* qを3相交流座標上の値であるu相電圧指令値v* uおよびv相電圧指令値v* vに変換する。そして、符号反転加算器134は、それらの相電圧指令値v* uおよびv* vからw相電圧指令値v* wを算出する。すなわち、各相の電圧指令値v* u、v* v、v* wが次式により算出される。
* u=√(2/3){v* dcosθre−v* qsinθre} …(6a)
* v=√(2/3){v* dcos(θre−2π/3)−v* qsin(θre−2π/3)}…(6b)
* w=−v* u−v* v …(6c)
【0031】
3相PWM変調部150は、上記のようにして算出された各相電圧指令値v* u、v* v、v* wにそれぞれ応じたデューティ比のPWM信号Su、Sv、Swを生成する。
【0032】
モータ駆動回路152は、例えば電力用MOSトランジスタ等のスイッチング素子を用いて構成されるPWM電圧形インバータであって、各スイッチング素子を上記PWM信号Su、Sv、Swによってオン/オフさせることにより、ブラシレスモータ6に印加すべき各相電圧vu、vv、vwを生成する。これらの各相電圧vu、vv、vwは、ECU5から出力されてモータ6に印加される。この電圧印加に応じてモータ6の各相u、v、wのコイル(不図示)に電流が流れ、モータ6はその電流に応じて操舵補助のためのトルクTmを発生させる。
【0033】
モータ6に流れる電流のうちu相電流iuとv相電流ivは、既述のようにu相電流検出器156とv相電流検出器154によってそれぞれ検出され、3相交流/d−q座標変換部138によってd−q座標上の電流値id、iqに変換される。これらd−q座標上の電流値id、iqのうちd軸電流検出値idは減算器123に、q軸電流検出値iqは減算器124に、それぞれ入力される。これにより、所望の操舵補助力をモータ6によって発生させるべく、d軸電流検出値idがd軸電流指令値i* dに、q軸電流検出値iqがq軸電流指令値i* qにそれぞれ等しくなるように、フィードバック制御が行われる(この制御は「電流制御」と呼ばれる)。
【0034】
<4 電流制御系>
上記のように本実施形態では、操舵トルクや車速に応じて適切な操舵補助が行われるようにモータ電流の目標値が設定され、その目標値が電気リップルの補償等のために補正され、この補正後の目標値(d軸電流指令値i* dおよびq軸電流指令値i* q)の電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる。ECU5のうちこのような電流制御を行う部分(以下「電流制御部」という)200は、図3において点線で囲まれた部分に相当する。本実施形態では、モータ6の制御手段であるこの電流制御部200のうち、モータ駆動部に相当する部分はハードウェア的に実現されており、モータ駆動部に相当する部分以外は、既述のように、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されている。そして、この電流制御部200とモータ6および位置検出センサ62とにより、フィードバックループを有する電流制御系が構成される。
【0035】
図7は、この電流制御系の周波数特性を示すボード線図である。d軸電流指令値i* dを入力としd軸電流検出値idを出力とする場合とq軸電流指令値i* qを入力としq軸電流検出値iqを出力とする場合のいずれの場合も、この電流制御系の閉ループ伝達関数に対するボード線図は、図7に示すようになる。図7に示されているように、この電流制御系は、実用的な周波数範囲においては、周波数が増大するにしたがって、ゲインが1(デシベル値では0)から低下し位相遅れが大きくなるという周波数特性を有している。
【0036】
<5 トルクリップル補償部の構成および動作>
既述のように、電気リップルの発生を抑制するためにモータ6に流すべき補償電流の指令値、すなわちd軸電流補償値Δidおよびq軸電流補償値Δiqは、トルクリップル補償部118によって決定される。本実施形態では、このトルクリップル補償部118も、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されている。図4は、このトルクリップル補償部118の機能的構成を示すブロック図である。このトルクリップル補償部118は、微分器12と、周波数算出部14と、ゲイン・位相決定部16と、減算器18と、基本補償電流決定部20と、振幅決定部22と、修正率算出部24と、2個の乗算器26,28とを備えており、微分器12および減算器18には、電気角θreを示す信号が入力され、振幅決定部22には、q軸基本電流指令値i* q0が入力される。
【0037】
微分器12は、電気角θreを示す信号を微分することにより、ロータ角速度ωreすなわちモータ6の回転角速度に相当する値(電気角換算の回転角速度)を算出する。周波数算出部14は、このロータ角速度ωreからモータ6の電気リップルの周波数fを算出する(このfは補償電流の周波数に相当する)。すなわち、次式により周波数fを算出する。
f=S・ωre/(2π) …(7)
ここで、Sはモータ6のスロット数である。
【0038】
ゲイン・位相決定部16は、図7に示したボード線図に相当する周波数特性マップすなわち電流制御系の周波数特性を示す周波数特性マップ16aを保持しており(具体的には、周波数特性マップ16aに相当するデータがマイコン10内のメモリに予め格納されている)、この周波数特性マップ16aを参照することにより、上記周波数fに対応する電流制御系のゲインGおよび位相差Δθeを求める。上述のように、電流制御系では、周波数が増大するにしたがって、ゲインが1から低下し位相遅れが大きくなるので、ゲイン・位相決定部16により求まるゲインGは1以下であり(デシベルで表すと負値)、位相差Δθeは負値である。このようなゲインGおよび位相差Δθeは、修正率算出部24および減算器18にそれぞれ入力される。
【0039】
減算器18は、電気角θreから上記の位相差Δθeを減算し、その減算結果θre−Δθeを修正電気角θmreとして出力する。この減算により、電流制御系の周波数特性による位相遅れが補償されることになる。このようにして電流制御系における位相遅れが補償された修正電気角θmreは、基本補償電流決定部20に入力される。
【0040】
基本補償電流決定部20は、電気角とd軸およびq軸電流補償値との関係を示すテーブルを補償電流マップ20aとして保持しており(具体的には、補償電流マップ20aに相当するデータがマイコン10内のメモリに予め格納されている)、この補償電流マップ20aを参照することにより、上記修正電気角θmreに対応するd軸電流単位補償値Δid0およびq軸電流単位補償値Δiq0を求める。以下、この補償電流マップ20aの作成方法について説明する。
【0041】
モータ6の無負荷誘導起電力波形が歪んでいる場合に各相の電流iu,iv,iwとして正弦波電流を流すと、トルクリップル(電気リップル)が発生する。しかし、非特許文献1にも記載されているように、無負荷誘導起電力の各時点における各相の瞬時値e0u,e0v,e0wが既知であれば、モータ6の出力トルクを一定値(例えば1[Nm])とし電気リップルを生じさせないような各相の電流iu,iv,iwを求めることができる。例えば、出力トルクを一定値Tとし電気リップルを生じさせない各相電流値iu,iv,iwを次式により求めることができる。
Figure 0004033030
上記式により求められた各相電流値iu,iv,iwを次式によりd−q座標上の値に変換することで、電気リップルを生じさせずに出力トルクを一定値Tとするようなd軸電流値idおよびq軸電流値iqを得ることができる。
d=√2{ivsinθ−iusin(θ−2π/3)} …(9a)
q=√2{ivcosθ−iucos(θ−2π/3)} …(9b)
ただし、θは電気角である。
【0042】
そこで本実施形態では、以下のようにして補償電流マップ20aを作成する。まず、図5に示すように、モータ6の各相の無負荷誘導起電力(誘起電圧)の瞬時値e0u,e0v,e0wの実測データを電気角の各種の値について求めておく。そして、この実測データを用いて、モータ6が電気リップルを生じさせることなく単位トルク(1[Nm])を出力するのに必要なd軸電流値id01およびq軸電流値iq01を算出すると共に(式(8a)〜(9b)参照)、無負荷誘導起電力波形が歪んでいない場合にモータ6が単位トルクを出力するのに必要なd軸電流値id02およびq軸電流値iq02を求める(この場合、出力トルクはq軸電流に比例し、d軸電流は0とすればよいので、q軸およびd軸電流iq02,id02は容易に求めることができる)。そして、両者の差であるΔid0=id01−id02およびΔiq0=iq01−iq02をそれぞれd軸電流単位補償値Δid0およびq軸電流単位補償値Δiq0とし、これらの単位補償値Δid0およびΔiq0と電気角の各種の値とを対応付けるテーブルを、補償電流マップ20aとして予めメモリに格納しておく。例えば、図5に示すような無負荷誘導起電力波形の実測データに基づき、図6に示すように電気角と対応付けられるd軸電流単位補償値Δid0およびq軸電流単位補償値Δiq0を求め、これらに基づき補償電流マップ20aを作成する。
【0043】
基本補償電流決定部20は、上記のようにして作成された補償電流マップ20aを参照することにより、上記修正電気角θmreに対応するq軸電流単位補償値Δiq0およびd軸電流単位補償値Δid0を求める。これらのq軸電流単位補償値Δiq0およびd軸電流単位補償値Δid0は、単位トルク当たりの電流補償値として振幅決定部22に入力される。
【0044】
モータ6の出力トルクをTとしたとき、電気リップルの発生を抑制するためにモータ6に流すべきq軸電流補償値Δiqおよびd軸電流補償値Δidは、それぞれ、上記のq軸電流単位補償値Δiq0およびd軸電流単位補償値Δid0のT倍の値となる。したがって、q軸電流補償値Δiqおよびd軸電流補償値Δidを得るには、モータ負荷に相当する物理量に応じた係数を上記のq軸電流単位補償値Δiq0およびd軸電流単位補償値Δid0に乗算すればよい。例えば、モータ6の出力トルクに対応する値であるq軸電流の検出値iqまたはq軸基本電流指令値i* q0に応じた係数をq軸電流単位補償値Δiq0およびd軸電流単位補償値Δid0に乗算することにより、モータ負荷に比例する値としてq軸電流補償値Δiqおよびd軸電流補償値Δidを算出すればよい。本実施形態における振幅決定部22は、それに入力されるq軸基本電流指令値i* q0に相当するモータトルク値を求め、求めたトルク値をq軸電流単位補償値Δiq0およびd軸電流単位補償値Δid0に乗算することにより、q軸電流基本補償値Δiq1およびd軸電流基本補償値Δid1を求める。このようにして求められたq軸電流基本補償値Δiq1およびd軸電流基本補償値Δid1は、乗算器26および28にそれぞれ入力される。
【0045】
一方、修正率算出部24は、電流制御系のゲインとしてゲイン・位相決定部16から出力されるゲインGの逆数1/Gを修正率Rmとして算出する。この修正率Rmは、乗算器26および28に入力される。そして、乗算器26は、修正率Rmを上記のq軸電流基本補償値Δiq1に乗算することによりq軸電流補償値Δiqを求め、乗算器28は、修正率Rmを上記のd軸電流基本補償値Δid1に乗算することによりd軸電流補償値Δidを求める。このような修正率Rmの乗算により、電流制御系の周波数特性によるゲイン低下が補償されることになる。
【0046】
上記のようにして得られたq軸電流補償値Δiqおよびd軸電流補償値Δidは、トルクリップル補償部118から出力され、既述のように、q軸電流補償値Δiqはq軸基本電流指令値i* q0に、d軸電流補償値Δidはd軸基本電流指令値i* d0にそれぞれ加算される(式(4a)(4b)参照)。そして、これにより得られるq軸電流指令値i* qおよびd軸電流指令値i* dは、電流制御部200を含む電流制御系に目標値として与えられる。
【0047】
図8および図9は、上記のような電気リップル抑制のための補償電流の効果の一例を示す波形図である。図8では、モータ6の出力トルク(目標値)が1[Nm]の場合において、波形Cで示されるq軸電流補償値および波形Dで示されるd軸電流補償値が使用されることにより、モータ6の実際の出力トルクが、波形Aで示されるようなトルク(補償なし)から波形Bで示されるようなトルク(補償あり)となり、トルクリップルが抑制されることが示されている。また、図9では、モータ6の出力トルク(目標値)が3[Nm]の場合において、この出力トルクすなわちモータ負荷に応じて波形Cで示されるようなq軸電流補償値および波形Dで示されるようなd軸電流補償値が使用されることにより、モータ6の実際の出力トルクが、波形Aで示されるトルク(補償なし)が波形Bで示されるトルク(補償あり)となり、トルクリップルが抑制されることが示されている。
【0048】
<6 効果>
一般に、電動パワーステアリング装置で使用されるモータにおいては、負荷変動に加えて、運転状況に応じて回転速度も刻々変化する。このため、既述の従来技術のように電気リップル抑制のための補償電流の振幅をモータ負荷に比例して変化させるだけでは、種々の運転状況において電気リップルを十分に低減することはできない。すなわち、モータ6についての電流制御系が周波数特性を有することから、モータ6の回転速度が変化すると、実際の補償電流はその振幅や位相が変化し設定通りにはならない。また、この周波数特性によりモータ6における実際の補償電流と誘起電圧との間に位相ずれが生じている場合には、モータ負荷に応じて補償電流の振幅が大きくなると、誘起電圧と補償電流との相互作用の結果である電気リップルの位相が変化する。このため、電気リップルを十分に低減するには、モータ負荷に応じて補償電流の位相を調整することも必要となる。
【0049】
これに対し、上記実施形態では、電気リップル抑制のための補償電流の指令値の設定において、モータ負荷に相当する物理量であるq軸基本電流指令値i* q0に比例したq軸電流基本補償値Δiq1およびd軸電流基本補償値Δid1が算出されるだけでなく、電流制御系の周波数特性によるゲイン低下が補われるように、ゲイン・位相決定部16および修正率算出部24によって得られた修正率Rmがq軸電流基本補償値Δiq1およびd軸電流基本補償値Δid1に乗算される。そして、この乗算結果であるq軸電流補償値Δiqおよびd軸電流補償値Δidが電気リップル抑制のための補償電流の指令値として使用される。したがって、運転状況に応じてモータ6の回転速度が変化すると、q軸電流補償値Δiqおよびd軸電流補償値Δidによって示される指令値としての補償電流の振幅が回転速度の変化に応じて修正される。さらに上記実施形態では、電流制御系の周波数特性による位相遅れが補われるように、ゲイン・位相決定部16によって求められた位相差Δθe(負値)に応じて電気角θreが修正される。そして、その結果得られる修正電気角θmreに対応するq軸電流単位補償値Δiq0およびd軸電流単位補償値Δid0が補償電流マップ20aから求められ、これらに基づき、上記のq軸電流補償値Δiqおよびd軸電流補償値Δidが決定される。
【0050】
このように上記本実施形態では、電気リップル抑制のためにモータ6に流すべき補償電流の振幅がモータ負荷の変動に応じて変化するだけでなく、モータ6の回転速度に応じて(したがって補償電流の周波数に応じて)電流制御系の周波数特性の影響を相殺すべく、指令値としての補償電流の振幅および位相が修正される。また、この修正によってモータ6における実際の補償電流と誘起電圧との間の位相ずれが解消されるので、モータ負荷に応じた補償電流の位相調整は不要となる。したがって、モータ負荷の変動に加え、運転状況に応じてモータ6の回転速度が刻々変化しても、適切な補償電流がモータ6に与えられ、これにより、電気リップルの発生を十分に抑制することができる。
【0051】
<7 変形例>
上記実施形態では、電動パワーステアリング装置の駆動源として3相ブラシレスモータ6が使用されているが、3相以外の相数のブラシレスモータを使用した場合においても、上記と同様の構成により同様の効果が得られる。
【0052】
また、ブラシレスモータに代えてブラシ付きの直流モータを使用した場合であっても、トルクリップルを補償するための補償電流の設定に際し、その電流制御系の周波数特性によるゲイン低下や位相遅れが補われるように補償電流の振幅や位相を修正する構成とすることにより、上記と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。
【図2】3相ブラシレスモータにおける3相交流座標とd−q座標とを説明するための模式図である。
【図3】上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御装置であるECUの構成を示すブロック図である。
【図4】上記実施形態におけるトルクリップル補償部の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】上記実施形態におけるブラシレスモータの無負荷誘導起電力(誘起電圧)を示す電圧波形図である。
【図6】上記実施形態においてトルクリップル補償のためにモータに流すべき補償電流を示す電流波形図である。
【図7】上記実施形態における電流制御系の周波数特性を示すボード線図である。
【図8】上記実施形態におけるトルクリップル補償の効果を示す波形図である。
【図9】上記実施形態におけるトルクリップル補償の効果を示す波形図である。
【符号の説明】
5 …電子制御ユニット(ECU)
6 …ブラシレスモータ
10 …マイクロコンピュータ(モータ制御部)
12 …微分器
14 …周波数算出部
16 …ゲイン・位相決定部
16a …周波数特性マップ
18 …減算器(位相修正手段)
20 …基本補償電流決定部
20a …補償電流マップ
22 …振幅決定部(振幅決定手段)
24 …修正率算出部(振幅修正手段)
26,28…乗算器(振幅修正手段)
62 …位置検出センサ
114 …目標電流演算部
118 …トルクリップル補償部(補償電流決定手段)
121,122 …加算器(補正手段)
123,124 …減算器
126 …d軸電流PI制御部
128 …q軸電流PI制御部
150 …3相PWM変調部
152 …モータ駆動回路
162 …ロータ角度位置検出器
200 …電流制御部(制御手段)
Ts …操舵トルク信号
* d0 …d軸基本電流指令値(目標値)
* q0 …q軸基本電流指令値(目標値、負荷相当量)
Δid …d軸電流補償値(補償電流指令値)
Δiq …q軸電流補償値(補償電流指令値)
* d …d軸電流指令値(補正後の目標値)
* q …q軸電流指令値(補正後の目標値)
d …d軸電流検出値
q …q軸電流検出値
d …d軸電流偏差
q …q軸電流偏差
θre …電気角
ωre …ロータ角速度(電気角換算の回転角速度)
Δθe …電流制御系の位相差
G …電流制御系のゲイン
θmre …修正電気角
Rm …修正率

Claims (3)

  1. 車両操舵のための操作に応じて決定される電流目標値に基づいて回転界磁形のブラシレスモータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    前記ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記ブラシレスモータにおける誘導起電力波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を抑えるために前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の指令値を、前記ブラシレスモータの負荷に相当する物理量である負荷相当量および前記回転速度検出手段によって検出される回転速度に応じて決定する補償電流決定手段と、
    前記補償電流決定手段によって決定された補償電流指令値に基づき前記電流目標値を補正する補正手段と、
    前記ブラシレスモータにおける回転界磁の磁束方向であるd軸と当該d軸に直交するq軸とからなる回転座標系であるd−q座標を導入して、前記補正手段によって補正された後の前記電流目標値の当該d−q座標上の値前記ブラシレスモータに流れる電流の検出値の当該d−q座標上の値との偏差が打ち消されるように前記ブラシレスモータに対するフィードバック制御を行い、当該フィードバック制御による前記ブラシレスモータの電流制御系を構成する制御手段とを備え、
    前記補償電流決定手段は、
    前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の振幅が前記負荷相当量に比例するように前記補償電流指令値の振幅を決定する振幅決定手段と、
    前記電流制御系の周波数特性によるゲイン低下が補われるように、前記決定された振幅を前記回転速度に応じて修正する振幅修正手段とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記補償電流決定手段は、前記電流制御系の周波数特性による位相遅れが補われるように、前記回転速度に応じて前記補償電流指令値の位相を修正する位相修正手段を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 車両操舵のための操作に応じて決定される電流目標値に基づいて回転界磁形のブラシレスモータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    前記ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記ブラシレスモータにおける誘導起電力波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を抑えるために前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の指令値を、前記ブラシレスモータの負荷に相当する物理量である負荷相当量および前記回転速度検出手段によって検出される回転速度に応じて決定する補償電流決定手段と、
    前記補償電流決定手段によって決定された補償電流指令値に基づき前記電流目標値を補正する補正手段と、
    前記ブラシレスモータにおける回転界磁の磁束方向であるd軸と当該d軸に直交するq軸とからなる回転座標系であるd−q座標を導入して、前記補正手段によって補正された後の前記電流目標値の当該d−q座標上の値前記ブラシレスモータに流れる電流の検出値の当該d−q座標上の値との偏差が打ち消されるように前記ブラシレスモータに対するフィードバック制御を行い、当該フィードバック制御による前記ブラシレスモータの電流制御系を構成する制御手段とを備え、
    前記補償電流決定手段は、
    前記ブラシレスモータに流すべき補償電流の振幅が前記負荷相当量に比例するように前記補償電流指令値の振幅を決定する振幅決定手段と、
    前記電流制御系の周波数特性による位相遅れが補われるように、前記回転速度に応じて前記補償電流指令値の位相を修正する位相修正手段と
    を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
JP2003115926A 2003-04-21 2003-04-21 電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP4033030B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003115926A JP4033030B2 (ja) 2003-04-21 2003-04-21 電動パワーステアリング装置
DE602004019468T DE602004019468D1 (de) 2003-04-21 2004-04-16 Elektromotorische Servolenkung
EP04009152.2A EP1470988B2 (en) 2003-04-21 2004-04-16 Electric power steering apparatus
US10/827,240 US6927548B2 (en) 2003-04-21 2004-04-20 Electric power steering apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003115926A JP4033030B2 (ja) 2003-04-21 2003-04-21 電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004328814A JP2004328814A (ja) 2004-11-18
JP4033030B2 true JP4033030B2 (ja) 2008-01-16

Family

ID=32959584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003115926A Expired - Fee Related JP4033030B2 (ja) 2003-04-21 2003-04-21 電動パワーステアリング装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6927548B2 (ja)
EP (1) EP1470988B2 (ja)
JP (1) JP4033030B2 (ja)
DE (1) DE602004019468D1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132150A (ja) * 2008-12-04 2010-06-17 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング制御装置

Families Citing this family (66)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4039317B2 (ja) * 2003-06-12 2008-01-30 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP2005065443A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Koyo Seiko Co Ltd 電動パワーステアリング装置
EP1683705B1 (en) * 2003-10-07 2015-04-08 JTEKT Corporation Electric power steering device
JP4027339B2 (ja) * 2004-04-20 2007-12-26 本田技研工業株式会社 電動パワーステアリング装置
JP4349309B2 (ja) * 2004-09-27 2009-10-21 日産自動車株式会社 車両用操舵制御装置
JP4615333B2 (ja) * 2005-03-03 2011-01-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 パワーステアリング装置
JP4710528B2 (ja) * 2005-10-04 2011-06-29 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP5028813B2 (ja) * 2006-02-14 2012-09-19 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置及びその制御装置
EP1780095B1 (en) * 2005-10-28 2015-07-08 Nsk Ltd. Electric power steering apparatus and controller thereof
JP4958431B2 (ja) * 2005-12-09 2012-06-20 日立アプライアンス株式会社 電動機制御装置
GB0526276D0 (en) * 2005-12-23 2006-02-01 Trw Ltd Electric motor control
JP4946067B2 (ja) * 2006-01-19 2012-06-06 パナソニック株式会社 動力発生装置
JP4910445B2 (ja) * 2006-03-28 2012-04-04 株式会社明電舎 Ipmモータのベクトル制御装置
DE102006016429A1 (de) * 2006-04-07 2007-10-11 Zf Lenksysteme Gmbh Lenk-Hilfsantrieb
US8080957B2 (en) * 2006-04-11 2011-12-20 Nsk, Ltd. Motor control device and motor-driven power steering system using the same
JP4899611B2 (ja) 2006-04-24 2012-03-21 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP4816257B2 (ja) * 2006-05-31 2011-11-16 日本精工株式会社 モータ制御装置
US7932692B2 (en) * 2006-11-13 2011-04-26 Denso Corporation Control system for rotary electric machine with salient structure
JP5130716B2 (ja) 2007-01-09 2013-01-30 株式会社ジェイテクト モータ制御装置および電気式動力舵取装置
JP5070867B2 (ja) * 2007-02-05 2012-11-14 株式会社ジェイテクト モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2008211909A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Jtekt Corp モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP5168448B2 (ja) * 2007-02-26 2013-03-21 株式会社ジェイテクト モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2008211910A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Jtekt Corp モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP5056175B2 (ja) * 2007-06-01 2012-10-24 株式会社ジェイテクト モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP4967829B2 (ja) 2007-06-04 2012-07-04 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP5233178B2 (ja) * 2007-06-14 2013-07-10 株式会社ジェイテクト モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2009044913A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Jtekt Corp モータ装置及び電動パワーステアリング装置
JP5082719B2 (ja) * 2007-09-26 2012-11-28 株式会社ジェイテクト モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
CN107040177B (zh) * 2008-01-16 2019-08-09 株式会社捷太格特 马达控制装置以及电动动力转向装置
JP5163149B2 (ja) * 2008-01-25 2013-03-13 日本精工株式会社 モータ駆動制御装置及び電動パワーステアリング装置
DE102008021855B4 (de) 2008-05-02 2022-08-18 Volkswagen Ag Servo-Lenksystem mit Korrektureinrichtung zur Beseitigung von durch den Antriebsmotor bedingten Moment-Schwankungen
DE102008055875B4 (de) 2008-05-02 2021-08-19 Volkswagen Ag Elektromechanisches Servo-Lenksystem und Verfahren zum Betreiben eines elektromechanischen Servo-Lenksystems für Fahrzeuge
JP5313553B2 (ja) * 2008-06-09 2013-10-09 三菱電機株式会社 電動パワーステアリング制御装置
JP5326429B2 (ja) * 2008-08-26 2013-10-30 株式会社明電舎 電動機の脈動抑制装置
JP5282889B2 (ja) * 2009-01-13 2013-09-04 トヨタ自動車株式会社 車両の操舵制御装置
JP4835959B2 (ja) * 2009-03-30 2011-12-14 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 回転電機制御装置
JP2011135631A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Hitachi Automotive Systems Ltd パワーステアリング装置
US8169172B2 (en) * 2010-05-03 2012-05-01 Hamilton Sundstrand Corporation Synchronous disturbance suppression in a variable speed motor drive
US8831854B2 (en) * 2010-08-16 2014-09-09 Chrysler Group Llc Active shimmy mitigation
US8786223B2 (en) * 2011-10-14 2014-07-22 Ford Global Technologies, Llc Controlling torque ripple in interior permanent magnet machines
JP2013132101A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Hitachi Automotive Systems Ltd 回転電機の駆動制御装置およびこれを備えた回転電機の駆動装置
JP6026812B2 (ja) * 2012-08-10 2016-11-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 モータ部およびインバータ部を備えたモータ制御装置
JP6036538B2 (ja) * 2013-05-15 2016-11-30 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
US9487231B2 (en) * 2013-11-26 2016-11-08 Steering Solutions Ip Holding Corporation Tie rod force sensing systems and methods
US9577561B2 (en) * 2014-07-01 2017-02-21 Guangdong Meizhi Compressor Co., Ltd. Method for suppressing a speed fluctuation, a control apparatus and a compressor control system
EP3199426B1 (en) * 2014-09-22 2019-11-20 NSK Ltd. Electrically actuated power steering device
JP6774622B2 (ja) 2016-09-26 2020-10-28 株式会社ジェイテクト モータ制御装置
CN106533299B (zh) * 2016-12-27 2018-10-02 山东大学 同时消除反电势、负载转矩扰动的伺服控制方法及其***
KR102436844B1 (ko) * 2018-02-02 2022-08-26 주식회사 만도 모터의 토크 보상 장치 및 방법
DE112019000891T5 (de) * 2018-02-20 2020-10-29 Nidec Corporation Motorsteuerungssystem und Servolenkungssystem
CN111713007B (zh) * 2018-02-20 2024-03-19 日本电产株式会社 控制***、其制造和补偿调整方法、驱动和助力转向装置
JPWO2019163587A1 (ja) * 2018-02-20 2021-02-12 日本電産株式会社 モータ制御システム、およびパワーステアリングシステム
JPWO2019163552A1 (ja) * 2018-02-20 2021-03-04 日本電産株式会社 モータ制御システム、およびパワーステアリングシステム
KR102040706B1 (ko) * 2018-03-27 2019-11-05 현대모비스 주식회사 전동식 조향장치 및 그 제어방법
DE112019002412T5 (de) * 2018-05-11 2021-01-28 Nidec Corporation Motorsteuervorrichtung, Antriebsvorrichtung und Servolenkvorrichtung
US11496077B2 (en) * 2018-08-07 2022-11-08 Nidec Corporation Drive controller, drive unit, and power steering
DE102018221548A1 (de) * 2018-12-12 2020-06-18 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betreiben eines Lenksystem, Steuergerät für ein Lenksystem und Lenksystem
KR102119413B1 (ko) * 2019-02-21 2020-06-05 현대모비스 주식회사 토크 리플 보상 장치 및 방법
DE102019001461A1 (de) * 2019-03-04 2020-09-10 Nidec Drivexpert Gmbh Verfahren zum schwingungs-und geräuschreduzierten Betreiben einer elektromotorischen Vorrichtung und elektromotorische Vorrichtung
KR20210036531A (ko) * 2019-09-26 2021-04-05 현대자동차주식회사 전동식 조향 시스템의 제어 장치 및 제어 방법
JP7423480B2 (ja) * 2020-09-02 2024-01-29 株式会社アイシン 回転電機制御システム
US20230291341A1 (en) * 2020-09-02 2023-09-14 Aisin Corporation Rotating electrical machine control system
JP7446185B2 (ja) 2020-09-02 2024-03-08 株式会社アイシン 回転電機制御システム
US11515824B2 (en) 2020-12-21 2022-11-29 Caterpillar Inc. Switched reluctance self sensing active pulse torque compensation
CN113381648B (zh) * 2021-06-01 2022-10-28 青岛海尔空调器有限总公司 用于电机驱动的方法及装置、控制设备
CN116073719B (zh) * 2023-03-06 2023-07-07 浙大城市学院 一种同时实现电流采样增益及延时补偿方法和***

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5413919A (en) 1977-07-04 1979-02-01 Hitachi Ltd Preventive controller for torque pulsation
JPS60180493A (ja) 1984-02-24 1985-09-14 Hitachi Ltd 多層ブラシレスモ−タの駆動装置
KR900015432A (ko) 1989-02-06 1990-10-27 미다 가쓰시게 이동체의 속도 제어 장치
JP3415288B2 (ja) 1993-11-09 2003-06-09 株式会社東芝 情報記録再生装置
US5982067A (en) 1996-05-20 1999-11-09 General Motors Corporation Brushless DC motor having reduced torque ripple for electric power steering
US5777449A (en) 1996-12-31 1998-07-07 Sgs-Thomson Microelectronics, Inc. Torque ripple reduction using back-emf feedback
JP3951337B2 (ja) 1997-02-25 2007-08-01 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置の制御装置
US5959430A (en) 1997-03-07 1999-09-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Power conversion system
JP3411490B2 (ja) 1997-12-25 2003-06-03 シャープ株式会社 モータ速度制御装置
US6326750B1 (en) 1999-06-17 2001-12-04 Emerson Electric Co. Active reduction of torque irregularities in rotating machines
JP4624619B2 (ja) 1999-09-17 2011-02-02 ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド 永久磁石ブラシレス電子モータにおいてトルクを制御するための方法及び装置
JP3561453B2 (ja) * 1999-12-24 2004-09-02 三菱電機株式会社 電動パワーステアリング制御装置
JP3559258B2 (ja) * 2001-07-30 2004-08-25 三菱電機株式会社 ステアリング制御装置
US6369535B1 (en) 2001-07-31 2002-04-09 General Electric Company Method and apparatus for current shaping in electronically commutated motors
JP4019691B2 (ja) * 2001-11-05 2007-12-12 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP3966096B2 (ja) * 2002-06-20 2007-08-29 株式会社デンソー 内燃機関用噴射量制御装置
JP3933536B2 (ja) * 2002-07-03 2007-06-20 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132150A (ja) * 2008-12-04 2010-06-17 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1470988A1 (en) 2004-10-27
US20040206571A1 (en) 2004-10-21
JP2004328814A (ja) 2004-11-18
US6927548B2 (en) 2005-08-09
DE602004019468D1 (de) 2009-04-02
EP1470988B1 (en) 2009-02-18
EP1470988B2 (en) 2016-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4033030B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5130716B2 (ja) モータ制御装置および電気式動力舵取装置
JP4736805B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4322254B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP5417195B2 (ja) 永久磁石モータのトルクリプル抑制制御装置、電動パワーステアリングシステム
JP5156352B2 (ja) 交流モータの制御装置
JP4039317B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US20080201041A1 (en) Control device for electric power steering apparatus
WO2009123113A1 (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP2008211908A (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JPH1127999A (ja) 誘導電動機の誘導起電力推定方法、速度推定方法、軸ずれ補正方法及び誘導電動機制御装置
JP3783695B2 (ja) モーター制御装置
JP4984472B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP5092760B2 (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP3804686B2 (ja) モータ駆動制御装置及び電動パワーステアリング装置
WO2005069475A1 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
US8129935B2 (en) Motor control device
JP5397664B2 (ja) モータ制御装置
JP2008068666A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5444697B2 (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP7412106B2 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JP2006217795A (ja) モータ及びその駆動制御装置
JP2022048802A (ja) モータ制御装置及びマップの設定方法
JP2024033182A (ja) モータ制御装置、電動アクチュエータおよび電動パワーステアリング装置
JP5482625B2 (ja) 回転機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071015

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees