JP3561453B2 - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、DCブラシレスモータを使用して操舵力を補助する車両用の電動パワーステアリング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に使用される電動パワーステアリング装置では、操舵軸に設けられたトルクセンサにより操舵トルクを、車速センサにより車速を検出し、この車速と操舵トルクとに応じた駆動電流をモータに与えて操舵用の補助トルクを得るように構成され、モータには整備を簡単にするために、あるいは、整備を排除するためにDCブラシレスモータが使用される。このようなDCブラシレスモータを使用した電動パワーステアリング装置では、モータ電流制御部において、検出した車速と操舵トルクとに応じた目標電流値を定めて指令値とすると共に、モータの駆動電流と回転電気角とのモニタを設けてモータの回転電気角に対応した電流値を検出し、モータ電流制御部が検出値と目標電流値との偏差を演算して検出値と目標電流値とが一致するようにインバータを制御している。
【0003】
このように、目標トルク値を得るために電流値を目標電流値に制御するだけの制御方式ではDCブラシレスモータにトルクリップルが発生し、このトルクリップルが操舵輪に加わって操縦者に違和感を与えることがある。このトルクリップルは、モータの回転電気角を検出し、検出された回転子の位置に基づいて転流を行わせるときに生ずるものである。すなわち、転流時に電流が変動することによりトルクリップルが発生し、振動や騒音の原因になるものである。
【0004】
このトルクリップルを低減させる手法としては、文献、IEEE TRANSACTIONS ON POWER ELECTRONICS,VOL8,NO.2,APRIL 1993に「Commutation Strategies for Brushless DC Motors:Influence on Instant Torque」が、また、別の文献として、1993 The European Power Electronics Associationに「A NOVEL CURRENT CONTROL STRATEGY IN TRAPEZOIDAL EMF ACTUATORS TOMINIMIZE TORQUE RIPPLES DUE TO PHASES COMMUTATIONS」が開示されている。
【0005】
これらは台形磁束分布型DCブラシレスモータの矩形波駆動制御に関するものであり、前者を文献1、後者を文献2とすると、文献1は、モータへの印加電圧を、非転流区間で非転流相の電流を制御するためにモータ端子間へ印加する電圧と、転流時に電流の立ち上がりと立ち下がりとを制御してトルクリップルを低減するためにモータ端子間に印加する電圧とで構成するものであり、さらにトルクリップルを補償するためにモータの回転電気角をパラメータとする補償電流で電流指令値を補正するものである。また、文献2は、モータへの印加電圧を、非転流相の電流を制御するためにモータ端子間へ印加する電圧と、転流時に電流の立ち上がりと立ち下がりとを制御してトルクリップルを低減するために転流時に通常ではオフになる相に印加する電圧とで構成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように制御される従来のDCブラシレスモータのトルクリップル低減法においては上記のように、転流時に電流の立ち上がりと立ち下がりとを制御してトルクリップルを低減するためにモータの端子間へ印加する電圧など、電圧印加により補償するものであるため、電源電圧により効果に限界が生じ、補償電圧が不足して転流時に電流変動が発生したり、モータに起因するトルクリップルが充分に低減できない領域が残ってしまうなどの問題を有するものであった。特に、車両用の電動パワーステアリング装置では電源がバッテリであり、近年のように、電力消費の大きい電装部品を多数搭載する車両においては電源電圧の変動が大きく、その影響が大である。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、転流時のトルクリップルを低減するためのトルクリップル補償信号が有効に働くよう、電源電圧によるトルクリップル抑制の限界を排除し、電源電圧の変動があっても充分にトルクリップルを低減させることが可能な車両用の電動パワーステアリング制御装置を得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電動パワーステアリング制御装置は、DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを演算する回転角演算手段、前記DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号を演算する補償信号演算手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記トルクリップル補償信号と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたものである。
【0009】
また、DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、前記DCブラシレスモータの界磁コイルの中性点電圧からトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記トルクリップル補償信号との加算値と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたものである。
【0010】
さらに、DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記電気角信号とからトルクリップル補償信号を演算する補償電流演算手段、前記電流指令値と前記トルクリップル補償信号との加算値と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたものである。
【0011】
さらにまた、DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記電気角信号とから第一のトルクリップル補償信号を演算する補償電流演算手段、前記DCブラシレスモータの界磁コイルの中性点電圧から第二のトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、前記電流指令値と前記第一のトルクリップル補償信号との加算値から指令電圧を演算する電流制御手段、この指令電圧と前記第二のトルクリップル補償信号との加算値と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたものである。
【0012】
また、DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、前記DCブラシレスモータの電路電流と前記電気角信号とからフィードバック信号を生成するフィードバック信号演算手段、前記フィードバック信号演算手段からのフィードバック信号が入力され、該フィードバック信号を前記電流指令値と合致させるべく指令電圧を演算する電流制御手段、前記フィードバック信号と前記電気角信号とからトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、前記指令電圧と前記トルクリップル補償信号と前記電気角信号とから、通電すべき二相に対するPWM信号と、転流時に通常ではオフになる相に対して印加する補償電圧のPWM信号とを前記DCブラシレスモータの駆動手段に与える駆動信号演算手段を備えたものである。
【0013】
さらに、DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対する電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記電気角信号とから第一のトルクリップル補償信号を演算する補償電流演算手段、前記DCブラシレスモータの電路電流と前記電気角信号とからフィードバック信号を生成するフィードバック信号演算手段、前記フィードバック信号演算手段からのフィードバック信号が入力され、前記電流指令値と前記第一のトルクリップル補償信号との加算値と、該フィードバック信号を合致させるべく指令電圧を演算する電流制御手段、前記フィードバック信号と前記電気角信号とから第二のトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、前記指令電圧と前記第二のトルクリップル補償信号と前記電気角信号とから、通電すべき二相に対するPWM信号と、転流時に通常ではオフになる相に対して印加する補償電圧のPWM信号とを前記DCブラシレスモータの駆動手段に与える駆動信号演算手段を備えたものである。
【0014】
さらにまた、電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値が、DCブラシレスモータの回転速度から演算された逆起電圧をパラメータとして演算されるようにしたものである。
また、電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値が、DCブラシレスモータの回転速度をパラメータとして演算されるようにしたものである。
さらに、電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値を予め設定された一定値としたものである。
さらにまた、電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値が予め設定された演算式により演算されるようにしたものである。
【0015】
また、電流指令値設定手段の設定する電流指令値が、最大電流指令値をTImax、電源電圧をa、電圧余裕値をb、モータ逆起電圧をe、モータ巻線抵抗値をdとするとき、
TImax=(a−b−e)/d
として求められるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図、図2ないし図7は、その動作を説明する説明図である。図1において、1は車両の操舵軸に設けられたトルクセンサ、2は車両の走行速度を検出する車速センサ、3は電源電圧を検出する電圧検出回路、4はこれらのセンサ類の信号を入力するマイクロコンピュータよりなる制御装置、5は制御装置4の信号により三相のインバータ6を駆動する駆動回路、7はインバータ6からの電力により操舵装置に補助トルクを加えるDCブラシレスモータ、9はインバータ6からDCブラシレスモータ7への電路に設けられた相電流検出用抵抗8a、8bの出力により電路電流を検出する電流検出回路、10はDCブラシレスモータ7の界磁の中性点電圧を検出する中性点電圧検出回路、11はDCブラシレスモータ7に設けられたホールセンサ12a、12b、12cの出力を制御装置4に加えるホールセンサI/F回路である。
【0017】
制御装置4はソフトウエアの構成ブロックとして、トルクセンサ1と車速センサ2の出力によりDCブラシレスモータ7に対する目標電流値を演算する目標電流値演算部4aと、この目標電流値演算部4aと電源電圧を検出する電圧検出回路3との信号などにより電流指令値を演算する電流指令値設定部4bと、この電流指令値設定部4bの電流指令値などにより供給電流を制御する電流制御部4cと、電流検出回路9が検出した電流値を電流制御部4cに与えるフィードバック電流演算部4dと、ホールセンサI/F回路11の信号によりDCブラシレスモータ7の電気角を検出して電気角信号を出力する電気角演算部4eと、中性点電圧検出回路11の信号によりトルクリップル補償電圧を演算するトルクリップル補償電圧演算部4fと、電流制御部4cとトルクリップル補償電圧演算部4fとの加算値と電気角信号とを入力して駆動回路5の出力電圧を制御する駆動信号演算部4gと、電気角演算部4eの電気角信号からDCブラシレスモータ7の回転数を演算するモータ回転数演算部4hと、演算されたモータの回転数から逆起電圧を演算するモータ逆起電圧演算部4iと、モータの逆起電圧から電圧余裕値を演算して電流指令値設定部4bに与える電圧余裕値設定部4jとから構成されている。
【0018】
このように構成されたこの発明の実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置において、トルクセンサ1に操舵力が加わると、トルクセンサ1と車速センサ2からの信号が目標電流値演算部4aに入力され、目標電流値演算部4aは車速と操舵力とに応じたトルクをDCブラシレスモータ7に出力させるための目標電流値を演算して電流指令値設定部4bに出力する。この目標電流値は電流制御部4cと駆動信号演算部4gとを介して駆動回路5に加えられDCブラシレスモータ7を駆動するが、このとき、電気角演算部4eがホールセンサ12a、12b、12cからの回転位置信号により電気角θを演算して電気角信号をフィードバック電流演算部4dとモータ回転数演算部4hとに与える。モータ回転数演算部4hは電気角信号からDCブラシレスモータ7の回転数を演算してモータ逆起電圧演算部4iに与え、モータ逆起電圧演算部4iはこの回転数からモータの逆起電圧を演算して電圧余裕値設定部4jに与える。
【0019】
電圧余裕値設定部4jは図2に示すようなモータ逆起電圧変換テーブルを備えており、入力したモータの逆起電圧を電圧余裕値に変換して電流指令値設定部4bに入力する。電流指令値設定部4bは、図3に示すフローチャートにより目標電流値演算部4aからの目標電流に対して限定を加える。すなわち、図3のステップ301において、電圧検出回路3による電源電圧値aと、電圧余裕値設定部4jからの電圧余裕bおよびモータ逆起電圧eと、目標電流値演算部4aからの目標電流値cと、記憶しているDCブラシレスモータ7の巻線抵抗値dとを読み込み、ステップ302にて最大電流指令値TImaxを
TImax=(a−b−e)/d
として求め、ステップ303では目標電流値cと最大電流指令値TImaxとの比較を行い、TImax<cであればステップ304にて電流指令値=TImaxとし、TImax≧cであればステップ305にて電流指令値=目標電流値と設定してこの電流指令値を電流制御部4cに出力する。
【0020】
また、フィードバック電流演算部4dは入力された電気角信号に対するフィードバック電流の演算式を記憶しており、電流検出回路9からの信号と電気角信号とにより演算したフィードバック電流値(非転流相の電流値)を電流制御部4cに出力する。電流制御部4cは電流指令値設定部4bから与えられた電流指令値とフィードバック電流値とが一致するように目標電圧値を設定する。一方トルクリップル補償電圧演算部4fは、中性点電圧検出回路10から中性点電圧を得て上記従来例の文献1と同様に、転流時の電流の立ち上がりと立ち下がりとを制御するために中性点電圧を補償するトルクリップル補償電圧値を設定する。
【0021】
駆動信号演算部4gは電流制御部4cが設定した目標電圧値と、トルクリップル補償電圧演算部4fが設定したトルクリップル補償電圧値との加算値、および、電気角信号を入力し、DCブラシレスモータ7を駆動するための三相PWM信号を出力し、この三相PWM信号が駆動回路5を介して三相インバータ6に入力され、三相の界磁電圧が生成されてDCブラシレスモータ7が駆動される。このように電圧余裕値設定部4jがモータの逆起電圧を電圧余裕値に変換し、図3に示したように、電源電圧から電圧余裕値と逆起電圧とを差し引いた値から最大電流指令値を演算し、目標電流値との比較により電流指令値を決定するので、常に電圧余裕を持たせた状態でDCブラシレスモータ7の電流値を設定することができ、トルクリップルを抑制することが可能となるものである。
【0022】
このトルクリップルの抑制を図4ないし図6にて説明すると、図4は低速回転時で逆起電圧が低い状態での電流波形と出力トルクを示すもので、逆起電圧が低いために電圧余裕が充分に得られ、トルクリップルは発生せず、転流時の電流リップルも生じない。回転速度が上昇して逆起電圧が高くなればこれに伴って電圧余裕値に不足が生じ、低速回転時と同様の電流設定では図5に示すように転流時の電流リップルが発生し、この電流リップルに起因するトルクリップルが発生する。この発明の実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置においては上記のように、逆起電圧から電圧余裕値を得てこの電圧余裕値を電源電圧から差し引いて電流指令値TImaxを決定するようにしたので、常に電圧余裕値が確保でき、図6の実線にて示すように高速回転時にも転流時の電流リップルが発生することなく、従って、トルクリップルも発生しない電動パワーステアリング制御装置が得られることになる。
【0023】
なお、以上の説明では電圧余裕値設定部4jに図2のようなモータ逆起電圧変換テーブルを記憶させる内容で説明したが、図7に示すようにモータ回転数に対して電圧余裕値を決定するモータ回転数変換テーブルを使用しても同様の効果が得られ、また、これらのテーブルに替わり、予め設定した一定電圧を電圧余裕値設定部4jに記憶させたり、条件に応じて演算する演算式を電圧余裕値設定部4jに記憶させて電圧余裕を得ることもできる。
【0024】
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図であり、図中、1はトルクセンサ、2は車速センサ、3は電源電圧検出回路、4はこれらのセンサ類の信号を入力するマイクロコンピュータよりなる制御装置、5は三相のインバータ6を駆動する駆動回路、7はDCブラシレスモータ、8aおよび8bは相電流検出用抵抗、9は電流検出回路であり、以上は実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置とは制御装置4の内容が後述するように異なる以外は同様のものである。また、13はDCブラシレスモータ7に設けられたレゾルバ12dにより検出した回転位置信号を制御装置4に加えてDCブラシレスモータ7の回転角を検出するレゾルバI/F回路である。
【0025】
また、制御装置4はソフトウエアの構成ブロックとして、目標電流値演算部4aと、電流指令値設定部4bと、フィードバック電流演算部4dと、レゾルバ12dからの信号によりDCブラシレスモータ7の電気角信号を演算する電気角演算部4eと、電流指令値設定部4bが出力する電流指令値と電気角演算部4eの出力する電気角信号とを入力してトルクリップルの補償電流を生成するトルクリップル補償電流演算部4kと、電流指令値設定部4bが出力する電流指令値とトルクリップル補償電流演算部4kが出力する補償電流値との加算値と電路電流のフィードバック信号とを入力する電流制御部4cと、この電流制御部4cの出力する目標電圧値と電気角演算部4eが出力する電気角信号とを入力して駆動回路5を制御する駆動信号演算部4gと、電気角演算部4eの出力する電気角信号からDCブラシレスモータ7の回転数を演算するモータ回転数演算部4hと、この回転数からDCブラシレスモータの逆起電圧を演算するモータ逆起電圧演算部4iと、この逆起電圧から電圧余裕値を演算して電流指令値設定部4bに与える電圧余裕値設定部4jとから構成されている。
【0026】
すなわち、この実施の形態は、実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置に対し、DCブラシレスモータ7の回転位置信号をホールセンサに替わってレゾルバ12dにより得るようにし、また、中性点電圧を得てトルクリップル補償電圧値を生成するトルクリップル補償電圧演算部に替わり、電気角演算部4eの出力する電気角信号と、電流指令値設定部4bが出力する電流指令値とを入力してトルクリップルを補償するトルクリップル補償電流演算部4kを設けるようにしたものであり、電流制御部4cには電流指令値設定部4bの出力とトルクリップル補償電流演算部4kの出力とが加算されて入力され、電流制御部4cの出力はそのまま駆動信号演算部4gに入力されるようにしたものである。また、電流指令値設定部4bの演算内容と、電圧余裕値設定部4jの記憶内容とは実施の形態1と同様である。
【0027】
そして、トルクリップル補償電流演算部4kは電気角信号と実施の形態1にて説明した電流指令値とからトルクの変動を相殺するように電流指令値を補正するトルクリップル補償電流値を生成し、また、フィードバック電流演算部4dは実施の形態1と同様に電気角信号と電流検出回路9からの信号とから演算したフィードバック電流値(非転流相の電流値)を電流制御部4cに出力し、電流制御部4cは電流指令値とトルクリップル補償電流値との加算値より得られる第二の電流指令値がフィードバック電流値と一致するように目標電圧値を設定して駆動信号演算部4gに加え、駆動信号演算部4gは電気角信号と目標電圧値とに基づき三相PWM信号を出力し、DCブラシレスモータ7を駆動する。
【0028】
このように、この発明の実施の形態2の電動パワーステアリング制御装置においても、実施の形態1と同様に、電流指令値設定部4bは電源電圧から電圧余裕と逆起電圧とを差し引いた値から最大電流指令値を演算し、目標電流値との比較により電流指令値を決定するので、トルクリップルの抑制が可能となり、操舵輪に加わる振動を低減し、また、騒音を抑制することができるものである。なお、電圧余裕値設定部4jは実施の形態1と同様に、図2のモータ逆起電圧変換テーブルや、図7のモータ回転数変換テーブルや、予め設定した一定電圧、あるいは、演算式などのいずれかを記憶させて電圧余裕を得ることができる。
【0029】
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図であり、この実施の形態は、実施の形態1にて示したDCブラシレスモータ7の回転位置を検出するホールセンサI/F回路11と、ホールセンサ12a、12b、12cとに替えてレゾルバ12dとレゾルバI/F回路13とを使用すると共に、電流指令値指令部4bが出力する電流指令値と電気角演算部4eから得た電気角信号とを入力してトルクリップルを補償するトルクリップル補償電流演算部4kを追設し、トルクリップル補償電流演算部4kが電気角信号と電流指令値とからトルクリップルを相殺するように電流指令値を補正するトルクリップル補償電流値を生成し、電流制御部4cが電流指令値とトルクリップル補償電流値との加算値と電路電流のフィードバック信号とから目標電圧値を設定すると共に、この目標電圧値に、トルクリップル補償電圧演算部4fが生成したトルクリップル補償電圧値を加算して駆動信号演算部4gに加えるようにしたものである。
【0030】
このように構成されたこの発明の実施の形態3の電動パワーステアリング制御装置は、トルクリップル補償電流演算部4kがレゾルバ12dから得た電気角信号と電流指令値とによりトルクリップル補償電流を生成してトルク変動を相殺するように電流指令値を補正すると共に、補正された電流指令値から得た目標電圧値をさらに中性点電圧を補償するトルクリップル補償電圧により補正して転流時の電流の立ち上がりと立ち下がりとを制御するようにしたものである。また、電流指令値設定部4bは実施の形態1と同様に電圧余裕値をもとに電流指令値を演算するので、トルクリップルの抑制効果は確実なものとなり、操舵性をより安定化できるものである。なお、電圧余裕値設定部4jは実施の形態1と同様に、図2のモータ逆起電圧変換テーブルや、図7のモータ回転数変換テーブルや、予め設定した一定電圧、あるいは、演算式などのいずれかを記憶させて電圧余裕を得ることができるものである。
【0031】
実施の形態4.
図10は、この発明の実施の形態4の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図であり、図中、1は操舵軸に設けられたトルクセンサ、2は走行速度を検出する車速センサ、3は電源電圧を検出する電圧検出回路、4はこれらのセンサ類の信号を入力するマイクロコンピュータよりなる制御装置、5は制御装置4の信号により三相のインバータ6を駆動する駆動回路、7はインバータ6からの電力により操舵装置に補助トルクを加えるDCブラシレスモータ、9はインバータ6からDCブラシレスモータ7への電路に設けられた相電流検出用抵抗8aと8bとの出力により電路の電流を検出する電流検出回路、11はDCブラシレスモータ7に設けられたホールセンサ12a、12b、12cの出力を制御装置4に加えてDCブラシレスモータ7の回転角を検出するホールセンサI/F回路である。
【0032】
また、制御装置4はソフトウエアの構成ブロックとして、トルクセンサ1と車速センサ2の出力によりDCブラシレスモータ7の目標電流を演算する目標電流値演算部4aと、目標電流値演算部4aと電圧検出回路3との信号などにより電流を設定する電流指令値設定部4bと、この電流指令値設定部4bの指令により供給電流を制御する電流制御部4cと、フィードバック電流値(非転流相の電流値)を電流制御部4cに与えるフィードバック電流演算部4dと、ホールセンサI/F回路11の信号によりDCブラシレスモータ7の電気角信号を演算する電気角演算部4eと、この電気角演算部4eの信号とフィードバック電流値とによりトルクリップルの補償電圧を出力するトルクリップル補償電圧演算部4fと、電流制御部4cの信号とトルクリップル補償電圧演算部4fの信号と電気角信号とを入力して駆動回路5の電圧を制御する駆動信号演算部4gと、電気角演算部4eの出力によりDCブラシレスモータ7の回転数を演算するモータ回転数演算部4hと、このモータ回転数から逆起電圧を演算するモータ逆起電圧演算部4iと、この逆起電圧から電圧余裕値を演算して電流指令値設定部4bに与える電圧余裕値設定部4jとから構成されている。
【0033】
この発明の実施の形態4の電動パワーステアリング制御装置は、実施の形態1と比べ、トルクリップル補償電圧演算部4fに対する入力を電気角信号とフィードバック電流値としたものである。そして、トルクリップル補償電圧演算部4fは、転流時の電流の立ち上がりと立ち下がりとを制御するために、上記した従来例の文献2と同様に、転流時に通常ではオフになる相に印加する目標電圧を生成するように構成される。また、駆動信号演算部4gは、電気角演算部4eが出力する電気角信号と、電流制御部4cが出力する目標電圧値と、トルクリップル補償電圧演算部4fが出力する目標電圧とから、通電する二相に対するPWM信号と、転流時に通常ではオフになる相に対するPWM信号との三相のPWM信号を生成する。
【0034】
このように、上記の実施の形態1とはトルクリップルを抑制する手法は異なるが、実施の形態1と同様に、電流制御部4cが出力する目標電圧値は電流指令値設定部4bが演算して出力する電流指令値に基づくものであり、電流指令値は、電源電圧から電圧余裕値と逆起電圧とを差し引いた値から演算されるので、トルクリップルの低減に必要な電圧余裕値を確保することができ、操舵輪に加わる振動を低減し、また、騒音を抑制することができるものである。なお、電圧余裕値設定部4jは実施の形態1と同様に、図2のモータ逆起電圧変換テーブルや、図7のモータ回転数変換テーブルや、予め設定した一定電圧、あるいは、演算式などのいずれかを記憶させて電圧余裕を得ることができるものである。
【0035】
実施の形態5.
図11は、この発明の実施の形態5の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図であり、この実施の形態は、実施の形態4に対し、DCブラシレスモータ7の電気角信号の検出をレゾルバ12dとレゾルバI/F回路13とから得るようにすると共に、レゾルバI/F回路13から得た電気角信号を入力してトルクリップルを補償するトルクリップル補償電流演算部4kを追設したもので、トルクリップル補償電流演算部4kが電気角信号と電流指令値とからトルクの変動を相殺するように電流指令値を補正するトルクリップル補償電流値を生成し、電流制御部4cが電流指令値とトルクリップル補償電流値との加算値と電路電流のフィードバック信号とから目標電圧値を設定して駆動信号演算部4gに出力すると共に、駆動信号演算部4gには実施の形態4と同様に、トルクリップル補償電圧演算部4fが生成する転流時の電流の立ち上がりと立ち下がりとを制御するための転流時に通常ではオフになる相に印加する目標電圧と電気角信号とが入力されるようにしたものである。
【0036】
このように、この発明の実施の形態5の電動パワーステアリング制御装置においては、駆動信号演算部4gは、電気角演算部4eの電気角信号と電流制御部4cが出力する目標電圧値とトルクリップル補償電圧演算部4fが出力する補償電圧値とから、通電する二相に対するPWM信号と、転流時に通常ではオフになる相に対するPWM信号との三相のPWM信号を生成する。電流制御部4cが出力する目標電圧値は、レゾルバ12dから得た電気角信号により生成されたトルクリップル補償電流により補正された電流指令値から得られるものであり、また、電流制御部4cに入力される電流指令値は、電流指令値設定部4bにより電源電圧から電圧余裕値と逆起電圧とを差し引いた値から演算されたものである。従って、実施の形態2と同様にトルクリップルの抑制効果はより確実となり、操舵性をより安定させることができるものである。なお、電圧余裕値設定部4jは実施の形態1と同様、図2のモータ逆起電圧変換テーブルや、図7のモータ回転数変換テーブルや、予め設定した一定電圧、あるいは、演算式などのいずれかを記憶させて電圧余裕値を得ることができるものである。
【0037】
【発明の効果】
以上に説明したようにこの発明の電動パワーステアリング制御装置によれば、各手法によるトルクリップル抑制の技術に対し、DCブラシレスモータを駆動するための電流を制御する制御装置に電流指令値設定部を設け、この電流指令値設定部がモータ逆起電圧やモータ回転数などから電圧余裕値を設定し、電源電圧から電圧余裕値を減算した値を基に電流指令値を設定するように構成したので、全回転域において電源電圧の変動の如何に拘わらずDCブラシレスモータのトルクリップルを完全に除去することができ、操作性の良好な電動パワーステアリング制御装置を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1の動作を説明する説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1の動作を説明する説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1の動作を説明する説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1の動作を説明する説明図である。
【図6】この発明の実施の形態1の動作を説明する説明図である。
【図7】この発明の実施の形態1の動作を説明する説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態3の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態4の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図11】この発明の実施の形態5の電動パワーステアリング制御装置の構成を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 トルクセンサ、2 車速センサ、3 電圧検出回路、4 制御装置、
4a 目標電流値演算部、4b 電流指令値設定部、4c 電流制御部、
4d フィードバック電流演算部、4e 電気角演算部、
4f トルクリップル補償電圧演算部、4g 駆動信号演算部、
4h モータ回転数演算部、4i モータ逆起電圧演算部、
4j 電圧余裕値設定部、4k トルクリップル補償電流演算部、
5 駆動回路、6 インバータ、7 DCブラシレスモータ、
8a、8b 相電流検出用抵抗、9 電流検出回路、10 中性点電圧検出回路、
11 ホールセンサI/F回路、12a、12b、12c ホールセンサ、
12d レゾルバ、13 レゾルバI/F回路。

Claims (11)

  1. DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを演算する回転角演算手段、前記DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号を演算する補償信号演算手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記トルクリップル補償信号と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、前記DCブラシレスモータの界磁コイルの中性点電圧からトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記トルクリップル補償信号と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  3. DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記電気角信号とからトルクリップル補償信号を演算する補償電流演算手段、前記電流指令値と前記トルクリップル補償信号との加算値と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  4. DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記電気角信号とから第一のトルクリップル補償信号を演算する補償電流演算手段、前記DCブラシレスモータの界磁コイルの中性点電圧から第二のトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、前記電流指令値と前記第一のトルクリップル補償信号との加算値から指令電圧を演算する電流制御手段、この指令電圧と前記第二のトルクリップル補償信号との加算値と前記電気角信号とから前記DCブラシレスモータの駆動回路にPWM信号を出力する駆動信号演算手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  5. DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対して電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、前記DCブラシレスモータの電路電流と前記電気角信号とからフィードバック信号を生成するフィードバック信号演算手段、前記フィードバック信号演算手段からのフィードバック信号が入力され、該フィードバック信号を前記電流指令値と合致させるべく指令電圧を演算する電流制御手段、前記フィードバック信号と前記電気角信号とからトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、前記指令電圧と前記トルクリップル補償信号と前記電気角信号とから、通電すべき二相に対するPWM信号と、転流時に通常ではオフになる相に対して印加する補償電圧のPWM信号とを前記DCブラシレスモータの駆動手段に与える駆動信号演算手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  6. DCブラシレスモータの電気角信号と回転速度とを検出する回転角検出手段、操舵トルクと車両の走行速度とから前記DCブラシレスモータを駆動する目標電流値を演算する目標電流値演算手段、DCブラシレスモータのトルクリップル補償信号が有効に働くよう電源電圧に対する電圧余裕値を設定する電圧余裕値設定手段、前記目標電流値と電源電圧値と前記電圧余裕値とから電流指令値を設定する電流指令値設定手段、この電流指令値と前記電気角信号とから第一のトルクリップル補償信号を演算する補償電流演算手段、前記DCブラシレスモータの電路電流と前記電気角信号とからフィードバック信号を生成するフィードバック信号演算手段、前記フィードバック信号演算手段からのフィードバック信号が入力され、前記電流指令値と前記第一のトルクリップル補償信号との加算値と、該フィードバック信号を合致させるべく指令電圧を演算する電流制御手段、前記フィードバック信号と前記電気角信号とから第二のトルクリップル補償信号を演算する補償電圧演算手段、前記指令電圧と前記第二のトルクリップル補償信号と前記電気角信号とから、通電すべき二相に対するPWM信号と、転流時に通常ではオフになる相に対して印加する補償電圧のPWM信号とを前記DCブラシレスモータの駆動手段に与える駆動信号演算手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  7. 電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値が、DCブラシレスモータの回転速度から演算された逆起電圧をパラメータとして演算されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  8. 電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値が、DCブラシレスモータの回転速度をパラメータとして演算されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  9. 電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値が予め設定された一定値であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  10. 電圧余裕値設定手段の設定する電圧余裕値が予め設定された演算式により演算されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  11. 電流指令値設定手段の設定する電流指令値が、最大電流指令値をTImax、電源電圧をa、電圧余裕値をb、モータ逆起電圧をe、モータ巻線抵抗値をdとするとき、
    TImax=(a−b−e)/d
    として求めることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
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